JP2003181336A - 少なくとも1種類の物質を媒体にスプレーする器具 - Google Patents

少なくとも1種類の物質を媒体にスプレーする器具

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gasket
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    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
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    • B05B7/24Spraying apparatus for discharge of liquids or other fluent materials from two or more sources, e.g. of liquid and air, of powder and gas with means, e.g. a container, for supplying liquid or other fluent material to a discharge device
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自蔵式であって、比較的簡単且つ安価な構造
のものであり、特に化粧品の分野での使用に適したスプ
レー器具を提供する。 【解決手段】 本発明の器具(100)は、噴射ガス源
と、上記物質の供給源と流体連通状態に置かれるのに適
した少なくとも1つの物質供給手段とを有し、上記物質
が、上記噴射ガスの放出により上記少なくとも1つの物
質供給手段の付近に生じる吸引力によって上記物質供給
源から吸い出されるようになっている。本発明の特徴に
よれば、この器具は、上記少なくとも1つの物質供給手
段と上記物質供給源との流体連通状態を中断させるのに
適した少なくとも1つのシャッタ(150)を更に有
し、噴射ガスは、少なくとも2つのガス出口オリフィス
(127a;127b)を通って放出され、上記少なく
とも2つのオリフィスのそれぞれの位置は、オリフィス
によって放出された噴射ガスジェットが互いに出会うよ
うな仕方で選択されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、媒体、例えば角質
媒体、例えば皮膚に少なくとも1種類の物質をスプレー
する器具に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塗料を
噴射するための噴射ガス(ベトクルガスともいう)の使
用は、長い間にわたって知られており、特に、米国特許
第2,635,921号明細書で知られている。この技
術は、徹底的な開発が行われており、多くの特許出願の
要旨となっている。例を挙げると、欧州特許出願公開第
208,247号明細書並びに米国特許第5,255,
852号明細書及び第5,713,519号明細書を参
照されたい。塗料を非角質媒体に塗布するのに適したス
プレー器具は、「ECOSPRAY(登録商標)」とい
う商品名で現在市販されている。
【0003】米国特許第1,430,506号明細書
は、圧縮空気入口に連結された2つのノズルが固定され
ているタンクを有する器具を開示しており、2つのノズ
ルは、物質供給オリフィス上に位置した領域で合流する
空気のジェットを放出するのに適している。かかる器具
では、外部圧縮空気源及び供給ホースが必要である。
【0004】圧縮噴射ガスの筒体に連結されたアプリケ
ータスタイラス(針状部)を有するエアブラシによって
メーキャップを施すことも知られており、アプリケータ
スタイラスは、第1に、噴射ガスの噴出ノズルと、第2
に、スプレーされるべきメーキャップの入ったカップと
を有し、かかるメーキャップは、ノズルを出た際の噴射
ガスの速度に起因して生じるベンチュリ効果により得ら
れる吸引力によってダクトを経てカップ内へ徐々に吸い
込まれる。エアブラシ型塗布法は、特に処置又は手入れ
を施したゾーンと処置又は手入れを施さなかったゾーン
との間の境を目にはっきりとは分からないようにして溶
け合いを達成し、陰影付けを施し又はボリュームのある
印象を与えるようにするために利用できる。手の動作も
