JP2003177418A - 液晶表示装置用基板及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置用基板及びそれを用いた液晶表示装置

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Yohei Nakanishi
洋平 仲西
Masakazu Shibazaki
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Kimiaki Nakamura
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Yoshiro Koike
善郎 小池
Takahiro Sasaki
貴啓 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、階調変化時の応答速度を低下させず
に光透過率を向上させた液晶表示装置用基板及びそれを
用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】対向配置される対向基板とともに液晶を挟
持するアレイ基板上に形成されたドレインバスライン6
と、ドレインバスライン6に接続されたTFT16と、
TFT16に接続され、ドレインバスライン6に平行に
連設されたストライプ状電極8及びスペース10とを備
え、ドレインバスライン6近傍のストライプ状電極8の
電極幅がそれより内方の内方電極12の幅より狭く形成
された画素電極3とを有するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置用基
板及びそれを用いた液晶表示装置に関し、特に、負の誘
電率異方性を有する液晶を垂直配向させたVA(Ver
ticallyAligned:垂直配向)モードや、
正の誘電率異方性を有する液晶を水平配向させて横電界
を印加するIPS(In−Plane−Switchi
ng)モード等の液晶表示装置用基板及びそれを用いた
液晶表示装置に関する。また、本発明は、光又は熱によ
り重合する重合性成分(モノマーやオリゴマー)を含有
する液晶層を基板間に封止し、液晶層に印加する電圧を
調整しながら(印加電圧が0(ゼロ)である場合を含
む、以下、場合に応じて単に「電圧を印加しながら」と
略記する)重合性成分を重合して基板界面に対してごく
わずかな傾斜角(いわゆるプレチルト角)を液晶分子に
付与する液晶表示装置及びそれに用いられる液晶票装置
用基板に関する。
【0002】
【従来の技術】負の誘電率異方性を有する液晶を垂直配
向させ、配向規制用構造物として基板上に土手(線状突
起)や電極の抜き部(スリット)を設けたマルチドメイ
ン垂直配向モード(Multi−domain Ver
tical Alignment mode)液晶表示
装置(以下、MVA−LCDと略称する)が知られてい
る。配向規制用構造物を設けているため、配向膜にラビ
ング処理を施さなくても電圧印加時の液晶配向方位を複
数方位に制御可能である。このMVA−LCDは、従来
のTN(Twisted Nematic:ねじれネマ
チック)モードのLCDに比べて視角特性に優れてい
る。
【0003】しかしながら、従来のMVA−LCDは、
白輝度が低く表示が暗いという欠点を有している。この
主な原因は、突起上方やスリット上方が配向分割の境界
となって暗線が生じるため、白表示時の透過率が低くな
って暗く見えることに因る。この欠点を改善するには、
突起やスリットの配置間隔を十分広くすればよいが、配
向規制用構造物である突起やスリットの数が少なくなる
ため、液晶に所定電圧を印加しても配向が安定するまで
に時間がかかるようになり、応答速度が遅くなってしま
うという問題を生じる。
【0004】この問題を改善し、高輝度でしかも高速応
答可能なMVA−LCDを得るために、ポリマーを用い
たプレチルト角付与技術を用いることが提案されてい
る。ポリマーを用いたプレチルト角付与技術では、液晶
にモノマーやオリゴマー等の重合性成分(以下、モノマ
ーと略称する)を混合した液晶組成物を基板間に封入す
る。基板間に電圧を印加して液晶分子をチルト(傾斜)
させた状態下で、モノマーを重合してポリマー化させ
る。これにより、電圧印加を取り去っても所定のプレチ
ルト角でチルトする液晶層が得られ、液晶配向方位を規
定することができる。モノマーとしては、熱若しくは光
(紫外線)で重合する材料が選択される。
【0005】しかしながら、ポリマーを用いたプレチル
ト角付与技術は、完成したLCD上に画像を表示させた
際の表示むらに関連していくつかの課題を有している。
まず、モノマー重合時の液晶駆動において局所的に生じ
る液晶の配向異常に起因して、完成したLCDの画像表
示で表示むらが生じてしまうという問題がある。
【0006】一方の正の誘電率異方性を有する液晶を水
平配向させて横電界を印加するIPSモード液晶表示装
置(以下、IPS−LCDと略称する)も、MVA−L
CDと同様に視角特性に優れている。但し、IPS−L
CDは櫛形電極によって液晶分子を水平面内でスイッチ
ングさせており、この櫛形電極により画素の開口率が著
しく低下してしまうため高い光強度のバックライトユニ
ットが必要になる。
【0007】MVA−LCDにおける突起やスリットに
よる画素の実質開口率の低下はIPS−LCDの櫛形電
極ほどではないにしても、TNモードのLCDに比べる
と、パネルの光透過率が低い。そのため現状では、低消
費電力が要求されるノートパソコンにはMVA−LCD
やIPS−LCDはほとんど採用されていない。
【0008】現在のMVA−LCDは広視野角化のた
め、電圧印加時に液晶分子が4方向に倒れるように、線
状突起や画素電極を線状に一部抜いたスリットを画素内
に複雑に多数配置している。このため画素の光透過率が
低くなる。
【0009】これを改善するため、単純な構成で隣り合
う線状突起の間隔を広くした場合の配向規制動作につい
て説明する。図14は、2分割配向領域を有するMVA
−LCDを示している。図14(a)は、MVA−LC
Dの1画素2を基板面法線方向に見た状態を示してい
る。図14(b)は、図14(a)に示すMVA−LC
Dをドレインバスライン6に平行に切った断面を示して
いる。図14(a)は1本のゲートバスライン4に連設
された3つの画素2を示している。図14(a)及び図
14(b)に示すように、画素電極3のゲートバスライ
ン4側両端部近傍にはゲートバスライン4に平行に延び
る2本の線状突起68が形成されている。また。対向基
板側コモン電極上には、画素中央を含む位置にゲートバ
スライン4に平行に延びる線状突起66が形成されてい
る。なお、アレイ基板側は、ガラス基板20及びゲート
バスライン4上に絶縁膜(ゲート絶縁膜)23が形成さ
れ、その上に絶縁膜22が形成されている。
【0010】この構成により、画素電極3とコモン電極
26との間に電圧が印加されて液晶層24内の電界分布
が変化すると、負の誘電率異方性を有する液晶分子24
aは2つの方向に傾斜する。すなわち、画素2のゲート
バスライン4側両端の線状突起68から対向基板側の線
状突起66に向かって液晶分子24aは傾斜する。これ
により、上下2分割のマルチドメインが形成される。M
VAモードでは、線状突起(あるいはスリット)が作る
電界により線状突起66、68近傍(あるいはスリット
近傍)の液晶分子24aから順に傾斜方向が規定されて
いく。従って、図14(a)及び図14(b)に示すよ
うに線状突起(あるいはスリット)の間隙が非常に広い
と、液晶分子24aの傾斜の伝播に時間がかかるため、
電圧を印加したときの液晶分子の応答が非常に遅くな
る。
【0011】そこで、ポリマーを用いたプレチルト角付
与技術の採用が考えられる。ポリマーを用いたプレチル
ト角付与技術は、従来の液晶材料に代えて重合可能なモ
ノマーを含む液晶層24に電圧を印加した状態でモノマ
ーを重合してポリマー化し、当該ポリマーに液晶分子2
4aの傾斜する方向を記憶させる。
【0012】ところが、図14(a)、(b)の構造で
液晶層24に電圧を印加しても、ドレインバスライン6
近傍の画素電極3端部で発生する電界により、ドレイン
バスライン6近傍の液晶分子24aは意図した傾斜方向
とは90°異なる方向に倒れてしまう。このため、ポリ
マーを用いたプレチルト角付与技術を用いても、図15
のMVA−LCDを基板面法線方向に見た画素顕微鏡観
察図に示すように、各表示画素2には遮光膜(BM)を
はみ出してドレインバスライン6に沿って大きな暗部X
1が視認されてしまう。
【0013】これを解決するために、本願出願人による
先の出願(日本国出願番号:特願2001−26411
7号、出願日:2001年8月31日)では、TFT1
6が形成されたアレイ基板側の画素電極3をライン・ア
ンド・スペースパターンのストライプ状電極にすること
を提案している。一例として図16は、MVA−LCD
の1画素2を基板面法線方向に見た実施例を示してい
る。図16に示すように、画素電極3は、ドレインバス
ライン6に平行にライン・アンド・スペースパターンが
形成されたストライプ状電極8及びスペース10を有し
ている。
【0014】一般に、配向膜による配向規制力は、配向
膜に接している液晶分子24aだけに作用し、セルギャ
ップ方向中央部の液晶分子にまでは及ばない。そのた
め、セルギャップ方向中央部の液晶分子24aは、画素
端部で発生する電界の影響を大きく受けて配向方位が乱
れてしまう。ドレインバスライン6に平行なストライプ
状電極8及びスペース10を有する画素電極3にする
と、電圧印加時に液晶分子24aはストライプ状電極8
及びスペース10に平行に倒れる。また、ストライプ状
電極8及びスペース10により全液晶分子24aの傾斜
方向が定まるので、画素端部で発生する横電界の影響を
最小限に抑えることができる。
【0015】上記出願で提案された液晶表示装置及びそ
の製造方法について、以下具体的に説明する。図16
は、提案に係るMVA−LCDの1画素2を基板面法線
方向に見た状態を示し、図17は図16のD−D線で切
断した断面形状を示している。図16に示すように、画
素電極3は、ドレインバスライン6に平行にライン・ア
ンド・スペースパターンが形成されたストライプ状電極
8及びスペース10を有している。画素2ほぼ中央でゲ
ートバスライン4に平行に形成された接続電極64によ
り、各ストライプ状電極8は電気的に接続されている。
また、ストライプ状電極8の一部がTFT16のドレイ
ン電極60に対向配置されたソース電極62に接続され
ている。
【0016】図17に示すように、画素領域中央部の接
続電極64に対向する位置の対向基板側にはゲートバス
ライン4に平行に延びる線状突起66が形成されてい
る。線状突起66により、液晶分子24aの配向規制方
向をより顕著に決定することができる。
【0017】対向基板側の線状突起66を設ける代わり
にアレイ基板側又は対向基板側の配向膜にラビング処理
を施してももちろんよい。この場合は、図17に示す矢
印のように、アレイ基板側は図16に示す領域B、C共
に接続電極64に向かってラビングを施すようにする。
対向基板側は接続電極64から遠ざかる方向に向かって
ラビングを施すようにする。また、光配向法を用いるこ
とも可能である。
【0018】図16及び図17に示すパネル構造を用い
て、光重合性モノマーが添加された液晶層24に電圧を
印加して画素2内の液晶分子24aを所定方向に傾斜さ
せた状態で、液晶層24に光を照射してモノマーを重合
して液晶分子24aのプレチルト角及び/又は配向方位
を規定した。完成したMVA−LCDを表示させて表示
領域を観察したところ、暗部X1が消滅して画素部全体
から光が透過して従来に比して透過率を向上させること
ができた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記出
願で提案された構造では、液晶層の配向を規定すること
はできるものの、スペース10上の液晶分子は上下を電
極で挟まれておらず、直接電界がかからないため、液晶
分子が配向しない(倒れない)。このため、スペース1
0近傍で透過率の低下が発生してしまうという問題が生
じる。このため、図16に示す構造は、図14に示す構
造より液晶配向を規定することが図れ、図15に示すよ
うな画素周辺部の暗部X1を発生させないようにして透
過率を向上させる一方で、画素周辺部より内方の光透過
率が逆に低下してしまい、画素全体の透過率を飛躍的に
向上させることができないという問題を有している。
【0020】本発明の目的は、階調変化時の応答速度を
低下させずに光透過率を向上させた液晶表示装置用基板
及びそれを用いた液晶表示装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的は、対向配置さ
れる対向基板とともに液晶を挟持する基板と、前記基板
上に形成されたバスラインと、前記バスラインに接続さ
れたスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続
され、前記バスラインに平行に連設されたストライプ状
電極及びスペースとを備え、前記バスライン近傍の前記
ストライプ状電極の電極幅がそれより内方の電極の幅よ
り狭く形成された画素電極とを有することを特徴とする
