JP2021009389A - レンズモジュール及び結像システム - Google Patents

Abstract

【課題】本発明には、レンズモジュール及び結像システムが提供される。【解決手段】レンズモジュールは、鏡筒と、鏡筒内に収容された複数のレンズとを備える。複数のレンズは鏡筒の光軸の方向において間隔をあけて順次に設置されており、そのうち、複数のレンズの少なくとも１つはガラスレンズである。本発明では、ガラスレンズの物体側の面と像側の面のいずれか一方に少なくとも１層の不可視光線カットフィルムを設けることにより、当該結像システムは、電子画像センサの前に別のフィルタを追加する必要がなく、当該ガラスレンズにより赤外線等の不可視光線を直接に結像領域外に遮断し、可視光線の結像に対する妨害を回避し、これによって、結像システムの長さ及びレンズモジュールの高さが低減し、全体的な構造がよりコンパクトになると共に、レンズモジュールと電子画像センサとの間の光学面の数が少なくなり、写真撮影の主観的な体験が向上する。【選択図】図２

Description

本発明は、光学結像の技術分野に関し、特にレンズモジュール及び結像システムに関する。

電子画像センサが写真撮影分野に適用される場合、赤外線誘導が可視光線の結像を妨害する問題がある。上記の問題を解決するために、従来のレンズモジュールにおいて、レンズと電子画像センサとの間に赤外線カットフィルタを設けることで可視光線に対する妨害のない結像を図る。具体的に、図１に例示された構造を参照すると、そのうち、符号１０はレンズであり、符号２０は赤外線カットフィルタであり、符号３０は電子画像センサである。一般的に、赤外線カットフィルタは以下の２つの形態を含む：１つの形態として、白ガラス板に赤外線カットフィルム及び紫外線カットフィルムがコーティングされ、もう一つの形態として、集成したレンズに紫外線カットフィルムがコーティングされている。

しかしながら、このようにフィルタを追加した従来のレンズモジュールは、以下の２つの欠点がある：１つは、レンズと電子画像センサとの間に部材を追加した結果、結像システムの長さ及びレンズモジュールの高さを増やしてしまうことであり、もう一つは、レンズと電子画像センサとの間に光学面を追加した結果、ゴーストの種類と強度を増加させ、写真撮影の主観的な効果に影響を与えてしまうことである。

従って、新型のレンズモジュールを提供する必要がある。

本発明は、従来の結像システムの構造がコンパクトではなく、且つゴーストの種類と強度が多いという技術的課題を解決するためのレンズモジュールを提供することを目的とする。

上記の目的を達成するために、本発明の技術考案は下記の通りである。

本発明には、レンズモジュールが提供される。当該レンズモジュールは、鏡筒と、前記鏡筒内に収容された複数のレンズとを備え、前記複数のレンズは前記鏡筒の光軸の方向において間隔をあけて順次に設置されており、
前記複数のレンズの少なくとも１つはガラスレンズであり、前記ガラスレンズの物体側の面と像側の面のいずれか一方に少なくとも１層の不可視光線カットフィルムが設けられている。

１つの改良形態として、前記ガラスレンズは白ガラスレンズであり、前記白ガラスレンズの物体側の面と像側の面のいずれか一方に少なくとも１層の赤外線カットフィルムと１層の紫外線カットフィルムが設けられている。

１つの改良形態として、前記ガラスレンズは青ガラスレンズであり、前記青ガラスレンズの物体側の面と像側の面のいずれか一方に少なくとも１層の紫外線カットフィルムが設けられている。

