JP2003172917A - 液晶表示パネル用対向基板およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示パネル用対向基板およびその製造方法

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JP2003172917A JP2002283786A JP2002283786A JP2003172917A JP 2003172917 A JP2003172917 A JP 2003172917A JP 2002283786 A JP2002283786 A JP 2002283786A JP 2002283786 A JP2002283786 A JP 2002283786A JP 2003172917 A JP2003172917 A JP 2003172917A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示パネルの高画素化にともない発生し
た、液晶の配向ムラの原因である対向基板1へのラビン
グ処理の際における、処理の不均一の解消を図る。 【解決手段】対向基板1製造の際、透明基板10に所定
の深さを有する凹部11を設け、この所定の深さを有す
る凹部11中へ遮光性膜20を形成し、さらに遮光性膜
20と透明基板10とを同一平面とすることで、対向基
板1上へ化形成される配向膜を平坦化した。これによっ
て、ラビング処理の均一化を実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶プロジェクタ
等にライトバルブとして用いられる液晶表示パネル(以
下、液晶表示パネルと記載する。)に関し、更に詳しく
は、液晶表示パネルにおいて、その画素開口部以外を光
学的に遮断するブラックマトリックスの構造およびその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶プロジェクタ等にライトバルブとし
て用いられる液晶表示パネルにおいては、一般に、電気
光学物質である液晶相を挟んで駆動基板(TFTアレイ
基板)に対向配置される対向基板の側から強力な投射光
が入射される。
【0003】そして、この強力な投射光が駆動基板上に
あるTFTのアモルファスシリコン(以下、a−Siと
記載する。)膜やポリシリコン(以下、p−Siと記載
する。)膜から構成されたチャネル形成用の領域に入射
すると、この領域において光電変換効果により光電流が
発生してしまいTFTのトランジスタ特性を劣化させ
る。そこで、この現象を抑止するため、各TFTに夫々
対向する位置の対向基板上に、複数のブラックマトリッ
クスと呼ばれるマトリックス状に設けられた遮光性膜を
形成することが一般的である。
【0004】そしてブラックマトリックスが形成された
対向基板表面には、一般に、液晶を駆動させるための透
明電極となるITO膜が形成され、さらにその上へ液晶
分子の配向を制御するポリイミド薄膜からなる配向膜が
形成される。この配向膜へは、ナイロンなどでできたロ
ールによって、膜の表面を擦り、筋目を付けるラビング
処理がされる。ラビング処理が完了した対向基板は、駆
動基板と貼り合わせ、両基板の間に液晶を注入し封止す
ることによって、液晶表示パネルが作製される。
【0005】最近では、液晶プロジェクタの高画素化に
ともなって、液晶プロジェクタに使用される対向基板に
形成されたブラックマトリックスの開口の大きさ、開口
間の間隔、対向基板と駆動基板とのセルギャップ等は、
より小さくなってきている。例えば、ブラックマトリッ
クスの開口の大きさは14μm、開口間の間隔(ブラッ
クマトリックスの線幅)は4μm、駆動基板と対向基板
とのセルギャップが3〜4μmのものが使われている。
【0006】このため液晶表示パネル内に入射してくる
強力な投射光によって、液晶セル内に迷光が発生する、
液晶表示パネルの温度が上昇する、等の原因による液晶
表示パネルの誤作動が問題となってきた。ここで、例え
ば特許文献1では、ブラックマトリックスとして、まず
対向基板を構成するガラス基板上に高反射率の層を設
け、その層の上に、黒色樹脂やCr酸化物からなる低い
反射率を有する部材の層を設けることが開示されてい
る。当該発明は、セル内にて発生した迷光による誤作動
を、低い反射率を有する部材の層で防止し、かつブラッ
クマトリックスを投射する光は、高反射率の層で効果的
に反射して液晶表示パネル自体の温度上昇を防止する方
法である。
【特許文献1】特開平9−211439号公報(第3−
5頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、液晶表示パ
ネルの高画素化にともなって、液晶表示パネル中の液晶
分子の配向に乱れが生じ、投射された画面にムラが発生
するという問題が生じてきた。
【0008】くわえて、本発明者らが、従来の技術によ
り液晶表示パネルの作製を試みたところ、高反射率の膜
と低反射率の膜とを異なる材料で形成した場合、この部
分をエッチングによりパターニングしようとしても、材
料が異なるためにエッチング特性も異なり、パターン断
面を制御することは難しいことも判明した。上述したよ
うに、液晶表示パネルの高画素化にともなって、ブラッ
クマトリックスパターンの断面形状の安定性が要求され
る近年では、エッチングの制御の困難性はさらに高まっ
ている。
【0009】そこで、本願発明者らは、液晶表示パネル
にムラを発生させる原因について研究を行った。その結
果を、図3を参照しながら簡単に説明する。図3は、従
来の技術に係る対向基板の断面の模式図である。従来の
技術に係る対向基板3は、透明基板10、ブラックマト
リクス25、透明導電膜30、配向膜40を有し、さら
に配向膜40の表面には透明基板の上に形成された部分
41、ブラックマトリクス25の上に形成された部分4
2、ブラックマトリクス25の肩の上に形成された部分
43がある。従来の技術に係る対向基板3は透明基板1
0の上(図示していない駆動基板に面した側)には、ブ
ラックマトリクス25が0.1〜0.12μm程度の膜
厚で形成され、さらにその上にITO等を主成分とする
透明導電膜30、ポリイミド等を主成分とする配向膜4
0が形成されている。ブラックマトリックス25はパタ
ーンを有して存在しているので、透明導電膜30、配向
膜40とも、そのパターンを保存し表面に段差を生じ
る。このため、配向膜40の表面には透明基板の上に形
成された部分41、ブラックマトリクス25の上に形成
された部分42、ブラックマトリクス25の肩の上に形
成された部分43が生じる。
【0010】さて、配向膜40形成後に、ナイロンなど
でできたロールによって、配向膜40の表面を擦り細か
な筋目を付けるラビング処理がなされる。このとき、配
向膜40の表面の、透明基板の上に形成された部分4
1、ブラックマトリクス25の上に形成された部分4
2、ブラックマトリクス25の肩の上に形成された部分
43では、それぞれラビング処理の状態が異なり、中で
もブラックマトリクス25の肩の上に形成された部分4
3は、ラビング処理の不均一に起因する液晶配向ムラが
発生し易い部分であった。このラビング処理のムラが、
作製された液晶表示パネルにおいて液晶分子の配向の乱
れを起こし、投射された画面のムラの原因となっていた
のである。
【0011】本発明は上述した問題点に鑑みなされたも
