JP2003183090A - 堆肥化助剤及びそれを用いた堆肥原料のゲル化又は固化方法 - Google Patents

堆肥化助剤及びそれを用いた堆肥原料のゲル化又は固化方法

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JP2003183090A
JP2003183090A JP2001379620A JP2001379620A JP2003183090A JP 2003183090 A JP2003183090 A JP 2003183090A JP 2001379620 A JP2001379620 A JP 2001379620A JP 2001379620 A JP2001379620 A JP 2001379620A JP 2003183090 A JP2003183090 A JP 2003183090A
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compost raw
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Hiromune Tashiro
裕統 田代
Shinji Ito
真治 伊藤
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性及び高吸水性を有し、堆肥原料に施
用することにより、該堆肥原料をゲル化又は固化し、か
つ堆肥化を促進する堆肥化助剤を提供すること。 【解決手段】 生分解性を有する変性多糖類架橋物から
なる堆肥化助剤、特に、生分解性を有する変性多糖類架
橋物が、澱粉、アミロース、セルロース、キチン及びキ
トサンから選ばれる少なくとも一種類の多糖類から誘導
されてなる堆肥化助剤、並びに堆肥化助剤を堆肥原料に
施用することにより、該堆肥原料に含まれる水分を吸収
して流動性を失わせる堆肥原料のゲル化又は固化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、堆肥化助剤及びそ
れを用いた堆肥原料のゲル化又は固化方法に関する。さ
らに詳しくは、本発明は、生分解性及び高吸水性を有す
る変性多糖類架橋物からなる堆肥化助剤、及びこの堆肥
化助剤を、動物糞尿、生ゴミなどの堆肥原料に施用し
て、該堆肥原料を効果的にゲル化又は固化する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】家畜糞尿などの堆肥化(コンポスト化)
には微生物による発酵を促進するために水分調整材が不
可欠である。すなわち堆肥化は、人,牛,馬、豚、鶏な
どの動物の糞尿の中の有機物を微生物によって分解変化
させて有機質肥料である堆肥を製造することであり、こ
の際、働く微生物は主として好気性微生物であり、水分
は微生物には必須であるが、あまり高水分では通気性が
悪くなるので普通は60〜70質量%程度に調整されて
いる。現状としては、この水分調整のための材料として
オガクズ,稲ワラ等が使用されているが、その水分調整
材の吸水倍率は自重の1〜5倍程度であって、極めて低
く、吸水率の低さから生じる水分調整材(オガクズ,稲
ワラ等)の大量使用による影響で堆肥量が増し、域内処
理が困難となり、結果として、設備の大型化,処理コス
トの増大等が問題となっている。
【0003】また、オガクズ,稲ワラ等の使用量が多い
(例えば、生じる堆肥量の半分以上が該水分調整材であ
る)ため、堆肥化に時間がかかる、完熟堆肥ができにく
い等の問題点があった。また、一般に高含水の堆肥原料
(例えば牛の糞尿,生ゴミなど、またはこれらとオガク
ズ,稲ワラ等との混合物)は非常に取扱いにくく、ベル
トコンベアによる移動,ダンプカーなどによる運搬の際
には、高含水の堆肥原料がスラリー状で横に拡がり、流
失,飛散による周囲の汚染を生ずる、あるいは運搬効率
の低下といった問題点を有していた。また、堆肥化処理
に、通常のポリアクリル酸架橋物を使用することについ
ては、例えば特開昭56−114889号公報、特開昭
57−81893号公報、特開昭58−208189号
公報、特開昭62−20889号公報、特開平6−20
5624号公報、特開平8−208362号公報などに
開示されており、公知である。しかしながら、通常のポ
リアクリル酸架橋物は、堆肥化助剤として、前記問題点
を必ずしも充分に解消し得るとはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の課題
を解決するためなされたもので、堆肥化に長時間を要さ
ず、短時間で生分解し、オガクズなどの副資材の使用量
を低減または全く必要とせず、処理施設の小型化を可能
とし、運搬効率を向上させる、安価な堆肥化助剤及びこ
の堆肥化助剤を少量使用することにより、堆肥原料のゲ
ル化又は固化する方法を提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の優
