JP2003343457A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JP2003343457A JP2002152627A JP2002152627A JP2003343457A JP 2003343457 A JP2003343457 A JP 2003343457A JP 2002152627 A JP2002152627 A JP 2002152627A JP 2002152627 A JP2002152627 A JP 2002152627A JP 2003343457 A JP2003343457 A JP 2003343457A
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創 佐藤
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茂樹 三浦
Hiroaki Bito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両スクロール間を良好に潤滑して圧縮効率及
び性能の低下を防ぐ。 【解決手段】 旋回スクロール20の旋回時、旋回軸受
19側に圧送される潤滑油を、圧力室の吸入側に間欠的
に送り込む油間欠供給手段40を備え、油間欠供給手段
40は、旋回スクロール20の端板21のボス部23の
底面に設けられた誘導孔41と、誘導孔41と一端が接
続すると共に他端が旋回スクロール20の端板21の側
方に開口された噴出孔42とを備える。誘導孔41はボ
ス部23の旋回移動に伴いスラストリング35上で摺接
する領域と、そこから内側に離間する領域との接離繰返
し軌跡上に設けられ、潤滑油を間欠的に導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スクロール圧縮
機に係り、特に空調装置や冷凍装置に使用されている熱
交換媒体を圧縮するのに好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロール圧縮機は、密閉形状の
ハウジング内に、互いに噛み合って圧力室を形成する固
定スクロール及び旋回スクロールと、旋回スクロールを
軸受を介して偏心位置で回転自在に支持する回転軸と、
回転軸を経て軸受に潤滑油を給油する油溜まりとが密閉
ハウジング内に収容されている。そして、モータ部によ
って回転軸が駆動されると、該回転軸の回転によって旋
回スクロールが固定スクロールに対し自転が阻止された
状態で相対的に公転旋回することより、圧力室内に供給
された熱交換媒体が外周の吸入側から中央部に至るに従
って次第に圧縮されるようになっている。
【0003】この場合、図8に示すように、固定スクロ
ール1の端板2の底面には渦巻き状のラップ3が突設さ
れると共に、ラップ3の先端にシール材4が装着される
一方、旋回スクロール5の端板6の上面にも渦巻き状の
ラップ7が突設されると共に、そのラップ6の先端にシ
ール材8が装着されている。そして、これら固定スクロ
ール1と旋回スクロール5とが組み付けられたとき、固
定スクロール1のシール材4が旋回スクロール5の端板
6と摺接すると共に、旋回スクロール5のシール材8が
固定スクロール1の端板2と摺接させることでシールさ
れる他、両スクロール1、5間が良好に摺動できるよう
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スクロール
圧縮機は、固定スクロール上での旋回スクロールの旋回
時、固定スクロールのラップと旋回スクロールのラップ
とが摺接することから、両者間を潤滑する必要があり、
従来においては、圧力室に供給される熱交換媒体中に微
量の潤滑油を含ませることで対処していた。しかしなが
ら、高速回転仕様のスクロール圧縮機にあっては、旋回
スクロールと固定スクロールとが高速で摺接するので、
熱交換媒体中に含まれる微量の潤滑油だけでは、十分な
潤滑性能が得られない問題があった。
【0005】一方、スクロール圧縮機の内部に、旋回ス
クロールを支承している偏心軸受等を潤滑かつ冷却する
ため、潤滑油が貯留されているが、その潤滑油の一部を
固定スクロールと旋回スクロール間に常時供給して潤滑
させる技術のものが提案されている。しかしながら、こ
の従来技術では、潤滑油が圧力室に常時供給されると、
供給過剰となってしまい、その分だけ熱交換媒体の圧縮
量が減少するので、圧縮効率が下がり、性能低下を引き
起こす問題があった。
【0006】この発明は、このような事情を考慮してな
されたもので、その目的は、固定スクロールと旋回スク
ロール間を良好に潤滑して、圧縮効率及び性能の低下を