のであり、液晶表示パネルの投射画面に発するムラを抑
制でき、且つ断面形状が良好なブラックマトリックスを
安定して製造できる液晶表示パネル用対向基板及びその
製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、液晶表示
パネルにおいて画面ムラを起こさない対向基板の研究を
行った結果、前記透明基板に凹部を設けこの凹部内に遮
光性膜を形成することで、前記パターンの段差を解消す
れば、前記ラビング処理の問題が解決され、液晶分子の
配向にムラが起きなくなることに想到した。
【0013】一方、本発明者らは、前記透明基板に凹部
を設けこの凹部内に遮光性膜を形成するという構成を採
ることにより、ブラックマトリックスとして、広い範囲
の高反射率の材質、低反射率の材質を用いた場合であっ
ても、断面形状を安定的に保てることにも想到した。
【0014】すなわち本発明は、以下の構成を有する。 (構成1)複数の画素電極と、前記複数の画素電極を個
々にスイッチング駆動する複数のスイッチング素子とを
有してなる駆動基板に、液晶層を介して対向配置される
液晶表示パネル用対向基板であって、前記対向基板は、
透光性基板を有し、この透光性基板の前記駆動基板と対
向する側の表面又は該表面上へ形成された透明膜におけ
る、少なくとも前記スイッチング素子に対向した領域
に、凹部が形成されており、この凹部内に遮光性膜が形
成されていることを特徴とする液晶表示パネル用対向基
板である。
【0015】この構成を採ることにより、遮光性膜は、
透明基板上に形成された凹部に埋め込まれて形成される
ので、その上に形成される透明導電膜、配向膜とも段差
を有しない平坦な膜として形成される。この結果、配向
膜へのラビング処理はムラなく均一に実施される。この
結果、液晶表示パネル作製後、液晶分子の配向にムラが
発生せず液晶表示パネルのムラを抑えることができる。
凹部は、少なくとも駆動基板に形成されているスイッチ
ング素子に対向した領域に形成される。駆動基板には複
数のスイッチング素子と、複数のスイッチング素子を接
続するため碁盤の目ように形成された配線を有するが、
複数のスイッチング素子と配線に対し光が入射されない
ようにマトリックス状に凹部を形成してもよいし、ま
た、複数のスイッチング素子と一方向の配線に対し光が
入射されないようにストライプ状に凹部を形成してもよ
いし、スイッチング素子が形成されている領域に対向す
るように島状に凹部を形成してもよい。凹部は透光性基
板表面に直接形成しても、透光性基板表面にSOG(ス
ピン・オン・グラス)などの透明膜を形成し、この透明
膜表面に凹部を形成しても構わない。凹部の形成方法と
しては、フォトリソによる湿式や乾式エッチングなどの
手法を用いることができる。
【0016】一方、この構成を採ることにより、遮光性
膜は凹部に収まった形で形成されるので、パターン断面
の制御は、透明基板に設けられた凹部の制御で行う。こ
の結果、遮光性膜のパターン断面の制御を正確かつ安定
的に行うことができる。
【0017】(構成2)前記遮光性膜は、駆動基板側か
ら低反射薄膜と、高反射薄膜形成されたものであること
を特徴とする構成1の液晶表示パネル用対向基板であ
る。
【0018】この構成を採ることにより、上述したよう
に、液晶表示パネル内に入射してくる強力な光による液
晶表示パネルの誤作動を抑制する目的で、遮光性膜を高
反射材料と低反射材料とで形成する場合、両材料は凹部
に収まった形で形成される。この結果、従来の技術のよ
うに遮光性膜を、エッチングによりパターン化する必要
がないので、両材料のエッチング特性の違いに起因する
両材料の界面におけるパターン断面の段差の発生を避け
ることができ、断面形状が安定化する。また形成された
両材料は、凹部の周囲の透明基板に囲まれて固定されて
いるので、熱ストレス等により両材料の界面において応
力が発生したとしても、その応力は周囲の透明基板が支
えるので両材料の剥離の発生を抑えられることができ
る。この結果、液晶表示パネル内に強力な光が入射して
も、温度の上昇が極めて少なく、かつ、迷光によるスイ
ッチング素子の誤作動が極めて少ない液晶表示パネルが
作製できる。
【0019】ここで遮光性膜の材料は特に限定されず、
金属や樹脂等を用いることができる。高反射薄膜の反射
率は70%以上とすることが好ましく、高反射薄膜の材
料としては、Ni、Ag、Pt、Al等の金属及び、P
d等の添加金属を少量含んだAl合金などが用いられ
る。中でも高反射薄膜としてAl又はAl合金を用いる
ことにより、可視光の波長域である380nmから70
0nm迄の波長域で光の反射率が高く、また反射率の波
長依存性が少なく均一な反射率を有する膜を形成するこ
とができる。尚、高反射薄膜の反射率を増加させる反射
増加膜を、高反射薄膜と透光性基板との間に形成しても
構わない。この場合、高反射薄膜と反射増加膜とにより
反射率を90%以上とすることができる。反射増加膜
は、相対的に屈折率の高い材料からなる高屈折率誘電体
薄膜と、相対的に屈折率の低い材料からなる低屈折率誘
電体薄膜との2層構造の積層膜、又は前記高屈折率誘電
体薄膜と前記低屈折率誘電体薄膜とを交互に複数層積層
した積層膜からなる。高屈折率誘電体薄膜としては、例
えば、TiO2(n=2.3〜2.55)、ZrO2(n
=2.05)、CeO2(n=2.2)、Ta25(n
=2.1)、Nd23(n=2.15)、HfO2(n
=1.95)、ZnO(n=2.1)等が挙げられる。
低屈折率誘電体薄膜としては、例えば、SiO2(n=
1.45〜1.46)、Si23(n=1.55)、M
gF2(n=1.38〜1.4)等が挙げられる。尚、
上述の括弧のnの値は波長550nm付近の屈折率を示
す。
【0020】一方、低反射薄膜の反射率は30%以下と
することが好ましく、低反射薄膜の材料としては、金
属、金属酸化物、金属窒化物、金属酸化窒化物、Ti、
Cr、W、Ta、Mo及びPd等の高融点金属シリサイ
ド、或いは黒色の有機色素が用いられる。中でも低反射
薄膜としてCrやNi、又はこれらの酸化物、窒化物、
酸化窒化物とすることが好ましい。このように、低反射
薄膜の表面側にO及び/又はNが含まれると、反射防止
機能を増大させ、迷光による誤作動の発生を抑えること
ができるので好ましい。
【0021】そして、高反射薄膜の反射率は70%以
上、前記低反射薄膜の反射率は30%以下とすることに
より、液晶表示パネル内に強力な光が入射しても、温度
の上昇が極めて少なく、かつ、迷光によるスイッチング
素子の誤作動が極めて少なくなるので好ましい。また、
高反射薄膜と低反射薄膜で少なくとも構成される遮光性
膜の光学濃度は3以上、好ましくは4以上である。
【0022】(構成3)前記透光性を有する基板におい
て、前記遮光性膜が形成された側の反対側に、マイクロ
レンズを形成した基板が設けられており、前記マイクロ
レンズは、前記凹部に形成された遮光性膜が形成されて
いない開口部に対向する位置に形成されていることを特
徴とする構成1または2に記載の液晶表示パネル用対向
基板である。
【0023】この構成を採ることで、液晶表示パネル用
対向基板に入射する入射光は、マトリックス状に設けら
れた各遮光性膜の開口部に対応して設けられた各マイク
ロレンズを通過する際に光束が絞られる。その結果、大
部分の入射光は遮光性膜の開口された位置を通過し、さ
