JP2023041510A - 電流電圧変換回路および電圧調整回路 - Google Patents
電流電圧変換回路および電圧調整回路 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023041510A JP2023041510A JP2021148918A JP2021148918A JP2023041510A JP 2023041510 A JP2023041510 A JP 2023041510A JP 2021148918 A JP2021148918 A JP 2021148918A JP 2021148918 A JP2021148918 A JP 2021148918A JP 2023041510 A JP2023041510 A JP 2023041510A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current
- voltage
- circuit
- current mirror
- mirror circuit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】変換特性の線形性が良好で、小面積化及び低消費電力化が可能な電流電圧変換回路を提供する。【解決手段】電流電圧変換回路1は、第1カレントミラー回路21および負荷抵抗31、ならびに第2カレントミラー回路22およびプルアップ抵抗32で構成されるプルアップ回路を備え、第1カレントミラー回路21の出力が、負荷抵抗31を経由して基準電位に接続していると共に、プルアップ抵抗32を経由して第2カレントミラー回路22の出力に接続している。電流電圧変換回路1は、第1カレントミラー回路21に可変電流Ivが入力されて、プルアップ抵抗32を経由して電圧Voutを、電流Ivに対応して大きさを変化させて出力する。さらに、第2カレントミラー回路22に参照電流IRefが入力されることにより、出力電圧Voutが電源電圧VDD寄りにシフトする。【選択図】図1
Description
本発明は、電流電圧変換回路、およびこれを備えた電圧調整回路に関する。
テラヘルツ帯無線通信技術は、広帯域で高速通信が可能であることから、電波資源の有効利用のために実用化が期待されている。通信システムは、複数のアンテナと各アンテナに接続されるRFフロントエンドを備え、RFフロントエンドとして、低コストなCMOS集積回路の適用が有望視されている。テラヘルツ帯無線通信を低電力で行うために電波の高い指向性制御が要求され、そのために、アンテナに接続される多数のCMOS集積回路内の要素回路の各種電圧を高精度に調整する必要がある。しかしながら、CMOS集積回路は、MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)の特性のばらつきが大きいので、テラヘルツ帯動作を実現するための高精度な出力電圧調整の実現が困難である。また、電圧調整回路は、電圧の調整対象が多数に及ぶことから、小面積かつ低消費電力であることが要求され、微細化するために電源電圧を低く抑制する必要がある。
一例として図11に示すように、電圧調整回路110は、アナログ電流Ivを出力する可変電流源104を内蔵するD/A変換器、および電流Ivをその大きさに対応した電圧Voutに変換する電流電圧変換回路101で構成される。D/A変換器は、サーモメータコード方式によるものが、アナログ電流Ivの増減が安定しているので好適である(例えば、非特許文献1,2)。サーモメータコード方式のD/A変換器は、可変電流源104が(2n-1)個の単位電流源141を並列に接続して構成され、単位電流源141毎に設けられたスイッチング素子142のON/OFFを切り替える信号を出力するBT(Binary to Thermometer)デコーダ143をさらに備える。BTデコーダ143は、バイナリコードのデジタル信号B1,B2,…,Bnを、サーモメータコードのデジタル信号T1,T2,…,T(2n-1)に変換する。電流電圧変換回路101は、2個のトランジスタを備える一組のカレントミラー回路121およびその出力に接続された負荷抵抗131を備え(例えば、特許文献1)、カレントミラー回路121に電流Ivを入力して電圧Voutを出力する。
このような電流電圧変換回路101は、図3に示すように、電圧Voutが大きくなって電源電圧VDDに近付くにしたがい変換特性の線形性が低下して、最大出力電圧Vout_MAX(<VDD)で頭打ちになる。そのため、電流電圧変換回路は、電源電圧VDDを大きくして、動作範囲を、電源電圧VDDに対して低電圧域の線形性の良好な範囲とするか、階調数2nを増やして線形性の低下を補う必要がある。しかし、電源電圧VDDを大きくすると、高耐圧のトランジスタを使用するために、回路の小面積化や高速動作が困難になる。一方、サーモメータコード方式のD/A変換器の可変電流源104は、階調数2nに比例して面積が増大する。そこで、電流電圧変換回路は、変換特性の線形性を向上するために、トランジスタを2段備えるカスコードカレントミラーを適用した回路やOP-AMPを備える回路が提案されている(例えば、非特許文献3、特許文献2)。また、OP-AMPを用いて電圧のレベルを変換する回路が提案されている(例えば、特許文献3)。
Tyler Moody, Saiyu Ren, Robert Ewing, "10 bit current steering DAC in 90 nm technology", NAECON 2014 - IEEE National Aerospace and Electronics Conference, 2014, pp. 337-341
Kyaw Kyaw, Randall L. Geiger, "Multi-dimensional Approach to High Resolution and High Speed Binary-to-Thermometer Decoding", The 16th International Conference on Microelectronics, 2004, pp. 509-512
B. Razavi, "Design of Analog CMOS Integrated Circuit", McGraw-Hill, pp. 135-143, 2001
カスコードカレントミラーやOP-AMPを用いた電流電圧変換回路は、変換特性の線形性は改善されるが、電源電圧VDDに対する有効な動作範囲がいっそう狭くなる。さらにOP-AMPを備えた回路は、消費電力が増大し、また、発振防止用キャパシタのための大きな面積が必要となる。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、変換特性の線形性が良好で、小面積化及び低消費電力化が可能な電流電圧変換回路、およびこのような回路を備えた高精度の電圧調整回路を提供することを課題とする。
本願発明者らは、カレントミラーと負荷抵抗を備える電流電圧変換回路に、プルアップ回路として、抵抗とカレントミラーをさらに追加することに想到した。本発明に係る電流電圧変換回路は、第1のカレントミラー回路と、第1の抵抗器と、第2のカレントミラー回路と、第2の抵抗器と、を備え、前記第1のカレントミラー回路の出力が、前記第1の抵抗器を経由して基準電位に接続していると共に、前記第2の抵抗器を経由して前記第2のカレントミラー回路の出力に接続している構成であり、前記第1のカレントミラー回路に電流が入力されて、前記第2の抵抗器を経由して電圧を出力する。
本発明に係る電圧調整回路は、前記電流電圧変換回路と、前記電流電圧変換回路の前記第1のカレントミラー回路に電流を入力する可変電流源と、前記第2のカレントミラー回路に電流を入力する定電流源または可変電流源と、を備える構成である。
本発明によれば、小面積化及び低消費電力化が可能であり、線形性の良好な電流電圧変換回路、および高精度な電圧調整回路が得られる。
