JP2003182526A - 車両盗難防止方法、車両盗難防止装置および車両盗難防止システム - Google Patents

車両盗難防止方法、車両盗難防止装置および車両盗難防止システム

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JP2003182526A JP2001390669A JP2001390669A JP2003182526A JP 2003182526 A JP2003182526 A JP 2003182526A JP 2001390669 A JP2001390669 A JP 2001390669A JP 2001390669 A JP2001390669 A JP 2001390669A JP 2003182526 A JP2003182526 A JP 2003182526A
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丹一 安藤
Hiroshi Yoshida
裕詩 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い車両盗難防止機能を維持しつつ、少ない
センサ数の小型かつ低コストの構成により車両の盗難を
防止できるようにする。 【解決手段】 車両盗難防止装置は、加速度センサ22
により車両の加速度を検出し、この加速度センサ22に
より検出される加速度に基づいて、制御部23が車両の
盗難に伴う異常の有無を判定するようにし、高い車両盗
難防止機能を維持しつつ、少ないセンサ数の小型かつ低
コストの構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
好適な車両盗難防止方法、車両盗難防止装置および車両
盗難防止システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の盗難防止を図るため
に様々な車両盗難防止装置が開発されている。これら盗
難装置には価格に応じて種々のタイプのものが存在す
る。安価なタイプのものは、簡単なセンサにて盗難に伴
う車両の異常を検知し、威嚇のためのサイレンの鳴動や
フラッシャの点滅等を行うものとなっている。高価なタ
イプのものは、車両の盗難時に検出可能な現象に対応し
てさまざまなセンサ(赤外線、超音波、電波、振動、衝
撃あるいは傾斜等)を搭載し、これらセンサの出力結果
から車両の状態を判断し、さらに、その判断結果を遠隔
地のユーザーヘ通知する機能を搭載したシステムとなっ
ている。
【0003】上記安価なタイプのものでは、簡単なセン
サにより盗難防止のための単純な検知のみを行っている
ため、手馴れた犯人により盗難防止機能を簡単に解除さ
れてしまうケースが多くなっている。
【0004】一方、上記高価なタイプのものでは、種々
のセンサを備え、それらによる多種の検知を行っている
ので、その分、安価なタイプのものよりも盗難防止機能
が高められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の高価なタイプの車両盗難防止装置では、前述のよう
に、相対的に高い盗難防止機能を備えているものの、車
両盗難時に現れると予想される各現象をそれぞれ個々の
センサにより検出する構成となっているため、多数のセ
ンサが必要である。例えば、犯人による車両への侵入は
振動センサにて検出され、レッカー移動などによる車両
の傾きは傾斜センサ等にて個別に検知されるようになっ
ている。
【0006】即ち、上記高価なタイプのものでは、盗難
防止機能を高めるために、異常検知項目を増やせば増や
すほど装置の構成要素が増え、コストアップを招来する
とともに、装置全体が占める空間的容量が増大すること
になる。したがって、構成要素と異常検知機能が豊富に
なるに連れて高価なシステムとなって導入時のユーザー
の負担が大きくなり、これが車両盗難防止装置の普及を
妨げる要因となっている。
【0007】また、車両盗難防止装置では、商品の性格
上、装置全体のサイズや形状が、車両への設置性および
隠匿性の面から重要な要素となっている。この点に関
し、上記のように装置全体が占める空間的容量が増大し
た場合には、車両盗難防止装置の搭載位置が容易に判明
してしまう、あるいはその取り外しが簡単に行われてし
まうといった事態となり、商品価値が著しく低下するこ
とにもなる。
【0008】したがって、本発明は、高い車両盗難防止機
能を維持しつつ、少ないセンサ数の小型かつ低コストの
構成により車両の盗難を防止することができる車両盗難
防止方法、車両盗難防止装置および車両盗難防止システ
ムの提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の車両盗難防止方法は、車両の加速度を検
出する加速度検出ステップと、この加速度検出ステップ
により検出される加速度に基づいて、車両の盗難に伴う
異常の有無を判定する判定ステップとを備えていること
を特徴としている。
【0010】また、本発明の車両盗難防止装置は、車両
の加速度を検出する加速度検出手段と、この加速度検出
手段により検出される加速度に基づいて、車両の盗難に
伴う異常の有無を判定する判定手段とを備えていること
を特徴としている。
【0011】上記の構成によれば、車両の盗難に伴う異
常の有無が車両の加速度に基づいて判定される。なお、
車両の盗難に伴う異常とは、例えば、車両が正常な駐車
状態から盗難されつつあること、あるいは盗難されてし
まったことにより、正常な駐車状態に対して生じる車両
の状態の変化である。
【0012】この場合、車両の加速度を検出する加速度
センサの出力からは、車両における複数の状態を検知す
ることができる。例えば車両の前後方向の加速度を検出
