JPH08319959A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JPH08319959A
JPH08319959A JP12636595A JP12636595A JPH08319959A JP H08319959 A JPH08319959 A JP H08319959A JP 12636595 A JP12636595 A JP 12636595A JP 12636595 A JP12636595 A JP 12636595A JP H08319959 A JPH08319959 A JP H08319959A
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JP
Japan
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bearing
scroll
movable scroll
thrust bearing
ring
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Application number
JP12636595A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumitoshi Nishiwaki
文俊 西脇
Mitsuhiro Ikoma
光博 生駒
Terumaru Harada
照丸 原田
Hidenobu Shintaku
秀信 新宅
Hideki Nakada
秀樹 中田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スラスト軸受け表面上に、可動スクロールの
旋回運動による油膜圧力発生機構を設けることにより、
スラスト軸受け部の耐摩耗性の向上による高信頼性化、
および高効率化を可能とするスクロール圧縮機を提供す
る。 【構成】 可動スクロールを支えるスラスト軸受面25
上に複数のスパイラル溝付き軸受け機構26、もしくは
複数のテーパランド軸受け機構を形成する。あるいは、
可動スクロールを支えるスラスト軸受上に、複数のスパ
イラル溝付き軸受け機構もしくは複数のテーパランド軸
受け機構を形成したリング状板材を設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、業務用および家庭用の
空調等に使用されるスクロール圧縮機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】冷凍用の電動圧縮機としては、圧縮部が
レシプロ式のもの、ロータリー式のものが有り、いずれ
の方式も家庭用、業務用の空調分野で使用されてきてお
り、現在はコスト、性能面等でそれぞれ特徴を生かして
成長してきている。そしてスクロール式の圧縮機がその
低騒音、低振動という特徴を生かして実用化されてき
た。
【0003】図9に従来のスクロール圧縮機の縦断面
図、図10に図9の要部縦断面図、さらに図11に図9
のスラスト軸受け部の平面図を示す。
【0004】密閉容器1の内部には、固定スクロール2
aと固定スクロール2aに対して旋回運動する可動スク
ロール2bを噛み合せた圧縮機構2と、可動スクロール
2bを支えるスラスト軸受3と、スラスト軸受3を支承
する軸受部品4とを上部に設けている。そして可動スク
ロール2bの軸2cを、クランク軸5の端部5aに設け
られた穴部の偏芯軸受6に挿入し可動スクロール2bを
クランク軸5により旋回運動させる。クランク軸5には
電動機7の回転子7aが取り付けられており、密閉容器
1に焼き嵌め固定された固定子7bとともに軸受部品4
の下部に配設されている。クランク軸5は、軸受部品4
の主軸受8で支えられている。密閉容器1の下方底部に
は潤滑油9を貯溜する油だめ10が設けられている。ま
た密閉容器1の側部にはガスの吸入管11が設けられて
いる。そして密閉容器1の内部のスペーサー22より下
側には吸入側のガス圧力が、スぺーサーより上側には圧
縮側のガス圧力が作用する構成となっている。前記軸受
部品4には主軸受8、偏芯軸受6、スラスト軸受3を潤
滑、冷却した潤滑油9を排出する油排出口12が設けら
れている。クランク軸5には潤滑油9を各軸受部、即ち
主軸受8、偏芯軸受6、スラスト軸受3へ供給する貫通
穴13を設け、かつクランク軸5の下端には油ガイド1
4を圧入または、焼き嵌め固定して取り付け、潤滑油9
を吸い上げるようにしている。15は固定スクロールの
上部に設けられた吐出チャンバー、16は密閉容器1の
外へ圧縮ガスを出す吐出管である。固定スクロール2a
と軸受部品4とはスペーサー22をはさんでボルトで締
結されている。スペ−サ−22は、その外周で密閉容器
