JP2010180704A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】対となる圧縮室の吸入容積が異なるスクロール圧縮機において、吸入容積の小さい圧縮室の圧力変化率が大きく、ラップの径方向接点部を介して漏れが発生するため、性能低下を引き起こしてしまう。
【解決手段】固定スクロール12のラップ先端12cに溝12mを形成し、貯油部20から第1の圧縮室15aと第2の圧縮室15bに導く給油経路50を設け、第2の圧縮室15bへの給油量を第1の圧縮室15aへの給油量より多くすることで、固定スクロール12のラップ先端12cで発生する第1の圧縮室15aから第2の圧縮室15bへの漏れを防止しつつ、1つ前に形成された第2の圧縮室15b−1から、次に形成された第2の圧縮室15b−0への漏れを抑制することができ、圧縮行程における漏れ損失の低減を図ることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、冷暖房空調装置や冷蔵庫等の冷却装置、あるいはヒートポンプ式の給湯装置等に用いられるスクロール圧縮機に関するものである。
従来、冷凍空調機や冷凍機に用いられるスクロール圧縮機は、一般に、鏡板から渦巻きラップが立ち上がる固定スクロールおよび旋回スクロールを噛み合わせて双方間に圧縮室を形成し、旋回スクロールを自転拘束機構による自転の拘束のもとに円軌道に沿って旋回させたとき、圧縮室が容積を変えながら移動することで吸入、圧縮、吐出を行うものである。スクロール圧縮機において、作動流体を効率良く圧縮するためには、圧縮室への給油が不可欠で、供給されたオイルは主に圧縮室のシール性向上の役割を果たしている。特に、旋回スクロールのラップ外壁側に形成される第1の圧縮室の吸入容積と、内壁側に形成される第2の圧縮室の吸入容積が異なる場合には、先に作動流体を閉じ込める第1の圧縮室へオイルを多く供給し、第1の圧縮室から第2の圧縮室への漏れを防止する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
図11は特許文献1に記載された従来のスクロール圧縮機の圧縮機構部の平面図である。図11において、旋回スクロール13と、固定スクロール12と、これら両スクロールの間に形成される複数の圧縮室100と、オイルを溜める貯油部とを備え、旋回スクロール13の外壁側に形成される第1の圧縮室である外壁側圧縮室15aの閉込み容積が、内壁側に形成される第2の圧縮室である内壁側圧縮室15bの閉込み容積よりも大きいスクロール圧縮機において、貯油部と外壁側圧縮室15a及び内壁側圧縮室15bとをつなぐ圧縮室給油路を設け、この圧縮室給油路は、旋回スクロールの外壁側圧縮室15aが閉じきった後の位置に開口しており、給油量を内壁側圧縮室15bよりも外壁側圧縮室15aへ多くする。
これにより、吸入容積の大きい外壁側圧縮室15aが先に圧縮を開始するため、内壁側圧縮室15bが圧縮を開始する時点では、その圧力は吸入圧力よりも高くなっており、外壁側圧縮室15aへの給油量を内壁側圧縮室15bへの給油量よりも多くするか、もしくは外壁側圧縮室15aのみへの給油を行うことで、外壁側圧縮室15aから内壁側圧縮室15bへの漏れを抑制し、圧縮性能の向上を実現することができる。
特許第4075979号公報
ここで、従来のスクロール圧縮機における圧縮室間の漏れ経路について図12を用いて説明する。図12は固定スクロール12に旋回スクロール13を噛み合わせた図である。
図12において、旋回スクロール13の外壁側圧縮室を第1の圧縮室15a、内壁側圧縮室を第2の圧縮室15bとする。圧縮室間での漏れ経路は、A.固定スクロールラップ先端部、B.旋回スクロールラップ先端部、C.旋回スクロール外壁接点部、D.旋回スクロール内壁接点部、の4つ存在する。
まずAに関して説明する。固定スクロール12のラップ先端と旋回スクロール13のラップ側鏡板面の間に形成される固定先端隙間12dを介して発生する漏れは、第1の圧縮室15a−1から第2の圧縮室15b−0、第1の圧縮室15a−2から第2の圧縮室15b−0、第1の圧縮室15a−2から第2の圧縮室15b−1である。すなわち固定先
端隙間12dを介して発生する漏れは、第1の圧縮室15aから第2の圧縮室15bへの漏れのみである。
次にBに関して説明する。旋回スクロール13のラップ先端と固定スクロール12のラップ側鏡板面の間に形成される旋回先端隙間13dを介して発生する漏れは、第1の圧縮室15a−1から第2の圧縮室15b−0、第2の圧縮室15b−1から第1の圧縮室15a−1、第1の圧縮室15a−2から第2の圧縮室15b−1であり、第1の圧縮室15aから第2の圧縮室15bへの漏れと、第2の圧縮室15bから第1の圧縮室15aへの漏れの両方が存在する。
