JP2003166881A - 波長検出装置及びそれを用いたレーザ装置 - Google Patents

波長検出装置及びそれを用いたレーザ装置

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JP2003166881A JP2001365652A JP2001365652A JP2003166881A JP 2003166881 A JP2003166881 A JP 2003166881A JP 2001365652 A JP2001365652 A JP 2001365652A JP 2001365652 A JP2001365652 A JP 2001365652A JP 2003166881 A JP2003166881 A JP 2003166881A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定光の波長を短い時間で算出することが
できる波長検出装置等を提供する。 【解決手段】 エタロン6を通過した被測定光を受光
し、その強度に応じた検出信号を出力する複数のチャン
ネルを有するイメージセンサ13と、検出信号を受信し
て格納するデュアルポートメモリ43を含み、検出信号
のデュアルポートメモリ43への格納と並行して、検出
信号に所定の信号処理を行うことにより、被測定光の波
長を算出するために必要なピーク近似値等を算出するピ
ーク近似値等算出回路30と、被測定光の波長を算出す
るためのプログラムを格納するフラッシュメモリ33
と、フラッシュメモリ33に格納されたプログラムを実
行することにより、デュアルポートメモリ43に格納さ
れた検出信号及びピーク近似値等算出回路30が算出し
たピーク近似値等に基づいて、被測定光の波長を算出す
るCPU32とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的に、光の波
長を検出する波長検出装置に関し、特に、エキシマレー
ザやF2(フッ素分子)レーザの出力光の波長を検出す
るために用いられる波長検出装置に関する。さらに、本
発明は、そのような波長検出装置を用いたレーザ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の集積度の向上に伴い、露光
装置の光源として、短波長のレーザ光を出力するエキシ
マレーザやF2(フッ素分子:molecular fluorine)レ
ーザが注目されている。これらのエキシマレーザ等を用
いたレーザ装置は、露光装置の光学系における色収差を
小さくするため、狭帯域なスペクトル幅を有するレーザ
光を出力することが可能である。これらのレーザ装置か
ら出力されるレーザ光の波長やスペクトル幅を所定の値
に維持するために、紫外光の波長を検出できる波長検出
装置が使用されている。
【0003】このような波長検出装置として、日本国特
許第2997956号公報には、エタロンのような分光
素子を通過した被測定光が干渉縞(フリンジ)を形成す
る面の近傍に配置され、入射光をその強度に応じた電気
信号に変換するための複数のチャンネルを有する波長検
出装置が開示されている。この波長検出装置には、例え
ばCCD(電荷結合素子:charge coupled device)の
ような撮像素子が光検出器として含まれており、この光
検出器の各チャンネルの出力値に基づいてレーザ光の波
長の検出を行っていた。
【0004】図9に、従来のレーザ装置の構成を示す。
レーザ装置101は、狭帯域なスペクトル幅を有するレ
ーザ光を出力する狭帯域発振エキシマレーザ102を含
んでいる。図10は、狭帯域発振エキシマレーザ102
の内部構成を示す図である。なお、狭帯域発振エキシマ
レーザ102の動作前に、その内部を真空引きするか、
又は、乾いた窒素ガスを用いてパージするのが望まし
い。
【0005】図10に示すように、狭帯域発振エキシマ
レーザ102は、放電により励起して真空紫外光を発生
させるレーザ媒質を収容するレーザチャンバ120を有
する。レーザチャンバ120内で発生した光は、窓12
1又は122を通してレーザチャンバ120の外に出
る。窓121及び122は、レーザチャンバ120を貫
く光軸と所定のブリュスタ角を為すように、レーザチャ
ンバ120に設けられている。このようにして、レーザ
チャンバ120内で発生した光が窓121又は122か
ら反射されることによる損失を防いでいる。
【0006】レーザチャンバ120から窓121を通し
て出射された光は、プリズム123に入射し、プリズム
123を通過した光は、さらにプリズム124に入射す
る。プリズム124を通過した光は、グレーティング1
25によって反射され、再びプリズム124及びプリズ
ム123を通過し、レーザチャンバ120に入射する。
一方、レーザチャンバ120から窓122を介して出射
された光の一部は、部分反射鏡126によりレーザチャ
ンバ120に向けて反射され、残りは部分反射鏡126
を通過する。
【0007】グレーティング125及び部分反射鏡12
6は、目標の波長を有する光を共振させるための構造が
それらの間に形成されるように配置されている。また、
プリズム123及び124は、狭帯域化素子ドライバ1
15(図9参照)により、図10中の矢印の方向に駆動
される。これにより、目標の波長を有する光をグレーテ
ィング125と部分反射鏡126との間で共振させるこ
とが可能となる。レーザチャンバ120内で発生した光
の一部は、グレーティング125と部分反射鏡126と
の間を往復しながら、レーザチャンバ120を通過する
ごとに増幅され、そのスペクトル幅を目標値にまで狭め
られる。部分反射鏡126を通過した光は、波長及び位
相の揃ったレーザ光L3となる。一般に、波長選択素子
がないとレーザチャンバ120内で発生した光は300
pm程度のスペクトル幅を有するが、レーザ光L3は1
pm未満のスペクトル幅を有する。
【0008】再び図9を参照すると、狭帯域発振エキシ
マレーザ102から出射されたレーザ光L3は、ビーム
スプリッタ103に入射する。ビームスプリッタ103
に入射したレーザ光L3の一部は、ビームスプリッタ1
03を通過して出力され、残りは、ビームスプリッタ1
03によって反射され、さらに、入射光を散乱させるた
めの磨り硝子104に入射する。磨り硝子104を通過
した光は、ビームスプリッタ105を通過して、入射光
の中から目標の波長を有する光を取り出すのに用いられ
るエタロン106に入射する。エタロン106は、互い
に対面するように配置されたエタロン板106a、10
6bを有する。なお、このレーザ装置101が真空紫外
光用である場合には、エタロン板の材料として、螢石
(CaF2)や、フッ素がドープされた合成石英等が用
いられる。
【0009】一方、低圧水銀ランプ107から出射され
る参照光L4は、バンドパスフィルタFT2を通過し、
ビームスプリッタ105に入射する。ビームスプリッタ
105は、バンドパスフィルタFT2を通過した光を、
ビームスプリッタ103によって反射されたレーザ光L
3の進行方向と平行な方向に向けて反射する。低圧水銀
ランプ107から出射される参照光L4は、既に知られ
たスペクトル分布を有しており、レーザ光L3の波長を
求める際の基準となる。低圧水銀ランプ107は、低圧
水銀ランプ107から発生する熱が大気中に拡散しない
ようにするための水銀ランプハウジング108内に格納
されている。また、低圧水銀ランプ107の近傍には、
低圧水銀ランプ107の雰囲気温度を検出する温度セン
サ109が配置されており、温度コントローラ110