1に密封溶接固定されており、下方の吸入圧力部と上方
の圧縮圧力部の仕切りとなっている。19は停止時に可
動スクロール2bが逆転するのを防ぐための逆止弁、2
4は逆止弁の動きを規制する逆止弁ガイド、20は可動
スクロール2bを固定スクロール2aに対して旋回運動
させるための自転防止用のオルダムリング、21は圧縮
機構2へ低圧ガスを吸い込ませる軸受部品4に設けた吸
入口である。
【0005】次に上記構成からなる圧縮機構の作用を説
明する。低圧ガスは吸入管11より戻り、圧縮機構2に
吸入される。固定スクロール2aに対して可動スクロー
ル2bを自転しないよう公転させながら旋回運動させる
ことにより、固定スクロールと可動スクロールとで形成
された複数の圧縮空間が外方から内方へ向かって次第に
縮小させられて圧縮が行われる。圧縮されたガスは高圧
ガスとなり、一旦吐出チャンバー15へ入る。そして吐
出管16より密閉容器1外へ吐出し、再び低圧ガスを循
環させ、周知の圧縮サイクルを構成する。
【0006】一方、油ガイド14で吸い上げられた潤滑
油9は、クランク軸5の貫通口13の中を上昇し、偏芯
軸受6、スラスト軸受3、主軸受8を潤滑、冷却して、
油排出口12から固定子7b上部へ排出し、固定子7b
の切り欠き部18を通って油だめ10に戻る潤滑サイク
ルを形成している。
【0007】このように、可動スクロールは、圧縮され
た高圧ガスによってスラスト軸受け面に非常に大きな力
で押しつけられながら小さな旋回運動を行うものである
が、図11に示したような円板状平面のみでスラスト軸
受けを構成し、可動スクロールとスラスト軸受け面の間
に潤滑油を供給して、可動スクロールあるいはスラスト
軸受け面が摩耗しないようにしていた。従来は潤滑性の
非常に高い冷媒HCFC22等を作動冷媒に用い、ま
た、潤滑油も潤滑性の高い鉱油系を用いることができた
ため、平面円板のみのスラスト軸受けであっても、大き
な摩耗が発生し、大きな損失を招くことはなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成のスラスト軸受けでは、可動スクロール2b
は自転するのではなく10mm以下の小さな旋回径で公
転運動するのみであるため、低摺動速度となり、また油
圧発生機構もないため摺動面には油膜が維持されにくか
った。このため、圧縮機全損失に占めるスラスト軸受け
損失が大きかった。また、油膜内の圧力も高められない
ので、摺動条件が非常に過酷なものとなり、スラスト軸
受け3の表面と可動スクロール2bは金属接触が生じや
すく、可動スクロール2bあるいはスラスト軸受け3表
面に摩耗が発生する場合があった。この様に摩耗が発生
すると、コンプッレッサの効率を低下させるだけでな
く、信頼性も損ねていた。
【0009】さらに、今後使用せねばならない代替冷媒
とそれに対応した潤滑油を用いた場合、潤滑性が乏しく
なるため、スラスト軸受け部での摩耗発生が考えられ
る。しかしながら、従来の平面円板状のスラスト軸受け
では負荷能力をさらに高めることは困難である。
【0010】本発明は、従来のこのような上記問題点に
鑑み、スラスト軸受け部の耐摩耗性の向上による高信頼
性化、および高効率化を可能とするスクロール圧縮機を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明のスクロール圧縮機は、第1の解決手段とし
て、可動スクロールを支えるスラスト軸受面に複数のス
パイラル溝付き軸受け機構、もしくは複数のテーパラン
ド軸受け機構を形成したものである。また、第2の解決
手段として、可動スクロールを支えるスラスト軸受上
に、複数のスパイラル溝付き軸受け機構、もしくは複数
のテーパランド軸受け機構を形成したリング状板材を設
置したものである。
【0012】
【作用】上記のような構成もしくは手段によって得られ
る作用は次の通りである。
【0013】可動スクロールを支えるスラスト軸受面
に、可動スクロールの旋回径と同程度の径の多数のスパ
イラル溝付き軸受け機構を形成すれば、可動スクロール
の旋回運動によって潤滑油をその溝へ誘い込み、溝流路
断面積を減少させることにより、大きな油膜圧力を発生
させることが可能となる。また、スパイラル溝付き軸受
け機構の径を可動スクロールの旋回径と同程度とするこ
とによって、可動スクロールの旋回運動により、潤滑油
がより効率的にスパイラル溝に送り込まれることになる
ため、油膜が切れて金属接触が発生することも防ぐこと
ができる。
【0014】同様に、可動スクロールを支えるスラスト
軸受面に、可動スクロールの旋回径と同程度の径の多数
のテーパランド軸受け機構を形成すれば、可動スクロー
ルの旋回運動によってテーパ部でのくさび効果が発生
し、その結果、大きな油膜圧力を生じさせることが可能
