JP2003161788A - 無線機能付き腕時計 - Google Patents

無線機能付き腕時計

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JP2003161788A JP2002156175A JP2002156175A JP2003161788A JP 2003161788 A JP2003161788 A JP 2003161788A JP 2002156175 A JP2002156175 A JP 2002156175A JP 2002156175 A JP2002156175 A JP 2002156175A JP 2003161788 A JP2003161788 A JP 2003161788A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観に高級感のある無線機能付き腕時計を提
供する 【解決手段】 長波標準電波を受信するアンテナ17
を、ケーシング12、ケーシング13および裏蓋14に
より構成された筐体に収納する。ケーシング12は、ス
テンレス鋼、真鍮およびチタン等の導電体材により構成
され、収納されるアンテナ17のコイル両端に対応する
部分に切欠部C1、C2が形成される。長波標準電波は
切欠部C1、C2を通過してアンテナ17に受信され
る。ケーシング12は非導電体により構成される。裏蓋
14は、ステンレス鋼、真鍮およびチタン等の導電体材
により構成された外枠141に、ガラス材等の非導電体
材により構成された円盤部142を嵌合させている。円
盤部142は表面処理加工により金属材と同様の外観に
仕上げられる。この構成の筐体によって、無線機能付き
腕時計は、長波標準電波を受信可能であり、かつ、その
外観に高級感を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線機能付き腕時
計に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、長波標準電波を受信し、この受信
信号に基づいて時刻修正を行う機能を備えた電波修正時
計が販売などされている。長波標準電波とは、現在時刻
を示す信号によって搬送波を変調した電波のことであ
り、例えば日本では、40kHz程度の周波数で送信さ
れている。
【0003】ところで、電波修正時計にあっては、長波
標準電波を受信するためのアンテナが時計ケースの外側
に設けられるのではなく、時計ケースに内蔵されるのが
一般的である。したがって、時計ケースの材質が金属等
の導電体材であると、長波標準電波が時計ケースにより
遮蔽されるため、内蔵のアンテナが長波標準電波を受信
できなくなってしまう。そこで、電波修正時計の時計ケ
ースの材質には、導電体材ではなく、例えば、プラスチ
ック材等の非導電体材が一般的に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラス
チック等の非導電体材は、ステンレス鋼、真鍮およびチ
タン等の導電体材に比べ、質感(色調など)に高級感が
ないため、非導電体材からなる時計ケースでは、電波修
正時計に高級感が感じられなくなってしまう。また、非
導電体材でありながらも、質感に高級感がある材料とし
て、例えばセラミックがあるものの、セラミックは、材
料コストが高いため、セラミックを時計ケースに利用す
ると、電波修正時計自体の価格が高くなってしまう。
【0005】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、安価であり、かつ、外観に高級感のある無線
機能付き腕時計を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、電波を受信し、当該受信した電波に含ま
れる情報に基づいて制御を行う無線機能付き腕時計にお
いて、前記電波を受信するループアンテナと、非導電体
材からなり、前記ループアンテナを収納する第1の時計
ケースであって、側面を有し、ループアンテナのループ
開口面が当該側面と対向するように前記ループアンテナ
を収納する第1の時計ケースと、前記第1の時計ケース
の外側を覆うように前記第1の時計ケースに装着される
金属材からなる第2の時計ケースであって、前記第1の
時計ケースに収納されたループアンテナのループ開口面
と対向する箇所のうち、少なくとも1箇所に切欠部が形
成された第2の時計ケースとを備える無線機能付き腕時
計を提供する。この無線機能付き腕時計によれば、金属
製の第2の時計ケースによって時計ケースが構成されて
おり、金属の質感から利用者に高級感を抱かせることが
できる。これに加えて、金属製の第2の時計ケースに
は、ループアンテナのループ開口面と対向する箇所のう
ち、少なくとも1箇所に切欠部が形成されているから、
この金属製の第2の時計ケース内部にループアンテナが
配置されていても、電波がループアンテナのループ開口
面まで到達し、これにより、ループアンテナは、電波を
受信することができるのである。なお、本発明に係る無
線機能付き腕時計は、長波標準電波を受信し、表示時刻