互いに異なっている。というのは、スプレーされたメー
キャップをいったん角質媒体上に付けた後、これを塗り
広げる必要がないからである。かくして、メーキャップ
は、指又はアプリケータと接触しないで塗布を行うこと
ができるので非常に衛生的なやり方で塗布できる。
【0005】上述した種類の器具は、例えばカナダ国特
許第2,152,406号明細書の要部をなしている。
これと類似した器具が、DINAIR社によってBEAUTY ART
(登録商標)及びBODY ART(登録商標)として市販され
ており、この場合、圧縮噴射ガスの筒体に代えて空気圧
縮機が用いられている。これら公知の器具では、アプリ
ケータスタイラスと噴射ガス源は、ホースによって相互
に連結されているので一体構造を構成しておらず、その
結果、かかる器具は、比較的嵩張っていて、主としてプ
ロ用である。これら器具は、従来型メーキャップ付属品
のように婦人が自分のハンドバックによって容易に持ち
運ぶには不適当である。
【0006】フランス国特許第2,781,208号明
細書は、配合物を媒体にスプレーする一体構造の器具を
開示しており、配合物は、互いに異なるトーンの複数の
配合物から選択され、配合物は、物質供給部材の付近で
膨張する噴射ガスジェットにより生じる吸引力によって
スプレーされ、噴射ガスジェットは、軸線が物質供給部
材の軸線と同一平面内に位置するノズルを通って放出さ
れる。
【0007】本発明は、自蔵式であって、比較的簡単且
つ安価な構造のものであり、特に化粧品の分野での使用
に適した新規なスプレー器具を提供することを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明は、少
なくとも1種類の物質を媒体にスプレーする器具であっ
て、噴射ガス源と、上記物質の供給源と流体連通状態に
置かれるのに適した少なくとも1つの物質供給手段とを
有し、上記物質が、上記噴射ガスの放出により上記少な
くとも1つの物質供給手段の付近に生じる吸引力によっ
て上記物質供給源から吸い出されるようになった器具に
関する。
【0009】本発明の特徴によれば、この器具は、上記
少なくとも1つの物質供給手段と上記物質供給源との流
体連通状態を中断させるのに適した少なくとも1つのシ
ャッタを更に有することを特徴とする。
【0010】物質供給手段は、少なくとも1つのオリフ
ィスから成るのがよい。物質供給手段は、少なくとも1
つの物質供給部材、例えば物質が毛管作用で流通できる
部材、例えばフェルト、フォーム又は焼結部材から成っ
ていてもよい。
【0011】本発明により、物質供給源内への物質の保
存条件を向上させることができ、特に揮発成分が逃げ出
ないようにすることができる。また、本発明により、上
記器具を水平の位置又は逆さまの位置で持ち運ばれてい
る間(これは、例えばハンドバックに入れた場合に起こ
ることがある)に物質が漏れ出る恐れを回避することが
できる。
【0012】本発明の特徴によれば、上記器具は、噴射
ガスが放出されるときはいつでも、上記少なくとも1つ
の物質供給手段と物質の供給源との間の流体連通を自動
的に再び確立するような仕方で構成されたものであるの
がよい。かくして、器具は、噴射ガスの放出が止まった
ときはいつでも、流体連通状態が自動的に中断されるよ
うな仕方で構成されたものであるのがよい。
【0013】本発明の特徴によれば、上記器具は、噴射
ガスディスペンサー弁及びシャッタに直接又は間接的に
同時に作用するのに適した押しボタンを有し、ユーザが
押しボタンを押してガスを小出しすると、上記少なくと
も1つの物質供給手段と物質の供給源との間の流体連通
が得られるようになっている。
【0014】物質の供給源を例えば噴射ガス入りの第2
の容器に固定された第1の容器内に収容するのがよい。
2つの容器は、共通の少なくとも1つの部分、例えば、
噴射ガス及びスプレーされるべき物質をそれぞれ収容し
た少なくとも2つのコンパートメントを構成する仕切り
を更に有する。
【0015】物質入り容器と噴射ガス入り容器は、これ
らが使用中互いに動くことができないような固定関係に
ある。例を挙げると、これにより、比較的コンパクト
で、特にハンドバックに入れて持ち運ぶのが容易な組立
体を得ることができる。
【0016】物質を収容する容器は、噴射ガスの入った
容器に取り付けられた弁を制御するための制御部材を通
