JP2003184764A - スクロール圧縮機とその駆動方法 - Google Patents

スクロール圧縮機とその駆動方法

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JP2003184764A
JP2003184764A JP2001384135A JP2001384135A JP2003184764A JP 2003184764 A JP2003184764 A JP 2003184764A JP 2001384135 A JP2001384135 A JP 2001384135A JP 2001384135 A JP2001384135 A JP 2001384135A JP 2003184764 A JP2003184764 A JP 2003184764A
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JP
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back pressure
supply
liquid
pressure chamber
spiral part
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Application number
JP2001384135A
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English (en)
Inventor
Noboru Iida
飯田  登
Yoshiyuki Futagami
義幸 二上
Akira Iwashida
鶸田  晃
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高効率かつ低コストなものとする。 【解決手段】 旋回渦巻部品11を固定渦巻部品10に
対し円軌道運動させて圧縮空間32の容積変化により吸
入、圧縮および吐出を行うとともに、旋回渦巻部品11
を駆動する軸6を通じこの軸6の圧縮機構部2側軸受部
に液41を供給して潤滑し、またこの液41を旋回渦巻
部品11の背部に所定の制限のものとに供給しながら、
過剰液を圧縮機構部2に供給するのに、軸6を通じた前
記背圧の作用領域への液41の供給経路100に、軸6
の回転に伴い間欠的に直接または間接に通じる供給制限
部102を設けて液41の供給を制限することにより、
上記の目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷凍サイクル装置等
に用いられるスクロール圧縮機とその駆動方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の圧縮機としては、例え
ば、図4に示すように密閉容器301内に、電動機30
3と、圧縮機構部302が配設されたスクロール圧縮機
がある。圧縮機構部302は旋回鏡板325および固定
鏡板327から羽根が立ち上がった固定渦巻部品310
と旋回渦巻部品311とが噛み合わされて双方間に圧縮
空間330が形成されている。電動機303のロータ3
05に駆動軸306が貫通状態で結合されている。この
駆動軸306の一端は圧縮機構部302の一部を構成す
る主軸受部材307に主軸受308によって軸受けされ
ている。この駆動軸306の主軸受308から上に出た
先端には駆動軸306に対して偏心運動を行うクランク
軸309が備えられている。
【0003】駆動軸306が電動機303により回転駆
動されると、前記クランク軸309により旋回軸受31
3を介して旋回渦巻部品311を円軌道運動させる。こ
れによって圧縮空間330は外周部から渦巻の中心に向
かって容積を減少させながら移動させられて、吸入ポー
ト314を通じ外部サイクルから冷媒ガス等を吸入し、
圧縮する。圧縮した冷媒ガス等は吐出ポート315を通
じて密閉容器301内の空間316に吐出される。
【0004】駆動軸306の他端側は副軸受部材317
によって副軸受317aを介し軸受けされている。駆動
軸306の副軸受317aから下方に出た他端側の先端
には容積型ポンプ318を備えている。容積型ポンプ3
18は駆動軸306の回転によって駆動され液溜部31
9に貯留されたオイルなどの潤滑油を吸入して駆動軸3
06内の給油経路320を通じクランク軸309の上部
にある液溜まり321に供給する。液溜まり321に達
した液は旋回軸受313を潤滑および冷却した後、潤滑
油溜まり322を経て主軸受308を潤滑し、液溜部3
19に戻って再循環を行う。
【0005】一方、液溜まり321に供給された液の一
部は、旋回渦巻部品311の内部に設けられた長孔32
3を経由して絞り部324により減圧され、旋回鏡板3
25の背部の背圧室329に供給される。なお、背圧室
329はシール部材328により高圧部となる液溜まり
322との間をシールされている。背圧室329に供給
された液が溜まるに従い圧力が上昇するが、その圧力を
一定に保つために、背圧室329と圧縮空間330にお
ける低圧の吸入域330aとの間に圧力調整機構331
が設けられている。この圧力調整機構331は背圧室3
29の圧力が設定された圧力より高くなると背圧室32
9内の過剰液を圧縮空間330の吸入域に逃がして、背
圧室329の圧力調整をするとともに、逃がした液を圧
