JP2003171406A - 水系分散体及び記録シート用バインダー - Google Patents

水系分散体及び記録シート用バインダー

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JP2003171406A
JP2003171406A JP2001373938A JP2001373938A JP2003171406A JP 2003171406 A JP2003171406 A JP 2003171406A JP 2001373938 A JP2001373938 A JP 2001373938A JP 2001373938 A JP2001373938 A JP 2001373938A JP 2003171406 A JP2003171406 A JP 2003171406A
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aqueous dispersion
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emulsion
recording sheet
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JP2001373938A
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Nobuyuki Takahata
信之 高畑
Masatoshi Maekawa
雅敏 前川
Yuji Gama
祐二 蒲
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ラジカル重合可能な単量体及びヒドロキ
シル基含有水溶性高分子物質の全量をあらかじめ乳化し
たプレ乳化液を、水中に滴下させながら乳化重合して得
られる重合体を含むことを特徴とする水系分散体。 【効果】 本発明によれば、ラジカル重合可能な単量体
及びヒドロキシル基含有水溶性高分子物質の全量をあら
かじめ乳化したプレ乳化液を、水系媒体中に滴下させな
がら乳化重合を行うことにより、常温及び低温において
粘度が低く、耐水性、耐溶剤性に優れ、記録シート用バ
インダーとして使用した場合、インク吸収性、耐水性、
表面強度、耐可塑剤性に優れた記録シートが得られる水
系分散体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温及び低温にお
いて粘度が低く、耐水性、耐溶剤性に優れた水系分散体
に関するものであり、更に該水系分散体を含み、インク
吸収性、耐水性、表面強度、耐可塑剤性に優れた記録シ
ート用のバインダーに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】水系分
散体を乳化重合するに当たっては、従来よりノニオン
性、アニオン性或いはカチオン性の各種界面活性剤を単
独で或いは併用することが知られている。しかし、かか
る乳化剤を用いたエマルジョンは、多量の界面活性剤を
含むため、耐水性や耐溶剤性の点で改善の余地があり、
エマルジョンを塗膜にした時の塗膜耐水性、或いは、記
録シート用バインダーとして利用した時のインク吸収
性、耐水性、表面強度や耐可塑剤性が低く、実用化に当
たってはその解決が必要である。
【0003】この対策として、界面活性剤に代えてPV
Aなどの水溶性高分子を乳化剤として使用する方法(特
開平8−92306号公報)が提案されているが、PV
Aの一部をあらかじめ反応容器中に仕込む為、できたエ
マルジョンの粘度が高く、使用可能な粘度にするには固
形分を下げる必要があり、乾燥工程等での生産性が上げ
られないのが現状である。従って、常温及び低温におい
て粘度が低く、耐水性、耐溶剤性に優れ、記録シート用
バインダーとして使用した場合、インク吸収性、耐水
性、表面強度、耐可塑剤性に優れた記録シートが得られ
る水系分散体が要請されるのである。
【0004】本発明は、上記事情を改善するためになさ
れたもので、常温及び低温において粘度が低く、耐水
性、耐溶剤性に優れ、記録シート用バインダーとして使
用した場合、インク吸収性、耐水性、表面強度、耐可塑
剤性に優れた記録シートが得られる水系分散体及びこれ
を含む記録シート用バインダーを提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、前記の課題を解決するため鋭意検討を行っ
た結果、ラジカル重合可能な単量体及びヒドロキシル基
含有水溶性高分子物質の全量をあらかじめ乳化したプレ
乳化液を、水中に滴下させながら乳化重合を実施した場
合、常温及び低温において粘度が低く、耐水性、耐溶剤
性に優れ、記録シート用バインダーとして使用した場
合、インク吸収性、耐水性、表面強度、耐可塑剤性に優
