JP2001317475A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JP2001317475A
JP2001317475A JP2000138970A JP2000138970A JP2001317475A JP 2001317475 A JP2001317475 A JP 2001317475A JP 2000138970 A JP2000138970 A JP 2000138970A JP 2000138970 A JP2000138970 A JP 2000138970A JP 2001317475 A JP2001317475 A JP 2001317475A
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JP2000138970A
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Inventor
Noboru Iida
飯田  登
Atsushi Sakuta
作田  淳
Kiyoshi Sawai
澤井  清
Shuichi Yamamoto
修一 山本
Sadayuki Yamada
定幸 山田
Takashi Morimoto
敬 森本
Hiroyuki Kono
博之 河野
Hiromasa Ashitani
博正 芦谷
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋回渦巻部品背面の潤滑油を簡単な長孔構造
によってスクロール圧縮機構の必要部分に供給でき、低
コスト化が図れるようにする。 【解決手段】 スクロール圧縮機構2と同時に働く潤滑
機構37において、旋回渦巻部品11の背面に供給され
た潤滑油を、旋回渦巻部品11の鏡板25に設けた長孔
23と絞り部24を通じて前記自転規制部品12まわり
の摺動部に供給する第1の潤滑経路37aと、前記長孔
23からスクロール圧縮機構2の圧縮領域の所定の低圧
域に絞り部33を介して供給する第2の潤滑経路37c
とを備えることにより、上記の目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として冷凍サイク
ル装置に用いられるスクロール圧縮機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のスクロール圧縮機は図4
に示すように、容器a内にスクロール圧縮機構bとこれ
を駆動する電動機cとが収容され、冷凍サイクル機器と
の接続完了状態で容器aが密閉状態になるいわゆる密閉
型のスクロール圧縮機として用いられることが多い。ス
クロール圧縮機構bは鏡板から渦巻羽根が立ち上がった
固定渦巻部品dと、鏡板から渦巻羽根が立ち上がった旋
回渦巻部品eとを噛み合わせて、旋回渦巻部品eを電動
機cにて円軌道を描くように旋回駆動することにより、
固定渦巻部品dと旋回渦巻部品eとの渦巻羽根の間に形
成している圧縮室fが外周部から中央部に移動しながら
縮小していくのを利用して、外周部の吸入口gを通じ容
器a外から冷媒を吸入してこれを圧縮し、中央部の吐出
口zから容器a内に吐出することを繰り返す。
【0003】容器a内に吐出された冷媒は電動機cの細
部を通って電動機cを冷却した後、容器a外に吐出され
冷凍サイクル機器に供給される。冷凍サイクル機器を経
た冷媒は再度スクロール圧縮機構bに吸入され、以降繰
り返し利用される。
【0004】一方、容器aの下部には潤滑油貯留部hが
設けられ、ここに貯留されている潤滑油を電動機cが旋
回渦巻部品eを駆動するときの駆動軸iの回転により駆
動されるポンプjにて汲み上げ、駆動軸iに設けられた
給油通路kを通じてスクロール圧縮機構b部の潤滑油溜
まりnに至り、この潤滑油溜まりnから各摺動部分や駆
動軸iのスクロール圧縮機構bまわりの軸受部に供給し
て潤滑および冷却するようにしている。各部に供給され
た潤滑油は主として供給圧と重力により逃げ道を求める
ようにスクロール圧縮機構bの下部に滲み出し、潤滑油