縮機構部302内に供給する。
【0006】これによって、背圧室329内の圧力はほ
ぼ一定に保たれる一方、吸入域330aに供給された液
は圧縮空間330にて、圧縮中の冷媒ガス等の漏れを防
ぐシールの役割と、固定渦巻部品310と旋回渦巻部品
311の接触面を潤滑する役割を果たしている。
【0007】絞り部324は図5に示すように、取付け
用のネジ部324aを持つ円筒状のピンで中心に細孔3
32が形成されている。この細孔は長孔323を通じ背
圧室329に供給される液に対し絞り作用を及ぼして減
圧し適正量が供給されるようにする。また適正量は細孔
332の内径を変更することにより調整している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のように絞り部324の絞り効果を上げて背圧をより
抑え、吸入域へ液を過剰に供給することによる吸入加熱
を抑えるために細孔332の内径を小さくしたり細孔3
32の長さを長くすると潤滑油に存在するゴミにより閉
塞しやすくなり、圧縮機の性能を低下させる。同時に、
細孔332の加工はコストが増大するといった課題を有
している。
【0009】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、高効率かつ低コストのスクロール圧縮機と
その駆動方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明のスクロール圧縮機は、鏡板から羽
根が立ち上がった固定渦巻部品と旋回渦巻部品とが噛み
合わされて双方間に圧縮空間が形成され、旋回渦巻部品
が固定渦巻部品に対し円軌道運動されて圧縮空間が移動
しながら容積を変化させることにより、流体の吸入、圧
縮および吐出を行う圧縮機構部と、旋回渦巻部品を駆動
する軸を通じ液を供給してこの軸の前記圧縮機構部側の
軸受部を潤滑するとともに旋回渦巻部品の背部の背圧室
に所定の制限の基に供給し旋回渦巻部品をバックアップ
しながら、過剰液を前記圧縮空間に供給して圧縮機構部
内の潤滑に供する潤滑機構とを備えたスクロール圧縮機
において、前記軸を通じた旋回渦巻部品の背部に至る液
の供給経路に、軸の回転に伴い間欠的に直接または間接
的に通じて液の供給を制限する供給制限部を設けたこと
を主たる特徴とする。
【0011】このような構成では、軸の駆動で圧縮機構
部および潤滑機構が働き、潤滑機構は、前記軸を通じた
液の供給経路に沿って圧縮機構部における軸受部に液を
供給して潤滑するのに併せ、この液を所定の制限の基に
背圧室に供給するのに、特に、前記供給経路における供
給制限部が前記軸の回転に伴い間欠的に直接または間接
的に通じたときだけ液を供給するように供給制限をする
ので、この制限状態の設定によって、つまり軸の回転に
伴い間欠的に通じる時間割合や液量の設定によって、供
給経路の通路を狭くしなくても液を適正量に制限して供
給することができる。従って、背圧や吸入加熱を抑える
ために適正量をより少なくするような場合でも、従来の
ように絞り孔を小さくしていくことにより詰まりやすく
なっていた性能低下や信頼性の問題、および加工が困難
になってコスト高になるというような問題のいずれも解
消し、高効率で低コストなスクロール圧縮機を提供する
ことができる。
【0012】供給制限部は、軸の回転に伴い相対移動す
る部材間に形成されていると、それらの相対移動によっ
て間欠的に直接または間接的に通じ合う開口の位置関係
などによって前記供給制限の状態を自由に設定すること
ができるし、必須の部材や既設の部材どうしでも実現す
る利点がある。
【0013】供給制限部は、固定渦巻部品または前記軸
受部をなし旋回渦巻部品を背部から支持する支持部材に
おける旋回渦巻部品と摺動し合う面に形成された凹部
と、旋回渦巻部品の側の摺動し合う面に設けられた液の
供給経路の開口とからなり、旋回スクロールの凹部に対
する円軌道運動によって凹部が前記背圧室に間欠的に通
じ前記開口が凹部に常時通じる1つ目の状態と、凹部が
常時背圧室に通じ前記開口が前記凹部に間欠的に通じる
2つ目の状態と、凹部が背圧室と前記開口とに交互に通
じる3つ目の状態と、の1つを満足するものでよく、3
つ目の状態では、特に、供給経路と背圧室とが凹部を介
して同時に通じ合うことがなく、供給経路と通じて凹部
に受け入れた液だけが背圧室に供給されるので、同時に
通じ合って万一にも液が過剰に供給されてしまうような
ことを回避しやすく、供給経路に絞り部がない場合に特
に有効である。
【0014】供給経路の一部に他の部分よりも狭くした
絞り部を有していると、この絞り部により加工や詰まり
に問題のない程度の絞り効果を得て、前記供給制限部と
併せ、より高い供給制限を容易に達成することができる
し、そのような絞り部は加工が容易であるので旋回渦巻
部品などの供給経路の一部を適度に狭くするだけで特別
な部材なしに形成することができる。特に、絞り部を供
給経路の開口部に設ければさらに容易に形成することが
できる。また、供給経路と背圧室とが凹部を介して通じ
合う時点があっても前記絞り部があるとその絞り効果に
よって万一にも液が過剰に供給されるようなことを抑制
することができ、前記供給制限の精度を確保しやすい。
【0015】供給制限部や絞り部が旋回渦巻部品の供給
経路に設けられ、この供給経路の供給制限部や絞り部よ
りも上流側を旋回渦巻部品の羽根端面における固定渦巻
