JP2003169567A - かけまわし漁法 - Google Patents

かけまわし漁法

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JP2003169567A
JP2003169567A JP2001371656A JP2001371656A JP2003169567A JP 2003169567 A JP2003169567 A JP 2003169567A JP 2001371656 A JP2001371656 A JP 2001371656A JP 2001371656 A JP2001371656 A JP 2001371656A JP 2003169567 A JP2003169567 A JP 2003169567A
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喜洋 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない人手により迅速にかつ確実にかけまわ
し網を投揚網することができ、かけまわし網の整反作業
を容易に且つ確実に行うことができ、安全で作業効率お
よび漁獲効率を向上させることのできるかけまわし漁法
を提供すること。 【解決手段】 甲板上の左右舷に引き綱3を巻き上げる
ワープウインチ7を配設するとともに、甲板上に左右の
袖網、身網およびコッド網とを有するかけまわし網を投
揚網するネットウインチ22を配設し、このネットウイ
ンチ22を、左右一対の起倒自在なフレーム23R,2
3Lにそれぞれウインチ24R,24Lを取り付けて形
成したことを特徴とするかけまわし漁法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はかけまわし漁法に係
り、特に、かけまわし漁具を用いて漁獲操業を行なうか
けまわし漁法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、かけまわし漁業は、前方から後
方に向かって袖網、身網およびコッド網を有するかけま
わし網を、これとほぼ同一構成のトロール網と異なり、
オッターボード等の強制拡網装置を一切用いないで拡網
状態とさせて水中に投網して、漁獲操業するものであ
る。
【0003】図13は従来の一般的なかけまわし漁業の
概略を示したもので、まず、船1が投網水域において、
A、B、C、D、Aの各ポイントを通るようにほぼ矩形
に航行する間に、最初にポイントAにおいて樽2を投下
し、続いて、ポイントBにおいて90度転舵してポイン
トCに達するまで引き綱3Rを繰出し、ポイントCにお
いて転舵する間にかけまわし網4を一方の袖網4a、身
網4c、コッド網4dおよび他方の袖網4bの順に水中
に投網し、続いて、ポイントDにおいて90度転舵して
最初のポイントAに戻るまでに他方の引き綱3Lを繰出
し、ポイントAにおいて樽2を船上に揚げる。続いて、
ポイントEまでかけまわし網2を曳網する流し行程にお
いて魚類を漁獲し、続いて、ポイントFまでの寄せこぎ
行程の間に船1から引出された引き綱3R,3Lを船上
に巻上げ、その後、かけまわし網4を船上に揚網し、コ
ッド網4dから魚類を魚槽内に収容する。
【0004】さらに、図14から図18に示す行程図を
参照して、従来のかけまわし漁業の具体的な作業とそれ
に要する人員数を説明する。
【0005】行程1:投網前 右船尾の樽台5に樽2を載せておき、投樽の準備を行な
う。
【0006】左袖手木ロープ6Lはコイルされている。
【0007】操業人数:0人。
【0008】行程2:投樽 樽台5から樽2を落とす(油圧でブリッジから操作)。
【0009】右舷リール7Rは、フリーの状態で、右舷
スナッチ式トップローラ8Rを通って引き綱3Rが繰出
されて行く。
【0010】操業人数:0人。
【0011】行程3:転舵 右舷の引き綱3Rが半分出たところで(600m)左へ
90°転舵する。
【0012】引き綱3Rのつなぎ目のスイベル9が出る
時に、リール7Rにブレーキをかける。
【0013】操業人数:1人。