貯留部hに戻る。
【0005】ここで、前記潤滑油によるスクロール圧縮
機構bへの潤滑機構について詳述すると、潤滑溜まりn
に供給された潤滑油の一部は、旋回渦巻部品eの内部に
設けられた長孔oを経由して絞り部pで減圧されてか
ら、旋回渦巻部品eとこれを自転規制部品qを介しバッ
クアップしている主軸受部材rと、この主軸受部材rに
固定された固定渦巻部品dとの間の外周部に形成してい
る空間sに供給され、そこにある自転規制部品qまわり
の摺動部を潤滑する。前記潤滑油溜まりnへの潤滑油の
供給圧はスクロール圧縮機構bの吐出圧とほぼ同等とさ
れ、ここに供給された潤滑油がスクロール圧縮機構bが
冷媒ガス等を圧縮するときに旋回渦巻部品eが固定渦巻
部品dから押し離されるのを防止する背圧を与える。こ
れに対し、前記空間sは前記潤滑油溜まりnからの潤滑
油を絞り部pにより減圧して供給される低圧域をなし、
高圧側となる潤滑油溜まりn側との間を、旋回渦巻部品
eと主軸受部材rとの間に設けた環状のシール部材tに
よりシールされている。
【0006】空間sではそこに供給された潤滑油が溜ま
るに従い、空間sの圧力は上昇するが、その圧力を一定
に保つために、空間sと圧縮領域における圧縮室fが吸
入を行う吸入空間uとの間に圧力調整機構vが設けられ
ている。これにより、空間sの圧力が設定された圧力よ
り高くなると圧力調整機構vが作動して空間s内の潤滑
油は吸入空間uに供給され、空間s内の圧力はほぼ一定
に保たれると共に吸入空間uに供給された潤滑油は圧縮
領域における圧縮室fが圧縮を行う圧縮工程部に導か
れ、圧縮中の冷媒ガス等の漏れを防ぐシールの役割と、
固定渦巻部品dと旋回渦巻部品eとの接触面を潤滑する
役割を果たしている。
【0007】また、潤滑油溜まりnから圧縮領域の所定
の低圧領域となる圧縮室fの位置までの間に、潤滑油溜
まりnの側から前記長孔oの延長線上にある今1つの長
孔o1を介して通じる絞り部wが設けられている。ここ
で、潤滑油溜まりnの潤滑油はスクロール圧縮機構bか
ら吐出された冷媒等とほぼ同じ圧力であり、また前記位
置の圧縮室fの圧力は潤滑油溜まりnの潤滑油の圧力よ
り低い割合が多い状態となっている。そのため、潤滑油
溜まりn内の潤滑油は絞り部wを経由して減圧されて、
潤滑油溜まりnより圧力の低い上記位置の圧縮室fへ供
給される。供給された潤滑油は圧縮領域にて圧縮途中の
冷媒ガス等が圧縮領域の下流へ洩れることを防ぐシール
を強化し、圧縮機の効率を上げている。また前記位置の
圧縮室fに供給された潤滑油は圧縮領域を形成する固定
渦巻部品dと旋回渦巻部品eとの接触部の潤滑を強化す
ることもでき、信頼性の向上が図られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の構
成では、旋回渦巻部品eの背面の潤滑油溜まりnに供給
されている潤滑油を、圧縮領域における所定の低圧域圧
縮室fに供給する潤滑経路と、前記空間sの自転規制部
品qのまわりの摺動部に供給する潤滑経路とが、それぞ
れに専用の長孔o、o1を必要とし、これらが同じ軸線
上に形成されるにしても、長く複雑な構造となり、加工
が困難でコスト高になるという課題を有している。
【0009】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、旋回渦巻部品の背面の潤滑油を簡単な長孔
構造によって圧縮機構の必要部分に供給できる低コスト
なスクロール圧縮機を提供することを目的とするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のスクロール圧縮
機は、上記のような目的を達成するために、鏡板から渦
巻羽根が立ち上がった固定渦巻部品および旋回渦巻部品
を噛み合わせて相互の間に圧縮室を形成し、旋回渦巻部
品を自転規制部品による自転規制のもとに旋回駆動し、
圧縮室が縮小しながら移動するのを利用して吸入、圧
縮、吐出を行うスクロール圧縮機構と、このスクロール
圧縮機構と同時に働き、旋回渦巻部品の背面を経由して