らに駆動基板上に形成されたTFT(スイッチング素
子)等を照射することなく駆動基板を通過する。従っ
て、対向基板上に形成された遮光性膜および駆動基板上
に形成されたTFTに掛かる入射光および迷光に起因す
る熱的負担が削減され、誤作動が起きない信頼性の高い
液晶表示パネル用対向基板が得られるとともに、投射光
の利用効率を高めることができる。この結果、遮光性膜
は凹部に収まった形で形成される構成と相俟って、この
構成を有する液晶表示パネル用対向基板を用いること
で、信頼性が高く、明るい良好な画面を投射する液晶表
示パネルを作製することができる。尚、マイクロレンズ
を形成した基板は、底壁面が曲面をなす複数の凹部を有
する透光性を有する基板に、該基板よりも屈折率の高い
透明材料(高屈折率媒質)を充填し、カバー部材を接合
したマイクロレンズ基板や、頂上壁面が曲面をなす複数
の凸部を有する透光性を有する基板とカバー部材との間
に、該基板よりも屈折率の低い透明材料(低屈折率媒
質)を挟んだマイクロレンズ基板等が挙げられる。
【0024】(構成4)複数の画素電極と、前記複数の
画素電極を個々にスイッチング駆動する複数のスイッチ
ング素子とを有してなる駆動基板に、液晶層を介して対
向配置される液晶表示パネル用対向基板の製造方法であ
って、前記対向基板に用いられる透光性基板の表面又は
該表面上へ形成する透明膜における、少なくとも前記ス
イッチング素子に対向した領域に、所定の深さを有する
凹部を形成する工程と、前記凹部に遮光性膜を形成する
工程とを有することを特徴とする液晶表示パネル用対向
基板の製造方法である。
【0025】この構成を採ることにより、液晶表示パネ
ル作製後、液晶分子の配向にムラが発生せず液晶表示パ
ネルのムラが抑えられた液晶表示パネル用の対向基板を
確実、かつ容易に、短時間で製造できるので生産性の向
上に大きく寄与する。
【0026】(構成5)前記凹部に遮光性膜を形成する
工程の後、前記対向基板の前記駆動基板側の表面を研磨
することにより、前記透光性基板の表面又は前記透明膜
の表面と、前記遮光性膜の表面とが同一面となることを
特徴とする構成4に記載の液晶表示パネル用対向基板の
製造方法である。
【0027】この構成を採ることにより、遮光性膜と透
明基板との平坦性を確実、かつ容易に、短時間で実現で
きるので、対向基板製造において生産性の向上に大きく
寄与する。対向基板の駆動基板側表面を研磨することが
できるものであれば、研磨方法は特に限定されない。対
向基板の駆動基板側表面のみを研磨する片面研磨や、駆
動基板側表面と駆動基板側と反対側の表面の両方を研磨
する両面研磨が挙げられる。回転可能のローラーに研磨
テープを巻きつけた研磨体を対向基板の表面に押付けて
研磨する方法や、回転可能の定盤に研磨パッドを貼りつ
けた研磨体を対向基板の表面に押付けて研磨する方法な
どがある。研磨テープや研磨パッドに研磨砥粒が含まれ
ていない場合は、研磨砥粒が含まれた研磨液を供給しな
がら研磨する。
【0028】(構成6)複数の画素電極と、前記複数の
画素電極を個々にスイッチング駆動する複数のスイッチ
ング素子とを有してなる駆動基板に、液晶層を介して対
向配置され、前記駆動基板と対向しない側に、マイクロ
レンズが設けられているマイクロレンズ付き液晶表示パ
ネル用対向基板の製造方法であって、透光性を有する透
光性基板の少なくとも片面に、底壁面が曲面を有する凹
部を複数設ける工程と、前記底壁面が曲面を有する凹部
に、前記透光性を有する基板より大きい屈折率を有する
透明材料を充填する工程と、前記透光性基板の、前記透
明基材が充填された前記底壁面が曲面を有する凹部が開
口する面へ、別の透光性基板を接合してマイクロレンズ
を形成する工程と、前記別の透光性基板のマイクロレン
ズを形成していない側の表面、又は該表面上へ形成した
透明膜における、少なくとも前記スイッチング素子に対
向する領域に所定の深さを有する凹部を形成する工程
と、前記所定の深さを有する凹部に遮光性膜を形成する
工程とを有することを特徴とするマイクロレンズ付き液
晶表示パネル用対向基板の製造方法である。
【0029】この構成を採ることで、マイクロレンズ付
き液晶表示パネル用対向基板を容易に量産できるので、
信頼性が高く、明るい画面を投射することができる液晶
表示パネルを生産性良く製造することができる。尚、上
述の構成1と同様に、凹部は別の透光性基板表面に直接
形成しても、また、別の透光性基板表面にSOGなどの
透明膜を形成し、この透明膜表面に凹部を形成しても構
わない。
【0030】(構成7)前記所定の深さを有する凹部に
遮光性膜を形成する工程の後、前記対向基板の駆動基板
側表面を研磨することにより、前記透光性基板の表面又
は前記透明膜の表面と、前記遮光性膜の表面とが同一面
となることを特徴とする構成6に記載のマイクロレンズ
付き液晶表示パネル用対向基板の製造方法である。
【0031】この構成を採ることで、遮光性膜の形状安
定性の高いマイクロレンズ付き液晶表示パネル用対向基
板を容易に量産できるので、信頼性が高く、明るい良好
な画面を投射することができる液晶表示パネルを生産性
良く製造することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1(a)〜(c)は、本発明の
実施の形態に係る対向基板の断面の模式図であり、図2
は、本発明の異なる実施の形態に係るマイクロレンズ基
板付き対向基板の断面の模式図であり、図4〜8は本発
明の実施の形態に係る対向基板の製造工程を示す対向基
板の断面の模式図である。尚、図1〜8において、対応
する部分には同一の符号を付して示した。
【0033】図1(a)を参照しながら本発明の実施の
形態について説明する。本発明の実施の形態に係る対向
基板1は、所定の深さを有する凹部11が設けられた透
明基板10、所定の深さを有する凹部11内に形成され
た遮光性膜20、透明基板10および遮光性膜20上に
形成される透明導電膜30を有している。尚、本実施の
形態において遮光性膜20は駆動基板(図示せず)側か
ら低反射膜21と高反射膜22とを有している。
【0034】透明基板10の表面には、ブラックマトリ
ックスが形成される場所に所定深さ、所定ピッチの所定
の深さを有する凹部11が形成されている。所定の深さ
を有する凹部11の深さは、ここへ埋め込み形成される
遮光性膜20の材料の膜厚に応じて調整される。この結
果、透明基板10の表面と、凹部に埋め込み形成された
遮光性膜20の表面とは同一平面となる。そして透明基
板10の表面と、遮光性膜20の表面とが同一平面とな
るので、この上に形成される透明導電膜30は、平坦な
膜として形成される。さらに、透明導電膜30上に配向
膜を形成した場合、当然配向膜も平坦な膜となる。この
結果、平坦な配向膜をラビング処理しても、従来の技術
において発生したようなラビング処理の不均一は発生せ
ず、従って作製された液晶表示パネルにも液晶の配向ム
ラは発生しない。
【0035】ここで、対向基板1の製造法の例につい
て、図4〜8を参照しながら説明する。図4に示すよう
に、透明基板10上のブラックマトリックスの開口部と
なる部分へ、マスクパターン材料50を形成する。透明
基板10の材料は、可視光の波長域において透明であれ
ばよく、例えば、ガラスが好適に用いられる。好ましく
は、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、低アルカ