次にCに関して説明する。旋回スクロール13の外壁接点部15oを介して発生する漏れは、第1の圧縮室15a−2から第1の圧縮室15a−1である。
最後にDに関して説明する。旋回スクロール13の内壁接点部15iを介して発生する漏れは、第2の圧縮室15b−1から第2の圧縮室15b−0である。
前記従来の構成では、対称となる圧縮室同士を比較して、圧力の高い側の圧縮室(第1の圧縮室)へ給油を多くしていた。つまり、A、Bの一部、Cで発生する漏れを抑制していることになる。しかしながら、ひとつ前に閉じ込んだ圧縮室と次に閉じ込んだ圧縮室とを比較すると、第1の圧縮室15aより第2の圧縮室15bの方が、圧力変化率が大きい。すなわちCで発生する漏れよりもDで発生する漏れの方が、性能への影響が大きいことになる。以上のことから、漏れ損失に大きく影響を及ぼしているのは、第2の圧縮室15bにおける漏れであり、第1の圧縮室への給油量を多くしても、第2の圧縮室同士の漏れが抑制できず、結果として性能悪化を招いてしまう。
本発明は前記従来の課題を解決するもので、固定スクロールのラップ先端に給油溝を設けることで、固定スクロールのラップ先端部で発生する漏れ(A)を防止し、かつ第2の圧縮室への給油量を多くすることで、旋回スクロールのラップ先端部で発生する漏れ(B)の一部と、旋回スクロールの内壁接点部で発生する漏れ(D)を抑制したものであり、これにより圧縮性能の向上を実現するスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のスクロール圧縮機は、鏡板から渦巻き状のラップが立ち上がる固定スクロール及び旋回スクロールと、旋回スクロールを駆動するシャフトと、固定スクロールと旋回スクロールを噛み合わせて双方間に形成される圧縮室と、オイルを溜める貯油部とを備え、旋回スクロールのラップ外壁側に形成される第1の圧縮室の吸入容積が、旋回スクロールのラップ内壁側に形成される第2の圧縮室の吸入容積より大きいスクロール圧縮機であって、固定スクロールのラップ先端に溝を形成し、貯油部から第1の圧縮室と第2の圧縮室に導く給油経路を設け、第2の圧縮室への総給油量を第1の圧縮室への総給油量より多くしたものである。
かかる構成によれば、固定スクロールのラップ先端に溝を設けることで、溝内にたまり込んだオイルが圧縮室間のシールオイルとして作用し、固定スクロールのラップ先端部で発生する漏れを防止する。さらに圧力変化率の大きい第2の圧縮室へ積極的に給油することで、ひとつ前に形成された第2の圧縮室から、次に形成された第2の圧縮室への漏れを抑制することができる。すなわち圧縮行程における漏れ損失を低減することができるので、高効率を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。
本発明のスクロール圧縮機は、対となる圧縮室の吸入容積が異なる場合において、固定
スクロールのラップ先端に溝を設け、さらに吸入容積の大きい圧縮室よりも、小さい圧縮室の方へオイルを多く供給することで、圧縮室間の漏れ損失を抑制しつつ、圧力変化率の大きい圧縮室の漏れ損失を低減することができ、高効率のスクロール圧縮機を実現することができる。
第1の発明では、鏡板から渦巻き状のラップが立ち上がる固定スクロール及び旋回スクロールと、旋回スクロールを駆動するシャフトと、固定スクロールと旋回スクロールを噛み合わせて双方間に形成される圧縮室と、オイルを溜める貯油部とを備え、旋回スクロールのラップ外壁側に形成される第1の圧縮室の吸入容積が、旋回スクロールのラップ内壁側に形成される第2の圧縮室の吸入容積より大きいスクロール圧縮機であって、固定スクロールのラップ先端に溝を形成し、貯油部から第1の圧縮室と第2の圧縮室に導く給油経路を設け、第2の圧縮室への総給油量を第1の圧縮室への総給油量より多くしたものである。この構成によれば、固定スクロールのラップ先端に溝を設けることで、溝内にたまり込んだオイルが圧縮室間のシールオイルとして作用し、固定スクロールのラップ先端部で発生する漏れを防止する。さらに圧力変化率の大きい第2の圧縮室へ積極的に給油することで、ひとつ前に形成された第2の圧縮室から、次に形成された第2の圧縮室への漏れを抑制することができる。すなわち圧縮行程における漏れ損失を低減することができるので、高効率を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。