本発明に係る電圧調整回路および電流電圧変換回路を実施するための形態について、図を参照して説明する。同一、同質の構造の要素については、同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
〔電圧調整回路〕
図1に示すように、本発明の実施形態に係る電圧調整回路10は、電流電圧変換回路1と、可変電流源4を内蔵するD/A変換器40(図2参照)と、定電流源5と、を備える。そして、電流電圧変換回路1は、第1カレントミラー回路(第1のカレントミラー回路)21と、負荷抵抗(第1の抵抗器)31と、第2カレントミラー回路(第2のカレントミラー回路)22と、プルアップ抵抗(第2の抵抗器)32と、を備え、第1カレントミラー回路21の出力が、負荷抵抗31を経由して基準電位に接続していると共に、プルアップ抵抗32を経由して第2カレントミラー回路22の出力に接続している。また、可変電流源4は電流電圧変換回路1の第1カレントミラー回路21に電流Ivを入力し、定電流源5は第2カレントミラー回路22に電流IRefを入力する。電圧調整回路10は、nビットのデジタル信号B1,B2,…,Bnに基づき、V0(=0V),V1,V2,…,VN-1の2n階調の電圧Voutを出力する(N=2n)。電圧調整回路10は、例えばテラヘルツ帯無線通信用アンテナに接続されるRFフロントエンドに適用されるために、その仕様にもよるが、例えば最大出力電圧VN-1=0.9~3.3V、階調数64~1024(6~10ビット)程度に設計される。以下、各要素について詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る電圧調整回路10は、電流電圧変換回路1と、可変電流源4を内蔵するD/A変換器40(図2参照)と、定電流源5と、を備える。そして、電流電圧変換回路1は、第1カレントミラー回路(第1のカレントミラー回路)21と、負荷抵抗(第1の抵抗器)31と、第2カレントミラー回路(第2のカレントミラー回路)22と、プルアップ抵抗(第2の抵抗器)32と、を備え、第1カレントミラー回路21の出力が、負荷抵抗31を経由して基準電位に接続していると共に、プルアップ抵抗32を経由して第2カレントミラー回路22の出力に接続している。また、可変電流源4は電流電圧変換回路1の第1カレントミラー回路21に電流Ivを入力し、定電流源5は第2カレントミラー回路22に電流IRefを入力する。電圧調整回路10は、nビットのデジタル信号B1,B2,…,Bnに基づき、V0(=0V),V1,V2,…,VN-1の2n階調の電圧Voutを出力する(N=2n)。電圧調整回路10は、例えばテラヘルツ帯無線通信用アンテナに接続されるRFフロントエンドに適用されるために、その仕様にもよるが、例えば最大出力電圧VN-1=0.9~3.3V、階調数64~1024(6~10ビット)程度に設計される。以下、各要素について詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
(電流電圧変換回路)
本発明の第1実施形態に係る電流電圧変換回路1は、従来の電流電圧変換回路101(図11参照)と同様に、電流Ivを入力される第1カレントミラー回路21が、その出力を、負荷抵抗31を経由して基準電位に接続されている。電流電圧変換回路1はさらに、第2カレントミラー回路22およびその出力に接続されたプルアップ抵抗32をプルアップ回路として備える構造であり、プルアップ抵抗32を経由して電圧Voutを出力する。言い換えると、電流電圧変換回路1は、第1カレントミラー回路21の出力が2つに分岐して、その一方と基準電位の間に負荷抵抗31が接続していて、他方と第2カレントミラー回路22の出力の間にプルアップ抵抗32が接続している。電流電圧変換回路1は、第1カレントミラー回路21に電流Ivが入力され、第2カレントミラー回路22に電流IRefが選択的に入力されると、電流Ivの大きさと電流IRefの入力の有無とに基づいた大きさの電圧Voutを出力する。
(電流電圧変換回路)
本発明の第1実施形態に係る電流電圧変換回路1は、従来の電流電圧変換回路101(図11参照)と同様に、電流Ivを入力される第1カレントミラー回路21が、その出力を、負荷抵抗31を経由して基準電位に接続されている。電流電圧変換回路1はさらに、第2カレントミラー回路22およびその出力に接続されたプルアップ抵抗32をプルアップ回路として備える構造であり、プルアップ抵抗32を経由して電圧Voutを出力する。言い換えると、電流電圧変換回路1は、第1カレントミラー回路21の出力が2つに分岐して、その一方と基準電位の間に負荷抵抗31が接続していて、他方と第2カレントミラー回路22の出力の間にプルアップ抵抗32が接続している。電流電圧変換回路1は、第1カレントミラー回路21に電流Ivが入力され、第2カレントミラー回路22に電流IRefが選択的に入力されると、電流Ivの大きさと電流IRefの入力の有無とに基づいた大きさの電圧Voutを出力する。
第1カレントミラー回路21は、ゲートを共通接続した2個のトランジスタM1,M2からなるトランジスタ対で構成され、入力側(ミラー元)のトランジスタM1がダイオード接続された基本的な構造である。第2カレントミラー回路22は、第1カレントミラー回路21と同様の構造である。トランジスタはMOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)であることが好ましく、電圧Voutの最小値を0V(基準電位)とするために、PMOSトランジスタを適用する。カレントミラー回路21,22の計4個のトランジスタM1,M2,M3,M4は、同一の電源電圧VDDで動作し、同一基板上に製造可能であれば特に限定されず、寸法(ゲート長、ゲート幅)等は、電流電圧変換回路1について所望の特性が得られるように設計される。一般的に、カレントミラー回路は、入力と出力の電流比を正確にとるために、トランジスタ対のゲート長を同じとして、ゲート幅で調整する。電源電圧VDDは、電流電圧変換回路1の最大出力電圧VN-1に基づいて設計され、例えばVN-1=3.0Vであれば、VDD=3.3~3.6Vを適用する。同様に、負荷抵抗31およびプルアップ抵抗32も、カレントミラー回路21,22と同一基板上に製造可能な構造であることが好ましく、所望の特性が得られるように各抵抗値が設計される。
(D/A変換器)
D/A変換器40は、電流電圧変換回路1の第1カレントミラー回路21に入力する電流Ivを、大きさを切り換えて出力する。D/A変換器40は、サーモメータコード方式(非特許文献1,2参照)が好ましく、一例として図2に示すように、スイッチング素子42付きの単位電流源41をm組(2n-1-1≦m<2n-1)並列接続して構成される可変電流源4を備える。スイッチング素子42は、ここでは、信号‘0’を入力されるとOFF(遮断)に、信号‘1’を入力されるとON(導通)になるものとする。このような構成により、可変電流源4は、I0(=0A),I1,I2,…,Imの(m+1)階調のアナログ電流Ivを出力することができる。また、1つの単位電流源41が出力する電流は(Im/m)である。D/A変換器40はさらに、BT(Binary to Thermometer)デコーダ43を備え、バイナリコードのデジタル信号B1,B2,…,Bnを、サーモメータコードのデジタル信号T1,T2,…,Tm、およびデジタル信号Tk´に変換する。信号T1,T2,…,Tmによって、可変電流源4の各スイッチング素子42のON/OFFが切り替えられる。また、信号Tk´によって、後記の定電流源5のON/OFFが切り替えられる。このように、D/A変換器40は、サーモメータコード方式とすることにより、素子数が比較的多いが、微分非直線性(Differential nonlinearity:DNL)が良好で、単位電流源41の特性ばらつきがあっても、デジタル信号B1,B2,…,Bnの切替えに対して単調変化な出力が得られ、CMOSに好適である。単位電流源41の数mについては、後記の電圧調整回路の駆動方法で説明する。