部品との間のシール部材を保持する保持溝にまで分岐さ
せることができる。
【0016】このような構成では、前記軸受部の潤滑に
供される液の供給制限部や絞り部による供給制限を受け
る前の、従って、供給制限されずに十分な圧力および量
が確保された液を、下流側が供給制限部や絞り部により
背圧室への供給制限を受けて進みにくく余剰液を生みや
すくなっている分だけ、前記保持溝への供給量を増し
て、固定渦巻部品および旋回渦巻部品間のシールと潤滑
を十分に図ることができ、背圧室への供給制限が強いほ
ど、従って、供給制限部および絞り部双方が設けられて
いるほど有利である。
【0017】以上のようなスクロール圧縮機における場
合を含む、本発明のスクロール圧縮機の駆動方法は、鏡
板から羽根が立ち上がった固定渦巻部品と旋回渦巻部品
との噛み合わせにて圧縮空間を形成した圧縮機構にて、
旋回渦巻部品を固定渦巻部品に対し円軌道運動させたと
きの圧縮空間の移動を伴う容積の変化により、流体の吸
入、圧縮および吐出を行わせるのに併せ、旋回渦巻部品
を駆動する軸を通じ液を供給してこの軸の圧縮機構部側
の軸受部を潤滑するとともに、旋回渦巻部品の背部には
所定の供給制限の基に供給してそれをバックアップしな
がら、ここでの過剰液を圧縮機構部に供給して潤滑を図
るスクロール圧縮機の駆動方法において、前記軸を通じ
た前記背圧が作用する背圧作用領域への液の供給経路
が、軸の回転に伴い間欠的に直接または間接に通じて液
の供給を制限することにより、前記背圧を所定の範囲に
保ちながら駆動することを主たる特徴とする。
【0018】このような構成では、軸の駆動で圧縮機構
部を働かせて、吸入、圧縮、吐出を行わせるのに併せ、
潤滑機構も働かせて前記軸を通じた液の供給経路に沿っ
て圧縮機構部における軸受部に液を供給して潤滑する一
方、この液を所定の制限の基に前記背圧作用領域に供給
するのに、特に、前記供給経路における供給制限部での
前記軸の回転に伴う間欠的な直接または間接的の通じ合
い時のみ液を供給するように供給制限をするので、この
制限状態の設定によって、つまり軸の回転に伴い間欠的
に直接または間接に通じる時間割合や液量の設定によっ
て、供給経路の通路を狭くしなくても液を適正量に制限
して供給することができる。従って、背圧やそれを逃が
す吸入域での吸入加熱を抑えるために適正量をより少な
くするような場合でも、従来のように絞り孔を小さくし
ていくことにより詰まりやすくなっていた性能低下や信
頼性の問題、および加工が困難になってコスト高になる
といったような問題のいずれもが解消し、低コストなす
クロール圧縮機によって高効率な圧縮機能を発揮するこ
とができる。
【0019】本発明のそれ以上の目的および特徴は、以
下の詳細な説明および図面の記載によって明らかにな
る。本発明の各特徴はそれ単独で、あるいは可能な限り
において種々な組合せで複合して用いることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図1〜図3を参照しながら説明する。本実施
の形態は空調、冷凍機器に用いられる密閉型のメンテナ
ンスフリーなスクロール圧縮機に適用した場合を例示し
てある。したがって、取り扱う流体は冷媒であり、以
下、冷媒として説明する。しかし、本発明はこれに限ら
れるものではない。
【0021】まず、本実施の形態に係るスクロール圧縮
機の駆動方法につき、図1〜図3を参照しながら説明す
る。図1に示すように、旋回鏡板25および固定鏡板4
0から羽根が立ち上がった固定渦巻部品10と旋回渦巻
部品11との噛み合わせにて圧縮空間32を形成した圧
縮機構部2にて、旋回渦巻部品11を固定渦巻部品10
に対し円軌道運動させたときの圧縮空間32の移動を伴
う容積の変化により、冷媒の吸入、圧縮および吐出を行
わせる。これに併せ、旋回渦巻部品11を駆動する軸の
一例である駆動軸6(またはおよびその先端のクランク
軸9)を通じこの駆動軸6の圧縮機構部2側の軸受部の
一例である主軸受8および旋回軸受13に液の一例であ
るオイルなどの潤滑油41を供給して潤滑する一方、こ
の潤滑油41を供給制限部102を利用した所定の供給
制限の基に旋回渦巻部品11の背部に供給してそれをバ
ックアップしながら、ここでの過剰な潤滑油41を圧縮
機構部2に供給して潤滑を図る。特に、前記駆動軸6を
通じた前記背圧が作用する背圧作用領域として設定した
例えば背圧室29への潤滑油41の供給経路100が、
駆動軸6の回転に伴い間欠的に直接または間接に通じて
潤滑油41の供給を制限することにより、前記背圧を所
定の範囲に保ちながら駆動する。
【0022】このように本方法では、駆動軸6の駆動で
圧縮機構部2を働かせて、冷媒の外部サイクルからの吸
入、圧縮、外部サイクルへの吐出を行わせるのに併せ、
前記駆動軸6を通じた供給経路100に沿って圧縮機構
部2における主軸受8および旋回軸受13に潤滑油41
を供給して潤滑する一方、この潤滑油41を所定の制限
の基に前記背圧室29に供給するのに、特に、前記供給
経路100での前記駆動軸6の回転に伴う間欠的で直接
または間接的な通じ合い時のみ潤滑油41を供給するよ
うに制限をするので、この制限状態の設定によって、つ
まり駆動軸6の回転に伴い間欠的に直接または間接的に
通じる時間割合や油量の設定によって、供給経路100
の通路を狭くしなくても潤滑油41を適正量に制限して