防止することができるスクロール圧縮機を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は以下の手段を提案している。請求項1に
係る発明は、ハウジング内に回転自在に支持された回転
軸と、該回転軸に偏心軸受を介して旋回可能に取り付け
られた旋回スクロールと、該旋回スクロールと噛み合っ
て圧力室を形成する固定スクロールと、回転軸の駆動
時、回転軸中を経て偏心軸受を潤滑する潤滑油とを備え
るスクロール圧縮機において、旋回スクロールの旋回
時、前記潤滑油を圧力室の吸入側に間欠的に送り込む油
間欠供給手段を備えることを特徴とする。
【0008】この発明に係るスクロール圧縮機によれ
ば、圧力室に対し、潤滑油を間欠的に供給することで潤
滑油が過剰になるのを防ぐと共に適宜の量で送ることが
でき、しかも潤滑油が霧状に噴出して圧力室の吸入側に
供給されるので、旋回スクロール及び固定スクロール間
全体が良好に潤滑される。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1記載のス
クロール圧縮機において、前記油間欠供給手段は、旋回
スクロールの端板において、旋回スクロールを支持する
フレームと摺接することと離間することとを繰り返す接
離繰返し軌跡上に設けられた誘導孔と、その誘導孔と接
続し、かつ旋回スクロールの端板の側方に開口された噴
出孔とを備えることを特徴とする。
【0010】この発明に係るスクロール圧縮機によれ
ば、旋回スクロールの旋回時、端板がフレームから離間
した位置に旋回移動したとき、誘導孔から潤滑油が導入
されて圧力室の吸入側に供給され、誘導孔がフレームと
摺接する位置に旋回移動したとき、誘導孔が塞がれて潤
滑油の供給が停止されるので、潤滑油の供給と供給停止
とを繰り返すことができ、圧力室に潤滑油を確実に間欠
的に供給することができる。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項1〜3記載
のスクロール圧縮機において、前記油間欠供給手段は、
前記誘導孔と接続し、かつ旋回スクロールのラップの先
端に潤滑油を送り出すラップ孔を有することを特徴とす
る。
【0012】この発明に係るスクロール圧縮機によれ
ば、旋回スクロールの旋回時、誘導孔に導入された潤滑
油が、ラップ孔を経てラップの先端に流出するので、旋
回スクロールのラップと、これと摺接する固定スクロー
ルの端板間に潤滑油による膜、つまり潤滑油膜を形成す
ることができ、この潤滑油膜がラップと固定スクロール
間を密封する結果、両者を良好にシールすることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、この発明の
実施の形態について説明する。図1から図7はこの発明
の一実施の形態に係るスクロール圧縮機を示し、図1は
スクロール圧縮機を示す全体図、図2は旋回スクロール
と固定スクロールの噛み合い状態を示す説明図、図3は
図1の要部を示す拡大図、図4は旋回スクロールの誘導
孔がスラストリングによって塞がれた状態を示す拡大説
明図、図5は旋回スクロールの誘導孔がスラストリング
から開放された状態を示す拡大説明図、図6は旋回スク
ロールの旋回時、スラストリング上における誘導孔の移
動経路を示す説明図、図7は潤滑油の膜によって旋回ス
クロールと固定スクロール間をシールする状態を示す拡
大説明図である。図1に示す実施形態のスクロール圧縮
機10は、密閉形状をなすハウジング11内に回転自在
に支持された回転軸12と、回転軸12に偏心軸受19
を介して旋回可能に取り付けられた旋回スクロール20
と、該旋回スクロール20と噛み合って圧力室27を形
成する固定スクロール24と、回転軸12の駆動時、回
転軸12中を経て偏心軸受19等を潤滑する潤滑油31
とを備えている。
【0014】そして、回転軸12が駆動されると、これ
によって旋回スクロール20が固定スクロール24に対
し自転が阻止された状態で相対的に公転旋回運動し、旋
回スクロール20と固定スクロール24とによって画成
された圧力室27(図2参照)に吸入された熱交換媒体
(ガス)が、両スクロール20、24間の外周の吸入側
から中央部に至るに従って次第に圧縮されるようになっ
ている。
【0015】詳しく述べると、回転軸12は、ハウジン
グ11内の下部に設けられた軸受フレーム14にラジア
ル軸受15A及びスラスト軸受15Bを介して下部が支
承され、回転自在に起立している。回転軸12は、その
周囲に設けられた回転子16と、ハウジング11の内壁
に回転子16と対向して設けられた筒状の固定子17と
からなるモータ部を備え、配線部18より通電されたと
き、回転子16と固定子17間に磁気回路が形成される
ことで軸周りに回転する。
【0016】回転軸12の上部には、該回転軸12の中