D/A変換器40は、電流電圧変換回路1の第1カレントミラー回路21に入力する電流Ivを、大きさを切り換えて出力する。D/A変換器40は、サーモメータコード方式(非特許文献1,2参照)が好ましく、一例として図2に示すように、スイッチング素子42付きの単位電流源41をm組(2n-1-1≦m<2n-1)並列接続して構成される可変電流源4を備える。スイッチング素子42は、ここでは、信号‘0’を入力されるとOFF(遮断)に、信号‘1’を入力されるとON(導通)になるものとする。このような構成により、可変電流源4は、I0(=0A),I1,I2,…,Imの(m+1)階調のアナログ電流Ivを出力することができる。また、1つの単位電流源41が出力する電流は(Im/m)である。D/A変換器40はさらに、BT(Binary to Thermometer)デコーダ43を備え、バイナリコードのデジタル信号B1,B2,…,Bnを、サーモメータコードのデジタル信号T1,T2,…,Tm、およびデジタル信号Tk´に変換する。信号T1,T2,…,Tmによって、可変電流源4の各スイッチング素子42のON/OFFが切り替えられる。また、信号Tk´によって、後記の定電流源5のON/OFFが切り替えられる。このように、D/A変換器40は、サーモメータコード方式とすることにより、素子数が比較的多いが、微分非直線性(Differential nonlinearity:DNL)が良好で、単位電流源41の特性ばらつきがあっても、デジタル信号B1,B2,…,Bnの切替えに対して単調変化な出力が得られ、CMOSに好適である。単位電流源41の数mについては、後記の電圧調整回路の駆動方法で説明する。
(定電流源)
定電流源5は、電流電圧変換回路1の第2カレントミラー回路22に選択的に入力する定電流(参照電流)IRefを出力する。そのために、定電流源5は、電流源51と、BTデコーダ43が出力した信号Tk´によってON/OFFを切り替えられるスイッチング素子52を備える。スイッチング素子52は、可変電流源4のスイッチング素子42と同様に、信号‘0’を入力されるとOFF(遮断)に、信号‘1’を入力されるとON(導通)になるものとする。参照電流IRefは、第2カレントミラー回路22のトランジスタのオフリーク電流、ノイズ、特性ばらつき等に影響されないようにある程度以上の大きさに設定される。参照電流IRefは一方で、後記するように、第2カレントミラー回路22の2個のトランジスタを飽和領域で動作させる大きさとすることが好ましい。
定電流源5は、電流電圧変換回路1の第2カレントミラー回路22に選択的に入力する定電流(参照電流)IRefを出力する。そのために、定電流源5は、電流源51と、BTデコーダ43が出力した信号Tk´によってON/OFFを切り替えられるスイッチング素子52を備える。スイッチング素子52は、可変電流源4のスイッチング素子42と同様に、信号‘0’を入力されるとOFF(遮断)に、信号‘1’を入力されるとON(導通)になるものとする。参照電流IRefは、第2カレントミラー回路22のトランジスタのオフリーク電流、ノイズ、特性ばらつき等に影響されないようにある程度以上の大きさに設定される。参照電流IRefは一方で、後記するように、第2カレントミラー回路22の2個のトランジスタを飽和領域で動作させる大きさとすることが好ましい。
(電流電圧変換回路の変換特性)
本実施形態に係る電流電圧変換回路の変換特性について説明する。まず、図11に示す簡易な構成の従来の電流電圧変換回路101を例として説明する。カレントミラー回路121の出力側(ミラー先、図11における右側)のトランジスタM2のドレイン電流(カレントミラー回路121の出力電流)をIMirと表し、負荷抵抗131の抵抗値(負荷抵抗)をRLと表すと、電流電圧変換回路101の出力電圧Voutは、下式(1)で表される。カレントミラー回路121は、理想的には、出力側トランジスタM2のドレイン電流IMirが入力側(ミラー元、図11における左側)のトランジスタM1のドレイン電流である入力電流Ivに比例するから(IMir=α1Iv、α1:定数)、出力電圧の理想値Vout_idealはVout_ideal=α1RLIvであり、図3に破線で示すように、入力電流Ivに比例する。しかし実際には、実線で示すように、入力電流Ivを大きくするにしたがい、出力電圧Voutが(α1RLIv)に対して小さくなってその差が次第に広がり、線形性が低下する。
Vout=RLIMir ・・・(1)
本実施形態に係る電流電圧変換回路の変換特性について説明する。まず、図11に示す簡易な構成の従来の電流電圧変換回路101を例として説明する。カレントミラー回路121の出力側(ミラー先、図11における右側)のトランジスタM2のドレイン電流(カレントミラー回路121の出力電流)をIMirと表し、負荷抵抗131の抵抗値(負荷抵抗)をRLと表すと、電流電圧変換回路101の出力電圧Voutは、下式(1)で表される。カレントミラー回路121は、理想的には、出力側トランジスタM2のドレイン電流IMirが入力側(ミラー元、図11における左側)のトランジスタM1のドレイン電流である入力電流Ivに比例するから(IMir=α1Iv、α1:定数)、出力電圧の理想値Vout_idealはVout_ideal=α1RLIvであり、図3に破線で示すように、入力電流Ivに比例する。しかし実際には、実線で示すように、入力電流Ivを大きくするにしたがい、出力電圧Voutが(α1RLIv)に対して小さくなってその差が次第に広がり、線形性が低下する。
Vout=RLIMir ・・・(1)
ここで、カレントミラー回路121の入力側のPMOSトランジスタM1について、L1:ゲート長、W1:ゲート幅、λ1:チャネル長変調係数と表し、出力側のPMOSトランジスタM2について、L2:ゲート長、W2:ゲート幅、λ2:チャネル長変調係数と表す。トランジスタM1,M2の共通のしきい値電圧をVth、ゲートソース間電圧をVGSと表し、出力側トランジスタM2のソースドレイン間電圧をVDSと表す。すると、入力側トランジスタM1は、ダイオード接続によりソースドレイン間電圧がゲートソース間電圧VGSと同一であるから飽和領域であり、下式(2)の関係が成立する。なお、μ:キャリアの易動度、COX:単位面積あたりのゲート酸化膜容量である。一方、出力側トランジスタM2については、ソースドレイン間電圧VDSが入力側トランジスタと必ずしも一致しないので、ソースドレイン間電圧VDSとピンチオフ電圧(有効ゲート電圧)(VGS-Vth)との大小関係が変化し、下式(3)に示す飽和領域と下式(4)に示す非飽和領域(線形領域)とになる。|VDS|=VDD-Voutであるから、Vout<VDD-(VGS-Vth)で飽和領域、Vout>VDD-(VGS-Vth)で非飽和領域となる。
出力側トランジスタM2が飽和領域となる、出力電圧Voutが小さくなる(Vout<VDD-(VGS-Vth))ような入力電流Ivにおいては、式(2)と式(3)より、出力電流IMirは下式(5)で表される。さらにここでは、理想的に、チャネル長変調効果が十分に小さい(λ1≒0、λ2≒0)と仮定する。すると、下式(6)で表すように、出力電流IMirは入力電流Ivに比例する。また、定数α1は、下式(7)で表される。式(6)および式(7)よりIMir≒α1Ivであるので、Vout≒Vout_ideal=α1RLIvとなる。ただし実際には、トランジスタM1,M2のチャネル長変調効果により、それぞれのソースドレイン間電圧同士(VGS,VDS)の間に誤差を生じ、出力電流IMirが入力電流Ivに比例せず(IMir<α1Iv)、電流-電圧変換特性は完全な線形にはならない。