する加速度センサの出力からは、車両が移動している状
態、即ち車両が盗難に遭って移動されている状態、およ
び車両が傾斜している状態、即ち車両がレッカー移動さ
れている状態を検知することができる。なお、車両が傾
斜している状態は重力加速度の車両前後方向成分として
現れる。
【0013】したがって、車両の盗難防止動作のために
必要なセンサ数を高い盗難防止機能を維持しながら少な
くすることができる。この結果、高い盗難防止機能を備
えた車両盗難防止装置を小型かつ低コストの構成とする
ことができる。
【0014】上記の車両盗難防止方法において、前記加
速度検出ステップでは少なくとも車両の前後方向の加速
度を検出し、前記判定ステップでは、車両の前後方向の
加速度に基づいて、異常となる、車両が移動している状
態の有無および車両が傾いている状態の有無を判定する
構成としてもよい。
【0015】また、上記の車両盗難防止装置において、
前記加速度検出手段は少なくとも車両の前後方向の加速
度を検出するものからなり、前記判定手段は、車両の前
後方向の加速度に基づいて、異常となる、車両が移動し
ている状態の有無および車両が傾いている状態の有無を
判定する構成としてもよい。
【0016】上記の構成によれば、少なくとも車両の前
後方向の加速度が検出され、この加速度に基づいて、車
両が移動している状態の有無および車両が傾いている状
態の有無、即ち車両が盗難に遭って移動されている状態
の有無および車両がレッカー移動されている状態の有無
が判定される。
【0017】したがって、1個の加速度センサを使用す
ることにより、車両の盗難に伴う少なくとも2種類の異
常を検知することができる。この結果、車両の盗難防止
動作のために必要なセンサ数を確実に少なくすることが
でき、高い盗難防止機能を備えた車両盗難防止装置を確
実に小型かつ低コストの構成とすることができる。
【0018】上記の車両盗難防止方法において、前記加
速度検出ステップでは複数軸方向の加速度を検出し、前
記判定ステップでは、前記複数軸方向の加速度に基づい
て、それら各軸方向の加速度が発生する要因となる各異
常の有無を判定する構成としてもよい。
【0019】また、上記の車両盗難防止装置において、
前記加速度検出手段は複数軸方向の加速度を検出するも
のからなり、前記判定手段は、前記複数軸方向の加速度
に基づいて、それら各軸方向の加速度が発生する要因と
なる各異常の有無を判定する構成としてもよい。
【0020】上記の構成によれば、複数軸方向の加速度
が検出され、それら各軸方向の加速度が発生する要因と
なる各異常の有無が判定される。この場合、複数軸方向
の各加速度からは車両についてのそれぞれ1種類以上の
状態を検知することができる。例えば車両の前後方向の
加速度を検出する加速度センサの出力からは、車両が移
動している状態、即ち車両が盗難に遭って移動されてい
る状態、および車両が傾斜している状態、即ち車両がレ
ッカー移動されている状態を検知することができる。ま
た、例えば車両の幅方向の加速度を検出する加速度セン
サからは、車両が車幅方向に揺れている状態(横揺れ状
態)、即ち例えば車両に侵入者が乗り込んだ状態を検知
することができる。
【0021】したがって、車両の盗難防止動作のために
必要なセンサ数を高い盗難防止機能を維持しながら少な
くすることができ、高い盗難防止機能を備えた車両盗難
防止装置を小型かつ低コストの構成とすることができ
る。
【0022】上記の車両盗難防止方法において、前記加
速度検出ステップでは少なくとも車両の前後方向の加速
度および車両の幅方向の加速度を検出し、前記判定ステ
ップでは、車両の前後方向の加速度に基づいて、異常と
なる、車両が移動している状態の有無および車両が傾い
ている状態の有無を判定し、車両の幅方向の加速度に基
づいて、異常となる、車両がその幅方向に揺れている状
態の有無を判定する構成としてもよい。
【0023】また、上記の車両盗難防止装置において、
前記加速度検出手段は少なくとも車両の前後方向の加速
度および車両の幅方向の加速度を検出するものからな
り、前記判定手段は、車両の前後方向の加速度に基づい
て、異常となる、車両が移動している状態の有無および
車両が傾いている状態の有無を判定し、車両の幅方向の
加速度に基づいて、異常となる、車両がその幅方向に揺
れている状態の有無を判定する構成としてもよい。
【0024】上記の構成によれば、少なくとも車両の前
後方向の加速度および車両の幅方向の加速度が検出さ
れ、この加速度に基づいて、車両が移動している状態の
有無および車両が傾いている状態の有無、並びに車両が
車幅方向に揺れている状態の有無、即ち車両が盗難に遭
って移動されている状態の有無および車両がレッカー移
動されている状態の有無、並びに例えば車両に侵入者が
乗り込んだ状態の有無が判定される。
【0025】したがって、少ない数の加速度センサ、例
えば1個の2軸方向加速度センサを使用することによ
り、車両の盗難に伴う少なくとも3種類の異常を検知す
ることができる。この結果、車両の盗難防止動作のため
に必要なセンサ数を少なくすることができ、高い盗難防
止機能を備えた車両盗難防止装置を確実に小型かつ低コ
ストの構成とすることができる。
【0026】上記の車両盗難防止方法は、前記判定ステ
ップにより異常有りと判定されたときに、車両に取り付
けられた警報装置を作動させる出力制御ステップをさら
に備えている構成としてもよい。
【0027】また、上記の車両盗難防止装置は、前記判
定手段により異常有りと判定されたときに、車両に取り
付けられた警報装置を作動させる出力制御手段をさらに
備えている構成としてもよい。
【0028】上記の構成によれば、車両の異常、即ち盗
難状態が検知されたときに、警報装置が作動するので、
適切に盗難防止を行うことができる。
