JP2003164170A - 圧電アクチュエータ装置 - Google Patents
圧電アクチュエータ装置Info
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- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Abstract
シスを低減し得、システム構成を簡略化し得、かつ、高
電圧印加が不要な圧電アクチュエータ装置を提供する。 【解決手段】第1の回路1は、圧電アクチュエータ素子
11及び第1の抵抗回路12を含み、圧電アクチュエー
タ素子11及び第1の抵抗回路12が互いに並列に接続
されている。第2の回路2は、キャパシタ回路21及び
第2の抵抗回路22を含み、キャパシタ回路21及び第
2の抵抗回路22が互いに並列に接続されている。第1
の回路1及び第2の回路2は、互いに直列に接続されて
直列回路を構成し、その直列回路の両端が1対の入力端
子T1、T2に導かれている。
Description
タ素子を含む圧電アクチュエータ装置に関する。
圧を印加すると、伸縮して印加電圧にほぼ比例した変位
を生じることから、容積コントロール、スイッチまたは
インクジェット量コントロール等に利用されている。
に電圧を直接に印加した場合、印加電圧を増大させてい
く過程と、印加電圧を減少させていく過程とで圧電アク
チュエータの変位量が大きく異なる。すなわち、圧電ア
クチュエータ素子の変位量に大きなヒステリシスが生じ
る。このため、印加電圧に対する圧電アクチュエータ素
子の変位量が確定できない。
ば、特開平9−327181号公報、特許第28363
28号公報等は、圧電アクチュエータ素子の変位量を検
出し、この検出信号により圧電アクチュエータ素子をフ
ィードバック制御する技術を開示している。しかし、こ
の従来技術では、フィードバック制御回路が必要とな
り、システム構成が複雑化する。
63−20472号公報、特開平1−202178号公
報等は、圧電アクチュエータ素子に直列にコンデンサを
接続した構成を開示している。しかし、この従来技術の
場合、圧電アクチュエータ素子に対する通常の印加電圧
よりも非常に高い電圧、例えば、数倍または数十倍の高
電圧を、圧電アクチュエータ素子とコンデンサとの直列
回路に印加しなければならない。このような高電圧印加
には特別な構成が必要となり、小型化が妨げられる。
アクチュエータにおける変位量のヒステリシスを低減し
得る圧電アクチュエータ装置を提供することである。
を簡略化し得る圧電アクチュエータ装置を提供すること
である。
加が不要な圧電アクチュエータ装置を提供することであ
る。
ため、本発明に係る圧電アクチュエータ装置は、第1の
回路と、第2の回路とを含む。
子及び第1の抵抗回路を含み、前記圧電アクチュエータ
素子及び前記第1の抵抗回路が互いに並列に接続されて
いる。
2の抵抗回路を含み、前記キャパシタ回路及び前記第2
の抵抗回路が互いに並列に接続されている。
いに直列に接続されて直列回路を構成し、その直列回路
の両端が1対の入力端子に導かれている。
装置において、第1の回路は、互いに並列に接続された
圧電アクチュエータ素子及び第1の抵抗回路を含んでい
るから、圧電アクチュエータ素子の容量値Ca及び第1
の抵抗回路の抵抗値R1に応じてインピーダンスZ1が
生じる。
されたキャパシタ回路及び第2の抵抗回路を含んでいる
から、キャパシタ回路の容量値C1及び第2の抵抗回路
の抵抗値R2に応じてインピーダンスZ2が生じる。
接続されて直列回路を構成し、その直列回路の両端が1
対の入力端子に導かれている。従って、入力端子間に直
流電圧(以下入力直流電圧と称する)を印加すると、こ
の入力直流電圧が、第2の回路に対する第1の回路のイ
ンピーダンス比|Z1/Z2|に応じて第1の回路に分
圧され、第1の回路に含まれる圧電アクチュエータ素子
にも、上記入力直流電圧に応じた電圧が印加される。従
って、入力端子間の入力直流電圧を変化させることによ
り、圧電アクチュエータ素子に印加される電圧を変化さ
せ、圧電アクチュエータ素子の変位量を制御することが
できる。
と、圧電アクチュエータ素子に印加される電圧は定常状
態から変化し、この電圧が安定化されるまで過渡状態が
生じる。
子の容量値Ca、第1の抵抗回路の抵抗値R1、キャパ
シタ回路の容量値C1及び第2の抵抗回路の抵抗値R2
を、適切な値に設定すればよい。これにより、上述のイ
ンピーダンス比|Z1/Z2|が、周波数成分をほとん
ど含まない定常状態よりも周波数成分を含む過渡状態で