が、温度センサ109が検出した温度に応じて、低圧水
銀ランプ107の雰囲気温度が一定となるように換気用
のファン111を駆動させる。
【0010】エタロン106及び集光レンズ112を順
に通過した光は、干渉縞(フリンジ)IF2を形成す
る。図11は、エタロン106及び集光レンズ112を
順に通過した光が干渉縞IF2を形成する様子を示す図
である。ここで、入射光の波長をλ2、エタロン106
の法線と入射光とがなす角度をθ2、d2をエタロン板1
06a、106b間の距離、n2をエタロン板106
a、106b間の屈折率、m2を整数とすると、 m2λ2=2n22・cosθ2 …(1) を満たすときに、エタロン106内部で多重反射する光
の位相が合うため、入射光がエタロン106を通過し、
集光レンズ112によって所定位置に集光される。入射
光は刷り硝子104を通過することによって様々な角度
でエタロン106に入射するため、(1)式を満たす光
の集光像は、図11に示すように複数の同心円(干渉
縞)となる。
【0011】再び図9を参照すると、エタロン106及
び集光レンズ112を順に通過した光が干渉縞(フリン
ジ)IF2を形成する面の近傍には、イメージセンサ
(光検出器)113が配置されている。イメージセンサ
113としては、例えば、CCD(電荷結合素子:char
ge coupled device)のような撮像素子が用いられる。
図12は、イメージセンサ113に入射する光の強度を
示す概念図である。イメージセンサ113は、入射光を
その強度に応じた電気信号に変換することにより検出信
号を複数(本例では256個)のチャンネルCH0〜C
H255にサンプリングして出力する。これらのチャン
ネルは、被測定光の干渉縞の形成面に平行な1つの方向
に沿って1列に配列するように設けられている。イメー
ジセンサ113は、複数のチャンネルCH0〜CH25
5においてそれぞれ生成された複数の検出信号を順次出
力する。なお、本例では、図12に示すように、イメー
ジセンサ113に入射する光の干渉縞から4つのピーク
(極大部)に注目している。
【0012】図13は、横軸方向にイメージセンサ11
3内のチャンネルCH0〜CH255の番号を、縦軸方
向にチャンネルCH0〜CH255が出力する検出信号
の強度を示すグラフである。本例においては、図13に
示すように、サンプリングされたイメージセンサ出力の
検出信号の4つのピークを第1〜第4ピーク値とし、検
出信号がピークとなる4つのアドレスを第1〜第4ピー
クアドレスとする。また、第1〜第4ピーク値及び第1
〜第4ピークアドレスの前後のアドレスにおける検出信
号に2次曲線近似演算を行うことにより得られる4つの
ピーク近似値を第1〜第4ピーク近似値とする。さら
に、第1〜第4ピーク近似値に0.5を乗じた値を第1
〜第4半値とし、第1〜第4半値の信号強度となる位置
(ポジション)であって第1〜第4ピークアドレスの直
近の図13中の左側のポジションを第1〜第4左半値ポ
ジションと、第1〜第4半値の信号強度となる位置(ポ
ジション)であって第1〜第4ピークアドレスの直近の
図13中の右側のポジションを第1〜第4右半値ポジシ
ョンとする。
【0013】再び図9を参照すると、イメージセンサ1
13から出力された検出信号は、波長コントローラ11
4に入力される。図14は、波長コントローラ114の
構成を示す図である。波長コントローラ114内のイン
タフェース回路130は、イメージセンサ113から検
出信号の送信の開始を示すスタート信号を受信する。ア
ドレス発生回路131は、スタート信号を受信すると、
所定のアドレスを順次生成する。デュアルポートメモリ
132は、インタフェース回路130から受信した検出
信号を、アドレス発生回路131で生成されたアドレス
に該当する領域に順次格納する。
【0014】CPU134は、バス133を介してデュ
アルポートメモリ132、フラッシュメモリ135、S
DRAM(シンクロナスDRAM)136、制御回路1
37に接続されており、SDRAM136を作業領域と
して使用しながらフラッシュメモリ135に格納された
プログラムを実行することにより、デュアルポートメモ
リ132に格納された検出信号からイメージセンサ11
3に入射する光の波長を算出して、制御回路137に送
信する。
【0015】制御回路137は、CPU134が算出し
た波長に応じて、狭帯域化素子ドライバ115(図9参
照)を制御する制御信号を生成し、インタフェース回路
138が、制御回路137が生成した制御信号を狭帯域
化素子ドライバ115に送信する。狭帯域化素子ドライ
バ115は、制御信号に応じて、プリズム123、12
4(図10参照)を駆動する。これにより、狭帯域発振
エキシマレーザ102が出射するレーザ光L3の波長を
所望の波長とすることができる。
【0016】次に、CPU134が行う処理について、
図9〜図15を参照しながら説明する。図15は、CP
U134が行う処理の概要を示すフローチャートであ
る。まず、CPU134は、デュアルポートメモリ13
2から検出信号を読み出して比較し、第1〜第4ピーク
アドレスを求める(ステップS21)。
【0017】次に、CPU134は、第1〜第4ピーク
値及び第1〜第4ピークアドレスの前後のアドレスにお
ける検出信号に2次曲線近似演算を行い、第1〜第4ピ
ーク近似値を算出する。さらに、CPU134は、第1
〜第4ピーク近似値に0.5を乗じて第1〜第4半値を
算出する(ステップS22)。なお、第1〜第4半値の
算出に第1〜第4ピーク値を用いずに第1〜第4ピーク
近似値を用いるのは、検出信号が256個の離散的な信
号であって連続した信号ではなく、第1〜第4ピーク値
が必ずしも正しい値ではないためである。
【0018】次に、CPU134は、デュアルポートメ
モリ132から検出信号を順次読み出して、チェックし
て半値を挟む1組の検出信号を見つけ、第2〜第3右半
値ポジション及び第2〜第3左半値ポジションを算出す
る(ステップS23)。具体的には、CPU134は、
第2ピークアドレスの直近の右側で第2半値を挟む1組
の検出信号を読み出し、これらの検出信号に直線近似演
算を行うことにより、第2右半値ポジションを算出す
る。同様に、CPU134は、第3ピークアドレスの直
近の右側で第3半値を挟む1組の検出信号を読んで見つ
け出し、これらの検出信号に直線近似演算を行うことに
より、第3右半値ポジションを算出する。また、CPU
134は、同様にして左側のアドレス近辺の検出信号を
サーチすることにより、第2左半値ポジションを求め、
同様に、第3左半値ポジションを求める。
【0019】次に、CPU134は、第1半値幅を算出
する(ステップS24)。具体的には、CPU134
は、第2左半値ポジション〜第3右半値ポジション間の
距離2・r5(図13参照)を算出し、第2右半値ポジ
ション〜第3左半値ポジション間の距離2・r6(図1
3参照)を算出する。そして、CPU134は、2・r
5から2・r6を減ずることにより、第1半値幅(2・r
5−2・r6)を算出する。
【0020】次に、CPU134は、デュアルポートメ
モリ132から検出信号を順次読み出し、チェックして
半値を挟む1組の検出信号を見つけ、第1、第4右半値
ポジション及び第1、第4左半値ポジションを算出する
(ステップS25)。具体的には、CPU134は、第
1ピークアドレスの直近の右側で第1半値を挟む1組の
検出信号を読み出し、これらの検出信号に直線近似演算
を行うことにより、第1右半値ポジションを算出する。
同様に、CPU134は、第4ピークアドレスの直近の
右側で第4半値を挟む1組の検出信号を読み出し、これ
