JP2003171234A - マニキュア、マニキュア用バインダー及びその製法 - Google Patents
マニキュア、マニキュア用バインダー及びその製法Info
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Abstract
の沈降防止効果に優れているマニキュア、およびそれに
用いられるバインダーを提供する。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸と、その他のビニ
ル系単量体を有機溶剤中で重合させて得たアルカリ可溶
性アクリル系共重合体の有機溶剤溶液に、アルカリ物質
と親水性モンモリロン石群鉱物を分散又は溶解させた水
を加えたのち、有機溶剤を留出させてマニキュア用バイ
ンダーとし、このバインダーを用いてマニキュアとす
る。
Description
り詳しくは、パール顔料やラメ剤などの沈降しやすい顔
料を用いたマニキュア、さらには、それらのマニキュア
に用いられるマニキュア用バインダー及びその製法に関
するもので、香粧品技術に属するものである。
常、皮膜形成剤をトルエン、キシレンなどの炭化水素類
や、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのケトン類などの有機
溶剤に溶解させ、顔料などを分散させて調製されている
が、このような有機溶剤を用いたマニキュアを用いる
と、爪や皮膚に荒れや黄変、光沢の消失などの障害が生
じるおそれがあるとともに、溶剤が人体に必ずしも安全
なものとは言えないなど、従来のマニキュアには種々の
問題が存在している。
における有機溶剤の代替として、水やアルコールを主溶
剤とすることや、アクリル系ポリマーエマルジョンなど
を使用する水系マニキュアが提案されているが、それら
は、光沢性や塗膜強度が悪い、アルカリ性下での洗浄が
著しく劣り、増粘されたマニキュアの粘度が低下し、製
品の安定性に欠けるなどの問題を有している。
系粘土鉱物を水性マニキュアに添加することも提案され
ているが、粉末状の粘土鉱物自体を分散させることが困
難である上、添加する他の配合剤によっては、沈殿や層
の分離が生じ、経時安定性が欠けるなどの問題が存在し
ている。
に要する時間が速く、かつ塗膜強度があって、粘度の経
時変化が少なく、さらに、種々の配合剤を安定に分散さ
せることができ、パール顔料やラメ剤などの沈降のない
実用価値の高いマニキュア用バインダーについて鋭意検
討の結果、アルカリ可溶性アクリル系共重合体と親水性
モンモリロン石群鉱物を混合することによって得られる
マニキュア用バインダーが、塗膜強度があり、水系マニ
キュアにしたときでも、乾燥に要する時間が速く、かつ
粘度の経時変化が少なく、他の配合剤の分散安定性も向
上させることができると共に、パール顔料などの沈降し
やすい顔料の沈降防止効果が得られるものであることを
見出し、この発明を完成したのである。
求項1に記載の発明は、アルカリ可溶性アクリル系共重
合体及び親水性モンモリロン石群鉱物からなることを特
徴とするマニキュア用バインダーである。
は、前記請求項1に記載のマニキュア用バインダーにお
いて、前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体は、(メ
タ)アクリル酸と、その他のビニル系単量体を重合させ
て得たものであることを特徴とするものである。
は、前記請求項1又は2に記載のマニキュア用バインダ
ーにおいて、前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体
は、その構成単量体の5〜30質量%が、アクリル酸又
はメタクリル酸であることを特徴とするものである。
は、前記請求項1に記載のマニキュア用バインダーにお
いて、前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体及び親水
性モンモリロン石群鉱物は、アルカリ可溶性アクリル系
共重合体100質量部に対して、親水性モンモリロン石
群鉱物を0.5〜30質量部の組成割合で含有させたこ
とを特徴とするものである。
は、(メタ)アクリル酸と、その他のビニル系単量体を
有機溶剤中で重合させて得たアルカリ可溶性アクリル系
共重合体の有機溶剤溶液に、アルカリ物質と親水性モン
モリロン石群鉱物を分散又は溶解させた水を加えたの
ち、有機溶剤を留出させることを特徴とするマニキュア
用バインダーの製法である。
発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のマニキュア
用バインダーを含有することを特徴とするマニキュアで
ある。