液晶表示装置用基板によって達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕本発明の第
1の実施の形態による液晶表示装置用基板及びそれを用
いた液晶表示装置について図1乃至図13を用いて説明
する。本実施の形態による液晶表示装置の画素電極3
は、ドレインバスライン6又はゲートバスライン4に平
行にストライプ状電極8及びスペース10が形成されて
いる。但し、バスライン近傍のストライプ状電極8の電
極幅がそれより内方の電極の幅より狭く形成されてい
る。また、スペース10の総面積が、スペース10の総
面積とストライプ状電極8及びそれ以外の電極総面積と
の総和である画素電極3総面積(電極領域総面積)の5
0%以下である点に特徴を有している。
【0023】さらに、ドレインバスライン6の延伸方向
に2分割配向させる場合には、ストライプ状電極8をド
レインバスライン6側の画素周辺部にのみ設け、ゲート
バスライン4の延伸方向に2分割配向させる場合には、
ストライプ状電極8をゲートバスライン6側の画素周辺
部及び配向分割境界近傍にのみ設けることを特徴として
いる。
【0024】図1乃至図4を用いて、本実施の形態によ
る画素電極3の構造を決めるための原理について説明す
る。図1は、VA−LCDを基板面に垂直に切断した一
部断面を示している。図1において、TFT等のスイッ
チング素子が形成されるアレイ基板側の絶縁性基板であ
るガラス基板20上に画素電極3が形成されている。画
素電極3は、ストライプ状電極8とスペース10の組合
せからなり、図中左右方向の不図示の領域にもストライ
プ状電極8とスペース10が交互に形成されている。本
例では、ストライプ状電極8の幅L=3μm、スペース
10の幅S=3μmである。アレイ基板側ガラス基板2
0と対向配置されて液晶層24を狭持する対向基板側ガ
ラス基板30の液晶層側面上にコモン電極26が形成さ
れている。
【0025】両ガラス基板20、30の液晶層24との
界面には垂直配向膜(不図示)が形成されている。液晶
層24は、光重合性モノマーが添加された負の誘電率異
方性を有する液晶材料が含まれている。
【0026】このような構成のVA−LCDにおいて、
ストライプ状電極8とコモン電極26との間に電圧を印
加して、液晶層24内の液晶分子24aへの電界強度を
変化させると、電界強度に応じて液晶分子24aのチル
ト角を変化させて透過率を変化させることができる。
【0027】図2は、ストライプ状電極8とコモン電極
26との間の印加電圧の変化に対する透過率の変化を示
すグラフである。横軸は、図1に示すVA−LCDのガ
ラス基板20の左右方向でのストライプ状電極8とスペ
ース10の配置位置を示している。縦軸は透過率を示し
ている。図中、連続する◆印で示された曲線は、印加電
圧3Vでの透過率分布を示している。連続する△印で示
された曲線は、印加電圧3.5Vでの透過率分布を示し
ている。連続する×印で示された曲線は、印加電圧4V
での透過率分布を示している。連続する□印で示された
曲線は、印加電圧5.4Vでの透過率分布を示してい
る。連続する−印(実線)で示された曲線は、印加電圧
10Vでの透過率分布を示している。いずれも、電圧印
加後500ms経過した時点での透過率分布を示してい
る。
【0028】図2に示すように、印加電圧を上げていく
と透過率もそれに応じて高くなるが、何れの場合もスト
ライプ状電極8中央部で極大値をとりスペース10中央
部で極小値をとる曲線となる。つまり、図1に示すよう
に、画素電極3がストライプ状電極8とスペース10と
の組合せからなる場合には、電圧印加時のストライプ状
電極8上方の電界強度とスペース10上方の電界強度に
差が生じ、スペース10上方の電界強度の方が相対的に
低くなるため、スペース10近傍で透過率の低下が発生
してしまう。これにより、ドレインバスライン6近傍の
画素電極3周辺端部の暗部X1が消滅しても全体として
の透過率は上がらない。例えば、図2において、□印曲
線で示す印加電圧5.4Vでの平均透過率は0.784
であるのに対し、後述のスペース10を持たない「べ
た」構造の画素電極3でのそれは、0.897(図4参
照)であり、約14%の輝度差(0.897/0.78
4=1.14)で「べた」構造の方が高輝度を得られ
る。
【0029】図3は、画素電極3が各画素領域内に一様
に形成されている以外は、図1と全く同一構成のVA−
LCDを示している。図4は、画素電極3とコモン電極
26との間の印加電圧の変化に対する透過率の変化を示
すグラフである。横軸は、図3に示すVA−LCDのガ
ラス基板20の左右方向に対応しており、画素領域ほぼ
中央部の画素電極3を示している。縦軸は透過率を示し
ている。図中、連続する◆印で示された曲線は、印加電
圧3Vでの透過率分布を示している。連続する□印で示
された曲線は、印加電圧5.4Vでの透過率分布を示し
ている。連続する−印(実線)で示された曲線は、印加
電圧10Vでの透過率分布を示している。いずれも、電
圧印加後500ms経過した時点での透過率分布を示し
ている。
【0030】図4に示すように、印加電圧を上げていく
と透過率もそれに応じて高くなるが、印加電圧の大きさ
に因らず何れの透過率分布もフラットで基板位置による
変化は見られない。つまり、図3に示すように、画素電
極3がスペース10を持たない「べた」構造の場合に
は、画素電極3中央部では電圧印加時の電界強度がフラ
ットであるため均等な透過率が得られる。
【0031】しかしながら、図14及び図15を用いて
既に説明したように、画素電極3がスペース10を持た
ない「べた」構造の場合には、ドレインバスライン6近
傍の画素電極3周辺端部には暗部X1が形成されてしま
うため、画素の透過率は全体としては下がってしまう。
【0032】すなわち、画素電極3中のスペース10の
占める割合が大きくなると液晶層24の配向状態は良好
になるが透過率は余り上がらない。一方、スペース10
の占める割合が小さくなり過ぎると液晶層24の配向乱
れが増加して透過率は低下する。
【0033】つまり、スペース10の総面積が、スペー
ス10及びストライプ状電極8及びそれ以外の電極の総
面積、すなわち画素電極3総面積に対して最適な割合を
持つようにすれば、透過率を最大にすることができる。
鋭意実験の結果、スペース10の占める割合が4〜50
%であれば液晶層24の配向状態を良好にして高透過率
が得られることが見出された。
【0034】また、暗部X1の発生を抑制するために、
ドレインバスライン6の延伸方向に2分割配向させる場
合には、少なくともストライプ状電極8をドレインバス
ライン6側の画素周辺部に設け、ゲートバスライン4の
延伸方向に2分割配向させる場合には、ストライプ状電
極8を少なくともゲートバスライン4側の画素周辺部及
び配向分割境界近傍に設けるようにすればよい。
【0035】本実施の形態による液晶表示装置につい
て、以下具体的に実施例を用いて説明する。まず、以下
の全ての実施例に共通の条件を次に列挙する。 配向膜:垂直配向膜; 液晶:負の誘電率異方性を有し、且つ光重合性モノマー
が添加されている; 偏光板:液晶パネルの両側にクロスニコルに配置されノ
ーマリブラックモードを実現する; 偏光板の偏光軸:バスラインに対して45°方向; 液晶パネル:対角15インチ; 解像度:XGA。
【0036】[実施例1−1]図5乃至図7を用いて本
実施例について説明する。図5は、本実施例によるMV
A−LCDの1画素2を基板面法線方向に見たアレイ基
板を示し、図6は図5のA−A線で切断したLCD断面
形状を示している。図5に示すように、画素電極3は、
スペース10が形成されておらず、画素領域周辺部より
内方で電極材が一様に形成された内方電極12を有して
いる。さらに、画素電極3は、ドレインバスライン6に
平行な両端部であって、接続電極64の上下両側に形成
された4つのスペース10と、内方電極12に対して各
スペース10を介して隣り合う4つのストライプ状電極
8を有している。上下方向に見て画素2ほぼ中央に形成
された接続電極64により、各ストライプ状電極8は内
方電極12と電気的に接続されている。また、内方電極
12の左上部がTFT16のソース電極62に接続され
ている。
【0037】本実施例では、ストライプ状電極8の幅L
=3μm、スペース10の幅S=3μmである。また、
本実施例におけるスペース10の総面積は、スペース1
0及びストライプ状電極8及びそれ以外の電極(内方電
極12及び接続電極66)の総面積である画素電極3総
面積に対して6%の割合を有している。
【0038】図6に示すように、画素領域中央部の接続
電極64に対向する位置の対向基板側にはゲートバスラ
イン4に平行に延びる線状突起66が形成されている。
線状突起66により、液晶分子24aの配向規制方向を
より顕著に決定することができる。
【0039】対向基板側の線状突起66を設ける代わり
にアレイ基板側又は対向基板側の配向膜にラビング処理
を施してももちろんよい。この場合は、図6に示す矢印
のように、アレイ基板側は図5に示す領域B、C共に、
ドレインバスライン6に平行に画素電極3中央に向かっ
てラビングを施すようにする。対向基板側は、接続電極
64から遠ざかる方向に向かってラビングを施すように
する。また、光(UV)配向を用いることも可能であ
る。
【0040】ところで、図5に示すTFT16近傍の破
線で囲った領域Aの液晶分子24bの傾斜方向が、図6
に示すように領域Bの液晶分子24aと逆方向になる配
向乱れが生じてしまうことがある。この配向乱れにより
液晶層24への電圧印加時に領域Aに暗部が形成されて
しまう。これを改善するための変形例を図7に示す。変
形例では、図7に示すように画素電極3のゲートバスラ
イン4側両端部近傍に、配向規制用構造物としてゲート
バスライン4に平行に延びる2本の線状突起68が形成
されている。線状突起68をゲートバスライン上及びゲ
ートバスライン4と画素電極3の間に追加すると、領域
Aの液晶分子24bの倒れる方向を領域Bの液晶分子2
4aと同じ方向にすることが可能である。なお、配向規
制用構造物として電極を一部形成しない電極抜き部(ス
リット)を用いることも可能である。
【0041】図7の変形例に係る構造を用いて液晶層2
4に電圧を印加(ゲート電極:DC30V、ドレイン電
極:DC−5V、コモン電極:グランド電位)して画素
2内の液晶分子24aを所定方向に傾斜させた状態で、
光重合性モノマーを添加した液晶に光を照射してモノマ
ーを重合して液晶分子24aのプレチルト角及び/又は
配向方位を規定した。完成したMVA−LCDを表示さ
せて表示領域を観察したところ、画素部全体から光が透
過し、従来のLCDに比較して透過率を向上させること
ができた。
【0042】このように本実施例によれば、ドレインバ
スライン6の延伸方向に2分割配向させる場合におい
て、ストライプ状電極8をドレインバスライン6側の両
画素周辺部にそれぞれ設け、且つスペース10の占める
割合を6%にしたので、液晶層24の配向状態を良好に
して高透過率を得ることができる。
【0043】[実施例1−2]図8を用いて本実施例に
ついて説明する。図8は、本実施例によるMVA−LC
Dの1画素2を基板面法線方向に見たアレイ基板側を示
している。本実施例は、画素電極3構造を除き実施例1
−1と同一構成を有している。実施例1−1の図5に示
した画素電極3構造に対して、本実施例の画素電極3に
は、図8に示すように、ドレインバスライン6に平行な
両端部であって接続電極64の上下両側に、それぞれ2
つずつ計8つのスペース10が形成され、内方電極12
に隣り合う各スペース10を介して2本ずつ計8つのス
トライプ状電極8が形成されている。
【0044】本実施例におけるスペース10の総面積
は、実施例1−1の2倍になるので画素電極3総面積に
対して12%の占有割合を有している。
【0045】このように本実施例においても、ドレイン
バスライン6の延伸方向に2分割配向させる場合におい
て、ストライプ状電極8をドレインバスライン6側の両
画素周辺部にそれぞれ複数設け、且つスペース10の占
める割合を12%にしたので、液晶層24の配向状態を
良好にして高透過率を得ることができる。
【0046】[実施例1−3]図9を用いて本実施例に
ついて説明する。図9は、本実施例によるMVA−LC
Dの1画素2を基板面法線方向に見たアレイ基板を示し
ている。本実施例は、画素電極3構造を除き実施例1−
1と同一構成を有している。実施例1−1の図5に示し
た画素電極3構造に対して、本実施例の画素電極3は、
図5の内方電極12のドレインバスライン6の延伸方向
の高さを低くして内方電極12'とし、高さを低くした
領域にラインアンドスペース状のストライプ状電極8'
及びスペース10'を設けている点に特徴を有してい
る。この構造にすることにより、本実施例におけるスペ
ース10、10'の総面積は、画素電極3総面積に対し
て35%の占有割合を有するようになる。
【0047】このように本実施例においても、ドレイン
バスライン6の延伸方向に2分割配向させる場合におい
て、ストライプ状電極8をドレインバスライン6側の両
画素周辺部にそれぞれ複数設け、且つスペース10の占
める割合を35%にしたので、液晶層24の配向状態を
良好にして高透過率を得ることができる。
【0048】[実施例1−4]図10乃至図13を用い
て本実施例について説明する。図10は、本実施例によ