１つの改良形態として、前記不可視光線カットフィルムは前記ガラスレンズの物体側の面に設けられている。

１つの改良形態として、前記ガラスレンズは前記複数のレンズのうち物体側から像側に向かう第１レンズである。

１つの改良形態として、前記ガラスレンズの物体側の面と像側の面のいずれか一方に反射防止膜がさらに設けられている。

本発明の有益な効果は下記の通りである。

本発明に係るレンズモジュールにおいて、複数のレンズの少なくとも１つはガラスレンズであり、且つ、当該ガラスレンズの物体側の面と像側の面のいずれか一方に少なくとも１層の不可視光線カットフィルムが設けられている。このように、当該レンズモジュールは従来技術における赤外線カットフィルタを除去することができ、処理されたガラスレンズにより赤外線等の不可視光線を直接にレンズモジュールの結像領域外に遮断し、これらの不可視光線のレンズモジュール内の可視光線の結像に対する妨害を回避し、さらに、レンズモジュールにおいて電子画像センサの前に別のフィルタを追加する必要がないため、結像システムの長さ及びレンズモジュールの高さが低減する。従って、当該レンズモジュールの全体的な構造がよりコンパクトになる。それと共に、レンズモジュールと電子画像センサとの間の光学面の数が少なくなり、即ち、ゴーストの種類と強度が減少し、写真撮影の主観的な効果がより良好になり、レンズモジュールの熱安定性がより高くなる。

本発明は、上記のレンズモジュールを備える結像システムをさらに提供することをもう１つの目的とする。

本発明の有益な効果は下記の通りである。

本発明に係る結像システムにおいて、上記のレンズモジュールを備えることで、結像システムは、レンズの構造がよりコンパクトになると共に、写真撮影の主観的な体験が向上する。

図１は、従来技術におけるレンズモジュールの断面図である。 図２は、本発明の１つの実施例におけるレンズモジュールの断面構成図である。 図３は、図２のＡ部分の拡大図である。

１００…レンズモジュール、ＯＯ’…光軸、１…鏡筒、１１…筒壁、１２…収容キャビティ、２…レンズ／ガラスレンズ／青ガラスレンズ、２１…物体側の面、２２…像側の面、３…カットフィルム。

以下、図面及び実施形態を組み合わせて本発明をさらに説明する。

図２及び図３に示されるように、本発明のレンズモジュールは鏡筒１と複数のレンズ２とを備え、一般的に、鏡筒１は、筒壁１１と、筒壁１１によって囲まれた収容キャビティ１２とを含む。そのうち、複数のレンズ２は鏡筒１の光軸ＯＯ 'の方向において間隔をあけて順次に鏡筒１の収容キャビティ１２内に収容されており、複数のレンズ２はいずれも結像面に近い側にある像側の面２２と光軸ＯＯ'の方向において像側の面２２に対向して設置された物体側の面２１とを含む。

本実施例では、複数のレンズ２の少なくとも１つはガラスレンズ２である。そのうち、ガラスレンズ２の物体側の面２１と像側の面２２のいずれか一方に少なくとも１層の不可視光線カットフィルム３が設けられている。

理解できるように、複数のレンズの少なくとも１つをガラスレンズ２とし、且つ当該ガラスレンズ２の物体側の面２１と像側の面２２のいずれか一方に少なくとも１層の不可視光線カットフィルム３を設けることにより、当該ガラスレンズ２は従来技術における元の赤外線カットフィルタを置換することができ、赤外線等の不可視光線を遮断し、可視光線の結像に対する妨害を回避する。このように、当該レンズモジュール１００は電子画像センサの前に別のフィルタを追加する必要がないため、結像システムの長さ及びレンズモジュールの高さを低減させることができる。従って、当該レンズモジュール１００の全体的な構造はよりコンパクトになる。

それと共に、レンズモジュール１００と電子画像センサとの間の光学面の数が少なくなり、即ち、ゴーストの種類と強度が減少し、写真撮影の主観的な効果が向上し、レンズモジュール１００の熱安定性がより高くなり、最終的にユーザの主観的な体験を向上させる。

なお、本実施例では、具体的に、図２及び図３に示されるように、当該不可視光線カットフィルム３は一般的にガラスレンズ２の物体側の面２１に設けられている。

また、本実施例では、具体的に、図２に示されるように、ガラスレンズ２は一般的に複数のレンズのうち物体側から像側に向かう第１レンズであり、即ちレンズモジュール１００の物体側に最も近いレンズである。勿論、実際的には、ガラスレンズ２は鏡筒１内に収容されている他のレンズであってもよい。

具体的には、一つの実施例では、ガラスレンズ２は白ガラスレンズである。そのうち、当該白ガラスレンズ２の物体側の面２１と像側の面２２のいずれか一方に少なくとも１層の赤外線カットフィルムと１層の紫外線カットフィルムが設けられている。