入力電流Ivが増加して、出力側トランジスタM2が非飽和領域となる出力電圧Vout(Vout>VDD-(VGS-Vth))になると、式(4)より、出力電流IMirが、減少するソースドレイン間電圧VDSにも依存するので、(α1Iv)に対して小さくなる。また、入力電流Ivが増加するとピンチオフ電圧(VGS-Vth)も増加するが、式(1)よりピンチオフ電圧(VGS-Vth)は√Ivにほぼ比例して増加するので入力電流Ivが増加するにしたがい緩やかになる。したがって、出力電流IMirの増加は次第に緩やかになり、最終的に頭打ちになる。その結果、図3に実線で示すように、出力電圧Voutが理想値Vout_ideal(=α1RLIv)に対して次第に小さくなり、電圧Vout_MAX(<VDD)で頭打ちになる。この出力電圧の限界値Vout_MAXを限界出力電圧と称する。さらに、出力電圧Voutが限界値Vout_MAX近傍に到達すると、線形性が著しく低下し、入力電流Ivを増加させてもほとんど増加しなくなる。また、出力側トランジスタM2は、ソースドレイン間電圧VDSがピンチオフ電圧(VGS-Vth)に対して十分に小さいとき、ON抵抗が(1/β2|VGS-Vth|)であるから、下式(8)で表される。β2は、出力側トランジスタM2の利得係数である(β2=(W2/L2)μCOX)。下式(8)と式(2)より、電源電圧VDDと出力電圧Voutとの差|VDS|は、出力電圧Voutが限界値Vout_MAXに近付くと、下式(9)で表される。
これに対して、本実施形態に係る電流電圧変換回路1は、以下の動作を示す。なお、第1カレントミラー回路21の出力側トランジスタM2のドレイン電流(第1カレントミラー回路21の出力電流)をIMir、第2カレントミラー回路22の出力側トランジスタM4のドレイン電流(第2カレントミラー回路22の出力電流、プルアップ電流)をIp、負荷抵抗31の抵抗値(負荷抵抗)をRL、プルアップ抵抗32の抵抗値(プルアップ抵抗)をRpと表す。電流電圧変換回路1の出力電圧Voutは下式(10)で表される。このとき、第2カレントミラー回路22の出力側トランジスタM4が飽和領域となるように、定電流源5による第2カレントミラー回路22の入力電流(参照電流)IRefを設定することが好ましい。これにより、Ip≒α2IRefとなるので、下式(10)は下式(11)に置き換えられる。定数α2は、下式(12)で表される。第2カレントミラー回路22の入力側トランジスタM3について、L3:ゲート長、W3:ゲート幅、出力側トランジスタM4について、L4:ゲート長、W4:ゲート幅と表す。そして、定電流源5のスイッチング素子52をOFF(IRef=0A、以下、プルアップ回路OFFと称する)からON(プルアップ回路ON)に切り替えると、出力電圧Voutが((RL+Rp)Ip)増加することになり、電源電圧VDD寄りにシフトする。図4に、プルアップ回路OFFにおける変換特性を黒い実線で、プルアップ回路ONにおける変換特性をグレーの実線でそれぞれ示す。
このように、電流電圧変換回路1は、スイッチング素子52のON/OFF切替えにより、出力電圧Voutを、図4に白抜き矢印で示すようにシフトさせることができ、プルアップ回路OFFのときに低電圧域を出力し、ONのときに高電圧域を出力する。詳しくは、プルアップ回路OFFのとき、Vout=V0(=0V)~Vout_MAX´、プルアップ回路ONのとき、Vout=(RL+Rp)Ip~Vout_MAXの範囲で出力する。なお、プルアップ回路OFFのときには下式(13)となるので、第1カレントミラー回路21および負荷抵抗31が電流電圧変換回路101と同じ構造であれば同じ出力電圧Voutとなる。したがって、限界出力電圧Vout_MAX´は式(9)で表される。
Vout=RLIMir (IRef=0A) ・・・(13)
Vout=RLIMir (IRef=0A) ・・・(13)
一方、プルアップ回路ONにおいて、限界出力電圧Vout_MAXは以下の通りとなる。第2カレントミラー回路22のトランジスタM3,M4の共通のしきい値電圧をVth、ゲートソース間電圧をVGS2と表し、出力側トランジスタM4のソースドレイン間電圧をVDS2と表す。入力側トランジスタM3について、利得係数をβ3(=(W3/L3)μCOX)と表し、チャネル長変調効果が十分に小さいと仮定すると下式(14)が成立する。限界出力電圧Vout_MAXを出力するとき、|VDS2|は最小値である。前記したように出力側トランジスタM4が飽和領域となる参照電流IRefを入力しているとき、VDS2≒VGS2となり、下式(14)より下式(15)が成立する。下式(15)を従来の電流電圧変換回路101についての式(9)と比較すると、参照電流IRefが、電流電圧変換回路101の限界出力電圧、すなわちプルアップ回路OFFのときの限界出力電圧Vout_MAX´となるときの出力電流IMir(=Vout_MAX´/RL)よりも十分に小さければ、|VDS2|を電流電圧変換回路101のカレントミラー回路121の出力側トランジスタM2の|VDS|の最小値よりも小さくすることができる。その結果、限界出力電圧Vout_MAXをより電源電圧VDDに近付けることができる。
参照電流IRefは、第2カレントミラー回路22の出力側トランジスタM4が非飽和領域となる大きさであってもよい。VDS2<VGS2-Vthであるから下式(16)が成立する。したがって、参照電流IRefを十分に小さくすることで、出力側トランジスタM4が飽和領域となる場合と同様に、限界出力電圧Vout_MAXをより電源電圧VDDに近付けることができる。また、プルアップ電流Ipは、参照電流IRefのα2倍よりも小さくなる(Ip<α2IRef)。
電流電圧変換回路1は、低電圧域(プルアップ回路OFF)、高電圧域(プルアップ回路ON)のそれぞれにおいて、電流電圧変換回路101と同様に、出力電圧Voutが限界値Vout_MAX´,Vout_MAXに近付くにしたがい線形性が低下し、限界値Vout_MAX´,Vout_MAX近傍では入力電流Ivを増加させてもほとんど増加しなくなる。したがって、出力電圧Voutの低電圧域、高電圧域それぞれの使用上の最大値Vj,VN-1は、線形性の低下の程度が許容範囲となる範囲に設定する。言い換えると、電流電圧変換回路1は、出力電圧Voutの使用上の最大値VN-1に合わせて設計される。なお、前記したように高電圧域の限界出力電圧Vout_MAXが従来よりも大きいので、電源電圧VDDにより近い電圧を含む広い範囲において良好な線形性で出力することができる。また、電流電圧変換回路1は、必要とする電圧の出力範囲にもよるが、出力電圧Voutの空白域がないように、低電圧域における出力電圧Voutの使用上の最大値Vjが、高電圧域の出力電圧Voutの最小値((RL+Rp)Ip)以上となるように設計されることが好ましく、さらにマージンを設けることが好ましい。図4に、プルアップ回路ON,OFFのそれぞれにおける電圧調整範囲、およびそのときの電流Ivの入力範囲を両矢印で示す。
(電圧調整回路の駆動方法)
本実施形態に係る電圧調整回路の駆動方法を、図4、ならびに適宜図1および図2を参照して説明する。電圧調整回路10は、V0(=0V)からVN-1(≦Vout_MAX)までの2n階調の電圧を出力し、理想的には(VN-1/(2n-1))刻みで段階的に出力電圧Voutを切り換える。
本実施形態に係る電圧調整回路の駆動方法を、図4、ならびに適宜図1および図2を参照して説明する。電圧調整回路10は、V0(=0V)からVN-1(≦Vout_MAX)までの2n階調の電圧を出力し、理想的には(VN-1/(2n-1))刻みで段階的に出力電圧Voutを切り換える。
前記したように、電流電圧変換回路1は、プルアップ回路のON/OFF切替えにより、出力電圧Voutが高電圧域と低電圧域の2段階にシフトする。そこで、低電圧域をV0~Vjの範囲、高電圧域をVk~VN-1の範囲に、それぞれ設定する(1≦j≦2n-2,1≦k≦j+1,N=2n,0V<Vj≦Vout_MAX´,(RL+Rp)Ip≦Vk<VN-1≦Vout_MAX)。そして、低電圧域において、Vout=V0(=0V)となる入力電流IvをI0(=0A)、Vout=Vjとなる入力電流IvをIj(I0<Ij≦Im)と表す。一方、高電圧域において、Vout=Vkとなる入力電流IvをId、Vout=VN-1となる入力電流IvをIe(I0≦Id<Ie≦Im)と表す。なお、N-1-k=e-dとし、したがって、d=k+e-N+1である。さらに、電流Ij,Ieの大きい方を、可変電流源4が出力する最大電流Imに設定する。図4ではIj<Ieとし、したがって、Ie=Imとする。