リガラス、アルカリ成分を含まない無アルカリガラス、
結晶化ガラス、石英ガラスなどが用いられる。このとき
のマスクパターン材50は、透明基板をエッチングする
エッチング材料に対して耐性を有するものであれば、特
に限定されないが、感光性樹脂(レジスト)、金属(ク
ロム、クロム合金)を用いることができる。
【0036】次に、図5に示すように、透明基板10の
表面をエッチングして所定の深さを有する凹部11を形
成する。エッチングは、湿式(ウェット)エッチング、
乾式(ドライ)エッチングどちらでもよい。例えば、透
明基板10がガラスの場合、ウェットエッチングなら、
フッ酸、又はフッ酸に弗化カリウムなどを混合した混合
液、ドライエッチングなら、CF4+O2混合ガスなどで
エッチングすることができる。エッチングされる所定の
深さを有する凹部11の深さは、所望の光学特性(光学
濃度、反射率等)を有する遮光性膜20の膜厚に応じて
適宜調整する。例えば、遮光性膜20としてCrを含む
材料を用いた場合、所定の深さを有する凹部11の深さ
は、0.08μm以上あればよいが、好ましくは生産性
を考慮して、0.08〜0.2μmあればよい。また例
えば遮光性膜20としてAlを含む材料を用いた場合、
凹部の深さは、0.04μm以上あればよいが、好まし
くは生産性を考慮して0.04〜0.1μmあればよ
い。さらに、後述するように例えば遮光性膜として高反
射膜21(Alを含む材料)と低反射膜22(Crを含
む材料)との2層を有する膜とした場合の所定の深さを
有する凹部11の深さは、0.08μm以上あればよい
が、好ましくは生産性を考慮して0.08〜0.2μm
あればよい。
【0037】次に、図6に示すように、透明基板10上
へ遮光性膜20を成膜する。遮光性膜20の材料とし
て、例えばCrを含む材料のような低反射性の材料と、
例えばAlを含む材料のような高反射性の材料とがあ
る。低反射性の材料を用いた場合、液晶表示パネル内に
強力な光が入射した結果、セル内に発生する迷光を吸収
することで、迷光により発生する駆動基板上のTFTの
誤作動を防止する効果がある。高反射性の材料を用いた
場合、液晶表示パネル内に強力な光が入射した際、遮光
性膜に投射された光を効率的に反射することにより、液
晶表示パネルの温度上昇を抑制する効果がある。ここ
で、駆動基板側に低反射膜21、入射光側に高反射膜2
2を形成することにより、遮光性膜に投射された光を効
率的に反射しつつ、発生する迷光は吸収することで液晶
表示パネルの誤作動を効果的に抑制することができる。
尚、遮光性膜20の成膜方法も特に限定されず、スパッ
タリング法、真空蒸着法、CVD法、塗布法などが挙げ
られる。この工程において、遮光性膜20は所定の深さ
を有する凹部11内およびマスクパターン材50の上に
形成される。
【0038】さらに、この工程を採ることにより、ブラ
ックマトリックスのパターン精度は遮光性膜のエッチン
グ精度ではなく、透明基板10に設けられた所定の深さ
を有する凹部11のエッチング精度により規定されるこ
ととなる。透明基板10は遮光性膜20と比較して、は
るかに均一性に富み密度も高いので、精度の高いエッチ
ングが可能である。この結果、遮光性膜20のパターン
精度従来の技術に比較して高いものとなる。さらに加え
て、従来技術においては、遮光性膜20を2種以上の異
なる材料で形成する場合、各材料のエッチング特性の違
いから、各材料の境界面において段差が発生する問題が
あったが、この工程を採ることにより各材料の境界面を
エッチングすることがなくなったので、この問題を回避
することができる。この結果、非常に寸法精度の高いブ
ラックマトリックスが形成できる。
【0039】次に、図7に示すように、マスクパターン
材50およびその上に形成された遮光性膜20を除去し
て、透明基板10の表面を平坦化する。ここで用いるマ
スクパターン50の除去材料としては、マスクパターン
50が除去でき、透明基板10や所定の深さを有する凹
部11に形成された遮光性膜20を浸食しない材料であ
ることが好ましい。また、形成された所定の深さを有す
る凹部11の深さと一致する膜厚を有する遮光性膜20
を形成することは難しい場合は、遮光性膜20の膜厚を
所定の深さを有する凹部11の深さよりも厚く形成する
か、又は薄く形成し、マスクパターン材50を除去した
後、透明基板10の表面を研磨することで、透明基板1
0表面と遮光性膜20表面とを同一面とすることが好ま
しい。もちろん、遮光性膜20の膜厚が所定の深さを有
する凹部11の深さよりも若干大きいか、または小さい
場合であって、後述するラビング工程への影響が無視で
きる程度であれば、研磨を省略してもよい。
【0040】次に、図8に示すように、同一面となった
透明基板10表面と遮光性膜20表面上に、透明導電膜
30を形成する。ここで、透明基板10表面と遮光性膜
20表面は同一面であることより、その上に形成される
透明導電膜30が段差を有しない平坦な膜として形成さ
れた、対向基板1を製造することができる。さらにこの
透明導電膜30上に配向膜を形成して、この平坦な配向
膜をラビング処理し、この得られた対向基板1と駆動基
板とを貼り合わせ、そこへ液晶を注入し封止することに
よって、液晶表示パネルを製造したところ、液晶分子の
配向ムラは発生せず、液晶表示パネルのムラも発生しな
かった。この結果、高い画質を有する液晶表示パネルが
製造可能となった。
【0041】尚、上述の実施の形態において、透明基板
10の表面に透明膜を形成し、この透明膜にエッチング
により、所定の深さ又は、透明基板の膜厚分除去して凹
部を形成した構造としても良い。尚、透明膜は、透明基
板10と同様に透光性を有するものであり、その素材は
特に限定さない。図1(b)が透明膜70の膜厚分除去
して形成された凹部71内に遮光性膜20と、表面を覆
うように形成された透明導電膜30を形成した対向基板
で、図1(c)が所定の深さ透明膜70を除去して形成
された凹部72内に遮光性膜20と、表面を覆うように
形成された透明導電膜を形成した対向基板である。上述
の図1(b)、図1(c)の何れの形態でも透明導電膜
30が段差を有しない平坦な膜として形成されるので、
液晶表示パネルを作成しても、液晶分子の配向ムラや表
示ムラが発生しない。
【0042】ここで、図2を参照しながら、本発明の異
なる実施の形態に係るマイクロレンズ基板付き対向基板
について説明する。図2に示すマイクロレンズ基板付き
対向基板2は、上述した対向基板1と同様に、所定の深
さを有する凹部11が設けられた透明基板10、所定の
深さを有する凹部11内に形成された低反射膜21と高
反射膜22とで構成された遮光性膜20、透明基板10
および遮光性膜20上に形成される透明導電膜30を有
し、さらに底壁面が曲面をなす凹部51が設けられた透
明基板50、高屈折率樹脂60、および底壁面が曲面を
なす凹部51と高屈折率樹脂60とで形成されるマイク
ロレンズ52を有している。
【0043】マイクロレンズ基板付き対向基板2は、上
述した対向基板1において、投射光が入射してくる側に
透明基板50が貼付され、さらに対向基板1と透明基板
50との間に高屈折率媒質60を挟んだ構造を有してい
る。透明基板50には、多数の底壁面が曲面をなす凹部
51が設けられ、ここに、凸レンズの機能を有するマイ
クロレンズ52が形成されマイクロレンズアレイを構成