供給することができる。従って、背圧と、背圧を逃がす
吸入域30での吸入加熱とを抑えるために適正量をより
少なく制限するような場合でも、従来の絞り孔を小さく
していくことにより詰まりやすくなっていた性能低下や
信頼性の問題、および加工が困難でコスト高になるとい
った問題のいずれもが解消し、低コストなスクロール圧
縮機にて高効率な運転ができる。
【0023】これを達成するスクロール圧縮機として
は、前記した旋回鏡板25および固定鏡板40から羽根
が立ち上がった固定渦巻部品10と旋回渦巻部品11と
が噛み合わされて双方間に圧縮空間32が形成され、旋
回渦巻部品11が固定渦巻部品10に対しオルダムリン
グを始めとする各種の自転拘束部品12や機構による自
転拘束の基に円軌道運動されて圧縮空間32が例えば周
辺から渦巻きの中央部に移動しながら容積を例えば縮小
していくように変化させることにより、流体の吸入、圧
縮および吐出を行う圧縮機構部2と、旋回渦巻部品11
を駆動する駆動軸6(およびまたはその先端のクランク
軸9)を通じこの駆動軸6の前記圧縮機構部2側の軸受
部である例えば主軸受8および旋回軸受13を潤滑した
後の潤滑油41を旋回渦巻部品11の背部の背圧室29
に所定の制限の基に供給し旋回渦巻部品11をバックア
ップしながら、潤滑油41の過剰分を前記圧縮空間32
に逃がして供給し圧縮機構部2内の潤滑に供する潤滑機
構101とを備え、特に、前記駆動軸6を通じた旋回渦
巻部品11の背部に至る潤滑油41の供給経路100
に、駆動軸6の回転に伴い間欠的に直接または間接的に
通じて潤滑油41の供給を制限する供給制限部102を
設けたもので足りる。
【0024】駆動軸6の電動機3による駆動で圧縮機構
部2および潤滑機構101が働く。潤滑機構101は、
前記駆動軸6を通じた潤滑油41の供給経路100に沿
って圧縮機構部2における主軸受8および旋回軸受13
に潤滑油を供給して潤滑するのに併せ、背圧室29にも
供給して旋回渦巻部品11をバックアップして固定渦巻
部品10から離れたり、転覆したりするのを防止しなが
ら、背圧室29での過剰な潤滑油41を圧縮空間32に
逃がしてそこでのシールや摺動部の潤滑に供するととも
に、背圧室29を所定の圧力域に維持する。
【0025】このような運転状態において、さらに、潤
滑油41を所定の制限の基に背圧室29に供給するの
に、前記供給制限部102が供給経路100において前
記駆動軸6の回転に伴い間欠的に直接または間接的に通
じたときだけ潤滑油41を供給するように供給制限をす
る。従って、この制限状態の設定によって、つまり供給
制限部102が間欠的に通じるときの時間割合や油量の
設定によって、供給経路100の通路を狭くしなくても
潤滑油41を適量に制限して供給することができる。従
って、背圧や吸入加熱を抑えるのに適正量をより少なく
制限するような場合でも、従来のように絞り孔を小さく
していくことにより詰まりやすくなっていた性能低下や
信頼性の問題、および加工が困難になってコスト高にな
るという問題のいずれもが解消し、高効率かつ低コスト
なスクロール圧縮機が実現する。
【0026】供給制限部102は、駆動軸6の回転に伴
い相対移動する部材間に形成されていると、それらの相
対移動によって通路同士や通路と空間などが間欠的に直
接または間接的に通じ合う開口の位置関係などによって
前記供給制限の状態を自由に設定することができるし、
必須の部材や既設の部材どうしでも実現する利点があ
る。
【0027】具体的には供給制限部102は、固定渦巻
部品10または前記主軸受8などの軸受部をなし旋回渦
巻部品11を背部から支持する支持部材の一例である主
軸受部材7、における旋回渦巻部品11の例えば旋回鏡
板25と摺動し合う面に形成された図1、図2に例示す
るような凹部33と、旋回渦巻部品11の側の摺動し合
う面に設けられた供給経路100の開口100aとから
なり、旋回渦巻部品11の凹部33に対する円軌道運動
によって凹部33が背圧室29に間欠的に通じ前記開口
100aが凹部33に常時通じる1つ目の状態と、凹部
33が常時背圧室29に通じ前記開口100aが前記凹
部33に間欠的に通じる2つ目の状態と、凹部33が背
圧室29と前記開口100aとに交互に通じる3つ目の
状態と、の1つを満足するものでよい。この3つ目の状
態では、特に、供給経路100と背圧室29とが凹部3
3を介して同時に通じ合うことがなく、供給経路100
に通じて凹部33に供給された潤滑油41だけが背圧室
29に供給されるので、同時に通じ合って万一にも潤滑
油41が過剰に供給されてしまうようなことを回避しや
すい。
【0028】また、図1、図2に示すように供給経路1
00の一部に他の部分よりも径を絞るなどして狭くした
絞り孔24を始めとする各種形態の絞り部を有している
と、この絞り部により加工や詰まりに問題のない程度の
絞り効果を得て、前記供給制限部102と併せ、より高
い供給制限を容易に達成することができるし、そのよう
な絞り部は加工が容易であるので旋回渦巻部品11など
の供給経路100の一部を狭くするだけで特別な部材な
しに形成することができる。特に、図1、図2に示すよ
うに供給経路100の開口100a部に設ければさらに
容易に精度よく形成することができ、丸孔とすれば特に
加工しやすい。また、図1、図2に示す例とは異なり供
給経路100と背圧室29とが凹部33を介して通じ合
う時点があっても前記絞り孔24などの絞り効果によっ
