JP2003182869A - 紙葉類搬送部材およびその製造方法 - Google Patents

紙葉類搬送部材およびその製造方法

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JP2003182869A JP2001382476A JP2001382476A JP2003182869A JP 2003182869 A JP2003182869 A JP 2003182869A JP 2001382476 A JP2001382476 A JP 2001382476A JP 2001382476 A JP2001382476 A JP 2001382476A JP 2003182869 A JP2003182869 A JP 2003182869A
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Shuhei Noda
修平 野田
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  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高弾性で、機械的強度に優れ耐久性があっ
て、多種多様の紙葉類に容易に追従でき、安定して紙葉
類を分離供給出来る紙葉類分離部材や給紙ロールなどの
紙葉類搬送部材を提供する。 【解決手段】 ゴム基材11に膨張剤12として液状炭
化水素を内包した熱可塑性プラスチック製の膨張カプセ
ル13を分散させ、この膨張カプセル13を加熱して液
状炭化水素を膨張させて完全独泡のセル14を含有する
発泡体にて構成することで、高弾性であり、機械的強度
に優れ耐久性がある良好な紙葉類分離部材10を得、更
に、発泡が完全独泡の形態をとるから、発泡ガスが封じ
込まれて安全であり、また発泡ガスによるゴム基材11
や各種配合薬剤に影響を与えることがなく、必要とする
紙葉類分離部材10、あるいは給紙ロールとしての性能
を得やすい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、FAX等のOA機器あるいは現金自動支払機等に使
用する定形用紙や紙幣等の紙葉類を分離供給するための
装置に組み込む紙葉類分離部材あるいは紙葉類の給紙ロ
ールとして使用する紙葉類搬送部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のOA機器あるいは現金自動支払機
に使用されている紙葉類分離部材あるいは給紙ロールと
して用いられる紙葉類搬送部材として、例えば紙葉類分
離パッドは、発泡体にて構成されたものが知られてお
り、これを給紙ロールと組み合わせ、給紙ロールにて定
形用紙や紙幣等の紙葉類が供給されるように構成されて
いる。その際重複して2枚以上の紙葉類が同時に供給さ
れた場合でも、紙葉類同士の摩擦よりも紙葉類と紙葉類
分離パッドとの摩擦の方が大きくなるようにして、1枚
の紙葉類だけを分離供給するようにするものである。こ
の紙葉類分離パッドは、上述の通り発泡体にて構成さ
れ、その発泡体の表面を研磨したり、発泡体ブロックを
スライスして使用されるから、その表面に露出した切断
状態のセルによる窪みに紙粉が入り込み、長期に使用し
ても摩擦係数が低下しづらいという利点を有しいる。
【0003】このように、紙葉類分離パッドとして優れ
た特性を有する発泡体は、気泡形態により独立気泡と連
続気泡とに分類されるが、主にゴム基材に対して発泡剤
による発泡やメカニカルフロスによる気泡の抱き込みに
より作られる。これは給紙ロールの場合も同じである。
この発泡剤によるゴム基材の発泡方法は、加熱により気
体を発生する重炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等
の無機系の発泡剤や、スルホニル・ヒドラジド、アゾ化
合物、ニトロソ化合物等の有機系の発泡剤をゴム基材に
分散させ、その後加熱してゴム基材中の発泡剤を分解発
泡させて発泡体を得るものである。また、メカニカルフ
ロス法は、上記のような発泡剤は使用せず、ゴム基材に
気泡を抱き込むもので、この気泡自体が発泡剤の役目を
するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】紙葉類分離パッドや給
紙ロールは、紙葉類が多種多様にわたることから、その
要求される使用条件も多岐にわたる。その要求条件の中
で、基本的なものは高弾性であり、機械的強度に優れ、
耐久性があることである。更に、紙葉類が多種多様にわ
たることから、紙葉類搬送部材も各種の紙葉類の物性に
追従できるものでなければならない。したがって、その
ような紙葉類搬送部材を得るために、発泡体はゴム基材
