JP2003177313A - 光学系 - Google Patents
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Abstract
スチルカメラに適した高性能な光学系を提供すること。 【解決手段】 複数のレンズL1〜L9と、波長選択特
性を有する光学部材とを有する光学系において、前記光
学部材は、前記レンズL1〜L9のレンズ面に形成され
た干渉膜からなり、以下の条件を満足すること。 0<|φ/R|<0.8 0°≦|B|<13° ただし、φ:前記レンズ面の有効径、R:前記レンズ面
の曲率半径、B:前記レンズ面を通過する主光線の光軸
に対する前記レンズ面における空気側での角度である。
Description
ラ用の光学系に関する。
伴ってスチルカメラの用途に、撮像素子にCCDやC−
MOSセンサーを用いたデジタルスチルカメラが急速に
普及してきた。このデジタルスチルカメラに用いられる
これらの受光素子は、従来用いられてきたカラーフィル
ムと異なり、可視光の光だけでなく可視光よりも長波長
側の赤外光に対しても強い感度があり、良好な色再現性
を得るためには波長700nm〜1200nmの光をカットする必
要があった。このため、従来のデジタルスチルカメラで
は、撮像素子の直前に波長700nm〜1200nmの光をカット
する赤外光カットフィルターを配置していた。また、デ
ジタルスチルカメラの普及に伴い、光学系小型化も強く
要望されている。
ように赤外光カットフィルターを撮像素子の直前に配置
していると、その分、光学系の全長が増してしまうため
小型化には不向きであった。
密度化しており、それに伴って光学系の光学性能に対す
る要求も年々高いものになっている。ここで問題になる
のが色収差である。球面収差、コマ収差等の所謂単色収
差は、レンズ面の非球面加工技術の向上によって、光学
系を大型化することなくある程度除去可能な目処が立ち
つつある。しかしながら色収差に関しては、光学系を大
型化すれば小さく抑えることは可能であるが、光学系を
小型化しながら色収差を抑えることは非常に困難であ
る。
すい紫光から紫外光の色収差を小さく抑える方法として
所謂特殊低分散ガラスや蛍石を用いた光学系の設計が知
られているが、これらの光学材料は総じて屈折率が低
く、コストアップとレンズ枚数の増加を招くと言う問題
があった。
段として、最も色収差として目立ちやすい紫外域(340nm
〜420nm)の光線をカットしてしまう紫外光カットフィル
ターを光学系に装着することが考えられる。しかしなが
ら前記フィルターを光学系のどこに配置するにせよ、フ
ィルター分の光学系の全長の増大とコストアップが避け
られない。
のであって、全系を小さく保ちながら、高画素のデジタ
ルスチルカメラに適した高性能な光学系を提供すること
を目的とする。
に、発明では、複数のレンズと、波長選択特性を有する
光学部材とを有する光学系において、前記光学部材は、
前記レンズのレンズ面に形成された干渉膜からなり、以
下の条件を満足することを特徴とする光学系を提供す
る。
レンズ面における空気側での角度である。
レンズ面は以下の条件を満足することが望ましい。
に対する前記レンズ面における空気側での角度である。
は、赤外光に対して実質的に低い透過率を有するもの、
または紫外光に対して実質的に低い透過率を有するも
の、または可視光に対して良好な透過率を有し赤外光お
よび紫外光に対して実質的に低い透過率を有するものの
うち、いずれの特性を有するものであってもよい。
選択特性を有する光学部材とを有する光学系において、
前記光学部材は、前記レンズのレンズ面に形成された干
渉膜からなり、前記光学系は、凹レンズ群とそれに隣接
して配置された凸レンズ群を有し、前記凹レンズ群は、