て万一にも潤滑油41が過剰に供給されるようなことを
抑制することができ、前記供給制限の精度を確保しやす
い。
【0029】供給制限部102や絞り孔24などの絞り
部が、図1に示すように旋回渦巻部品11の供給経路1
00に設けられ、この供給経路100の供給制限部10
2や絞り部よりも上流側を旋回渦巻部品11の羽根端面
における固定渦巻部品10との間のシール部材としての
チップシール35を保持する保持溝36にまで分岐させ
た分岐路34を形成してある。これにより、供給制限部
102や絞り孔24などの絞り部による供給制限を受け
る前の、従って、供給制限されずに十分な圧力および量
が確保された潤滑油41を、下流側が供給制限部102
や絞り部により背圧室29への供給制限を受けて進みに
くく余剰液を生みやすくなっている分だけ、分岐路34
を通じた前記保持溝36への供給量を増して、固定渦巻
部品10および旋回渦巻部品11間のシールと潤滑を十
分に図ることができ、供給制限が強いほど、従って、供
給制限部102と絞り孔24などの絞り部との双方が設
けられているほど有利である。このような固定渦巻部品
10と旋回渦巻部品11との摺動部に直接に潤滑油41
を供給する機構によって十分なシール性および潤滑性が
確保できる場合、背圧室29の過剰な潤滑油41を圧力
調整機構31により逃がすのに吸入域30に対して行わ
なくてもよい。
【0030】本実施の形態の図1、図2に示す例につい
て、さらに具体的に説明する。駆動軸6は電動機3に連
結されて圧縮機構部2を駆動する。圧縮機構部2および
電動機3は縦型の密閉容器1内に上下に配設されてい
る。電動機3は密閉容器1の内側に固定されたステータ
4と、このステータ4の内側に回転できるように配置さ
れたロータ5とで構成されている。このロータ5には駆
動軸6が貫通状態で結合され、この駆動軸6の一端は上
記圧縮機構部2の一部を構成する主軸受部材7に主軸受
8を介し軸受けされ、他端側は密閉容器1内の下部に設
けられた副軸受け部材106により副軸受17を介し軸
受けされ、これによって、駆動軸6はロータ5とともに
一体回転できるように支持されている。
【0031】駆動軸6の主軸受8の上に出た一端側の先
端には駆動軸6に対して偏心運動を行うクランク軸9が
備えられている。一方、密閉容器1内に主軸受部材7を
介して、または直接固定された固定渦巻部品10と旋回
渦巻部品11を噛み合わせることにより複数の圧縮空間
32を形成するとともに、主軸受部材7と固定渦巻部品
10との間に旋回渦巻部品11を挟み込んで保持してい
る。主軸受部材7と旋回渦巻部品11との間に自転拘束
部品12を備えて旋回渦巻部品11の自転を防止するの
に併せ、クランク軸9により旋回渦巻部品11を旋回軸
受13を介し駆動することにより、旋回渦巻部品11を
円軌道に沿って旋回運動のみをさせる。これによって、
圧縮空間32を外周部から渦巻の中心に向かって容積を
減少させながら移動させ、吸入ポート14を通じて外部
サイクルから冷媒ガス等を吸入し、圧縮する。また、圧
縮した冷媒ガス等は吐出ポート15を通り、密閉容器内
空間16に吐出される。
【0032】また駆動軸6の副軸受17から下方に出た
他端側の先端には容積型ポンプ18を備え、駆動軸6に
よって圧縮機構部2と共に駆動される。容積型ポンプ1
8は密閉容器1の下部に形成された液溜部19に貯留さ
れた潤滑油41を吸入した後、駆動軸6内にその軸方向
に設けられた給油路20を経てクランク軸9の上部の液
溜まり21に供給する。これにより、液溜まり21に供
給された潤滑油41はこれに続く旋回軸受13に送り込
まれてそれを潤滑および冷却した後、次の液溜まり22
を経てさらに主軸受8に送り込まれてこれを潤滑し、そ
の後液溜部19に戻って再循環される。一方、液溜まり
21に供給された潤滑油41の一部は、旋回渦巻部品1
1の内部に設けられた長孔23を経由して長孔23より
も細くした絞り部としての絞り孔24を経て背圧室29
に供給される。この供給のために前記凹部33が固定渦
巻部品10の旋回鏡板25と摺動する面27に形成さ
れ、駆動軸6の回転に伴う旋回渦巻部品11の円軌道運
動により絞り孔24が前記凹部33と間欠的に通じ合っ
て潤滑油41を供給するようにしてある。従って、絞り
孔24から凹部33に潤滑油41が供給されるのは絞り
孔24が凹部33に臨んでいる場合のみとなる。
【0033】さらに凹部33は旋回鏡板25の旋回によ
り旋回鏡板25が凹部33と背圧室29を間欠に連通す
るようになっている。また凹部33と背圧室29の連通
区間は絞り孔24が凹部33に臨まない区間となるよう
に設定されており、絞り孔24と背圧室29が凹部33
を通して連通することはない。絞り孔24から凹部33
に供給された潤滑油41は凹部33と背圧室29が連通
したときに双方の差圧により背圧室29へ供給される。
なお、背圧室29は旋回鏡板25と主軸受部材7に設け
られた窪み26と固定渦巻部品10の面27とシール部
材28で構成された空間であるが、どのように構成され
てもよい。
【0034】このような凹部33と絞り孔24などの開
口100aとの間で間欠的に通じ合う構成では、凹部3
3の形状や大きさと開口100aの位置との組み合わせ
によって前記間欠的に通じ合う時間割合や液量を種々に
設定するのが容易である。特に凹部33が供給経路10
0と背圧室29とに交互に通じて所定量の潤滑油41を