第2の発明では、特に第1の発明に記載の固定スクロールの中心部に吐出口を設け、圧縮された作動流体は吐出口から固定スクロールの反ラップ側鏡板面に吐出され、溝に連通する連絡通路を設け、連絡通路の反溝側開口端を固定スクロールの反ラップ側鏡板面に形成したものである。この構成によれば、圧縮された作動流体が吐出口を経て、固定スクロールの反ラップ側鏡板面に吐出されると、作動流体とともに吐出されたオイルが分離され、固定スクロールの反ラップ側鏡板面に溜まった状態となる。すなわち溝に連通する連絡通路の反溝側開口端を、固定スクロールの反ラップ側鏡板面に形成することで、溝への強制給油を行うことが可能となり、溝に供給されたオイルがシールオイルとしての役割を果たすため、確実に固定スクロールのラップ先端部で発生する漏れを防止することができる。
第3の発明では、特に第2の発明に記載の反溝側開口端に凹部を形成し、凹部の通路断面積を連絡通路の通路断面積より大きくしたものである。この構成によれば、凹部がオイル溜りとなるので、確実に連絡通路にオイルを送り込むことができる。
第4の発明では、特に第3の発明に記載の溝の形成範囲が、第2の圧縮室の吸入容積を形成する2つの接点のうち、中心側の接点より巻き始め側に形成されたものである。この構成によれば、溝が設けられている固定スクロールのラップよって、吸入圧力となる圧縮室が形成されることがないため、溝内のオイル保持が良い。すなわち固定スクロールのラップ先端部で発生する漏れを防止すると同時に、作動流体の吸入加熱も防止できるため、高効率を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。
第5の発明では、特に第3または4の発明に記載の溝の巾が、巻き終わり側に向かうにつれ小さくなるものである。この構成によれば、低圧側の圧縮室を形成するに従い、溝と圧縮室とのシール長が大きくなるため、溝内のオイル保持が良くなり、固定スクロールのラップ先端部で発生する漏れを防止することができる。
第6の発明では、鏡板から渦巻き状のラップが立ち上がる固定スクロール及び旋回スクロールと、旋回スクロールを駆動するシャフトと、固定スクロールと旋回スクロールを噛み合わせて双方間に形成される圧縮室と、オイルを溜める貯油部とを備え、旋回スクロー
ルのラップ外壁側に形成される第1の圧縮室の吸入容積が、旋回スクロールのラップ内壁側に形成される第2の圧縮室の吸入容積より大きいスクロール圧縮機であって、固定スクロールのラップ先端にシール部材を備え、貯油部から前記第1の圧縮室と第2の圧縮室に導く給油経路を設け、第2の圧縮室への総給油量を第1の圧縮室への総給油量より多くしたものである。この構成によれば、固定スクロールのラップ先端にシール部材を備えることで、シール部材が固定スクロールのラップ先端部の隙間を埋め、固定スクロールのラップ先端部で発生する漏れを防止する。またシール部材を用いることにより、圧縮室の圧力に関係なくシール部材の装着範囲を設定することが可能となる。さらに圧力変化率の大きい第2の圧縮室へ積極的に給油することで、ひとつ前に形成された第2の圧縮室から、次に形成された第2の圧縮室への漏れを抑制することができる。すなわち圧縮行程における漏れ損失を低減することができるので、高効率を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。
第7の発明では、特に第1から6のいずれか1つの発明に記載の旋回スクロールの背面に高圧領域と背圧室を形成し、給油経路を複数設け、給油経路の一部もしくは全てが背圧室を経由したものである。この構成によれば、旋回スクロール背面から圧力付加により、旋回スクロールは固定スクロールに安定的に押し付けられ、漏れを低減するとともに安定した運転を行うことができる。さらに給油経路を複数にすることで、必要な箇所へ必要な分だけ給油を行うことができ、背圧室を経由することで供給する圧縮室との圧力差を小さくでき、極小給油を実現することができる。すなわち過剰な給油を防止でき、吸入部に至っては吸入加熱による性能低下、圧縮途中に至っては粘性損失による入力増大等を抑制することができる。
第8の発明では、特に第1から7のいずれか1つの発明に記載の貯油部から第1の圧縮室及び第2の圧縮室へ導く給油経路を、それぞれ第1の給油経路、第2の給油経路とし、第2の給油経路を第1の給油経路に対し同数以上設けたものである。この構成によれば、第1の圧縮室への給油量と同等以上を第2の圧縮室にも供給することで、確実に第2の圧縮室への給油量を多くすることができる。
第9の発明では、特に第1から8のいずれか1つの発明に記載の作動流体を、高圧冷媒、例えば二酸化炭素としたものである。この構成によれば、特に動作圧力が高いため、圧力上昇に伴う第2の圧縮室の漏れを効果的に抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るスクロール圧縮機の縦断面図、図2は図1の圧縮機構部の要部拡大断面図である。以下、スクロール圧縮機について、その動作、作用を説明する。