第1凹レンズ成分と、第2凹レンズ成分と、凸レンズ成
分との3つのレンズ成分を有し、前記光学部材が、前記
第2凹レンズ成分の像側レンズ面に設けられていること
を特徴とする光学系を提供する。
選択特性を有する光学部材とを有する光学系において、
前記光学部材は、前記レンズのレンズ面に形成された干
渉膜からなり、前記光学系は、凹レンズ群とそれに隣接
して配置された凸レンズ群とを有し、前記凸レンズ群
は、最も先頭のレンズが凸レンズ成分であり、前記光学
部材が前記凸レンズ成分の像側レンズ面に設けられてい
ることを特徴とする光学系を提供する。
と、波長選択特性を有する光学部材とを有する光学系に
おいて、前記光学部材は、前記レンズのレンズ面に形成
された干渉膜からなり、前記光学系は、凹レンズ群と、
それに隣接して配置された第1凸レンズ群と、最も像側
に配置された第2凸レンズ群とを有し、前記光学部材が
前記第2凸レンズ群の最も像側レンズ面に設けられてい
ることを特徴とする光学系を提供する。
実施例1に則して説明する。
選択特性を有する光学部材とを有し、前記光学部材は、
前記レンズのレンズ面に形成された干渉膜からなり、該
レンズ面が後述する条件式を満たしている。
ば、反射防止多層膜と同様に、薄膜を何層にもわたって
蒸着法等により形成したものであり、その膜の材料と、
膜の構成や膜厚によって干渉条件を決定して様々な分光
特性を得ることができる光学部材(以後、干渉膜フィル
ターと記す)である。
って構成されるため、従来の着色フィルターと異なり、
厚さが非常に薄くでき、光学系を大型化することなく容
易に光学系中に干渉膜フィルターを組み込むことが可能
であり、しかも従来反射防止膜を施していたレンズ面
に、その代替として付加することが可能であるため、コ
スト面でも有利である。
の干渉によってその特性を得るため、原理的に垂直に光
線が入射した場合と、斜めから入射した場合とで干渉特
性の変化が避けられないため、光学系の任意の面に干渉
膜フィルターを施せるわけではない。本発明の光学系に
おいて、以下に示す条件式(1)から(3)はこの干渉
膜フィルターを施すことが可能なレンズ面を見極めるた
めの条件式である。
るレンズ面の有効径φと、その曲率半径Rの関係を規定
するものである。
て薄膜を形成し干渉膜フィルターとするため、当該レン
ズ面の曲率半径が小さい場合、レンズ面の曲率がきつく
なりレンズ外周付近でのレンズ面の傾斜が大きくなって
しまい、レンズ面の中心部分と周辺部分で干渉特性が変
化してしまう。条件式(1)はそのための条件であっ
て、この上限値を超えるとレンズ面の中心部分とレンズ
面の周辺部分での特性の変化が目立ち好ましくない。さ
らに、レンズ面の中心部分と周辺部分の特性変化をより
小さくするためには、条件式(1)は下限値に近いほど
好ましく、その上限は0.6であることが望ましい。
渉膜フィルターとしたレンズ面を通過する主光線の光軸
に対する前記レンズ面における空気側での角度を規定す
るものである。
レンズ面における空気側での角度である。
面に垂直に通過する画面中心への光線と、レンズ面に斜
めに通過する画面周辺への光線との間でで、わずかな特
性の差が生じ、干渉膜フィルターの効果や色調のムラが
生じるため好ましくない。さらに、条件式(2)も下限
値に近いほど特性差が小さくなるため望ましく、上限値
は10°であることが望ましい。
し干渉膜フィルターとしたレンズ面を通過するランド光
線の光軸に対する前記レンズ面における空気側での角度
を規定するものである。
記レンズ面における空気側での角度である。ここで、前
記ランド光線とは、光軸上の物点から発し、開口絞り外
周部を通って結像する光線のことである。
面に斜めに通過するランド光線と、レンズ面に垂直に通
過する光軸上の光線とで干渉膜フィルターの効果が微妙
に変化するため、開口絞り径を変更すると干渉膜フィル