過させることができる通路、例えば中央通路を後に残す
ように形状が例えば環状である。
【0017】シャッタは、器具の押しボタンを動かすこ
とにより作動される少なくとも1つの要素に作動的に連
結される。かかる要素は、例えば物質が上記少なくとも
1つの物質供給オリフィスに到達することができるよう
にする少なくとも1つの内部通路を備えた中空ロッドか
ら成る。
【0018】例を挙げると、シャッタは、物質をこれが
上記少なくとも1つの物質供給手段に到達するよう流通
させることができる少なくとも1つのオリフィスを閉鎖
するのに適すると共に物質を小出ししている間、上記オ
リフィスを少なくとも部分的に開放するのに適した少な
くとも1つのガスケットから成る。
【0019】特定の実施形態では、シャッタは、中空ロ
ッドに取り付けられたガスケットによって構成され、中
空ロッドは、その底端部が閉鎖され、ガスケットは、そ
の頂面を介してロッドの肩に当接することができる。中
空ロッドには、例えばガスケットの厚さ以下の直径の少
なくとも1つの物質導入オリフィスが穿孔して設けられ
ている。ガスケットは、中空ロッドを押し下げると、そ
の底面を介して静止状態の支承壁に当接するのに適して
おり、それにより、ガスケットは圧縮されて導入オリフ
ィスを少なくとも部分的に開放し、かくして、物質が上
記少なくとも1つの物質供給手段に向かって流れること
ができるようになっている。例を挙げると、ガスケット
はその周囲を介して、ダクトの内面に当接し、中空ロッ
ドは、軸方向に動いてダクト内に入ることができ、ダク
トは、外部と自由に連通することができ、この場合、ガ
スケットにより、中空ロッドとダクトの内面との間に位
置したギャップの漏れ止めクロージャを得ることができ
る。ダクトの頂端部は、例えば物質を収容した容器の頂
部を閉鎖するカバーに連結されるのがよい。中空ロッド
は、例えば噴射ガスの放出量を制御する押しボタンを動
かすことにより作動される。ガスケットがその底面を介
して当接することができる支承壁のところの内部の空間
は、例えば上記容器の底部端壁に形成された環状チャネ
ルを介して物質の入った容器と連通する。上述のダクト
を上述の管状支承壁に漏れ止め態様で連結するのがよ
い。
【0020】本発明の特徴によれば、上記器具は、底部
と頂部を互いに組み付けることにより形成される押しボ
タンを有する。底部は、例えばアクチュエータロッドと
一体に形成され、このアクチュエータロッドは、物質を
収容した容器内の通路、例えば中央通路内を延びるのが
よい。噴射ガスを送り出す弁の制御ロッドは、アクチュ
エータロッドと嵌合する。
【0021】噴射ガスは、少なくとも1つのガス出口オ
リフィスを経て放出される。特定の実施形態では、噴射
ガスは、少なくとも2つのガス出口オリフィスを通って
放出され、上記少なくとも2つのオリフィスのそれぞれ
の位置及び向きは、オリフィスによって放出された噴射
ガスジェットが互いに出会うような仕方で選択されてい
る。かくして、塗布の特性が向上する。ガス出口オリフ
ィスは、例えばスプレー軸線の回りに対称に設けられ
る。
【0022】物質供給手段は、ガス出口オリフィスの軸
線と実質的に同一平面内に位置した軸線を定めるオリフ
ィスから成る。ガス出口オリフィスを、これらによって
放出されたガスジェットがデフレクタ又はそらせ板形成
要素でそらされることなく、直接互いに出会うような仕
方で配置するのがよい。変形例として、例えば少なくと
も1つのデフレクタ形成要素を設けてもよい。ガス出口
オリフィスは、スワール(旋回)チャネルを備える必要
はない。
【0023】特定の実施形態では、ガス出口オリフィス
の軸線は、物質供給オリフィスの軸線と45°の角度を
なしている。物質を送るこのオリフィスの軸線は、例え
ばスプレー軸線と一致するのがよい。
【0024】噴射ガスは、噴射ガス容器内に液化された
形態で入れられる。これにより、器具をコンパクトにす
ることができ、或いは変形例として、器具を長く、例え
ば圧縮空気を用いる場合よりも20回長く使用でき、し
かも噴射ガスを一定の圧力で放出でき、それにより例え
はこの器具を用いて行われるメーキャップの再現性が向
上する。噴射ガスは、化粧品又は皮膚科学分野で用いら
れているスプレー器具に使用できるものであるである。
【0025】器具は、例えば弁本体の入口のところに、