れた記録シートを可能にする水系分散体が得られること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】従って、本発明は、ラジカル重合可能な単
量体及びヒドロキシル基含有水溶性高分子物質の全量を
あらかじめ乳化したプレ乳化液を、水中に滴下させなが
ら乳化重合して得られる重合体を含むことを特徴とする
水系分散体を提供する。この場合、ラジカル重合可能な
単量体100重量部に対して、ヒドロキシル基含有水溶
性高分子物質を5〜100重量部使用することが好まし
く、また、ヒドロキシル基含有水溶性高分子物質が平均
重合度200〜3,000、ケン化度60〜99モル%
のポリビニルアルコール系樹脂であることが好ましい。
更に、本発明は上記水系分散体を含む記録シート用バイ
ンダーを提供する。
【0007】以下に、本発明につき更に詳しく説明す
る。本発明に使用するラジカル重合可能な単量体として
は、エチレン性二重結合を有するもの、例えば、スチレ
ン、スチレン誘導体、炭素数1〜18のアルキル基を有
するアルコールとの(メタ)アクリル酸エステル、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)
アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、アクリルニトリル、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、(メタ)アクリル酸、塩化ビニル等を挙げ
ることができ、これらの単量体は1種又は2種以上混合
して使用することができる。
【0008】ヒドロキシル基含有水溶性高分子物質とし
ては、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポ
リビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコー
ル、アニオン変性ポリビニルアルコールなどの各種ポリ
ビニルアルコール類、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセ
ルロース類、各種でんぷん類、ポリエチレングリコール
などの他、ヒドロキシル基含有アクリル系水溶性ポリマ
ーなどが挙げられ、特にポリビニルアルコール類が好ま
しい。
【0009】特に、ポリビニルアルコールの平均重合度
は200〜3,000が好ましく、更に300〜2,5
00が好ましい。また、ポリビニルアルコールのケン化
度は60〜99モル%が好ましい。ポリビニルアルコー
ルの平均重合度が200又はケン化度60%未満では、
得られた水系分散体に十分な耐水性が得られにくく、平
均重合度が3,000を超えた場合は、得られた水系分
散体の粘度が高くなり、ケン化度が99モル%を超えた
場合は、重合の際に必要な安定したプレ乳化物が得られ
ない場合がある。
【0010】かかるヒドロキシル基含有水溶性高分子物
質は、水系分散体を製造する際のラジカル重合可能な単
量体のプレ乳化において、安定したプレ乳化物を得るの
に、また粘度の低い水系分散体を得るのに、更に記録シ
ート用バインダーとして使用した際のインキ吸収性、耐
水性、表面強度、耐可塑剤性のために必須成分であり、
その使用量は、ラジカル重合可能な単量体100重量部
に対して、ヒドロキシル基含有水溶性高分子物質5〜1
00重量部、より好ましくは20〜60重量部であるこ
とが望ましい。この使用量が5重量部未満であるとプレ
乳化物が安定にできず、100重量部を超えると得られ
る水系分散体の粘度が高くなり、また耐水性も劣るよう
になる場合がある。
【0011】本発明の特徴点は、ラジカル重合可能な単
量体及びヒドロキシル基含有水溶性高分子物質の全量を
あらかじめ乳化しておくことにある。ヒドロキシル基含
有水溶性高分子物質の全量をプレ乳化せずに初期成分と
して反応容器に仕込んだ場合、得られる水系分散体の粘
度が高くなり、本発明の目的である常温及び低温で低い
粘度の水系分散体が得られなくなる。また、ラジカル重
合可能な単量体及びヒドロキシル基含有水溶性高分子物
質を水にホモジナイザー等を用いて均一に乳化、分散さ
せる公知の乳化法を採用して行うことができる。
【0012】また、重合時には、本発明の効果を損なわ
ない程度に、必要に応じてノニオン界面活性剤、アニオ
ン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤や
ヒドロキシル基含有水溶性高分子物質以外の水溶性重合
体などを併用することもできる。更に、必要に応じて各
種の連鎖移動剤を併用することもできる。例えば、ドデ
シルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、ノルマルメ
ルカプタン、チオグリコール酸オクチル等のメルカプタ
ン類、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコ
ール類、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロホルム等
の炭化水素のハロゲン化物等が挙げられる。
【0013】重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素水、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド、アゾビスアミジノプロパ
ンの塩酸塩等の水溶性タイプ、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、クミル
パーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシオクト
エート、アゾビスイソブチロニトリル等の油溶性タイプ
などが例示される。これらの使用量は、ラジカル重合可
能な単量体100重量部に対して0.01〜3重量部程
度とすればよい。なお、必要に応じて酸性亜硫酸ナトリ
ウム、ロンガリット、L−アスコルビン酸、糖類、アミ
ン類等の還元剤を併用したレドックス系も併用すること
ができる。
【0014】重合反応は、通常35〜90℃の温度で、
攪拌下に行われ、反応時間は通常3〜40時間程度とす
る。また、乳化重合の開始時或いは終了時に塩基性物質
を加えてpHを調整することで、エマルジョンの放置安
定性、凍結安定性、化学的安定性等を向上させることが
できる。この場合、得られるエマルジョンは、pHが5
〜9となるように調整することが好ましく、そのために
アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチ
ルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン、
ジメチルエタノールアミン、苛性ソーダ、苛性カリ等の
塩基性物質を使用することができる。
【0015】このようにして得られた本発明の水系分散
体は、特に固形分濃度30〜45重量%で、粘度が50
0mPa・s以下(15℃)になるように重合すること
が望ましい。
【0016】更に、本発明の水系分散体には、目的に応
じて添加剤を添加することができる。添加剤としては、
皮膜形成助剤、消泡剤、増粘剤、各種安定剤、濡れ剤、
レベリング剤、滑剤、着色剤、艶消し剤、顔料、防カビ
剤などがある。
【0017】本発明の水系分散体は、常温及び低温にお
いて低粘度で、耐水性、耐溶剤性に優れた塗膜を形成す
ることから、繊維、不織布、紙等の含浸用やプラスチッ
クフィルム、紙、皮革等のコーティング剤に使用するこ
とができ、特に記録シート用バインダーとして好適に使
用され得る。
【0018】本発明の水系分散体を記録シート用バイン
ダーとして使用する場合に供する白色顔料としては、例
えばシリカ、クレー、タルク、カオリン、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪
素、酸化アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カ
ルシウム、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム等の無機物及びポリエチレン、ポリ
スチレンなどのプラスチックピグメントなどが挙げら
れ、1種のみ又は2種以上混合して使用される。特に、
シリカは多孔質顔料であり、不純物を含まず、価格、入
手し易さ等の点でも比較的有利であることから最も一般
的である。
【0019】本発明に使用するバインダーとしての水系
分散体は、白色顔料100重量部に対して乾燥固形分換
算で5〜100重量部であり、好ましくは10〜70重
量部、特に好ましくは30〜50重量部である。
【0020】本発明では、必要ならば結着剤の併用も可
能である。結着剤としては、例えばポリビニルアルコー
ル、メチルセルロース、ポリエチレンイミンなどの水溶
性高分子の共重合体ラテックスが挙げられる。これらの
使用量は、水系分散体の乾燥固形分の20〜60重量%
まで置き換えることが可能である。
【0021】
【実施例】以下、合成例及び実施例と比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。なお、例中の部及び%はそれぞ
れ重量部と重量%を示す。
【0022】[合成例1](エマルジョンP1の合成) 攪拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口を備
えた重合容器に、脱イオン水500部を仕込み、15分
間窒素ガス置換したのち、70℃に昇温した。次に、ア
クリル酸エチル520部、アクリル酸ブチル420部、
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル20部、N−メチロ
ールアクリルアミド10部、メタクリル酸30部、ポリ
ビニルアルコール(商品名クラレPVA−205)の3
0%水溶液100部(固形分換算)、脱イオン水450