らの検出信号に直線近似演算を行うことにより、第4右
半値ポジションを算出する。また、CPU134は、第
1ピークアドレスから左側のアドレス近辺の検出信号を
サーチすることにより、第1左半値ポジションを求め、
同様に、第4左半値ポジションを求める。
【0021】次に、CPU134は、第2半値幅を算出
する(ステップS24)。具体的には、CPU134
は、第1左半値ポジション〜第4右半値ポジション間の
距離2・r7を算出し、第1右半値ポジション〜第4左
半値ポジション間の距離2・r8を算出する。そして、
CPU134は、2・r7から2・r8を減ずることによ
り、第2半値幅(2・r7−2・r8)を算出する。
【0022】次に、CPU134は、第1、第2の半値
幅を用いて、レーザ光L3の波長を算出する(ステップ
S25)。
【0023】図16の(a)は、波長コントローラ11
4の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
図16の(a)に示すように、時刻t0〜t1において、
イメージセンサ113が出力する検出信号がデュアルポ
ートメモリ132に格納される。
【0024】次に、時刻t1〜t4において、CPU13
4が、デュアルポートメモリ132から各ゾーンの検出
信号を順次読み出し、チェックして第1〜第4ピークア
ドレスを求める(ステップS21に該当)。続いて、時
刻t4〜t6において、CPU134が、第2、第3ピー
ク近似値及び第2、第3半値を算出する(ステップS2
2に該当)。さらに、時刻t6〜t9において、CPU1
34が、デュアルポートメモリ132から検出信号を読
み出し、第2、第3右半値ポジション及び第2、第3左
半値ポジションを算出する(ステップS23に該当)。
その後、時刻t 9〜t11において、CPU134が、第
1半値幅を算出する(ステップS24に該当)。
【0025】次に、時刻t11〜t13において、CPU1
34が、第1、第4ピーク近似値及び第1、第4半値を
算出する(ステップS25に該当)。さらに、時刻t13
〜t 15において、CPU134が、デュアルポートメモ
リ132から検出信号を読み出し、第1、第4右半値ポ
ジション及び第1、第4左半値ポジションを算出する
(ステップS26に該当)。その後、時刻t15〜t17
おいて、CPU134が、第2半値幅を算出する(ステ
ップS27に該当)。
【0026】次に、時刻t17〜t19において、CPU1
34が、第1、第2の半値幅を用いて、レーザ光L3
波長を算出する(ステップS28に該当)。そして、時
刻t1 9〜t20において、このようにして算出されたレー
ザ光L3の波長に基づいて、制御回路137が制御信号
を生成し、プリズム123、124が駆動される。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】近年、エキシマレーザ
等がレーザ光を繰り返し出力する周波数は、1KHz、
2KHz、4KHzと徐々に高くなってきており、今後
は6KHz以上となることが予想される。一方、従来の
波長検出装置101においては、上記したように、イメ
ージセンサ113の各チャンネルが出力する全ての検出
信号がデュアルポートメモリ132に格納され、その
後、CPU134が、デュアルポートメモリ132に格
納された検出信号を読み出し、読み出された検出信号に
基づいてピーク位置検出、ピーク近似、半値位置検出、
半値近似を2セット以上求めてからレーザ光L3の波長
を算出していた。そのため、狭帯域発振エキシマレーザ
102がレーザ光L3を出力してからプリズム123、
124が駆動されるまでに長い時間が必要であり、狭帯
域発振エキシマレーザ102が出力したレーザ光の波長
が所望の波長と異なっていることが判明したときには、
既に狭帯域発振エキシマレーザ102が次のレーザ光を
出力している等の問題が生ずるおそれがあった。
【0028】そこで、本発明は、被測定光の波長を短い
時間で算出することができる波長検出装置を提供するこ
とを目的とする。また、本発明は、そのような波長検出
装置を用いたレーザ装置を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る波長検出装置は、分光素子を通過した
被測定光の結像位置の近傍に配置される光検出器であっ
て、入射光をその強度に応じた電気信号に変換すること
により検出信号を出力する複数のチャンネルを有する光
検出器と、光検出器から検出信号を受信して格納する第
1のメモリと、検出信号の第1のメモリへの格納と並行
して、光検出器から検出信号を受信し、検出信号に所定
の信号処理を行うことにより、被測定光の波長を算出す
るために必要なデータを出力する回路と、被測定光の波
長を算出するためのプログラムを格納する第2のメモリ
と、第2のメモリに格納されたプログラムを実行するこ
とにより、第1のメモリに格納された検出信号及び回路
が出力するデータに基づいて、被測定光の波長を算出す
るCPUとを具備する。
【0030】また、本発明に係るレーザ装置は、所定の
波長とスペクトル幅とを有するレーザ光を発生するレー
ザ発振器と、レーザ発振器から入射される入射光をその
波長に応じた角度で出射する分光素子と、分光素子の出
射光を結像させる結像手段と、分光素子の出射光の結像
位置の近傍に配置され、レーザ発振器が発生するレーザ
光の波長を算出するための本発明に係る波長検出装置と
を具備する。
【0031】本発明によれば、光検出器から出力される
検出信号の第1のメモリへの格納と並行して、被測定光
の波長を算出するために必要なデータを求めるので、被
測定光の波長を短い時間で算出することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面に基いて本発明の実施
の形態について説明する。なお、同一の構成要素につい
ては同一の参照番号を付して、これらの説明を省略す
る。また、以下の諸数値は、本発明の実施形態の説明を
簡単にするために用いられており、別の数値に変更され
ても良い。
【0033】図1に、本発明の一実施形態に係る波長検
出装置を用いたレーザ装置の構成を示す。レーザ装置1
は、狭帯域なスペクトル幅を有するレーザ光を出力する
狭帯域発振エキシマレーザ2を含んでいる。図2は、狭
帯域発振エキシマレーザ2の内部構成を示す図である。
なお、狭帯域発振エキシマレーザ2の動作前に、その内
部を真空引きするか、又は、乾いた窒素ガスを用いてパ
ージするのが望ましい。
【0034】図2に示すように、狭帯域発振エキシマレ
ーザ2は、放電により励起して真空紫外光を発生させる
レーザ媒質を収容するレーザチャンバ20を有する。レ
ーザチャンバ20内で発生した光は、窓21又は22を
通してレーザチャンバ20の外に出る。窓21及び22
は、レーザチャンバ20を貫く光軸と所定のブリュスタ
角を為すように、レーザチャンバ20に設けられてい
る。このようにして、レーザチャンバ20内で発生した
光が窓21又は22から反射されることによる損失を防
いでいる。
【0035】レーザチャンバ20から窓21を通して出
射された光は、プリズム23に入射し、プリズム23を
通過した光は、さらにプリズム24に入射する。プリズ
ム24を通過した光は、グレーティング25によって反
射され、再びプリズム24及びプリズム23を通過し、
レーザチャンバ20に入射する。一方、レーザチャンバ
20から窓22を介して出射された光の一部は、部分反
射鏡26によりレーザチャンバ20に向けて反射され、
残りは部分反射鏡26を通過する。