液化形態の噴射ガスが通らないようにしながらガス形態
の噴射ガスを通すことができる要素を有するのがよい。
かかる要素は、例えば焼結材料のブロックで構成された
ものであるのがよい。
【0026】スプレーされる物質は、液体、例えば固体
粒子を懸濁状態で含む液体、又は十分に細かい粉末であ
るのがよい。したがって、「スプレー」という用語は、
液滴の噴出だけでなく、乾燥状態の粒子の噴出(これ
は、「ダスチング(dusting )」又は「ブローイング
(blowing )」と通称されている)をも含むものとして
広義に解されるべきである。
【0027】物質入り容器は、噴射ガス入り容器に着脱
自在に固定され、かくして例えば共通の噴射ガス入り容
器を用いて種々の物質をスプレーすることが可能とな
る。物質を収容する容器は、例えば空気取入れダクトを
備える必要はない。変形例として、物質を収容する容器
は、空気を導入できる手段、例えば微小漏れ口又は物質
の入っている容器ないの圧力が下がった場合に開くこと
ができる弁を有してもよい。微小漏れ口を用いる場合、
これは、器具がうつ伏せ位置にある場合に物質がこれを
通過しないような仕方で作られる。本発明の内容は、添
付の図面を参照して本発明の非限定的な実施形態につい
ての以下の詳細な説明を読むと一層よく理解されよう。
【0028】
【発明の実施の形態】図1に示すスプレー器具100
は、液化形態の噴射ガス、例えばブタン、イソプロパ
ン、イソブタン又は弗素化化合物の入った加圧容器10
1と、押しボタン103及び物質P、例えば液体ファン
デーションメーキャップの入った容器104から成るデ
ィスペンサー組立体102とを有している。例を挙げる
と、物資Pは、固体粒子を懸濁状態で含む液体であるの
がよい。
【0029】図示の例では、容器104は、軸線Wの回
りに形状が全体として環状であるキャビティ105を有
し、このキャビティ105は、物質Pを収容していて、
外部が半径方向において第1の管状壁105aにより且
つ内部が半径方向に第2の管状壁105bによって構成
されている。壁105a,105bは、底部のところが
底部端壁105cにより一体化され、この底部端壁は、
軸線Wの回りに環状チャネル107を有しており、この
機能については以下に説明する。
【0030】キャビティ105の頂部は、ダクト111
を備えたカバー110によって閉鎖され、このダクト1
11は、軸線Wに平行なその軸線を有し、カバーの底面
に連結されている。カバー110は、壁105aの頂端
部のところに形成された肩112に当接できる。
【0031】ダクト111は、キャビティ105の実質
的に高さ全体にわたって延び、その底端部は、壁114
に取り付けられ、この壁は、チャネル107上で垂直方
向に底壁105cから上方に突出している。ダクト11
1を壁114に、例えば一方を他方の中に嵌合させるこ
とにより取り付けるのがよい。上述の壁114は、連続
であってもよく、或いは不連続であってもよく、例えば
これはスタッドによって構成できる。ダクト111及び
カバー110を例えば互いに一体に形成してもよい。
【0032】押しボタン103は例えば、頂部103a
と底部103bを互いに組み付けることにより作られ
る。図示の例では、底壁は、加圧容器101の弁を作動
させるための中空ロッド120と一体に形成されてお
り、この中空ロッドは、壁105bの内側で摺動でき
る。この弁はそれ自体、ロッド120の底端部に嵌め込
まれ、ノズル120の底部端面に肩を介して当接する中
空制御ロッド121を有するのがよい。
【0033】押しボタン103を軸線Wに沿って動かす
と、これは制御ロッド121に作用することができ、か
くして、噴射ガスがロッド120の内側でダクトに沿っ
て流れてキャビティ125に達するようになり、このキ
ャビティ125は、図2で分かるように、噴射ガス出口
オリフィス127a,127bを介して押しボタンの外
部に対向した2つの内部ダクト126a,126bと連
通状態にある。オリフィス127a,127bは、例え
ば実質的に互いに垂直な軸線Za,Zbを有し、これら
軸線はそれぞれ、例えばスプレー方向に対し約45°の
角度をなしている。
【0034】押しボタン103は又、例えばスプレー方
向と一致した軸線Zcを有する物質供給オリフィス13
0を更に有している。オリフィス130は、例えば中空
ロッド140の内部と連通し、この中空ロッドは、図5