や配合薬剤の微妙な配合設計をしても、その発泡体を得
る過程でこの微妙な配合設計を阻害することがなく、そ
のまま反映したものを得ることができなければならな
い。
【0005】しかしながら、従来の紙葉類搬送部材を構
成する発泡体は、発泡剤による発泡やメカニカルフロス
による気泡の抱き込みにより作るために、セルの気泡形
態が連続気泡となりやすい。特に発泡剤による発泡では
セルを独立気泡にすることは困難であり、メカニカルフ
ロスであっても、セルを完全な独立気泡にすることは困
難である。気泡が連続気泡であると、高弾性を得ること
が出来ず、更に長期的な負荷が掛かっていて、その後負
荷が除去されても元の形状に回復することが難しいとい
う問題がある。
【0006】また、発泡剤による発泡では、発生したガ
スが微妙な配合設計によるゴム基材や配合薬剤に影響を
及ぼすことがあり、得られた発泡体が当初の配合設計の
目的を果たすことが困難となり、更に少量ではあるが有
害ガスが生じることもあり、環境保全面からの不都合も
ある。更に、メカニカルフロスは、発泡体を得る過程で
ガス発生はないものの、液状ゴムにしか適用出来ず、ゴ
ム基材の種類が限定され、多種多様の紙葉類に対して追
従出来る紙葉類搬送部材を構成する発泡体を得ることが
困難である。
【0007】そこで、本発明の目的は、高弾性であり、
機械的強度に優れ耐久性があることに加えて、多種多様
の紙葉類に容易に追従できて、常に安定して紙葉類を分
離供給することが出来る紙葉類搬送部材を提供すること
にある。また、本願発明の他の目的は、有害ガスの発生
を伴わずに、広範なゴム素材を使用可能としたに紙葉類
搬送部材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであって、下記の構成から
なることを特徴とするものである。すなわち、本発明に
よれば、膨張剤を内包した膨張カプセルを分散させたゴ
ム基材を加熱することにより、熱膨張し完全独泡のセル
を形成した発泡体にて構成したことを特徴とする紙葉類
搬送部材が提供される。
【0009】また、本発明によれば、前記発泡体のセル
の少なくとも一部が切断状態で表面に露出している上記
紙葉類搬送部材が提供される。
【0010】また、本発明によれば、前記発泡体のセル
径は20ないし70μmの範囲内である上記紙葉類搬送
部材が提供される。
【0011】また、本発明によれば、前記発泡体の反発
弾性は60ないし95%の範囲内である上記紙葉類搬送
部材が提供される。
【0012】また、本発明によれば、前記ゴム基材は、
ポリウレタン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合系
合成ゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ニ
トリルゴム(NBR)、シリコーンゴムからなる群より
選ばれた少なくとも1種である上記紙葉類搬送部材が提
供される。
【0013】また、本発明によれば、前記膨張剤は液状
炭化水素である上記紙葉類搬送部材が提供される。
【0014】また、本発明によれば、紙葉類搬送部材
が、紙葉類の重層を防止するための紙葉類分離部材であ
る上記紙葉類搬送部材が提供される。
【0015】また、本発明によれば、紙葉類搬送部材
が、紙葉類の給紙ロールである上記紙葉類搬送部材が提
供される。
【0016】また、本発明によれば、ゴム基材100重
量部に液状炭化水素を内包した未膨張の熱可塑性プラス
チック製の膨張カプセル0.1ないし20重量部を分散
させ、その分散物を加熱して前記熱可塑性プラスチック
製の膨張カプセルを熱膨張させた後、前記ゴム基材を架
橋または加硫させて完全独泡のセルを含有する発泡体と
したことを特徴とする紙葉類分離部材の製造方法が提供
される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。図1は本発明の紙葉類搬送部材
の好適な実施の形態として、紙葉類分離部材が組み込ま
れたOA機器における給紙装置の一部を断面した側面
図、図2はその平面図である。図において、給紙装置1
は、紙葉類2が収容されている給紙部3から給紙ロール
4により紙葉類2が給紙口5から送り出され、後述する
紙葉類分離部材10を図2に示すような長方形にした紙
葉類分離パッド6と、これに対接している送出ロール7
とで形成される分離部8に送られ、紙葉類2が2枚以上
重層して分離部8に送られてきても、分離部8にて1枚
づつに分離されて、次の工程、例えば、感光工程、印字
工程に送られるものである。
【0018】この分離部8は、紙葉類分離パッド6に送
出ロール7が対接してなるが、いずれも紙葉類2の摩擦
係数より高いことが条件となる。すなわち、重層した紙