ターの効果や色調が変化するため好ましくない。
性について説明する。
膜を蒸着し、赤外光カット特性を持つ干渉膜フィルター
を形成する場合、本発明の光学系の干渉膜フィルターと
しての分光特性は、波長400nm〜600nmまでの透過率が95
%以上で、波長700nm〜1000nm(赤外領域)までの透過
率が5%以下、さらに透過率が50%になる半値波長が630
nm〜670nmであることが望ましい。波長400nm〜600nmの
可視光の透過率が低いと前記干渉膜面でのゴーストやフ
レアが顕著に発生する恐れがあるし、可視光の透過率に
ムラがあると、色再現性が悪化する。一方、波長700nm
〜1000nmでの透過率が高いと、赤外光カットの効果が低
くこれも色再現性を悪化させる。また、半値波長が670n
mより長波長側にあると、透過する近赤外光の影響で色
再現性を悪化させ、半値波長が630nmより短波長側にな
ると、赤色光の感度が相対的に下がるため色再現性が悪
化してしまうので好ましくない。
に干渉膜を蒸着し、紫外光カット特性を持つ干渉膜フィ
ルターを形成する場合、本発明の光学系の干渉膜フィル
ターとしての分光特性は、波長450nm〜630nmまでの透過
率が95%以上で、波長340nm〜390nm(紫外領域)までの
透過率が5%以下、さらに透過率が50%になる半値波長
が410nm〜430nmであることが望ましい。波長450nm〜630
nmの可視光の透過率が低いと前記干渉膜面でのゴースト
やフレアが顕著に発生し、可視光の透過率にムラがある
と、色再現性が悪化する。波長340nm〜390nmでの透過率
が高いと、紫外光カットの効果が低くレンズの色収差が
目立ってしまう。また半値波長が410nmより短波長側で
あっても紫外光カットの効果が低く、レンズの色収差が
目立ち好ましくない。半値波長が430nmより長波長側に
なると、紫から青の波長の感度が相対的に下がるため、
色再現性が悪化してしまい好ましくない。良好な色再現
とレンズの色収差除去を両立させるためには、紫外光カ
ットの干渉膜は、不透過の紫外光領域から透過の可視光
領域への透過特性の立ち上がりが急峻であればあるほど
望ましい。
に干渉膜を蒸着し、可視光のみを透過し、紫外光および
赤外光をカットする効果をもつ干渉膜フィルターを蒸着
する場合、本発明の光学系の干渉膜フィルターとしての
分光特性は、前記赤外光カット効果をもつ干渉膜フィル
ターの特性と、前記紫外光カット効果をもつ干渉膜フィ
ルターの両者の特性を完備していることが望ましい。す
なわち、波長450nm〜600nmまでの透過率が95%以上で、
波長340nm〜390nmまでの紫外光域の透過率が5%以下、
さらに透過率が50%になる紫光から紫外光域での半値波
長が410nm〜430nm、波長700nm〜1000nmまでの赤外光域
の透過率が5%以下、さらに赤光から赤外光域での透過
率が50%になる半値波長が630nm〜670nmであることが望
ましい。
明する。 [実施例1]図1は、本発明の第1の実施例の広角端状態
Wと望遠端状態Tを示す光路図である。本実施例の光学
系は、凸凹凹凸レンズ成分(L1〜L4)からなる負の
第1レンズ群G1、凸レンズ成分(L5)、凸と凹の接
合レンズ成分(L6、L7)、凸レンズ成分(L8)か
らなる正の第2レンズ群G2、凸レンズ成分(L9)か
らなる正の第3レンズ群G3とからなり、第1レンズ群
G1、第2レンズ群G2の移動によって焦点距離を変化
させる3群レンズ構成のズームレンズである。
げる。表中、fは焦点距離、Bfはバックフォーカス、
FNoはFナンバー、2Aは画角の最大値、yは像高、
rは曲率半径、dは面間隔、φは有効径、νdはアッベ
数、ndはd線に対する媒質の屈折率である。
の面の深さをx、光軸と垂直方向の高さをh、基準の曲