【0029】本実施の車両盗難防止システムは、上記の
車両盗難防止装置と、管理装置とを備え、前記車両盗難
防止装置は、前記判定手段により異常有りと判定された
ときに、その旨を示す異常発生情報を前記管理装置に送
信する通信手段をさらに備え、前記管理装置は、前記異
常発生情報の受信後に、車両での異常発生を示す情報を
ユーザーの端末装置に送信することを特徴としている。
【0030】上記の構成によれば、車両盗難防止装置に
おいて車両の異常、即ち盗難状態が検知されたときに、
その情報が管理装置を介してユーザーの端末装置に伝え
られる。したがって、車両の盗難に対してユーザーによ
る迅速な対応が可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1ない
し図12に基づいて以下に説明する。本実施の形態の車
両盗難防止装置を備えた車両盗難防止システムは、図2
に示す構成を有している。同図に示すように、車両盗難
防止システムは、車両盗難防止装置1、管理装置2、携
帯端末装置3およびリモートコントロール送信ユニット
(以下、リモコン送信ユニットと略称する)4を備えて
いる。
【0032】車両盗難防止装置1は車両11に搭載さ
れ、通常モードと警戒モードとによる動作が可能であ
る。通常モードはユーザーが車両11を使用する場合に
設定されるモードである。この通常モードでは、車両1
1が例えば静止状態から移動した場合であっても、それ
を異常として検知しない。一方、警戒モードは車両11
の異常検知を行うモードであり、このモードが設定され
たときに車両盗難防止機能が働く。この警戒モードで
は、車両11が静止状態から移動した場合に、それを異
常として検知する。
【0033】管理装置2は、複数の車両11に搭載され
た各車両盗難防止装置1から受信した情報を一元管理す
るものである。即ち、管理装置2は、車両盗難防止装置
1の動作モード、車両盗難防止装置1にて判断された異
常状態、およびユーザーからの指示等を一元管理し、そ
れらの状況に応じた動作を自動的に行う。
【0034】携帯端末装置3は、ユーザー12が保有
し、Eメールの送受信機能を有する例えば携帯電話、あ
るいはその他の情報端末装置からなる。この携帯端末装
置3はモニタ装置および操作装置としての機能を有す
る。
【0035】モニタ装置として機能する場合、携帯端末
装置3は、管理装置2に対して、車両盗難防止装置1の
動作モードの確認、および車両盗難防止装置1にて判断
された異常通知の内容確認を行うことができる。この場
合、管理装置2は、携帯端末装置3から上記確認要求を
受けると、それについて応答し、その応答結果が携帯端
末装置3の表示部(図示せず)に表示される。
【0036】また、操作装置として機能する場合、携帯
端末装置3は、管理装置2に対して車両盗難防止装置1
の動作モードの変更指示、および車両盗難防止装置1に
有線あるいは無線により接続された外部出力装置の稼動
指示を行うことができる。この場合、管理装置2は、携
帯端末装置3から上記指示を受けると、車両盗難防止装
置1に対しての動作モードの変更指示、および外部出力
装置に対しての稼動指示を行う。この指示に基づいて、
車両盗難防止装置1では動作モードが変更され、外部出
力装置では稼動を開始する。
【0037】リモコン送信ユニット4は、各車両盗難防
止装置1に対応して設けられ、車両盗難防止装置1の動
作をリモートコントロールするものである。このリモコ
ン送信ユニット4は、車両11のユーザー12が保有
し、車両盗難防止装置1に対して、各リモコン送信ユニ
ット4に設定された固有のIDと車両盗難防止装置1の
動作モードの変更を指示する指令信号を送信可能であ
る。この指令信号を受けると、車両盗難防止装置1では
その指示に応じて動作モードを変更する。
【0038】上記の車両盗難防止装置1は、図1に示す
ように、リモートコントロール受信ユニット(以下、リ
モコン受信ユニットと略称する)21、加速度センサ2
2(加速度検出手段)、制御装置23、送受信ユニット
(通信手段)24および入出力装置25を備えている。
入出力装置25には外部装置としての例えば電子ブザー
26が接続されている。
【0039】リモコン受信ユニット21は、リモコン送
信ユニット4から送信された指令信号を受信し、その指
令信号に含まれるID番号を識別する。その結果、自装
置宛の指令信号であれば、その指令信号により示される
モード変更の指令を制御装置23ヘ通知する。
【0040】加速度センサ22は、本実施の形態におい
て、例えば地面と水平に設置され、水平方向であるX軸
方向とY軸方向との2軸方向の加速度をそれぞれ検出す
るものとなっている。Y軸方向は車両11の前後方向に
設定され、X軸方向は車両11の幅方向に設定されてい
る。
【0041】また、加速度センサ22は、例えば、IC
上に加速度計の機能を集積した超小型パッケージにて構
成され、アナログ電圧出力に加えて、加速度に比例した
デューティー・サイクルのデジタル出力が可能であり、
その出力は、マイクロコンピュータのカウンタにて直接
計測することができる。したがって、この加速度センサ
22は車両盗難防止装置1の小型化に寄与している。こ
のような加速度センサ22としては、例えばアナログ・
デバイセズ(株)製の2軸加速度センサ(商品番号:A
DXL202E)を使用することができる。
【0042】制御装置23は、コンピュータにて構成さ
れ、CPU(中央処理装置)、ROM(リードオンリメ
モリ)およびRAM(ランダムアクセスメモリ)を有し
ている。ROMにはCPUを制御するためのプログラム
が書込まれている。この制御装置23は、機能部として
モード切替部31、演算部32、判定部(判定手段)3
3および出力制御部(出力制御手段)34を備えてい
る。
【0043】モード切替部31は、リモコン受信ユニッ