で分かるようにその底端部が壁141によって閉鎖され
ており、この中空ロッドにはシャッタ形成環状ガスケッ
ト150が嵌着されており、ガスケット150は、例え
ばエラストマーで作られている。
【0035】図示の例では、ガスケット150は、その
平らな頂面151を介してロッド140の環状リブ14
2に当接している。ロッド140は、少なくとも1つの
物質導入オリフィス145を有し、その直径は、ロッド
140の軸線に沿って測定されたガスケット150の公
称厚さ以下である。オリフィス145は、ガスケット1
50が休止状態でリブ142に当接すると、オリフィス
145を完全に覆ってキャビティ105内の物質Pがオ
リフィス145を介してロッド140内へ入るのを阻止
するように位置決めされている。
【0036】例を挙げると、ロッド140は、その頂端
部を介して押しボタン103のハウジング160内に固
定され、ユーザが押しボタン103を押すと、ロッド1
20と一緒に動くことができる。ロッド140を押し下
げると、ガスケット150は壁114とリブ142との
間で圧縮され、かかる圧縮は、その厚さを減少させ、オ
リフィス145を少なくとも部分的に開放する作用効果
を有しており、したがって、キャビティ105内の物質
はオリフィス155を通りロッド140の上方に流れて
物質供給オリフィス130に達することが出来るように
なっている。
【0037】押しボタン103を離すと、ロッド140
は押しボタンと一緒に上昇し、ガスケット150が、ガ
スケットの形状記憶のためにオリフィス145を閉鎖す
るのに十分な厚さに戻ることができるようになってい
る。
【0038】器具100の作用は次の通りである。物質
Pをスプレーするため、ユーザは押しボタン103を押
し、それにより容器の弁のロッド121を押し下げ、噴
射ガスがロッド120の内部の通路内へ放出されるよう
にする。噴射ガスは、ロッド126a,126bを経て
流れてオリフィス127a,127bを経て流出し、そ
れにより、ベンチュリ効果により物質供給オリフィス1
30の前に吸引力を生じさせる。また、押しボタン10
3を押し下げると、ロッド140を動かしてガスケット
150を上述したように圧縮する作用効果も得られる。
次に、オリフィス145を少なくとも部分的に開放し、
するとキャビティ105内の物質Pは、ロッド140の
内側の通路を上方に流れて上述した吸引力の作用により
オリフィス130に達することができる。次に、物質
は、ユーザが引き続き押しボタン103を押す限り、軸
線Zcの方向に沿ってスプレーされる。押しボタンを離
すと、押しボタンは、上昇してその休止位置に戻ること
ができる。というのは、制御ロッド121が容器101
に専用の弾性手段によってその初期位置に戻されるから
であり、しかもガスケット150がそれ自体の弾性を有
しているからである。ガスケットは、その初期形状に戻
ることにより、オリフィス145を閉鎖し、したがっ
て、たとえ器具100を水平又は逆さまにした位置で持
ち運んでも、物質Pはキャビティ105の内部に封じ込
められたままであり、物質供給オリフィス130を通っ
て漏れ出る恐れがないようになる。
【0039】例を挙げると、容器100を噴射ガスの入
っている容器に着脱自在に固定し、物質を使いきったと
きに容器104を適宜交換できるようにする。また、こ
れにより、容器101を交換することができ、或いは、
単一の容器101を用いて互いに異なる物質を連続して
スプレーすることができる。
【0040】図1〜図5に対応する実施形態では、物質
供給手段は、押しボタン内に形成されたダクトの端部に
よって構成されるが、物質供給手段が毛管作用により物
質を吸収できる材料、例えばウィック、フェルト又は焼
結材料から成ることは本発明の範囲から逸脱しない。
【0041】また、フランス国特許出願公開第2,78
1,208号明細書に記載されているのと類似した仕方
で回転筒体の室のそれぞれの中に設けられた複数の互い
に異なる物質の供給手段を用いることが可能であり、か
かるフランス国特許出願の開示内容を本明細書の一部を
形成するものとしてここに引用する。
【0042】当然のことながら、本発明は、上述の実施
形態には限定されず、一般に、上述のシャッタに代えて
任意適当なシャッタ手段、例えば互いに対して動くこと
ができ、そしてシャッタを構成する2つの同軸壁20