葉類2a、2b同士の摩擦より、紙葉類2a及び2bと
紙葉類分離パッド6及び送出ロール7との摩擦が大きい
ことによって、紙葉類分離パッド6に接している紙葉類
2aは残り、紙葉類2aに接している紙葉類2bは紙葉
類2a上を滑り送出ロール7により次の工程に送られ
る。
【0019】そして、この紙葉類分離パッド6の基にな
る紙葉類分離部材10は、図3ないし5に示すように、
ゴム基材11に膨張剤12を内包した膨張カプセル13
を分散させ、加熱によってこの膨張カプセル13を熱膨
張させて完全独泡のセル14を含有する発泡体としたも
のである。紙葉類分離部材10が完全独泡のセル14を
含有する発泡体であることにより、高弾性を実現し、機
械的強度にも優れ耐久性があることを確保出来、更に発
泡体にする過程でガスの発生が無く安全であり、またガ
スによるゴム基材11や各種配合薬剤に影響を与えるこ
とが無く、必要とする紙葉類分離部材の性能を得やすく
なる。
【0020】なお、紙葉類分離パッド6は、図6に示す
ように、紙葉類分離部材10である発泡体の表面を更に
研磨あるいはブロック状のものをスライスして、セル1
4の少なくとも一部を切断状態で表面に露出させ、紙葉
類分離パッド6のセル14の窪みに紙粉が入り込むよう
にして、長期に使用しても摩擦係数が低下しづらいよう
にしたものである。
【0021】前記ゴム基材11は、膨張カプセル13を
分散させ得、この膨張カプセル13を熱膨張させて完全
独泡のセル14を含有する発泡体に出来るものであれ
ば、特に限定がないが、ポリウレタン、エチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合系合成ゴム(EPDM)、クロロ
プレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、シリコ
ーンゴムの少なくとも1種を採用することが、現状では
性能面や価格面でベターである。
【0022】前記膨張カプセル13は、図4に示すよう
に、カプセル15内に膨張剤12を内包したものであ
り、未膨張のサイズは10μm以下であることが望まし
く、通常2ないし3μmのものを使用し、膨張後のサイ
ズは20〜70μm、より好ましくは30ないし50μ
mとなるものである。これらカプセル15及び膨張剤1
2は、共にゴム基材11を加熱して架橋する前に、膨張
剤12が膨張しそれに伴いカプセル15も膨張するもの
を採用する。例示すれば、カプセル15は熱可塑性プラ
スチックが採用され、膨張剤12は液状炭化水素が採用
される。
【0023】これは、ゴム基材11を架橋させるために
加熱すると、膨張剤12である液状炭化水素が膨張し内
部圧力を増し、それに伴いカプセル15である熱可塑性
プラスチックも軟化しているから、風船状に膨張してゴ
ム基材11内に完全独泡のセル14を形成し、その後ゴ
ム基材11が架橋して膨張したままの完全独泡のセル1
4を含有した発泡体とすることができるからである。
【0024】すなわち、ゴム基材11を架橋する前過程
で発泡も同時に出来、効率良く発泡体とすることができ
るからである。しかしながら、膨張カプセル13は、膨
張剤12が液状炭化水素であり、カプセル15が熱可塑
性プラスチックであることに限定されず、少なくともゴ
ム基材11を架橋する過程で発泡も同時に出来、効率良
く発泡体にすることができるものであれば、いかなるも
のでもよい。
【0025】前記発泡体は、完全独泡のサイズが20な
いし70μmのセル14を含有しており、このような発
泡体の反発弾性は60ないし95%の範囲とすることが
可能となる。反発弾性が60%未満では、高弾性体とは
いえず紙葉類分離機能が完全独泡でない従来品との差が
不明確となり、長期的な負荷に対する復元力が不十分と
なる虞がある。逆に反発弾性が95%を超えるようなも
のは、紙葉類分離機能や復元力が必要以上となり、かえ
って不都合が生じたりコスト面で不利となる虞もある。
【0026】以上詳述した紙葉類分離部材10は、以下
のようにして製造される。すなわち、100重量部のゴ
ム基材11を膨張剤12である液状炭化水素を内包した
未膨張の熱可塑性プラスチック製の膨張カプセル13を
0.1ないし20重量部分散させ、その分散物を加熱し
て熱可塑性プラスチック製の膨張カプセル13を熱膨張
させた後、ゴム基材11を架橋させて完全独泡のセル1
4を含有する発泡体を製造する。この際に加熱温度は、
熱膨張カプセルの種類によっても異なるが、一般に、1
20ないし180℃程度で行われる。
【0027】前記ゴム基材11としては既に例示したも
のが使用され、膨張カプセル13も既に述べた熱可塑性
プラスチック製が使用される。この膨張カプセル13
は、100重量部のゴム基材11に対して、0.1ない