の修正をする、いわゆる電波時計に適用されても良いこ
とは勿論である。
【0007】ここで、前記第2の時計ケースには、前記
ループアンテナのループ開口面と対向する2箇所に前記
切欠部が形成されている構成が望ましい。この構成によ
れば、ループアンテナがコイル状の物である場合に、コ
イルの両端にある各ループ開口面に電波が到達すること
になり、受信感度を高めることができるのである。
【0008】また、本発明に係る無線機能付き腕時計に
あっては、時刻を表示するための時計モジュールと、前
記ループアンテナとは、裏蓋の内面上に重ならならない
ように前記内面上に略水平になるように配置される構成
が好ましい。この構成により、時計モジュールとループ
アンテナとが同一平面内に配置されるため、第1および
第2の時計ケースの厚さを薄型にすることができる。
【0009】また、前記ループアンテナは、磁性体から
なる芯を有し、前記第2の時計ケースに形成された切欠
部の開口面積は、前記芯の断面積の約50%よりも大き
い構成が望ましい。このような構成とすることで、芯
(コア)に電波の磁界成分が集中し、さらに、切欠部の
開口面積を芯の断面積の約50%よりも大きくすること
で、ループアンテナのループ開口面では十分な電波強度
が得られ、ループアンテナによる受信特性が向上するこ
ととなる。
【0010】ここで、電波修正時計の文字板が導電体材
で形成されている場合、切欠部を通過して第1の時計ケ
ース内部に到達した電波の磁界成分が文字板に誘引され
てしまい、ループアンテナのループ開口面に到達する電
波の磁界強度が低下するから、信号の受信レベルが低下
する恐れがある。そこで、本発明の無線機能付き腕時計
にあっては、文字板を非導電材から形成する構成とする
ことで、第1の時計ケース内部に到達した電波を減衰さ
せることなく、ループアンテナの受信レベルを向上させ
ることができる。
【0011】また、前記第1の時計ケースの表面のう
ち、少なくとも前記第2の時計ケースの切欠部に対応す
る表面は、金属材と略同様の質感を有する構成が好まし
い。この構成によれば、外観上、前記第1の時計ケース
と、金属材よりなる第2の時計ケースとの一体感が向上
し、無線機能付き腕時計の高級感をさらに高めることが
できる。なお、前記第2の時計ケースは、ステンレス
鋼、真鍮もしくはチタンのうち、いずれか一の材質から
形成されることが好ましい。
【0012】また、前記第1の時計ケースまたは前記第
2の時計ケースに取り付けられる裏蓋をさらに備え、前
記裏蓋は、導電体材からなるリング状の外周部と、非導
電体材からなり、前記外周部に嵌合された円盤部とを備
える構成が好ましい。この構成によれば、裏蓋の円盤部
が非導電体材からなるため、第2の時計ケースに形成さ
れた切欠部から第1の時計ケース内部に侵入した電波が
裏蓋の円盤部に誘引されるのが防止され、これにより、
ループアンテナの受信特性の劣化が防止される。
【0013】さらにまた、前記円盤部は、金属材と略同
様の質感を備える構成が好ましい。この構成によれば、
無線機能付き腕時計の表面および側面を形成する第2の
時計ケースと、裏面を形成する裏蓋の円盤部との質感が
金属材に統一され、高級感を高めることができるのであ
る。
【0014】また、前記切欠部が形成された箇所に設け
られる操作子であり、非導電体材からなる操作子をさら
に具備する構成が望ましい。この構成によれば、例えば
ボタンなどの操作子が切欠部に配置されることにより、
利用者に切欠部を認識させ難くし、切欠部に対してデザ
イン上の違和感を覚えさせることがないようになる。さ
らに、操作子が非導電体材から形成されているため、こ
の操作子によって電波が遮蔽されることなく、切欠部か
ら第1の時計ケース内部へ電波が到達するようになる。
【0015】さらにまた、一般に、時計を腕に装着する
際のバンドが装着される部材が金属材であると、時計の
外装の高級感が高まる。そこで、前記第2の時計ケース
は、時計バンドが装着されるバンド装着部を備える構成
が好ましい。このような構成にすることで、金属材から
なる第2の時計ケースに時計バンドが装着されこととな
り、時計の外装における高級感が高まることとなる。な
お、この構成において、前記第2の時計ケースに取り付
けられる裏蓋をさらに備え、前記裏蓋は、導電体材から
なる構成がより好ましい。この構成によれば、第2の時
計ケースおよび裏蓋とを導電体材から構成できるので、
高級感を向上させることができると共に、第2の時計ケ
ースに切欠部が形成されているため、第1の時計ケース
に収容されたループアンテナの受信特性の劣化が防止さ
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】<1.第1実施形態> <1−1.第1実施形態の構成>図1は、本発明の一実
施形態である電波修正時計1の構成を示す分解斜視図で
あり、図2は、電波修正時計1の構成を示す断面図およ
び平面図である。なお、図2には本発明の理解に必要な
部分のみが図示されており、そうでないものは図示が省
略されている。また、図3は時計モジュールの一構成要
素である運針機構を示す斜視図であり、図4はアンテナ