1,202から成る図6に示すようなシャッタ手段を用
いてもよい。
【0043】例を挙げると、内側壁202を押しボタン
に固定されていて、底端部が閉鎖された中空ロッドによ
って形成するのがよい。物質は、噴射ガスの放出により
吸引力が生じるとこの中空ロッドの内側を上昇すること
ができる。
【0044】外側壁201は静止状態にあり、これは押
しボタンが休止位置にあるときに壁202を貫通して設
けられたオリフィス203を閉鎖するのに適している。
壁202は、押しボタンを押し下げるとオリフィス10
3と位置が符合するのに適したオリフィス204を有
し、それにより、オリフィス203を少なくとも部分的
に開放して物質が物質供給手段に到達することができ
る。
【0045】例えばボールの形をしていて、押しボタン
を動かすことにより開かれるのに適した逆止弁も又、図
7に示すように用いることができる。かかる逆止弁は、
押しボタンをユーザが離すと、閉鎖位置を取ることがで
きる。図示の例では、逆止弁は、ばね211によって閉
鎖位置に押圧されるシャッタ形成ボール210を有して
いる。アクチュエータロッド212が、押しボタンを押
し下げると、下方に動かされるように配置されている。
すると、物質は、ダクト213を経て流れて吸引力を生
じているゾーンに到達することができ、それによりこれ
をスプレーすることができる。
【0046】変形実施形態では、例えば物質が壁14に
形成された開口部及びダクト111の底端部に形成され
た開口部を通って壁114の内部の空間に達するように
なっていれば、環状チャネル107を省いてもよい。
【0047】噴射ガスの放出により生じる吸引力が単一
のオリフィスを通って得られるようにすることは、本発
明の範囲から逸脱しない。
【0048】物質供給手段が図8に示すように物質供給
部材、例えばフェルト、フォーム又は焼結部材から成る
ことは本発明の範囲から逸脱しない。この図では、毛管
作用により、物質を吸引力の生じているゾーン中へ供給
するのに役立つフェルトチップ又は先端部220が設け
られていることが分かり、このフェルトチップは、例え
ば上述のオリフィス130内に固定されている。
【0049】また、噴射ガスの入っている容器用の制御
ロッド121を軸線Wに対して傾斜させると、かかる制
御ロッド121により、噴射ガスを小出しすることがで
きる。ただし、押しボタンをそれに応じて設計すること
を条件とする。
【0050】容器104を、特に長期間の使用が想定さ
れている場合、空気取入れ口を設けないで製作してもよ
く、或いは空気取入れ口を備えた状態で製作してもよ
い。
【0051】空気を取り入れることができるようにする
ために、図9に示すように微少漏れ口230を例えばカ
バー110を貫通して、或いは、図9に示す例に対応し
てカバーと容器104の壁105aとの間に設けるのが
よい。かかる微少漏れ口は、特に器具がうつ伏せ位置に
あるとき、物質が微少漏れ口を通過するのを阻止する
が、空気がこれを通過できるように作られている。
【0052】図10に示すように例えば空気取入れオリ
フィス241を閉鎖できる240を更に設けるのがよ
い。弁240は、物質の入った容器の内部の圧力が減少
した場合に開き、逆の場合にはオリフィス241を閉鎖
する。例えば弁240をカバー110に埋め込み成形す
るのがよいが、別の方法で形成してもよく、これは本発
明の範囲から逸脱しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】スプレー器具の別の実施形態を示す図2のI−
Iにおける部分概略軸方向矢視断面図である。
【図2】図1の矢印IIに沿って見た概略部分平面図で
ある。
【図3】図2のIII−IIIにおける部分断面軸方向
断面図である。
【図4】図1の器具の部分概略分解斜視図である。
【図5】図1の詳細部Vを示す拡大図である。
【図6】シャッタの他の例を示す略図である。
【図7】シャッタの他の例を示す略図である。
【図8】毛管作用により物質を供給する部材の略図であ
る。
【図9】微小漏れ口の一例の略図である。
【図10】空気取入れ弁の一例の略図である。
【符号の説明】
100 スプレー器具 101,104 容器 102 ディスペンサー組立体 127a,127b ガス出口オリフィス 140 中空ロッド 145 物質導入オリフィス 150 ガスケット 201,210 シャッタ 212 アクチュエータロッド 230 微小漏れ口 240 空気取入れ弁