前記自転規制部品まわりの摺動部と、スクロール圧縮機
構の圧縮室を形成する圧縮領域の摺動部とに潤滑油を供
給する潤滑機構と、を備えたものにおいて、前記潤滑機
構は、旋回渦巻部品の背面に供給された潤滑油を、旋回
渦巻部品の鏡板に設けた長孔と絞り部を通じて前記自転
規制部品まわりの摺動部に供給する第1の潤滑経路と、
この第1の潤滑経路の前記長孔からスクロール圧縮機構
の前記圧縮領域の所定の低圧域に絞り部を介して供給す
る第2の潤滑経路と、を備えたことを特徴としている。
【0011】このような構成では、スクロール圧縮機構
が固定渦巻部品と旋回渦巻部品との間の圧縮室で吸入、
圧縮、吐出を繰り返すのに併せ、潤滑機構により、その
第1、第2の各潤滑経路を通じて、自転規制部品まわり
の摺動部と圧縮領域の所定の低圧域とに、それらの必要
な圧力状態に個別の絞り部を通じ減圧して潤滑油を供給
するのに、第1、第2の潤滑経路がその一方に必要な長
さだけの長孔を共用して必要位置に絞り部を介し通じる
ようにするだけでよく、長孔構造が簡単で加工も容易と
なり低コスト化が図れる。
【0012】以上の発明に加え、さらに、前記第2の潤
滑経路が、圧縮領域における圧縮室が吸入行程を完了し
た後の低圧域に潤滑油を供給するようにでき、圧縮領域
における圧縮室による吸入工程部への潤滑油の供給量を
抑えながら、圧縮室による圧縮工程部への潤滑油の供給
量を増大して、圧縮中の流体の下流側への漏れを減らす
ことができ、圧縮効率がさらに向上する。
【0013】本発明のそれ以上の特徴および作用は、以
下の詳細な説明および図面の記載から明らかになる。本
発明の各特徴は可能な限りそれ単独で、あるいは種々な
組み合わせで複合して用いることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
スクロール圧縮機について図1〜図3を参照しながら詳
細に説明し、本発明の理解に供する。
【0015】図1〜図3に示す本実施の形態のスクロー
ル圧縮機は、業務用、非業務用の冷凍空調に用いられる
もので冷凍サイクル機器と接続されて密閉状態になる容
器にスクロール圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収
容したいわゆる密閉型で縦向きに設置して用いられるス
クロール圧縮機の場合の例である。
【0016】しかし、本発明はこれに限られることはな
く、鏡板から渦巻羽根が立ち上がった固定渦巻部品およ
び旋回渦巻部品を噛み合わせて相互の間に圧縮室を形成
し、旋回渦巻部品を自転規制材による自転規制のもとに
旋回駆動し、圧縮室が縮小しながら移動するのを利用し
て吸入、圧縮、吐出を行うスクロール圧縮機構と、この
スクロール圧縮機構と同時に働き、旋回渦巻部品の背面
を経由して前記自転規制部品まわりの摺動部と、スクロ
ール圧縮機構の圧縮室を形成する圧縮領域の摺動部とに
潤滑油を供給する潤滑機構と、を備えたものであれば、
用途や設置向き、他の構成が異なるものにも本発明は有
効であり、それらも本発明の範疇に属する。
【0017】本実施の形態のスクロール圧縮機は図1に
示すように、容器1内に、スクロール圧縮機構2とこれ
を駆動する電動機3が上下に配置されている。電動機3
は前記容器1の内側に焼き嵌めや溶接などして固定され
たステータ4と、このステータ4の内側に回転自在に位
置するロータ5とからなり、このロータ5には駆動軸6
が貫通状態で結合されている。この駆動軸6の上向きと
なっている一端は上記スクロール圧縮機構2の一部を構
成する固定部材としての主軸受部品7に固定された軸受
8により回転自在に支持されている。駆動軸6の軸受8
により支持されている側の先端には駆動軸6に対して偏
心運動を行うクランク軸9が備えられている。
【0018】一方、スクロール圧縮機構2は、固定鏡板
35から渦巻羽根35aが立ち上がった固定渦巻部品1
0と旋回鏡板25から渦巻羽根25aが立ち上がった旋
回渦巻部品11とを向かい合わせに噛み合わせて双方間