マニキュア用バインダーは、アルカリ可溶性アクリル系
共重合体及び親水性モンモリロン石群鉱物を含有するも
ので、以下、アルカリ可溶性アクリル系共重合体及び親
水性モンモリロン石群鉱物について具体的に説明する。
ルカリ可溶性アクリル系共重合体とは、構造中にカルボ
キシル基などの酸性基を有し、アルカリ物質の共存下に
水に可溶な共重合体のことで、この発明にとり好ましい
共重合体は、共重合体を構成する単量体(以下、「構成
単量体」という。)が、アクリル酸又はメタクリル酸
(以下、アクリル酸、メタクリル酸を合わせて「(メ
タ)アクリル酸」という。)と、(メタ)アクリル酸以
外の単量体で構成されるものである。
単量体として、(メタ)アクリル酸以外の単量体として
は、以下のような種々のビニル系単量体が挙げられ、そ
れらの一種又は二種以上の単量体が用いられる。
カルボン酸モノマー又はそれらの無水物あるいは塩;ス
チレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸等の不飽和スルホン酸モノマー又はそ
れらの塩;ビニルスルホン酸、(メタ)アクリル酸アシ
ッドホスホキシエチル等の不飽和リン酸モノマー、(メ
タ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、N,N
−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のジアルキ
ルアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル、アクリ
ルアミド又はメタクリルアミド類;N,N−ジメチルア
ミノスチレン、N,N−ジメチルアミノメチルスチレン
の如きジアルキルアミノ基を有するスチレン類;4−ビ
ニルピリジン、2−ビニルピリジンの如きビニルピリジ
ン類;N−(3−スルホプロピル)−N−メタクリロイ
ルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイ
ン、N−カルボキシメチル−N−メタクリロイルオキシ
エチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの
ハロゲン化アルキル、ハロゲン化ベンジル、アルキル又
はアリールスルホン酸、又は硫酸ジアルキルの如き公知
の四級化剤による四級化化合物;などが挙げられる。
て、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル等の
(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、クロルスチ
レンなどのスチレン系モノマー;t−ブチルアクリルア
ミドなどのN−置換アクリルアミド、メタクリルアミ
ド;並びにアクリロニトリル、メタクリロニトリルな
ど;が挙げられる。
性アクリル系共重合体は、前記したように、(メタ)ア
クリル酸と(メタ)アクリル酸以外の単量体(以下、
「ビニル系単量体」という。)との共重合体で、構成単
量体の5〜30質量%が(メタ)アクリル酸であるもの
が好ましく、より好ましくは10〜20質量%が(メ
タ)アクリル酸であるもので、(メタ)アクリル酸の構
成割合が5%未満では、アルコールやアルカリ水への溶
解性が悪く、この発明の目的を達成することが困難にな
り、30質量%を超えると、疎水挙動を示さないために
多量のアルカリを要し、爪の健康上好ましくない。
体としては、そのガラス転移点温度(Tg)が0℃以上
のものであることが好ましく、ガラス転移点温度が0℃
未満の共重合体は、マニキュアに用いた場合に、塗膜に
ベトツキ(粘着性)が生じ、爪との密着性が悪くなるな
どの弊害が生ずるおそれがあるので、その使用は避ける
のが望ましい。
定や粘弾性測定などで実測値として得ることができる
が、理論的に、構成単量体の構成割合と、各単量体にお
ける単独重合体の既知のガラス転移点温度から、下記式
1によって計算によって導くことができ、重合前に共重
合体の設計ができるので、下記式1によって計算によっ
て得られた値がこの発明において用いられる。
iは該単量体の単独重合体のガラス転移点温度(°K)
である。
体からなるアクリル系共重合体は、公知のラジカル開始
剤を用い、溶液重合法、バルク重合法、沈殿重合法など
の公知の重合法により調製することができるが、マニキ
ュアの材料としては、有機溶剤の使用は好ましいもので
はなく、また、バインダーとしては水性のものが望まれ
ているので、そのためには、有機溶剤を用いた溶液重合
で調製し、重合反応完了後アルカリ物質と水を加えたの
ち、有機溶剤を留出させる方法が好ましい。
で、(メタ)アクリル酸とビニル系単量体の混合物を、