【0014】行程4:左手木ロープをスナッチ式トップ
ローラへ入れる 転舵後、船尾にコイルされていた左袖手木ロープ6Lを
右舷の引き綱3Rが走っている右舷スナッチ式トップロ
ーラ8Rへ入れる。
【0015】操業人数:2人。
【0016】行程5:リールストップ、右のワイヤと左
袖手木ロープの連結 右の引き綱3Rが出終わると、リール7Rをストップし
て、ストッパワイヤ10Raをきかせた後、リール7R
を少し繰り出して張力をストッパ側にかける。フリーに
なった右の引き綱3Rをリール7Rに残っているワイヤ
から外して、左袖手木ロープ6Lと知恵の輪フック11
で連結する。
【0017】操業人数:5人。
【0018】行程6:ストッパワイヤ切断 ストッパワイヤ10Rを切断すると、再び張力が引き綱
3Rにかかり、左袖手木ロープ6Lと連結された右の引
き綱3Rはスナッチ式トップローラ8Rから外れる。右
のリール7Rに残っているワイヤの端部は、その場でコ
イルされる。
【0019】操業人数:5人。
【0020】行程7:投網 右の引き綱3Rに続いてかけまわし網4がスリップウェ
イ13から繰り出される。網4の右袖手木ロープ6Rは
左の引き綱3Lに知恵の輪フック11で連結されてお
り、スナッチ式トップローラ8Lを通ってリール7Lに
巻かれている。
【0021】操業人数:0人。
【0022】行程8:左の引き綱繰り出し 網4に続いて左の引き綱3Lが繰出されて行く(リール
7Lはフリー)。
【0023】この時、揚網時に使う両手木引寄せワイヤ
14R,14Lを用意しておく(両舷のワーピングドラ
ム15R,15Lに巻かれたワイヤ14R,14Lを中
央の滑車16を通して船尾まで持ってくる)。
【0024】操業人数:4人。
【0025】行程9:転舵 左舷の引き綱3Lが半分出たところで左へ90°転舵す
る。
【0026】前回と同様にスイベル9が出る時に、リー
ル7Lにブレーキをかける。
【0027】操業人数:1人。
【0028】行程10:右リール残りワイヤを左スナッ
チ式トップローラへ入れる。
【0029】コイルされていた右舷のリール7Rの残り
ワイヤを左の引き綱3Lが走っている左舷スナッチ式ト
ップローラ8Lへ大まわしで入れる。
【0030】操業人数:4人。
【0031】行程11:左舷リールストップ 左の引き綱3Lが出終わると、リール7Lをストップし
てストッパワイヤ10Laを取付け、ストッパをきかせ
た後、リール7Lを少し繰り出して張力をストッパ側に
かける。フリーになった引き綱3Lを左リールの残りワ
イヤから外し、行程10において大まわしで持ってきた
右リールの残りワイヤと連結する。
【0032】操業人数:5人。
【0033】行程12:ストッパワイヤ切断、引き綱の
移動 ストッパワイヤ10Lを切断すると、再び張力が引き綱
3Lにかかり、左スナッチ式トップローラ8Lから外れ
て右スナッチ式トップローラ8Rへと移動する。この
時、行程11で外された左リール残り引き綱はコイルさ
れている。左の引き綱3Lの繰出しが終了するころ、船
1は投樽位置近くにすでに到着している。
【0034】操業人数:5人。
【0035】行程13:樽とり準備 ストッパ切断と同時に右舷船首では樽とりの準備のた
め、カギ17を持った甲板員が1人待機している。
【0036】操業人数:1人。
【0037】行程14:揚樽 右舷船首からカギ17を樽2にひっかけて引き綱3Rを
取り、船尾まで持って行き、デリック付ワイヤ18にて
樽2を引き上げて樽台5に載せる。この時、左リールの
残り引き綱は左スナッチ式トップローラ8Lを通して、
大まわしで右船尾の樽台5のところまで持ってくる。
【0038】操業人数:4人。
【0039】行程15:樽の引き綱と左リールの残り引
き綱を連結 ストッパワイヤ10Raを樽2についている引き綱3R
にかけて張力をストッパにかけ、フリーになった引き綱
3Rを樽2から外し、行程14で用意した左リールの残
り引き綱に知恵の輪フック11で連結する。
【0040】操業人数:4人。
【0041】行程16:ストッパワイヤ切断、引き綱の
移動 ストッパワイヤ10Rを切断すると、再び張力が引き綱
3Rにかかり、樽2についていた引き綱3Rは左スナッ