ト21からのモード変更通知を受けるたびに、動作モー
ドを通常モードと警戒モードとの間で交互に切り替え
る。また、この切り替えにより設定したモードをユーザ
ー12に報知するため、入出力部11を介して外部出力
装置としての例えば電子ブザー26を鳴動させるととも
に、送受信ユニット24を介して管理装置2にモードの
変吏を通知する。
【0044】演算部32は、加速度センサ22からの出
力を定期的に読み込むことにより、車両2の水平方向
(2軸方向)の加速度およびこの加速度に基づく各種デ
ータを演算により求める。
【0045】判定部33は、演算部32での演算結果に
基づき、車両11の状態についての異常の有無を判定す
る。
【0046】出力制御部34は、判定部33において異
常有りと判定された場合に、その旨を送受信ユニット2
4を介して管理装置2に通知し、また制御部23を介し
て外部出力装置、例えば電子ブザー26を作動させる。
【0047】図2に示した管理装置2は、図3に示すよ
うに、携帯端末装置3および車両盗難防止装置1と情報
の送受信を行う送受信部41、システム全体を管理する
管理部42および各種情報の記憶部となるデータベース
43を備えている。
【0048】管理部42は、コンピュータを備え、車両
盗難防止装置1からの動作モードの変更通知あるいは異
常通知を送受信部41を介して受信すると、それらの状
況を示す情報をデータベース43に格納する。また、上
記の状況に応じたEメールを作成しあるいは予め用意し
たものから選択し、ユーザー12により予め指定されて
いるメールアドレスに通知する。
【0049】また、管理部42は、ユーザー12の携帯
端末装置3からの動作モード変更指示もしくは外部出力
装置の稼動指示を受信した場合、その指示内容をデータ
ベース43に記憶させるとともに、車両盗難防止装置1
に対してそれらの指示を送信する。
【0050】上記の構成において、車両盗難防止装置1
では、ユーザー12からの動作モード(通常モード、警
戒モード)の変更指示を受信すると、動作モードをユー
ザー12の指示にしたがって変更する一方、外部出力装
置の稼動指示を受信すると、入出力部11を介して外部
に接続される機器(外部出力装置)を稼動させる。上記
の各指示は、リモコン送信ユニット4から直接に、ある
いは携帯端末装置3から管理装置2を介して受信する。
なお、外部出力装置のうち車両11の外部に取り付けら
れる装置としては、車両盗難者への威嚇手段として上記
電子ブザー26の他、フラッシャやサイレン等を使用す
ることができる。
【0051】また、車両盗難防止装置1は、車両11に
ついての異常検知動作を行う。この異常検知動作は、車
両11が盗難に遭っている状態の有無を検出するもの、
さらには車両11に対する他の車両等の物体からの衝撃
の有無を検出するものである。具体的には、車両11が
傾いていることの有無、静止状態からの移動の有無、あ
るいは車両11に加わる衝撃の有無等を検出し、それに
基づいて車両11における異常の有無を判定する。
【0052】ここで、車両盗難防止装置1での加速度セ
ンサ22の出力に基づく車両11の異常検知の原理を図
4に基づいて説明する。同図は、車両11の各種の動き
(振る舞い)、およびそれらによって生じる加速度を示
したものである。まず、それら加速度の発生要因につい
て説明する。
【0053】(1)車両が移動することにより発生する
加速度 図4(a)に示すように、車両11がその進行方向に移
動する場合には、必ず進行方向(Y軸方向)において加
速および減速が発生し、それに伴う加速度が加速度セン
サ22により計測される。また図示しないが、通常走行
においては、直線だけの走行はありえず、必ず左右に操
舵が行われるため、横方向(X軸方向)の加速度も計測
される。一般的な走行の場合、ここで得られる加速度は
短時間に変動する。
【0054】(2)車両が傾けられた場合に発生する重
力加速度の水平成分 図4(b)に示すように、車両11が地表面(水平方
向)に対していくらかの角度で傾斜した場合には、重力
加速度の水平成分が検出される。したがって、この場合
には、車両11が静止している時でも、一定の加速度が
検出される。この状態は、車両11が傾斜地に駐車され
ている場合や、レッカー車等により吊り上げられたよう
な場合に相当する。この場合の加速度は、車両11が傾
きつつあるときに変動し、車両11が静止してしまうと
一定となり変動しない。
【0055】(3)車両の揺れ 図4(c)に示すように、駐車中の車両11には、車両
11の外部環境の要因、例えば風、近隣を走行する大型
車両の影響あるいは人為的いたずら等によってこまかな
振動が発生する。
【0056】(4)車両への物体の衝撃 図4(d)に示すように、駐車中の車両11に対して他
の物体、例えば車両が衝突したような場合には、車両1
1に対して瞬間的に過大な加速度が加えられる。そのと
きには、車両11に固定された車両盗難防止装置1、即
ち加速度センサ22によりその加速度が計測される。
【0057】車両盗難防止装置1では、上述の車両11
における加速度の発生とその要因との関係を踏まえて、
加速度センサ22を車両用盗難防止装置に利用してい
る。
【0058】車両盗難防止装置1の構成要素として加速
度センサ22が車両11に取り付けられた場合、加速度
センサ22からは、上記の各要因によって生じる加速度
の合成成分が出力される。この場合、加速度の合成成分
から要因毎の加速度を厳密に区別するのは困難である。
しかしながら、車両11の異常検知において必要となる
要因の分類は、大きく分けて、車両11の盗難時に発生
するもの、即ち車両11の傾斜および移動と、他車両等
との接触等に起因する衝撃によるものとの2種類であ
る。
【0059】ここで、通常の駐車状態では、駐車場所の