水溶性又は非水溶性の有機溶剤(例えば、イソプロピル
アルコール)中で、通常使用される疎水性重合触媒(例
えば、アゾビスイソブチロニトリル)を添加しながら撹
拌下に、通常温度50〜120℃、好ましくは温度75
〜90℃の温度に制御しつつ重合することによって、こ
の発明に用いられる共重合体を容易に調製することがで
きるが、重合温度が50℃を下回ると、重合反応の停止
や重合反応の暴発などのおそれがあり避けるのがよく、
温度120℃を超えると高重合度の共重合体が得られ難
く、また、得られるバインダーの安定性を損なうおそれ
がある。
リル系共重合体は、媒体の有機溶剤を水に置換し、アク
リル系共重合体の水溶液を得るためには、溶液重合にお
ける有機溶剤として、炭化水素系、アルコール系、ケト
ン系、エステル系、エーテル系などの有機溶剤、又はそ
れらと水の混合溶剤を使用するのが好ましい。
ール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸メチル、シクロヘ
キサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、トルオール、ベンゾール、キシロール
などの沸点が水より低いか、もしくは水との最低共沸を
形成する溶媒を挙げらことができ、これらの有機溶剤
は、単独でも混合物でも用いることができる。
法によって行なうことができ、アクリル系共重合体と媒
体である有機溶剤を、通常攪拌しながら、温度40℃〜
90℃の温度範囲内でアルカリ物質と水を加えて、減圧
下で有機溶剤を留出する方法が一般的な方法として採用
されるが、アルカリ物質と水の添加は、これら両者を同
時に又は個別に有機溶剤の留出に前後して実施してもよ
く、また、水系への置換中に一括もしくは逐次添加のい
ずれを行なってもよい。
化カリウム、水酸化ナトリウム、モノメチルアミン、モ
ノエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、モ
ノエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノール
アミン、トリエタノールアミンなどの公知の化合物が挙
げられるが、この発明においては、得られるバインダー
の耐水性に優れ、また貯蔵安定性を向上させるアンモニ
アが好ましい。
合体が溶解し、又は分散している水性媒体のpHが、好
ましくはpH7〜10、より好ましくはpH7.5〜
8.5になるように添加することが好ましく、そのよう
に中和することで、得られるアルカリ可溶性重合体溶液
の貯蔵安定性を高めることができ、また、アルカリ物質
の添加により、アルカリ可溶性重合体の粘度が上昇する
ので、アルカリ可溶性重合体の粘度の調整も併せて容易
に行なうことができる。
水、アルカリイオン水などが挙げられ、特に制限はない
が、好ましくは腐敗しにくい精製水やアルカリイオン水
の使用が好ましい。
ロン石群鉱物は、粘度を構成する代表的な鉱物の一群
で、そのすべてが三次元構造をとる、層状ケイ酸塩化合
物で、一般にはモンモリロン石、バイデライト、ヘクト
ライト、ソーコナイト等が挙げられる。上記のスメクタ
イト系石群鉱物として、以下の式2で示される一般式を
有する化合物が例示される。
・FC〕-b・My+ b/y 式中、a、b、c及びyの値は0<a<10、0<b≦
1、0<c≦2/3a+b、および1≦y≦2であり、
Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ア
ンモニウムイオンおよびアミンからなる群から選んだ少
なくとも1個の陽イオンである。
のでも、合成のものでもよく、市販品として、コープケ
ミカル株式会社製のルーセンタイトSWN、ルーセンタ
イトSWF ラポルテ社製のラポナイトB、S、RD、RDS、XL
G、XLS 日本有機粘土株式会社のBen−gel、Ben−ge
lHV、Ben−gelFW、Ben−gel15、B
en−gel23、Ben−gel31、ベントナイト
−S、ベントナイト−W クミニネ工業株式会社製のクニピア・F、クニピア・
G、クニピア・K、スメクトンSA などを挙げることができる。
水膨潤性がよく、透明感がよいものであって、具体的に
は、コープケミカル株式会社製のルーセンタイトSWN
などが好ましく、目的に応じてこれらの一種又は二種以
上から選択して使用することができる。
可溶性アクリル系共重合体100質量部に対して0.5
〜30質量部配合することが好ましく、より好ましくは
1〜30質量部、さらに好ましくは、1〜15質量部、
特に好ましくは2〜10質量部配合することで、用いる
アルカリ可溶性アクリル系共重合体や対象とするマニキ
ュアの種類、さらにはマニキュアに含ませる顔料や塩類