となる。また、テーパ部の油膜がランド部に可動スクロ
ールの旋回運動により引っぱり込まれることにより、油
膜形成も容易となる。
【0015】したがって、可動スクロールとスラスト軸
受面の間に常に圧力の高い油膜を形成し、摺動状態を流
体潤滑状態とすることにより、スラスト軸受の摺動損失
を減少させ、かつ摩耗を防ぐことができる。
【0016】また、可動スクロールを支えるスラスト軸
受上に、複数のスパイラル溝付き軸受け機構、もしくは
複数のテーパランド軸受け機構を形成したリング状板材
を設置する構成にすれば、リング状板材の表面上に複数
のスパイラル溝付き軸受け機構もしくは複数のテーパラ
ンド軸受け機構を形成した後、そのリング状板材をスラ
スト軸受上に設置できるため、工法上非常に容易とな
る。すなわち、小さく薄いリング状板材を加工するた
め、量産性に優れ製造コストを低下させることが可能と
なる。しかも、可動スクロールとスラスト軸受面の間に
浮動リングを挿入することになるため、可動スクロール
の旋回にともなってリング状板材も回転運動できるた
め、両者間の摩擦を減少させることができる。さらに、
可動スクロールとスラスト軸受の間に、両者とは異なる
材料のリング状板材を挿入することになるため、低摩擦
係数を有するリング状板材とすることが可能となり、摺
動損失を減少できる。
【0017】したがって、本発明によれば、スラスト軸
受の摺動損失を減少させ、かつ摩耗を防ぐことが可能と
なる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0019】(実施例1)図1は本発明の一実施例にお
けるスクロール圧縮機のスラスト軸受け部の要部断面
図、図2は図1の平面図、図3は図1のスパイラル溝付
き軸受機構の平面図である。
【0020】ここで図1から図3に示す本実施例のスク
ロール圧縮機は、図9から図11で詳述した従来のスク
ロール圧縮機とスラスト軸受け部を除いてほぼ同一の構
成であり、同一機能部品については同一番号を使用す
る。したがって、従来例と同一の構成および作用の説明
は省くことにする。
【0021】可動スクロール2bを支えるスラスト軸受
25、スラスト軸受25を支承する軸受部品4を上部に
設けている。そして、可動スクロールを支えるスラスト
軸受25の表面上に直接複数のスパイラル溝付き軸受け
機構26を形成している。一つのスパイラル溝付き軸受
け機構26の直径は可動スクロールの旋回径である9m
mであり、スパイラル溝付き軸受け機構26はスラスト
軸受面上に直接機械加工によって、浅い螺旋状の溝部2
7と非加工部のランド部28を交互に設けることにより
形成した。
【0022】次に、可動スクロール2bの軸2cを、ク
ランク軸5の端部5aに設けられた穴部の偏芯軸受6に
挿入し可動スクロール2bをクランク軸5により旋回運
動させる。前記軸受部品4には主軸受8、偏芯軸受6、
スラスト軸受3を潤滑、冷却した潤滑油を排出する排出
口12が設けられている。クランク軸5には潤滑油を各
軸受部、即ち主軸受8、偏芯軸受6、スラスト軸受3へ
供給する貫通穴13を設け、潤滑油を吸い上げるように
している。20は可動スクロール2bを固定スクロール
に対して旋回運動させるための自転防止用のオルダムリ
ング、21は圧縮機構2へ低圧ガスを吸い込ませる軸受
部品4に設けた吸入口である。
【0023】次に上記構成からなる圧縮機構の作用を説
明する。低圧ガスは吸入管より戻り、圧縮機構に吸入さ
れる。固定スクロールに対して可動スクロール2bを自
転しないよう公転させながら旋回運動させることによ
り、固定スクロールと可動スクロールとで形成された複
数の圧縮空間が外方から内方へ向かって次第に縮小させ
られて圧縮が行われる。圧縮されたガスは高圧ガスとな
る。
【0024】一方、潤滑油はクランク軸5の貫通口13
の中を上昇し、偏芯軸受6、スラスト軸受3、主軸受8
を潤滑、冷却して、油排出口12から固定子上部へ排出
され、油だめに戻る潤滑サイクルを形成している。
【0025】このように、可動スクロール2bは、圧縮
された高圧ガスによってスラスト軸受け25表面に非常
に大きな力で押しつけられながら小さな旋回運動を行う
ものである。しかしながら、本実施例では、可動スクロ
ール2bを支えるスラスト軸受25面に、直接可動スク
ロール2bの旋回径と同一径の多数のスパイラル溝付き
軸受け機構26を形成しているため、可動スクロール2
bの旋回運動によって潤滑油をその溝へ誘い込み、溝流
路断面積を減少させることにより、大きな油膜圧力を発
生させることが可能となる。また、スパイラル溝付き軸
受け機構26の径を可動スクロール2bの旋回径と同一
とすることによって、可動スクロール2bの旋回運動に
より、潤滑油がより効率的にスパイラル溝27に送り込