している。そして、遮光性膜20の開口の中心と各マイ
クロレンズ52の曲面の頂点の位置が一致するように形
成されている。
【0044】上述したようにマイクロレンズ基板を設け
ることにより、液晶表示パネル用対向基板に入射する入
射光は、透明基板50を通過後、マイクロレンズ52を
通過する際に光束が絞られる。その結果、大部分の入射
光は、所定の深さを有する凹部11内に形成された遮光
性膜20(ブラックマトリックス)の開口部を通過し、
さらに駆動基板上に形成されたTFTを照射することな
く、駆動基板を通過する。この結果、遮光性膜20およ
び駆動基板上に形成されたTFTに掛かる入射光および
迷光による光学的負担、熱的負担が軽減され、誤作動が
起きない信頼性の高い液晶表示パネル用対向基板が得ら
れるとともに、光の利用効率を高めることができるので
明るい良好な画像を得ることができる。
【0045】ここで、マイクロレンズ基板付き対向基板
2の製造法の例について説明する。石英ガラス基板等
の、透明基板50の少なくとも片面側に、エッチングに
より底壁面が曲面をなす凹部51を形成する。このと
き、底壁面が曲面をなす凹部51の中心は、アライメン
トマーク等を基準にして遮光性膜20の開口の中心に位
置するように形成しておく。この底壁面が曲面をなす凹
部51に前記透明基板の屈折率よりも大きい高屈折率の
透明樹脂60を充填し、底壁面が曲面をなす凹部51の
開口する基板面に石英ガラス基板等の透明基板10を接
合してマイクロレンズ付きの透明基板(マイクロレンズ
アレイ)とする。
【0046】このマイクロレンズ付きの透明基板となっ
た透明基板10へ、対向基板1を製造したときと同様の
操作を行い、マイクロレンズ基板付き対向基板2を製造
した。製造されたマイクロレンズ基板付き対向基板2と
駆動基板とを貼り合わせ、そこへ液晶を注入し封止する
ことによって、液晶表示パネルを製造したところ、液晶
分子の配向ムラは発生せず、液晶表示パネルのムラも発
生しなかった。この結果、高い画質を有する液晶表示パ
ネルが製造可能となった。
【0047】尚、上記対向基板は、透明基板10の表面
に形成された所定の深さを有する凹部11へ、遮光性膜
20が埋め込み形成された状態の基板、さらに、この遮
光性膜20が埋め込み形成された状態の基板へ、透明導
電膜30(例えばITO膜)が形成された状態の基板、
さらに、この、透明導電膜30が形成された状態の基板
へ、液晶分子の配向を制御する配向膜(例えばポリイミ
ド膜)が形成された状態の基板、のいずれの段階のもの
も出荷される。また、これらの段階の対向基板にマイク
ロレンズが搭載された状態の基板も出荷される。
【0048】(実施例1)以下、本発明を実施例により
さらに詳細に説明する。厚み1.1mmの石英ガラス基
板上に、感光性樹脂をスピンコート法により膜厚500
0Åに形成した後、フォトマスクを用い露光、現像処理
し、石英ガラス基板上に、幅4μm,ピッチ14μmの
感光性樹脂パターンを形成した。次に、この感光性樹脂
パターンをマスクとして、フッ酸(濃度:10wt%)
を含む水溶液により石英ガラス基板を深さ0.1μmエ
ッチングし、マトリックス状の凹部を形成した。形成さ
れた凹部の断面をSEM(走査型電子顕微鏡)により確
認したところ、凹部の断面は垂直でかつ滑らかな面であ
ることが確認された。次に、スパッタリング法によりク
ロム薄膜からなる遮光性膜を、前記凹部を形成した石英
ガラス基板の凹部形成側へ膜厚1000Å成膜した。次
に、感光性樹脂パターンと感光性樹脂パターン上のクロ
ム薄膜とを硫酸により除去し、石英ガラス基板表面に形
成された凹部にクロム遮光性膜が埋め込み形成された液
晶表示パネル用対向基板を得た。
【0049】得られた液晶表示パネル用対向基板におい
て、クロム薄膜を形成しない面(即ち、対向基板の入射
光側表面(入射側のガラス基板表面反射+入射側のクロ
ム薄膜表面反射))からの反射率は45%,クロム薄膜
を形成した面(即ち、クロム薄膜表面)からの反射率は
50%であった。また、遮光性膜のパターンを基板表面
から観察したところ、ギザと呼ばれる段差が生じておら
ず、滑らかなラインであった。得られたクロム薄膜成膜
後の基板の遮光性膜が形成されている側に、透明電極用
の透明導電膜(ITO膜)を形成し、液晶表示パネル用
対向基板を作製したが、その表面には、遮光性膜のパタ
ーンに起因する段差はなく、平坦であることが確認され
た。この透明導電膜成膜後の基板上に配向膜(ポリイミ
ド膜)を形成し、ラビング処理を行い、そして得られた
対向基板と駆動基板とを貼り合わせ、液晶を注入し封止
することによって、液晶表示パネルを作製したが液晶分
子の配向ムラによる液晶表示パネルのムラは発生しなか
った。
【0050】(実施例2)厚み1.1mmの石英ガラス
基板上に、感光性樹脂をスピンコート法により膜厚50
00Åに形成した後、フォトマスクを用い露光、現像処
理し、石英ガラス基板上に、幅4μm,ピッチ14μm
の感光性樹脂パターンを形成した。次に、この感光性樹
脂パターンをマスクとして、フッ酸(濃度:10wt
%)を含む水溶液により石英ガラス基板を深さ0.08
μmエッチングし、マトリックス状の凹部を形成した。
形成された凹部の断面をSEM(走査型電子顕微鏡)に
より確認したところ、凹部の断面は垂直でかつ滑らかな
面であることが確認された。次に、スパッタリング法に
よりアルミニウム薄膜を、前記凹部を形成した石英ガラ
ス基板の凹部形成側へ膜厚200Å成膜し、次に酸化ク
ロムの薄膜を同様に膜厚600Å成膜した。次に、感光
性樹脂パターンと感光性樹脂パターン上のアルミニウム
薄膜と酸化クロム薄膜とを硫酸により除去し、石英ガラ
ス基板表面に形成された凹部に、高反射膜であるアルミ
ニウム薄膜と低反射膜である酸化クロム薄膜とを有する
遮光性膜が埋め込み形成された液晶表示パネル用対向基
板を得た。
【0051】得られた液晶表示パネル用対向基板におい
て、アルミニウム薄膜、酸化クロム薄膜を形成しない面
(即ち、対向基板の入射光側表面(入射側のガラス基板
表面+入射側のアルミニウム薄膜表面))からの反射率
は85%,アルミニウム薄膜、酸化クロム薄膜を形成し
た面(即ち、酸化クロム薄膜表面)からの反射率は15
%であった。また、遮光性膜のパターンを基板表面から
観察したところ、ギザと呼ばれる段差が生じておらず、
滑らかなラインであった。得られたアルミニウム薄膜、
酸化クロム薄膜成膜後の基板の遮光性膜が形成されてい
る側に、透明電極用の透明導電膜(ITO膜)を形成
し、液晶表示パネル用対向基板を作製したが、その表面
には、遮光性膜のパターンに起因する段差はなく、平坦
であることが確認された。この透明導電膜成膜後の基板
上に配向膜(ポリイミド膜)を形成し、ラビング処理を
行い、そして得られた対向基板と駆動基板とを貼り合わ
せ、液晶を注入し封止することによって、液晶表示パネ
ルを作製したが液晶分子の配向ムラによる液晶表示パネ
ルのムラは発生しなかった。また、得られた液晶表示パ
ネル用対向基板は、遮光性膜を投射する光を効率的に反
射するため、液晶表示パネル温度の上昇が少なく、液晶
表示パネルの誤作動によるコントラスト低下も少ない、
非常に優れた液晶表示パネルが得られた。
【0052】(実施例3)厚み1.1mmの石英ガラス
基板上に、感光性樹脂をスピンコート法により膜厚50
00Åに形成した後、フォトマスクを用い露光、現像処