などの種類や配合量に応じて、適宜増減するのが好まし
い。
性モンモリロン石群鉱物からマニキュア用バインダーを
調製する方法としては、アルカリ可溶性アクリル系共重
合体溶液に直接親水性モンモリロン石群鉱物を添加し混
合するか、あるいは、あらかじめ水に親水性モンモリロ
ン石群鉱物を均一に分散した分散液を製造したのち、そ
の分散液を水性媒体中のアルカリ可溶性アクリル系共重
合体に添加混合する方法が挙げられ、それらによって、
この発明のマニキュア用バインダーが調製される。
上記の成分の他に、その効果を妨げない範囲で、マニキ
ュア一般に使用できる成分を事前に添加配合しておくこ
とができる。
脂・ロウ類・炭化水素・高級脂肪酸・高級アルコール・
エステル類・金属石鹸・シリコーン油などの油性成分、
湿潤剤、低級アルコール、非イオン界面活性剤・陰イオ
ン界面活性剤・陽イオン界面活性剤・両イオン界面活性
剤などの界面活性剤、有機顔料・無機顔料及びこれらの
シリコーン・フッ素化合物などの各種油剤で処理した粉
体などの粉体類、染料・天然色素などの色素類、天然香
料・合成香料・調合香料などの香料類、ビタミン・ホル
モン・防腐剤・紫外線吸収剤・酸化防止剤・殺菌剤・植
物抽出物・動物抽出物・酵素・薬剤・酸・アルカリなど
の特殊成分類の他、多価アルコール、高分子物質、精製
水、パール化剤、消泡剤、成膜助剤などが挙げられる。
て、カーボンブラック、チタンホワイト(酸化チタ
ン)、チタンブラック、亜鉛華、べんがら、酸化クロ
ム、鉄黒、コバルトブルー、アルミナホワイト、酸化鉄
黄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムエロ
ー、朱、ガドミウムレッド、黄鉛、モリブデードオレン
ジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、ホ
ワイトカーボン、群青、鉛白、紺青、マンガンバイオレ
ット、アルミニウム粉、真鍮粉等の無機顔料、有機顔料
及び酸性染料のレーキ顔料、魚鱗箔、被覆処理雲母チタ
ン等の各種雲母チタン、マイカ、セリサイト、マスコバ
イト、アコヤ貝末、アワビ貝末、タカセ貝末等のパール
顔料、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタク
リレート積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート
・アルミニウム・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリ
エチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム
末、ポリエチレンテレフタレート・金積層末等のラメ
剤、が挙げられる。
無く、一般に体質顔料と呼ばれ、透明感のある自然な色
などが得られる、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、炭
酸バリウム、炭酸石灰粉、沈降性炭酸カルシウム、石
膏、アスベスト、クレー、シリカ粉、微粉ケイ酸、軽藻
土、タルク、塩基性炭酸マグネシウム、アルミナホワイ
ト、グロスホワイト、サチンホワイト、燐酸三カルシウ
ム、ヒドロキシアパタイトなどが挙げられる。
ースコート、トップコートばどのネイルエナメルなどの
マニキュアに使用されるものである。
重合体の製造例及び実施例によって、この発明の効果を
さらに詳細に説明するが、この発明はこれらに限定され
るものではない。
>まず、表1に示すような処方で、温度85℃で12時
間、溶液重合を行って共重合体A〜Cを作製した。
EAはアクリル酸エチル、AIBNはアゾビスイソブチ
ロニトリル、IPAはイソプロピルアルコールを表す。
共重合体を作製後、下記の処方でマニキュア用バインダ
ーを作製した。すなわち、共重合体A100質量部に対
して、表2に示すアルカリ物質(アンモニア水)と、あ
らかじめ水60重量部に親水性モンモリロン石群鉱物
(ルーセンタイトSWN)5質量部を均一に分散させた
ものを加えながら、IPAを留出させて、この発明のマ
ニキュア用バインダー(バインダーA)を得た。以下、
バインダーAと同様にして下記表2の組成を有するバイ
ンダーB〜Eを得た。また、共重合体Aにアンモニア水
と水を添加し、IPAを留出させたあと、後からルーセ
ンタイトSWNを5質量部添加して混合してマニキュア
用バインダー(バインダーA')を得た。
ンダーを用い、表3に示す組成割合で徐々に添加混合
し、各成分が完全に混和したことを確認したのち脱泡
し、水性マニキュアを調製した。なお、表3中、ラメ剤
はポリエチレンテレフタレート系のラメ剤、色素は赤色
タール色素、界面活性剤はポリオキシエチレンアルキル