れた効果を発揮する堆肥化助剤を開発すべく鋭意研究を
重ねた結果、生分解性を有する変性多糖類架橋物、特に
特定構造の多糖類から誘導された変性多糖類架橋物が、
堆肥化助剤としてその目的に適合し得ることを見出し
た。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものであ
る。すなわち、本発明は、生分解性を有する変性多糖類
架橋物からなる堆肥化助剤、特に、生分解性を有する変
性多糖類架橋物が、澱粉、アミロース、セルロース、キ
チン及びキトサンから選ばれる少なくとも一種類の多糖
類から誘導されてなる堆肥化助剤、並びに該堆肥化助剤
を堆肥原料に施用することにより、該堆肥原料に含まれ
る水分を吸収して流動性を失わせる堆肥原料のゲル化又
は固化方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の堆肥化助剤は、生分解性
を有する変性多糖類架橋物からなるものであって、変性
多糖類架橋物としては、例えば後述のカルボキシメチル
化セルロース、カルボキシメチル化澱粉、カルボキシメ
チル化キチン、カルボキシメチル化キトサンなどを挙げ
ることができ、これらは単独で用いてもよく、二種以上
を組み合わせて用いてもよい。また、オガグズ、稲わ
ら、もみがら、樹皮などと併用することもできる。前記
生分解性を有する変性多糖類架橋物は、吸水倍率が50
〜5000、好ましくは100〜3000の範囲にある
ものが有利である。ここで、吸水倍率とは、ポリマー乾
燥物を充分な量の水又は水溶液中で膨潤させた際のポリ
マーに最大限保持されている水分質量(g)のポリマー
乾燥質量(g)に対する比率を意味する。
【0007】前記生分解性を有する変性多糖類架橋物
は、下記式(1)で示されるカルボキシアルキル化構造
を有することが好ましい。
【化3】 (式中、nは1〜5の整数、R1 及びR2 は、それぞれ
独立に、水素原子又は炭素数10以下の炭化水素基、X
はアルカリ金属又はアンモニウムである。)
【0008】本発明の堆肥化助剤としては、特に以下に
示す多糖類から誘導されてなる変性多糖類架橋物からな
るものが好適である。すなわち、下記式(A)
【化4】 (R4 がOH、NH2又はNHCOCH3 )で表される
多糖類、例えば、澱粉、アミロース、セルロース、キチ
ン又はキトサン等から誘導されてなる変性多糖類架橋物
である。
【0009】前記多糖類の数平均分子量が1,000〜
10,000,000であると好ましく、10,000
〜1,000,000であるとさらに好ましい。前記多
糖類は、繰り返し単位内の水酸基又はアミノ基のうち1
〜100モル%がカルボキシアルキル化されてなるカル
ボキシアルキル化物であると好ましく、40〜100%
であるとさらに好ましく、かつ、導入されたカルボキシ
ル基が、含水した時のpHが中性付近になるようにアル
カリ金属又はアンモニウム塩に変換されているものが好
ましい。
【0010】上記式(A)であらわされる多糖類のカル
ボキシアルキル化は、多糖類(A)のアルカリ溶液に、
下記式(B)で表されるモノハロゲン化カルボン酸を作
用させて行い、好ましくは塩化酢酸ナトリウムを用い
る。
【化5】 (式中、nは1〜5の整数、R1 及びR2 は、それぞれ
独立に、水素原子又は炭素数10以下の炭化水素基、X
1 はハロゲン、Xはアルカリ金属又はアンモニウムであ
る。)
【0011】上記式(B)及び(1)において、R1
びR2 の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、n−オクチル基等のアルキル基、シクロヘキシル
基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基等
が挙げられ、Xのアルカリ金属としては、例えば、リチ
ウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。また、X
1 のハロゲンとしては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素等
が挙げられる。多糖類をカルボキシアルキル化した場
合、カルボキシアルキル化率は高いほど吸水性能の優れ
たものを与える。
【0012】本発明における変性多糖類架橋物は、前記
カルボキシアルキル化多糖類から誘導された架橋物であ
り、その架橋構造としては、下記式(2)で表される構
造を有するものを挙げることができる。
【化6】 (式中、R3 は、水素原子又は炭素数20以下の炭化水
素基である。) R3 の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロビル基、イソプロビル基、ブチル基、t−ブチ