チ式トップローラ8Lへと移動する。
【0042】操業人数:2人。
【0043】行程17:流し開始 両舷リール7R,7Lを若干巻いて曳網状態に入る。
【0044】船速は3〜5ノット(kt)程度で30分
間程度流す。
【0045】この間に揚網用デリック付ワイヤを用意
し、第2甲板では前操業の漁獲物の仕分けが行われる。
【0046】操業人数:2人。
【0047】行程18:寄せこぎ開始 流し開始30分程度後、次に寄せこぎ(45分程度)が
開始される。
【0048】この間に揚網された両袖網4a、4bをひ
っくり返すためのモッコ網(図示せず)が用意される。
【0049】操業人数:2人。
【0050】行程19:リールストップと手木引寄せワ
イヤ連結 寄せこぎ(巻揚げ)後、両手木19R,19Lが上がる
と、ウインチによりリール7R,7Lをストップさせ
て、行程8で用意しておいた両手木引寄せワイヤ14
R,14Lを両手木19R,19Lにフックで連結させ
る。
【0051】操業人数:4人。
【0052】行程20:強制曳網(魚の追込み) 両舷のリール7R,7Lを繰り出して張力を中央の手木
引寄せワイヤ14R,14Lにかける。右の引き綱3R
は樽2を連結するために、左の引き綱3Lより多く出し
ておく。
【0053】この時、両舷の引き綱3R,3Lはフリー
の状態になっている。
【0054】その後、海面に網4が上がってくるまで強
制曳網を行う。
【0055】操業人数:8人。
【0056】行程21:両手木引き上げ 手木引寄せワイヤ14R,14Lで両手木19R,19
Lを甲板まで上げた後、両引き綱3R,3Lを手木19
R,19Lから外して船尾にコイルする。デリック付ウ
インチ(図示せず)にてストロップがけをして両手木1
9R,19Lをつり上げ、ペンネントは手ぐりでコイル
される。
【0057】操業人数:13人。
【0058】行程22:揚網 ストロップがけで左右のデリック付ワイヤ18を交互に
使いながら揚網していく。ストロップ回数は左右各7〜
8回で合計15回程度。
【0059】両袖網4a、4bはデリック付ワイヤ18
から降ろされる時に、それぞれ人力で捌かれ、用意され
たモッコの上に置かれていく。
【0060】操業人数:13人。
【0061】行程23:コッド網揚げ ストロップがけでコッド網4dが上がると船尾のハッチ
21を開けて、漁獲物を第2甲板に落としてハッチ21
を閉じる。
【0062】操業人数:13人。
【0063】行程24:網整反後各引き綱連結 漁獲物収納後、デリック付ワイヤ18を用いて網4を整
反する。左袖網4bはモッコに乗せて船尾に移動してひ
っくり返す。ペンネントはコイルされる。右手木19R
および右袖網4Aは甲板前方の位置において、大まわし
で左スナッチ式トップローラ8Lを通った左の引き綱3
Lと連結される。右の引き綱3Rは右スナッチ式トップ
ローラ8Rを通って樽2と連結される。
【0064】投網準備に入る。
【0065】操業人数:13人。
【0066】このようにして、従来のかけまわし漁業が
行なわれている。
【0067】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、今日の
漁業をとりまく環境は年々厳しくなるのが実情であり、
特に漁業に従事する人の人員不足、高齢化等が深刻な問
題を提起している。
【0068】このような状況において、前記した従来の
かけまわし漁法においては、作業に要する人員数が非常
に多く、しかもその作業は重労働なものであった。特
に、船上において、かけまわし網を次の投網のために所
定位置に再配置するように捌く作業の大部分が、人手に
より行わなければならず、非常に大変なものであった。
また、人手による作業が多いために作業効率が悪く、か
けまわし網の投揚網に長時間を要し、漁獲効率も悪いと
いう問題を有している。
【0069】さらに、前記船の甲板の面積が極めて狭
く、しかも、ワープウインチのリールが船の船首寄りに
配置されているため、引き綱等の引き出しあるいは巻き
上げ時に、引き綱が長い距離にわたって甲板上を移動す
ることになり、この引き綱が作業者に絡まったりするお
それがあり、極めて危険であるという問題をも有してい