率半径をR、円錐係数をK、n次の非球面係数をCnと
して以下の式で表される非球面である。 x=(h2/R)/(1+(1-K*h2/R2)1/2)+C4*h4+C6*h6+C8*h8+C10
*h10 ただし、「E-04」等は「×10-4」表している。
されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔dその他の
長さは、特記の無い場合一般に「mm」が使われるが、
光学系は比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能
が得られるので、これに限られるものではない。また、
単位は「mm」に限定されること無く他の適当な単位を
用いることもできる。さらに、以上の説明は他の実施例
においても同様である。
値中、条件式(2)と(3)の数値は広角端と望遠端で
比較し、より数値の大きいものを示している。 上記対応数値によれば、条件式(1)〜(3)を全て満足して
いるレンズ面は、L3R1面、L3R2面、L4R2面、L5R1面、L5
R2面、L9R2面の6つの面であり、これらの面に干渉膜を
施し、干渉膜フィルターとすればよい。
の数値が両者とも小さく非常に望ましい。このように凹
凹凸レンズ成分を有する負のレンズ群に干渉膜フィルタ
ーを設ける場合、2つの凹レンズ成分で主光線の傾角が
小さくなること、またその像側に配置された凸レンズ成
分の物体側面に比べて曲率半径が大きいため、第2凹レ
ンズ成分の像側面に設けることが望ましい。
ける場合、レンズL5に設けることが望ましく、L5R1面
とL5R2面では、条件式(1)、(2)の数値のより小さ
いL5R2面を干渉膜フィルターとすることが望ましい。
面も条件式の各数値が小さく干渉膜フィルターに適して
いる。高画素の撮像素子では効率的に素子に光を導くた
め、各受光素子の全面にマイクロレンズが設けられてお
り、そのため、固体撮像素子用光学系では、射出瞳を長
く設定する必要がある。このため原理的に条件式(2)
が小さな値になるので、干渉膜フィルターとすることが
適している。
は、赤外光カットフィルター、紫外光カットフィルター
の2つがあるが、この一方のみを本発明の干渉膜フィル
ターで構成することも出来るし、例えばL3R2面に赤外光
カットフィルター用の干渉膜を蒸着し、L9R2面に紫外光
カットフィルター用の干渉膜を蒸着することも可能であ
る。さらに干渉膜の設計の工夫によって、1つの面の蒸
着だけで、可視光のみを透過し、紫外光および赤外光を
カットするバンドパスフィルターを実現することも可能
である。
施し干渉膜フィルターとした結果、良好な光学特性を得
ることができた。 [実施例2]第2図は本発明の第2の実施例の広角端状
態Wと望遠端状態Tを示す光路図である。
L3)からなる負の第1レンズ群G1、凸レンズ成分
(L4)、凸と凹の接合レンズ成分(L5、L6)、凹
と凸の接合レンズ成分(L7、L8)からなる正の第2
レンズ群G2、凸レンズ成分(L9)からなる正の第3
レンズ群G3とからなり、各レンズ群の移動によって焦
点距離を変化させる3群レンズ構成のズームレンズであ
る。
す。
値中、条件式(2)と(3)の数値は広角端と望遠端で
比較し、より数値の大きいものを示している。 上記対応数値によれば、条件式(1)〜(3)を全て満
足しているレンズ面は、L2R1面、L2R2面、L3R2面、L4R2
面、L5R1面、L9R2面の6つの面であり、これらの面に干
渉膜を施し、干渉膜フィルターとすればよい。
の数値が両者とも小さく非常に望ましい。高画素の撮像
素子では効率的に素子に光を導くため、各受光素子の全
面にマイクロレンズが設けられており、そのため、固体
撮像素子用光学系では、射出瞳を長く設定する必要があ
る。このため原理的に条件式(2)が小さな値になるの