ル基、s−ブチル基、が挙げられる。例えば、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘ
プチル基、n−オクチル基、ウンデカニル基、ドデカニ
ル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、
トリル基、キシリル基、ベンジル基等が挙げられる。
【0013】下記式(2)で表される構造としては、例
えば、以下のようなものが挙げられる。
【化7】 (式中、R5 は炭素数8以下の炭化水素基、R6 は水素
原子又は炭素数20以下の炭化水素基である。) R5 の炭化水素基としては、例えば、
【化8】 (式中、nは1〜8の整数であり、R及びR’は、それ
ぞれ独立に、水素原子、アルキル基、オキシアルキル基
又は水酸基である。)で表され、アルキル基としては、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、
tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基、n−ヘプチル基等が挙げられ、オキシアルキル基と
しては、オキシメチル基、オキシエチル基、オキシ−n
−プロピル基、オキシイソプロピル基、オキシ−n−ブ
チル基、オキシイソブチル基、オキシ−sec−ブチル
基、オキシ−tert−ブチル基、オキシ−n−ペンチ
ル基、オキシ−n−ヘキシル基、オキシ−n−ヘプチル
基等が挙げられる。この他、R5 の炭化水素基として、
シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基、キシリル
基、ベンジル基等も挙げられ、エーテル、チオエーテル
又はアミドエステル構造を有していてもよい。
【0014】本発明の変性多糖類架橋物は、以下のよう
にして製造される。多糖類のアルカリ溶液(LiOH,
NaOH,KOH水溶液)に溶解又は懸濁させたものに
ハロゲン化アルキルカルボン酸塩(アルキル基の水素の
うち1個をハロゲン(塩素、臭素、ヨウ素等)に置換
し、アルカリ金属(Li,Na,K等)又はアンモニウ
ム塩にしたもの)を作用させてくり返し構造内の水酸基
又はアミノ基のうち1個以上をカルボキシアルキル化す
る。例えば、多糖類の水酸化ナトリウム溶液に塩化酢酸
ナトリウム作用させて、カルボキシメチル化澱粉、カル
ボキシメチル化セルロース、カルボキシメチル化キチ
ン、カルボキシメチル化キトサン等のカルボキシアルキ
ル化多糖類を得る。次いで、得られたカルボキシアルキ
ル化多糖類を、架橋剤又は放射線等を用いて架橋し変性
多糖類架橋物を得る。
【0015】ここで用いる架橋剤としては、1分子中に
カルボキシル基と反応し得る2つ以上の官能基を持つ化
合物が好適に用いられ、例えば、1,4−ジアミノブタ
ン等の多価アミン類、エチレングリコールジグリシジル
エーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレ
ングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコー
ル、ジエタノールアミン、エタンジチオール、チオエタ
ノールアミン、チオエタノール、トリエタノールアミ
ン、ポリオキシプロピレン、ポリビニルアルコール、ペ
ンダエリスリトール、ソルビット、ソルビタン、グルコ
ース、マンニット、マンニタン等の多価アルコールが挙
げられる。また、架橋剤の使用割合は、原料全量に対
し、通常、0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜1
質量%である。架橋剤の使用割合が0.05質量%未満
であると、得られる変性多糖類架橋物の架橋度が十分に
向上しないことがあり、またその使用割合が5質量%を
超えると、得られる変性多糖類架橋物の架橋度が高くな
り過ぎて吸水性の低下を招くようになることがあるから
である。
【0016】また、放射線照射により架橋化反応を行う
場合には、上記の変性カルボキシアルキル化多糖類の水
溶液を、例えばガラス製のバイアル瓶などの放射線透過
性を有する容器に入れて放射線照射すればよい。ここで
用いる放射線としては特に制約はなく、α線、β線、γ
線、電子線、中性子線、X線などが挙げられ、γ線が好
ましい。γ線の照射をする場合、例えばコバルト60を
線源とする照射装置で発生させたものが好適に用いら
れ、γ線の線量率は、1.0〜1.4kGy/時間の範
囲内とするのが好ましく、照射線量が30kGy以上と
なるような条件とすることにより、適度の架橋化度を有
する変性多糖類架橋物を得ることができる。
【0017】以上のようにして本発明で使用する変性多
糖類架橋物を効率よく得ることができる。得られた変性
多糖類架橋物はそのままでも吸水性能を有するが、含水
時のpHが6〜9になるようにアルカリ(NaOH,K
OH、アンモニア等)を加えるとその吸水性能が向上す
る。また、得られた変性多糖類架橋物の乾燥処理は、2