ある程度の傾きや、車両盗難防止装置1、即ち加速度セ
ンサ22の取り付け角度により若干の加速度が計測され
る。しかしながら、この場合には車両11が静止状態で
あるので、加速度は変動しない。この点に着目し、加速
度の変動が正常な状態であるか、正常な状態を外れて異
常な状態となっているかを判定することにより、異常検
知が可能である。
【0060】加速度センサ22を使用したより有効な異
常検知動作においては、加速度の変動を正確に捉えるた
めに、まず、駐車状態での正常時の一定期間中のX軸方
向およびY軸方向の加速度におけるそれぞれの平均値、
即ち加速度オフセット値を記録しておく。そして、これ
ら加速度オフセット値と随時測定される加速度との差を
実効の動的加速度、即ち実効加速度として捉え、この実
効加速度に基づいて車両11の異常の有無を判定する。
【0061】車両11の異常のうち、車両11に加わる
衝撃は次のようにして検知することがきる。他の車両が
衝突すること等により車両11が衝撃を受けた場合、短
時間に過大な加速度が検出される。この場合、上記実効
加速度が衝撃加速度の基準、即ち衝撃基準値を上回るこ
とになるので、衝撃を受けた状態を検知可能となる。
【0062】また、車両11の傾斜および移動は次のよ
うにして検知することができる。許容誤差、即ち検知マ
ージンを上回る実効加速度が検出されたときに、それを
積分して、その積分値が基準値(異常検知基準値)を上
回った場合に異常を検知したものとする。これにより、
車両盗難防止装置1では、車両11の移動、傾斜を包括
的に検知するようにしている。
【0063】次に、車両盗難防止装置1による車両11
の異常検知動作の手順を図5ないし図9のフローチャー
トに基づいて説明する。車両盗難防止装置1では、異常
検知動作において、(1)瞬時加速度の算出、(2)1
00ms平均加速度の算出、(3)加速度オフセット値
の算出、(4)加速度変動値の算出および(5)異常判
定の各処理を行う。これら各処理は以下のようにして行
われる。
【0064】(1)瞬時加速度の算出 車両盗難防止装置1の演算部32は、瞬時の加速度を求
めるため、加速度センサ22からの出力において加速度
パルスが発生する毎に、割り込み処理にて加速度パルス
処理を起動する。この処理においては、図5に示すよう
に、加速度センサ22から発生するパルスの幅(X軸方
向、Y軸方向)を計測し、それらパルスのON時間と1
周期の時間との比率から瞬時の加速度を算出し、それら
を記憶する(S1)。
【0065】(2)100ms平均加速度の算出 演算部32は、図6に示すように、100msの間に算
出された上記の瞬時加速度から100ms毎の平均加速
度を算出する(S11)。次に、この100ms毎の平
均加速度から、後述する加速度オフセット値を差し引く
ことにより、100ms毎の動的な実効加速度を算出す
る(S12)。
【0066】その後、車両盗難防止装置1の判定部33
は、動作モードが警戒モードであり、加速度オフセット
値が求められていれば(S13)、S12において求め
た100ms毎の実効加速度、および加速度オフセット
値を使用して、異常判定処理を行う(S14)。
【0067】(3)加速度オフセット値の算出 演算部32では、車両11に加わる正確な加速度を求め
るため、駐車状態での加速度センサ22の出力値を平均
してX軸方向およびY軸方向の加速度オフセット値を求
める。この加速度オフセット値は駐車状態での10秒間
の平均値から求める。また、加速度オフセット値の算出
処理は、車両盗難防止装置1の電源投入時もしくは動作
モードの変更時に起動するとともに、加速度センサ22
の温度特性を考慮して、10分毎に加速度オフセット値
を更新するために起動する。
【0068】この処理においては、図7に示すように、
まず、10秒間における加速度の絶対偏差の平均を求
め、即ち加速度変動値の算出処理を行い(S21)、予
め設定されている規定値との比較により、車両11が静
止状態か否かを判定する(S22)。この判定の結果、
静止状態であれば、過去10秒間の平均加速度を加速度
オフセット値として採用し(S23)、後述する実効加
速度の積分値をリセットする(S24)。
【0069】(4)加速度変動値の算出 車両11が静止しているかどうかを判定するため、10
秒間の加速度の変動量を算出する。この際に演算部32
は、図8に示すように、100ms平均加速度から1秒
間の平均加速度を求め(S31)、さらに10秒間の平
均加速度を求め(S32)、10秒間の平均加速度に対
する1秒間の平均加速度の絶対偏差の平均を求め、10
秒間の加速度変動値とする(S33)。
【0070】(5)異常判定処理 静止している車両2に加わる異常な加速度を検出するた
め、判定部33は図6のS14に示した異常判定処理を
行う。この処理において、判定部33では、図9に示す
ように、まず、X軸方向、Y軸方向のそれぞれにおけ
る、前記(2)の処理で求めた100ms毎の実効加速
度の絶対値を、予め設定されている衝撃検知基準値と比
較する(S41)。この比較の結果、上記実行加速度の
絶対値が衝撃検知基準値以上であれば、車両11に加わ
る衝撃を検知したものとみなし、動作モードを追跡モー
ドに移行するとともに、送受信ユニット24を介して、
管理装置2に動作モードの変更を通知する(S42)。
【0071】また、判定部33では、X軸方向、Y軸方
向のそれぞれにおける、前記(2)の処理で求めた10
0ms毎の実効加速度の絶対値を、予め設定されている
検知マージンと比較する(S43)。この比較の結果、
上記実行加速度の絶対値が検知マージン以上であれば、
演算部32は、上記実行加速度の積分値を算出する(S
44)。上記検知マージンは、加速度センサ22での検
出誤差、および周囲の環境の影響による微妙なゆれを許