る。
【0070】この問題点を解決するために本出願人は特
開平8−172978号公報を提案している。
【0071】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、少ない人手により迅速にかつ確実にかけまわし
網を投揚網することができ、かけまわし網の整反作業を
容易に且つ確実に行うことができ、安全で作業効率およ
び漁獲効率を向上させることのできるかけまわし漁法を
提供することを目的とするものである。
【0072】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明に係るかけまわし漁法は、甲板上の左右舷に引き
綱を巻き上げるワープウインチを配設するとともに、甲
板上に左右の袖網、身網およびコッド網とを有するかけ
まわし網を投揚網するネットウインチを配設し、このネ
ットウインチを、左右一対の起倒自在なフレームにそれ
ぞれウインチを取り付けて形成したことを特徴とする。
【0073】本発明に係るかけまわし漁法によれば、ネ
ットウインチを用いてかけまわし網の揚網を行なうこと
ができ、前記ネットウインチのリールを回転させること
により先に投網される側の袖網を甲板上に引出し、他方
の袖網をその後に投網されるようにしてかけまわし網を
次の投網のために用意させることができ、これにより、
少ない人手により迅速にかつ確実にかけまわし網を投揚
網することができ、作業効率および漁獲効率を向上させ
ることができる。更に、フレームを作業に応じて起倒さ
せることにより、ウインチを適正位置に配置させて操業
することができ、かけまわし網の整反作業を容易に且つ
確実に行うことができ等の効果を奏する。
【0074】また、好ましくは、前記一対のフレーム
は、互いに独立して若しくは同時に既倒自在に形成され
ていることを特徴とする。これによりウインチをより確
実に適正位置に配置させて操業することができ、かけま
わし操業の効率を向上させることができる。
【0075】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
から図12を参照して説明する。
【0076】図1は本発明に係るかけまわし漁法に用い
るかけまわし漁法用船の一実施例を示したもので、この
船1の甲板上の船尾寄り左右舷には、ワープウインチ7
のリール7R,7Lがそれぞれ回転駆動自在に配置され
ており、このリール7R,7Lを回転駆動させることに
より、右舷および左舷の引き綱3R,3Lをそれぞれ巻
き上げるようになされている。また、本実施形態におい
ては、図1〜図3に示すように、前記船1の船首寄り中
央には、かけまわし網4の投揚網に使用されるネットウ
インチ22が配置されている。このネットウインチ22
は、左右一対の独立的に起倒自在として甲板上に設置し
たフレーム23R、23Lの上端部に、それぞれウイン
チ24R、24Lを互いに独立回転自在に片持ち梁状に
して設けて、一対で門形となるように形成されている。
各ウインチ24R、24Lは、フレーム23R、23L
の上端部に設けられている油圧モータ等の駆動源25
R、25Lによりリール26R、26Lを回転するよう
にされている。また、フレーム23R、23Lは、起倒
用シリンダ27R、27Lのピストン28R、28Lを
伸縮させることにより、例えば直立位置から船首側に3
0度、船尾側に45度の範囲で起倒させられるようにな
っている。また、前記船1の船尾中央部には、船1から
のかけまわし網4の投揚網を行なうためのスリップウェ
イ13が形成されている。その他の構成は必要に応じて
従来公知のものと同様の構成のものを設置するとよい。
【0077】次に、前記実施例の船1を用いたかけまわ
し漁法について、図4から図10に示す行程図により、
具体的な作業とそれに要する人員数とを行程順に説明す
る。
【0078】行程1:投樽準備 左舷の引き綱3Lを左舷の樽2のストッパフック2aに
連結しておく(左舷スナッチ式トップローラ8Lを介し
てギャロス29を大回しする)。
【0079】右袖の手木押さえロープ33Rと引き綱3
Rとを連結し、右舷に準備しておく(右舷スナッチ式ト