部をホモジナイザーで混合乳化させた乳化液と、過硫酸
アンモニウムの0.3%水溶液130部とを別々に上記
重合容器へ攪拌下4時間を要して均一に滴下させ、更に
70℃で2時間反応させて重合を完結させた。冷却後、
25%アンモニア水を添加してpH6に調整した。得ら
れたエマルジョン(以下、これをP1という)は固形分
濃度45%、粘度(BM型回転粘度計にて、ローター回
転数6rpm、温度23℃で測定)50mPa・sであ
った。なお、このものの5℃での粘度は55mPa・s
であった。
【0023】次に、PETフィルム上に100μm用の
アプリケーターを用いてエマルジョンを塗布し、100
℃×10分間乾燥させてエマルジョン皮膜(厚さ:約4
5μm)を作成した。このフィルムについて以下のよう
な方法で耐水性と耐溶剤性の試験をした。
【0024】(試験法) 耐水性:試料(40mm×40mm)を脱イオン水に2
4時間浸漬した時の皮膜の白化状態を観察した。 ○:白化なし △:わずかに白化 ×:白化 耐溶剤性:試料をトルエン中に24時間浸漬した時の皮
膜の膨潤率を測定した。
【0025】[合成例2〜4](エマルジョンP2〜P
4の合成) 合成例1と同様にして、表1に示される単量体、水溶性
高分子、乳化剤の種類及び仕込量(%)で共重合させて
共重合体エマルジョン(P2〜P4)を得た。また、そ
れぞれの耐水性、耐溶剤性についても表1に記載した。
なお、合成例1については、各仕込量を%で再記した。
【0026】[合成比較例1](エマルジョンP5の合
成) 攪拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口を備
えた重合容器に、脱イオン水1550部、ポリビニルア
ルコール(商品名クラレPVA−205)の30%水溶
液300部(固形分換算)を仕込み、15分間窒素ガス
置換したのち、70℃に昇温した。次に、アクリル酸メ
チル400部、アクリル酸エチル370部、メタクリル
酸2−ヒドロキシエチル30部、酢酸ビニル200部を
混合させた混合液と、過硫酸アンモニウムの0.3%水
溶液130部とを別々に上記重合容器へ攪拌下4時間を
要して均一に滴下させ、更に70℃で2時間反応させて
重合を完結させた。冷却後、25%アンモニウム水を添
加してpHを7に調整してエマルジョン(P5)を得
た。特性を表1に記載した。
【0027】[合成比較例2、3](エマルジョンP
6、7の合成) 合成例1と同様にして、表1に示される単量体、水溶性
高分子、乳化剤の種類及び仕込み量(%)で共重合させ
て共重合体エマルジョン(P6,P7)を得た。
【0028】[合成比較例4](エマルジョンP8の合
成) 攪拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口を備
えた重合容器に、脱イオン水1000部、ポリビニルア
ルコール(商品名クラレPVA−205)の30%水溶
液50部(固形分換算)を仕込み、15分間窒素ガス置
換したのち、70℃に昇温した。次に、メタクリル酸メ
チル400部、アクリル酸エチル150部、アクリル酸
ブチル400部、N−メチロールアクリルアミド30
部、メタクリル酸20部、ポリビニルアルコール(商品
名クラレC−506)の30%水溶液100部(固形分
換算)、脱イオン水450部をホモジナイザーで混合乳
化させた乳化液と、過硫酸アンモニウムの0.3%水溶
液130部とを別々に上記重合容器へ攪拌下4時間を要
して均一に滴下させ、更に70℃で2時間反応させて重
合を完結させた。冷却後、25%アンモニウム水を添加
してpHを6に調整し、エマルジョン(P8)を得た。
特性を表1に記載した。
【0029】
【表1】
【0030】 * 単量体仕込量100重量部に対する重量割合 クラレPVA−205:クラレ社製商品名(ポリビニルアルコール平均重合度5 00、ケン化度88モル%) クラレC−506 :クラレ社製商品名(ポリビニルアルコール平均重合度6 00、ケン化度77モル%) 信越C−17 :信越化学社製商品名(ポリビニルアルコール平均重合度 1700、ケン化度98モル%) PEG#20000 :日本油脂製商品名(ポリエチレングリコール、分子量2 0000) ノイゲンEA−170:第一工業製薬社製商品名(ポリオキシエチレンノニルフ ェニルエーテル) エマールO :花王社製商品名(ラウリル硫酸ナトリウム) カチオンAB :日本油脂社製商品名(オクタデシルトリメチルアンモニ ウムクロライド)
【0031】[実施例1]微粉末シリカ(水澤化学社
製:平均粒径4.5μm)100部を水400部に攪拌
しながら徐々に添加、分散し、合成例1で得たエマルジ
ョンP1を100部加え、攪拌後塗料を作成し、マイヤ
ーバーで塗布量が5g/m2(乾燥重量固形分)となる
ように無サイズ紙に塗布、乾燥し、続いてスーパーカレ
ンダーを通して記録シートを形成し、試験片S−1とし
た。得られた試験片S−1についてインク吸収性、印字