容する値に設定する。
【0072】次に、判定部33は、上記積分値を前記異
常検知基準値と比較する(S45)。この比較の結果、
積分値が異常検知基準値以上であれば、車両11が移動
もしくは傾斜しているものとみなす。この結果を受け
て、出力制御部34は、動作モードを追跡モードに移行
させるとともに、送受信ユニット24を介して、管理装
置2に動作モードの変更を通知する(S46)。
【0073】ここで、加速度センサ22を使用しての車
両11の異常検知動作を検証した結果を図10ないし図
12のグラフに基づいて説明する。
【0074】図10は、車両11が移動する場合におけ
る、Y軸方向の加速度データ、およびこの加速度データ
における検知マージンを上回った値の積分値のグラフで
ある。このグラフからは、車両11が移動されることに
よって発生する加速度による積分値の変化が分かる。こ
の積分値は、図9に示した異常判定処理において、車両
11の移動および傾斜の判定(S45)に使用される。
【0075】図11は、車両11が傾斜している場合に
おける、X軸方向およびY軸方向の加速度データ、それ
ら加速度と加速度オフセット値との差分データ(実効加
速度)、およびそれら加速度データにおける検知マージ
ンを上回った値の積分値のグラフである。このグラフか
らは、車両11が傾けられることによって発生する重力
加速度の水平成分における積分値の変化が分かる。この
積分値は、同様に、図9に示した異常判定処理におい
て、車両11の移動および傾斜の判定(S45)に使用
される。
【0076】図12は、車両11の静止状態を判定する
場合における、X軸方向およびY軸方向それぞれの加速
度、および上記両方向における加速度の変動値を示した
ものである。車両11の静止判定においては、X軸方向
およびY軸方向それぞれの加速度の安定度をみるため
に、それそれの測定値の絶対偏差の平均値をその方向の
加速度の変動量として捉え、車両11の加速度の変動量
がともに一定値以下の場合に静止状態と判断する。
【0077】上記のように、本実施の形態実施の車両盗
難防止装置1では、複数軸方向、例えば2軸方向の加速
度を検出する1個の加速度センサ22のみにより、例え
ば、車両11の移動方向の加速度、車両11の傾斜によ
り生じる加速度、車両11に衝撃が加わることにより生
じる加速度を検出し、これら加速度に基づいて、具体的
にはこれら加速度を多面的に解析することにより、車両
11における異常の有無、即ち盗難状態の有無を判定し
ている。したがって、車両盗難防止装置1には多数のセ
ンサ類を備える必要がなく、車両盗難防止装置1が小型
かつ低コストの構成となっている。
【0078】また、車両11の異常が検知されたときに
は、その異常が管理装置2を介してユーザー12に報知
されるので、ユーザー12は車両11の盗難に対して迅
速に対応することができる。
【0079】この場合、車両盗難防止装置1の構成がシ
ンプルになる分、限られたスペースであっても通信モジ
ュールの追加が容易になり、車両盗難防止装置1を管理
装置2およびユーザー12の携帯端末装置3と組み合わ
せた車両盗難防止システムを容易に構築できる。これに
よって、遠隔地のユーザー12への車両盗難防止装置1
での検知結果の通知が可能となる。
【0080】車両盗難防止装置1では、車両11に設け
られた外部出力装置としてのサイレンやハザードを作動
させて、犯人に対する威嚇や、盗難にあった車両11を
捜索する場合の目印とすることができる。
【0081】なお、本実施の形態において、加速度セン
サ22により検出される加速度の方向は、前記Y軸方向
およびX軸方向としているが、これに限定されることな
く、上記2軸方向に鉛直方向であるZ軸方向を加えた3
軸方向であってもよい。また、X軸方向、Y軸方向、Z
軸方向のうちの何れかの2軸方向であってもよい。さら
には、例えばY軸方向の加速度のみが検出される場合で
あっても、前述のように、車両11における複数の状
態、即ち車両11の移動状態の有無と傾斜状態の有無と
を検知することができる。
【0082】
【発明の効果】以上のように、本発明の車両盗難防止方
法は、車両の加速度を検出する加速度検出ステップと、
この加速度検出ステップにより検出される加速度に基づ
いて、車両の盗難に伴う異常の有無を判定する判定ステ
ップとを備えている構成である。
【0083】また、本発明の車両盗難防止装置は、車両
の加速度を検出する加速度検出手段と、この加速度検出
手段により検出される加速度に基づいて、車両の盗難に
伴う異常の有無を判定する判定手段とを備えている構成
である。
【0084】上記の構成によれば、車両の加速度を検出
する加速度センサの出力からは、車両における複数の状
態を検知することができるので、車両の盗難防止動作の
ために必要なセンサ数を高い盗難防止機能を維持しなが
ら少なくすることができる。この結果、高い盗難防止機
能を備えた車両盗難防止装置を小型かつ低コストの構成
とすることができる。
【0085】上記の車両盗難防止方法において、前記加
速度検出ステップでは少なくとも車両の前後方向の加速
度を検出し、前記判定ステップでは、車両の前後方向の
加速度に基づいて、異常となる、車両が移動している状
態の有無および車両が傾いている状態の有無を判定する
構成としてもよい。
【0086】また、上記の車両盗難防止装置において、
前記加速度検出手段は少なくとも車両の前後方向の加速
度を検出するものからなり、前記判定手段は、車両の前
後方向の加速度に基づいて、異常となる、車両が移動し
ている状態の有無および車両が傾いている状態の有無を
判定する構成としてもよい。
【0087】上記の構成によれば、車両の前後方向の加
速度に基づいて、車両が移動している状態の有無および
車両が傾いている状態の有無、即ち車両が盗難に遭って