で、干渉膜フィルターとするのに適している。
レンズ群G1に干渉膜フィルターを設ける場合、2つの
凹レンズ成分で主光線の傾角が小さくなること、またそ
の像側に配置された凸レンズ成分の物体側面に比べて曲
率半径が大きいため、第2凹レンズ成分の像側面L2R2面
に干渉膜を施し、干渉膜フィルターとすることが望まし
い。
場合、L4R2面かL5R1面が考えられるが、条件式(1)の
数値が小さいL4R2面を干渉膜フィルターとすることが望
ましい。
施し干渉膜フィルターとした結果、良好な光学特性を得
ることができた。 [実施例3]第3図は本発明の第3の実施例の広角端状態
Wと望遠端状態Tを示す光路図である。
L3)からなる負の第1レンズ群G1、凸レンズ成分
(L4)、凸と凹の接合レンズ成分(L5、L6)から
なる正の第2レンズ群G2、凸レンズ成分(L7)から
なる正の第3レンズ群G3とからなり、第1レンズ群G
1、第2レンズ群G2の移動によって焦点距離を変化さ
せる3群レンズ構成のズームレンズである。
す。
値中、条件式(2)と(3)の数値は広角端と望遠端で
比較し、より数値の大きいものを示している。 上記対応数値によれば、条件式(1)〜(3)を全て満
足しているレンズ面は、L2R2面、L3R2面、L4R1面、L4R2
面、L5R1面、L7R2面の6つの面であり、これらの面に干
渉膜を施し、干渉膜フィルターとすればよい。
小さく望ましい。このように第2レンズ群G2に干渉膜
フィルターを設ける場合は、第2レンズ群G2の最も物
体側に配置された正レンズ成分の像側面を干渉膜フィル
ターとすることが適している。
レンズ群G1に干渉膜フィルターを設ける場合、2つの
凹レンズ成分で主光線の傾角が小さくなること、またそ
の像側に配置された凸レンズ成分の物体側面に比べて曲
率半径が大きいため、第2凹レンズ成分の像側面L2R2面
を干渉膜フィルターとすることが望ましい。
ターを設ける場合は、最も像側面に設けることが望まし
い。というのも高画素の撮像素子では効率的に素子に光
を導くため、各受光素子の全面にマイクロレンズが設け
られており、そのため、固体撮像素子用光学系では、射
出瞳を長く設定する必要がある。このため原理的に条件
式(2)が小さな値になるので、干渉膜フィルターとす
るのに適している。
施し干渉膜フィルターとした結果、良好な光学特性を得
ることができた。 [実施例4]第4図は本発明の第4の実施例の広角端状態
Wと望遠端状態Tを示す光路図である。
1、L2)と、凸レンズ成分(L3)とからなる正の第
1レンズ群G1、凹レンズ成分(L4)、凹凸の接合凹
レンズ成分(L5、L6)、凸レンズ成分(L7)から
なる負の第2レンズ群G2、2枚の凸レンズ成分(L
8、L9)、凹レンズ成分(L10)からなる正の第3
レンズ群G3、凹凸の接合凸レンズ成分(L11、L1
2)からなる正の第4レンズ群G4、凸凹接合凸レンズ
成分(L13、L14)からなる正の第5レンズ群G5
とからなり、各レンズ群の移動によって焦点距離を変化
させる5レンズ群構成のズームレンズである。
す。
値中、条件式(2)と(3)の数値は広角端と望遠端で
比較し、より数値の大きいものを示している。 上記対応数値によれば、条件式(1)〜(3)を全て満
足しているレンズ面は、L6R2面、L7R1面、L7R2面、L8R1
面、L8R2面、L9R1面、L12R2面、L13R1面、L14R2面の9
つの面であり、これらの面に干渉膜を施し干渉膜フィル
ターとすればよい。
(2)の数値が両者とも小さく非常に望ましい。高画素
の撮像素子では効率的に素子に光を導くため、各受光素
子の全面にマイクロレンズが設けられており、そのた
め、固体撮像素子用光学系では、射出瞳を長く設定する
必要がある。このため原理的に条件式(2)が小さな値