に複数の圧縮室32を形成し、固定渦巻部品10を前記
主軸受部品7に固定するとともに、これらの間に旋回渦
巻部品11を挟み込んで主軸受部品7によりオルダムリ
ングなどの自転規制部品12を介しバックアップしてい
る。
【0019】この状態で、旋回渦巻部品11の自転を自
転規制部品12により防止しておいて、クランク軸9に
より旋回渦巻部品11をこの旋回渦巻部品11に接合し
た旋回軸受13を介して円軌道に沿った旋回運動のみを
させる。これによって、圧縮室32は容積を減少させな
がら例えば周辺部から渦巻羽根25a、35aの中心に
向かって移動されながら、周辺部の吸入ポート14から
冷媒ガス等を吸入し、圧縮する。圧縮した冷媒ガス等は
前記中心部にある吐出ポート15を通り、容器1内の空
間16に吐出される。容器1内に吐出された冷媒ガスは
電動機3の細部を通ってこれを冷却した後、容器1外に
吐出され冷凍サイクルに供給される。冷凍サイクルを経
た冷媒ガスは吸入ポート14に戻され、以降繰り返し利
用される。
【0020】駆動軸6の下向きとなる他端側は容器1内
に焼き嵌めや溶接などして固定された副軸受部品36に
設けられた軸受部品17によって回転自在に支持されて
おり、駆動軸6の他端側の先端には容積型のポンプ18
を用いた潤滑機構37を備えている。この潤滑機構37
は、ポンプ18により潤滑油貯留部19から潤滑油を吸
入して駆動軸6の中心に軸方向に設けられた給油通路2
0を通じクランク軸9の上部に位置する旋回渦巻部品1
1の中央部背面に位置する潤滑油溜まり21に供給す
る。この潤滑油溜まり21への潤滑油の供給圧はスクロ
ール圧縮機構2の吐出圧とほぼ同等に設定され、スクロ
ール圧縮機構2が冷媒ガスを圧縮するときに旋回渦巻部
品11が固定渦巻部品10から離れるのを防止する背圧
を与える。
【0021】潤滑機構37は、潤滑油溜まり21に供給
した潤滑油を旋回軸受13を潤滑および冷却した後、今
1つの潤滑油溜まり22を経て軸受8を潤滑する潤滑経
路37aを有し、潤滑経路37aでの潤滑後の潤滑油は
主として供給圧や重力によりスクロール圧縮機構2の下
部に滲み出して潤滑油貯留部19に戻り再循環を行う。
【0022】潤滑機構37は、さらに、潤滑油溜まり2
1に供給された潤滑油の一部を前記自転規制部品12ま
わりの、つまり自転規制部品12と主軸受部品7および
旋回渦巻部品11との間の摺動部に絞り部24を通じて
供給する潤滑経路37bと、潤滑油溜まり21に供給さ
れた潤滑油の一部をスクロール圧縮機構2の圧縮室32
を形成する圧縮領域の所定の低圧域に、言い換えると所
定の低圧域に対応する位置の圧縮室32に、絞り部33
を通じて供給する今1つの潤滑経路37cとを備えてい
る。これにより、スクロール圧縮機構2が固定渦巻部品
10と旋回渦巻部品11との間の圧縮室32で吸入、圧
縮、吐出を繰り返すとき、前記潤滑機構37による前記
潤滑経路37aでの潤滑に併せ、他の潤滑経路37b、
37cを通じた自転規制部品12まわりの摺動部とスク
ロール圧縮機構2における圧縮領域の所定の低圧域と
に、個別の絞り部24、33を通じ減圧した潤滑油を供
給する。
【0023】具体的には、潤滑経路37bは、旋回渦巻
部品11の旋回鏡板25内に前記潤滑油溜まり21から
外周部まで半径方向に伸びるように設けられた長孔23
と、この長孔23の旋回鏡板25の外周部への開口部に
設けた絞り部24とで構成され、潤滑油溜まり21に供
給されている潤滑油の一部を長孔23を経由して絞り部
24により減圧した後、旋回鏡板25と主軸受部品7に
設けられた窪み26と固定渦巻部品10の上面27とシ
ール部材28とで構成されて前記自転規制部品12を収
容した空間29に供給し、自転規制部品12まわりの摺
動部を潤滑する。ここで、前記シール部材28は前記高
圧部となる潤滑油溜まり22の側とそれよりも低圧とな
る空間29の側との間のシールの役割を持っている。
【0024】空間29ではそこに供給された潤滑油が溜
まるに従い、空間29の圧力は上昇するが、その圧力を
一定に保つために、空間29と圧縮室32が吸入を行う