移動されている状態の有無および車両がレッカー移動さ
れている状態の有無を判定することができる。
【0088】したがって、1個の加速度センサを使用す
ることにより、車両の盗難に伴う少なくとも2種類の異
常を検知することができる。この結果、車両の盗難防止
動作のために必要なセンサ数を確実に少なくすることが
でき、高い盗難防止機能を備えた車両盗難防止装置を確
実に小型かつ低コストの構成とすることができる。
【0089】上記の車両盗難防止方法において、前記加
速度検出ステップでは複数軸方向の加速度を検出し、前
記判定ステップでは、前記複数軸方向の加速度に基づい
て、それら各軸方向の加速度が発生する要因となる各異
常の有無を判定する構成としてもよい。
【0090】また、上記の車両盗難防止装置において、
前記加速度検出手段は複数軸方向の加速度を検出するも
のからなり、前記判定手段は、前記複数軸方向の加速度
に基づいて、それら各軸方向の加速度が発生する要因と
なる各異常の有無を判定する構成としてもよい。
【0091】上記の構成によれば、複数軸方向の各加速
度からは車両についてのそれぞれ1種類以上の状態を検
知することができるので、車両の盗難防止動作のために
必要なセンサ数を高い盗難防止機能を維持しながら少な
くすることができる。この結果、高い盗難防止機能を備
えた車両盗難防止装置を小型かつ低コストの構成とする
ことができる。
【0092】上記の車両盗難防止方法において、前記加
速度検出ステップでは少なくとも車両の前後方向の加速
度および車両の幅方向の加速度を検出し、前記判定ステ
ップでは、車両の前後方向の加速度に基づいて、異常と
なる、車両が移動している状態の有無および車両が傾い
ている状態の有無を判定し、車両の幅方向の加速度に基
づいて、異常となる、車両がその幅方向に揺れている状
態の有無を判定する構成としてもよい。
【0093】また、上記の車両盗難防止装置において、
前記加速度検出手段は少なくとも車両の前後方向の加速
度および車両の幅方向の加速度を検出するものからな
り、前記判定手段は、車両の前後方向の加速度に基づい
て、異常となる、車両が移動している状態の有無および
車両が傾いている状態の有無を判定し、車両の幅方向の
加速度に基づいて、異常となる、車両がその幅方向に揺
れている状態の有無を判定する構成としてもよい。
【0094】上記の構成によれば、車両の前後方向の加
速度および車両の幅方向に基づいて、車両が盗難に遭っ
て移動されている状態の有無および車両がレッカー移動
されている状態の有無、並びに例えば車両に侵入者が乗
り込んだ状態の有無を検知することができる。
【0095】したがって、少ない数の加速度センサ、例
えば1個の2軸方向加速度センサを使用することによ
り、車両の盗難に伴う少なくとも3種類の異常を検知す
ることができる。この結果、車両の盗難防止動作のため
に必要なセンサ数を少なくすることができ、高い盗難防
止機能を備えた車両盗難防止装置を確実に小型かつ低コ
ストの構成とすることができる。
【0096】上記の車両盗難防止方法は、前記判定ステ
ップにより異常有りと判定されたときに、車両に取り付
けられた警報装置を作動させる出力制御ステップをさら
に備えている構成としてもよい。
【0097】また、上記の車両盗難防止装置は、前記判
定手段により異常有りと判定されたときに、車両に取り
付けられた警報装置を作動させる出力制御手段をさらに
備えている構成としてもよい。
【0098】上記の構成によれば、車両の異常、即ち盗
難状態が検知されたときに、警報装置が作動するので、
適切に盗難防止を行うことができる。
【0099】本実施の車両盗難防止システムは、上記の
車両盗難防止装置と、管理装置とを備え、前記車両盗難
防止装置は、前記判定手段により異常有りと判定された
ときに、その旨を示す異常発生情報を前記管理装置に送
信する通信手段をさらに備え、前記管理装置は、前記異
常発生情報の受信後に、車両での異常発生を示す情報を
ユーザーの端末装置に送信する構成である。
【0100】上記の構成によれば、車両盗難防止装置に
おいて車両の異常、即ち盗難状態が検知されたときに、
その情報が管理装置を介してユーザーの端末装置に伝え
られるので、車両の盗難に対してユーザーによる迅速な
対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における車両盗難防止装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した車両盗難防止装置を備える車両盗
難防止システムの構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示した管理装置の構成を示すブロック図
である。
【図4】図4(a)は、図1に示した加速度センサによ
る、車両の進行方向への移動により生じる加速度の検出
原理を示す斜視図、図4(b)は、同車両の傾斜により
生じる加速度の検出原理を示す斜視図、図4(c)は、
同車両のゆれにより生じる加速度の検出原理を示す斜視
図、図4(d)は、同車両に加わる衝撃により生じる加
速度の検出原理を示す斜視図である。
【図5】図1に示した車両盗難防止装置における加速度
パルス処理を示すフローチャートである。
【図6】図1に示した車両盗難防止装置における100
ms平均加速度算出処理を示すフローチャートである。
【図7】図1に示した車両盗難防止装置における加速度
オフセット値算出処理を示すフローチャートである。
【図8】図1に示した車両盗難防止装置における加速度
変動値算出処理を示すフローチャートである。
【図9】図1に示した車両盗難防止装置における車両の
異常判定動作を示すフローチャートである。
【図10】図1に示した加速度センサから得られる、車
両が移動する場合におけるY軸方向の加速度データ、お