【0036】グレーティング25及び部分反射鏡26
は、目標の波長を有する光を共振させるための構造がそ
れらの間に形成されるように配置されている。また、プ
リズム23及び24は、狭帯域化素子ドライバ15(図
1参照)により、図2中の矢印の方向に駆動される。こ
れにより、目標の波長を有する光をグレーティング25
と部分反射鏡26との間で共振させることが可能とな
る。レーザチャンバ20内で発生した光の一部は、グレ
ーティング25と部分反射鏡26との間を往復しなが
ら、レーザチャンバ20を通過するごとに増幅され、そ
のスペクトル幅を目標値にまで狭められる。部分反射鏡
26を通過した光は、波長及び位相の揃ったレーザ光L
1となる。一般に、レーザチャンバ20内で発生した光
は300pm程度のスペクトル幅を有するが、レーザ光
1は1pm未満のスペクトル幅を有する。
【0037】再び図1を参照すると、狭帯域発振エキシ
マレーザ2から出射されたレーザ光L1は、ビームスプ
リッタ3に入射する。ビームスプリッタ3に入射したレ
ーザ光L1の一部は、ビームスプリッタ3を通過して出
力され、残りは、ビームスプリッタ3によって反射さ
れ、さらに、入射光を散乱させるための磨り硝子4に入
射する。磨り硝子4を通過した光は、ビームスプリッタ
5を通過して、入射光の中から目標の波長を有する光を
取り出すのに用いられるエタロン6に入射する。エタロ
ン6は、互いに対面するように配置されたエタロン板6
a、6bを有する。なお、このレーザ装置1が真空紫外
光用である場合には、エタロン板の材料として、螢石
(CaF2)や、フッ素がドープされた合成石英等が用
いられる。
【0038】一方、低圧水銀ランプ7から出射される参
照光L2は、バンドパスフィルタFTを通過し、ビーム
スプリッタ5に入射する。ビームスプリッタ5は、バン
ドパスフィルタFTを通過した光を、ビームスプリッタ
3によって反射されたレーザ光L1の進行方向と平行な
方向に向けて反射する。低圧水銀ランプ7から出射され
る参照光L2は、既に知られたスペクトル分布を有して
おり、レーザ光L1の波長を求める際の基準となる。低
圧水銀ランプ7は、低圧水銀ランプ7から発生する熱が
大気中に拡散しないようにするための水銀ランプハウジ
ング8内に格納されている。また、低圧水銀ランプ7の
近傍には、低圧水銀ランプ7の雰囲気温度を検出する温
度センサ9が配置されており、温度コントローラ10
が、温度センサ9が検出した温度に応じて、低圧水銀ラ
ンプ7の雰囲気温度が一定となるように換気用のファン
11を駆動させる。
【0039】エタロン6及び集光レンズ12を順に通過
した光は、干渉縞(フリンジ)IFを形成する。図3
は、エタロン6及び集光レンズ12を順に通過した光が
干渉縞IFを形成する様子を示す図である。ここで、入
射光の波長をλ1、エタロン6の法線と入射光とがなす
角度をθ1、n1をエタロン板6a、6b間の屈折率、m
1を整数とすると、 m1λ1=2n11・cosθ1 …(2) を満たすときに、エタロン6内部で多重反射する光の位
相が合うため、入射光がエタロン6を通過し、集光レン
ズ12によって所定位置に集光される。入射光は刷り硝
子4を通過することによって様々な角度でエタロン6に
入射するため、(2)式を満たす光の集光像は、図3に
示すように複数の同心円(干渉縞)となる。
【0040】再び図1を参照すると、エタロン6及び集
光レンズ12を順に通過した光が干渉縞(フリンジ)I
Fを形成する面の近傍には、イメージセンサ(光検出
器)13が配置されている。イメージセンサ13として
は、例えば、CCD(電荷結合素子:charge coupled d
evice)のような撮像素子が用いられる。図4は、イメ
ージセンサ13に入射する光の強度を示す概念図であ
る。イメージセンサ13は、入射光をその強度に応じた
電気信号に変換することにより検出信号を出力する複数
(本実施形態においては、256個)のチャンネルCH
0〜CH255を有している。これらのチャンネルは、
被測定光の干渉縞の形成面に平行な1つの方向に沿って
1列に配列するように設けられている。イメージセンサ
13は、複数のチャンネルCH0〜CH255において
それぞれ生成された複数の検出信号を順次出力する。な
お、本実施形態においては、図4に示すように、イメー
ジセンサ13に入射する光が4つのピーク(極大部)を
有するものととし、第2及び第3のピークがレーザ光L
1によるものであり、第1及び第4のピークが基準光L2
によるものとする。
【0041】図5は、横軸方向にイメージセンサ13内
のチャンネルCH0〜CH255の番号を、縦軸方向に
チャンネルCH0〜CH255が出力する検出信号の強
度を示すグラフである。本実施形態においては、図5に
示すように、検出信号の4つのピークを第1〜第4ピー
ク値とし、検出信号がピークとなる4つのアドレスを第
1〜第4ピークアドレスとする。また、第1〜第4ピー
ク値及び第1〜第4ピークアドレスの前後のアドレスに
おける検出信号に2次曲線近似演算を行うことにより得
られる4つの近似値を第1〜第4ピーク近似値とする。
さらに、第1〜第4ピーク近似値に0.5を乗じた値を
第1〜第4半値とし、第1〜第4半値の信号強度となる
位置(ポジション)であって第1〜第4ピークアドレス
の直近の図5中左側のポジションを第1〜第4左半値ポ
ジションと、第1〜第4半値の信号強度となるポジショ
ンであって第1〜第4ピークアドレスの直近の図5中右
側のポジションを第1〜第4右半値ポジションとする。
【0042】再び図1を参照すると、イメージセンサ1
3から出力された検出信号は、波長コントローラ14に
入力される。図6は、波長コントローラ14の構成を示
す図である。図6に示すように、波長コントローラ14
は、イメージセンサ13が順次出力する複数の検出信号
を順次受信して、第1〜第4ピーク近似値等を算出する
ピーク近似値等算出回路30と、ピーク近似値等算出回
路30の出力データに所定の処理を行うことにより入射
光の波長を算出するCPU32と、上記所定の処理を実
現するためにCPU32が実行するプログラム等を格納
するフラッシュメモリ33と、CPU32が上記所定の
処理の作業用に使用するSDRAM(シンクロナスDR
AM)34と、CPU32が算出した波長に応じて狭帯
域化素子ドライバ15(図1参照)を制御するための制
御信号を出力する制御回路35と、制御回路35が出力
する制御信号を狭帯域化素子ドライバ15に伝達するイ
ンタフェース回路36とを含んでいる。ピーク近似値等
算出回路30、CPU32、フラッシュメモリ33、S
DRAM34、及び、制御回路35は、バス31によっ
て相互に接続されている。
【0043】図7は、主にピーク近似値等算出回路30
の構成を示す図である。ピーク近似値等算出回路30
は、主に3つの機能を有する。第1の機能は、イメージ
センサ13内のチャンネルCH0〜CH255が出力す
る256個の検出信号の内の最大値及びそのアドレスを
検出する機能である。この第1の機能は、図7の最大値
レジスタ44、最小値レジスタ45、最大値アドレスレ
ジスタ46、最小値アドレスレジスタ47、及び、比較
器48によって実現される。このようにして検出された
最大値は、これが適切な値になっているか否かを調べる
ために、CPU32によって用いられる。
【0044】第2の機能は、256個の検出信号におけ
るピークの個数を検出するとともに、ピーク値のアドレ
スを検出する機能である。この第2の機能は、図7の1
クロック前検出信号保持レジスタ49、閾値保持レジス
タ52、1クロック前アドレス保持レジスタ53、比較
器54、ピークカウンタ55、及び、ピークアドレスレ