吸入空間30との間に圧力調整機構31が設けられてい
る。これにより、空間29の圧力が設定された圧力より
高くなると圧力調整機構31が作動して空間29内の潤
滑油は吸入空間30に供給され、空間29内の圧力はほ
ぼ一定に保たれると共に吸入空間30に供給された潤滑
油は圧縮領域の圧縮工程部に導かれ、圧縮中の冷媒ガス
等の漏れを防ぐシールの役割と、固定渦巻部品10と旋
回渦巻部品11との接触面を潤滑する役割を果たしてい
る。
【0025】また、潤滑経路37cは、前記長孔23の
途中より前記圧縮領域における所定の低圧域に対応した
位置の圧縮室32に通じるように旋回鏡板25を厚み方
向に貫通して設けられ、この貫通部に絞り部33を設け
てある。ここで、長孔23内の潤滑油の一部はスクロー
ル圧縮機構2から吐出された冷媒ガス等とほぼ同じ圧力
であり、また前記位置の圧縮室32の圧力は長孔23内
の潤滑油の圧力より低い割合が多い状態となっている。
そのため、長孔23内の潤滑油は絞り部33を経由し
て、潤滑油溜まり21より圧力の低い前記位置の圧縮室
32へ供給される。供給された潤滑油は圧縮途中の冷媒
ガス等が圧縮下流へ洩れることを防ぐシールを強化し、
圧縮機の効率を上げることができる。また圧縮領域を形
成する固定渦巻部品10と旋回渦巻部品11の接触部の
潤滑を強化することができ、信頼性の向上が図れる。こ
の潤滑油溜まり21から絞り部24、33へ潤滑油を供
給する2つの潤滑経路37b、37cは、1つの長孔2
3を共用していて、従来それぞれの潤滑経路に専用に設
けていた場合に比し、長孔構造が簡単になり容易に加工
できるので、コストが低減する。しかし、長孔23を共
用するための各潤滑経路37b、37cの具体的な経路
形態は種々に設計することができる。
【0026】また、絞り部33を図2、図3に示すよう
に圧縮領域において圧縮室32が吸入行程を終了し、圧
縮行程を開始した後に作用する位置に設定すれば絞り部
33から供給される潤滑油が吸入空間30に入り込むこ
とがなくなり吸入空間30に吸入された冷媒ガス等を加
温する割合が減少する上に、圧縮途中の冷媒ガス等が圧
縮領域の下流へ洩れることを防ぐシールを強化し、圧縮
機の効率を上げると共に圧縮領域を形成する固定渦巻部
品10と旋回渦巻部品11の接触部の潤滑を強化するこ
とができ、圧縮機の効率を上げられる。
【0027】なお、図2に示す例は圧縮領域における固
定渦巻部品10の渦巻羽根35aの内側と旋回渦巻部品
11の渦巻羽根25aの外側で構成される圧縮室32に
対応する位置に潤滑油を供給するようにした場合であ
る。また図3に示す例は圧縮領域における旋回渦巻部品
11の渦巻羽根25aの内側と固定渦巻部品10の渦巻
羽根35aの外側で構成される圧縮室32に対応する位
置に潤滑油を供給するようにした場合である。しかし、
これら図2、図3に示す潤滑経路37cを併用すること
もできる。
【0028】なお、本実施の形態では潤滑油の供給に容
積型のポンプ18を用いたが、差圧型のポンプを用いる
など種々なものを採用することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、上記の説明で明らかな
ように、スクロール圧縮機構が固定渦巻部品と旋回渦巻
部品との間の圧縮室で吸入、圧縮、吐出を繰り返すのに
併せ、潤滑機構により、その第1、第2の各潤滑経路を
通じた自転規制部品まわりの摺動部と圧縮領域の所定の
低圧域とに、それらの必要な圧力状態に個別の絞り部を
通じて減圧した潤滑油の供給を行うのに、第1、第2の
潤滑経路の一方に必要な長さだけの長孔を共用して必要
位置に個別の絞り部を介し通じるようにするだけでよ
く、長孔構造が簡単で加工も容易となり低コスト化が図
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るスクロール圧縮機の
縦断面図である。
【図2】図1の圧縮機におけるスクロール圧縮機構の固
定渦巻部品および旋回渦巻部品の組み合わせ状態とその
摺動部への潤滑経路との関係の1つの例を示す断面図で
