JP2003186175A - ハーフトーン型位相シフトマスクおよびそのブランク並びにそれらの製造方法 - Google Patents

ハーフトーン型位相シフトマスクおよびそのブランク並びにそれらの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ArF、F2エキシマレーデー露光に対応した
ハーフトーン型位相シフトマスクおよびハーフトーン型
位相シフトマスクブランクの材料構成および構成元素の
含有比率を、光学特性や耐性等の膜特性等から鑑みて定
め、ハーフトーン型位相シフトマスクおよびハーフトー
ン型位相シフトマスクブランク並びにその製造方法を提
供する。 【解決手段】透明基板上に露光光に対しての位相及び透
過率を制御した単層若しくは多層の半透明性膜領域を設
けたハーフトーン型位相シフトマスクに於いて、該半透
明膜層の少なくとも一層以上にアルミニウム及びシリコ
ンが含まれていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体製造プロセス
中のフォトリソグラフィ工程で使用される露光転写用の
フォトマスク及びこれを製造するためのフォトマスクブ
ランク並びにそれらの製造方法に係るものであり、特に
ハーフトーン型位相シフトマスク(以下ハーフトーンマ
スクとの記述もある)またはハーフトーン型位相シフト
マスクブランク(以下ハーフトーンマスクブランクまた
はマスクブランクとの記述もある)に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】位相シフト法はSiウエハ上にパターン
を転写する際の解像度向上技術の1つであり、開発が盛
んに行われている。原理的にはマスク上の隣接する領域
に互いの透過光が180度となるように位相シフト部を
設けることにより、透過光が回折し干渉し合う際に境界
部の光強度を弱め、その結果として転写パターンの解像
度を向上させるものである。これにより通常のフォトマ
スクに比べて飛躍的に優れた微細パターンの解像度向上
効果および焦点深度向上の効果を持つ。
【0003】上記のような位相シフト法はIBMのLe
vensonらによって提唱され、特開昭58−173
744号公報等に記載されており、レベンソン型やハー
フトーン型などが公知となっている。特にハーフトーン
型位相シフトマスクは、半透明性膜に透過光の位相反転
作用および、パターン内部でレジストの感度以下での遮
光性の役割を持たせる事により透過光強度のエッジ形状
を急峻にして解像性や焦点深度特性を向上させると共に
マスクパターンを忠実にウエハ上に転写する効果を有し
たものである。
【0004】尚、露光転写により形成するパターン寸法
を所定倍率に拡大して転写用パターンを形成してあるフ
ォトマスクのことを従来よりレチクルと称しているが、
本発明に係る位相シフトマスクの分野に於いてもこれを
レチクルと称し、位相シフトマスクとして定義された範
疇に含まれるものであるとする。
【0005】ここ数年の半導体の急激な微細化に伴い、
それを達成するためのリソグラフィ技術も同時に進歩を
遂げてきた。マスクパターンをウエハ上に転写する縮小
投影露光装置(ステッパー)は解像性を向上させるため
に短波長化が進みi線以降ではKrFエキシマレーザ
ー,ArFエキシマレーザーといった紫外光領域へ変遷
している。更にArFエキシマレーザー露光の次の世代
ではF2エキシマレーザー露光が有望視されている。ま
た、近年ではウエハ上に転写されるパターンの解像性を
より高めるために、シフター部における光の透過率を高
めた高透過率ハーフトーンマスクも注目されている。こ
の高透過率ハーフトーンマスクはシフター膜部の透過率
が高く、位相が反転して透過する光の強度も強くなる。
このため位相の打ち消し効果が高くなり、Siウエハへ