理解できるように、上記の不可視光線カットフィルム３は赤外線カットフィルムであってもよいし、紫外線カットフィルムであってもよい。白ガラスレンズの物体側の面２１又は像側の面２２に少なくとも２層の不可視光線カットフィルムが設けられている。このように、当該ガラスレンズ２は赤外線や紫外線等の不可視光線を同時にレンズモジュール１００の結像領域外に遮断することができる。勿論、実際的には、当該白ガラスレンズ２における物体側の面２１又は像側の面２２により多くの不可視光線カットフィルムが設けられることもでき、そのうち、不可視光線カットフィルムの層数、及び遮断し得る具体的な不可視光線の種類等は実際の必要に応じて設定されることができる。

又は、具体的に、他の実施例では、幾つかの不可視光線をレンズモジュール１００の結像領域外に遮断するために、ガラスレンズ２は青ガラスレンズとされる。そのうち、青ガラスレンズ２自体が赤外線カット機能を有するため、当該青ガラスレンズ２の物体側の面２１と像側の面２２のいずれか一方に少なくとも１層の紫外線カットフィルムが設けられている。理解できるように、上記の不可視光線カットフィルムは紫外線カットフィルム３であってもよい。

なお、ゴーストの種類と強度を増加させないことを前提に、レンズモジュール１００の構造を十分にコンパクトにすることを確保するために、上記の紫外線カットフィルム３は１層が設けられていることが好ましい。勿論、実際的には、複数層の紫外線カットフィルム３又は他の種類の不可視光線カットフィルムを直接に設けてもよい。そのうち、紫外線カットフィルム３の層数は実際の必要に応じて設定されることができる。

なお、上記の紫外線カットフィルム３は一般的にコーティング処理によりガラスレンズ２に設置される。勿論、他の適切な方法、例えば、スプレ塗装、粘着等の方法を用いることもできる。

１つの実施例では、ガラスレンズ２の物体側の面２１と像側の面２２のいずれか一方に反射防止膜（図示せず）がさらに設けられている。

本発明には、結像システムがさらに提供され、当該結像システム（図示せず）は上記のレンズモジュール１００を備える。なお、当該結像システムは携帯電話、タブレットＰＣ、ビデオカメラ、現金自動預け払い機（ＡＴＭ）等の製品に適用できる。

理解できるように、上記のレンズモジュール１００を備えることで、結像システムは、レンズの構造がよりコンパクトになると共に、写真撮影の主観性がより良好になる。

以上は本発明の実施形態に過ぎない。当業者であれば、本発明の創造的構想から逸脱しない限り、改良を行うことができるが、これらの改良はいずれも本発明の保護範囲に含まれるとここで指摘すべきである。

Claims (7)

1. 鏡筒と、前記鏡筒内に収容された複数のレンズとを備え、前記複数のレンズは前記鏡筒の光軸の方向において間隔をあけて順次に設置されているレンズモジュールであって、
   前記複数のレンズの少なくとも１つはガラスレンズであり、前記ガラスレンズの物体側の面と像側の面のいずれか一方に少なくとも１層の不可視光線カットフィルムが設けられていることを特徴とするレンズモジュール。
2. 前記ガラスレンズは白ガラスレンズであり、前記白ガラスレンズの物体側の面と像側の面のいずれか一方に少なくとも１層の赤外線カットフィルムと１層の紫外線カットフィルムが設けられていることを特徴とする請求項１に記載のレンズモジュール。
3. 前記ガラスレンズは青ガラスレンズであり、前記青ガラスレンズの物体側の面と像側の面のいずれか一方に少なくとも１層の紫外線カットフィルムが設けられていることを特徴とする請求項１に記載のレンズモジュール。
4. 前記不可視光線カットフィルムは前記ガラスレンズの物体側の面に設けられていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載のレンズモジュール。
5. 前記ガラスレンズは前記複数のレンズのうち物体側から像側に向かう第１レンズであることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載のレンズモジュール。
6. 前記ガラスレンズの物体側の面と像側の面のいずれか一方に反射防止膜がさらに設けられていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載のレンズモジュール。
7. 請求項１乃至６のいずれか一項に記載のレンズモジュールを備えることを特徴とする結像システム。