になるので、干渉膜を蒸着し干渉膜フィルターとするの
に好ましいのである。
光線の入射角または射出角が大きすぎるため、いずれの
面も干渉膜フィルターとすることは好ましくない。
レンズ群G2に干渉膜フィルターを設ける場合、2つの
凹レンズ成分で主光線の傾角が小さくなること、またそ
の像側に配置された凸レンズ成分の物体側面に比べて曲
率半径が大きいため、第2凹レンズ成分の像側面L6R2面
に設けることが望ましい。
を設ける場合、L8R1面かL8R2面かL9R1面が考えられる
が、条件式(1)〜(3)の数値のより小さいL8R2面に設ける
ことが望ましい。
を設ける場合は、L12R2面に設けることが望ましいが、
第3群中のL8R2面と各条件式の数値を比較すると、条件
式(1)、(2)の数値がより小さいL8R2面の方がより
好ましい。
を施し干渉膜フィルターとした結果、良好な光学特性を
得ることができた。
形成した場合について説明したが、干渉膜の形成方法は
これに限らず、スパッタリング法やCVD法(化学蒸着
法)やスピンコート法等で形成しても良い。
るものではなく、ビデオカメラ用光学系や、近年普及の
兆しを見せるデジタル一眼レフカメラ用交換レンズなど
にも適用可能なことはいうまでもない。
レンズ面に干渉膜を蒸着し、干渉膜フィルターとしてい
るため、小型で高性能なデジタルスチルカメラに適した
光学系を得ることが出来る。
状態Tを示す光路図。
状態Tを示す光路図。
状態Tを示す光路図。
状態Tを示す光路図。
Claims (23)
- 【請求項1】複数のレンズと、波長選択特性を有する光
学部材とを有する光学系において、 前記光学部材は、前記レンズのレンズ面に形成された干
渉膜からなり、 以下の条件を満足することを特徴とする光学系。 0<|φ/R|<0.8 0°≦|B|<13° ただし、 φ:前記レンズ面の有効径、 R:前記レンズ面の曲率半径、 B:前記レンズ面を通過する主光線の光軸に対する前記
レンズ面における空気側での角度。 - 【請求項2】請求項1に記載の光学系において、 前記レンズ面が以下の条件を満たすことを特徴とする光
学系。 0°≦|C|<18° ただし、 C:前記レンズ面を通過するランド光線の光軸に対する
前記レンズ面における空気側での角度。 - 【請求項3】前記光学部材は、赤外光に対して実質的に
低い透過率を有することを特徴とする請求項1または2
に記載の光学系。 - 【請求項4】前記光学部材は、紫外光に対して実質的に
低い透過率を有することを特徴とする請求項1または2
記載の光学系。 - 【請求項5】前記光学部材は、可視光に対して良好な透
過率を有し、赤外光および紫外光に対して実質的に低い
透過率を有することを特徴とする請求項1または2記載
の光学系。 - 【請求項6】複数のレンズと、波長選択特性を有する光
学部材とを有する光学系において、 前記光学部材は、前記レンズのレンズ面に形成された干
渉膜からなり、 前記光学系は、凹レンズ群とそれに隣接して配置された
凸レンズ群を有し、 前記凹レンズ群は、第1凹レンズ成分と、第2凹レンズ
成分と、凸レンズ成分との3つのレンズ成分を有し、 前記光学部材が、前記第2凹レンズ成分の像側レンズ面
に設けられていることを特徴とする光学系。 - 【請求項7】請求項6に記載の光学系において、 前記レンズ面が以下の条件を満足することを特徴とする
光学系。 0<|φ/R|<0.8 0°≦|B|<10° ただし、 φ:前記レンズ面の有効径、 R:前記レンズ面の曲率半径、 B:前記レンズ面を通過する主光線の光軸に対する前記レ
ンズ面における空気側での角度。 - 【請求項8】請求項6に記載の光学系において、前記レ
ンズ面が以下の条件を満足することを特徴とする光学
系。 0°≦|C|<18° ただし、 C:前記レンズ面を通過するランド光線の光軸に対する