のパターン転写時における解像性が向上するものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような光のより
短波長化への移行、ハーフトーンマスクの高透過率化へ
の対応の中では、従来のフォトマスクブランクのシフタ
ー材料に代わりこれらに適した材料を用いる必要があ
る。
【0007】現在提案されているハーフトーンマスクや
ブランクのシフターに用いられる膜材料にはモリブデン
(Mo)やタンタル(Ta),タングステン(W),チ
タン(Ti)といった遷移金属とシリコンを含む材料を
使用しているものが多いが、何れもF2エキシマレーザ
ー露光に対応する膜材料としては難しい。これはシフタ
ーを構成する膜の透明性が不足するためであり、F2エ
キシマレーザー露光や高透過率化に対応したハーフトー
ンマスク及びブランクの形成が不可能である。則ちこの
ような膜でハーフトーンマスクを構成し膜の位相差を1
80度としたときは、所望の透過率を得ることが不可能
となってしまう。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が提供するものは、ArF、F2エキシマレー
ザー露光に対応したハーフトーン型位相シフトマスクお
よびハーフトーン型位相シフトマスクブランクの材料構
成および構成元素の含有比率を、光学特性や耐性等の膜
特性等から鑑みて定めるものである。
【0009】具体的には上記で挙げたような問題点を解
決するために、ハーフトーン型位相シフトマスクおよび
この製造に係るハーフトーン型位相シフトマスクブラン
ク並びにこれらの製造方法に於いて、ガラス等の透明基
板上に設けられた半透明性シフター膜として、光学特性
の上からアルミニウムとシリコンを主体とする膜を提供
するものである。且つそれと同時に薬液耐性等の諸特性
の上からアルミニウムやシリコン,酸素などの組成比率
を定めたことを特徴としている。これにより上記問題点
に列挙した事柄を解決することができるものである。
【0010】本発明ではこのような上記記載の方法によ
って問題解決をはかるもので、以下にその手段を列挙す
る。
【0011】本発明の請求項1の発明は、透明基板上に
露光光に対しての位相及び透過率を制御した単層若しく
は多層の半透明性膜領域を設けたハーフトーン型位相シ
フトマスクに於いて、該半透明膜層の少なくとも一層以
上にアルミニウム及びシリコンが含まれていることを特
徴とするハーフトーン型位相シフトマスクとしたもので
ある。
【0012】本発明の請求項2の発明は、前記半透明膜
層の少なくとも一層以上に含まれるアルミニウム及びシ
リコンが、酸素,窒素,ハロゲン元素の群から選択され
た元素との間で化合物を形成していることを特徴とする
請求項1に記載のハーフトーン型位相シフトマスクとし
たものである。
【0013】本発明の請求項3の発明は、前記半透明膜
層が、主要構成金属元素としてアルミニウム及びシリコ
ンからなり,さらに酸素が含まれ、その元素組成比がア
ルミニウムが24(atom%)以上、若しくは酸素が
63(atom%)以上であることを特徴とする請求項
1または請求項2記載のハーフトーン型位相シフトマス
クとしたものである。
【0014】本発明の請求項4の発明は、前記半透明膜
層が、主要構成金属元素としてアルミニウム及びシリコ
ンからなり、シリコン(Si)に対するアルミニウム
(Al)の原子比率(Al/Si)が1.87以下であ
ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のハー
フトーン型位相シフトマスクとしたものである。
【0015】本発明の請求項5の発明は、前記半透明膜
層が、主要構成金属元素としてアルミニウム及びシリコ
ンからなり,さらに酸素が含まれ、アルミニウム(A
l)に対する酸素(O)の原子比率(O/Al)が2.
