JP2003171353A - ジアリールアミン類の製造方法 - Google Patents
ジアリールアミン類の製造方法Info
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Abstract
で、ジアリールアミン類を生産性良く製造すること。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1〜R5はそれぞれ独立して水素原子、炭素数
1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ
基、フェニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ
基、ハロゲノ基、または炭素数1〜12のアルコキシ
基、フェニル基もしくはヒドロキシル基で置換された炭
素数1〜12のアルキル基を表す。)で示されるような
アリールアミン類を、強酸量が500μmol/g以下
であるβ−ゼオライトの存在下に、液相にて反応させ
る。
Description
て、液相にてアリールアミン類からジアリールアミン類
を製造する方法に関するものである。ジアリールアミン
類は、ゴム薬品、医薬、染料の原料等として有用であ
る。
法の1つとして、β−ゼオライトを固体酸触媒として用
い、アリールアミン類を加圧液相条件下に反応させる方
法が提案されている。例えば、特開平11−21735
8号公報には、SiO2/Al2O3モル比が5以上、2
0未満のβ−ゼオライトを固体酸触媒として用いる方法
が、また、特開平11−222466号公報には、β−
ゼオライトとシリカからなる固体酸触媒を用いる方法
が、アリールアミン類の転化率が向上された方法として
提案されている。
にアリールアミン類の転化率が向上された方法で、ジア
リールアミン類を生産性良く製造することにある。
行った結果、特定の物性を有するβ−ゼオライトを触媒
として用い、この触媒の存在下にアリールアミン類を液
相にて反応させることにより、上記目的を達成できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、アリールアミン類を、強酸量が500μmol
/g以下であるβ−ゼオライトの存在下に、液相にて反
応させることにより、ジアリールアミン類を製造する方
法に係るものである。
本発明において、原料のアリールアミン類としては、下
記一般式(1)
1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ
基、フェニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ
基、ハロゲノ基、または炭素数1〜12のアルコキシ
基、フェニル基もしくはヒドロキシル基で置換された炭
素数1〜12のアルキル基を表す。)で示される化合物
が好適に用いられ、必要に応じてそれらの2種以上を用
いることもできる。中でも、R1〜R5は、それぞれ独立
して水素原子、炭素数1〜12のアルキル基またはハロ
ゲノ基であるのが好ましい。
例としては、アニリン、トルイジン、エチルアニリン、
クミジン、キシリジン、ブチルアニリン、アニシジン、
フルオロアニリン、ブロモアニリン、ヨードアニリン、
フルオロジメチルアニリン等が挙げられる。中でも、ア
ニリン、トルイジン、クミジン、キシリジンが好まし
い。
ば、二つのアリール基が同一である所謂対称ジアリール
アミン類を製造することができ、原料としてアリールア
ミン類を少なくとも2種用いれば、所謂対称ジアリール
アミン類と、二つのアリール基が相異なる所謂非対称ジ
アリールアミン類とを、ある比率で製造することができ
る。
される化合物を用いれば、ジアリールアミン類として、
下記一般式(2)
る化合物を製造することができるが、ここで、原料とし
て上記一般式(1)で示される化合物を1種用いれば、
上記一般式(2)において異なる核上のR1同士、R2同
士、R3同士、R4同士およびR5同士がそれぞれ同一で
ある化合物を製造することができ、原料として上記一般
式(1)で示される化合物を少なくとも2種用いれば、
上記一般式(2)において異なる核上のR1同士、R2同
士、R3同士、R4同士およびR5同士がそれぞれ同一で
ある化合物と、上記一般式(2)において異なる核上の
R1同士、R2同士、R3同士、R4同士およびR5同士の
少なくとも1つが相異なる化合物とを、ある比率で製造
することができる。
の存在下に反応させることにより、ジアリールアミン類
を生成させることができるが、本発明においては、この
β−ゼオライトとして、強酸量が500μmol/g以
下のものを用いる必要がある。β−ゼオライトの強酸量
は、アンモニアの昇温脱離法[所謂アンモニアTPD
(temperature programmed desorption)法]により測
定することができる。
下のβ−ゼオライトは、公知の方法で調製されたβ−ゼ
オライトや市販品のβ−ゼオライト(例えば、日揮ユニ
バーサル(株)製、ズードケミー触媒(株)製、ゼオリ
ストインターナショナル製、エヌ・イー・ケムキャット
(株)製)の中から、強酸量測定により選択することが
できる。
ol/gを越えると、アリールアミン類の転化率が十分
でなく、またこの転化率の経時的な低下が速くなること
がある。この強酸量は、好ましくは450μmol/g
以下であり、さらに好ましくは400μmol/g以下
である。
択率のバランスの観点から、ケイ素/アルミニウムのモ
ル比が2.5〜50であるのが好ましく、さらに好まし
くは10〜25である。また上記β−ゼオライトとして
は、カチオンとしてプロトンを含むもの、すなわちH型
β−ゼオライトや、カチオンとしてアンモニウムイオン
を含むもの、すなわちNH4型β−ゼオライトが好まし
い。なお、これらβ−ゼオライトは、必要に応じてカチ
オンとして、NaイオンやKイオンを含んでいてもよ
い。
ば、粉末状であってもよいし、粒状であってもよいし、
タブレット状であってもよいが、取り扱い性の観点から
は、粒状やタブレット状であるのが好ましい。これらの
ような形状に成形するためには、必要に応じて、アルミ