るMVA−LCDの1画素2を基板面法線方向に見たア
レイ基板を示している。本実施例に係る画素電極3の構
造は、ストライプ状電極8及びスペース10がゲートバ
スライン4に平行に形成されている点に特徴を有してい
る。図中左右方向の2方向に配向分割させるため、TF
T16のソース電極62と接続された画素上半分の1本
のストライプ状電極8は、スペース10を介して図の右
上の接続電極64aで図上側の内方電極12aと接続さ
れ、画素下半分の1本のストライプ状電極8はスペース
10を介して図左下の接続電極64dで図下側の内方電
極12bと接続されている。両側にスペース10が設け
られたストライプ状電極8'に内方電極12aは右側の
接続電極64bで接続され、内方電極12bは左側の接
続電極64cで接続されている。
【0049】こうすることにより、ドレインバスライン
6に平行な画素電極端で発生する横電界によりドレイン
バスライン6に対して直角方向に傾斜する液晶分子の配
向を積極的に利用することができる。なお、接続電極6
4a〜64dの位置を左右反対にして図10とは左右逆
の画素電極3構造にしてももちろんよい。この構造によ
り、本実施例におけるスペース10の総面積は、画素電
極3総面積に対して4%の占有割合となる。
【0050】このように本実施例において、ゲートバス
ライン4の延伸方向に2分割配向させるため、少なくと
もストライプ状電極8をゲートバスライン4側の画素周
辺部に設けると共に、ストライプ状電極8'を配向分割
境界近傍(2つの内方電極12、12'が対向する位
置)に設け、且つスペース10の占める割合を4%にし
たので、液晶層24の配向状態を良好にして高透過率を
得ることができる。
【0051】図11は、図10のB−B線で切断した断
面を示している。図12は、図10のC−C線で切断し
た断面を示している。図11及び図12に示すように、
接続電極64a、64dと、それらと隣接するドレイン
バスライン6との間の対向基板上に線状突起66が形成
されている。線状突起66を形成することにより、接続
電極64a、64d側の内方電極12,12'端辺と、
それらに隣接するドレインバスライン6との間の電界の
影響をなくすことができる。さらに配向方向を確実にす
るため、ラビング処理や光配向処理を施してもよい。
【0052】図13は本実施例の変形例を示している。
図13に示すように、内方電極12の図左側端部近傍と
内方電極12'の図右側端部近傍のアレイ基板上にそれ
ぞれ線状突起68を形成するようにしてもよい。線状突
起68を形成することにより、内方電極12の図左側端
部近傍及び内方電極12'の図右側端部近傍と、それら
に隣接するドレインバスライン6との間の電界の影響を
なくすことができる。
【0053】この構成において液晶層24に電圧を印加
して、液晶層24内のモノマーを重合させる。完成した
MVA−LCDは、重合したポリマーによって液晶分子
24aの倒れる方向が定まるため、画像表示の際に画素
端で発生する電界の影響をほとんど受けない。MVA−
LCDを表示させて表示領域を観察したところ、画素部
全体から光が透過し、従来のLCDに比較して透過率を
向上させることができた。
【0054】〔第2の実施の形態〕次に、本発明の第2
の実施の形態による液晶表示装置用基板及びそれを用い
た液晶表示装置について図18乃至図20を用いて説明
する。まず、第1の実施の形態において図5を用いて説
明したが、TFT16のソース電極62とストライプ状
電極8との接続部を示す破線で囲った領域Aでは、液晶
分子24bが逆方向に倒れるため、正方向に倒れる液晶
分子24aとの境界に暗線が発生する。この現象は図1
6及び図17に示した提案された画素電極構造でも発生
している(図17の液晶分子24b参照)。第1の実施
の形態では、アレイ基板側に線状突起68を設けること
で暗線の発生を抑制しているが、ここで、線状突起68
を設けない場合の状態についてさらに考察する。
【0055】線状突起68を設けたりしない場合には、
暗線の発生位置を規定する電界がないため、逆方向に倒
れる液晶分子24bの領域は任意に広がることができ
る。このため、ドレインバスライン6近傍でバスライン
に直交する方向に倒れる液晶分子24a'(不図示)が
BM領域から表示領域側に引き出される作用が生じ、液
晶分子24a'の存在領域がドレインバスライン6と画
素周辺部との間に形成される。従って、ドレインバスラ
イン6近傍で表示領域外にあった暗線X1が膨らんで、
図18の画素顕微鏡観察図のように、表示領域内のドレ
インバスライン6近傍に暗線X1が現れてしまう。
【0056】本実施の形態では、上記問題を解決するた
めに、ソース電極62とストライプ状電極との接続部付
近で逆方向に倒れる液晶分子24bと、ドレインバスラ
イン6近傍でドレインバスライン6に直交する方向に倒
れる液晶分子24aとが影響し合わない構成にした。
【0057】本実施の形態による液晶表示装置につい
て、以下具体的に実施例を用いて説明する。 [実施例2−1]本実施例について図19を用いて説明
する。図19(a)は、2分割配向領域を有するMVA
−LCDの1画素2を基板面法線方向に見た状態を示し
ている。図19(b)はMVA−LCDを基板面法線方
向に見た画素顕微鏡観察図である。図19(a)に示す
ように、本実施例では、ドレインバスライン6とTFT
16との間に1本のストライプ状電極9及びスペース1
0を形成している。
【0058】また、液晶分子24bが逆方向に倒れるこ
とを防ぐため、TFT16のソース電極62とストライ
プ状電極8との接続部において、接続部中央のストライ
プ状電極8を接続部側で切断して、ソース電極62とス
トライプ状電極8端部との間にギャップ11を形成す
る。
【0059】ドレインバスライン6とTFT16との間
に少なくとも1本以上のストライプ状電極9及びスペー
ス10を形成すると、ストライプ状電極9によって、画
素電極3上におけるドレインバスライン6近傍の液晶分
子24aは、スペース10の長手方向と平行な方向に倒
れる。これにより、ドレインバスライン6に直交する方
向に倒れる液晶分子24aと、TFT16のソース電極
62付近で逆方向に倒れる液晶分子24bの配向が影響
し合わないようにすることができる。このため、ドレイ
ンバスライン6近傍の暗線X1を表示領域外のBMに留
めておくことができる。
【0060】また、TFT16のソース電極62と画素
電極3との接続部のストライプ状電極8を少なくとも一
箇所切断してギャップ11を形成することにより、新た
なストライプ状電極8端を形成したのと同様の効果が得
られるので、暗線X1の発生を最小限に抑えることがで
き、またその発生位置を表示領域外のBMに固定するこ
とができる。
【0061】なお、暗線X1は基板間のセルギャップを
維持するビーズスペーサ等を核としてしばしば発生する
ので、ギャップ出し用のスペーサを柱状スペーサに置き
換えて表示領域外に配置するのが望ましい。
【0062】なお、ストライプ状電極8、9の幅Lは、
余り細過ぎると切断してしまう可能性があり、また余り
太過ぎると液晶分子24aがスペース10の長手方向に
平行に倒れなくなる。また、スペース10の幅Sが余り
に狭いとストライプ状電極8、9が短絡する可能性があ
り、また余りに広いと液晶分子24aがスペース10の
長手方向に倒れなくなる。そこで、ストライプ状電極
8、9の幅L及びスペース10の幅Sは0.5μm以上
5μm以下に設定することが望ましい。同様に、ギャッ
プ11の幅(ソース電極62端部とそれに対向するスト
ライプ状電極8端部との距離)も0.5μm以上5μm
以下に設定するのが望ましい。
【0063】なお、本実施例及び以下の実施例では、垂
直配向膜を使用し、液晶は誘電率異方性が負、偏光板は
クロスニコルに液晶パネルの両側に貼付するのでノーマ
リーブラック、偏光板の偏光軸はバスラインに対して4
5°方向である。パネルサイズは15型、解像度はXG
Aである。
【0064】[実施例2−2]本実施例について図20
を用いて説明する。図20(a)は、2分割配向領域を
有するMVA−LCDの1画素2を基板面法線方向に見
た状態を示している。図20(b)はMVA−LCDを
基板面法線方向に見た画素顕微鏡観察図である。図20
(a)に示すように、本実施例では、実施例2−1と同
様に、ドレインバスライン6とTFT16との間に1本
のストライプ状電極9及びスペース10を形成してい
る。
【0065】また、液晶分子24bが逆方向に倒れるこ
とを防ぐため、TFT16のソース電極62とストライ
プ状電極8との接続部において、接続部両脇の2つのス
トライプ状電極8を接続部側で切断して、ソース電極6
2とストライプ状電極8端部との間に2つのギャップ1
1a、11bを形成する。
【0066】このような構成にしても、ストライプ状電
極9によって、画素電極3上におけるドレインバスライ
ン6近傍の液晶分子24aは、スペース10の長手方向
と平行な方向に倒れる。これにより、ドレインバスライ
ン6に直交する方向に倒れる液晶分子24aと、TFT
16のソース電極62付近で逆方向に倒れる液晶分子2
4bの配向が影響し合わないようにできる。
【0067】また、ギャップ11a、11bを形成する
ことにより、新たな2つのストライプ状電極8端を形成
したのと同様の効果が得られるので、暗線X1の発生を
最小限に抑えることができ、またその発生位置を表示領
域外のBMに固定することができる。
【0068】本実施例においても実施例2−1と同様
に、セルギャップを維持するための柱状スペーサを表示
領域外に配置するのが望ましい。また、ストライプ状電
極8、9の幅L及びスペース10の幅Sは0.5μm以
上5μm以下に設定することが望ましい。同様に、ギャ
ップ11a、11bの各幅も0.5μm以上5μm以下
に設定するのが望ましい。
【0069】〔第3の実施の形態〕次に、本発明の第3
の実施の形態による液晶表示装置用基板及びそれを用い
た液晶表示装置について図21乃至図26を用いて説明
する。図21は、本実施形態によるMVA−LCDを基
板面に垂直な方向で切断した断面を模式的に示してい
る。また図22乃至図26は、配向膜32近傍の状態を
示す模式図である。図21及び図22に示すように、画
素電極3上及びコモン電極26上にそれぞれ設けられた
配向膜32、34上にポリマー層36が形成されてい
る。また、図23の配向方向の変化を示す曲線38に示
すように、ポリマー層36ポリマーの分子配向が垂直配
向膜面では垂直になり、液晶面ではθpの方向に傾斜し
ている。
【0070】このように、図21に示した配向規制用構
造物である線状突起66、68間の間隙では、ポリマー
層36が液晶分子24aの配向方向を規定する。すなわ
ち、構造物間においても液晶分子24aの配向方向が規
定されるため、中間調の表示における応答時間を短くで
き、さらに、液晶の配向乱れが少なくなるので透過率を
改善することができる。
【0071】本実施の形態による液晶表示装置につい
て、改めて図21乃至図26を用いて以下具体的に説明
する。図21において、画素電極3及びコモン電極26
は、ITO等の透明画素電極材により形成されている。
画素電極3及びコモン電極26上には、高さ1.5μ
m、幅10μmの線状突起(土手状配向規制用構造物)
66、68が形成されている。線状突起66、68間隙
は25μmである。画素電極3及びコモン電極26上、
及び線状突起66、68上にはそれぞれ垂直配向膜3
2、34が形成されている。対向する垂直配向膜32、
34間には厚さ約4μmのネガ型液晶層24が封止され
ている。図示のようにθp方向に液晶分子24aが傾斜
している。垂直配向膜32、34表面には、ラビング処
理や光配向処理などは一切施されていない。
【0072】図22は、垂直配向膜32上にポリマー層
36が形成されている様子を示している。図示は省略し
たが、対向基板側の垂直配向膜34上にも同様のポリマ
ー層36が形成されている。図23は、垂直配向膜32
の表面に、液晶層24側に角度θpで液晶分子24aに
プレチルトを付与するポリマー層36が形成されている
状態を示している。配向方向の変化を示す曲線38で示
すように、ポリマー層36中のポリマーは液晶層24と
接する最表面ではチルトしており、線状突起66、68
間の間隙で液晶分子24aにプレチルトを付与すること
が可能になる。図23に示すように、ポリマー層36の
表面に起伏があることによりポリマーの表面エネルギー
が大きくなる。ポリマー層36の厚さが5000Åより
大きい場合、ポリマー層36での電圧降下が大きくなる
ため、駆動電圧が高くなり実用的ではない、逆に10Å
より小さい場合充分な配向規制力が得られない。
【0073】図23に示すポリマー層36は、アクリロ
イル基と液晶骨格を持つモノマーを重合開始剤と共にネ
ガ型液晶に0.3wt%添加して、電圧を印加しつつ照
度20mW/cm2、2JのUV光などで重合させるこ
とにより形成される。配向膜32に垂直配向性のポリイ
ミド膜を使用した場合、垂直配向膜32表面に厚さ約1
00Åのポリマー層36が形成されていることがAFM
(原子間力顕微鏡)とTEMにより確認された。実際に
ポリマーのリタデーション(Δn・d)をエリプソメー
タで測定したところ、ポリマーは液晶配向方向に配向し
ていることが判ると共に、0.01nm以上で安定した
液晶の配向が確認された。
【0074】図24はポリマー層36が部分的に形成さ