心線と軸線をずらして偏心軸部13が設けられ、この偏
心軸部13に偏心軸受19を介して旋回スクロール20
が旋回可能に取り付けられている。
【0017】旋回スクロール20は、端板21の上方に
渦巻き状に起立してラップ22が設けられる一方、端板
21の底面にはボス部23が設けられ、ボス部23内に
ブッシュ等を介して回転軸12の偏心軸部13が嵌入さ
れることで、回転軸12に対し偏心して旋回可能に取り
付けられている。固定スクロール24は、端板25に渦
巻き状に垂下するラップ26が設けられている。この場
合、図2に示すように、固定スクロール20のラップ2
2と旋回スクロール24のラップ26とは互いに所定距
離をもって偏心し、かつ180度の角度の位相差をもっ
て噛み合うことにより、複数個の圧力室27を形成する
ようになっている。
【0018】このような圧力室27には、図1に示すよ
うに、熱交換媒体を吸入するための吸入管28が接続さ
れ、固定スクロール24に対し旋回スクロール20が偏
心して旋回すると、旋回スクロール20の公転旋回運動
によって容積が次第に減少するに伴い、熱交換媒体が圧
縮されながら中央部に至り、そこから固定スクロール2
4内に設けられている吐出ポート(図示せず)を経て吐
出弁29を押し開いて圧力室27外に出た後、図示しな
い媒体通路を経ることで排出管30より排出されるよう
になっている。
【0019】更に、ハウジング11内の下部には潤滑油
31が貯留されている。この潤滑油31は、回転軸12
の駆動時、図示しないオイルポンプも駆動されると、回
転軸12中の流路12aを経て、図3に示す回転軸12
の先端側と旋回スクロール20のボス部23間の第1油
溜まり32Aに圧送されることで、偏心軸受19及びそ
の周辺の摺動部を潤滑する。そして、潤滑油31は回転
軸12を伝わりながら落ちて回転軸12周囲の第2油溜
まり32Bにも一旦貯留され、そこから下方に落ちて元
の位置に戻る。そのため、流路12aは、回転軸12及
び偏心軸部13に軸方向に沿って貫通形成されている。
なお、オイルポンプ以外として、運転時、ハウジング1
1内の背圧を利用することで潤滑油31を圧送すること
もある。
【0020】一方、旋回スクロール20は、ハウジング
11内に取り付けられたフレーム33に旋回可能に支持
されている。即ち、旋回スクロール20は、図1及び図
3のように、ハウジング11に取り付けられたフレーム
33上に端板21がオルダムリング34を介して支持さ
れると共に、端板21のボス部23がスラストリング3
5を介して支持されている。このスラストリング35
は、図4及び図5に示すように、フレーム33の内周側
に装着されたシール部材36上にセットされ、旋回スク
ロール20が旋回したとき、旋回スクロール20と摺接
することで旋回スクロール20に作用するスラスト力を
支持するようになっている。
【0021】なお、オルダムリング34は、旋回スクロ
ール20の公転旋回運動を許容しつつつその自転を阻止
する。固定スクロール24は、フレーム33上にボルト
等によって固定されている。
【0022】そして、この実施形態では、旋回スクロー
ル20の旋回時、旋回軸受19側に圧送される潤滑油3
1の一部を、圧力室27の吸入側に間欠的に送り込む油
間欠供給手段40を備えている。この油間欠供給手段4
0は、図3に示すように、旋回スクロール20の端板2
1のボス部23の底面に設けられた誘導孔41と、その
誘導孔41と一端が接続すると共に、他端が旋回スクロ
ール20の端板21の側方に開口された噴出孔42とを
備えている。
【0023】この場合、誘導孔41は、ボス部23の底
面に対し、該ボス部底面がフレーム33と摺接すること
と離間することとを繰り返す接離繰返し軌跡に設けられ
ている。即ち、誘導孔41は、旋回スクロール20の旋
回時、図4に示すように、スラストリング35と摺接す
る位置にあると、第2油溜まり32B内の潤滑油31を
導入せず、また図5に示すように、ボス部23が移動す
ることでスラストリング35から離間した位置にある
と、第2油溜まり32B内の潤滑油31を導入するよう
になっている。
【0024】つまり、誘導孔41は、図6に示すよう
に、ボス部23の旋回移動に伴ってスラストリング35
上で摺接する領域(斜線部)K1と、そこから内側に離
間する領域(白抜き部)K2とからなる二つの領域K
1、K2を有する接離繰返し軌跡K上に設けられること
で、潤滑油31を間欠的に導入するようになっている。
【0025】また、油間欠供給手段40は、誘導孔41
と一端が接続され、他端が旋回スクロール20のラップ
22の先端に開口されたラップ孔43を備え、潤滑油3
1がラップ22の先端から送り出されるようになってい
る。このラップ孔43は詳細に図示していないが、ラッ
プ22に対しその渦巻き状の長さに沿い適宜の間隔を隔