持ち運び供給するタイプでは、凹部33の容量設定によ
って1回に供給する液量を自由に設定することができ、
背圧室29に通じ合う時間割合との積によって背圧室2
9への潤滑油41の供給量を決めることができる。
【0035】また、このような凹部33を主軸受部材7
の旋回渦巻部品11と摺動する面に設けて、旋回渦巻部
品11の摺動面に設けた供給経路100の開口100a
と間欠的に通じ合うようにすることもできる。さらに、
凹部33は旋回渦巻部品11の固定渦巻部品10ないし
は主軸受部材7との摺動面に形成し、この摺動面と摺動
する固定渦巻部品10または主軸受部材7の摺動面に前
記凹部33と一端が間欠的に通じ、他端が背圧室29に
常時通じるように設けられた孔との組み合わせでも原理
的には同様な作用効果が得られる。
【0036】上記図示したものにおいて、潤滑油41の
供給経路100は、駆動軸6の下向きの他端から給油路
20、液溜まり21、長孔23、絞り孔24および凹部
33により構成されて、絞り孔24は供給制限部102
とともに液溜まり21から背圧室29への潤滑油41の
供給量を制限し、適正量が供給できるようにする。ここ
に、液溜まり21や22と背圧室29との間には圧力差
があり、液溜まり21の側が背圧室29の側に対する高
圧側となっているため、前記シール部材28は旋回渦巻
部品11および主軸受部材7間にて環状に設けられ、中
央側の液溜まり21、22とその外回りに位置する背圧
室29とを仕切って、それらが前記供給制限部102お
よび絞り孔24を通らずに通じ合うのを防止している。
【0037】ところで、供給経路100は主軸受8およ
び旋回軸受13の一方または双方を経る経路とされても
よい。供給経路100が主軸受8または旋回軸受13を
経る経路であるような場合、それを滑り軸受としたとき
の隙間を絞り部として利用することができるし、このよ
うにすれば絞り孔24を省略しても同様な絞り効果が得
られ、双方を併用するようにすれば絞り効果がさらに向
上する。もっとも、供給制限部100は必須のものとし
て採用するのは勿論であり、これも原理的には供給経路
102のどの位置に設けられてもよく、駆動軸6の回転
に伴う相対移動部分を利用するのが好適である。
【0038】また、背圧室29には前記自転拘束部品1
2が配設されており、この背圧室29に供給される潤滑
油41により潤滑を行っている。背圧室29に供給され
た潤滑油41が溜まるに従い、背圧室29の圧力が上昇
するが、その圧力を一定に保つために、背圧室29と圧
縮空間を生成する吸入域30の間に圧力調整機構31が
構成されている。背圧室29の圧力が設定された圧力よ
り高くなると圧力調整機構31が作動して背圧室29内
の過剰な潤滑油41を圧縮空間32における低圧部であ
る吸入域30に逃がす。これによって、背圧室29内の
圧力を設定されたほぼ一定の範囲に保つと共に、吸入域
30に逃がした潤滑油41を圧縮空間32に供給するこ
とによって圧縮中の冷媒ガス等の漏れを防ぐシールの役
割と、固定渦巻部品10と旋回渦巻部品11の接触面を
潤滑する役割を果たす。
【0039】ここに、供給制限部102、絞り孔24、
および圧力調整機構31のそれぞれは、背圧室29の圧
力を調整するのに役立っているが、圧力調整機構31は
圧縮機構部2の潤滑および圧縮空間32での冷媒圧縮時
のシールにも役立ち、このような潤滑およびシールが必
須であるとき、圧縮機構部2への特別な潤滑油41の供
給手段を設けない限り圧力調整機構31は必須となり、
少なくとも供給制限部102と協働して背圧室29の圧
力調整を行うことになる。
【0040】次に図1、図2に示す例での絞り孔24と
凹部33とについて、図3をも併用して詳細に説明す
る。絞り孔24は旋回渦巻部品11の図2の(a)〜
(d)に示す90°毎の旋回運動状態からわかるよう
に、旋回渦巻部品11の旋回に伴い、固定渦巻部品10
の面27と凹部33にそれぞれ臨む円運動を行う。絞り
孔24が(c)に示すように凹部33に臨んでいる時に
液溜り21の潤滑油41は長孔23と絞り孔24を経由
して凹部33に供給される。このとき、凹部33は旋回
鏡板25により閉塞されて背圧室29に通じていない。
一方、絞り孔24が(a)(b)(d)に示すように固
定渦巻部品10の面27に臨んでいる場合、絞り孔24
がその面27により閉塞されて潤滑油41は凹部33に
供給されない。このとき凹部33は旋回鏡板25から背
圧室29にはみ出し、背圧室29に通じている。
【0041】このようにして、旋回渦巻部品11の旋回
により絞り孔24は固定渦巻部品10の面27によって
凹部33と間欠的に連通させられ、凹部33は旋回鏡板
25によって背圧室29と間欠的に連通させられる。ま
た凹部33と背圧室29の連通区間は絞り孔24が凹部
33に臨まない区間に設定されており、絞り孔24と背
圧室29が凹部33を通して連通し合うことはない。凹
部33に絞り孔24より供給された潤滑油41は凹部3
3と背圧室29が連通したときにそれらの圧力差によっ
て凹部33から背圧室29へ供給される。
【0042】この供給は凹部33が背圧室29と同圧に
なるまで行われるのは勿論であり、凹部33には背圧室
29と同圧の潤滑油が残る。従って、凹部33が次に供
給経路100と通じて供給される油量は、前記差圧に相
当する分だけであり、これが毎回背圧室29に定量供給
される。
【0043】このように、凹部33に溜まった潤滑油4