エーテル系アニオン性界面活性剤、防腐剤はフェノール
系防腐剤である。得られた水性マニキュアのチキソトロ
ピー性、分散安定性、粘度安定性、耐水性について下記
に示される方法で評価を行った。各評価結果を表4に記
載した。
度計、No.4ローターで試料調製1時間後に温度25
℃で6rpmと60rpmで粘度を測定した。6rpm
/60rpmの値の比率が、1.3以上であるものをチ
キソトロピー性あり(○)、1.3未満のものをチキソ
トロピー性なし(×)とした。
ラス材質製の直径3.3cm、高さ8cmの透明なサン
プル瓶に入れ、パール顔料、ラメ剤およびバインダーの
分散状態を経時的(24時間毎に計240時間)に目視
観察し評価した。10日後に、全く分離のないものを良
好(○)と、ポリマーエマルジョン・顔料等の分散性は
良いが、10日以内に3mm以上の分離が生じてくるも
のを普通(△)と、ポリマーエマルジョン・顔料等1週
間以内に1cm以上分離・沈降したものを不良(×)と
評価した。
ガラス製の直径4.3cm、高さ12cmのサンプル瓶
に入れ、B型粘度計No.4ローターで経時的に(24
時間毎に計240時間)粘度を目視観察した。初期値と
比べて粘度変化が70%未満のものを(○)、粘度変化
が70%以上のものを(×)とした。
×40mmの大きさのナイロン板に均一に塗布し、温度
25℃、相対湿度60%の条件で1時間乾燥させたの
ち、温度35℃の水に1時間浸漬して塗膜の劣化の有無
(白濁、膨潤、柔軟化、はく離等)を目視により評価し
た。塗膜の状態が良好なものを(○)、普通のものを
(△)、不良のものを(×)とした。
アルカリ可溶性アクリル共重合体と親水性モンモリロン
石群鉱物を配合してなるので、安全で、塗膜強度を有
し、水系マニキュアにしても乾燥に要する時間が速く、
かつ水性マニキュアの粘度の経時変化を防止し、他の配
合剤の分散安定性を向上させることができ、水性マニキ
ュアの粘度の調整も容易で、チキソトロピー性を付与す
ることもできるので、パール顔料、ラメ剤などの沈降し
やすい顔料の沈降防止効果に優れたものである。
ーは、系全体の均一性及び沈降防止効果に優れ、爪に対
する塗布性がきわめて良好で、乾燥後に得られる皮膜も
爪との密着性、耐水性にも優れ、きわめて実用価値が高
いものである。
の製法は、(メタ)アクリル酸と、その他のビニル系単
量体を有機溶剤中で重合させて得たアルカリ可溶性アク
リル系共重合体の有機溶剤溶液に、アルカリ物質と親水
性モンモリロン石群鉱物を分散又は溶解させた水を加え
たのち、有機溶剤を留出させるという簡単な手段で、前
記の優れた効果を奏するマニキュア用バインダーを製造
することができ、全ての工程は液体状態で行われるので
管理が容易で、反応制御も容易なものである。
特性を有するマニキュア用バインダーを主成分とするの
で、成膜性がよく、長期保存しても顔料などが分離沈降
することのない品質の一定したものである。
Claims (6)
- 【請求項1】アルカリ可溶性アクリル系共重合体及び親
水性モンモリロン石群鉱物からなることを特徴とするマ
ニキュア用バインダー。 - 【請求項2】前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体
は、 (メタ)アクリル酸と、その他のビニル系単量体を重合
させて得たものであることを特徴とする請求項1に記載
のマニキュア用バインダー。 - 【請求項3】前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体
は、 その構成単量体の5〜30質量%が、アクリル酸又はメ
タクリル酸であることを特徴とする請求項1又は請求項
2に記載のマニキュア用バインダー。 - 【請求項4】前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体及
び親水性モンモリロン石群鉱物は、アルカリ可溶性アク
リル系共重合体100質量部に対して、親水性モンモリ
ロン石群鉱物を0.5〜30質量部の組成割合で含有さ
せたことを特徴とする請求項1に記載のマニキュア用バ
インダー。 - 【請求項5】(メタ)アクリル酸と、その他のビニル系
単量体を有機溶剤中で重合させて得たアルカリ可溶性ア
クリル系共重合体の有機溶剤溶液に、アルカリ物質と親
水性モンモリロン石群鉱物を分散又は溶解させた水を加
えたのち、有機溶剤を留出させることを特徴とするマニ
キュア用バインダーの製法。 - 【請求項6】請求項1乃至4のいずれかに記載のマニキ
ュア用バインダーを含有することを特徴とするマニキュ
ア。
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