大きくなるように設定される。従って、圧電アクチュエ
ータ素子の変位量を制御する上で入力直流電圧を変化さ
せたとき、第1の回路には、定常状態での印加電圧より
も大きな電圧が一時的に印加され、圧電アクチュエータ
素子にも、必要電圧を越えた電圧が一時的に印加され
る。このため、圧電アクチュエータ素子の変位量におけ
るヒステリシスが低減される。
御回路等を設けることなしに圧電アクチュエータ素子の
変位量を制御することが可能となり、システム構成が簡
略化される。
に圧電アクチュエータ素子の変位量を制御することが可
能となる。従って、高電圧印加のための特別な構成が不
要となり、小型化が容易となる。
量値Ca、第1の抵抗回路の抵抗値R1、キャパシタ回
路の容量値C1及び第2の抵抗回路の抵抗値R2は、次
の条件式(1) Ca・R1<C1・R2 (1) を満たすように設定すればよい。この条件式(1)を満
たすと、上述のインピーダンス比|Z1/Z2|が、周
波数成分をほとんど含まない定常状態よりも周波数成分
を含む過渡状態で大きくなる。
は、実施例である添付図面を参照して、更に具体的に説
明する。図は単なる例示に過ぎない。
エータ装置の回路構成を示す回路図である。図1に示す
ように、本発明に係る圧電アクチュエータ装置8は、第
1の回路1と、第2の回路2とを含む。
11及び第1の抵抗回路12を含む。圧電アクチュエー
タ素子11及び第1の抵抗回路12は互いに並列に接続
されて並列回路を構成する。第1の抵抗回路12の抵抗
値(合成抵抗値)をR1とする。また、圧電アクチュエ
ータ素子11は単層型圧電アクチュエータ素子であって
もよいし、積層型圧電アクチュエータ素子であってもよ
い。
第2の抵抗回路22を含む。キャパシタ回路21及び第
2の抵抗回路22は互いに並列に接続されて並列回路を
構成する。キャパシタ回路21の容量値(合成容量値)
をC1とし、第2の抵抗回路22の抵抗値(合成抵抗
値)をR2とする。
直列に接続されて直列回路を構成し、その直列回路の両
端が1対の入力端子T1、T2に導かれている。図示の
回路構成は、圧電アクチュエータ素子11及び第1の抵
抗回路12による並列回路の一端と、キャパシタ回路2
1及び第2の抵抗回路22による並列回路の一端とが互
いに接続されているとみることができる。更に、圧電ア
クチュエータ素子11及び第1の抵抗回路12による並
列回路の他端が一方の入力端子T1に接続され、キャパ
シタ回路21及び第2の抵抗回路22による並列回路の
他端が他方の入力端子T2に接続されている。
9が接続される。電源9は、入力端子T1、T2間に入
力直流電圧Vinを印加する。入力直流電圧Vinの極
性は、入力端子T2に対して入力端子T1の電位を高く
する向きである。電源9としては、例えば、可変の直流
電圧源を用いる。
図である。等価回路で見ると、圧電アクチュエータ素子
11はキャパシタCaで表される。以下、キャパシタC
aの容量値、すなわち、圧電アクチュエータ素子11の
容量値も同じCaで表す。
つの抵抗素子R1のみにより構成されており、同様に、
第2の抵抗回路22も1つの抵抗素子R2のみにより構
成され、キャパシタ回路21も1つのキャパシタC1の
みにより構成されている。
路または第2の抵抗回路は、複数の抵抗素子を用いて構
成してもよい。例えば、複数の抵抗素子を互いに直列ま
たは並列に接続して構成してもよい。同様に、キャパシ
タ回路も、複数のキャパシタを用いて構成してもよい。
例えば、複数のキャパシタを互いに直列または並列に接
続して構成してもよい。
a、第1の抵抗回路12の抵抗値R1、キャパシタ回路
21の容量値C1及び第2の抵抗回路22の抵抗値R2
は、適切な値に設定される。好ましくは、これらの容量
値Ca、抵抗値R1、容量値C1及び抵抗値R2は、前
述の条件式(1) Ca・R1<C1・R2 (1) を満たすように設定される。但し、この条件式(1)の
適用にあたり、容量値Caと容量値C1とで単位を揃
え、抵抗値R1と抵抗値R2とでも単位を揃えることに
する。条件式(1)を満たす具体例は、次の通りであ
る。
量値Caを測定し、測定された容量値Caに対し条件式
(1)を満たすように、第1の抵抗回路12の抵抗値R
1、キャパシタ回路21の容量値C1及び第2の抵抗回
路22の抵抗値R2を設定することにより得ることがで
きる。
1の回路1は、互いに並列に接続された圧電アクチュエ
ータ素子11及び第1の抵抗回路12を含んでいるか
ら、圧電アクチュエータ素子11の容量値Ca及び第1
の抵抗回路12の抵抗値R1に応じてインピーダンスZ
1が生じる。具体的には、インピーダンスZ1は、容量