よびこの加速度データにおける検知マージンを上回った
値の積分値を示すグラフである。
【図11】図1に示した加速度センサから得られる、車
両が傾斜している場合におけるX軸方向およびY軸方向
の加速度データ、それら加速度と加速度オフセット値と
の差分データ(実効加速度)、およびそれら加速度デー
タにおける検知マージンを上回った値の積分値をグラフ
である。
【図12】図1に示した加速度センサから得られる、車
両の静止状態を判定する場合におけるX軸方向およびY
軸方向それぞれの加速度、および上記両方向における加
速度の変動値を示すグラフである。
【符号の説明】
1 車両盗難防止装置 2 管理装置 3 携帯端末装置 4 リモコン送信ユニット 11 車両 22 加速度センサ(加速度検出手段) 23 制御装置 24 送受信ユニット(通信手段) 31 モード切替部 32 演算部 33 判定部(判定手段) 34 出力制御部(出力制御手段、通信手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C084 AA04 AA09 BB21 CC16 DD01 EE06 FF02 GG43 HH03 5C087 AA42 BB20 BB74 DD05 DD14 EE02 FF01 FF02 FF04 FF16 FF19 FF23 GG70

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の加速度を検出する加速度検出ステッ
    プと、 この加速度検出ステップにより検出される加速度に基づ
    いて、車両の盗難に伴う異常の有無を判定する判定ステ
    ップとを備えていることを特徴とする車両盗難防止方
    法。
  2. 【請求項2】前記加速度検出ステップでは少なくとも車
    両の前後方向の加速度を検出し、 前記判定ステップでは、車両の前後方向の加速度に基づ
    いて、異常となる、車両が移動している状態の有無およ
    び車両が傾いている状態の有無を判定することを特徴と
    する請求項1に記載の車両盗難防止方法。
  3. 【請求項3】前記加速度検出ステップでは複数軸方向の
    加速度を検出し、 前記判定ステップでは、前記複数軸方向の加速度に基づ
    いて、それら各軸方向の加速度が発生する要因となる各
    異常の有無を判定することを特徴とする請求項1に記載
    の車両盗難防止方法。
  4. 【請求項4】前記加速度検出ステップでは少なくとも車
    両の前後方向の加速度および車両の幅方向の加速度を検
    出し、 前記判定ステップでは、車両の前後方向の加速度に基づ
    いて、異常となる、車両が移動している状態の有無およ
    び車両が傾いている状態の有無を判定し、車両の幅方向
    の加速度に基づいて、異常となる、車両がその幅方向に
    揺れている状態の有無を判定することを特徴とする請求
    項3に記載の車両盗難防止方法。
  5. 【請求項5】前記判定ステップにより異常有りと判定さ
    れたときに、車両に取り付けられた警報装置を作動させ
    る出力制御ステップをさらに備えていることを特徴とす
    る請求項1から4の何れか1項に記載の車両盗難防止方
    法。
  6. 【請求項6】車両の加速度を検出する加速度検出手段
    と、 この加速度検出手段により検出される加速度に基づい
    て、車両の盗難に伴う異常の有無を判定する判定手段と
    を備えていることを特徴とする車両盗難防止装置。
  7. 【請求項7】前記加速度検出手段は少なくとも車両の前
    後方向の加速度を検出するものからなり、 前記判定手段は、車両の前後方向の加速度に基づいて、
    異常となる、車両が移動している状態の有無および車両
    が傾いている状態の有無を判定することを特徴とする請
    求項6に記載の車両盗難防止装置。
  8. 【請求項8】前記加速度検出手段は複数軸方向の加速度
    を検出するものからなり、 前記判定手段は、前記複数軸方向の加速度に基づいて、
    それら各軸方向の加速度が発生する要因となる各異常の
    有無を判定することを特徴とする請求項6に記載の車両
    盗難防止装置。
  9. 【請求項9】前記加速度検出手段は少なくとも車両の前
    後方向の加速度および車両の幅方向の加速度を検出する
    ものからなり、 前記判定手段は、車両の前後方向の加速度に基づいて、
    異常となる、車両が移動している状態の有無および車両
    が傾いている状態の有無を判定し、車両の幅方向の加速
    度に基づいて、異常となる、車両がその幅方向に揺れて
    いる状態の有無を判定することを特徴とする請求項8に
    記載の車両盗難防止装置。
  10. 【請求項10】前記判定手段により異常有りと判定され
    たときに、車両に取り付けられた警報装置を作動させる
    出力制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求
    項6から9の何れか1項に記載の車両盗難防止装置。
  11. 【請求項11】請求項6から10の何れか1項に記載の
    車両盗難防止装置と、管理装置とを備え、前記車両盗難
    防止装置は、前記判定手段により異常有りと判定された
    ときに、その旨を示す異常発生情報を前記管理装置に送
    信する通信手段をさらに備え、 前記管理装置は、前記異常発生情報の受信後に、車両で
    の異常発生を示す情報をユーザーの端末装置に送信する
    ことを特徴とする車両盗難防止システム。
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