れている状態を示す模式図である。以上のように、モノ
マーの添加量が少ない場合(約0.5wt%以下)、ま
たゆっくり固化した場合(約50mW/cm2以下のU
V光源)に配向膜上へのポリマー層の積層、または部分
積層を実現できる。さらに電界を印加しながら重合する
ことで、ポリマーを液晶方向に配向させ、リタデーショ
ンを持たせることができる。そして、このリタデーショ
ンの付与は傾斜液晶配向を実現する。また、モノマー量
が多い場合はネットワーク状のポリマーが混在する可能
性がある。
【0075】図25は、配向膜32、34が水平配向膜
である場合に形成されるポリマー層36を示している。
モノマーをポジ型液晶に添加して、電圧を印加しつつ重
合することにより形成される。または、モノマーに側鎖
を形成することによっても実現できる。図25の配向方
向の変化を示す曲線38に示すように、ポリマー層36
ポリマーの分子配向が水平配向膜32面では水平にな
り、液晶層24面では所定角度方向に傾斜している。ポ
リマーにプレチルトが付与されて、液晶全体が平均的に
チルトする。
【0076】図26は水平配向膜32上に膜状のポリマ
ー層36を形成した状態を示している。配向方向の変化
を示す曲線38に示すように、ポリマー層36ポリマー
の分子配向が水平配向膜面では水平になり、液晶面では
ほぼ垂直に立たせることが可能になる。このポリマー層
36も、水平配向膜32上でモノマーを重合することに
よって実現できる。またはモノマーに側鎖を形成するこ
とによって実現できる。
【0077】本実施形態では、配向規制用構造物として
線状突起を用いたが、もちろんこれ以外に、隔壁、スリ
ット、微細スリット、ラビング配向膜等を用いることも
可能である。配向膜を用いなくても基板自体が垂直ある
いは水平配向性を有している基板上にポリマー層を形成
することも可能である。本実施の形態によるポリマー層
は、スメクティック液晶を使用した強誘電液晶の配向安
定化にも適用できる。
【0078】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、局在する配向規制用構造物の間にも配向方向を規定
するポリマー層を形成できるため、基板全面で液晶を安
定して配向させることができるので、中間調の応答時間
を短縮させることができ、さらに、高い透過率を実現す
ることができる。
【0079】〔第4の実施の形態〕次に、本発明の第4
実施の形態による液晶表示装置用基板及びそれを用いた
液晶表示装置について図27乃至図34を用いて説明す
る。本実施の形態の説明をする前にその前提技術につい
て説明する。本願出願人による先の出願(日本国出願番
号:特願2001−264117号、出願日:2001
年8月31日)では、TFT16が形成されたアレイ基
板側の画素電極3をライン・アンド・スペースパターン
のストライプ状電極にすることを提案している。図27
及び図28は先の出願で提案された配向制御手段を示し
ている。図27及び図28に示すように、基板上に設け
た数μm幅のストライプの繰り返しからなるストライプ
状電極8とスペース10とを用い、液晶分子24aをス
トライプ状電極8やスペース10の長手方向に平行に配
向させることで、画素内の配向分割境界部ができるだけ
少なくなるような構成を提案している。
【0080】この場合、フォトリソグラフィプロセスで
のばらつきに起因したストライプ状電極8の電極幅Lの
わずかな変動によって液晶表示装置のT−V特性(印加
電圧対透過率特性)が変化し、これが表示ムラとして見
えてしまうという問題があることが分かっている。この
問題については、先の出願において、ストライプ状電極
8の電極幅L≧スペース10の幅S、として解決するこ
とを提案している。
【0081】また、ストライプ状電極8とスペース10
とを用いたパネルにおいて液晶配向を複数の方位に制御
するためには、例えば図29、図30のように複数の方
位を向いたストライプ状電極8とスペース10を組み合
わせた(魚骨状)パターンを用いる必要がある。このと
きストライプ状電極8及びスペース10の境界部(背骨
部)に着目して、中間調表示時におけるストライプ状電
極8の電極幅Lとスペース10の幅Sに対する配向状態
を調査した結果を図31に示す。図31に示すように、
L>Sの方が境界部の暗線(配向方位が偏光軸方位に揃
うため、光学的に暗く見える線)が太く、不均一になる
ことが分かった。暗線が太く、不均一であると透過率低
下、ムラ発生等の問題が生じる。これは、先の出願で提
案したストライプ状電極8の電極幅Lとペース10の幅
Sとの関係とは逆の関係になる。なお、この結果は液晶
中のモノマーを重合してポリマー化する前のものであ
り、重合時に十分高い電圧を印加すればこの問題はほと
んど生じないが、重合電圧が低い場合や、高分子を用い
たプレチルト角付与技術を用いずにストライプ状電極8
とスペース10のみで配向させる場合などに問題となる
可能性があり、ストライプ状電極8とスペース10、及
び境界部の双方での配向はより安定な方が望ましい。
【0082】本実施の形態の原理を図32に示す。図3
2に示すように、境界部(背骨)近傍と、境界部から離
れたところとで、ストライプ状電極8の電極幅Lおよび
スペース幅Sを異ならせる。具体的には、境界部近傍で
はストライプ状電極8の電極幅Lをスペース幅Sより狭
くし、境界部近傍ではストライプ状電極8の電極幅Lを
スペース幅Sより広くする。境界部近傍においては暗線
が細く均一となり、かつ境界部から離れた領域では幅
S、Lのばらつきに起因した透過率変化を小さくできる
ことにより表示ムラを改善できる。
【0083】本実施の形態による液晶表示装置につい
て、以下具体的に実施例を用いて説明する。 [実施例4−1]図33を用いて本実施例について説明
する。15型XGAパネル(画素ピッチ:297μm、
画素数:1024×768)を作製した。図33はこの
パネルの一画素を示している。一方の基板上にTFT1
6、ゲートバスライン4、ドレインバスライン6及び、
ストライプ状電極8とスペース10とからなる画素電極
3を形成した。他方の基板には、カラーフィルタ層およ
びコモン電極を形成した。基板材料には板厚0.7mm
のガラス基板OA−2(日本電気硝子社製)を用いた。
ストライプ状電極8は画素中央部から4方位(右上、右
下、左上、左下)に延びるようにした。
【0084】ここで、境界部(背骨)近傍のストライプ
状電極8の電極幅Lを2μm、スペース10の幅Sは4
μmとし、境界部から離れた領域のストライプ状電極8
の電極幅Lを4μm、スペース幅Sを2μmとした。境
界部端からストライプ状電極8パターン幅変化部までの
距離xは、5μmとした。
【0085】これらの基板上に、印刷法を用いて垂直配
向膜(JSR社製のポリイミド材料)を形成し、180
℃で60分の熱処理を行った。さらに、これらの基板を
径4μmのスペーサ(積水ファインケミカル社製)を介
して貼り合せ、液晶未注入の空セルを作製した。このセ
ルに、光重合性モノマー(大日本インキ社製)を微量添
加した誘電率異方性が負の液晶(メルク社製)を注入
し、液晶パネルを作製した。光重合性モノマーの添加量
は、2.4wt%とした。次に、液晶パネルに電圧を印
加して紫外線を照射し、モノマーを重合してポリマー化
した。重合時の印加電圧は10V、UV照射量は200
0mJ/cm2(λ=365nm)とした。
【0086】[実施例4−2]図34を用いて本実施例
について説明する。本実施例は、以下の要件を除いて実
施例4−1と同様である。境界部近傍と境界部から離れ
た領域のストライプ状電極8の電極幅を連続的に変化さ
せた。これによっても実施例4−1と同様の効果が得ら
れる。
【0087】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、熱もしくは光で重合するポリマー材を利用して液晶
分子のプレチルト角および電圧印加時の傾斜方向を規定
する液晶表示装置における表示特性の改善を図ることが
できる。
【0088】〔第5の実施の形態〕次に、本発明の第5
の実施の形態による液晶表示装置用基板及びそれを用い
た液晶表示装置について説明する。光又は熱により重合
するモノマーを含有する液晶層を基板間に封止し、液晶
層に電圧を印加しながら重合性成分を重合して液晶配向
を規定するポリマーを用いたプレチルト角付与技術によ
る液晶表示装置では、同じ画像を長時間表示し続ける
と、表示を変えても前の画像が残って見えてしまう焼付
き現象(imagesticking)が発生すること
がある。本実施形態では、ポリマーを用いたプレチルト
角付与技術に基づく焼付き現象を防止することを目的と
している。
【0089】鋭意検討の結果、添加するモノマーの分子
量を液晶組成物の平均分子量の1.5倍と同程度かそれ
以下にすることにより焼付き現象を防止することができ
ることを見出した。特に、モノマー分子量を液晶組成物
の平均分子量と同程度かそれ以下にすることにより優れ
た焼付き現象の防止効果が得られることを見出した。ま
た、重合開始材の分子量を液晶組成物の平均分子量と同
程度かそれ以下にすることにより焼付き現象を防止する
ことができることを見出した。以下、具体的に説明す
る。
【0090】高分子を用いたプレチルト角付与技術の液
晶表示装置の焼付きを解決するため、各種モノマー、重
合開始材、液晶組成物を検討した結果、以下の知見を得
た。液晶組成物の分子量Mlc、モノマーの分子量Mm
重合開始材の分子量Miniとしたとき、 (i)Mmが小さくなるほど焼付き率は低くなる。特
に、MmがMlcと同程度あるいはそれ以下のときに焼付
き率が低くなる。 (ii)Miniは小さい方が焼付き率は低い。特に、M
iniがMlcと同程度あるいはそれ以下のときに焼付き率
が低くなる。 (iii)モノマーの濃度は、焼付き率の観点からは
0.1wt%以上10wt%以下が望ましい。特に、
0.3wt%程度が望ましい。 (iv)重合開始材は、最適紫外線照射量を減らし、生
産効率を上げるのに必要である。ただし、濃度が高すぎ
ると焼付き率が悪化する。重合開始材濃度は0.1wt
%以上10wt%以下が望ましい。特に、2wt%程度
が望ましい。
【0091】焼付き率は次のようにして求める。白黒の
チェッカーパターンをLCDの表示領域に長時間表示さ
せる。その直後、表示領域全面に所定の中間調を表示さ
せ、白を表示していた部分の輝度と黒を表示していた部
分の輝度差を求め、当該輝度差を、黒を表示していた部
分の輝度で除して焼付き率を求める。
【0092】本実施の形態による液晶表示装置につい
て、以下具体的に実施例及び比較例を用いて説明する。
以下の全ての実施例では、垂直配向膜を使用し、液晶は
誘電率異方性が負、偏光板はクロスニコルに液晶パネル
の両側に貼付するのでノーマリーブラック、偏光板の変
更軸はバスラインに対して45°方向である。パネルサ
イズは15型、解像度はXGAである。
【0093】[実施例5−1]平均分子量約350の液
晶組成物に分子量約350のジアクリレートモノマーを
0.3wt%混合した液晶材料を使用した高分子を用い
てプレチルト角を付与したLCDを作製した。このLC
Dの48時間後の焼付き率は5%であった。
【0094】[比較例5−1]一方、平均分子量約35
0の液晶組成物に分子量約700のジアクリレートモノ
マーを0.3wt%混合した液晶材料を使用した高分子
を用いてプレチルト角を付与したLCDを作製した。こ
のLCDの48時間の焼付き率は30%であった。
【0095】[実施例5−2]分子量約350のジアク
リレートモノマーに分子量約260の重合開始材を5w
t%加えた。平均分子量約350の液晶組成物に、この
重合開始材を含むモノマーを0.3wt%混合した液晶
材料を使用した高分子を用いてプレチルト角を付与した
LCDを作製した。このLCDの48時間後の焼付き率
は5%であった。なお、本実施例では、所定のチルト角
発現に必要な紫外線照射量は、実施例5−1の10分の
1であった。
【0096】[比較例5−2]一方、分子量約350の
ジアクリレートモノマーに分子量約350の重合開始材
を5wt%加えた。平均分子量約350の液晶組成物
に、この重合開始材を含むモノマーを0.3wt%混合
した液晶材料を使用した高分子を用いてプレチルト角を
付与したLCDを作製した。このLCDの48時間の焼
付き率は10%であった。
【0097】[実施例5−3]平均分子量約350の液
晶組成物に分子量約350のジアクリレートモノマーを
0.3wt%混合した液晶材料を使用した高分子を用い
てプレチルト角を付与したLCDを作製した。このLC
Dを120℃で2時間アニールしたが、配向は安定して
いた。
【0098】〔第6の実施の形態〕次に、本発明の第6
の実施の形態による液晶表示装置について図35乃至図
43を用いて説明する。ポリマーを用いてプレチルト角
を付与した液晶パネルは、配向状態の安定化を目的とし
て、アモルファスTN(特願平6−148122号公
報)や強誘電性液晶(SID'96,Digest、p
699)等で報告されている。アモルファスTNを例に
従来技術を説明する。所定のカイラル材を含有した液晶
にジアクリレート樹脂を添加し、当該液晶を空パネルに
注入する。液晶層に電圧を印加しつつ紫外線を照射する
ことで、配向状態の欠陥(ディスクリネーション)の固
定化及び電圧印加による欠陥数の制御の両効果がもたら