以上より、電圧調整回路10は、低電圧域におけるi階調目(0≦i≦j)の電圧Viを出力するためには、スイッチング素子52をOFFにし、可変電流源4がi階調目の電流Iiを出力するようにi個のスイッチング素子42をONにする。したがって、BTデコーダ43は、信号Tk´を‘0’にして定電流源5に出力し、信号T1,T2,…,Tmのうちi番目までを‘1’に、(i+1)番目以降を‘0’にして、可変電流源4に出力する。一方、高電圧域におけるi階調目(k≦i≦N-1)の電圧Viを出力するためには、スイッチング素子52をONにし、可変電流源4が(i-(k-d))階調目の電流Ii-k+dを出力するように(i-(k-d))(=i-(N-1-e))個のスイッチング素子42をONにする。したがって、BTデコーダ43は、信号Tk´を‘1’にして定電流源5に出力し、信号T1,T2,…,Tmのうち(i-(k-d))番目までを‘1’に、(i-(k-d)+1)番目以降を‘0’にして、可変電流源4に出力する。簡潔に説明するために、階調数16(n=4)、j=7、k=8、d=2として、バイナリコードのデジタル信号B1,B2,B3,B4、サーモメータコードのデジタル信号T1,T2,…,T9、およびスイッチング素子52に入力する信号T8´を表1に示す。
低電圧域と高電圧域とは互いに、出力電圧Voutの範囲と入力電流Ivの範囲との比がより近いことが好ましく、理想的には一致、すなわち(Vj-V0)/(Ij-I0)=(VN-1-Vk)/(Ie-Id)とする。また、(Id-I0)(=Id)および(Ie-Ij)はそれぞれ、(Im/m)の整数倍により近いことが好ましく、理想的には(Im/m)の整数倍と一致する。このような構成により、電圧調整回路10は、出力電圧Voutを(VN-1/(2n-1))刻みで線形的に変化させることができる。なお、低電圧域と高電圧域とでそれぞれの出力電圧Voutの範囲の広さは特に規定されず、均等に配分されていてもよいし、一方が他方よりも広い範囲に設定されていてもよい。図4では簡潔に説明するために、k=j+1として低電圧域と高電圧域とで使用する出力電圧Voutが重複せず、また、電圧調整範囲を低電圧域と高電圧域とに二等分してVk-1-V0=Vm-Vk、したがってk=2n-1とする。さらに、(Vj-V0)/(Ij-I0)=(VN-1-Vk)/(Im-Id)より、Ij-I0=Im-Id、すなわちIk-1=Im-Idとする。
電圧調整回路10は、低電圧域と高電圧域とで重複する出力電圧Voutの範囲が狭いほど、また、(Id-I0)(=Id)および|Ie-Ij|が小さいほど、可変電流源4が出力する電流Ivの階調数(m+1)が、出力電圧Voutの階調数2nに対してより少なくてよく、可変電流源4を小型化することができる。具体的には、低電圧域と高電圧域とで出力電圧Voutが重複せず(k=j+1)、Id=I0(=0A)かつIe=Ij=Im、すなわち低電圧域と高電圧域とでそれぞれの出力電圧Voutの範囲が均等に配分されている場合に、mは最小値(2n-1-1)となる。また、この場合、k=2n-1であるから、直接にデジタル信号B(n-1)でスイッチング素子52のON/OFFを切り替えることもできる。
(変形例)
電圧調整回路10は、2n階調の出力電圧V0,V1,V2,…,VN-1すべてについて、1階調あたり電流Ivの1階調で変化させなくてもよい。具体的には、高電圧域、特に線形性が低くなる限界出力電圧Vout_MAX近傍においては、1階調を電流Ivの2階調以上で変化させてもよい。このような構成により、電源電圧VDDのより近くまで良好な線形性で出力することができる。
電圧調整回路10は、2n階調の出力電圧V0,V1,V2,…,VN-1すべてについて、1階調あたり電流Ivの1階調で変化させなくてもよい。具体的には、高電圧域、特に線形性が低くなる限界出力電圧Vout_MAX近傍においては、1階調を電流Ivの2階調以上で変化させてもよい。このような構成により、電源電圧VDDのより近くまで良好な線形性で出力することができる。
電圧調整回路10は、定電流源5に代えて、参照電流IRefの大きさを2段階以上に切り換えて出力する可変電流源を備えていてもよい(図示せず)。このような参照電流IRefを出力する可変電流源は、例えば可変電流源4と同様に、スイッチング素子52付きの電流源51を2組以上並列接続して構成される。ただし、各電流源51の出力電流が同じでなくてもよく、第2カレントミラー回路22が出力するプルアップ電流Ipを所望の大きさとする参照電流IRefが得られるように構成される。参照電流IRefの大きさを例えば2段階に切り換えることにより、出力電圧Voutを、IRef=0Aを含めて3段階(低電圧域、中電圧域、高電圧域)にシフトさせることができる。このような構成により、電流Ivの階調数(m+1)を、出力電圧Voutの階調数2nに対してより少なくすることができる。
前記実施形態に係る電流電圧変換回路は、第1、第2の各カレントミラー回路に入力する電流が0Aであっても、入力側のトランジスタがダイオード接続されていることにより、微小な電流が出力して、出力電圧が0V(基準電位)にならない場合がある。そこで、カレントミラー回路に、スイッチング素子としてトランジスタを挿入する。以下、本発明の第1実施形態の変形例に係る電流電圧変換回路について、図5および図6を参照して説明する。
図5に示すように、本発明の第1実施形態の第1の変形例に係る電流電圧変換回路1Aは、第1カレントミラー回路(第1のカレントミラー回路)21Aと、負荷抵抗(第1の抵抗器)31と、カレントミラー回路(第2のカレントミラー回路)22Aと、プルアップ抵抗(第2の抵抗器)32と、を備え、第1カレントミラー回路21Aの出力が、負荷抵抗31を経由して基準電位に接続していると共に、プルアップ抵抗32を経由して第2カレントミラー回路22Aの出力に接続している。また、電流電圧変換回路1Aを備える電圧調整回路10Aは、電流電圧変換回路1Aの第1カレントミラー回路21Aに電流Ivを入力する可変電流源4、および第2カレントミラー回路22Aに参照電流IRefを入力する定電流源5をさらに備える。
第1カレントミラー回路21Aは、ゲートを共通接続した2個のトランジスタからなるトランジスタ対を2組、直列に接続して構成され、ソース側(上段)の入力側のトランジスタM1がダイオード接続され、ドレイン側(下段)のトランジスタ対M7,M8のゲートに外部信号T0Bが入力される構造である。第2カレントミラー回路22Aは、第1カレントミラー回路21Aと同一構造であり、ドレイン側のトランジスタ対M9,M10のゲートに外部信号T0Bが入力される。言い換えると、電流電圧変換回路1Aは、前記実施形態に係る電流電圧変換回路1(図1参照)に対して、1組のトランジスタ対で構成されたカレントミラー回路21,22のトランジスタM1,M2,M3,M4のそれぞれのドレイン側に、スイッチング素子としてトランジスタM7,M8,M9,M10を挿入した構成である。トランジスタM7,M8,M9,M10は、ON(導通)状態で非飽和領域となって、そのソースドレイン間電圧が十分に小さくなるように設計されることが好ましい。
カレントミラー回路21A,22Aに入力する信号T0Bは、Vout=0Vを出力するときには電源電圧VDDを入力して、トランジスタM7,M8,M9,M10をOFF(遮断)にする。それ以外のときには、信号T0Bは0Vを入力して、トランジスタM7,M8,M9,M10をON(導通)にする。信号T0Bは、信号Tk´と同様にBTデコーダ43から出力されるように構成することができる。本変形例に係る電流電圧変換回路1Aは、T0B=VDDのときには、流れる電流がオフリーク電流のみとなって実質的に0となり、Vout=0Vで安定する。なお、このとき、信号T1,T2,…,Tm、および信号Tk´は‘0’でなくてもよい。