前記レンズ面における空気側での角度。 - 【請求項9】前記光学部材は、赤外光に対して実質的に
低い透過率を有することを特徴とする請求項6ないし8
記載の光学系。 - 【請求項10】前記光学部材は、紫外光に対して実質的
に低い透過率を有することを特徴とする請求項6ないし
8記載光学系。 - 【請求項11】前記光学部材は、可視光に対して良好な
透過率を有し、赤外光および紫外光に対して実質的に低
い透過率を有することを特徴とする請求項6ないし8記
載の光学系。 - 【請求項12】複数のレンズと、波長選択特性を有する
光学部材とを有する光学系において、 前記光学部材は、前記レンズのレンズ面に形成された干
渉膜からなり、 前記光学系は、凹レンズ群とそれに隣接して配置された
凸レンズ群とを有し、 前記凸レンズ群は、最も先頭のレンズが凸レンズ成分で
あり、 前記光学部材が前記凸レンズ成分の像側レンズ面に設け
られていることを特徴とする光学系。 - 【請求項13】請求項12に記載の光学系において、 前記レンズ面が以下の条件を満足することを特徴とする
光学系。 0<|φ/R|<0.6 0°≦|B|<13° ただし、 φ:前記レンズ面の有効径、 R:前記レンズ面の曲率半径、 B:前記レンズ面を通過する主光線の光軸に対する前記レ
ンズ面における空気側での角度。 - 【請求項14】請求項12に記載の光学系において、 前記レンズ面が以下の条件を満足することを特徴とする
記載光学系。 0°≦|C|<18° ただし、 C:前記レンズ面を通過するランド光線の光軸に対する前
記レンズ面における空気側での角度。 - 【請求項15】前記光学部材は、赤外光に対して実質的
に低い透過率を有することを特徴とする請求項12ない
し14に記載の光学系。 - 【請求項16】前記光学部材は、紫外光に対して実質的
に低い透過率を有することを特徴とする請求項12ない
し14に記載の光学系。 - 【請求項17】前記光学部材は、可視光に対して良好な
透過率を有し、赤外光および紫外光に対して実質的に低
い透過率を有することを特徴とする請求項12ないし1
4に記載の光学系。 - 【請求項18】複数のレンズと、波長選択特性を有する
光学部材とを有する光学系において、 前記光学部材は、前記レンズのレンズ面に形成された干
渉膜からなり、 前記光学系は、凹レンズ群と、それに隣接して配置され
た第1凸レンズ群と、最も像側に配置された第2凸レン
ズ群とを有し、 前記光学部材が前記第2凸レンズ群の最も像側レンズ面
に設けられていることを特徴とする光学系。 - 【請求項19】請求項18に記載の光学系において、 前記レンズ面が以下の条件を満足することを特徴とする
光学系。 0<|φ/R|<0.6 0°≦|B|<10° ただし、 φ:前記レンズ面の有効径、 R:前記レンズ面の曲率半径、 B:前記レンズ面を通過する主光線の光軸に対する前記
レンズ面における空気側での角度。 - 【請求項20】請求項18に記載の光学系において、 前記レンズ面が以下の条件を満足することを特徴とする
光学系。 0°≦|C|<18° ただし、 C:前記レンズ面を通過するランド光線の光軸に対する前
記レンズ面における空気側での角度。 - 【請求項21】前記光学部材は、赤外光に対して実質的
に低い透過率を有することを特徴とする請求項18ない
し20に記載の光学系。 - 【請求項22】前記光学部材は、紫外光に対して実質的
に低い透過率を有することを特徴とする請求項18ない
し20に記載の光学系。 - 【請求項23】前記光学部材は、可視光に対して良好な
透過率を有し、赤外光および紫外光に対して実質的に低
い透過率を有することを特徴とする請求項18ないし2
0に記載の光学系。
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