まれることになるため、油膜が切れて金属接触が発生す
ることも防ぐことができる。
【0026】したがって、軸受け負荷能力を高めること
ができ、スラスト軸受の摺動損失を減少させ、摩耗を防
ぐことが可能となる。また、このように負荷能力の高い
軸受けであるから、今後使用せねばならない潤滑性に乏
しい代替冷媒とそれに対応した潤滑油を用いた場合で
も、スラスト軸受け部で摩耗が発生することはない。
【0027】なお、本実施例では、スパイラル溝付き軸
受け機構としたが、スパイラル溝付き軸受けの代わりに
同様な機能を有する内外から溝を形成したへリングボー
ン溝軸受け、あるいは外周部のみに溝を形成した部分溝
付き軸受けであっても、同様な効果が得られる。
【0028】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0029】図4は本発明の第2の実施例におけるスク
ロール圧縮機のスラスト軸受け部に設けたテーパランド
軸受け機構の平面図、図5は図4のスパイラル溝付き軸
受機構の要部断面図である。
【0030】ここで図1から図3に示した第1の実施例
と異なるのは、スパイラル溝付き軸受け機構26の代わ
りに、テーパランド軸受け機構29を形成した点であ
る。すなわち、可動スクロールを支えるスラスト軸受面
上に直接複数のテーパランド軸受け機構29を形成して
いる。旋回方向に傾斜をつけたテーパ部30と一定高さ
のランド部31が多数円形状に形成されて、一つのテー
パランド軸受け機構29を構成している。一つのテーパ
ランド軸受け機構29の直径は可動スクロールの旋回径
である9mmであり、スラスト軸受面上に直接機械加工
によって、テーパ部とランド部を形成した。
【0031】このように、可動スクロールを支えるスラ
スト軸受面に、可動スクロールの旋回径と同一の径の多
数のテーパランド軸受け機構29を形成したため、可動
スクロールの旋回運動によってテーパ部30でくさび効
果が発生し、その結果、大きな油膜圧力を生じさせるこ
とが可能となる。また、テーパ部30の油膜がランド部
31に可動スクロールの旋回運動により引っぱり込まれ
ることにより、油膜形成も容易となる。
【0032】したがって、可動スクロールとスラスト軸
受面の間に常に圧力の高い油膜を形成し、摺動状態が流
体潤滑状態とすることにより、スラスト軸受の摺動損失
を減少させ、かつ摩耗を防ぐことができる。
【0033】(実施例3)図6は本発明の他の実施例に
おけるスクロール圧縮機のスラスト軸受け部の要部断面
図、図7はスラスト軸受け部に設けたリング状板材の平
面図である。
【0034】第1の実施例と異なるのは、可動スクロー
ルを支えるスラスト軸受32上に、リング状板材33を
設置した点である。すなわち、可動スクロール2bとス
ラスト軸受け32面の間に、複数のスパイラル溝付き軸
受け機構34を形成したリング状板材33を挿入する構
成とした。スラスト軸受け32面上に溝を形成し、その
溝中にリング状板材33を設置した。
【0035】このような構成とすることにより、リング
状板材33の表面上にスパイラル溝付き軸受け機構34
を形成した後、そのリング状板材をスラスト軸受32上
に設置できるため、工法上非常に容易となる。すなわ
ち、小さく薄いリング状板材を加工するため、量産性に
優れ製造コストを低下させることが可能となる。しか
も、可動スクロールとスラスト軸受面の間に浮動リング
を挿入することになるため、可動スクロールの旋回にと
もなってリング状板材33も回転運動できるため、両者
間の摩擦を減少させることができる。
【0036】したがって、スラスト軸受の摺動損失を減
少させ、かつ摩耗を防ぐことが可能となる。
【0037】(実施例4)図8は本発明の他の実施例に
おけるスクロール圧縮機のスラスト軸受け部に設けたリ
ング状板材の平面図である。
【0038】第3の実施例と異なるのは、リング状板材
35の表面に、スパイラル溝付き軸受けの代わりに、テ
ーパランド軸受け機構36を形成した点である。この場
合、同様な効果、すなわち、スラスト軸受37の摺動損
失を減少させ、かつ摩耗を防ぐことが可能となるのは言
うまでもない。さらに、鍛造などの量産化工法を用いる
ことが可能となるため一層リング状板材を容易にしかも
低コストで作製することが可能となる。
【0039】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明のスクロール圧縮機は、可動スクロールを支える
スラスト軸受面上に複数のスパイラル溝付き軸受け機構
もしくはテーパランド軸受け機構を形成する、あるい
は、可動スクロールを支えるスラスト軸受上に、複数の
スパイラル溝付き軸受け機構もしくは複数のテーパラン
ド軸受け機構を形成したリング状板材を設置することに
より、油膜形成も容易となるだけでなく、油膜圧力を高