理し、石英ガラス基板上に、幅4μm,ピッチ14μmの
感光性樹脂パターンを形成した。次に、この感光性樹脂
パターンをマスクとして、フッ酸(濃度:10wt%)
を含む水溶液により石英ガラス基板を深さ0.1μmエ
ッチングし、マトリックス状の凹部を形成した。形成さ
れた凹部の断面をSEM(走査型電子顕微鏡)により確
認したところ、凹部の断面は垂直でかつ滑らかな面であ
ることが確認された。次に、インラインスパッタリング
法によりクロムから酸化クロムへ連続的に組成が変化す
る薄膜からなる遮光性膜を、前記凹部を形成した石英ガ
ラス基板の凹部形成側へ膜厚1200Å成膜した。次
に、感光性樹脂パターンと感光性樹脂パターン上のクロ
ム−酸化クロム薄膜とを硫酸により除去した。そして遮
光性膜が形成されている側の石英ガラス基板表面を、研
磨装置により酸化セリウムのスラリーを基板表面に供給
しながら片面精密研磨を行った後、酸洗浄して、石英ガ
ラス基板表面に形成された凹部にクロム−酸化クロム遮
光性膜が埋め込み形成された液晶表示パネル用対向基板
を得た。
【0053】得られた液晶表示パネル用対向基板におい
て、クロム−酸化クロム薄膜を形成しない面(即ち、対
向基板の入射光側表面(入射側のガラス基板表面+入射
側のクロム薄膜表面))からの反射率は45%,クロム
−酸化クロム薄膜を形成した面(即ち、酸化クロム薄膜
表面)からの反射率は15%であった。また、遮光性膜
のパターンを基板表面から観察したところ、ギザと呼ば
れる段差が生じておらず、滑らかなラインであった。得
られたクロム−酸化クロム薄膜成膜後の基板の遮光性膜
が形成されている側に、透明電極用の透明導電膜(IT
O膜)し、液晶表示パネル用対向基板を形成したが、そ
の表面には、遮光性膜のパターンに起因する段差はな
く、平坦であることが確認された。この透明導電膜成膜
後の基板上に配向膜(ポリイミド膜)を形成し、ラビン
グ処理を行い、そして得られた対向基板と駆動基板とを
貼り合わせ、液晶を注入し封止することによって、液晶
表示パネルを作製したが液晶分子の配向ムラによる液晶
表示パネルのムラは発生しなかった。また、得られた液
晶表示パネル用対向基板は、遮光性膜を投射する光を反
射するため、パネル温度の上昇が少なく、液晶表示パネ
ルの誤作動によるコントラスト低下も少ない、非常に優
れた液晶表示パネルが得られた。
【0054】(比較例1)厚み1.1mmの石英ガラス
基板上にスパッタリング法によりAl薄膜を厚さ300
Åで形成した。さらに、スパッタリング法により酸化C
r薄膜を800Åの厚みで形成し遮光性膜とした。次
に、この遮光性膜上へ、感光性樹脂をスピーンコートで
厚み5000Åの厚みで形成し、フォトマスクを用い、
幅4μm,ピッチ14μmのマトリックス状の遮光性膜を
形成する感光性樹脂パターンを形成した。そして、この
感光性樹脂パターンをマスクとして、石英ガラス基板
を、塩化第二鉄溶液に浸漬しCr薄膜をエッチング後、
りん酸と硝酸の混合溶液でAl薄膜をエッチングし、
さらにアルカリ水溶液中に浸漬して感光性樹脂膜を溶解
除去し、液晶表示パネル用対向基板を得た。
【0055】得られた液晶表示パネル用対向基板の、A
l薄膜、酸化Cr薄膜を形成しない面(即ち、対向基板
の入射光側表面(入射側のガラス基板表面+入射側のA
l薄膜表面))からの反射率は82%,Al薄膜、Cr
薄膜を形成した面(即ち、酸化クロム膜表面)からの反
射率は12%であった。ところが、遮光性膜のパターン
断面をSEMによって確認したところ、Al薄膜とCr
薄膜との境界で段差が生じ、パターンを基板表面から観
察したところ、ギザと呼ばれる段差が生じていた。得ら
れた遮光性膜成膜後の基板の遮光性膜が形成されている
側に、透明電極用の透明導電膜(ITO膜)を形成し、
液晶表示パネル用対向基板を作製したが、表面には、略
遮光性膜パターンの膜厚に相当する段差が確認された。
この透明導電膜成膜後の基板上に配向膜(ポリイミド
膜)を形成し、ラビング処理を行い、そして得られた対
向基板と駆動基板とを貼り合わせ、液晶を注入し封止す
ることによって、液晶表示パネルを作製したが、遮光性
膜パターンの段差のところでラビング処理が均一におこ
なわれず、液晶分子の配向ムラが発生し、液晶表示パネ
ルのムラが発生した。
【0056】(実施例4)厚み1.1mmの石英ガラス
基板上に金属膜(クロム薄膜)をスパッタリング法で膜
厚500Åに形成した後、フォトマスクを用い露光、現
像処理し、石英ガラス基板上に、幅4μm,ピッチ14
μmのクロムパターンを形成した。次に、このクロムパ
ターンをマスクとして、リアクティブイオンエッチング
装置を用い、エッチングガスとしてCF4+O2混合ガス
を用い、石英ガラス基板を深さ0.085μmエッチン
グし、マトリックス状の凹部を形成した。形成された凹
部の断面をSEMにより確認したところ、マスクパター
ンが金属膜であること、さらにドライエッチングによる
エッチングであることから、上記実施例1〜3のウェッ
トエッチングの場合と比べて、さらに断面特性良好(凹
部の断面は垂直でかつ滑らか)な面であることが確認さ
れた。次に、スパッタリング法によりアルミニウム薄膜
からなる遮光性膜を、前記凹部を形成した石英ガラス基
板の凹部形成側へ膜厚250Å成膜し、さらにモリブデ
ンシリサイド酸化物からなる遮光性膜を600Å成膜し
た。次に、クロムパターンと、クロムパターン上のアル
ミニウム薄膜とモリブデンシリサイド酸化物薄膜とを硝
酸第2セリウムアンモニウムと過塩素酸の水溶液より除
去し、石英ガラス基板表面に形成された凹部にアルミニ
ウム薄膜の高反射膜と、モリブデンシリサイド酸化物薄
膜の低反射膜とが積層された遮光性膜が埋め込み形成さ
れた液晶表示パネル用対向基板を得た。
【0057】得られた液晶表示パネル用対向基板におい
て、アルミニウム薄膜、モリブデンシリサイド酸化物薄
膜を形成しない面(即ち、対向基板の入射光側表面(入
射側のガラス基板表面+入射側のアルミニウム薄膜表
面))からの反射率は85%,アルミニウム薄膜、モリ
ブデンシリサイド酸化物薄膜を形成した面(即ち、モリ
ブデンシリサイド酸化物薄膜表面)からの反射率は17
%であった。また、遮光性膜のパターンを基板表面から
観察したところ、ギザと呼ばれる段差が生じておらず、
滑らかなラインであった。得られたアルミニウム薄膜、
モリブデンシリサイド酸化物薄膜成膜後の基板の遮光性
膜が形成されている側に、透明電極用の透明導電膜(I
TO膜)を形成し、液晶表示パネル用対向基板を作製し
たが、その表面には、遮光性膜のパターンに起因する段
差はなく、平坦であることが確認された。この透明導電
膜成膜後の基板上に配向膜(ポリイミド膜)を形成し、
ラビング処理を行い、そして得られた対向基板と駆動基
板とを貼り合わせ、液晶を注入し封止することによっ
て、液晶表示パネルを作製したが液晶分子の配向ムラに
よる液晶表示パネルのムラは発生しなかった。また、得
られた液晶表示パネル用対向基板は、遮光性膜を投射す
る光を効率的に反射するため、パネル温度の上昇が少な
く、液晶表示パネルの誤作動によるコントラスト低下も
少ない、非常に優れた液晶表示パネルが得られた。
【0058】(実施例5)厚み1.1mmの石英ガラス
基板上にSiO2系被覆形成用塗布液をスピンコート法
により塗布した後、250℃で30分間ベークし、Si
2膜厚が850ÅのSOG(スピン・オン・グラス)
膜を形成した。このSOG膜上に感光性樹脂をスピンコ