ップローラ8Rを介してギャロス29を大回しする)。
【0080】船尾甲板には、身網4c、コッド網4d、
左袖網4b、ペンネント34、手木19Lが準備されて
いる。右袖網4aは、ネットウインチ22の右舷部のリ
ール22Rに巻回されたままである。
【0081】操業人数:0人。
【0082】行程2:投樽 左舷より樽2をレッコする(油圧操作)。
【0083】左舷の引き綱3Lは、左舷スナッチ式トッ
プローラ8Lを介しワープウインチ7のリール7Lがフ
リーの状態で繰り出される。
【0084】操業人数:0人。
【0085】行程3:転舵 引き綱3Lが半分程度繰出された後、左へ約90゜転舵
する。
【0086】左袖網4bの手木押さえロープ33Lは、
左舷船尾でコイルされる。
【0087】操業人数:2人。
【0088】行程4:手木押さえロープ連結 左舷の引き綱3Lの末端が左舷スナッチ式トップローラ
8Lの手前まで繰り出された所でワープウインチ7をス
トップさせ、スリップウェイローラ30のストッパフッ
クに引き綱3Lの末端を掛ける(以下ストッパワイヤ1
0L)。
【0089】左舷のワープウインチ7の引寄せワイヤ3
5Lを引き綱3Lから外す。
【0090】左袖手木押さえロープ33Lと引き綱3L
の末端を知恵の輪フック11を用いて連結する。
【0091】操業人数:3人。
【0092】行程5:ストッパ切断投網開始 ストッパワイヤ10Lを切り、左袖網4bを投網する。
続いてコッド網4d、身網4cが投網される。
【0093】この間に左舷のワープウインチ7の引寄せ
ワイヤ35Lは、船尾にコイルしておく。
【0094】操業人数:1人。
【0095】行程6:右袖投網と綱連結 右袖側が張ってくるとネットウインチ22の右舷側リー
ル22Rのブレーキをゆるめ右袖網4aを順次投網す
る。
【0096】右手木19Rがスリップウェイローラ30
付近まで繰出した所で、ネットウインチ22をストップ
させ、右袖の手木押さえロープ33Rを手木19Rに連
結する。
【0097】操業人数:4人。
【0098】行程7:ストッパ切断、右袖網繰出し ネットウインチ引寄せワイヤ36Rのストッパフックを
切断して、右袖網4aを投網する。
【0099】続いて、右舷の手木押さえロープ33Rと
右舷側のワープウインチ7のリール7Rに巻かれた右舷
の引き綱3Rとがワープウインチ7のフリー状態(ブレ
ーキ投網)で繰出される。
【0100】操業人数:2人。
【0101】行程8:転舵 右舷の引き綱3Rが半分程度繰出された後、左へ約90
゜転舵する。
【0102】揚網準備の為、ネットウインチ引寄せワイ
ヤ36R,36Lを繰出しておく。
【0103】右舷の引き綱3Rの末端が右舷スナッチ式
トップローラ8Rの手前まで繰出された所でワープウイ
ンチ7をストップさせる。
【0104】操業人数:3人。
【0105】行程9:樽揚げ、右舷の引き綱を左舷ウイ
ンチへ移動 左舷ワープウインチ7のリール7Lの引寄せワイヤ35
Lを左舷スナッチ式トップローラ8Lを介して左舷ギャ
ロス29を大回しし、左舷船尾に準備する。
【0106】左舷船首からカギで樽ロープを引掛け、船
尾でカギに連結したロープを巻き、樽2を揚げる(樽吊
上げ用ポスト(図示せず)を使用)。
【0107】左舷ワープウインチ7のリール7Lの引寄
せワイヤ35Lと樽2に連結されていた左舷の引き綱3
Lの末端とを連結し、樽2のストッパを切り、左舷の引
き綱3Lを左舷リール7L側に移動させる。
【0108】操業人数:5人。
【0109】行程10:流し、寄せこぎ、揚網開始 引き綱3Lとワープウインチ7の左舷リール7Lとの連
結が終了したら、流し(曳網=15〜20分程度)、寄
せこぎ(30分程度)に入る。
【0110】操業人数:0人。
【0111】行程11:ウインチストップ手木引寄せワ
イヤ連結 寄せこぎ後、両手木19R,19Lがスナッチ式トップ
ローラ8R,8Lまで揚がると、ワープウインチ7をス
トップさせる。
【0112】ネットウインチ引寄せワイヤ36R,36
Lを両舷の手木19R,19Lにそれぞれ連結する。
【0113】操業人数:3人。
【0114】行程12:強制曳網と綱繰出し ネットウインチ22を巻きながら、両舷ワープウインチ