図1に示すように本発明のスクロール圧縮機は、密閉容器1と、その内部に圧縮機構2、モータ部3、貯油部20を備えて構成されている。図2を用いて圧縮機構部の詳細を説明すると、密閉容器1内に溶接や焼き嵌めなどして固定したシャフト4の主軸受部材11と、この主軸受部材11上にボルト止めした固定スクロール12との間に、固定スクロール12と噛み合う旋回スクロール13を挟み込んでスクロール式の圧縮機構2を構成している。旋回スクロール13と主軸受部材11との間には、旋回スクロール13の自転を防止して円軌道運動するように案内するオルダムリングなどによる自転拘束機構14を設け、シャフト4の上端にある偏心軸部4aにて旋回スクロール13を偏心駆動することにより、旋回スクロール13を円軌道運動させる。これにより固定スクロール12と旋回スク
ロール13との間に形成している圧縮室15が、外周側から中央部に向かって容積を縮めながら移動することを利用して、密閉容器1外に通じた吸入パイプ16及び固定スクロール12の外周部の吸入口17から作動流体を吸入して、圧縮室15に閉じ込んだのち圧縮を行う。所定の圧力に到達した作動流体は、固定スクロール12の中央部の吐出口18からリード弁19を押し開いて、密閉容器1内に吐出される。
図3は固定スクロール12に旋回スクロール13を噛み合わせた図である。図3に示すように、固定スクロール12と旋回スクロール13により形成される圧縮室15には、旋回スクロール13のラップ外壁側に形成される第1の圧縮室15aと、ラップ内壁側に形成される第2の圧縮室15bがあり、第1の圧縮室15aの吸入容積の方が、第2の圧縮室15bの吸入容積より大きい。すなわち作動流体を閉じ込めるタイミングが異なるため、対となる第1の圧縮室15aと第2の圧縮室15bの圧力も異なる。図4は第1の圧縮室15aと第2の圧縮室15bの圧力上昇カーブを示したものである。本来は第1の圧縮室15aと第2の圧縮室15bは閉じ込みのタイミングが異なるので、圧力カーブの開始点は一致しないが、ここでは違いを明確にするため閉じ込みのタイミングを一致させたグラフを用いて説明する。図4より、吸入容積の小さい第2の圧縮室15bの方が、第1の圧縮室15aに比べ、圧力変化率が大きいことが分かる。すなわち1つ前に形成された第2の圧縮室15b−1と、次に形成された第2の圧縮室15b−0の圧力差ΔPbが、同じく第1の圧縮室の圧力差ΔPaより大きいということになり、第2の圧縮室15bに関してはラップの径方向接点部を介して作動流体が漏れやすいことになる。
次に、作動流体の漏れについて、図5を用いて説明する。図5は固定スクロール12に旋回スクロール13を噛み合わせた図である。図2に示す、固定スクロール12のラップ先端12cと旋回スクロール13のラップ側鏡板面13aの間に形成される固定先端隙間12dを介して発生する漏れは、図5を用いて説明すると、第1の圧縮室15a−1から第2の圧縮室15b−0、第1の圧縮室15a−2から第2の圧縮室15b−0、第1の圧縮室15a−2から第2の圧縮室15b−1である。すなわち固定先端隙間12dを介して発生する漏れは、第1の圧縮室15aから第2の圧縮室15bへの漏れのみである。これに対し、図2に示す、旋回スクロール13のラップ先端13cと固定スクロール12のラップ側鏡板面12aの間に形成される旋回先端隙間13dを介して発生する漏れは、図5を用いて説明すると、第1の圧縮室15a−1から第2の圧縮室15b−0、第2の圧縮室15b−1から第1の圧縮室15a−1、第1の圧縮室15a−2から第2の圧縮室15b−1であり、第1の圧縮室15aから第2の圧縮室15bへの漏れと、第2の圧縮室15bから第1の圧縮室15aへの漏れの両方が存在する。
そこで本実施の形態のスクロール圧縮機では、固定スクロール12のラップ先端12cに溝12mを形成し、貯油部20から第1の圧縮室15aと第2の圧縮室15bに導く給油経路50を設け、第2の圧縮室15bへの総給油量を第1の圧縮室15aへの総給油量より多くする。固定スクロール12のラップ先端12cに溝12mを形成することで、溝12mにたまり込んだオイル6が第1、第2の圧縮室15a、15b間のシールオイルとして作用し、固定スクロール12のラップ先端12cで発生する漏れ、すなわち第1の圧縮室15aから第2の圧縮室15bへの漏れを防止できる。さらに第2の圧縮室15bへの総給油量を第1の圧縮室15aへの総給油量より多くすることで、圧力変化率の大きい第2の圧縮室15bの径方向接点部で発生する漏れを防止できる。
さらに詳しく説明すると、図6は給油経路の概念図であり、実線で示す給油経路50が図2で示す圧縮室給油経路52に相当する。なおこの概念図において破線で示す給油経路50は実線で示す給油経路50以外に更に追加設置してもよいことを意味し、実線で示す給油経路50のみの場合はもちろんこの実線給油経路に加え破線給油経路を含む各給油経路50から第1、第2圧縮室15a、15bへ給油される給油量は、第1の圧縮室15a