13以上であることを特徴とする請求項1または請求項
2記載のハーフトーン型位相シフトマスクとしたもので
ある。
【0016】本発明の請求項6の発明は、前記半透明膜
層が、主要構成金属元素としてアルミニウム及びシリコ
ンからなり,さらに酸素が含まれ、シリコン(Si)に
対する酸素(O)の原子比率(O/Si)が2.38以
上であることを特徴とする請求項1または請求項2記載
のハーフトーン型位相シフトマスクとしたものである。
【0017】本発明の請求項7の発明は、請求項1〜請
求項6いずれか1項記載のハーフトーン型位相シフトマ
スクの製造に係るハーフトーン型位相シフトマスク用ブ
ランクとしたものである。
【0018】本発明の請求項8の発明は、透明基板上に
露光光に対しての位相及び透過率を制御した単層若しく
は多層の半透明性膜領域を設けるハーフトーン型位相シ
フトマスクの製造方法に於いて、該半透明膜層の少なく
とも一層以上にアルミニウム及びシリコンが含まれてい
ることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクの
製造方法としたものである。
【0019】本発明の請求項9の発明は、透明基板上に
露光光に対しての位相及び透過率を制御した単層若しく
は多層の半透明性膜を設けるハーフトーン型位相シフト
マスク用ブランクの製造方法に於いて、該半透明膜層の
少なくとも一層以上にアルミニウム及びシリコンが含ま
れていることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマ
スク用ブランクの製造方法としたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係るフォトマスク、特に
ハーフトーン型位相シフトマスクブランクは、合成石英
等の透明基板上に半透明性膜シフターを設けたものであ
り、ハーフトーン型位相シフトマスクは上記ハーフトー
ン型位相シフトマスクブランク上の半透明性膜に加工を
施したものであるが、本発明ではこの半透明性膜を露光
光源の短波長化や高透過率化に対応可能とするために含
有元素およびその組成比を具体的に定めたものである。
【0021】ハーフトーン型位相シフトマスクブランク
に於ける半透明性シフター膜は、その透明性(光の透過
性)の確保や、屈折率等の光学特性の制御、若しくは耐
性向上等の目的から酸化物や窒化物、フッ化物に代表さ
れる化合物薄膜を形成させることが多い。中でもF2エ
キシマレーザー露光領域では特に上記の透明性(光の透
過性)の確保が重要となる。この点、アルミニウムとシ
リコンは共に軽元素同士の組み合わせであり、この合金
薄膜は酸化膜、窒化膜、フッ化膜等に依らず、いずれも
光の透過性に関しては優れた特性を持つ。このため、こ
れまでに示したハーフトーン型位相シフトマスク及びブ
ランクの形成時における膜材料起因の透過性不足に関す
る問題を解決する事が可能となる材料である。
【0022】またアルミニウムがシリコンに添加される
ことで、単にシリコンのみの場合に比べ屈折率が向上す
る効果もある。この事はハーフトーン型位相シフトマス
クおよびブランクの半透明性シフター膜の膜厚が低減さ
れることを意味しており、膜厚低減の結果として、膜応
力の低減や線幅精度等のマスク精度向上,膜欠陥数の低
減,加工時間の短縮等の効果がもたらされる。
【0023】更にシリコンにアルミニウムを添加するこ
とで、スパッタリングターゲットに導電性が付与される
ことから成膜時の異常放電を低減することも可能とな
る。
【0024】組成範囲の決定に於いては、異なる2つの
ターゲットから同時且つ同一基板上に成膜を行う2源ス
パッタリング法により複数の組成の異なるシフター膜を
形成し検討を行った。以下にその詳細を記す。
【0025】実験にはアルミニウム(Al)ターゲット
とシリコン(Si)ターゲットとを同時にスパッタリン
グ成膜を行い、各々のターゲットに印加する電力を制御
することにより膜の組成比を変化させた。尚、成膜した
膜の組成分析にはXPS分析を使用した。 成膜条件 ターゲット :Al,Si 成膜雰囲気 :Ar+O2=40[SCCM](反応性
スパッタリング) O2=0〜10[SCCM](O2/(Ar+O2)×
100=0%〜25%) 成膜圧力 :0.25[Pa] 印加電力 :DC300[W](Total) Al,Si電力比 :Al/(Al+Si)×100=
20%,40%,60%,80% ターゲット−基板間距離 :200[mm] 組成定量分析:XPS (Al+Si+O=100at