され、これにより従来観察されたアモルファスTNのヒ
ステリシスや、欠陥の不安定性を解消できるようになっ
た。ポリマーを用いたプレチルト角付与技術のポイント
は、液晶層に電圧を印加して液晶分子を所定方位に配向
させた状態で紫外線を照射し、液晶層内の光硬化性樹脂
をポリマー化することにある。
【0099】本実施の形態は、上記従来技術を基本とし
つつ、当該技術を他の表示方式や構造を備えたLCDに
適用する際の改良を提示すると共に、さらに、ポリマー
を用いたプレチルト角付与技術の信頼性を一段と改善す
る技術を提供する。以下、IPS−LCD(横電界スイ
ッチング型液晶表示装置)でのマルチドメイン化、反射
型や半透過型液晶表示装置での表示特性(コントラスト
等)の改善、さらにポリマーを用いたプレチルト角付与
技術の信頼性改善として焼付き現象(液晶の配向状態が
通電により若干変化し、表示パターンが残る)の低減に
ついて具体的に実施例を用いて説明する。
【0100】[実施例6−1]図35は従来のIPS−
LCDの表示電極及びコモン電極の配置構成を示してい
る。IPS方式は液晶を水平配向させるため、TN方式
と同様にラビング処理を必要とする。配向材料として
は、水平配向膜(例えば、JALS−1054/JSR
社製)が用いられ、電界に対して若干傾きを持たせた初
期配向を付与することで、電圧印加時の配向変形を容易
にすると共に変形量を均一にしている。IPSはモノド
メイン(画素内の同一配向領域が1つ)構造においても
広い視角特性を有しているが、さらなる広視角化には、
マルチドメイン化が必要となる。このため、図35に示
すように、同一基板面上で対向配置された表示電極70
及びコモン電極26をシェブロン構造(「く」の字型構
造)にして2ドメイン化する技術が確立している。当該
構造により、電圧印加時に液晶分子24aは図35に示
すように2ドメインに配向分割される。しかしながら、
この構造は表示電極70及びコモン電極26を基板面内
で折り曲げるため、透過率をさらに下げる結果となって
いる。
【0101】図36は、本実施例に係るIPS−LCD
の電極構造を示している。本実施例に係る電極構造は、
図35のようなシェブロン構造ではなく、従来とほぼ同
様の直線状の表示電極70及びコモン電極26であっ
て、それらの電極端部が図36の破線の楕円α1、α2
内に示すように、基板面内で所定角度折れ曲がった部分
傾斜電極構造をしている。楕円α1内と楕円α2内の液
晶分子24aは、電圧印加時にコモン電極26の長手方
向中心線を対称軸として対称的に回転し、それが同一ド
メインの他の液晶分子24aへ伝播して2ドメイン化が
実現される。さらに、この構造にポリマーを用いたプレ
チルト角付与技術を付加することで、安定した2ドメイ
ンパネルを作製することが可能となる。ポリマーを用い
たプレチルト角付与技術は、液晶配向が定常状態になる
まで待ってからモノマーを重合させてポリマー化する。
ポリマー化後は、過渡応答時も含めて液晶配向が安定化
される。以上では誘電率異方性が正の場合について説明
したが、配向処理の方向を概ね90°変えることで、誘
電率異方性が負の場合についても同様に適用可能であ
る。
【0102】[実施例6−2]本実施例による反射型L
CDを図37に示す。反射型LCDは、凹凸反射電極7
2を用いることで視差のない、ペーパーホワイトに近い
表示品質を実現できる。しかしながら、凹凸反射電極7
2の場合、平坦な反射電極に比較して凹凸を核とする液
晶の配向乱れが発生しやすい。ラビング処理を施す場合
には凹凸面の底部での配向処理が不十分になることによ
る配向不良も発生する。このような状況においてポリマ
ーを用いたプレチルト角付与技術を適用して、図37に
示すように凹凸反射電極72上にポリマー層36を形成
すると、所望の均一配向を実現して当該配向がポリマー
層36に記憶されるため、従来しばしば観察された配向
乱れによるディスクリネーション等の発生を大幅に抑え
ることができるようになる。
【0103】図37において、コモン電極26は、IT
O等の透明画素電極材により形成されている。凹凸反射
電極72及びコモン電極26上にはそれぞれ配向膜3
2、34が形成されている。対向する配向膜32、34
間には液晶層24が封止されている。配向膜32、34
上にポリマー層36が形成されている。ポリマー層36
中のポリマーは液晶層24と接する最表面ではチルトし
ており、液晶分子24aにプレチルトを付与することが
可能になる。
【0104】[実施例6−3]本実施例による半透過型
LCDを図38及び図39に示す。半透過型LCDは、
光透過部と光反射部とを有し、周囲の照明の明暗に関わ
らず良好な表示を実現することができる。半透過型LC
Dでは、液晶分子の回転(スイッチング)により変化す
る光透過部でのリタデーション変化量をλ/2とし、光
反射部では、光は往路と復路を通過するため、液晶層の
リタデーション変化量をλ/4とするようにスイッチン
グさせる必要がある。
【0105】これを実現するため、部分的に液晶セル厚
を変える技術(マルチギャップ構造)があるが、製造工
程が煩雑となるので好ましくない。そこで、ポリマーを
用いたプレチルト角付与技術を用いることが考えられ
る。ポリマーを用いたプレチルト角付与技術は、特定の
配向状態を初期配向として固定できるという特徴があ
る。これを利用することにより、光透過部と光反射部と
でスイッチング時のリタデーション変化量を変えること
ができ、同一セル厚のパネルを用いることが可能にな
る。
【0106】図38は、本実施例による水平配向型LC
Dを基板面垂直方向に切断した断面を示している。図3
9は、図38に対応する位置での基板面法線方向に見た
状態を示している。図38及び図39に示すように、ア
レイ基板側ガラス基板20と対向基板側ガラス基板30
とが対向配置されて液晶層24が封止されている。アレ
イ基板側ガラス基板20上には部分的に凹凸反射電極7
2が形成されている。凹凸反射電極72が形成された領
域は光反射部106となっており、凹凸反射電極72が
形成されていない領域は光透過部108となっている。
ガラス基板20の凹凸反射電極72形成面と反対側の面
にはλ/4板76が取り付けられ、その上に偏光板73
が取り付けられている。ガラス基板30の液晶層24側
と反対側の面には、偏光板73とクロスニコルに配置さ
れる偏光板74が取り付けられている。なお、図示は省
略したが、両基板20、30の液晶層24との界面には
配向膜が形成されている。
【0107】次に、本実施例による半透過型LCDにお
けるポリマーを用いたプレチルト角付与の手順について
説明する。図38及び図39に示す画素電極構造のパネ
ルにおいて、光透過部108、光反射部106での液晶
分子24aの配向は、凹凸反射電極72の延伸方向(図
39中の上下方向)から若干傾けた水平配向とする。液
晶分子24aは正の誘電率異方性Δεを有している。凹
凸反射電極72間に電圧が印加されると、電極間隙間
(光透過部108)の液晶分子24aは、横方向(基板
面に平行な方向)にほぼ90°回転するスイッチング動
作をする。このときリタデーションは、概ね(−λ/
4)からλ/4に変化する。
【0108】液晶層24に電圧を印加していない状態
で、アレイ基板側ガラス基板20側から紫外線を照射
し、初期配向状態を安定化させる。この処理を行う際、
基板界面でのポリマー形成には、主に光透過部108の
モノマーが消費され、凹凸反射電極72で遮光された光
反射部106のモノマーは残存したままとなる。次に、
今度は液晶層24に電圧を印加した状態で、対向基板側
ガラス基板30側から紫外線を照射する。印加する電圧
については光反射部106のスイッチングの最大限効率
をあげる条件を適切に選定する。この場合には、光反射
部106では未反応のモノマーが多く存在するため、界
面でのポリマー化が十分に生じるのに対し、光透過部1
08ではモノマーが不足する。従って、光透過部108
の液晶配向状態は、第一段階の紫外線照射後とほとんど
変わらず、リタデーション変化量が最終的に概ねλ/
2、すなわち、λ/4板の90°回転のスイッチングを
する。他方、光反射部106の液晶分子24aは、最適
な電圧を印加してポリマーを用いたプレチルト角の付与
をすることにより、光透過部108の液晶分子24aに
対して初期配向状態で方位角が45°回転した状態とす
ることができる。こうすることにより、光反射部106
の液晶分子24aにリタデーション変化量が概ねλ/4
板の45°回転のスイッチングをさせることができるよ
うになる。以上のようにして、光反射部106と光透過
部108の光スイッチング能力(液晶スイッチング時の
リタデーション変化量)を変えることによって、マルチ
ギャップ構造を画素内に設けなくても半透過型ディスプ
レイとして効率的なスイッチングが可能となる。
【0109】以上の実施例に、誘電率異方性が負の液晶
と水平配向とを組み合わせた場合も同様の効果があるこ
とは容易に推察できる。この場合、初期の配向処理方向
は90°異なり、電極延伸方向にほぼ垂直になる。ま
た、凹凸反射電極72による遮光を利用した上記実施例
とは異なり、フォトマスク等の遮光体を用いて、個々の
領域で個別にポリマーを用いたプレチルト角付与の条件
を変えて、各領域の液晶のスイッチング能力を変えるこ
ともできる。
【0110】[実施例6−4]図40は、本実施例によ
る水平配向型の半透過型LCDを基板面垂直方向に切断
した断面を示している。図41は、図40に対応する位
置での基板面法線方向に見た状態を示している。図40
及び図41に示すように、アレイ基板側ガラス基板20
と対向基板側ガラス基板30とが対向配置され、正の誘
電率異方性を有する液晶層24が封止されている。アレ
イ基板側ガラス基板20上には部分的に凹凸反射電極7
2が形成され、凹凸反射電極72が形成されていない領
域には透明電極104が形成されている。凹凸反射電極
72が形成された領域は光反射部106となり、透過電
極104が形成された領域は光透過部108となる。ガ
ラス基板20の凹凸反射電極72形成面と反対側の面に
はλ/4板と偏光板73がこの順に取り付けられてい
る。ガラス基板30の液晶層24側にはコモン電極26
が形成されている。また、ガラス基板30の液晶層24
と反対側の面には偏光板73とパラレルニコルに配置さ
れる偏光板74が取り付けられている。なお、図示は省
略したが、両基板20、30の液晶層24との界面には
配向膜が形成されている。
【0111】ポリマーを用いたプレチルト角付与の手順
は実施例6−3と同様である。光透過部108では、電
圧が印加されると、基板面に水平に配向していた液晶分
子24aが基板面にほぼ垂直に立ち上がる。このとき、
リタデーションがλ/2から0(電圧が十分印加された
とき)に変化し、透過モードとして効率的なスイッチン
グとなる。これに対し、光反射部106では、液晶分子
24aの初期のプレチルト角が概ね45°程度であり、
光透過部108の半分の概ねλ/4のリタデーションを
正面から見た場合に有している。このため、λ/4から
0へのリタデーション変化が可能になり、反射モードと
して効率的なスイッチングとなる。
【0112】以上のようにして、光透過部108と光反
射部106の両領域とも効率よくスイッチングすること
が可能となる。ここでポリマーを用いたプレチルト角付
与技術は、光透過部108又は光反射部106で、それ
ぞれ透過、反射に合わせたリタデーション補正を部分的
且つ適切に行うために用いる。電圧を印加した状態でポ
リマーを用いてプレチルト角を付与すれば、スイッチン
グ時のリタデーション変化を小さくすることができる。
また、実施例6−3と同様に、電圧印加の有無やフォト
マスク等を利用してポリマーを用いたプレチルト角付与
の条件を部分的に変えることもできる。
【0113】[実施例6−5]次に、ポリマーを用いた
プレチルト角付与技術を用いた場合のプレチルトを起因
とする焼付きを防止する実施例について説明する。我々
の検討、調査の結果、ポリマーを用いたプレチルト角付
与技術に付随する焼付き現象は、通常よく観察される電
気的な焼付きと異なり、モノマーの重合が不十分なため
に生じるプレチルト角の変動によるものも存在すること
が判明した。従って、さらに強固で安定した配向制御が
ポリマーを用いたプレチルト角付与技術に要求されてい
る。
【0114】まず、従来のポリマーを用いたプレチルト
角付与技術を垂直配向型パネル、特にMVA−LCDに
用いた例について説明する。MVA−LCDは、よく知
られているようにTFT基板に絶縁性構造物又はスリッ
ト(画素電極を部分的にパターニング除去したもの)を
形成し、それに対応して対向基板にも絶縁性構造物又は
スリット(コモン電極を部分的にパターニング除去した
もの)を形成する。両基板には、垂直配向膜を塗布、形
成した。これはポリアミック酸タイプの配向膜である。
【0115】両基板を貼り合せた空パネルに、負の誘電
率異方性Δεを有するネガ型の液晶、例えばメルク製材
料(Δε:−3.8、NI点:70°)を注入した。こ
こで、ネガ型液晶には、ポリマーを用いてプレチルト角
を付与するための官能性モノマーや光開始材等が数%以
下の割合で混入されている。なお、官能性モノマーの濃
度は液晶母体に対してのものであり、光開始材の濃度は
モノマーに対してのものである。この材料としては、液
晶性骨格を有するモノマー、非液晶性モノマーの双方が
利用可能である。ネマチック液晶に混入してネマチック