への給油量をGa、第2の圧縮室15bへの給油量をGbとすると、「Ga<Gb」の関係となるように設定してある。これにより、図4と図5に示すように、圧力変化率の大きい第2の圧縮室15bへ積極的に給油することで、1つ前に形成された第2の圧縮室15b−1から、次に形成された第2の圧縮室15b−0への漏れを抑制することができる。すなわち圧縮行程における漏れ損失を低減することができるので、高効率を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。
ここでオイル6の流れについて説明する。貯油部20に溜まったオイル6は、シャフト4内を通縦しているオイル供給穴26を通じて圧縮機構2に供給される。圧縮機構2に導かれたオイル6は、スクロール圧縮機の吐出圧力とほぼ同等であり、旋回スクロール13に対する背圧源ともなる。これにより、旋回スクロール13は固定スクロール12から離れたり片当たりしたりするようなことはなく、所定の圧縮機能を安定して発揮する。このオイル6の一部が、第1の圧縮室15aもしくは第2の圧縮室15bに供給されることになる。また残りのオイル6は、供給圧や自重によって、逃げ場を求めるようにして偏心軸部4aと旋回スクロール13との嵌合部66、シャフト4と主軸受部材11との間の軸受部66に進入してそれぞれの部分を潤滑した後落下し、貯油部20へ戻る。
図7は圧縮機構部の拡大断面図である。図7において図2と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。図7に示すように、固定スクロール12の中心部に吐出口18を設け、圧縮された作動流体は吐出口18から固定スクロール12の反ラップ側鏡板面12eに吐出され、溝12mに連通する連絡通路12rを設け、連絡通路12rの反溝側開口端12sを固定スクロール12の反ラップ側鏡板面12eに形成されている。圧縮された作動流体が吐出口18を経て、固定スクロール12の反ラップ側鏡板面12eに吐出されると、作動流体とともに吐出されたオイル6が分離され、固定スクロール12の反ラップ側鏡板面12eに溜まった状態となる。すなわち溝12mに連通する連絡通路12rの反溝側開口端12sを、固定スクロール12の反ラップ側鏡板面12eに形成することで、溝12mへの強制給油を行うことが可能となり、溝12mに供給されたオイル6がシールオイルとしての役割を果たすため、確実に固定スクロール12のラップ先端12cで発生する漏れを防止することができる。
図8は図7と同じく圧縮機構部の拡大断面図である。図8において図2、図7と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。図8に示すように、反溝側開口端12sに凹部12tを形成し、凹部12tの通路断面積を連絡通路12rの通路断面積より大きくすることで、凹部12tがオイル溜りとなるので、確実に連絡通路12rにオイル6を送り込むことができる。
また溝12mの形成範囲に関して説明する。図5は第2の圧縮室15bに作動流体を閉じ込んだ状態、すなわち第2の圧縮室15bの吸入容積を形成した状態を示した図である。溝12mは、第2の圧縮室15bの吸入容積を形成する2つの接点15p、15qのうち、中心側の接点15pより巻き始め側に形成する。これにより、溝12mが設けられている固定スクロール12のラップよって、吸入圧力となる第1、第2圧縮室15a、15bが形成されることがないため、溝12mにオイル6が保持される。詳細に説明すると、溝12mのオイル6と第1、第2圧縮室15a、15bとの圧力差が大きくなると、オイル6が溝12mから圧縮室へと漏れ出してしまい、シールとしての役割を果たせなくなってしまう。また第2圧縮室15bが形成される前の吸入行程中にオイル6が漏れ出すと、オイル6による作動流体の吸入加熱が発生し、体積効率の低下を引き起こしてしまう。そこで溝12mが吸入圧力となる第1、第2圧縮室15a、15bと隣り合うことがないように、溝12mを形成する。これにより、固定スクロール12のラップ先端部12cで発生する漏れを防止すると同時に、作動流体の吸入加熱も防止できるため、高効率を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。
また溝12mの巾12wに関して、図5に示すように巻き始め側の巾12w−2に対し、巻き終わり側の巾12w−1を小さくすると、低圧側の圧縮室15を形成するに従い、溝12mと圧縮室15とのシール長が大きくなるため、溝12mのオイル保持度合いが良化し、固定スクロール12のラップ先端12cで発生する漏れを防止することができる。なお本実施の形態では、巻き始めの溝巾12w−2と巻き終わりの溝巾12w−1の2箇所を代表して説明したが、巻き終わり側に向かうにつれ溝巾12wが小さくなる形状であれば、同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