om%)
【0026】アルミニウムとシリコンの組成比および反
応性を変えて成膜した種々の試料について各種薬品耐性
試験を行った。薬液には以下の薬液を使用し1時間の浸
漬による変化量を測定した。結果として記載した表1で
は位相差変化量1deg.以内を◎,3deg.以内を
○,5deg.以内を△,5deg.以上若しくは膜が
消失した場合を×で表した。(透過率変化量は膜厚によ
る干渉の状態が影響してしまうため、測定値の記載を省
略する) <使用薬液> 濃硫酸,70℃,1時間浸漬 2%−アンモニア水,室温,1時間浸漬 アンモニア水(40%)・過酸化水素水・水の混合液
(混合比1:1:30),40℃,1時間浸漬
【0027】
【表1】
【0028】この結果より、ハーフトーンマスクおよび
ブランクとしての薬液耐性を有する条件はある一定量以
下のアルミニウム比率であるか若しくは反応性(酸素比
率)が高い条件で成膜された膜である。
【0029】表2には擦傷性試験の結果を示す。市販の
布性のワイパを使用し擦傷痕発生の有無で判定を行っ
た。○は異常なし、×は擦傷痕発生である。結果は前記
記載の薬液耐性試験の結果と同様な箇所が不良領域とな
った。
【0030】
【表2】
【0031】則ち表1,表2の結果よりハーフトーンマ
スクまたはブランクの膜材料として適用可能である条件
は、アルミニウムの印加電力比率(=Al/(Al+S
i)×100)が20[%]以下,若しくは成膜時のO
2のガス流量がAr/O2=35/5 [SCCM]以
上である場合である。
【0032】以上まででハーフトーンマスクおよびブラ
ンクとして適用不可能な膜の周辺条件、つまり適用可能
な最低条件範囲について、元素組成比をXPSにより調
べた結果が表3である。(Al+Si+O=100
[atom%])
【0033】
【表3】
【0034】この結果より上記(段落<0025>)記
載の、主要構成金属元素にアルミニウム及びシリコン,
さらに酸素が含まれている場合のハーフトーンマスクま
たはブランクの膜材料として適用可能である条件は、組
成比条件として、アルミニウムが24(atom%)以
上、若しくは酸素が63(atom%)以上であると言
い改めることが可能となる。
【0035】またハーフトーンマスクまたはブランクの
膜材料として適用可能である組成比条件は、この表より
Al/(Al+Si)×100=40[%]以下となる
ときのAl/Siは1.87以下,さらにAr/O2=
40/5[SCCM]以上の酸素条件となるときのO/
Alは2.13以上で、O/Siは2.38以上とな
る。
【0036】尚、この範囲内の種々の膜についての光学
定数を表4に示す。屈折率は、膜の透過率、反射率、膜
厚等を測定し、算出した。表4よりアルミニウム比率を
高めることで屈折率の向上が確認される。このことから
アルミニウム添加は単なるシリコン薄膜の場合に比較し
て膜厚の低減に対する効果が確認できる。
【0037】
【表4】
【0038】
【実施例】本発明のハーフトーン型位相シフトマスクお
よびブランク並びにその製造方法を実施例により説明す
る。
【0039】本実施例では、ハーフトーン型位相シフト
マスクブランクの成膜には反応性スパッタリングを用い
て行った。スパッタリング装置にはマグネトロンスパッ
タリング装置を使用し、アルゴンガスおよび反応性ガス
の雰囲気中でアルミニウムおよびシリコンの化合物をガ
ラス基板上に成膜した。尚、導入ガスを適宜変更するこ
とにより、酸化膜や窒化膜や弗化膜等の薄膜を得ること
も可能である。
【0040】使用ターゲットはアルミニウムとシリコン
の個別ターゲットを用いて、ハーフトーン型位相シフト
マスクおよびブランクの半透明膜層の形成を行ったが、
アルミニウムとシリコンを混合したターゲットを用いる
ことも可能である。
【0041】<実施例1>本実施例1ではアルミニウム
とシリコンを主要構成元素し、且つArFエキシマレー
ザー露光に対応した高透過率型のハーフトーン型位相シ
フトマスクブランクの製造方法について説明を行う。タ
ーゲットには前述のようにアルミニウムとシリコンの個
別ターゲットを使用し、各々の印加電力により組成を調
整し成膜を行った。成膜装置にはマグネトロンスパッタ
リング装置を使用し、成膜ガスにはアルゴン(Ar)お
よび酸素(O2)を使用した。本実施例では膜の構成は
2層膜構成とし、その合成石英基板上の第1層膜とその
上層に設けた第2層膜とではO2の流量を変更して成膜
を行った。