値Ca及び抵抗値R1から次の式(2)で与えられる。 但し、上記式(2)において、ωは角周波数である。周
波数をfとしたとき、角周波数ωは2π・fで与えられ
る。
|は、上述の式(2)から次の式(3)で与えられる。
路2は、互いに並列に接続されたキャパシタ回路21及
び第2の抵抗回路22を含んでいるから、キャパシタ回
路21の容量値C1及び第2の抵抗回路22の抵抗値R
2に応じてインピーダンスZ2が生じる。具体的には、
インピーダンスZ2は、容量値C1及び抵抗値R2から
次の式(4)で与えられる。
|は、上述の式(4)から次の式(5)で与えられる。
直列に接続されて直列回路を構成し、その直列回路の両
端が1対の入力端子T1、T2に導かれている。従っ
て、電源9により入力端子T1、T2間に入力直流電圧
Vinを印加すると、この入力直流電圧Vinが、第2
の回路2に対する第1の回路1のインピーダンス比|Z
1/Z2|に応じて第1の回路1に分圧される。具体的
には、比|Z1/Z2|は、前述の式(3)、(5)か
ら次の式(6)で与えられる。
路1に分圧されるから、第1の回路1に含まれる圧電ア
クチュエータ素子11にも、入力直流電圧Vinに応じ
た電圧V1が印加される。従って、入力端子T1、T2
間の入力直流電圧Vinを変化させることにより、圧電
アクチュエータ素子11に印加される電圧V1を変化さ
せ、圧電アクチュエータ素子11の変位量を制御するこ
とができる。図示実施例では、第1の回路1と圧電アク
チュエータ素子11とに同じ電圧V1が印加される。
直流電圧Vinを変化させると、圧電アクチュエータ素
子11に印加される電圧V1は定常状態から変化し、こ
の電圧V1が安定化されるまで過渡状態が生じる。
る圧電アクチュエータ素子11の容量値Ca及び第1の
抵抗回路12の抵抗値R1、並びに、第2の回路2に含
まれるキャパシタ回路21の容量値C1及び第2の抵抗
回路22の抵抗値R2を、適切な値に設定すればよい。
例えば、前述の条件式(1) Ca・R1<C1・R2 (1) を満たすように設定すればよい。
1/Z2|が、周波数成分をほとんど含まない定常状態
よりも周波数成分を含む過渡状態で大きくなるように設
定される。例えば、条件式(1)を満たす上述の例1の
場合、前述の式(6)に例1の各数値を代入すると、イ
ンピーダンス比|Z1/Z2|は、周波数成分をほとん
ど含まない定常状態(周波数f=0Hz)での値αが約
3となり、周波数成分を含む過渡状態(周波数f≧1H
z)での値βが約13となる。従って、インピーダンス
比|Z1/Z2|は、定常状態での値αに比較して、過
渡状態での値βが4倍以上大きくなる。
位量を制御する上で入力直流電圧Vinを変化させたと
き、第1の回路1には、定常状態での印加電圧よりも大
きな電圧が一時的に印加され、圧電アクチュエータ素子
11にも、必要電圧を越えた電圧が一時的に印加され
る。これにより、圧電アクチュエータ素子11の変位量
におけるヒステリシスが低減される。
タ素子の変位量との関係を示す実験データである。この
実験データは上述の例1による実験データであり、横軸
は圧電アクチュエータ素子11の変位量[μm]を示
し、縦軸は入力端子T1、T2間の入力直流電圧Vin
[V]を示している。図3において、実線で示された特
性U1は、入力直流電圧Vinを0Vから60Vに増大
させた過程(電圧増大過程)での特性であり、破線で示
された特性U2は、入力直流電圧Vinを60Vから0
Vに減少させた過程(電圧減少過程)での特性である。
図3を参照すると、電圧増大過程での特性U1と、電圧
減少過程での特性U2との差はごく僅かとなり、入力直
流電圧Vinに対する変位量のヒステリシスはごく小さ
くなっている。
御回路等を設けることなしに圧電アクチュエータ素子1
1の変位量を制御することが可能となり、システム構成
が簡略化される。
に圧電アクチュエータ素子11の変位量を制御すること
が可能となる。従って、高電圧印加のための特別な構成
が不要となり、小型化が容易となる。
ンピーダンスZ1、Z2は、それらの大きさ|Z1|、
|Z2|が次の条件式(7) |Z1|>|Z2| (7) を満たすように設定される。例えば、先の例1の場合、
前述したように、インピーダンス比|Z1/Z2|は、
周波数成分をほとんど含まない定常状態(周波数f=0
Hz)での値αが約3となり、周波数成分を含む過渡状
態(周波数f≧1Hz)での値βが約13となるから、
上記条件式(7)を満たす。
回路1、2のインピーダンスZ1、Z2を設定すると、
第1の回路1の圧電アクチュエータ素子11に、充分な