ジスタ56〜60によって実現される。このようにして
検出されたピークの個数は、これが適切な値(本実施形
態においては、4)になっているか否かを調べるため
に、CPU32によって用いられる。ピークの個数が5
以上の場合には、検出信号の強度を示すグラフがくびれ
状等に変形している可能性がある。
【0045】第3の機能は、検出信号がピークになると
予測される4つのアドレス範囲である第1〜第4ゾーン
を設定し、検出信号のアドレスがこれらの第1〜第4ゾ
ーン内であり且つ検出信号の値が所定の閾値を超えてい
る場合に、極大値(ピーク値)、極大値のアドレス等を
検出する機能である。この第3の機能は、ラッチ50、
2次曲線近似回路51、閾値保持レジスタ52、幅レジ
スタ62、比率レジスタ61、及び、ゾーン内最大値等
検出回路71〜74によって実現される。このようにし
て検出された極大値等は、レーザ光L1の波長を算出す
るためにCPU32によって用いられる。なお、稀にイ
メージセンサ13の中心のチャンネル(本実施形態にお
いては、チャンネルCH128)に極大値がある場合が
あるが、通常は第2の機能で得られた極大値のアドレス
と第3の機能で得られた極大値のアドレスは一致する。
【0046】次に、ピーク近似値等算出回路30の動作
について説明する。ピーク近似値等算出回路30内のイ
ンタフェース回路41は、イメージセンサ13から検出
信号の送信の開始を示すスタート信号を受信する。アド
レス発生回路42は、スタート信号を受信すると、所定
のアドレスを順次生成して、デュアルポートメモリ43
に出力する。デュアルポートメモリ43は、インタフェ
ース回路41から受信した検出信号を、アドレス発生回
路42から入力したアドレスに該当する領域に順次格納
する。
【0047】最大値レジスタ44は、検出信号の最大値
を保持するレジスタであり、最小値レジスタ45は、検
出信号の最小値を保持するレジスタである。また、最大
値アドレスレジスタ46は、最大値のアドレスを保持す
るレジスタであり、最小値アドレスレジスタ45は、最
小値のアドレスを保持するレジスタである。最大値レジ
スタ44、最小値レジスタ45、最大値アドレスレジス
タ46、及び、最小値アドレスレジスタ47は、比較器
48の指示に応じて、インタフェース回路41が出力す
る検出信号を保持し、最大値アドレスレジスタ46及び
最小値アドレスレジスタ47は、アドレス発生回路42
のあるタイミングの出力値を保持する。なお、最大値レ
ジスタ44、最小値レジスタ45、最大値アドレスレジ
スタ46、及び、最小値アドレスレジスタ47は、CP
U32のアドレス空間にマッピングされており、CPU
32からリードアクセス可能となっている。
【0048】比較器48は、最大値レジスタ44が保持
している値とインタフェース回路41が順次出力する検
出信号とを比較し、インタフェース回路41が出力して
いる検出信号が最大値レジスタ44が保持している値よ
り大きい場合に、インタフェース回路41が出力してい
る検出信号を保持するように最大値レジスタ44に指示
するとともに、アドレス発生回路42が出力しているア
ドレスを保持するように最大値アドレスレジスタ46に
指示する。これにより、最大値レジスタ44に検出信号
の最大値が保持され、最大値アドレスレジスタ46に最
大値のアドレスが保持される。また、比較器48は、最
小値レジスタ45が保持している値とインタフェース回
路41が順次出力する検出信号とを比較し、インタフェ
ース回路41が出力している検出信号が最小値レジスタ
45が保持している値より小さい場合に、インタフェー
ス回路41が出力している検出信号を保持するように最
小値レジスタ45に指示するとともに、アドレス発生回
路42が出力しているアドレスを保持するように最小値
アドレスレジスタ47に指示する。これにより、最小値
レジスタ45に検出信号の最小値が保持され、最小値ア
ドレスレジスタ47に最小値のアドレスが保持される。
【0049】1クロック前検出信号レジスタ49は、イ
ンタフェース回路41が1クロック前に出力した検出信
号(1つ前の検出信号)を保持して出力する。ラッチ5
0は、1クロック前検出信号レジスタ49の出力をラッ
チして出力する。すなわち、ラッチ50の出力は、2ク
ロック前の検出信号(2つ前の検出信号)となる。2次
曲線近似回路51は、ラッチ50が出力する2クロック
前の検出信号、1クロック前検出信号レジスタ49が出
力する1クロック前の検出信号、及び、インタフェース
回路41が出力する現在の検出信号によって、検出信号
が増加から減少に変化したとき、これらの値を保持して
2次曲線近似を行う回路である。なお、2次曲線近似
は、四則演算によって実現可能である。2次曲線近似回
路51は、検出信号よりも速いクロックで動作してお
り、1組の検出信号(ラッチ50が出力する2クロック
前の検出信号、1クロック前検出信号レジスタ49が出
力する1クロック前の検出信号、及び、インタフェース
回路41が出力する現在の検出信号)を入力すると、次
の組の検出信号を入力する前に、2次曲線近似を行うこ
とができる。
【0050】閾値保持レジスタ52は、検出信号に対す
る所定の閾値(図5参照)を保持する。なお、閾値保持
レジスタ52は、CPU32のアドレス空間にマッピン
グされており、CPU32からライトアクセス可能とな
っている。1クロック前アドレスレジスタ53は、アド
レス発生回路42が1クロック前に出力したアドレスを
保持して出力する。
【0051】比較器54は、閾値保持レジスタ52が出
力する閾値より大きい範囲において、1クロック前の検
出信号より現在の検出信号が初めて小さくなった場合
(検出信号が増加から減少に転じた場合)に、ピーク検
出信号を出力する。なお、本実施形態においては、検出
信号が4つのピークを有するので、ピーク検出信号は4
回出力されることとなる。ピークカウンタ55は、ピー
ク検出信号をカウントする。なお、本実施形態において
は、検出信号が4つのピークを有するので、ピークカウ
ンタ55のカウント値は4となる。
【0052】ピークアドレスレジスタ56〜60は、比
較器54がピーク検出信号を出力したときの1クロック
前アドレス保持レジスタ53の出力であるピークアドレ
スを保持する。なお、ピークアドレスレジスタ56が第
1ピークアドレスを保持し、ピークアドレスレジスタ5
7が第2ピークアドレスを保持し、ピークアドレスレジ
スタ58が第3ピークアドレスを保持し、ピークアドレ
スレジスタ59が第4ピークアドレスを保持するものと
する。通常、ピークアドレスレジスタ60は使用しない
が、5つ以上ピークがあるとき、そのアドレスを格納す
る。
【0053】次に、幅レジスタ62について説明する。
一般に、検出信号のピークの位置は、事前にある程度予
測することが可能である。そのため、本実施形態におい
ては、検出信号がピークになると予測される4つのアド
レス範囲である第1〜第4ゾーンを設定する。この第1
〜第4ゾーンの開始アドレス及び終了アドレスは、初期
時においては、ピークアドレスレジスタ56〜60をC
PU32がリードして、それを基準にCPU32によっ
て所定のアドレスに設定される。ところで、狭帯域発振
エキシマレーザ2は間欠的にレーザ光L1を出射する
が、このように間欠的に出射されるレーザ光L1に基づ
く検出信号のピークアドレスは、所定の範囲内となる。
そのため、本実施形態においては、狭帯域発振エキシマ
レーザ2が第i回目(iは、自然数)に出射したレーザ
光L1に基づく検出信号の4つのピークアドレス(A1
〜A4とする)を中心として前後に所定の値(Wとす