00℃以下の温度で実施するのが好ましく、凍結乾燥法
を採用することもできる。また、造粒する場合の方法と
しては特に制限はなく、使用目的に応じ、例えば破砕造
粒法、押出し造粒法又は含水ゲル状態で破砕する方法な
どの従来公知の方法の中から適宜選択することができ
る。
【0018】次に、本発明の堆肥原料のゲル化又は固化
方法においては、堆肥原料に対し、前述の本発明の堆肥
化助剤を施用することにより、該堆肥原料に含まれる水
分を吸収して流動性を失わせ、堆肥原料のゲル化又は固
化を行う。前記堆肥原料としては、動物の糞尿、生ゴミ
又はこれらの混合物を用いることができる。動物の糞尿
の例としては、人、牛、馬、豚、鶏などの糞尿が挙げら
れ、生ゴミの例としては、廃野菜、野菜クズ、残飯、比
較的高水分の食品残渣、飲料残液などが挙げられる。ま
た、前記堆肥原料をゲル化又は固化させるために施用す
る堆肥化助剤の量は、堆肥原料に対して、通常0.01
〜30質量%、好ましくは0.1〜10質量%の範囲で
選定される。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1 (1)カルボキシメチル化セルロース(CMC)の合成 セルロース粉末(アルドリッチ品) 162g(グルコ
ースを1単位として1モル)を1リットルの蒸留水に懸
濁させ、NaOH 48g(1.2モル)を加え60℃
に加熱し1日おく。ここに塩化酢酸ナトリウム水溶液
140g(1.2モル)を滴下し8時間還流する。冷却
後500ミリリットルのCH3 OHを加えるとCMCが
白色の沈殿として得られる。沈殿を数回、水/CH3
Hで再沈により精製し乾燥してCMCが得られた。得ら
れたCMCは、カルボキシメチル化率90%、収量12
4g(セルロース基準収率60%)、数平均分子量約7
万(ポリアクリル酸基準)であった。尚、数平均分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)法により、ポリアクリル酸を標準物質として測定し
た。測定条件としては、日本分光(株)製「GPC90
0装置」[検出器:内蔵示差屈折計、カラム:ASAH
IPAK(GSM−700+GS−310)]を用い、
移動相はアセトニトリル/1mMNaH2PO4+7mM
Na2HPO4=3/7、カラム温度40℃、流速0.7
ミリリットル/分、注入量200マイクロリットルとし
た。
【0020】(2)CMCの架橋 (1)で得られたCMC100gを10リットルの蒸留
水に室温で溶解させた。pHを測定し6〜8の範囲にな
るように HCl 0.1モル/リットル及びNaOH
0.1モル/リットル水溶液で調整した。ここに架橋
剤としてエチレングリコールジグリシジルエーテル7,
500mg(43.05ミリモル)を添加し、1時間室
温で攪拌した。70℃に加熱し2時間反応させ、溶媒を
減圧下留去し、架橋CMCが透明な塊として得られた。
収量107g(収率100%)であった。この塊を粒径
500μ〜200μに粉砕した。 (3)吸水倍率の測定 架橋CMC 1.00gを0.9%塩化ナトリウム水溶
液300ミリリットルに浸し3時間室温で放置した。あ
らかじめ重さを量っておいた穴径75μの篩で膨潤した
架橋CMCをろ過し、篩に付着したNaCl水溶液を完
全に拭き取り膨潤した架橋CMCの重さを測定した。吸
水倍率は以下の式から算出した。測定結果を表1に示
す。 吸水倍率=膨潤後架橋CMCの重さ(g)/膨潤前架橋
CMCの重さ1.00(g)
【0021】実施例2 実施例1の(2)において、エチレングリコールジグリ
シジルエーテルの量を750mg(4.305ミリモ
ル)とした以外は同様にして、架橋CMCを得た。収量
100g(収率100%)であった。この塊を粒径50
0μ〜200μに粉砕した。その後、実施例1の(3)
と同様にして吸水倍率を測定した。測定結果を表1に示
す。 実施例3 実施例1の(3)において、エチレングリコールジグリ
シジルエーテルの量を75mg(0.431ミリモル)
とした以外は同様にして、架橋CMCを得た。収量10
0g(収率100%)であった。この塊を粒径500μ
〜200μに粉砕した。その後、実施例1の(3)と同
様にして吸水倍率を測定した。測定結果を表1に示す。
【0022】実施例4 実施例1の(2)において、エチレングリコールジグリ
シジルエーテルの量を7.5mg(0.043ミリモ
ル)とした以外は同様にして、架橋CMCを得た。収量
100g(収率100%)であった。この塊を粒径50
0μ〜200μに粉砕した。その後、実施例1の(3)
と同様にして吸水倍率を測定した。測定結果を表1に示
す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例5 実施例2で得られた吸水倍率35.86の架橋CMCを
用い、家畜排泄物の発酵実験を行なった。実施例2の架