ある。
【図3】図1の圧縮機におけるスクロール圧縮機構の固
定渦巻部品および旋回渦巻部品の組み合わせ状態とその
摺動部への潤滑経路との関係の今1つの例を示す断面図
である。
【図4】従来のスクロール圧縮機を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 容器 2 スクロール圧縮機構 3 電動機 6 駆動軸 9 クランク軸 10 固定渦巻部品 11 旋回渦巻部品 12 自転規制部品 14 吸入ポート 15 吐出ポート 18 容積型ポンプ 19 潤滑油貯留部 20 給油通路 21 潤滑油溜まり 23 長孔 24、33 絞り部 25 旋回鏡板 25a 渦巻羽根 29 空間 32 圧縮室 37 潤滑機構 37b、37c 潤滑経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤井 清 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山本 修一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山田 定幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 森本 敬 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 河野 博之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 芦谷 博正 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 AA21 AB03 BB06 BB31 CC05 CC08 CC22 CC35 3H039 AA03 AA04 AA12 BB11 CC02 CC08 CC16 CC27 CC44

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡板から渦巻羽根が立ち上がった固定渦
    巻部品および旋回渦巻部品を噛み合わせて相互の間に圧
    縮室を形成し、旋回渦巻部品を自転規制部品による自転
    規制のもとに旋回駆動し、圧縮室が縮小しながら移動す
    るのを利用して吸入、圧縮、吐出を行うスクロール圧縮
    機構と、このスクロール圧縮機構と同時に働き、旋回渦
    巻部品の背面を経由して前記自転規制部品まわりの摺動
    部と、スクロール圧縮機構の圧縮室を形成する圧縮領域
    の摺動部とに潤滑油を供給する潤滑機構と、を備えたス
    クロール圧縮機において、 前記潤滑機構は、旋回渦巻部品の背面に供給された潤滑
    油を、旋回渦巻部品の鏡板に設けた長孔と絞り部を通じ
    て前記自転規制部品まわりの摺動部に供給する第1の潤
    滑経路と、この第1の潤滑経路の前記長孔からスクロー
    ル圧縮機構の前記圧縮領域の所定の低圧域に絞り部を介
    して供給する第2の潤滑経路と、を備えたことを特徴と
    するスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記第2の潤滑経路は、圧縮領域におけ
    る圧縮室が吸入行程を完了した後の低圧域に潤滑油を供
    給するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のス
    クロール圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100396931C (zh) * 2005-03-15 2008-06-25 日立家用电器公司 涡旋式压缩机
CN100432442C (zh) * 2004-07-08 2008-11-12 乐金电子(天津)电器有限公司 涡旋式压缩机的负压调节结构

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