し20重量部を分散させるが、0.1重量部未満では、
完全独泡のセル14を含有する発泡体とすることは出来
ても、反発弾性が60ないし95%の範囲のものを製造
することは出来ず、20重量部を超えるようなものは、
反発弾性が高くなりすぎるきらいがあり、完全独泡のセ
ル14が多すぎる結果機械的強度が低下する虞がある。
より好ましくは、100重量部のゴム基材11に対し
て、膨張カプセル13を0.3ないし3重量部を分散さ
せるものである。
【0028】上記紙葉類搬送部材を給紙ロールに成形す
る場合は、発泡体組成物を予め芯金に巻きつけた状態で
発泡させた後、適宜所定の径に研摩するか、円筒状に成
形した発泡体を接着剤によって芯金に接着してロールと
する。
【0029】
【実施例】以下に、実施例に基づいて上記の紙葉類分離
部材の性能を実証する。 〔実施例1〕ゴム基材のEPDM(JSR製、EP6
5)100重量部に対して、表1のシリカ以下加硫促進
剤までに記載の配合薬剤を加え、更に液状炭化水素を内
包する熱可塑性プラスチック製の膨張カプセル(AKZ
O NOBEL製、expancel053DU)を2.0重量
部配合し、オープンロールで混練後、175℃で25分
間加硫して紙葉類分離部材を作製した。得られた紙葉類
分離部材について以下の項目を測定した。
【0030】JISのスポンジC硬度(JIS K
6301に準拠) 反発弾性(JIS K 6301に準拠) 紙葉類分離部材を切断しその切断面に露出したセルの
径を測定し、その平均セル径を算定する。 紙葉類分離部材を切断しその切断面に露出したセル構
造を目視観察し、繋がったセルが無い場合を独泡とし、
独泡がないものを連泡とし、更に独泡と連泡とが混在す
るものを独連混合とする。 ガス放出は、加熱すると分解してガス放出する配合薬
剤がゴム基材中に加えられているかどうかを見る。
【0031】〔実施例2〕ポリウレタンのプレポリマー
(DIC製、RV2600)100重量部に対して、表
1の整泡剤、老化防止剤B、架橋剤を加え、更に液状炭
化水素を内包する熱可塑性プラスチック製の膨張カプセ
ル(AKZO NOBEL製、expancel053DU)を
2.0重量部配合し、脱泡後架橋剤(トリメチロールプ
ロパンと1,4ブタンジオールの混合物)を加え120
℃の型に注型硬化させて紙葉類分離部材を作製した。得
られた紙葉類分離部材について実施例1と同様の測定を
行った。
【0032】〔比較例1〕膨張カプセルの代わりにスル
ホニルヒドラジド系発泡剤のネオセルボンN5000
(永和化成製)を10重量部配合すること以外、実施例
1と同様にして紙葉類分離部材を得た。得られた紙葉類
分離部材について実施例1と同様の測定を行った
【0033】〔比較例2〕発泡剤のネオセルボンN50
00(永和化成社製)を配合する代わりに、メカニカル
フロスを行い、気泡を抱き込ませること以外、実施例2
と同様にして紙葉類分離部材を得て、この紙葉類分離部
材について実施例1と同様の測定を行った。実施例およ
び比較例の配合組成を表1に、得られた結果を表2に示
した。
【0034】
【表1】
【表2】
【0035】表2によれば、本発明の実施例1、2は、
いずれもガス放出が無く、セル構造も完全なる独泡であ
り、その反発弾性が60ないし95%の範囲に入り、セ
ル径も20ないし70μmの範囲に入って、その結果高
弾性であり、機械的強度に優れ耐久性がある良好な紙葉
類分離部材を得ることが出来た。更に、発泡体にする過
程でガスの発生が無く安全であり、またガスによるゴム
基材や各種配合薬剤に影響を与えることがなく、必要と
する紙葉類分離部材の性能を得やすくなった。また、比
較例1、2は、いずれも完全なる独泡とすることが出来
ないから、高弾性とすることが出来ず、セル径も大きく
なって良好な紙葉類分離部材を得ることが出来ない。更
に、比較例1ではガスの発生があり、安全性に難があ
り、ゴム基材や各種配合薬剤に影響を与えて、必要とす
る紙葉類分離部材の性能を得づらい。
【0036】以上、本発明の紙葉類搬送部材の実施形態
として、紙葉類分離パッドについて説明したが、具体的
な構成はこれに限定されず、前述したように、給紙ロー
ルに適用する等、本発明の要旨を逸脱しない範囲での変
更は適宜なし得ることが了解されよう。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
紙葉類搬送部材の構造が完全独泡の発泡体であるから、
高弾性であり、機械的強度に優れ耐久性がある良好な紙
葉類分離部材あるいは給紙ロールなどを得ることが出
来、更に、発泡が完全独泡の形態をとるから、発泡ガス
が封じ込まれて安全であり、またガスによるゴム基材や
各種配合薬剤に影響を与えることがなく、必要とする紙
葉類搬送部材としての性能を得やすくなった。また、請