【0042】露光波長である193nmに対する透過率
は20%,位相差180度のハーフトーン型位相シフト
マスクブランクを形成したときの各層の成膜条件及び1
93nmに対する光学定数と膜厚を以下に示す。
【0043】
【表5】
【0044】また、このとき作製されたハーフトーンマ
スクブランク分光特性は以下の表6の様な値となった。
【表6】
【0045】若しくは別構成にてハーフトーンマスクブ
ランクを形成した場合が表7である。
【0046】
【表7】
【0047】このときのハーフトーンマスクブランクの
分光特性は表8のようになった。
【表8】
【0048】次にこうして得た位相シフトフォトマスク
ブランクに、電子線レジスト塗布,所定パターン状に電
子線描画,現像等のレジストプロセスを経てドライエッ
チングを行うことによりパターンを形成した。ドライエ
ッチング条件は以下の通りであった。ドライエッチング
装置にはRIE装置を使用し、エッチングガスとしては
塩素ガスを使用した。 エッチング装置:平行平板型RIE装置 エッチングガス:塩素ガス 圧力 :5.0[Pa] 電力 :300[W] 尚、エッチングガスはこの他のガスを使った場合でもエ
ッチングは可能である。
【0049】<実施例2>本実施例2ではF2エキシマ
レーザー露光に対応したハーフトーン型位相シフトマス
クブランクの製造方法について説明を行う。ターゲット
には<実施例1>同様にアルミニウムとシリコンの個別
ターゲットを使用し、各々の印加電力により組成を調整
し成膜を行った。膜の構成は2層膜構成とし、露光波長
である157nmに対する透過率は6%,位相差は18
0度のハーフトーン型位相シフトマスクブランクを形成
した。各々の成膜条件,光学定数,膜厚は表9により説
明する。
【0050】
【表9】
【0051】また、このとき作製されたハーフトーンブ
ランク分光特性は以下の表10の様な値となった。
【0052】
【表10】
【0053】この結果、アルミニウム及びシリコンを主
体とする材料を使用することにより波長157nmのF
2エキシマレーザーに対応したハーフトーン型位相シフ
トマスクブランクを形成する事が可能であった。またこ
の材料を用いたハーフトーン型位相シフトマスクブラン
クは157nmに対して透過性を満足すると共に、良好
な分光特性も有した。上記ハーフトーン型位相シフトマ
スクブランクをマスクとして加工するためには上記と同
様な工程により作製した。
【0054】本発明の実施の形態としては実施例記載以
外の方法若しくは構成を用いた場合でも同様の効果を得
ることが可能である。則ち膜の構成としては2層膜以外
にも単層膜でも2層膜以上の多層膜でも構わない。また
反応性スパッタリングの有無や反応性ガスを変更するこ
とによりAlやSiを酸化物以外の化合物としても構わ
ない。
【0055】
【発明の効果】本発明のフォトマスク、特にハーフトー
ン型位相シフトマスクおよびハーフトーン型位相シフト
マスクブランクは合成石英等の透明基板上にパターニン
グされた半透明性膜シフター材料としてアルミニウムお
よびシリコン、若しくはその化合物が含まれていること
を大きな特徴とするものである。
【0056】アルミニウムとシリコンは共に軽元素同士
の組み合わせであり、この合金薄膜は光の透過性に関し
ては非常に優れたものである。このため従来提案されて
いるハーフトーンマスク及びブランクに比較して透過性
を高めやすいという利点がある。このため本発明は波長
193nmのArFエキシマレザー露光で高透過率型の
ハーフトーンマスク及びブランクを形成することが可能
である他、波長157nmのF2エキシマレーザー露光
へ適応を充分可能とするものである。
【0057】またアルミニウムとシリコンの組み合わせ
は、単にシリコンのみの場合に比較してアルミニウムを
添加することで屈折率の向上、則ちハーフトーン型位相
シフトマスクおよびブランクの半透明性シフター膜の膜
厚低減効果がある。例えばシリコン酸化膜(SiO2
の屈折率は波長157nmにおいて1.706,同様に
193nmにおいて1.560,248nmにおいて
1.508であるのに対して、アルミニウムを添加した
場合の屈折率では波長157nmにおいて1.895,
同様に193nmにおいて1.702,248nmにお
いて1.629となり、アルミニウムを添加した場合に
は屈折率が向上する。各波長における位相差180度の
ハーフトーン型位相シフトマスクを形成した場合におけ
る両者の膜厚をこの値から大まかなに比較を行うといず
れの波長でも、アルミニウムを添加した場合の膜厚は、