相を形成するものなら基本的には適用可能である。今
回、代表的な材料として大日本インキ株式会社製の液晶
モノアクリレートモノマー(ULC−001−K1)を
用いた。電圧5V印加の下、紫外線(高圧水銀灯)を4
J/cm2照射してセルを作製した。
【0116】得られたセルに偏光板を貼り付け、5Vの
交流電圧を24時間印加する駆動試験前後でのT−V特
性の変化を調査した。初期(駆動試験前)と駆動試験後
とでT−V特性を比較し、T−V曲線の急峻な領域での
透過率の変化を百分率で表した。これに対し、官能基の
数を2以上としたモノマーを材料として、主なる構造、
骨格は同じ条件で同様の実験を行った。これらの結果を
表1に示す。
【0117】
【表1】
【0118】表1に示すように、多官能性のモノマーを
用いることで良好な結果が得られることが判明した。こ
れは、多官能化することで、形成されるポリマーが多少
ともなり架橋構造を有するためと考えられる。表2に架
橋材を添加した場合の同様な実施例を示す。
【0119】
【表2】
【0120】以上、アクリレートモノマーを主に説明し
たが、それ以外のモノマー、例えばスチレン系、メタク
リル酸系、アクリロニトリル系の共役モノマーや、エチ
レン系、酢酸ビニル系、塩化ビニル系等の非共役モノマ
ーにも適用可能である。
【0121】また、異なるモノマーを混合混入すること
により、いわゆるコポリマー(共重合ポリマー)化する
場合にも、架橋構造は重要な働きをするものと考えられ
る。例えば、母液晶への溶解性、電気的な特性、焼付き
等の安定性等、種々の特性において個々のモノマーの欠
点を補う効果もあると考えられる。図42は、本実施例
によるLCDを基板面垂直方向に切断した断面を示して
いる。図42に示すように、液晶層24は、両基板2
0、30の表面近傍に架橋構造の共重合ポリマー層37
を有している。図43は、共重合ポリマーの構造の一例
を模式的に示している。図43に示すように、共重合ポ
リマーは、例えば2種の繰り返し単位(CRU)A、B
が交互に並んだ構造を有している。
【0122】さらに、上記説明では、官能性モノマーで
記述したが、オリゴマーとモノマーの混合物によりポリ
マーを用いたプレチルト角付与を行うことも当然可能で
ある。この場合、オリゴマーとしては、ポリエステルア
クリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアク
リレート、ポリエーテルアクリレート、オリゴアクリレ
ート、アルキドアクリレート、ポリオールアクリレート
などがある。重合度を10以下とすれば、溶解性も十分
であり、より好ましい。
【0123】以上、本実施の形態をまとめると、IPS
−LCDの改良においては、液晶配向が不安定になりが
ちな構造を有する液晶パネルに十分な時間電圧を印加し
て、液晶配向状態を安定、均一化した上でポリマーを用
いたプレチルト角付与をすることで、均一な安定配向を
得ることができる。
【0124】反射型LCDにおいては、凹凸反射電極7
2を形成した場合の表面凹凸による液晶配向への悪影響
を解消する効果がある。
【0125】信頼性を改善するためのポリマーを用いた
プレチルト角付与の基礎技術として、基板界面にポリマ
ーを安定形成するために重合体が架橋構造を有するとと
もに、コポリマー化させることに特徴がある。
【0126】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、液晶配向が不安定なパネルに対して、液晶配向を均
一、安定化することができる。また、本実施の形態によ
れば、ポリマーを用いてプレチルト角を付与した液晶パ
ネルの信頼性、特に焼付きを大幅に低減することができ
る。 〔第7の実施の形態〕
【0127】次に、本発明の第7の実施の形態による液
晶表示装置について図44乃至図47を用いて説明す
る。本実施の形態は、基板表面に設けたストライプ状の
電極を利用して、液晶分子のスイッチングに方位角方向
の動作成分を持たせた液晶表示装置に関する。
【0128】従来、アクティブマトリクス型液晶表示装
置として、正の誘電率異方性を有する液晶材料を基板面
に平行に、かつ対向する基板間で90°ねじれるように
配向させたTNモードの液晶表示装置が広く用いられて
いる。しかし、TNモードの液晶表示装置は、視角特性
が悪いという問題を有している。このため、視角特性を
改善すべく種々の検討が行われている。
【0129】TNモードに替わる方式として、基板面方
向(横方向)に電界を印加して駆動するIPS(In
Plane Switching)モードなどが提唱さ
れている。IPSモードに代表される、方位角方向にス
イッチングするモードは、TNモードに代表される極角
方向にスイッチングするモードに比べて、視野角の面で
非常に優れている。
【0130】このような方位角方向のスイッチングにお
いては、液晶分子を駆動させることによって、暗状態時
のダイレクタの方位角が初期の配向状態からずれないこ
とが重要である。しかし、ラビング法を用いた配向制御
においても、ラビング強度が弱い場合には駆動するに従
って経時的に方位角に対する配向方向のずれが生じ、コ
ントラストが低下してしまうという問題が生じる。ラビ
ング法を用いた配向制御よりも弱いアンカリング強度
(配向規制力)しか得ることができない紫外線照射等の
非接触の配向制御を用いる場合には、配向方向のずれの
問題はさらに深刻である。
【0131】本実施の形態の目的は、上述のような液晶
のスイッチングに方位角方向の要素を持つ液晶表示装置
において、駆動による経時的な液晶配向のずれを抑制
し、高品質な液晶表示装置を提供することにある。
【0132】液晶のスイッチングにおいて、方位角方向
成分が支配的であるIPSモードを筆頭に、スイッチン
グ方向に方位角方向の要素を持つ液晶表示装置において
は、コントラストの経時的な低下を抑えるために、駆動
によって電圧オフ時(閾値電圧以下の電圧印加時)の配
向方向が初期状態から変化しないようにしなければなら
ない。しかし、この配向のずれを抑制する問題について
は、ラビング強度を強くする以外の具体的な方法は明示
されていなかった。
【0133】鋭意試行の結果、光硬化性組成物を含む液
晶を注入し、配向膜(配向制御層)の方位角方向におけ
る配向規制方向とほぼ一致する状態で、光硬化物を反応
・形成することにより実現可能であることが見出され
た。本実施の形態の原理を図44(a)、(b)に示
す。図44(a)は従来の液晶表示装置の駆動による経
時的な液晶配向のずれの状態を示しており、図44
(b)は本実施の形態により液晶表示装置の駆動による
経時的な液晶配向のずれを防止させた状態を示してい
る。図44(b)に示すように、本実施の形態による液
晶表示装置は、配向膜の配向規制方向に液晶分子24が
配向している状態で、液晶中に含ませていた光硬化性組
成物が反応・硬化されている。光硬化性組成物は、液晶
分子24を硬化時の配向状態に保持しようとする力を有
している。したがって、図44(b)に示すように、配
向膜の液晶分子24に対する配向規制に加え、光硬化物
の液晶分子24に対して図中矢印101で示すような配
向規制が加わることになり、駆動による経時的な配向方
向のずれの問題が大幅に改善される。
【0134】このとき、基板面に垂直方向に見た場合の
透過率特性上の閾値電圧以下、もしくは方位角の変化が
ほとんどなく、極角方向への変化のみの動作をする電圧
以下の電圧を印加して光硬化性組成物を硬化してもよ
い。すなわち、方位角のアンカリングエネルギーを配向
膜が単体で持つ値以上にし、界面の液晶分子の配向をよ
り強固に固定化させなければならない。図45(a)に
示すように、閾値電圧以上の電圧が印加されてスイッチ
ングしている状態で硬化してしまうと、図中の矢印10
2に示す方向に光硬化物による配向規制力が記憶されて
しまう。このため、図45(b)に示すように、長時間
駆動後には、暗状態での液晶分子の配向方向が不安定に
なり、電圧無印加状態でもプレチルトが生じてしまう状
態になってしまう。したがって、配向膜の配向規制方向
と異なる方向(矢印102)ではなく、同じ方向(矢印
101)へ配向規制力を追加するように光硬化物を形成
すればよい。そして、極角方向の配向は僅かに変化して
いてもコントラストはほとんど問題がない。最初に極角
方向に僅かに配向が変位するようなモードであれば、こ
のような極角に微小に変化させた状態を光硬化物で安定
化させれば、配向が安定するだけでなく、応答速度も大
幅に改善される。
【0135】本実施の形態による液晶表示装置につい
て、以下具体的に実施例を用いて説明する。 [実施例7−1]図46を用いて本実施例について説明
する。図46(a)は本実施例による液晶表示装置の画
素の一部を示しており、図46(b)は図46(a)の
F−F線で切断した断面を示している。図46(a)、
(b)に示すように、幅5μm、間隙幅20μmの櫛歯
状電極100がアレイ基板側ガラス基板20上に形成さ
れたIPSモードの評価セルを作製した。配向膜はポリ
イミド材料を基板上にスピンコートして形成した。配向
膜に5種類の配向規制力を付与するため、ラビングを3
通りの強度で行い、直線偏光させた紫外線を2通りの強
度で照射して2種類の光配向を得た。配向規制力の方位
角方向は、櫛歯状電極100の長手方向に対して10°
になるようにした。
【0136】上記5種類の配向膜表面の方位角アンカリ
ングエネルギーをNeel Wall法を用いて測定し
た結果と、評価セルの初期の黒表示時のコントラスト
と、評価セルを35℃の環境下で72時間に渡りAC電
圧で白表示させ続けた後の黒表示時のコントラストとを
表3に示す。
【0137】
【表3】
【0138】表3に示すように、方位角アンカリングエ
ネルギーが小さくなるほど、35℃の環境下で72時間
に渡りAC電圧で白表示させ続けた後の配向方向のずれ
が大きくなり、コントラストが低下することが観察され
た。しかし、方位角アンカリングエネルギーが最も大き
いものにはあまり大きな変化は見られなかった。
【0139】次に、上記の5種類の評価セルに対し、メ
ルク社製の2官能アクリレートモノマーを0.3wt%
添加し、注入後電圧無印加で紫外線照射により硬化させ
た。改善の結果を表4に示す。表4に示すように、アン
カリングエネルギーの小さい4種類のセルにおいて、ポ
リマーを用いたプレチルト角付与により大幅なコントラ
ストの改善効果が見られた。
【0140】
【表4】
【0141】[実施例7−2]図47を用いて本実施例
について説明する。図47(a)は本実施例による液晶
表示装置の画素の一部を示しており、図47(b)は図
46(a)のG−G線で切断した断面を示している。図
47(a)、(b)に示すように、アレイ基板側ガラス
基板20上に形成された幅5μmの櫛歯状電極100
と、対向基板側ガラス基板30上に形成された幅5μm
の櫛歯状電極101とが、基板面に垂直方向に見て、間
隙幅20μmで交互に配置された斜め電界スイッチング
モードの評価セルを作製した。配向膜はポリイミド材料
を基板上にスピンコートして形成した。
【0142】配向膜に3種類の配向規制力を付与するた
め、実施例7−1と同様にラビングを3通りの強度で行
った。また、配向規制力の方位角方向は櫛歯状電極10
0、101の長手方向と平行になるようにした。
【0143】次に、上記の3種類の評価セルに対し、メ
ルク社製の2官能アクリレートモノマーを0.3wt%
添加し、注入後透過率特性上の閾値電圧以下であるDC
電圧2.3Vを印加した状態で紫外線照射により硬化さ
せたものと、添加していないものについて応答速度の比
較を行った。その結果を表5に示す。添加したものの方
で応答速度の高速化が実現された。なお、コントラスト
等については劣化等観察されなかった。
【0144】
【表5】
【0145】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、液晶分子のスイッチングに方位角方向の要素を有す
る液晶表示装置において、駆動による経時的な液晶配向
のずれを抑制することが可能となる。また、本実施の形
態によれば、斜め電界で駆動する液晶モード等、液晶分
子のスイッチングに極角方向の要素を有するモードに適
用することにより、応答速度の改善も同時に達成でき、
高品質な液晶表示装置を実現できる。
【0146】以上説明した本発明の第1の実施の形態に
よる液晶表示装置用基板及びそれを用いた液晶表示装置
は、以下のようにまとめられる。 (付記1)対向配置される対向基板とともに液晶を挟持
する基板と、前記基板上に形成されたバスラインと、前
記バスラインに接続されたスイッチング素子と、前記ス
イッチング素子に接続され、前記バスラインに平行に連
設されたストライプ状電極及びスペースとを備え、前記
バスライン近傍の前記ストライプ状電極の電極幅がそれ
より内方の電極の幅より狭く形成された画素電極とを有
することを特徴とする液晶表示装置用基板。
【0147】(付記2)付記1記載の液晶表示装置用基
板において、前記画素電極は、前記スペースの総面積が
電極領域総面積の50%以下であることを特徴とする液
晶表示装置用基板。
【0148】(付記3)付記1又は2に記載の液晶表示
装置用基板において、前記画素電極は、前記液晶を配向
分割する複数の配向分割領域の境界近傍にも前記ストラ
イプ状電極と前記スペースとを備えていることを特徴と