求項2に係る発明は、上記効果に加えて、完全独泡の発
泡体であってもセルを切断状態で露出させているから、
その表面に窪みがあって紙粉が入り込み、長期に使用し
ても摩擦係数が低下しづらいという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す紙葉類分離部材が組
み込まれたOA機器における給紙装置の一部を断面した
側面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す紙葉類分離部材の平
面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示す紙葉類分離部材の断
面図である。
【図4】本発明の実施の形態を示す紙葉類分離部材の構
成要素の膨張カプセルの断面図である。
【図5】本発明の実施の形態を示す紙葉類分離部材の拡
大断面図である。
【図6】本発明の実施の形態を示す紙葉類分離パッドの
断面図である。
【符号の説明】
1 給紙装置 2,2a,2b 紙葉類 3 給紙部 4 給紙ロール 5 給紙口 6 紙葉類分離パッド 7 送出ロール 8 分離部 10 紙葉類分離部材 11 ゴム基材 12 膨張剤 13 膨張カプセル 14 完全独泡のセル 15 カプセル
フロントページの続き Fターム(参考) 3F049 AA01 CA16 LA02 LA05 LA07 LB01 3F343 FA02 FA03 FA04 FB02 FB03 FB04 FB07 FC01 JA01 JD08 JD09 JD37 KB04 KB05 KB06 LA02 LA03 LC06 LC07 4F203 AA09 AA43 AA45 AA46 AB02 AG20 AH04 DA11 DA12 DB01 DC01 DF01 4F212 AA31 AA45 AB02 AG20 AH04 UA09 UN03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膨張剤を内包した膨張カプセルを分散さ
    せたゴム基材を加熱することにより、熱膨張し完全独泡
    のセルを形成した発泡体にて構成したことを特徴とする
    紙葉類搬送部材。
  2. 【請求項2】 前記発泡体のセルの少なくとも一部が切
    断状態で表面に露出している請求項1記載の紙葉類搬送
    部材。
  3. 【請求項3】 前記発泡体のセル径は20ないし70μ
    mの範囲内である請求項1または2記載の紙葉類搬送部
    材。
  4. 【請求項4】 前記発泡体の反発弾性は60ないし95
    %の範囲内である請求項1ないし3のいずれか1項に記
    載の紙葉類搬送部材。
  5. 【請求項5】 前記ゴム基材は、ポリウレタン、エチレ
    ン−プロピレン−ジエン共重合系合成ゴム(EPD
    M)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NB
    R)、シリコーンゴムからなる群より選ばれた少なくと
    も1種である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の
    紙葉類搬送部材。
  6. 【請求項6】 前記膨張剤は液状炭化水素である請求項
    1ないし5のいずれか1項に記載の紙葉類搬送部材。
  7. 【請求項7】 紙葉類搬送部材が、紙葉類の重層を防止
    するための紙葉類分離部材である請求項1ないし6いず
    れか1項に記載の紙葉類搬送部材。
  8. 【請求項8】 紙葉類搬送部材が、紙葉類の給紙ロール
    である請求項1ないし6いずれか1項に記載の紙葉類搬
    送部材。
  9. 【請求項9】 ゴム基材100重量部に液状炭化水素を
    内包した未膨張の熱可塑性プラスチック製の膨張カプセ
    ル0.1ないし20重量部を分散させ、その分散物を加
    熱して前記熱可塑性プラスチック製の膨張カプセルを熱
    膨張させた後、前記ゴム基材を架橋または加硫させて完
    全独泡のセルを含有する発泡体としたことを特徴とする
    紙葉類搬送部材の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109890733A (zh) * 2016-10-31 2019-06-14 住友理工株式会社 送纸辊

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109890733A (zh) * 2016-10-31 2019-06-14 住友理工株式会社 送纸辊

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