7は繰り出す。網4の張力はネットウインチ引寄せワイ
ヤ36R,36Lに掛ける(引き綱3R,3Lは無テン
ションとなる)。
【0115】同時に両舷手木押さえロープ33R,33
Lを繰出し、船尾部にコイルする。
【0116】ネットウインチ22をストップさせて網4
が海面に揚がってくるまで強制曳網を行なう。
【0117】操業人数:5人。
【0118】行程13:手木引揚げ、綱取り外し 網4が海面まで浮上したら、ネットウインチ22を巻き
あげ、手木19R,19Lを甲板まで揚げる。
【0119】両手木19R,19Lから手木押さえロー
プ33R,33Lを外す。左舷の引き綱3Lは、ギャロ
ス29を大回しし、樽2のストッパフック2aに連結す
る。
【0120】左舷手木押さえロープ33Lは、左舷船尾
にコイルされ、右舷の引き綱3Rと右舷手木押さえロー
プ33Rは、右舷船尾にコイルされる。
【0121】操業人数:5人。
【0122】行程14:揚網 手木19、ペンネント34に続いて袖網4a、4bと身
網4cを、図11(a)に示すように、船首側に倒した
ネットウインチ22の左右の両リール26R、26Lに
巻き揚げる。
【0123】両袖網4a、4bを巻く時は、左右それぞ
れ浮子側と沈子側に1人ずつ就いて網4を捌きながら左
右のリール26R、26Lに分けて巻き揚げる。身網4
c以降は左右のリール26R、26Lの両方に合わせて
同時に巻き揚げる。
【0124】操業人数:6人。
【0125】行程15:コッド網揚げ スリップウェイ13にコッド網4dの頭が揚がったら、
図11(b)に示すように、ネットウインチ22を更に
継続回転させてコッド網4dを揚げる。
【0126】コッド網4dを引揚げながら、コッド横チ
ャックを切断し、船尾ハッチ21から魚を処理場へおろ
す。
【0127】操業人数:6人。
【0128】行程16:投網準備(コッド網移動) 最後に船尾ポストに取付けたコッド網吊上げ用ポスト
(図示せず)を使用し、漁獲物を処理場におろす。
【0129】魚を出した後、図12(a)に示すよう
に、ネットウインチ22を船尾側に倒して逆転させ、ギ
ャロス29上の電動ホイスト37やデリック38を使用
し、再びコッド網4dを右舷船尾に引出す。
【0130】操業人数:5人。
【0131】行程17:投網準備(身網繰出し) 両舷のフレーム22R,22Lを船尾側に倒し、ネット
ウインチ22を逆転させ、身網4cをある程度整反しな
がら前天井付近まで右舷側に山積みする。なお、ネット
ウインチ22から網4が繰出される時は、左右舷5人で
適宜捌く。
【0132】電動ホイスト37およびカーゴウインチ
(図示せず)を使用して(モッコ網を併用しながら)網
4を船尾に移動させる。
【0133】操業人数:6人。
【0134】行程18:投網準備(左袖網繰出し) 身網4cの前天井部を出し終えたら、次に図12(b)
に示すように、ネットウインチ22の左舷のフレーム2
3Lを船尾側に倒し、リール22Lを逆転させながら、
左袖網4bを適度の速度で繰出しながら捌き整反する。
この時、浮子、網地、沈子と分担し4名でモッコ網を下
に敷いて奥袖を下にして順次網を載せて行く。
【0135】ペンネント34、手木19Lまで繰出した
後、左舷ネットウインチ引寄せワイヤ36Lを手木19
Lと切断する。
【0136】操業人数:4人。
【0137】行程19:投網準備(左袖網移動) 図12(c)に示すように、船尾ギャロス29の電動ホ
イスト37を使用し、左袖モッコ網を船尾に移動させ、
左舷にコイルされていた手木押さえロープ33Lの片端
と左袖手木19Lを連結する(モッコ網は除去)。
【0138】操業人数:4人。
【0139】行程20:投網準備終了 投網準備終了となり、行程1に戻る。
【0140】以上の手順により、かけまわし漁業を行な
うようになっている。
【0141】この場合に、本実施例においては、ネット
ウインチ22を用いてかけまわし網4の揚網を行なうこ
とができ、前記ネットウインチ22の両リール26R、
26Lを回転させることにより先に投網される側の袖網
を甲板上に引出し、他方の袖網をその後に投網されるよ