図9は、本発明の第2の実施の形態に係わるスクロール圧縮機の圧縮機構部の拡大断面図である。図9において図2と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
漏れ損失を低減する方法として、本実施の形態のスクロール圧縮機では、固定スクロール12のラップ先端12cにシール部材72を備え、貯油部20から第1の圧縮室15aと第2の圧縮室15bに導く給油経路50の一部を構成する圧縮室給油経路52を設け、第2の圧縮室15bへの総給油量を第1の圧縮室15aへの総給油量より多くする。固定スクロール12のラップ先端12cにシール部材72を備えることで、シール部材72が固定先端隙間12dを埋め、固定スクロール12のラップ先端12cで発生する漏れを防止する。またシール部材72を用いることにより、圧縮室15の圧力に関係なくシール部材72の装着範囲を設定することが可能となる。さらに圧力変化率の大きい第2の圧縮室15bへ積極的に給油することで、ひとつ前に形成された第2の圧縮室15b−1から、次に形成された第2の圧縮室15b−0への漏れを抑制することができる。すなわち圧縮行程における漏れ損失を低減することができるので、高効率を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。
(実施の形態3)
図1、図2を用いて、まず背圧の印加方法について具体的に説明する。旋回スクロール13の背面13eに、高圧領域30と、高圧と低圧の中間圧に設定された背圧室29を形成する。旋回スクロール13の背面13eから圧力付加により、旋回スクロール13は固定スクロール12に安定的に押し付けられ、背圧室29から圧縮室15への漏れを低減するとともに、安定した運転を行うことができる。
次に圧縮室15にオイル6を導く給油経路50について説明する。背圧室29と圧縮室15とをつなぐ圧縮室給油経路52(給油経路50の一部を構成)を設けたことにより、必要な箇所へ必要な分だけ給油を行うことができる。例えば圧縮室15を閉じ込める前の吸入行程においては、ある程度のシールオイルは必要であるものの、大量のオイルが供給されると作動流体の吸入過熱が起こり、体積効率低下を引き起こしてしまう。また圧縮途中においても同様に、大量に供給されると粘性損失による入力増大を引き起こしてしまう。そこで、各箇所に必要な分だけ給油するのが理想的で、それを実現するように圧縮室15につながる圧縮室給油経路52を形成してある。また背圧室29を経由することで供給する圧縮室15との圧力差を小さくできる。例えば、吸入行程もしくは圧縮途中に対し、高圧領域30からのオイルを直接供給するより、中間圧に設定された背圧室29からのオイルを供給する方が、圧力差が小さくなるため、必要最低限の極小給油が可能となる。すなわち過剰な給油を防止でき、吸入加熱による性能低下や粘性損失による入力増大等を抑制することができる。
具体的にこの実施の形態では図2に示すように、旋回スクロール13の背面13eにシール部材78を配置し、シール部材78の内側を高圧領域30、シール部材78の外側を
背圧室29に区画し、高圧領域30から背圧室29への背圧室給油経路51と、背圧室29から第2の圧縮室15bへの圧縮室給油経路52という複数の経路を介して給油経路50を構成している。シール部材78を用いることにより、高圧領域30と背圧室29の圧力が完全に分離できるため、旋回スクロール13の背面13eからの圧力付加を安定的に制御することが可能となる。また高圧領域30から背圧室29への背圧室給油経路51を設けることで、自転拘束機構14の摺動部や、固定スクロール12と旋回スクロール13のスラスト摺動部にオイル6を供給することができる。また背圧室29から第2の圧縮室15bへの圧縮室給油経路52を設けることで、第2の圧縮室15bへの給油量を積極的に増やすことができ、第2の圧縮室15bにおける漏れ損失を抑制することが可能となる。