ナやシリカ等をバインダーとして用いてもよい。
ミン類からジアリールアミン類を得る反応は、液相条件
下に行われる。この際、反応条件についてはアリールア
ミン類の種類等により適宜設定されるが、転化率と選択
率のバランスの観点から、反応圧力は好ましくは1〜1
0MPa、さらに好ましくは1〜5MPaであり、反応
温度は好ましくは300〜400℃、さらに好ましくは
330〜360℃である。
他の成分を添加してもよく、例えば水を添加する場合、
その使用量はアリールアミン類100重量部に対して、
通常0.02〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量
部である。
続式で行ってもよいが、操作性や生産性の観点からは、
連続式で行うのが好ましい。なお、上記反応において
は、アリールアミン類1モルに対し、理論モル量0.5
モルのアンモニアが生成するので、通常、この生成した
アンモニアを排出しながら上記反応を行う。
択することができるが、通常、蒸留が好適に採用され
る。反応混合物の蒸留により、通常、未反応のアリール
アミン類、次いで目的物のジアリールアミン類を留出さ
せて回収することができ、高沸点の副生成物は蒸留残渣
として分離することができる。回収されたアリールアミ
ン類は必要に応じて精製した後、原料として再使用する
ことができる。例えば、反応に水を添加した場合、反応
混合物の蒸留において、通常、アリールアミン類が留出
する際に水も留出するので、回収されたアリールアミン
類は、その含水率を適宜調整した後、再使用することが
できる。
れに限定されるものではない。なお、β−ゼオライトの
強酸量の測定は、昇温脱離装置ATD700(大倉理研
製)を用いて、β−ゼオライト0.1gに対して、以下
の手順で行った。 (1)真空下[5×10-4torr(0.067P
a)]、20℃/分の速度で350℃まで昇温。 (2)真空下[5×10-4torr(0.067P
a)]、350℃にて、1時間保持。 (3)アンモニアガス雰囲気下、100torr(1
3.3kPa)、100℃にて、30分間保持。 (4)水を室温にて飽和させたHeガス200ml/分
の気流下、常圧、100℃にて、1時間保持。 (5)真空下[5×10-4torr(0.067P
a)]、100℃にて、1時間保持。 (6)Heガス20ml/分の気流下、80.5tor
r(10.7kPa)にて、10℃/分の速度で100
℃から800℃まで昇温。この間にβ−ゼオライトから
脱着するアンモニアを、四重極マススペクトル装置でm
/e=16のイオンを検出することにより定量。このア
ンモニアの量(μmol)を測定に用いたβ−ゼオライ
トの重量(0.1g)で除し、これをβ−ゼオライトの
強酸量とした。
8.0mm、長さ400mm)を縦型に設置し、その下
部に液供給口を、その上部に圧力計および圧力調節弁を
取り付けたものを、反応器として用いた。この反応器
に、強酸量391μmol/gのβ−ゼオライト[直径
1.6mm、高さ1〜10mmの円柱状、Si/Al=
12.5(モル比)、H型]を123ml充填し、4M
Pa、345℃にて、液供給口からアニリンを56.6
g/h(LHSV=0.48h-1)の速度で供給しなが
ら、圧力調節弁から反応液およびガスを抜き出すことに
より、連続式反応を行った。495時間経過後の反応液
を、ガスクロマトグラフィーで分析した結果、反応液中
のジフェニルアミン濃度は18.8重量%であり、アニ
リンの転化率は19.6%、ジフェニルアミンの選択率
は96.1%であった。
のβ−ゼオライト[直径1.6mm、高さ1〜10mm
の円柱状、Si/Al=12.5(モル比)、H型]を
123ml充填し、4MPa、345℃にて、液供給口
からアニリンを56.4g/h(LHSV=0.48h
-1)の速度で供給しながら、圧力調節弁から反応液およ
びガスを抜き出すことにより、連続式反応を行った。5
00時間経過後の反応液を、ガスクロマトグラフィーで
分析した結果、反応液中のジフェニルアミン濃度は1
7.3重量%であり、アニリンの転化率は18.0%、
ジフェニルアミンの選択率は96.0%であった。
相条件下に好転化率で反応させることができ、ジアリー
ルアミン類を生産性良く製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】アリールアミン類を、強酸量が500μm
ol/g以下であるβ−ゼオライトの存在下に、液相に
て反応させることを特徴とするジアリールアミン類の製
造方法。 - 【請求項2】アリールアミン類が下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1〜R5はそれぞれ独立して水素原子、炭素数
1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ
基、フェニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ
基、ハロゲノ基、または炭素数1〜12のアルコキシ
基、フェニル基もしくはヒドロキシル基で置換された炭
素数1〜12のアルキル基を表す。)で示される化合物
である請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】反応圧力が1〜10MPaであり、反応温
度が300〜400℃である請求項1または2に記載の
製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2001371132A JP4168622B2 (ja) | 2001-12-05 | 2001-12-05 | ジアリールアミン類の製造方法 |
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- 2001-12-05 JP JP2001371132A patent/JP4168622B2/ja not_active Expired - Fee Related
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