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種類の物質を媒体にスプレ
    ーする器具であって、噴射ガス源と、前記物質の供給源
    と流体連通状態に置かれるのに適した少なくとも1つの
    物質供給手段とを有し、前記物質が、前記噴射ガスの放
    出により前記少なくとも1つの物質供給手段の付近に生
    じる吸引力によって前記物質供給源から吸い出されるよ
    うになった器具において、前記少なくとも1つの物質供
    給手段と前記物質供給源との流体連通状態を中断させる
    のに適した少なくとも1つのシャッタ(150;20
    1;210)を更に有し、噴射ガスは、少なくとも2つ
    のガス出口オリフィス(127a;127b)を通って
    放出され、前記少なくとも2つのオリフィスのそれぞれ
    の位置は、オリフィスによって放出された噴射ガスジェ
    ットが互いに出会うような仕方で選択されていることを
    特徴とする器具。
  2. 【請求項2】 物質供給手段は、少なくとも1つのオリ
    フィス(130)から成ることを特徴とする請求項1記
    載の器具。
  3. 【請求項3】 物質供給手段は、物質を毛管作用(22
    0)で供給する少なくとも1つの部材から成ることを特
    徴とする請求項1記載の器具。
  4. 【請求項4】 前記器具は、噴射ガスが放出されている
    間、前記少なくとも1つの物質供給手段と物質の供給源
    との間の流体連通を自動的に再び確立するような仕方で
    構成されていることを特徴とする請求項1〜3のうち何
    れか一に記載の器具。
  5. 【請求項5】 前記器具は、噴射ガスディスペンサー弁
    及びシャッタに直接又は間接的に同時に作用するのに適
    した押しボタンを有し、ユーザが押しボタンを押してガ
    スを小出しすると、前記少なくとも1つの物質供給手段
    と物質の供給源との間の流体連通が得られることを特徴
    とする請求項1〜4のうち何れか一に記載の器具。
  6. 【請求項6】 前記器具は、第1の容器(104)を有
    し、該容器は、噴射ガスを収容した第2の容器(10
    1)に固定されていることを特徴とする請求項1〜5の
    うち何れか一に記載の器具。
  7. 【請求項7】 物質入り容器と噴射ガス入り容器は、こ
    れらが使用中互いに動くのを阻止するような仕方で互い
    に固定されていることを特徴とする請求項1〜6のうち
    何れか一に記載の器具。
  8. 【請求項8】 物質を収容する容器(104)は、噴射
    ガスの入った容器に取り付けられた弁を制御するための
    制御部材(120)を通過させることができる通路を後
    に残すように形状が環状であることを特徴とする請求項
    1〜7のうち何れか一に記載の器具。
  9. 【請求項9】 シャッタ(150;201;202;2
    10)は、器具の押しボタンを動かすことにより作動さ
    れる少なくとも1つの要素に作動的に連結されているこ
    とを特徴とする請求項1〜8のうち何れか一に記載の器
    具。
  10. 【請求項10】 前記要素は、物質が前記少なくとも1
    つの物質供給オリフィスに到達することができるように
    する少なくとも1つの内部通路を備えた中空ロッド(1
    40)から成ることを特徴とする請求項9記載の器具。
  11. 【請求項11】 シャッタは、物質をこれが前記少なく
    とも1つの物質供給手段に到達するよう流通させること
    ができる少なくとも1つのオリフィス(145)を閉鎖
    するのに適すると共に物質を小出ししている間、前記オ
    リフィスを少なくとも部分的に開放するのに適した少な
    くとも1つのガスケット(150)から成ることを特徴
    とする請求項1〜10のうち何れか一に記載の器具。
  12. 【請求項12】 シャッタは、中空ロッド(140)に
    取り付けられたガスケット(150)によって構成さ
    れ、前記中空ロッドは、その底端部が閉鎖され、ガスケ
    ットは、その頂面を介してロッドの肩に当接することが