また背圧室給油経路51の一開口端51bを旋回スクロール13の背面13eに形成し、シール部材78を往来させ、他方の開口端51aは常時高圧領域30に開口させておく。これにより間欠給油が実現できる。すなわち背圧室給油経路51の一開口端51bが高圧領域30と背圧室29を往来することになるが、背圧室給油経路51の両開口端51a、51bで圧力差が生じたときのみ背圧室29へとオイル6は供給される。この構成にすると、給油量は開口端51bがシール部材78を往来する割合で調整できるため、背圧室給油経路51の通路径をオイルフィルタに対し10倍以上の寸法で構成することが可能となる。これにより、通路に異物が噛み込んで閉塞する恐れがなくなるため、安定した背圧の印加と同時にスラスト摺動部及び自転拘束機構14の潤滑も良好な状態を維持でき、高効率かつ高信頼性を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。なお本実施の形態では、開口端51aが常時高圧領域30にあり、開口端51bが高圧領域30と背圧室29を往来する場合を例として説明したが、開口端51aが高圧領域30と背圧室29を往来し、開口端51bが常時背圧室29にある場合でも、両開口端51a、51bで圧力差が生じるため、間欠給油が実現でき同様の効果が得られる。
旋回スクロール13の背面13eからの圧力付加が不十分な場合、旋回スクロール13が固定スクロール12から離れるチルティング現象を引き起こす恐れがある。チルティング状態では、背圧室29から閉じ込み前の圧縮室15へ作動流体が漏れるため、体積効率が悪化する。これを発生させないために、背圧室29は所定の圧力を維持する必要がある。そこで、作動流体を閉じ込んだ後の第2の圧縮室15bと背圧室29が連通するように圧縮室給油経路52を構成する。これにより、背圧室29の圧力は吸入圧力より高い所定の圧力となるため、チルティング現象を防止することができ、高効率を実現することが可能となる。また仮にチルティングが発生しても、第2の圧縮室15bの圧力を背圧室29へと導くことが可能であるため、正常運転への早期復帰が可能となる。
(実施の形態4)
図10は、本発明の第4の実施の形態に係わるスクロール圧縮機の給油経路の概念図である。図10に示すように、本実施の形態のスクロール圧縮機では、貯油部20から第1の圧縮室15a及び第2の圧縮室15bへ導く給油経路50を、それぞれ第1の給油経路53、第2の給油経路54とし、第2の給油経路54を第1の給油経路53に対し同数以上設ける。例えば、給油経路53の数がmで、給油経路54の数がnの場合では、「m≦n」の関係となる。第1の給油経路53の1つずつに対し、同等の給油量が可能な第2の給油経路54を形成させることで、第1の圧縮室15aへの給油量と第2の圧縮室15bへの給油量は同等となる。これに加え、さらに第2の給油経路54を形成すると、確実に第2の圧縮室15bへの給油量を多くすることができる。また給油経路53、54が同数の場合には、給油経路53が開口する第1の圧縮室15aの平均圧力よりも、給油経路54が開口する第2の圧縮室15bの平均圧力を低くすることで、第2の圧縮室15bへの給油量を多くすることができる。そしてこのような複数の給油経路53、54の具体例としては、例えば先の実施の形態で示したようにラップに設けた圧縮室給油経路52を複数
箇所に設けることで構成してもよく、それ以外の構成によって構成することも考えられるものである。また、前記実施の形態1で説明した破線の給油経路50もこのような圧縮室給油経路52で形成することができる。
なお、本実施の形態では、貯油部20から第1の圧縮室15aもしくは第2の圧縮室15bへ直接導く給油経路53、54を例として説明したが、供給経路53、54が背圧室29を経由してもよい。
最後に作動流体を、高圧冷媒、例えば二酸化炭素とした場合、特に動作圧力が高いため、圧力上昇に伴う第2の圧縮室15b間の漏れを効果的に抑制することができる。すなわち本発明の効果が顕著に現れ、高効率かつ高信頼性を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。
以上のように、本発明にかかるスクロール圧縮機は、対となる圧縮室の吸入容積が異なる場合において、固定スクロールのラップ先端部の漏れを防止しつつ、吸入容積の大きい圧縮室よりも、小さい圧縮室の方へオイルを多く供給することで、圧力変化率の大きい圧縮室の漏れ損失を低減することができ、高効率のスクロール圧縮機を実現することができるため、作動流体を冷媒と限ることなく、空気スクロール圧縮機、真空ポンプ、スクロール型膨張機等のスクロール流体機械の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の断面図 本発明の実施の形態1と3におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の要部拡大断面図 本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の固定スクロールと旋回スクロールを噛み合わせた状態での断面図 本発明の実施の形態1における第1の圧縮室と第2の圧縮室の圧力上昇カーブを示す特性図 