添加しない場合に比べ約80%の膜厚となる。則ち約2
0%の膜厚低減が可能となる。この膜厚低減により、膜
応力の低減や線幅精度等のマスク精度向上,膜欠陥数の
低減,加工時間の短縮等の効果がもたらされることか
ら、アルミニウムの添加は有効である。
【0058】更にターゲット中にアルミニウムが添加さ
れることでターゲット材料に導電性が付与され、異常放
電が抑制されるという効果もある。更には各種組成比を
具体的に限定することで十分な薬品耐性をも満たす事も
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハーフトーン型位相シフトマスク
【符号の説明】
1…ガラス基板(合成石英) 2…半透明膜領域=シフター膜層 3…レジスト 4…パターン開口部=透明領域

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に露光光に対しての位相及び透
    過率を制御した単層若しくは多層の半透明性膜領域を設
    けたハーフトーン型位相シフトマスクに於いて、該半透
    明膜層の少なくとも一層以上にアルミニウム及びシリコ
    ンが含まれていることを特徴とするハーフトーン型位相
    シフトマスク
  2. 【請求項2】前記半透明膜層の少なくとも一層以上に含
    まれるアルミニウム及びシリコンが、酸素,窒素,ハロ
    ゲン元素の群から選択された元素との間で化合物を形成
    していることを特徴とする請求項1に記載のハーフトー
    ン型位相シフトマスク
  3. 【請求項3】前記半透明膜層が、主要構成金属元素とし
    てアルミニウム及びシリコンからなり,さらに酸素が含
    まれ、その元素組成比がアルミニウムが24(atom
    %)以上、若しくは酸素が63(atom%)以上であ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のハー
    フトーン型位相シフトマスク
  4. 【請求項4】前記半透明膜層が、主要構成金属元素とし
    てアルミニウム及びシリコンからなり、シリコン(S
    i)に対するアルミニウム(Al)の原子比率(Al/
    Si)が1.87以下であることを特徴とする請求項1
    または請求項2記載のハーフトーン型位相シフトマスク
  5. 【請求項5】前記半透明膜層が、主要構成金属元素とし
    てアルミニウム及びシリコンからなり,さらに酸素が含
    まれ、アルミニウム(Al)に対する酸素(O)の原子
    比率(O/Al)が2.13以上であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載のハーフトーン型位相シ
    フトマスク
  6. 【請求項6】前記半透明膜層が、主要構成金属元素とし
    てアルミニウム及びシリコンからなり,さらに酸素が含
    まれ、シリコン(Si)に対する酸素(O)の原子比率
    (O/Si)が2.38以上であることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載のハーフトーン型位相シフト
    マスク
  7. 【請求項7】請求項1〜請求項6いずれか1項記載のハ
    ーフトーン型位相シフトマスクの製造に係るハーフトー
    ン型位相シフトマスク用ブランク
  8. 【請求項8】透明基板上に露光光に対しての位相及び透
    過率を制御した単層若しくは多層の半透明性膜領域を設
    けるハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法に於い
    て、該半透明膜層の少なくとも一層以上にアルミニウム
    及びシリコンが含まれていることを特徴とするハーフト
    ーン型位相シフトマスクの製造方法
  9. 【請求項9】透明基板上に露光光に対しての位相及び透
    過率を制御した単層若しくは多層の半透明性膜を設ける
    ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクの製造方法
    に於いて、該半透明膜層の少なくとも一層以上にアルミ
    ニウム及びシリコンが含まれていることを特徴とするハ
    ーフトーン型位相シフトマスク用ブランクの製造方法
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