本変形例に係る電流電圧変換回路1Aは、第2カレントミラー回路22Aがトランジスタを2段に直列に接続して構成されているので、第1実施形態に係る電流電圧変換回路1と比較して、出力電圧Voutの電源電圧VDDに対する電圧降下が大きく、限界値Vout_MAXが小さい。そこで、電圧降下を抑制するために、前記したようにトランジスタM9,M10のソースドレイン間電圧が十分に小さくなるように設計されると共に、参照電流IRefを小さく設定することが好ましい。
スイッチング素子となるトランジスタをカレントミラー回路のトランジスタに直列に接続しない構成とすることもできる。図6に示すように、本発明の第1実施形態の第2の変形例に係る電流電圧変換回路1Bは、第1カレントミラー回路(第1のカレントミラー回路)21Bと、負荷抵抗(第1の抵抗器)31と、カレントミラー回路(第2のカレントミラー回路)22Bと、プルアップ抵抗(第2の抵抗器)32と、を備え、第1カレントミラー回路21Bの出力が、負荷抵抗31を経由して基準電位に接続していると共に、プルアップ抵抗32を経由して第2カレントミラー回路22Bの出力に接続している。また、電流電圧変換回路1Bを備える電圧調整回路10Bは、電流電圧変換回路1Bの第1カレントミラー回路21Bに電流Ivを入力する可変電流源4、および第2カレントミラー回路22Aに参照電流IRefを入力する定電流源5をさらに備える。
第1カレントミラー回路21Bは、前記実施形態に係る電流電圧変換回路1(図1参照)のカレントミラー回路21に、その入力側のトランジスタM1にさらにトランジスタM7を並列に接続して構成され、トランジスタM7のゲートに外部信号T0が入力される構造である。第2カレントミラー回路22Bは、第1カレントミラー回路21Bと同一構造であり、カレントミラー回路22の入力側のトランジスタM3に並列に接続したトランジスタM9のゲートに外部信号T0が入力される。トランジスタM7,M9は、ON(導通)状態で非飽和領域となって、そのソースドレイン間電圧が十分に小さくなるように設計されることが好ましい。
カレントミラー回路21B,22Bに入力する信号T0は、Vout=0Vを出力するときには0Vを入力して、トランジスタM7,M9をON(導通)にする。それ以外のときには、信号T0は電源電圧VDDを入力して、トランジスタM7,M9をOFF(遮断)にする。信号T0は、信号Tk´と同様にBTデコーダ43から出力されるように構成することができる。本変形例に係る電流電圧変換回路1Bは、T0=VDDのときには、トランジスタM7,M9が存在しない状態となって、前記実施形態に係る電流電圧変換回路1と同様に動作する。一方、T0=0Vのときには、第1カレントミラー回路21Bにおいては、トランジスタM1,M2が、ゲートにトランジスタM7を経由して電源電圧VDDが入力されてOFFになる。同様に、第2カレントミラー回路22Bにおいては、トランジスタM3,M4が、ゲートにトランジスタM9を経由して電源電圧VDDが入力されてOFFになる。その結果、電流電圧変換回路1Bは、流れる電流がオフリーク電流のみとなって実質的に0となり、Vout=0Vで安定する。なお、このとき、信号T1,T2,…,Tm、および信号Tk´は‘0’とする(Iv=0A、IRef=0A)。
第1実施形態の変形例に係る電流電圧変換回路は、例えば、第1カレントミラー回路21Aと第2のカレントミラー回路22Bを備える構成であってもよい。この場合には、第1カレントミラー回路21Aには信号T0Bを入力し、第2のカレントミラー回路22Bには信号T0を入力する。
〔第2実施形態〕
第1実施形態に係る電流電圧変換回路は、第1カレントミラー回路のトランジスタが飽和領域となる入力電流の範囲においても、トランジスタのチャネル長変調効果によって、電流-電圧変換特性の線形性が不完全である。そこで、第1カレントミラー回路をカスコードカレントミラー回路とすることにより、線形性を向上させる。以下、本発明の第2実施形態に係る電流電圧変換回路について、図7を参照して説明する。
第1実施形態に係る電流電圧変換回路は、第1カレントミラー回路のトランジスタが飽和領域となる入力電流の範囲においても、トランジスタのチャネル長変調効果によって、電流-電圧変換特性の線形性が不完全である。そこで、第1カレントミラー回路をカスコードカレントミラー回路とすることにより、線形性を向上させる。以下、本発明の第2実施形態に係る電流電圧変換回路について、図7を参照して説明する。
(電流電圧変換回路)
図7に示すように、本発明の第2実施形態に係る電流電圧変換回路1Cは、カスコードカレントミラー回路である第1カレントミラー回路(第1のカレントミラー回路)21Cと、負荷抵抗(第1の抵抗器)31と、第2カレントミラー回路(第2のカレントミラー回路)22と、プルアップ抵抗(第2の抵抗器)32と、を備え、第1カレントミラー回路21Cの出力が、負荷抵抗31を経由して基準電位に接続していると共に、プルアップ抵抗32を経由して第2カレントミラー回路22の出力に接続している。また、電流電圧変換回路1Cを備える電圧調整回路10Cは、電流電圧変換回路1Cの第1カレントミラー回路21Cに電流Ivを入力する可変電流源4、および第2カレントミラー回路22に参照電流IRefを入力する定電流源5をさらに備える。すなわち、電圧調整回路10Cは、第1実施形態に係る電圧調整回路10の、電流電圧変換回路1の第1カレントミラー回路21を第1カレントミラー回路21Cに置き換えた構成である。
図7に示すように、本発明の第2実施形態に係る電流電圧変換回路1Cは、カスコードカレントミラー回路である第1カレントミラー回路(第1のカレントミラー回路)21Cと、負荷抵抗(第1の抵抗器)31と、第2カレントミラー回路(第2のカレントミラー回路)22と、プルアップ抵抗(第2の抵抗器)32と、を備え、第1カレントミラー回路21Cの出力が、負荷抵抗31を経由して基準電位に接続していると共に、プルアップ抵抗32を経由して第2カレントミラー回路22の出力に接続している。また、電流電圧変換回路1Cを備える電圧調整回路10Cは、電流電圧変換回路1Cの第1カレントミラー回路21Cに電流Ivを入力する可変電流源4、および第2カレントミラー回路22に参照電流IRefを入力する定電流源5をさらに備える。すなわち、電圧調整回路10Cは、第1実施形態に係る電圧調整回路10の、電流電圧変換回路1の第1カレントミラー回路21を第1カレントミラー回路21Cに置き換えた構成である。
第1カレントミラー回路21Cは、ゲートを共通接続した2個のトランジスタからなるトランジスタ対を2組、直列に接続して構成され、各組の入力側のトランジスタM1,M5がそれぞれダイオード接続された一般的な構造のカスコードカレントミラー回路である。トランジスタM5,M6は、トランジスタM1,M2および第2カレントミラー回路22のトランジスタM3,M4と共に、同一の電源電圧VDDで動作し、同一基板上に製造可能であれば特に限定されず、寸法(ゲート長、ゲート幅)等は、電流電圧変換回路1Cについて所望の特性が得られるように設計される。なお、一般的に、下式(17)が成立するように設計される。トランジスタM1について、L1:ゲート長、W1:ゲート幅と表し、トランジスタM2について、L2:ゲート長、W2:ゲート幅と表し、トランジスタM5について、L5:ゲート長、W5:ゲート幅と表し、トランジスタM6について、L6:ゲート長、W6:ゲート幅と表す。
第1カレントミラー回路21Cによれば、ドレイン側(下段)のトランジスタ対M5,M6が、飽和領域において、それぞれのトランジスタのチャネル長変調効果が低減されて、ソースドレイン間電圧同士の間の誤差が解消される。その結果、第1カレントミラー回路21Cの出力電流IMirの入力電流Ivに対する誤差が抑制され、飽和領域となる入力電流Ivにおいて電流電圧変換回路1Cの電流-電圧変換特性の線形性が向上する。なお、第1カレントミラー回路21Cはトランジスタを2段直列に接続しているので、1組のトランジスタ対で構成された第1カレントミラー回路21を備える第1実施形態に係る電流電圧変換回路1(図1参照)と比較して、電流電圧変換回路1Cは出力電圧Voutの電源電圧VDDに対する電圧降下が大きく、限界値Vout_MAX´が小さい。しかし、電流電圧変換回路1Cは、電流電圧変換回路1と同様に、第2カレントミラー回路22およびプルアップ抵抗32で構成されたプルアップ回路を備えることにより、限界出力電圧Vout_MAXを電源電圧VDDに近付けることができる。