る)を加算及び減算したアドレス範囲に第1〜第4ゾー
ンを更新する。この更新により、第1のゾーンは(A1
−W)〜(A1+W)となり、第2のゾーンは(A2−
W)〜(A2+W)となり、第3のゾーンは(A3−
W)〜(A3+W)となり、第4のゾーンは(A4−
W)〜(A4+W)となる。このように更新された第1
〜第4のゾーンを用いて、狭帯域発振エキシマレーザ2
が第(i+1)回目以降に出射したレーザ光L1に基づ
く検出信号のピーク等が検出される。幅レジスタ62
は、上記所定の値(W)を保持する。なお、幅レジスタ
62は、CPU32のアドレス空間にマッピングされて
おり、CPU32からライトアクセス可能となってい
る。
【0054】比率レジスタ61は、第1〜第4ピーク近
似値に乗ずる所定の比率を保持する。なお、比率レジス
タ61は、CPU32のアドレス空間にマッピングされ
ており、CPU32からライトアクセス可能となってい
る。本実施形態においては、CPU32が、0.5を比
率レジスタ61に書き込むものとする。
【0055】ゾーン内最大値等検出回路71〜74は、
第1〜第4ゾーン内における検出信号の最大値等をそれ
ぞれ検出する。なお、ゾーン内最大値等検出回路71は
第1ゾーン内における最大値等を検出し、ゾーン内最大
値等検出回路72は第2ゾーン内における最大値等を検
出し、ゾーン内最大値等検出回路73は第3ゾーン内に
おける最大値等を検出し、ゾーン内最大値等検出回路7
4は第4ゾーン内における最大値等を検出するものとす
る。
【0056】図8は、ゾーン内最大値等検出回路71〜
74の構成を示す図である。ゾーン内最大値等検出回路
71〜74のゾーン開始アドレス保持レジスタ81は、
ゾーンの開始アドレスを保持するレジスタであり、ゾー
ン終了アドレス保持レジスタ82は、ゾーンの終了アド
レスを保持するレジスタである。なお、ゾーン開始アド
レス保持レジスタ81及びゾーン終了アドレス保持レジ
スタ82は、CPU32のアドレス空間にマッピングさ
れており、CPU32からライトアクセス可能となって
いる。
【0057】ゾーン開始アドレス保持レジスタ81に
は、所定の初期アドレスがCPU32から初期化時に書
き込まれる。しかしながら、後に説明するようにゾーン
内最大値保持レジスタ89にゾーン内の最大値が保持さ
れた後は、減算器83が、ゾーン内の最大値から幅レジ
スタ62が保持する値を減じ、ゾーン開始アドレス保持
レジスタ81は、そのアドレスを保持する。同様に、ゾ
ーン終了アドレス保持レジスタ82には、所定の初期ア
ドレスがCPU32から初期化時に書き込まれる。しか
しながら、後に説明するようにゾーン内最大値保持レジ
スタ89にゾーン内の最大値が保持された後は、加算器
84が、ゾーン内の最大値に幅レジスタ62が保持する
値を加え、ゾーン終了アドレス保持レジスタ82は、そ
のアドレスを保持する。
【0058】比較器85は、現在のアドレスとゾーン開
始アドレス保持レジスタ81が保持しているゾーン開始
アドレスとを比較する。また、比較器86は、現在のア
ドレスとゾーン終了アドレス保持レジスタ82が保持し
ているゾーン終了アドレスとを比較する。ピークサーチ
イネーブル信号発生回路87は、比較器85、86から
の比較信号、検出信号、及び、閾値保持レジスタ52か
らの比較イネーブル信号によって、現在のアドレスがゾ
ーン内であり、且つ、現在の検出信号が閾値を上回って
いる場合に、ピークサーチイネーブル信号が真になり、
比較器88が動作する。
【0059】比較器88は、ピークサーチイネーブル信
号が真のときに、現在の検出信号と1クロック前の検出
信号を比較する。そして、比較器88は、現在の検出信
号が1クロック前の検出信号を初めて下回った場合(ピ
ークを初めて過ぎた場合)には、出力信号を真としてゾ
ーン内最大値保持レジスタ89、ゾーン内最大値アドレ
ス保持レジスタ90、及び、比較器91に出力する。ゾ
ーン内最大値保持レジスタ89は、比較器88から真と
して信号を入力すると、1クロック前の検出信号をゾー
ン内の最大値として保持する。また、ゾーン内最大値ア
ドレス保持レジスタ90は、比較器88から信号を入力
すると、1クロック前のアドレスをゾーン内の最大値の
アドレスとして保持する。なお、ゾーン内最大値保持レ
ジスタ89及びゾーン内最大値アドレス保持レジスタ9
0は、CPU32のアドレス空間にマッピングされてお
り、CPU32からリードアクセス可能となっている。
【0060】一方、2次曲線近似最大値保持レジスタ9
2は、2次曲線近似回路51が順次生成する2次曲線近
似値のうち、ピークサーチイネーブル信号が真のときピ
ーク近似値を保持する。乗算器93は、このピーク近似
値と比率レジスタ61が保持する比率(本実施形態にお
いては、0.5)を乗算する。この乗算器93の出力を
便宜上、半値と呼ぶ。なお、乗算器93に代えて、ピー
ク近似値を1ビット右シフトするシフタを用いてもよ
い。また、2次曲線近似最大値保持レジスタ92は、C
PU32のアドレス空間にマッピングされており、CP
U32からリードアクセス可能となっている。なお、本
実施形態において、ハードウェア量削減のため、ラッチ
50、2次曲線近似回路51、ピーク近似値保持レジス
タ92を無くし、2次曲線近似を行わないこととするこ
ともできる。この場合には、乗算器93は、ゾーン内最
大値保持レジスタ89が保持するゾーン内最大値に比率
レジスタ61が保持する比率を乗ずることにより、ゾー
ン内最大値の半値を算出することができる。
【0061】比較器91は、比較器88から真として信
号を入力すると、それ以降(ピーク以降)の検出信号と
乗算器93の出力値(半値)とを比較し、検出信号が半
値を初めて下回った場合に、ラッチ信号を半値直後アド
レス保持レジスタ94、半値直前アドレス保持レジスタ
95、半値直後検出信号保持レジスタ96、及び、半値
直後検出信号保持レジスタ97に真として出力する。半
値直後アドレス保持レジスタ94は、比較器91からラ
ッチ信号を真として入力すると、現在のアドレスを半値
ポジションの直後のアドレスとして保持する。また、半
値直前アドレス保持レジスタ95は、比較器91からラ
ッチ信号を真として入力すると、1クロック前のアドレ
スを半値ポジションの直前のアドレスとして保持する。
また、半値直後検出信号保持レジスタ96は、比較器9
1からラッチ信号を真として入力すると、現在の検出信
号を半値直後アドレスにおける検出信号として保持す
る。さらに、半値直後検出信号保持レジスタ97は、比
較器91からラッチ信号を真として入力すると、1クロ
ック前の検出信号を半値直前アドレスにおける検出信号
として保持する。なお、半値直後アドレス保持レジスタ
94、半値直前アドレス保持レジスタ95、半値直後検
出信号保持レジスタ96、及び、半値直後検出信号保持
レジスタ97は、CPU32のアドレス空間にマッピン
グされており、CPU32からリードアクセス可能とな
っている。
【0062】直線近似回路98は、半値直前検出信号保
持レジスタ97が保持する半値直前アドレスにおける検
出信号、半値、及び、半値直後検出信号保持レジスタ9
6が保持する半値直後アドレスにおける検出信号に直線
近似を行って得られた値(右半値ポジション)を保持す
る。なお、直線近似は、四則演算によって実現可能であ
る。また、直線近似回路98は、CPU32のアドレス
空間にマッピングされており、CPU32からリードア
クセス可能となっている。
【0063】CPU32は、上記のようにピーク近似値
等算出回路14によって算出された値を用いて、フラッ
シュメモリ33に格納されているプログラムを実行する