うにしてかけまわし網4を次の投網のために用意させる
ことができ、これにより、少ない人手により迅速にかつ
確実にかけまわし網を投揚網することができ、作業効率
および漁獲効率を向上させることができる。更に、フレ
ームを作業に応じて起倒させることにより、ウインチ2
4R、24Lを適正位置に配置させて操業することがで
き、かけまわし網4の整反作業を容易に且つ確実に行う
ことができる等の効果を奏する。
【0142】また、前記ウインチ24R、24Lはフレ
ーム23R、23Lに片持ち梁状にして設けられている
ことにより、ウインチ24R、24Lをより確実に適正
位置に配置させて操業することができ、かけまわし操業
の効率を向上させることができる。
【0143】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、必要に応じて変更することができる。例え
ば、ネットウインチの両フレーム23R,23Lを常に
同時に起倒自在に形成するようにしてもよい。
【0144】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係るかけまわ
し漁法は、少ない人手により迅速にかつ確実にかけまわ
し網を投揚網することができ、かけまわし網の整反作業
を容易に且つ確実に行うことができ、安全で作業効率お
よび漁獲効率を向上させることができる等の優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のかけまわし漁法用船の一実施例を示
す概略斜視図
【図2】 本発明のネットウインチを示す正面図
【図3】 図2の右側面図
【図4】 本発明のかけまわし漁法の1実施例の行程1
から行程3を示す平面図
【図5】 本発明のかけまわし漁法の1実施例の行程4
から行程6を示す平面図
【図6】 本発明のかけまわし漁法の1実施例の行程7
から行程9を示す平面図
【図7】 本発明のかけまわし漁法の1実施例の行程1
0から行程12を示す平面図
【図8】 本発明のかけまわし漁法の1実施例の行程1
3から行程15を示す平面図
【図9】 本発明のかけまわし漁法の1実施例の行程1
6から行程18を示す平面図
【図10】 本発明のかけまわし漁法の1実施例の行程
19およびから行程20を示す平面図
【図11】 (a)および(b)は本発明のかけまわし
漁法の揚網工程を示す斜視図
【図12】 (a)から(c)は本発明のかけまわし漁
法の投網準備工程を示す斜視図
【図13】 従来のかけまわし漁法の概要を示す説明図
【図14】 従来のかけまわし漁法を示す行程1から行
程5を示す平面図
【図15】 従来のかけまわし漁法を示す行程6から行
程10を示す平面図
【図16】 従来のかけまわし漁法を示す行程11から
行程15を示す平面図
【図17】 従来のかけまわし漁法を示す行程16から
行程20を示す平面図
【図18】 従来のかけまわし漁法を示す行程21から
行程24を示す平面図
【符号の説明】
1 船 3 引き綱 4 かけまわし網 4a、4b 袖網 4c 身網 4d コッド網 7 ワープウインチのリール 8 トップローラ 13 スリップウェイ 22 ネットウインチ 23R,23L フレーム 24R,24L ウインチ 26R,26L リール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 甲板上の左右舷に引き綱を巻き上げるワ
    ープウインチを配設するとともに、甲板上に左右の袖
    網、身網およびコッド網とを有するかけまわし網を投揚
    網するネットウインチを配設し、このネットウインチ
    を、左右一対の起倒自在なフレームにそれぞれウインチ
    を取り付けて形成したことを特徴とするかけまわし漁
    法。
  2. 【請求項2】 前記一対のフレームは、互いに独立して
    若しくは同時に既倒自在に形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のかけまわし漁法。
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