本実施形態に係る電圧調整回路10Cは、第1実施形態に係る電圧調整回路10と同様に、プルアップ回路のON/OFFを切り替えることにより、出力電圧Voutを高電圧域と低電圧域の2段階にシフトさせることができる。
(変形例)
電圧調整回路10Cは、第1実施形態と同様に、定電流源5に代えて可変電流源を備えていてもよい(図示せず)。また、電流電圧変換回路1Cは、カレントミラー回路21C,22が、図5または図6に示す第1実施形態の変形例のように、スイッチング素子を備えていてもよい。具体的には、第2カレントミラー回路22Aまたは第2カレントミラー回路22Bを備えると共に、第1カレントミラー回路21Cが、トランジスタM5,M6のドレイン側にトランジスタM7,M8を挿入し、ゲートに信号T0Bを入力する。または、第1カレントミラー回路21Cは、電源電圧VDDとトランジスタM5のドレインとの間にトランジスタM7を挿入し、ゲートに信号T0を入力する。
電圧調整回路10Cは、第1実施形態と同様に、定電流源5に代えて可変電流源を備えていてもよい(図示せず)。また、電流電圧変換回路1Cは、カレントミラー回路21C,22が、図5または図6に示す第1実施形態の変形例のように、スイッチング素子を備えていてもよい。具体的には、第2カレントミラー回路22Aまたは第2カレントミラー回路22Bを備えると共に、第1カレントミラー回路21Cが、トランジスタM5,M6のドレイン側にトランジスタM7,M8を挿入し、ゲートに信号T0Bを入力する。または、第1カレントミラー回路21Cは、電源電圧VDDとトランジスタM5のドレインとの間にトランジスタM7を挿入し、ゲートに信号T0を入力する。
電流電圧変換回路は、第1カレントミラー回路が低電圧カスコードカレントミラー回路であってもよい。図8に示すように、本発明の第2実施形態の変形例に係る電流電圧変換回路1Dは、低電圧カスコードカレントミラー回路である第1カレントミラー回路(第1のカレントミラー回路)21Dと、負荷抵抗(第1の抵抗器)31と、第2カレントミラー回路(第2のカレントミラー回路)22と、プルアップ抵抗(第2の抵抗器)32と、を備え、第1カレントミラー回路21Dの出力が、負荷抵抗31を経由して基準電位に接続していると共に、プルアップ抵抗32を経由して第2カレントミラー回路22の出力に接続している。電流電圧変換回路1Dはさらに、バイアス電圧生成抵抗33を、第1カレントミラー回路21Dの入力(可変電流源4との間)に挿入して備える。第1カレントミラー回路21Dは、ゲートを共通接続した2個のトランジスタからなるトランジスタ対を2組、直列に接続して備え、ソース側(上段)のトランジスタ対M1,M2のゲートを、ドレイン側(下段)における入力側(ミラー元)のトランジスタM5のドレインに接続して構成される。また、第1カレントミラー回路21Dは、ドレイン側のトランジスタ対M5,M6のゲートにバイアス電圧が印加される。ここでは、一例としてバイアス電圧生成抵抗33を可変電流源4の出力に挿入し、可変電流源4とバイアス電圧生成抵抗33との間からバイアス電圧を出力する。
電圧調整回路10Dは、第1実施形態に係る電圧調整回路10と同様に、定電流源5に代えて可変電流源を備えていてもよい(図示せず)。また、電流電圧変換回路1Dは、第2実施形態に係る電流電圧変換回路1Cと同様に、カレントミラー回路21D,22が、図5または図6に示す第1実施形態の変形例のように、スイッチング素子を備えていてもよい。
以上、本発明に係る電圧調整回路および電流電圧変換回路を実施するための実施形態について述べてきたが、以下に、本発明の効果を確認した実施例について説明する。なお、本発明は、この実施例および前記実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
実施例1として、図1に示す本発明の第1実施形態に係る電流電圧変換回路1を設計し、その電流-電圧変換のシミュレーションを、SPICE系回路シミュレータ(Spectre)を使用して実行した。実施例1は、第1カレントミラー回路21と第2カレントミラー回路22が、それぞれ電源電圧1.0V対応の2個のPMOSを備える同一の構造とした。カレントミラー回路21,22は、出力側のPMOSが入力側のPMOSの2倍のゲート幅とし、同一のゲート長とした(α1=2,α2=2)。電源電圧VDD=1.0Vとして、プルアップ回路ONでの出力電圧Voutの最小値が約0.4VDD(=0.40V)となるように、負荷抵抗RL=1.421kΩ、プルアップ抵抗Rp=2.842kΩとし、参照電流IRef=40μAとした。また、実施例1の電流電圧変換回路1に対して、プルアップ抵抗32のない、すなわち第1カレントミラー回路21と第2カレントミラー回路22の出力同士を接続した比較例1(IRef=360μA)、および図11に示す従来の電流電圧変換回路101(従来例1-1:RL=1.421kΩ、従来例1-2:RL=2.842kΩ)を比較対象とした。
実施例1、比較例1、および従来例1-1,1-2について、電源電圧VDD=1.0V、入力電流Iv=0~500μAの範囲での出力電圧Voutを算出し、電流電圧変換特性を図9に示す。
図9に示すように、本発明に係る実施例1は、プルアップ回路のON/OFF切替えにより、プルアップ回路のない従来例1-1,1-2と比較して、電源電圧VDDにより近い高い電圧域まで良好な線形性が得られた。また、プルアップ抵抗のない比較例1は、プルアップ回路ONによる高電圧域が、実施例1と比較して、最小出力電圧が高く、出力可能な電圧範囲が狭かった。なお、本シミュレーションでは、出力電圧Voutが0V近傍においては、短チャネル効果により、第2カレントミラー回路22の出力側の電流Ipが理想値よりも大きくなった(Ip>2IRef)。
実施例2として、図7に示す本発明の第2実施形態に係る電流電圧変換回路1Cを設計し、その電流-電圧変換のシミュレーションを、実施例1と同様に実行した。実施例2は、第2カレントミラー回路22は実施例1と同一の構造とした。第1カレントミラー回路21Cは、実施例1の第1カレントミラー回路21を構成するトランジスタ対(2個のPMOS)を2組、2段に接続したカスコードカレントミラー回路とした。負荷抵抗RL=1.421kΩ、プルアップ抵抗Rp=7.105kΩとし、参照電流IRef=15μAとした。また、実施例2の電流電圧変換回路1Aに対して、プルアップ抵抗32のない、すなわち第1カレントミラー回路21Cと第2カレントミラー回路22の出力同士を接続した比較例2(IRef=270μA)、および図11に示す従来の電流電圧変換回路101のカレントミラー回路121を第1カレントミラー回路21Cに置き換えた従来例2(RL=2.842kΩ)を比較対象とした。
実施例2、比較例2、および従来例2について、電源電圧VDD=1.0V、入力電流Iv=0~300μAの範囲での出力電圧Voutを算出し、電流電圧変換特性を図10に示す。
図10に示すように、本発明に係る実施例2は、実施例1と同様に、プルアップ回路のON/OFF切替えにより、従来例2と比較して、電源電圧VDDにより近い高い電圧域まで良好な線形性が得られ、さらに実施例1よりも線形性が良好であった。また、プルアップ抵抗のない比較例2は、比較例1と同様に、プルアップ回路ONによる高電圧域が、実施例2と比較して、最小出力電圧が高く、出力可能な電圧範囲が狭かった。
10,10A,10B,10C,10D 電圧調整回路
1,1A,1B,1C,1D 電流電圧変換回路
21,21A,21B,21C,21D 第1カレントミラー回路(第1のカレントミラー回路)
22,22A,22B 第2カレントミラー回路(第2のカレントミラー回路)
31 負荷抵抗(第1の抵抗器)
32 プルアップ抵抗(第2の抵抗器)
40 D/A変換器
4 可変電流源
5 定電流源