画像の耐水性、表面強度を測定した。これとは別に、合
成例1で得られたエマルジョンP1を感熱記録紙にマイ
ヤーバーで塗布量が2g/m2(乾燥重量固形分)とな
るように塗布、乾燥し試験片K−1とした。得られた試
験片K−1について耐可塑剤性を測定した。
【0032】(試験法) インク吸収性:エプソンプリンターPM−800Cでブ
ラック、マゼンタ、シアン、イエローを同時に同一場所
に噴射し、1秒後に紙押え板でこすり、インクによる汚
れを測定。 ○:白色部分に汚れのないもの △:微かに汚れるもの ×:汚れがひどいもの 印字画像の耐水性:エプソンプリンターPM−800C
でブラック、マゼンタ、シアン、イエローの単色を印字
し、その印字部を水に浸漬後、印字のにじみが発生する
時間を測定。 表面強度:エプソンプリンターPM−800Cでブラッ
ク、マゼンタ、シアン、イエローの単色を印字し、荷重
200g、50回の条件で学振型摩擦試験を行い、印字
の剥離状態を測定。 ○:印字の剥離なし △:微かに印字の剥離あり ×:印字の剥離あり 耐可塑剤性:試験片K−1の上に塩化ビニル製ラップフ
ィルムを3枚重ね、荷重100g/cm2をかけた状態
で40℃×24時間放置後の変色の様子を観察。 ○:変色なし △:微かに変色あり ×:変色あり
【0033】[実施例2〜5、比較例1〜3]表2に示
される水系分散体の種類と量、微粉末シリカの種類と量
で配合した以外は実施例1と同様にして塗料を作成し、
その塗料を用いて試験片を作成し、同様の方法で評価を
行い、結果を表2に示した。
【0034】
【表2】
【0035】 a:平均粒径 4.5μm 水澤化学社製 b:平均粒径 3.5μm 富士シリシア化学社製 A:ポリビニルアルコール 信越化学社製PA−15 B:ポリエチレンイミン 日本触媒社製SP−018
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、ラジカル重合可能な単
量体及びヒドロキシル基含有水溶性高分子物質の全量を
あらかじめ乳化したプレ乳化液を、水系媒体中に滴下さ
せながら乳化重合を行うことにより、常温及び低温にお
いて粘度が低く、耐水性、耐溶剤性に優れ、記録シート
用バインダーとして使用した場合、インク吸収性、耐水
性、表面強度、耐可塑剤性に優れた記録シートが得られ
る水系分散体が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 291/08 D06M 15/333 // D06M 15/333 B41J 3/04 101Y (72)発明者 蒲 祐二 福井県武生市北府2丁目17番33号 日信化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 2H086 BA01 BA35 BA36 BA41 4J011 AA05 BA06 BB01 BB05 BB09 KB09 PA53 PA67 PB40 PC05 4J026 AA02 AA03 AA29 AA30 AA38 AB20 AB29 BA19 BA20 BA24 BA31 BA32 DB04 DB08 DB27 GA06 4L033 AB09 AC11 BA21 CA29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル重合可能な単量体及びヒドロキ
    シル基含有水溶性高分子物質の全量をあらかじめ乳化し
    たプレ乳化液を、水中に滴下させながら乳化重合して得
    られる重合体を含むことを特徴とする水系分散体。
  2. 【請求項2】 ラジカル重合可能な単量体100重量部
    に対して、ヒドロキシル基含有水溶性高分子物質を5〜
    100重量部使用することを特徴とする請求項1記載の
    水系分散体。
  3. 【請求項3】 ヒドロキシル基含有水溶性高分子物質が
    平均重合度200〜3,000、ケン化度60〜99モ
    ル%のポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の水系分散体。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の水系分散体
    を含むことを特徴とする記録シート用バインダー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007072996A1 (ja) * 2005-12-21 2007-06-28 Oji Paper Co., Ltd. インクジェット記録用紙及びその製造方法
JP2015223837A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 理想科学工業株式会社 非水系インク用インクジェット記録媒体及びインクジェット印刷方法

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