てて複数設けられている。
【0026】この実施形態のスクロール圧縮機10は、
上記のように構成されているので、今、モータ部によっ
て回転軸12が駆動されると、旋回スクロール20が固
定スクロール24に対し自転が拘束されながら偏心した
位置で相対的に旋回することにより、固定スクロール2
4及び旋回スクロール20間に画成された圧力室27の
吸入側から熱交換媒体が吸入される。その際、熱交換媒
体は、旋回スクロール20の公転旋回運動により圧力室
27の容積が減少するに伴い、圧縮されながら中央部に
導かれ、所定圧となったところで吐出弁29を押し開い
て圧力室27外に出た後、排出管30より排出される
【0027】一方、回転軸12の駆動によって図示しな
いオイルポンプも駆動され、ハウジング11内に貯留さ
れている潤滑油31が回転軸12中の流路12aを経
て、回転軸12の上端と旋回スクロール20のボス部2
3間の第1油溜まり32Aに圧送され、そこから下に伝
い落ちて偏心軸受19及び周辺の摺動部を潤滑かつ冷却
すると共に、そこから伝い落ちて第2油溜まり32Bに
溜まり、その後、更に下方に落ちて元の位置に戻ること
となる。
【0028】その場合、旋回スクロール20に油間欠供
給手段40が設けられているので、旋回スクロール20
がフレーム33上で旋回しているとき、油供給手段40
が第2油溜まり32B内の潤滑油31を導入することで
圧力室27に潤滑油31を供給することができる。
【0029】即ち、旋回スクロール20の端板21のボ
ス部23の底面に誘導孔41が設けられると共に、その
誘導孔41と接続する噴出孔42が設けられ、旋回スク
ロール20のボス部23がフレーム33上にセットされ
ているスラストリング35上での旋回しているとき、誘
導孔41が図5及び図6のように、スラストリング35
から離間して開放された位置に移動すると、誘導孔41
に第2油溜まり32Bの潤滑油の一部が導入され、これ
によって潤滑油31が誘導孔41から噴出孔42を経て
端板21の側方に噴出すると共に、噴出した潤滑油31
が図3に示す矢印のように圧力室27の吸入側に供給さ
れることとなる。
【0030】このとき、旋回スクロール20がフレーム
33上を旋回しているので、図4に示すように、ボス部
23の誘導孔41がスラストリング35と摺接すること
で塞がれると、第2油溜まり32B内の潤滑油31が誘
導孔41に導入されることが停止される。
【0031】従って、旋回スクロール20の旋回時、ボ
ス部23の誘導孔41がスラストリング35から離間し
た位置に移動したとき、潤滑油31が誘導孔41から導
入されて圧力室27の吸入側に供給され、誘導孔41が
スラストリング35と当接する位置に移動したとき、誘
導孔41が塞がれて潤滑油31の供給が停止され、この
潤滑油31の供給と供給停止とが繰り返されることで圧
力室27に間欠的に潤滑油31を供給することができ
る。
【0032】これにより、潤滑油31を間欠的に供給す
ることで、圧力室27に対し潤滑油31が過剰に送られ
るのを防ぐと共に適宜の量で送ることができ、しかも潤
滑油31が霧状に噴出して圧力室27の吸入側に供給さ
れるので、旋回スクロール20及び固定スクロール24
間全体を良好に潤滑することができ、圧縮効率及び性能
が低下することのない高速回転仕様に適した潤滑性能を
得ることができる。
【0033】また、誘導孔41にはラップ孔43が接続
され、誘導孔41に導入された潤滑油31がラップ孔4
3を経てラップ22の先端に送り出すので、図7に示す
ように、ラップ22と、これと摺接する固定スクロール
24の端板25間に潤滑油31による膜、つまり潤滑油
膜が形成され、この潤滑油膜が旋回スクロール20のラ
ップ22と固定スクロール24の端板25間を密封する
結果、両者を良好にシールすることができる。このシー
ル機能は、潤滑油膜であるので、長期運転されても、摩
耗するおそれがなく、シール材を用いることが不要にな
る。
【0034】従って、潤滑油31を利用することで旋回
スクロール20のラップ22と固定スクロール24間を
シールするので、摺動しているにも拘わらず、摺動損失
を低減でき、長期的にシール性を維持できて特性が低下
するのを防止することができる。
【0035】このように、油供給手段40によって間欠
的に潤滑油31を供給すると、その供給時間を任意に調
節することもできる。即ち、旋回スクロール20のボス
部23に設けられる誘導孔41の位置に基づき、誘導孔
41がスラストリング35によって開放されている時間
と塞がれている時間とが決定されるので、例えば図6に
鎖線にて示す接離繰り返し軌跡K3上に、誘導孔41の
位置を設けると、潤滑油31の供給時間を長くすること
ができるので、誘導孔41の位置を変えて開放される時
間を調節すれば、潤滑油31の供給時間及び供給量を的