する液晶表示装置用基板。
【0149】(付記4)付記1乃至3のいずれか1項に
記載の液晶表示装置用基板において、前記画素電極は、
前記バスライン近傍の前記ストライプ状電極の電極長さ
がそれより内方の前記ストライプ状電極の電極長さより
長く形成されていることを特徴とする液晶表示装置用基
板。
【0150】以上説明した本発明の第2の実施の形態に
よる液晶表示装置用基板及びそれを用いた液晶表示装置
は、以下のようにまとめられる。 (付記5)対向配置される対向基板とともに液晶を挟持
する基板と、前記基板上に形成されたバスラインと、前
記バスラインに接続されたスイッチング素子と、前記ス
イッチング素子に接続され、前記スイッチング素子と前
記バスラインとの間に、前記バスラインに平行に配置さ
れたストライプ状電極及びスペースとを備えた画素電極
とを有することを特徴とする液晶表示装置用基板。
【0151】(付記6)付記5記載の液晶表示装置用基
板において、前記画素電極は、前記スイッチング素子と
の接続部で複数のストライプ状電極及びスペースを備
え、そのうちの少なくとも1本の前記ストライプ状電極
は前記接続部で切断されて、前記スイッチング素子と当
該ストライプ状電極端部との間にギャップが形成されて
いることを特徴とする液晶表示装置用基板。
【0152】(付記7)付記6記載の液晶表示装置用基
板において、前記ギャップは、0.5μm以上5μm以
下の長さを有していることを特徴とする液晶表示装置用
基板。
【0153】(付記8)付記5乃至7のいずれか1項に
記載の液晶表示装置用基板において、前記ストライプ状
電極の幅は、0.5μm以上5μm以下の長さを有して
いることを特徴とする液晶表示装置用基板。
【0154】(付記9)アレイ基板と対向基板とを対向
して貼り合せ、液晶を封止した液晶表示装置において、
前記アレイ基板として、付記1乃至8のいずれか1項に
記載の液晶表示装置用基板を用いることを特徴とする液
晶表示装置。
【0155】(付記10)付記9記載の液晶表示装置に
おいて、前記液晶は、負の誘電率異方性を有し、電圧無
印加時に垂直配向する液晶分子と、前記液晶分子のプレ
チルト角及び/又は駆動時の傾斜方向を規定するポリマ
ーとを含んでいることを特徴とする液晶表示装置。
【0156】(付記11)付記9又は10に記載の液晶
表示装置において、少なくとも前記対向基板側には、配
向規制用構造物が配置されていることを特徴とする液晶
表示装置。
【0157】以上説明した本発明の第3の実施の形態に
よる液晶表示装置用基板及びそれを用いた液晶表示装置
は、以下のようにまとめられる。
【0158】(付記12)アレイ基板と対向基板とを対
向して貼り合せ、配向膜又は電極と接する液晶を封止し
た液晶表示装置において、前記液晶は、液晶分子のプレ
チルト角及び/又は駆動時の傾斜方向を規定するポリマ
ー層が前記配向膜上又は電極上のいずれかに形成されて
いることを特徴とする液晶表示装置。
【0159】(付記13)付記12記載の液晶表示装置
において、前記ポリマー層の厚さは、10Å以上500
0Å以下であることを特徴とする液晶表示装置。
【0160】(付記14)付記12又は13に記載の液
晶表示装置において、前記ポリマー層内の前記液晶と接
する最表面でのポリマーの配向は、前記配向膜又は電極
で規定される配向方向とは異なることを特徴とする液晶
表示装置。
【0161】(付記15)付記14記載の液晶表示装置
において、前記ポリマーは、複数領域で異なる配向積層
状態を有していることを特徴とする液晶表示装置。
【0162】(付記16)付記14又は15に記載の液
晶表示装置において、前記ポリマーは、光学的異方性を
有していることを特徴とする液晶表示装置。
【0163】以上説明した本発明の第4の実施の形態に
よる液晶表示装置用基板及びそれを用いた液晶表示装置
は、以下のようにまとめられる。 (付記17)対向配置される対向基板とともに液晶を挟
持する基板と、前記基板上の所定領域毎に異なる方位に
周期的に配列されたストライプ状電極とスペースとを備
え、前記所定領域境界部近傍と前記境界部近傍以外とで
前記ストライプ状電極の電極幅又は前記スペースのスペ
ース幅の少なくとも一方が異なるように形成されている
ことを有することを特徴とする液晶表示装置用基板。
【0164】(付記18)付記17記載の液晶表示装置
用基板において、前記所定領域境界部近傍では、前記ス
トライプ状電極の電極幅≦前記スペースの幅であり、前
記境界部近傍以外では、前記ストライプ状電極の電極幅
≧前記スペースの幅であることを特徴とする液晶表示装
置用基板。
【0165】(付記19)付記17又は18に記載の液
晶表示装置用基板において、前記ストライプ状電極の電
極幅は連続的に変化していることを特徴とする液晶表示
装置用基板。
【0166】(付記20)付記17乃至19のいずれか
1項に記載の液晶表示装置用基板において、前記ストラ
イプ状電極と前記スペースとで画素電極が構成されてい
ることを特徴とする液晶表示装置用基板。
【0167】(付記21)アレイ基板と対向基板とを対
向して貼り合せ、液晶を封止した液晶表示装置におい
て、前記アレイ基板として、付記17乃至20のいずれ
か1項に記載の液晶表示装置用基板を用いることを特徴
とする液晶表示装置。
【0168】(付記22)付記21記載の液晶表示装置
において、前記液晶は、負の誘電率異方性を有し、電圧
無印加時に垂直配向する液晶分子と、前記液晶分子のプ
レチルト角及び/又は駆動時の傾斜方向を規定するポリ
マーとを含んでいることを特徴とする液晶表示装置。
【0169】以上説明した本発明の第5の実施の形態に
よる液晶材料及びそれを用いた液晶表示装置は、以下の
ようにまとめられる。 (付記23)液晶表示装置に用いられる液晶材料であっ
て、モノマーの分子量Mmと、前記モノマーを除いた液
晶組成物の平均分子量Mlcとの間に Mm<Mlc×1.5 の関係が満たされることを特徴とする液晶材料。
【0170】(付記24)付記23記載の液晶材料にお
いて、さらに、 Mm≦Mlc であることを特徴とする液晶材料。
【0171】(付記25)付記23又は24に記載の液
晶材料において、前記モノマーの濃度は、0.1wt%
以上10wt%以下であることを特徴とする液晶材料。
【0172】(付記26)付記23乃至25のいずれか
1項に記載の液晶材料において、前記モノマーは、分子
量Miniの重合開始材を含有し、 Mini≦Mlcの関係を満たすこと を特徴とする液晶材料。
【0173】(付記27)付記26記載の液晶材料にお
いて、前記モノマー内の前記重合開始材の濃度は、0.
1wt%以上10wt%以下であることを特徴とする液
晶材料。
【0174】(付記28)付記23乃至27のいずれか
1項に記載の液晶材料において、前記モノマーの分子量
は、400以下であることを特徴とする液晶材料。
【0175】(付記29)2枚の基板を対向して貼り合
せ、前記基板間に液晶層を封止した液晶表示装置におい
て、前記液晶層は、付記23乃至28のいずれか1項に
記載の液晶材料を含むことを特徴とする液晶表示装置。
【0176】以上説明した本発明の第6の実施の形態に
よる液晶表示装置は、以下のようにまとめられる。 (付記30)液晶を基板面にほぼ水平配向させて、基板
面にほぼ平行な横電界を印加する横電界スイッチング型
液晶表示装置において、光又は熱により重合する重合性
成分を含有する前記液晶に電圧を印加しながら前記重合
性成分を重合して形成した、液晶分子にプレチルト角を
付与するポリマー層を有していることを特徴とする横電
界スイッチング型液晶表示装置。
【0177】(付記31)対向配置された一対の基板に
封止され、光又は熱により重合する重合性成分を含有す
る液晶と、一方の前記基板上に配置された反射電極と、
前記液晶に電圧を印加しながら前記重合性成分を重合し
て前記反射電極上に形成した、液晶分子にプレチルト角
を付与するポリマー層とを有することを特徴とする反射
型液晶表示装置。
【0178】(付記32)対向配置された一対の基板に
封止され、光又は熱により重合する重合性成分を含有す
る液晶と、一方の前記基板面に配置された光反射部及び
光透過部と、前記液晶に印加する電圧を調整しながら前
記重合性成分を重合して前記光反射部及び光透過部に形
成した、液晶分子にプレチルト角を付与するポリマー層
とを有することを特徴とする半透過型液晶表示装置。
【0179】(付記33)付記32記載の半透過型液晶
表示装置において、前記光反射部上の液晶分子は、基板
面にほぼ平行な面内でほぼ45°回転してλ/4のリタ
デーション変化量となり、前記光透過部上の液晶分子
は、基板面にほぼ平行な面内でほぼ90°回転してλ/
2のリタデーション変化量となることを特徴とする半透
過型液晶表示装置。
【0180】(付記34)付記32記載の半透過型液晶
表示装置において、前記光反射部上の液晶分子は、基板
面にほぼ垂直な面内でほぼ45°回転してλ/4のリタ
デーション変化量となり、前記光透過部上の液晶分子
は、基板面にほぼ垂直な面内でほぼ90°回転してλ/
2のリタデーション変化量となることを特徴とする半透
過型液晶表示装置。
【0181】(付記35)付記33又は34に記載の半
透過型液晶表示装置において、前記ポリマー層は、前記
光反射部上及び光透過部上の前記液晶分子の初期配向状
態を規定していることを特徴とする半透過型液晶表示装
置。
【0182】(付記36)光により重合する光重合性成
分を含有する液晶に電圧を印加しながら前記光重合性成
分を重合して、液晶分子にプレチルト角を付与するポリ
マー層を基板表面に形成した液晶表示装置において、前
記光重合性成分は、2種類以上の光重合性モノマーを有
し、共重合によりポリマー化されることを特徴とする液
晶表示装置。
【0183】(付記37)光により重合する光重合性成
分を含有する液晶に電圧を印加しながら前記光重合性成
分を重合して、液晶分子にプレチルト角を付与するポリ
マー層を基板表面に形成した液晶表示装置において、前
記光重合性成分は、重合化されると共に架橋化もされて
いることを特徴とする液晶表示装置。
【0184】以上説明した本発明の第7の実施の形態に
よる液晶表示装置は、以下のようにまとめられる。 (付記38)対向配置された一対の基板と、前記基板の
対向面にそれぞれ形成された配向膜と、ネマチック液晶
と、液晶分子の配向方向における方位角方位が前記配向
膜の配向制御における方位角方位とほぼ一致するように
硬化された光硬化物とを含む液晶層と、前記基板面に対
して平行な成分を持つ電界を前記液晶層に対し発生させ
る電極構造とを有することを特徴とする液晶表示装置。
【0185】(付記39)付記38記載の液晶表示装置
において、前記配向膜表面の液晶分子に対する方位角方
向アンカリングエネルギーが、3×10-5J/m2以下
であることを特徴とする液晶表示装置。
【0186】(付記40)付記38又は39に記載の液
晶表示装置において、前記液晶分子の配向規制因子とし
て、配向膜表面の凹凸形状を用いることを特徴とする液
晶表示装置。
【0187】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、階調変化
時の応答速度を低下させずに光透過率を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による画素電極3の
構造を決めるための原理について説明する図(その1)
である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による画素電極3の
構造を決めるための原理について説明する図(その2)
である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による画素電極3の
構造を決めるための原理について説明する図(その3)
である。
【図4】本発明の第1の実施の形態による画素電極3の
構造を決めるための原理について説明する図(その4)
である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の実施例1−1によ
るMVA−LCDの1画素2を基板面法線方向に見たア
レイ基板を示す図である。
【図6】図5のA−A線で切断したLCD断面形状を示
す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の実施例1−1によ
るMVA−LCDの変形例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の実施例1−2によ
るMVA−LCDの1画素2を基板面法線方向に見たア
レイ基板を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態の実施例1−3によ
るMVA−LCDの1画素2を基板面法線方向に見たア
レイ基板を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態の実施例1−4に
よるMVA−LCDの1画素2を基板面法線方向に見た
アレイ基板を示す図である。
【図11】図10のB−B線で切断したLCD断面形状
を示す図である。
【図12】図10のC−C線で切断したLCD断面形状
を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態の実施例1−4に
よるMVA−LCDの変形例を示す図である。