本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の固定スクロールと旋回スクロールを噛み合わせた状態での断面図 本発明の実施の形態1における給油経路の概念図 本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の要部拡大断面図 本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の要部拡大断面図 本発明の実施の形態2におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の要部拡大断面図 本発明の実施の形態4における給油経路の概念図 従来のスクロール圧縮機の平面図 従来のスクロール圧縮機の固定スクロールと旋回スクロールを噛み合わせた状態での断面図
4 シャフト
6 オイル
12 固定スクロール
12a ラップ側鏡板面
12c ラップ先端
12e 反ラップ側鏡板面
12r 連絡通路
12s 反溝側開口端
12t 凹部
12w 溝巾
12w−1 巻き終わり側の溝巾
12w−2 巻き始め側の溝巾
13 旋回スクロール
13a ラップ側鏡板面
13c ラップ先端
14 自転拘束機構
15圧縮室
15a 第1の圧縮室
15b 第2の圧縮室
20 貯油部
29 背圧室
30 高圧領域
50 給油経路
54 第1の給油経路
55 第2の給油経路
72 シール部材

Claims (9)

  1. 鏡板から渦巻き状のラップが立ち上がる固定スクロール及び旋回スクロールと、前記旋回スクロールを駆動するシャフトと、前記固定スクロールと前記旋回スクロールを噛み合わせて双方間に形成される圧縮室と、オイルを溜める貯油部とを備え、前記旋回スクロールのラップ外壁側に形成される第1の圧縮室の吸入容積が、前記旋回スクロールのラップ内壁側に形成される第2の圧縮室の吸入容積より大きいスクロール圧縮機であって、前記固定スクロールのラップ先端に溝を形成し、前記貯油部から前記第1の圧縮室と前記第2の圧縮室に導く給油経路を設け、前記第2の圧縮室への総給油量を前記第1の圧縮室への総給油量より多くしてなるスクロール圧縮機。
  2. 固定スクロールの中心部に吐出口を設け、圧縮された作動流体は前記吐出口から前記固定スクロールの反ラップ側鏡板面に吐出され、ラップ先端の溝に連通する連絡通路を設け、前記連絡通路の反溝側開口端を前記固定スクロールの反ラップ側鏡板面に形成してなる請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 反溝側開口端に凹部を形成し、前記凹部の通路断面積を連絡通路の通路断面積より大きくしてなる請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. ラップ先端の溝の形成範囲が、第2の圧縮室の吸入容積を形成する2つの接点のうち、中心側の接点より巻き始め側に形成されてなる請求項3に記載のスクロール圧縮機。
  5. 溝の巾が、巻き終わり側に向かうにつれ小さくなる請求項3または4に記載のスクロール圧縮機。
  6. 鏡板から渦巻き状のラップが立ち上がる固定スクロール及び旋回スクロールと、前記旋回スクロールを駆動するシャフトと、前記固定スクロールと前記旋回スクロールを噛み合わせて双方間に形成される圧縮室と、オイルを溜める貯油部とを備え、前記旋回スクロールのラップ外壁側に形成される第1の圧縮室の吸入容積が、前記旋回スクロールのラップ内壁側に形成される第2の圧縮室の吸入容積より大きいスクロール圧縮機であって、前記固定スクロールのラップ先端にシール部材を備え、前記貯油部から前記第1の圧縮室と前記第2の圧縮室に導く給油経路を設け、前記第2の圧縮室への総給油量を前記第1の圧縮室への総給油量より多くしてなるスクロール圧縮機。
  7. 旋回スクロールの背面に高圧領域と背圧室を形成し、給油経路を複数設け、前記給油経路の一部もしくは全てが前記背圧室を経由してなる請求項1から6のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  8. 貯油部から第1の圧縮室及び第2の圧縮室へ導く給油経路を、それぞれ第1の給油経路、第2の給油経路とし、前記第2の給油経路を前記第1の給油経路に対し同数以上設けてなる請求項1から7のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  9. 作動流体を、高圧冷媒、例えば二酸化炭素としてなる請求項1から8のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
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