確に調整することができ、実用上極めて有益となる。ま
た、図示実施形態では、縦置きタイプのスクロール圧縮
機を用いた例を示したが、横置きタイプにも同様に適用
することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、圧力室に潤滑油を間欠的に供給するように
構成したので、圧力室に潤滑油が過剰になるのを防ぐと
共に適宜の量で送ることができ、しかも潤滑油が霧状に
噴出して供給されるので、旋回スクロール及び固定スク
ロール間全体を良好に潤滑することができる結果、圧縮
効率及び性能が低下することのない高速回転仕様に適す
る効果が得られる。
【0037】請求項2に係るによれば、端板がフレーム
から離間した位置に旋回移動したとき、誘導孔から潤滑
油が導入されて圧力室の吸入側に供給され、誘導孔がフ
レームと摺接する位置に旋回移動したとき、誘導孔が塞
がれて潤滑油の供給が停止されるので、潤滑油の供給と
供給停止とを繰り返すことができ、圧力室に潤滑油を確
実に間欠的に供給することができる効果が得られる。
【0038】請求項3に係る発明によれば、誘導孔に導
入された潤滑油が、ラップ孔を経てラップの先端に流出
するので、旋回スクロールのラップと、これと摺接する
固定スクロールの端板間に形成される潤滑油膜により、
ラップと固定スクロール間を密封する結果、両者を良好
にシールすることができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態に係るスクロール圧
縮機を示す全体図である。
【図2】 旋回スクロールと固定スクロールの噛み合い
状態を示す説明図である。
【図3】 図1の要部を示す拡大図である。
【図4】 旋回スクロールの誘導孔がスラストリングに
よって塞がれた状態を示す拡大説明図である。
【図5】 旋回スクロールの誘導孔がスラストリングか
ら開放された状態を示す拡大説明図である。
【図6】 旋回スクロールの旋回時、スラストリング上
における誘導孔の移動経路を示す説明図である。
【図7】 潤滑油の膜によって旋回スクロールと固定ス
クロール間をシールする状態を示す拡大説明図である。
【図8】 従来のスクロール圧縮機における旋回スクロ
ールと固定スクロールとを示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10 スクロール圧縮機 11 ハウジング 12 回転軸 12a 流路 19 偏心軸受 20 旋回スクロール 21 端板 22 ラップ 23 ボス部 24 固定スクロール 25 端板 26 ラップ 27 圧力室 31 潤滑油 40 油間欠供給手段 41 誘導孔 42 噴出孔 43 ラップ孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾藤 宏明 愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1 番地 三菱重工業株式会社冷熱事業本部内 Fターム(参考) 3H039 AA04 AA06 AA12 BB11 CC05 CC08 CC27 CC44

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に回転自在に支持された回
    転軸と、該回転軸に偏心軸受を介して旋回可能に取り付
    けられた旋回スクロールと、該旋回スクロールと噛み合
    って圧力室を形成する固定スクロールと、回転軸の駆動
    時、回転軸中を経て偏心軸受を潤滑する潤滑油とを備え
    るスクロール圧縮機において、 旋回スクロールの旋回時、前記潤滑油を圧力室の吸入側
    に間欠的に送り込む油間欠供給手段を備えることを特徴
    とするスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスクロール圧縮機におい
    て、 前記油間欠供給手段は、旋回スクロールの端板におい
    て、旋回スクロールを支持するフレームと摺接すること
    と離間することとを繰り返す接離繰返し軌跡上に設けら
    れた誘導孔と、該誘導孔と接続し、かつ旋回スクロール
    の端板の側方に開口された噴出孔とを備えることを特徴
    とするスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のスクロール圧縮機
    において、 前記油間欠供給手段は、前記誘導孔と接続し、かつ旋回
    スクロールのラップの先端に前記潤滑油を送り出すラッ
    プ孔を備えることを特徴とするスクロール圧縮機。
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