くすることが可能となるため、摺動状態が流体潤滑状態
となり、スラスト軸受の摺動損失を減少させ、かつ摩耗
を防ぐことができる。その結果、潤滑性の低い代替冷媒
および代替冷媒対応潤滑油に対しても、スラスト軸受け
部の耐摩耗性の向上による高信頼性化、および高効率化
を可能とするスクロール圧縮機を実現することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるスクロール圧縮
機のスラスト軸受け部の要部縦断面図である。
【図2】同実施例のスラスト軸受け部の平面図である。
【図3】同実施例のスパイラル溝付き軸受け機構の平面
図である。
【図4】本発明の第2の実施例におけるテーパランド軸
受け機構の平面図である。
【図5】同実施例のテーパランド軸受け機構の要部縦断
面図である。
【図6】本発明の第3の実施例におけるスクロール圧縮
機のスラスト軸受け部の要部縦断面図である。
【図7】同実施例のリング状板材の平面図である。
【図8】本発明の第4の実施例におけるスクロール圧縮
機のスラスト軸受け部に設けたリング状板材の平面図で
ある。
【図9】従来のスクロール圧縮機の縦断面図である。
【図10】同従来例の要部縦断面図である。
【図11】同従来例のスラスト軸受け部の平面図であ
る。
【符号の説明】
1 密閉容器 2 圧縮機構 2a 固定スクロール 2b 可動スクロール 3、25、32、37 スラスト軸受 4 軸受部品 8 主軸受 26、34 スパイラル溝付き軸受け機構 27 溝部 28、31 ランド部 29、36 テーパランド軸受け機構 30 テーパ部 33、35 リング状板材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新宅 秀信 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中田 秀樹 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器の内部に、固定スクロールとこ
    の固定スクロールに対して旋回運動する可動スクロール
    を噛みあわせてなる圧縮機構と、前記可動スクロールを
    支えるスラスト軸受と、軸受部品と、前記可動スクロー
    ルの軸が勘合する偏芯軸受とを具備し、さらに前記可動
    スクロールを旋回駆動させるクランク軸と、前記クラン
    ク軸に取り付けた回転子と、前記密閉容器に取り付けら
    れた固定子からなる電動機と、前記密閉容器の内部に潤
    滑油を貯蔵する油だめとをそれぞれ設け、前記可動スク
    ロールを支えるスラスト軸受面に、複数のスパイラル溝
    付き軸受け機構もしくは複数のテーパランド軸受け機構
    が形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 密閉容器の内部に、固定スクロールとこ
    の固定スクロールに対して旋回運動する可動スクロール
    を噛みあわせてなる圧縮機構と、前記可動スクロールを
    支えるスラスト軸受と、軸受部品と、前記可動スクロー
    ルの軸が勘合する偏芯軸受とを具備し、さらに前記可動
    スクロールを旋回駆動させるクランク軸と、前記クラン
    ク軸に取り付けた回転子と、前記密閉容器に取り付けら
    れた固定子からなる電動機と、前記密閉容器の内部に潤
    滑油を貯蔵する油だめとをそれぞれ設け、前記可動スク
    ロールを支えるスラスト軸受上に、複数のスパイラル溝
    付き軸受け機構もしくは複数のテーパランド軸受け機構
    を形成したリング状板材が設置されていることを特徴と
    するスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 スパイラル溝付き軸受け機構の径は可動
    スクロールの旋回径に実質上等しい請求項1もしくは2
    記載のスクロール圧縮機。
  4. 【請求項4】 テーパランド軸受け機構の径が可動スク
    ロールの旋回径に実質上等しくい請求項1もしくは2記
    載のスクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】 リング状板材の材質が、前記可動スクロ
    ールの材質および前記リング状板材を上面に設置する前
    記スラスト軸受面の材質と異なっている請求項2記載の
    スクロール圧縮機。
JP12636595A 1995-05-25 1995-05-25 スクロール圧縮機 Pending JPH08319959A (ja)

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