ート法により膜厚5000Åに形成した後、フォトマス
クを用い露光、現像処理し石英ガラス基板上に、幅4μ
m,ピッチ14μmの感光性樹脂パターンを形成した。
次に、この感光性樹脂パターンをマスクとして、リアク
ティブイオンエッチング装置を用い、エッチングガスと
してCF4+O2混合ガスを用い、石英ガラス基板を深さ
0.085μmエッチングし、石英ガラス基板上にSO
Gによるマトリックス状の凹部を形成した。形成された
凹部の断面をSEMにより確認したところ、凹部の断面
は垂直でかつ滑らかな面であることが確認された。次
に、スパッタリング法によりアルミニウム薄膜を、前記
凹部を形成した石英ガラス基板の凹部形成側へ膜厚25
0Å成膜し、次に酸化クロムの薄膜を同様に膜厚600
Å成膜した。次に、感光性樹脂パターンと感光性樹脂パ
ターン上のアルミニウム薄膜と酸化クロム薄膜とを硫酸
により除去し、石英ガラス基板表面に形成された凹部
に、高反射膜であるアルミニウム薄膜と低反射膜である
酸化クロム薄膜とを有する遮光性膜が埋め込み形成され
た液晶表示パネル用対向基板を得た。
【0059】得られた液晶表示パネル用対向基板におい
て、アルミニウム薄膜、酸化クロム薄膜を形成しない面
(即ち、対向基板の入射光側表面(入射側のガラス基板
表面+入射側のアルミニウム薄膜表面))からの反射率
は85%,アルミニウム薄膜、酸化クロム薄膜を形成し
た面(即ち、酸化クロム薄膜表面)からの反射率は15
%であった。また、遮光性膜のパターンを基板表面から
観察したところ、ギザと呼ばれる段差が生じておらず、
滑らかなラインであった。得られたアルミニウム、酸化
クロム成膜後の基板の遮光性膜が形成されている側に、
透明電極用の透明導電膜(ITO膜)を形成し、液晶表
示パネル用対向基板を作製したが、その表面には、遮光
性膜のパターンに起因する段差はなく、平坦であること
が確認された。この透明導電膜成膜後の基板上に配向膜
(ポリイミド膜)を形成し、ラビング処理を行い、そし
て得られた対向基板と駆動基板とを貼り合わせ、液晶を
注入し封止することによって、液晶表示パネルを作製し
たが液晶分子の配向ムラによる液晶表示パネルのムラは
発生しなかった。また、得られた液晶表示パネル用対向
基板は、遮光性膜を投射する光を効率的に反射するた
め、パネル温度の上昇が少なく、液晶表示パネルの誤作
動によるコントラスト低下も少ない、非常に優れた液晶
表示パネルが得られた。
【0060】(実施例6)厚み1.1mmの石英ガラス
基板上に感光性樹脂をスピンコート法により膜厚500
0Åに形成した後、フォトマスクを用い露光、現像処理
し、石英ガラス基板上に、幅4μm,ピッチ14μmの
クロムパターンを形成した。次に、この感光性樹脂パタ
ーンをマスクとして、フッ酸(濃度:10wt%)を含
む水溶液により、石英ガラス基板を深さ0.25μmエ
ッチングし、マトリックス状の凹部を形成した。形成さ
れた凹部の断面をSEMにより確認したところ、凹部の
断面は垂直でかつ滑らかな面であることが確認された。
次に、スパッタリング法により酸化チタン(TiO2
薄膜からなる高屈折率誘電体薄膜を540Å、酸化シリ
コン(SiO2)薄膜からなる低屈折率誘電体薄膜を8
50Å成膜して反射増加膜を凹部形成側へ形成し、さら
に、アルミニウム薄膜からなる高反射薄膜を300Å、
さらに窒化クロムからなる低反射薄膜を810Å成膜し
て、凹部に遮光性膜を形成した。次に、感光性樹脂パタ
ーンと、感光性樹脂パターン上の酸化チタン薄膜、酸化
シリコン薄膜、アルミニウム薄膜、窒化クロム薄膜とを
硫酸により除去し、石英ガラス基板表面に形成された凹
部に酸化チタン薄膜と酸化シリコン薄膜の反射増加膜
と、アルミニウム薄膜の高反射膜と、窒化クロム薄膜の
低反射膜とが積層された遮光性膜が埋め込み形成された
液晶表示パネル用対向基板を得た。得られた液晶表示パ
ネル用対向基板において、遮光性膜を形成しない面(即
ち、対向基板の入射光側表面(入射側のガラス基板表面
+入射側の遮光性膜表面))からの反射率は92%,窒
化クロム薄膜表面の反射率は18%であった。また、遮
光性膜のパターンを基板表面から観察したところ、ギザ
と呼ばれる段差が生じておらず、滑らかなラインであっ
た。得られた酸化チタン薄膜、酸化シリコン薄膜、アル
ミニウム薄膜、窒化クロム薄膜成膜後の基板の遮光性膜
が形成されている側に、透明電極用の透明導電膜(IT
O膜)を形成し、液晶表示パネル用対向基板を作製した
が、その表面には、遮光性膜のパターンに起因する段差
はなく、平坦であることが確認された。この透明導電膜
成膜後の基板上に配向膜(ポリイミド膜)を形成し、ラ
ビング処理を行い、そして得られた対向基板と駆動基板
とを貼り合わせ、液晶を注入し封止することによって、
液晶表示パネルを作製したが液晶分子の配向ムラによる
液晶表示パネルのムラは発生しなかった。また、得られ
た液晶表示パネル用対向基板は、遮光性膜を投射する光
を90%以上とより効率的に反射するため、パネル温度
の上昇が少なく、液晶表示パネルの誤作動によるコント
ラスト低下も少ない、非常に優れた液晶表示パネルが得
られた。
【0061】(実施例7)石英ガラス基板の少なくとも
片面側に、等方エッチングにより底壁が曲面を成す凹部
を形成した。このとき、底壁が曲面を成す凹部5中心
は、アライメントマーク等を基準にして後述する凹部に
形成された遮光性膜(ブラックマトリックス)の開口の
中心に位置するように形成しておく。この凹部に石英ガ
ラス基板の屈折率よりも大きい高屈折率を有する透明樹
脂を充填し、さらに石英ガラス基板の凹部の開口する面
へ、別の石英ガラス基板を接合してマイクロレンズ付き
の石英ガラス基板(マイクロレンズアレイ)を製造し
た。
【0062】前記別の石英ガラス基板のマイクロレンズ
が形成されていない側の表面へ、実施例1と同様にして
凹部に遮光性膜(ブラックマトリックス)を形成してマ
イクロレンズアレイが搭載された液晶表示パネル用対向
基板を作製した。このとき遮光性膜の開口の中心位置と
各マイクロレンズの焦点とを一致させて液晶表示パネル
用対向基板を得た。遮光性膜のパターンを基板表面から
観察したところ、ギザと呼ばれる段差が生じておらず、
滑らかなラインであった。得られた液晶表示パネル用対
向基板板の遮光性膜が形成されている側に、透明電極用
の透明導電膜(ITO膜)を形成し、マイクロレンズ付
き液晶表示パネル用対向基板を作製したが、その表面に
は、遮光性膜のパターンに起因する段差はなく、平坦で
あることが確認された。この透明導電膜成膜後の基板上
に配向膜(ポリイミド膜)を形成し、ラビング処理を行
い、そして得られた対向基板と駆動基板とを貼り合わ
せ、液晶を注入し封止することによって、液晶表示パネ
ルを作製したが液晶分子の配向ムラによる液晶表示パネ
ルのムラは発生しなかった。
【0063】この実施例において、液晶表示パネルへマ
イクロレンズ基板を設けることにより、液晶表示パネル
用対向基板に入射する入射光は、ガラス基板を通過後、
マイクロレンズを通過する際に光束が絞られる。その結
果、大部分の入射光は遮光性膜の空隙部分を通過し、さ
らに駆動基板上に形成されたTFTを照射することな
く、駆動基板を通過する。この結果、誤作動が起きず信
頼性が高いことに加え、光の利用効率を高いので明るい
良好な画像を有する優れた液晶表示パネルが得られた。
尚、上述の実施例3において、研磨工程終了後、酸洗浄