電圧V1が印加される。これにより、圧電アクチュエー
タ素子11の変位量を充分に制御できる。
ータ素子11は、一方の電極111が1つの入力端子T
1に導かれ、他方の電極112が第2の回路2を介して
もう1つの入力端子T2に導かれている。前述のよう
に、これらの入力端子T1、T2の間には入力直流電圧
Vinが印加され、入力直流電圧Vinの極性は、入力
端子T2に対して入力端子T1の電位を高くする向きで
ある。従って、圧電アクチュエータ素子11に印加され
る電圧V1の極性は、電極112に対して電極111の
電位を高くする向きとなる。
置の別の実施例における回路構成を示す回路図である。
図示において、図1、図2に図示した構成部分と同一の
構成部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
いることである。整流回路4は、圧電アクチュエータ素
子11に並列に接続されている。具体的には、圧電アク
チュエータ素子11の一方の電極111に整流回路4の
一端を接続して1つの接続点P1を構成しており、更
に、アクチュエータ素子11の他方の電極112に整流
回路4の他端を接続してもう1つの接続点P2を構成し
ている。これらの接続点P1、P2で見ると、圧電アク
チュエータ素子11に印加される電圧V1の極性は、接
続点P2に対して接続点P1の電位を高くする向きとみ
ることができる。
素子11に印加されるべき電圧V1の極性とは逆方向に
方向付けられている。詳しくは、整流回路4は、接続点
P2から整流回路4を経由して接続点P1に電流を流す
方向に方向付けられている。
素子41のみにより構成されており、整流素子41は、
圧電アクチュエータ素子11に印加されるべき電圧V1
の極性とは逆方向に方向付けられている。整流素子41
は、例えばダイオードである。図示実施例と異なり、整
流回路は、複数の整流素子を用いて構成してもよい。例
えば、複数の整流素子を互いに直列または並列に接続し
て構成してもよい。
な逆電圧が印加されると、分極の消滅や特性劣化等を生
じる恐れがある。特に、積層型の圧電アクチュエータ素
子の場合、一枚あたりの素子厚みが薄いので、分極消滅
や特性劣化等の恐れは大きい。
ュエータ素子11に並列に接続され、圧電アクチュエー
タ素子11に印加されるべき電圧V1の極性とは逆方向
に方向付けられている。この整流回路4により、圧電ア
クチュエータ素子11は、大きな逆電圧が印加されない
ように保護される。従って、圧電アクチュエータ素子1
1の分極消滅や特性劣化等が防止される。
のような効果が得られる。 (a)圧電アクチュエータにおける変位量のヒステリシ
スを低減し得る圧電アクチュエータ装置を提供すること
ができる。 (b)システム構成を簡略化し得る圧電アクチュエータ
装置を提供することができる。 (c)高電圧印加が不要な圧電アクチュエータ装置を提
供することができる。
成を示す回路図である。
量との関係を示す実験データである。
施例における回路構成を示す回路図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 第1の回路と、第2の回路とを含む圧電
アクチュエータ装置であって、 前記第1の回路は、圧電アクチュエータ素子及び第1の
抵抗回路を含み、前記圧電アクチュエータ素子及び前記
第1の抵抗回路が互いに並列に接続されており、 前記第2の回路は、キャパシタ回路及び第2の抵抗回路
を含み、前記キャパシタ回路及び前記第2の抵抗回路が
互いに並列に接続されており、 前記第1の回路及び前記第2の回路は、互いに直列に接
続されて直列回路を構成し、その直列回路の両端が1対
の入力端子に導かれている圧電アクチュエータ装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載された圧電アクチュエー
タ装置であって、 前記圧電アクチュエータ素子の容量値をCa、前記第1
の抵抗回路の抵抗値をR1、前記キャパシタ回路の容量
値をC1、前記第2の抵抗回路の抵抗値をR2としたと
き、次の条件式 Ca・R1<C1・R2 を満たす圧電アクチュエータ装置。 - 【請求項3】 請求項1または2の何れかに記載された
圧電アクチュエータ装置であって、更に、整流回路を含
み、 前記整流回路は、前記圧電アクチュエータ素子に並列に
接続され、前記圧電アクチュエータ素子に印加されるべ
き電圧の極性とは逆方向に方向付けられている圧電アク
チュエータ装置。
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