橋CMC200mgと牛ふんスラリー5.0kgを混合
し、断熱処理を施した直径25cm、高さ50cmの円
筒状の筒に詰め、下部から通気した。円筒状の筒を室内
(25℃)に置き、発酵前のスラリーの状態を観察した
ところ、パサパサ感があり、通気性が良好であった。そ
の後、内部の温度、排出されるCO2 濃度について経時
変化(1日後、3日後、5日後、7日後)を測定した。
それらの結果を表2及び表3に示す。このように、架橋
CMCを使用した、牛ふんスラリーは発酵し、堆肥化す
る。
【0025】比較例1 実施例5において、架橋CMCを使用せずに、家畜排泄
物の発酵実験を行なった。牛ふんスラリー5.0kg
を、断熱処理を施した直径25cm、高さ50cmの円
筒状の筒に詰め、下部から通気した。円筒状の筒を室内
(25℃)に置き、発酵前のスラリーの状態を観察した
ところ、ベトついており、通気性が無かった。その後、
内部の温度、排出されるCO2 濃度について経時変化
(1日後、3日後、5日後、7日後)を測定した。それ
らの結果を表2及び表3に示す。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、生分解性及び高吸水性
を有し、堆肥原料に施用することにより該堆肥原料をゲ
ル化又は固化し、堆肥化に長時間を要しない、短時間に
生分解する、処理施設の小型化を可能とする、運搬効率
を向上させる、などの優れた効果を発揮する堆肥化助剤
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C05F 15/00 C05F 15/00 //(C05F 15/00 3:00 3:00 9:00 9:00) Fターム(参考) 4D004 AA02 AA03 AA04 AB01 BA04 CA19 CA45 CB06 CC15 DA03 DA10 4D059 AA07 AA08 BA03 BA27 BE53 BG00 BJ00 CC01 DB04 DB07 DB13 DB15 DB18 DB19 DB20 DB21 DB22 DB24 DB26 EB11 4H061 AA02 CC36 CC55 DD02 EE25 EE27 EE35 GG41 GG49 GG70 LL12 LL26

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性を有する変性多糖類架橋物から
    なる堆肥化助剤。
  2. 【請求項2】 生分解性を有する変性多糖類架橋物が、
    澱粉、アミロース、セルロース、キチン及びキトサンか
    ら選ばれる少なくとも一種類の多糖類から誘導されてな
    る請求項1記載の堆肥化助剤。
  3. 【請求項3】 前記多糖類の数平均分子量が1,000
    〜10,000,000である請求項2記載の堆肥化助
    剤。
  4. 【請求項4】 生分解性を有する変性多糖類架橋物が、
    下記式(1)で示されるカルボキシアルキル化構造を有
    する請求項1に記載の堆肥化助剤。 【化1】 (式中、nは1〜5の整数、R1 及びR2 は、それぞれ
    独立に、水素原子又は炭素数10以下の炭化水素基、X
    はアルカリ金属又はアンモニウムである。)
  5. 【請求項5】 生分解性を有する変性多糖類架橋物が、
    澱粉、アミロース、セルロース、キチン及びキトサンか
    ら選ばれる少なくとも一種類の多糖類とモノハロゲン化
    カルボン酸とから誘導されてなるカルボキシアルキル化
    物である請求項1記載の堆肥化助剤。
  6. 【請求項6】 生分解性を有する変性多糖類架橋物が、
    繰り返し単位内の水酸基又はアミノ基のうち1〜100
    モル%がカルボキシアルキル化されてなるカルボキシア
    ルキル化物である請求項1〜5のいずれかに記載の堆肥
    化助剤。
  7. 【請求項7】 生分解性を有する変性多糖類架橋物が、
    下記式(2)で示される架橋構造を有する請求項1〜6
    のいずれかに記載の堆肥化助剤。 【化2】 (式中、R3 は、水素原子又は炭素数20以下の炭化水
    素基である。)
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の堆肥化
    助剤を堆肥原料に施用することにより、該堆肥原料に含
    まれる水分を吸収して流動性を失わせる堆肥原料のゲル
    化又は固化方法。
  9. 【請求項9】 堆肥原料が、動物の糞尿、生ゴミ又はこ
    れらの混合物である請求項8記載の堆肥原料のゲル化又
    は固化方法。
  10. 【請求項10】 堆肥化助剤を、堆肥原料に対して0.
    01〜30質量%の割合で施用する請求項8又は9記載
    の堆肥原料のゲル化又は固化方法。
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