【図14】2分割配向領域を有するMVA−LCDを示
す図である。図14(a)は、MVA−LCDの1画素
2を基板面法線方向に見た状態を示している。図14
(b)は、図14(a)に示すMVA−LCDをドレイ
ンバスライン6に平行に切った断面を示している。
【図15】MVA−LCDを基板面法線方向に見た画素
顕微鏡観察図である。
【図16】提案されたMVA−LCDの1画素2を基板
面法線方向に見た図である。
【図17】図16のD−D線で切断した断面形状を示し
ている。
【図18】従来のMVA−LCDを基板面法線方向に見
た画素顕微鏡観察図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態の実施例2−1に
よる2分割配向領域を有するMVA−LCDの1画素2
示す図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態の実施例2−2に
よる2分割配向領域を有するMVA−LCDの1画素2
示す図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態による液晶表示装
置を基板面に垂直方向に切断した断面を示す図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態による液晶表示装
置を基板面に垂直方向に切断した断面のアレイ基板側を
示す図である。
【図23】本発明の第3の実施の形態による液晶表示装
置を基板面に垂直方向に切断した断面のアレイ基板側を
示す図である。
【図24】本発明の第3の実施の形態による液晶表示装
置を基板面に垂直方向に切断した断面のアレイ基板側を
示す図である。
【図25】本発明の第3の実施の形態による液晶表示装
置を基板面に垂直方向に切断した断面のアレイ基板側を
示す図である。
【図26】本発明の第3の実施の形態による液晶表示装
置を基板面に垂直方向に切断した断面のアレイ基板側を
示す図である。
【図27】提案された配向制御手段を示す図である。
【図28】提案された配向制御手段を示す図である。
【図29】複数の方位を向いたストライプ状電極8とス
ペース10を組み合わせた(魚骨状)パターンを基板面
法線方向に見た図である。
【図30】図29のE−E線で切断した断面を示す図で
ある。
【図31】ストライプ状電極8及びスペース10の境界
部(背骨部)に着目して、中間調表示時におけるストラ
イプ状電極8の電極幅Lとスペース10の幅Sに対する
配向状態を調査した結果を示す図である。
【図32】本発明の第4の実施の形態によるLCDにお
けるストライプ状電極8の電極幅Lとスペース10の幅
Sの関係を示す図である。
【図33】本発明の第4の実施の形態による実施例4−
1を説明する図である。
【図34】本発明の第4の実施の形態による実施例4−
2を説明する図である。
【図35】従来のIPS−LCDの表示電極及びコモン
電極の配置構成を示す図である。
【図36】本発明の第6の実施の形態の実施例6−1に
よる液晶表示装置の構成を示す図である
【図37】本発明の第6の実施の形態の実施例6−2に
よる液晶表示装置の構成を示す断面図である
【図38】本発明の第6の実施の形態の実施例6−3に
よる液晶表示装置の構成を示す断面図である
【図39】本発明の第6の実施の形態の実施例6−3に
よる液晶表示装置の構成を示す図である
【図40】本発明の第6の実施の形態の実施例6−4に
よる液晶表示装置の構成を示す断面図である
【図41】本発明の第6の実施の形態の実施例6−4に
よる液晶表示装置の構成を示す図である
【図42】本発明の第6の実施の形態の実施例6−5に
よる液晶表示装置の構成を示す断面図である
【図43】共重合ポリマーの構造を模式的に示す図であ
る。
【図44】本発明の第7の実施の形態による液晶表示装
置の原理を説明する図である。
【図45】本発明の第7の実施の形態による液晶表示装
置の原理を説明する図である。
【図46】本発明の第7の実施の形態の実施例7−1に
よる液晶表示装置の構成を示す図である。
【図47】本発明の第7の実施の形態の実施例7−2に
よる液晶表示装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
2 画素 3 画素電極 4 ゲートバスライン 6 ドレインバスライン 8、8'、9 ストライプ状電極 10 スペース 11、11a、11b ギャップ 12 内方電極 16 TFT 20 アレイ基板側ガラス基板 22 絶縁膜 23 絶縁膜(ゲート絶縁膜) 24 液晶層 24a、24b 液晶分子 26 コモン電極 30 対向基板側ガラス基板 32、34 配向膜 36 ポリマー層 38 配向方向の変化を示す曲線 60 ドレイン電極 62 ソース電極 64 接続電極 66、68 線状突起 70 表示電極 72 凹凸反射電極 73、74 偏光板 76 λ/4板 100 櫛歯状電極 101、102 矢印 104 透明電極 106 光反射部 108 光透過部 X1 暗部(又は暗線)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花岡 一孝 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 仲西 洋平 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 柴崎 正和 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 中村 公昭 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 小池 善郎 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 佐々木 貴啓 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 片岡 真吾 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H090 KA04 LA02 LA04 LA08 LA09 MA10 MA15 MB01 MB14 2H092 GA13 GA14 JA24 KA05 KB23 NA01 PA03

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向配置される対向基板とともに液晶を挟
    持する基板と、 前記基板上に形成されたバスラインと、 前記バスラインに接続されたスイッチング素子と、 前記スイッチング素子に接続され、前記バスラインに平
    行に連設されたストライプ状電極及びスペースとを備
    え、前記バスライン近傍の前記ストライプ状電極の電極
    幅がそれより内方の電極の幅より狭く形成された画素電
    極とを有することを特徴とする液晶表示装置用基板。
  2. 【請求項2】請求項1記載の液晶表示装置用基板におい
    て、 前記画素電極は、前記スペースの総面積が電極領域総面
    積の50%以下であることを特徴とする液晶表示装置用
    基板。
  3. 【請求項3】対向配置される対向基板とともに液晶を挟
    持する基板と、 前記基板上に形成されたバスラインと、 前記バスラインに接続されたスイッチング素子と、 前記スイッチング素子に接続され、前記スイッチング素
    子と前記バスラインとの間に、前記バスラインに平行に
    配置されたストライプ状電極及びスペースとを備えた画
    素電極とを有することを特徴とする液晶表示装置用基
    板。
  4. 【請求項4】請求項3記載の液晶表示装置用基板におい
    て、 前記画素電極は、前記スイッチング素子との接続部で複
    数のストライプ状電極及びスペースを備え、そのうちの
    少なくとも1本の前記ストライプ状電極は前記接続部で
    切断されて、前記スイッチング素子と当該ストライプ状
    電極端部との間にギャップが形成されていることを特徴
    とする液晶表示装置用基板。
  5. 【請求項5】請求項4記載の液晶表示装置用基板におい
    て、 前記ギャップは、0.5μm以上5μm以下の長さを有
    していることを特徴とする液晶表示装置用基板。
  6. 【請求項6】アレイ基板と対向基板とを対向して貼り合
    せ、配向膜又は電極と接する液晶を封止した液晶表示装
    置において、 前記液晶は、液晶分子のプレチルト角及び/又は駆動時
    の傾斜方向を規定するポリマー層が前記配向膜上又は電
    極上のいずれかに形成されていることを特徴とする液晶
    表示装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の液晶表示装置において、 前記ポリマー層の厚さは、10Å以上5000Å以下で
    あることを特徴とする液晶表示装置。
  8. 【請求項8】対向配置される対向基板とともに液晶を挟
    持する基板と、 前記基板上の所定領域毎に異なる方位に周期的に配列さ
    れたストライプ状電極とスペースとを備え、前記所定領
    域境界部近傍と前記境界部近傍以外とで前記ストライプ
    状電極の電極幅又は前記スペースのスペース幅の少なく
    とも一方が異なるように形成されていることを有するこ
    とを特徴とする液晶表示装置用基板。
  9. 【請求項9】請求項8記載の液晶表示装置用基板におい
    て、 前記所定領域境界部近傍では、 前記ストライプ状電極の電極幅≦前記スペースの幅 であり、 前記境界部近傍以外では、 前記ストライプ状電極の電極幅≧前記スペースの幅 であることを特徴とする液晶表示装置用基板。
  10. 【請求項10】液晶表示装置に用いられる液晶材料であ
    って、 モノマーの分子量Mmと、前記モノマーを除いた液晶組
    成物の平均分子量Mlcとの間に Mm<Mlc×1.5 の関係が満たされることを特徴とする液晶材料。
  11. 【請求項11】請求項10記載の液晶材料において、さ
    らに、 Mm≦Mlc であることを特徴とする液晶材料。
  12. 【請求項12】請求項10又は11に記載の液晶材料に
    おいて、 前記モノマーの濃度は、0.1wt%以上10wt%以
    下であることを特徴とする液晶材料。
  13. 【請求項13】請求項10乃至12のいずれか1項に記
    載の液晶材料において、 前記モノマーは、分子量Miniの重合開始材を含有し、 Mini≦Mlc の関係を満たすことを特徴とする液晶材料。
  14. 【請求項14】2枚の基板を対向して貼り合せ、前記基
    板間に液晶層を封止した液晶表示装置において、 前記液晶層は、請求項10乃至13のいずれか1項に記
    載の液晶材料を含むことを特徴とする液晶表示装置。
  15. 【請求項15】液晶を基板面にほぼ水平配向させて、基
    板面にほぼ平行な横電界を印加する横電界スイッチング
    型液晶表示装置において、 光又は熱により重合する重合性成分を重合して形成した
    ポリマー層を有していることを特徴とする横電界スイッ
    チング型液晶表示装置。
  16. 【請求項16】対向配置された一対の基板に封止され、
    光又は熱により重合する重合性成分を含有する液晶と、 一方の前記基板上に配置された反射電極と、 前記液晶に電圧を印加しながら前記重合性成分を重合し
    て前記反射電極上に形成した、液晶分子にプレチルト角
    を付与するポリマー層とを有することを特徴とする反射
    型液晶表示装置。
  17. 【請求項17】対向配置された一対の基板に封止され、
    光又は熱により重合する重合性成分を含有する液晶と、 一方の前記基板面に配置された光反射部及び光透過部
    と、 前記液晶に印加する電圧を調整しながら前記重合性成分
    を重合して前記光反射部及び光透過部に形成した、液晶
    分子にプレチルト角を付与するポリマー層とを有するこ
    とを特徴とする半透過型液晶表示装置。
  18. 【請求項18】請求項17記載の半透過型液晶表示装置
    において、 前記光反射部上の液晶分子は、基板面にほぼ平行な面内
    でほぼ45°回転してλ/4のリタデーション変化量と
    なり、 前記光透過部上の液晶分子は、基板面にほぼ平行な面内
    でほぼ90°回転してλ/2のリタデーション変化量と
    なることを特徴とする半透過型液晶表示装置。
  19. 【請求項19】対向配置された一対の基板と、 前記基板の対向面にそれぞれ形成された配向膜と、 ネマチック液晶と、液晶分子の配向方向における方位角
    方位が前記配向膜の配向制御における方位角方位とほぼ
    一致するように硬化された光硬化物とを含む液晶層と、 前記基板面に対して平行な成分を持つ電界を前記液晶層
    に対し発生させる電極構造とを有することを特徴とする
    液晶表示装置。
  20. 【請求項20】請求項19記載の液晶表示装置におい
    て、 前記配向膜表面の液晶分子に対する方位角方向アンカリ
    ングエネルギーが、 3×10-5J/m2以下であることを特徴とする液晶表
    示装置。
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