1,1A,1B,1C,1D 電流電圧変換回路
21,21A,21B,21C,21D 第1カレントミラー回路(第1のカレントミラー回路)
22,22A,22B 第2カレントミラー回路(第2のカレントミラー回路)
31 負荷抵抗(第1の抵抗器)
32 プルアップ抵抗(第2の抵抗器)
40 D/A変換器
4 可変電流源
5 定電流源
Claims (5)
- 第1のカレントミラー回路と、第1の抵抗器と、第2のカレントミラー回路と、第2の抵抗器と、を備え、
前記第1のカレントミラー回路の出力は、前記第1の抵抗器を経由して基準電位に接続していると共に、前記第2の抵抗器を経由して前記第2のカレントミラー回路の出力に接続していて、
前記第1のカレントミラー回路に電流が入力されて、前記第2の抵抗器を経由して電圧を出力する電流電圧変換回路。 - 前記第1のカレントミラー回路および前記第2のカレントミラー回路の少なくとも一方は、トランジスタを2個以上直列に接続して備える請求項1に記載の電流電圧変換回路。
- 前記第1のカレントミラー回路は、カスコードカレントミラー回路である請求項2に記載の電流電圧変換回路。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の電流電圧変換回路と、前記電流電圧変換回路の前記第1のカレントミラー回路に電流を入力する可変電流源と、前記第2のカレントミラー回路に電流を入力する定電流源または可変電流源と、を備える電圧調整回路。
- 前記第1のカレントミラー回路に電流を入力する可変電流源は、サーモメータコード方式である請求項4に記載の電圧調整回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021148918A JP2023041510A (ja) | 2021-09-13 | 2021-09-13 | 電流電圧変換回路および電圧調整回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021148918A JP2023041510A (ja) | 2021-09-13 | 2021-09-13 | 電流電圧変換回路および電圧調整回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023041510A true JP2023041510A (ja) | 2023-03-24 |
Family
ID=85641260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021148918A Pending JP2023041510A (ja) | 2021-09-13 | 2021-09-13 | 電流電圧変換回路および電圧調整回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023041510A (ja) |
-
2021
- 2021-09-13 JP JP2021148918A patent/JP2023041510A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5064540B2 (ja) | 電流スイッチ回路及びそれを用いたd/aコンバータ、半導体集積回路及び通信機器 | |
JP4960216B2 (ja) | D/a変換回路 | |
US8179295B2 (en) | Self-calibrated current source and DAC using the same and operation method thereof | |
US6906652B2 (en) | High dynamic linearity current-mode digital-to-analog converter architecture | |
US8723712B1 (en) | Digital to analog converter with current steering source for reduced glitch energy error | |
US5798723A (en) | Accurate and precise current matching for low voltage CMOS digital to analog converters | |
CN111328440B (zh) | 电流舵数模转换器 | |
US8570199B2 (en) | Digital to analog converter circuits and methods | |
US6266001B1 (en) | Method and apparatus for switching low voltage CMOS switches in high voltage digital to analog converters | |
US6760381B2 (en) | High-voltage differential driver using stacked low-breakdown transistors and nested-miller compensation | |
US6927714B1 (en) | Current steering digital-to-analog (DAC) converter with improved dynamic performance | |
US11183997B2 (en) | Comparator providing offset calibration and integrated circuit including comparator | |
US20090201186A1 (en) | Current steering dac and voltage booster of same | |
US7498865B2 (en) | Semiconductor integrated circuit with reduced speed variations | |
CN111064358B (zh) | 一种具有自校准功能且电流可编程的电荷泵电路 | |
US7518452B2 (en) | Voltage-controlled current source and variable-gain amplifier | |
KR20050027155A (ko) | 트랜스컨덕턴스 조정 회로 | |
US20080291068A1 (en) | Current output circuit with bias control and method thereof | |
US20210286394A1 (en) | Current reference circuit with current mirror devices having dynamic body biasing | |
JP2023041510A (ja) | 電流電圧変換回路および電圧調整回路 | |
JP4537840B2 (ja) | 電流源セルおよびそれを用いたd/aコンバータ | |
US20070290911A1 (en) | Digital-To-Analog Converter | |
US6608579B2 (en) | Digital-to-analog converting circuit giving linear relation between digital code and oscillation frequency of oscillator | |
Reaz et al. | Design of a low-power 10-Bit DAC in 130 nm CMOS technology | |
US20120206284A1 (en) | Interpolating digital-to-analog converter with separate bias current source for each differential input transistor pair |