ことにより、光の波長を算出する。なお、第1〜第4左
半値ポジションは、ハードウェアによって求めることは
出来ない。そのため、CPU32が、ソフトウェア(プ
ログラム)を実行し、(ピークアドレス)−(ピークア
ドレス〜右半値ポジション間の距離)によって算出され
るアドレスを目安として、デュアルポートメモリ43に
格納された検出信号をサーチすることにより、第1〜第
4左半値ポジションを求める。この目安となるアドレス
は容易に算出できるので、CPU32が第1〜第4左半
値ポジションを求めるために必要なソフトウェア実行時
間は減少する。
【0064】制御回路35は、CPU32によって算出
された光の波長を用いて制御信号を生成し、インタフェ
ース回路36が、この制御信号を狭帯域化素子ドライバ
15(図1参照)に伝達する。そして、狭帯域化素子ド
ライバ15は、制御信号に応じて、プリズム123、1
24(図2参照)を駆動する。これにより、狭帯域発振
エキシマレーザ2が出力するレーザ光L1の波長を所望
の波長にすることが可能となる。
【0065】図16の(b)は、波長コントローラ14
の動作タイミングを示すタイミングチャートである。図
16の(b)に示すように、時刻t0〜t1において、イ
メージセンサ13が出力する検出信号がデュアルポート
メモリ43に格納されるとともに、ピークアドレスがピ
ーク近似値等算出回路30によって検出される。
【0066】次に、時刻t1〜t2において、CPU32
が、ピークアドレスレジスタ57〜58から第2〜第3
ピークアドレスを、デュアルポートメモリ43から第2
〜第3ピークアドレスにおける検出信号を読み出す。本
実施形態においては、ピーク近似値等算出回路30によ
って第2〜第3ピークアドレスが検出されており、CP
U32がデュアルポートメモリ43から検出信号を読み
出し、ピークサーチ、ピーク近似、半値サーチをする必
要がないので、時刻t1〜t2の時間は、図16の(a)
に示す時刻t2〜t3の時間より短くなっている。
【0067】次に、時刻t2〜t3において、2次曲線近
似回路51がない場合、第2〜第3ピーク近似値を算出
し、第2〜第3半値を算出する。本実施形態において
は、検出信号を入力しながらハードウェア(2次曲線近
似回路51及び乗算器93)によって第2〜第3ピーク
近似値及び第2〜第3半値が算出されるので、時刻t2
〜t3の時間はゼロになる。
【0068】次に、時刻t3〜t5において、CPU32
が、ゾーン内最大値等検出回路71〜74内の直線近似
回路98から第2〜第3右半値ポジションを、デュアル
ポートメモリ43から検出信号を読み出す。次に、時刻
5〜t7において、CPU32が、第2〜第3左半値ポ
ジション及び第1半値幅を算出する。具体的には、CP
U32は、(ピークアドレス)−(ピークアドレス〜右
半値ポジション間の距離)によって算出されるアドレス
を目安として検出信号をサーチすることにより第2〜第
3左半値ポジションを求め、第2左半値ポジション〜第
3右半値ポジション間の距離2・r1(図5参照)を算
出し、第2右半値ポジション〜第3左半値ポジション間
の距離2・r2(図5参照)を算出する。そして、CP
U32は、2・r1から2・r2を減ずることにより、第
1半値幅(2・r1−2・r2)を算出する。
【0069】次に、時刻t7〜t8において、CPU32
が、ピークアドレスレジスタ56、59から第1、第4
ピークアドレスを、デュアルポートメモリ43から検出
信号を読み出す。
【0070】次に、時刻t8〜t10において、2次曲線
近似回路51がない場合、第1、第4ピーク近似値を算
出し、第1、第4半値を算出する。本実施形態において
は、検出信号を入力しながらハードウェア(2次曲線近
似回路51及び乗算器93)によって第1、第4ピーク
近似値及び第1、第4半値が算出されるので、時刻t 8
〜t10の時間は、ゼロになる。
【0071】次に、時刻t10〜t12において、CPU3
2が、ゾーン内最大値等検出回路71、74内の直線近
似回路98から第1、第4右半値アドレスを、デュアル
ポートメモリ43から第1、第4右半値アドレスにおけ
る検出信号を読み出す。次に、時刻t12〜t14におい
て、CPU32が、第1、第4左半値ポジション及び第
2半値幅を算出する。具体的には、CPU32は、(ピ
ークアドレス)−(ピークアドレス〜右半値ポジション
間の距離)によって算出されるアドレスを目安として検
出信号をサーチすることにより第1、第4左半値ポジシ
ョンを求め、第1左半値ポジション〜第4右半値ポジシ
ョン間の距離2・r3を算出し、第1右半値ポジション
〜第4左半値ポジション間の距離2・r4を算出する。
そして、CPU32は、2・r3から2・r4を減ずるこ
とにより、第2半値幅(2・r3−2・r4)を算出す
る。
【0072】次に、時刻t14〜t16において、CPU3
2が、第1、第2の半値幅を用いて、レーザ光L1の波
長を算出する。そして、時刻t16〜t18において、この
ようにして算出されたレーザ光L1の波長に基づいて、
制御回路35が制御信号を生成し、プリズム23、24
が駆動される。
【0073】以上述べた波長検出装置によれば、イメー
ジセンサにおける検出信号のデュアルポートメモリ43
への格納と並行して検出信号のピーク値、半値、及びそ
れらの位置等を算出することができ、CPU32は、こ
れらの値を、対応するレジスタからリードすることによ
りレーザ光L1の波長を早く算出することができる。こ
れにより、レーザ光L1の波長を算出する時間を短縮す
ることができ、狭帯域発振エキシマレーザ2がレーザ光
1を繰り返し出力する周波数を高くすることが可能と
なる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光検出器における検出信号の第1のメモリへの格納と並
行して、被測定光の波長を算出するために必要なデータ
を求めることができ、CPUは、このデータ及び第1の
メモリに格納された検出信号を用いることにより被測定
光の波長を算出することができる。これにより、被測定
光の波長を算出する時間を短縮することができ、被測定
光を繰り返し出力する周波数を高くすることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るレーザ装置の構成を
示す図である。
【図2】図1の狭帯域発振エキシマレーザの構成を示す
図である。
【図3】図1のエタロン及び集光レンズを通過した光が
干渉縞を形成する様子を示す図である。
【図4】図1のイメージセンサに入射する光の強度を示
す図である。
【図5】横軸方向に図1のイメージセンサ内のチャンネ
ルの番号を、縦軸方向にチャンネルが出力する検出信号
の強度を示すグラフである。
【図6】図1の波長コントローラの構成を示す図であ
る。
【図7】図6のピーク近似値等算出回路の構成を示す図
である。
【図8】図7のゾーン内最大値等検出回路の構成を示す
図である。
【図9】従来のレーザ装置の構成を示す図である。
【図10】図9の狭帯域発振エキシマレーザの構成を示
す図である。
【図11】図10のエタロン及び集光レンズを通過した
光が干渉縞を形成する様子を示す図である。
【図12】図9のイメージセンサに入射する光の強度を
示す図である。
【図13】横軸方向に図9のイメージセンサ内のチャン
ネルの番号を、縦軸方向にチャンネルが出力する検出信
号の強度を示すグラフである。
【図14】図9の波長コントローラの構成を示す図であ
る。
【図15】図14のCPUが行う波長算出処理を示すフ
ローチャートである。
【図16】(a)は図9の波長コントローラの動作タイ