1のみが駆動軸6の回転に伴い背圧室29へ間欠的に持
ち運ばれて供給されるため、背圧室29、延いては吸入
域30へ供給される潤滑油41を抑制でき、過剰背圧に
よる過剰接触や吸入域30への過剰供給による吸入加熱
を低減して性能低下を抑えることができる。背圧室29
へ供給される潤滑油41の量は凹部33の深さや径を変
えることにより、あるいは前記差圧の設定を変更するこ
とにより調整することができる。また凹部33の形状は
図4に示すような円形でなくともよい。
【0044】なお、本発明は潤滑油の供給に容積型ポン
プを用いたが、冷媒の吐出圧を利用した背圧室29との
差圧により潤滑油41を供給する差圧給油型ポンプ方式
を採用する場合にも同様の効果を得ることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明のスクロール圧縮機およびその駆
動方法によれば、軸の駆動で圧縮機構部および潤滑機構
が働き、潤滑機構は、前記軸を通じた液の供給経路に沿
って圧縮機構部における軸受部に液を供給して潤滑する
のに併せ、この液を所定の制限の基に背圧室に供給する
のに、特に、前記供給経路における供給制限部が前記軸
の回転に伴い間欠的に直接または間接的に通じたときだ
け液を供給するように供給制限をするので、この制限状
態の設定によって、つまり間欠的に通じる時間割合や液
量の設定によって、供給経路の通路を狭くしなくても液
を適正量に制限して供給することができる。従って、背
圧や吸入加熱を抑えるために適正量をより少なくするよ
うな場合でも、従来のように絞り孔を小さくしていくこ
とにより詰まりやすくなっていた性能低下や信頼性の問
題、および加工が困難になってコスト高になるというよ
うな問題のいずれもが解消し、高効率で低コストなスク
ロール圧縮機が実現する。
【0046】さらに、供給制限部が、軸の回転に伴い相
対移動する部材間に形成されていると、それらの相対移
動によって間欠的に直接または間接的に通じ合う開口の
位置関係などによって前記供給制限の状態を自由に設定
することができるし、必須の部材や既設の部材どうしで
も実現する利点がある。
【0047】また、供給制限部が、固定渦巻部品または
前記軸受部をなし旋回渦巻部品を背部から支持する支持
部材における旋回渦巻部品と摺動し合う面に形成された
凹部と、旋回渦巻部品の側の摺動し合う面に設けられた
液の供給経路の開口とからなり、旋回スクロールの凹部
に対する円軌道運動によって凹部が前記背圧室に間欠的
に通じ前記開口が凹部に常時通じる1つ目の状態と、凹
部が常時背圧室に通じ前記開口が前記凹部に間欠的に通
じる2つ目の状態と、凹部が背圧室と前記開口とに交互
に通じる3つ目の状態と、の1つを満足するものでよ
く、3つ目の状態では、特に、供給経路と背圧室とが凹
部を介して同時に通じ合うことがなく、供給経路と通じ
て凹部に受け入れた液だけが背圧室に供給されるので、
同時に通じ合って万一にも液が過剰に供給されてしまう
ようなことを回避しやすく、供給経路に絞り部がない場
合に特に有効である。
【0048】また、供給経路の一部に他の部分よりも狭
くした絞り部を有していると、この絞り部により加工や
詰まりに問題のない程度の絞り効果を得て、前記供給制
限部と併せ、より高い供給制限を容易に達成することが
できるし、そのような絞り部は加工が容易であるので旋
回渦巻部品などの供給経路の一部を適度に狭くするだけ
で特別な部材なしに形成することができる。特に、絞り
部を供給経路の開口部に設ければさらに容易に形成する
ことができる。また、供給経路と背圧室とが凹部を介し
て通じ合う時点があっても前記絞り部があるとその絞り
効果によって万一にも液が過剰に供給されるようなこと
を抑制することができ、前記供給制限の精度を確保しや
すい。
【0049】また、供給制限部や絞り部が旋回渦巻部品
の供給経路に設けられ、この供給経路の供給制限部や絞
り部よりも上流側を旋回渦巻部品の羽根端面における固
定渦巻部品との間のシール部材を保持する保持溝にまで
分岐させると、前記軸受部の潤滑に供される液の供給制
限部や絞り部による供給制限を受ける前の、従って、供
給制限されずに十分な圧力および量が確保された液を、
下流側が供給制限部や絞り部により背圧室への供給制限
を受けて進みにくく余剰液を生みやすくなっている分だ
け、前記保持溝への供給量を増して、固定渦巻部品およ
び旋回渦巻部品間のシールと潤滑を十分に図ることがで
き、背圧室への供給制限が強いほど、従って、供給制限
部および絞り部双方が設けられているほど有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態に係るスクロール圧
縮機を示す断面図。
【図2】図1の圧縮機における供給制限部の動作状態を
(a)〜(d)の旋回渦巻部品の90°毎の旋回位置に
よって示す説明図。
【図3】図2の供給制限部の部分拡大図。
【図4】従来のスクロール圧縮機を示す断面図。
【図5】図4の圧縮機における潤滑油を背圧室に供給す
る経路に設けられた絞り部の断面図。
【符号の説明】
1 密閉容器 2 圧縮機構部 3 電動機 6 駆動軸 7 主軸受部材 8 主軸受 9 クランク軸 10 固定渦巻部品 11 旋回渦巻部品 12 自転拘束部品 13 旋回軸受 14 吸入ポート 15 吐出ポート 16 密閉容器内空間 17 副軸受 18 容積型ポンプ 19 液溜部 20 給油路 21 液溜まり 22 液溜まり 23 長孔 24 絞り孔 25 旋回鏡板 29 背圧室 30 吸入域 31 圧力調整機構 32 圧縮空間 33 凹部 34 分岐路 35 チップシール 36 保持溝 100 供給経路 101 潤滑機構 102 供給制限部