    でき、中空ロッドは、これを貫通した少なくとも1つの
    物質導入オリフィス(145)を有し、オリフィスは、
    ガスケット(150)の厚さ以下の直径のものであり、
    前記ガスケットは、中空ロッドを押し下げると、その底
    面を介して静止状態の支承壁(114)に当接するのに
    適しており、それにより、ガスケットは圧縮されて導入
    オリフィス(145)を少なくとも部分的に開放し、か
    くして、物質が前記少なくとも1つの物質供給手段に向
    かって流れることができるようになっていることを特徴
    とする請求項11記載の器具。
  13. 【請求項13】 ガスケット(150)はその周囲を介
    して、ダクト(111)の内面に当接し、中空ロッド
    (140)は、軸方向に動いてダクト内に入ることがで
    き、ダクトは、外部と自由に連通することができること
    を特徴とする請求項12記載の器具。
  14. 【請求項14】 中空ロッド(140)は、噴射ガスの
    放出量を制御する押しボタン(103)を動かすことに
    より作動されることを特徴とする請求項12又は13記
    載の器具。
  15. 【請求項15】 ガスケットがその底面を介して当接す
    ることができる支承壁(114)内部の空間は、前記容
    器の底部端壁(105 C)に形成された環状チャネル
    (107)を介して物質の入った容器と連通することを
    特徴とする請求項12〜14のうち何れか一に記載の器
    具。
  16. 【請求項16】 前記器具は、底部(103b)と頂部
    (103a)を互いに組み付けることにより形成される
    押しボタン(103)を有していることを特徴とする請
    求項1〜15のうち何れか一に記載の器具。
  17. 【請求項17】 底部(103b)は、物質を収容した
    容器内の通路に沿って延びるアクチュエータロッド(1
    20)と一体に形成されていることを特徴とする請求項
    16記載の器具。
  18. 【請求項18】 噴射ガスを送り出す弁の制御ロッド
    (121)は、アクチュエータロッド(120)と嵌合
    することを特徴とする請求項17記載の器具。
  19. 【請求項19】 噴射ガスは、少なくとも1つのガス出
    口オリフィス(127a;127b)を経て放出される
    ことを特徴とする請求項1〜18のうち何れか一に記載
    の器具。
  20. 【請求項20】 ガス出口オリフィスは、スプレー軸線
    (Zc)の回りに対称に設けられていることを特徴とす
    る請求項1〜19のうち何れか一に記載の器具。
  21. 【請求項21】 物質供給手段は、ガス出口オリフィス
    の軸線(Za,Zb)と実質的に同一平面内に位置した
    軸線(Zc)を定めるオリフィス(130)から成るこ
    とを特徴とする請求項1〜20のうち何れか一に記載の
    器具。
  22. 【請求項22】 ガス出口オリフィスの軸線(Za,Z
    b)は、スプレー軸線(Zc)に対して45°の角度を
    なしていることを特徴とする請求項1〜21のうち何れ
    か一に記載の器具。
  23. 【請求項23】 噴射ガスは、噴射ガス容器(101)
    内に液化された形態で入れられていることを特徴とする
    請求項1〜22のうち何れか一に記載の器具。
  24. 【請求項24】 スプレーされる物質(P)は、液体で
    あることを特徴とする請求項1〜23のうち何れか一に
    記載の器具。
  25. 【請求項25】 スプレーされる物質(P)は、粉末で
    あることを特徴とする請求項1〜23のうち何れか一に
    記載の器具。
  26. 【請求項26】 物質入り容器(104)は、噴射ガス
    入り容器(101)に着脱自在に固定されていることを
    特徴とする請求項1〜25のうち何れか一に記載の器
    具。
  27. 【請求項27】 前記器具は、微小漏れ口(230)又
    は空気取入れ弁(240)を有していることを特徴とす
    る請求項1〜26のうち何れか一に記載の器具。
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