を行ったが、酸洗浄以外にアルカリ洗浄でも良く、純水
や洗剤を使った洗浄でも構わない。酸洗浄で使用される
具体的な酸としては、フッ酸、ケイフッ酸、硫酸等やこ
れらの複合酸が挙げあれる。アルカリ洗浄としては、水
酸化ナトリウムや水酸化カリウムが挙げられる。好まし
くは、研磨工程で使用したスラリーを効果的に除去で
き、しかも、基板や遮光性膜をエッチングしない薬液が
好ましい。低濃度のフッ酸やケイフッ酸、これらの複合
酸が良い。洗浄方法は特に限定されず、洗浄方法として
一般に行われる浸漬式やスクラブ方式が利用できる。
【0064】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明は、液晶表
示パネルのムラの発生原因となる不均一なラビング処理
を回避するため、透光性を有する基板上の駆動基板と対
向する側に凹部を形成し、この凹部内に遮光性膜を形成
することで、ムラのない高い画質を有し、誤作動の極め
て少ない液晶表示パネルを製造可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る対向基板の断面図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態に係るマイクロレンズ基板
付き対向基板の断面図である。
【図3】従来技術に係る対向基板の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る対向基板の製造工程
を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る対向基板の製造工程
を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る対向基板の製造工程
を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る対向基板の製造工程
を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る対向基板の製造工程
を示す断面図である。
【符号の説明】
1…対向基板、10…透明基板、11,71,72…所定
の深さを有する凹部、20…遮光性膜、21…低反射
膜、22…高反射膜、30…透明導電膜、70…透明
膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1368 G02F 1/1368 Fターム(参考) 2H042 AA09 AA15 AA26 2H090 HA11 HC05 HC11 HC12 JB02 JC11 JC19 LA01 LA03 LA12 MB01 2H091 FA14Y FA14Z FA26Y FA26Z FA29Y FA29Z FC02 FC10 FC15 FC22 FC24 FC26 GA01 GA03 GA06 GA09 GA13 LA30 MA07 2H092 JA24 JB51 JB52 MA04 MA05 MA07 MA10 MA13 MA14 MA16 MA17 MA35 NA25 PA01 PA02 PA04 PA09 PA12 RA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の画素電極と、前記複数の画素電極を
    個々にスイッチング駆動する複数のスイッチング素子と
    を有してなる駆動基板に、液晶層を介して対向配置され
    る液晶表示パネル用対向基板であって、 前記対向基板は、透光性基板を有し、 この透光性基板の前記駆動基板と対向する側の表面又は
    該表面上へ形成された透明膜における、少なくとも前記
    スイッチング素子に対向した領域に、凹部が形成されて
    おり、 この凹部内に遮光性膜が形成されていることを特徴とす
    る液晶表示パネル用対向基板。
  2. 【請求項2】前記遮光性膜は、前記駆動基板側から低反
    射薄膜と、高反射薄膜が形成されたものであることを特
    徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル用対向基板。
  3. 【請求項3】前記透光性基板において、前記遮光性膜が
    形成された側の反対側に、マイクロレンズを形成した基
    板が設けられており、 前記マイクロレンズは、前記凹部に形成された遮光性膜
    が形成されていない開口部に対向する位置に形成されて
    いることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表
    示パネル用対向基板。
  4. 【請求項4】複数の画素電極と、前記複数の画素電極を
    個々にスイッチング駆動する複数のスイッチング素子と
    を有してなる駆動基板に、液晶層を介して対向配置され
    る液晶表示パネル用対向基板の製造方法であって、 前記対向基板に用いられる透光性基板の表面又は該表面
    上へ形成する透明膜における、少なくとも前記スイッチ
    ング素子に対向した領域に、所定の深さを有する凹部を
    形成する工程と、 前記凹部に遮光性膜を形成する工程とを有することを特
    徴とする液晶表示パネル用対向基板の製造方法。
  5. 【請求項5】前記凹部に遮光性膜を形成する工程の後、
    前記対向基板の前記駆動基板側の表面を研磨することに
    より、前記透光性基板の表面又は前記透明膜の表面と、
    前記遮光性膜の表面とが同一面となることを特徴とする
    請求項4に記載の液晶表示パネル用対向基板の製造方
    法。
  6. 【請求項6】複数の画素電極と、前記複数の画素電極を
    個々にスイッチング駆動する複数のスイッチング素子と
    を有してなる駆動基板に、液晶層を介して対向配置さ
    れ、前記駆動基板と対向しない側に、マイクロレンズが
    設けられているマイクロレンズ付き液晶表示パネル用対
    向基板の製造方法であって、 透光性を有する透光性基板の少なくとも片面に、底壁面
    が曲面を有する凹部を複数設ける工程と、 前記底壁面が曲面を有する凹部に、前記透光性を有する
    基板より大きい屈折率を有する透明材料を充填する工程
    と、 前記透光性基板の、前記透明基材が充填された前記底壁
    面が曲面を有する凹部が開口する面へ、別の透光性基板
    を接合してマイクロレンズを形成する工程と、 前記別の透光性基板のマイクロレンズを形成していない
    側の表面、又は該表面上へ形成した透明膜における、少
    なくとも前記スイッチング素子に対向する領域に所定の
    深さを有する凹部を形成する工程と、 前記所定の深さを有する凹部に遮光性膜を形成する工程
    とを有することを特徴とするマイクロレンズ付き液晶表
    示パネル用対向基板の製造方法。
  7. 【請求項7】前記所定の深さを有する凹部に遮光性膜を
    形成する工程の後、前記対向基板の駆動基板側表面を研
    磨することにより、前記透光性基板の表面又は前記透明
    膜の表面と、前記遮光性膜の表面とが同一面となること
    を特徴とする請求項6に記載のマイクロレンズ付き液晶
    表示パネル用対向基板の製造方法。
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