フロントページの続き (72)発明者 鶸田 晃 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 AB03 BB01 BB03 BB06 BB08 BB09 BB42 BB43 CC06 CC32 CC34 CC58 3H039 AA03 AA06 AA12 BB04 BB11 BB15 BB16 BB28 CC08 CC09 CC11 CC27 CC29 CC30 CC40 CC44

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡板から羽根が立ち上がった固定渦巻部
    品と旋回渦巻部品とが噛み合わされて双方間に圧縮空間
    が形成され、旋回渦巻部品が固定渦巻部品に対し円軌道
    運動されて圧縮空間が移動しながら容積を変化させるこ
    とにより、流体の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構
    部と、旋回渦巻部品を駆動する軸を通じ液を供給してこ
    の軸の前記圧縮機構部側の軸受部を潤滑するとともに旋
    回渦巻部品の背部の背圧室に所定の制限の基に供給し旋
    回渦巻部品をバックアップしながら、過剰液を前記圧縮
    空間に供給して圧縮機構部内の潤滑に供する潤滑機構と
    を備えたスクロール圧縮機において、 前記軸を通じた旋回渦巻部品の背部に至る液の供給経路
    に、軸の回転に伴い間欠的に直接または間接的に通じて
    液の供給を制限する供給制限部を設けたことを特徴とす
    るスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 供給制限部は、軸の回転に伴い相対移動
    する部材間で形成している請求項1に記載のスクロール
    圧縮機。
  3. 【請求項3】 供給制限部は、固定渦巻部品または前記
    軸受部をなし旋回渦巻部品を背部から支持する支持部材
    における旋回渦巻部品と摺動し合う面に形成された凹部
    と、旋回渦巻部品の側の摺動し合う面に設けられた液の
    供給経路の開口とからなり、旋回スクロールの凹部に対
    する円軌道運動によって凹部が前記背圧室に間欠的に通
    じ前記開口が凹部に常時通じる状態と、凹部が常時背圧
    室に通じ前記開口が前記凹部に間欠的に通じる状態と、
    凹部が背圧室と前記開口とに交互に通じる状態と、の1
    つを満足する請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 【請求項4】 供給経路の一部に他の部分よりも狭くし
    た絞り部を有した請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    スクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】 供給制限部や絞り部は、旋回渦巻部品の
    供給経路に設けられ、この供給経路の供給制限部や絞り
    部よりも上流側を旋回渦巻部品の羽根端面における固定
    渦巻部品との間のシール部材を保持する保持溝にまで分
    岐させた請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクロー
    ル圧縮機。
  6. 【請求項6】 鏡板から羽根が立ち上がった固定渦巻部
    品と旋回渦巻部品との噛み合わせにて圧縮空間を形成し
    た圧縮機構にて、旋回渦巻部品を固定渦巻部品に対し円
    軌道運動させたときの圧縮空間の移動を伴う容積の変化
    により、流体の吸入、圧縮および吐出を行わせるのに併
    せ、旋回渦巻部品を駆動する軸を通じ液を供給してこの
    軸の圧縮機構部側の軸受部を潤滑するとともに旋回渦巻
    部品の背部には所定の制限のものとに供給してそれをバ
    ックアップしながら、ここでの過剰液を圧縮機構部に供
    給して潤滑を図るスクロール圧縮機の駆動方法におい
    て、 前記軸を通じた前記背圧が作用する背圧作用領域への液
    の供給経路が、軸の回転に伴い間欠的に直接または間接
    に通じて液の供給を制限することにより、前記背圧を所
    定の範囲に保ちながら駆動することを特徴とするスクロ
    ール圧縮機の駆動方法。
  7. 【請求項7】 供給経路の一部で他の部分よりも狭くし
    た絞り部にて供給する液に絞り作用をもたらす請求項6
    に記載のスクロール圧縮機の駆動方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005111427A1 (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Daikin Industries, Ltd. 回転式圧縮機
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