ミングを示すタイミングチャートであり、(b)は図1
の波長コントローラの動作タイミングを示すタイミング
チャートである。
【符号の説明】
1、101 レーザ装置 2、102 狭帯域発振エキシマレーザ 3、5、103、105 ビームスプリッタ 4、104 磨り硝子 6、106 エタロン 7、107 低圧水銀ランプ 8、108 水銀ランプハウジング 9、109 温度センサ 10、110 温度コントローラ 11、111 ファン 12、112 集光レンズ 13、113 イメージセンサ 14、114 波長コントローラ 15、115 狭帯域化素子ドライバ 20、120 レーザチャンバ 21、22、121、122 窓 23、24、123.124 プリズム 25、125 グレーティング 26、126 部分反射鏡 30 ピーク近似値等算出回路 31 バス 32、134 CPU 33、135 フラッシュメモリ 34、136 SDRAM 35、137 制御回路 36、41、130、138インタフェース回路 42、131 アドレス発生回路 43、132 デュアルポートメモリ 44 最大値レジスタ 45 最小値レジスタ 46 最大値アドレスレジスタ 47 最小値アドレスレジスタ 48、54、85、86、88、91 比較器 49 1クロック前検出信号保持レジスタ 50 ラッチ 51 2次曲線近似回路 52 閾値保持レジスタ 53 1クロック前アドレス保持レジスタ 55 ピークカウンタ 56〜60 ピークアドレスレジスタ 61 比率レジスタ 62 幅レジスタ 71〜74 ゾーン内最大値等検出回路 81 ゾーン開始アドレス保持レジスタ 82 ゾーン終了アドレス保持レジスタ 83 減算器 84 加算器 87 ピークサーチイネーブル信号発生回路 89 ゾーン内最大値保持レジスタ 90 ゾーン内最大値アドレス保持レジスタ 92 ピーク近似値保持レジスタ 93 乗算器 94 半値直後アドレス保持レジスタ 95 半値直前アドレス保持レジスタ 96 半値直後検出信号保持レジスタ 97 半値直前検出信号保持レジスタ 98 直線近似回路
フロントページの続き Fターム(参考) 2G020 BA20 CA12 CB06 CB23 CB34 CC02 CC13 CC47 CC63 CD16 CD24 CD33 CD37 5F072 AA06 GG09 HH02 HH05 JJ20 KK07 KK08 KK18 MM20 YY09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分光素子を通過した被測定光の結像位置
    の近傍に配置される光検出器であって、入射光をその強
    度に応じた電気信号に変換することにより検出信号を出
    力する複数のチャンネルを有する前記光検出器と、 前記光検出器から前記検出信号を受信して格納する第1
    のメモリと、 前記検出信号の前記第1のメモリへの格納と並行して、
    前記光検出器から前記検出信号を受信し、前記検出信号
    に所定の信号処理を行うことにより、被測定光の波長を
    算出するために必要なデータを出力する回路と、 被測定光の波長を算出するためのプログラムを格納する
    第2のメモリと、 前記第2のメモリに格納されたプログラムを実行するこ
    とにより、前記第1のメモリに格納された前記検出信号
    及び前記回路が出力する前記データに基づいて、被測定
    光の波長を算出するCPUと、を具備する波長検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記回路が、前記検出信号の最大値若し
    くは極大値若しくはそれらのアドレス又は前記検出信号
    の最小値若しくはそのアドレスを出力することを特徴と
    する請求項1記載の波長検出装置。
  3. 【請求項3】 前記回路が、前記検出信号のピークの個
    数又はそれらに対応するアドレスを出力することを特徴
    とする請求項1又は2記載の波長検出装置。
  4. 【請求項4】 前記回路が、複数のアドレス範囲を定め
    る複数の開始アドレス及び終了アドレスを保持するレジ
    スタを具備し、各アドレス範囲内における前記検出信号
    の最大値若しくはそのアドレス又は前記検出信号の最小
    値若しくはそのアドレスを出力することを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の波長検出装置。
  5. 【請求項5】 前記回路が、前記複数のアドレス範囲内
    における前記検出信号の最大値のアドレスを基準として
    前記複数の開始アドレス及び終了アドレスを更新するこ
    とを特徴とする請求項4記載の波長検出装置。
  6. 【請求項6】 前記回路が、所定の閾値を保持するレジ
    スタを具備し、前記閾値を超える前記検出信号に前記所
    定の信号処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載の波長検出装置。
  7. 【請求項7】 前記回路が、前記複数のアドレス範囲内
    における前記検出信号の最大値に前記所定の比率を乗じ
    た値を算出し、前記複数のアドレス範囲内且つ前記複数
    のアドレス範囲内における前記検出信号の最大値以降の
    前記検出信号と前記値とを比較し、前記値を下回った最
    初の検出信号又はそのアドレスを出力することを特徴と
    する請求項3〜6のいずれか1項に記載の波長検出装
    置。
  8. 【請求項8】 前記所定の比率が0.5であり、前記回
    路が、前記複数のアドレス範囲内における前記検出信号
    の最大値に1ビット右シフトすることにより前記値を出
    力するシフト回路を具備することを特徴とする請求項7
    記載の波長検出装置。
  9. 【請求項9】 前記回路が、前記検出信号をラッチする
    第1のラッチ回路を具備し、前記複数のアドレス範囲内
    における前記検出信号の最大値以降の前記検出信号が前
    記第1の値を初めて下回ったときに、前記第1のラッチ
    回路にラッチされた前記検出信号又はそのアドレスを出
    力することを特徴とする請求項7又は8記載の波長検出
    装置。
  10. 【請求項10】 前記回路が、前記第1のラッチ回路に
    ラッチされている前記検出信号をラッチする第2のラッ
    チ回路を更に具備し、前記第2のラッチ回路にラッチさ
    れている前記検出信号、前記第1のラッチ回路にラッチ
    されている前記検出信号、及び、前記複数のアドレス範
    囲内における前記検出信号の最大値以降の前記検出信号
    であって前記第1の値を初めて下回った最初の検出信号
    に2次曲線近似演算を行い、前記複数のアドレス範囲内
    における最大値の2次曲線近似値を出力することを特徴
    とする請求項9記載の波長検出装置。
  11. 【請求項11】 所定の波長とスペクトル幅とを有する
    レーザ光を発生するレーザ発振器と、 前記レーザ発振器から入射される入射光をその波長に応
    じた角度で出射する分光素子と、 前記分光素子の出射光を結像させる結像手段と、 前記分光素子の出射光の結像位置の近傍に配置され、前
    記レーザ発振器が発生するレーザ光の波長を算出するた
    めの請求項1〜10のいずれか1項記載の波長検出装置
    と、を具備するレーザ装置。
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