による長波標準電波の受信を説明する概念図である。
【0017】図1に示すように、本実施形態に係る電波
修正時計1は、長波標準電波(日本JJY:40kHz
/60kHz、アメリカWWVB:60kHz、ドイツ
DCF77:77.5kHz)を受信するためのアンテ
ナ17を備えており、先ず、このアンテナ17による長
波標準電波の受信について、図4を参照して説明する。
同図に示すように、ループアンテナであるアンテナ17
にあっては、ループ開口面17a、17bの各々を貫く
長波標準電波(詳細には、長波標準電波の磁界成分)が
時間変動するに応じて、電磁誘導により、コイル状のア
ンテナ17に誘導起電力(誘導起電圧)が発生する。そ
して、誘導起電力によるコイル両端の電位の変動が受信
信号として検出されるようになっている。すなわち、ア
ンテナ17は、ループ開口面17aとループ開口面17
bとを結ぶ延長線の方向の磁界に反応する指向性を有し
ている。
【0018】ところで、図1に示すように、上述のアン
テナ17は、電波修正時計1が備えるケーシング13内
に収容され、また、このケーシング13は、外側からケ
ーシング12によって覆われている。ここで、このケー
シング12は、導電体材である金属から形成されている
ため、このケーシング12によってケーシング13の表
面を完全に覆ってしまうと、長波標準電波がケーシング
12によって遮蔽され、ケーシング13内部のアンテナ
17まで到達しなくなってしまう。また、ケーシング1
2の材質をプラスチック等の非導電体材とすると、質感
に高級感がなくなってしまう。そこで、本実施形態で
は、図1および図2に示すように、ケーシング12にお
けるアンテナ17のループ開口面17a、17bに対向
する箇所の各々に切欠部C1、C2を形成し、長波標準
電波が各切欠部C1、C2からアンテナ17のループ開
口面17a、17bに到達する構成となっている。この
ように、アンテナ17のループ開口面17a、17bの
各々に対向する箇所に切欠部C1、C2が形成されたケ
ーシング12を用いる構成とすることで、ケーシング1
2によりループ開口面17a、17bと対向する箇所を
除く部分を導電体材である金属材によってケーシング1
3を覆ったとしても、アンテナ17によって長波標準電
波が受信されるのである。これに加えて、図4に示すよ
うに、アンテナ17に強磁性体であるフェライトからな
るフェライトコア171を利用すれば、このフェライト
コア171に長波標準電波が集中し、切欠部C1、C2
における電波強度が高くなるため、長波標準電波の受信
感度をより向上させることが可能となる。なお、アンテ
ナ17には、コアには、上述したフェライトに限らず、
磁性体材料であれば任意の材料を用いることができ、例
えば、金属箔を数十枚積層してなるアモルファス材を用
いることもできる。また、切欠部C1、C2の開口面積
が広いほど、アンテナ17のループ開口面17a、17
bにおける電波強度が高まり、長波標準電波の受信感度
は向上するが、一般的には、切欠部C1、C2の開口面
積は、アンテナ17のフェライトコア171の断面積の
半分程度あれば十分である。また、ケーシング12に
は、切欠部C1、C2の2箇所の切欠部が形成されてい
るが、アンテナ17のループ開口面17a、17bに十
分な強度の長波標準電波が到達するのであれば、いずれ
か1箇所のみでも良い。
【0019】次いで、本実施形態に係る電波修正時計1
の構成について詳述する。図1に示すように電波修正時
計1は、上述したケーシング12およびケーシング13
と、裏蓋14とを備えている。ケーシング12は、例え
ば、ステンレス鋼、真鍮およびチタンといった導電体材
である金属材からなり、その中央には、円形の開口部が
形成されている。この開口部には、図2(a)に示すよ
うに、円盤状の透明ガラス盤であるカバーガラス11が
嵌め込まれており、このカバーガラス11と、ケーシン
グ12および13と、裏蓋14とによって電波修正時計
1の筐体が構成されている。なお、この図2(a)の断
面図は、アンテナ17およびボタン28を横断するよう
に切った断面を示すものではない。
【0020】ケーシング12の表面に対しては、例えば
鏡面仕上げ処理などの表面加工処理が十分に施されてお
り、金属の質感(例えば色調など)を強調することによ
り、電波修正時計1の外観上の高級感が高まるようにな
っている。また、ケーシング12には、バンド装着部1
21が形成されており、このバンド装着部121には、
バネ棒181によって時計バンド18が装着される。時
計バンド18およびバネ棒181は、ステンレス鋼、真
鍮およびチタン等の導電体材である金属材からなってお
り、利用者の腕に時計を装着するためのバンドが装着さ
れる部位を金属と略同様な質感を有したものとすること
で、高級感が高まるのである。
【0021】次いで、図1において、ケーシング13
は、例えばプラスチック材などの非導電体材からなる円
環状部材であり、このケーシング13には、その外側を
覆うようにケーシング12が装着される。上述したよう
に、ケーシング12の側面上でアンテナ17のループ開
口面に対向する位置には、2つの切欠部C1、C2が形
成されている。この構成において、ケーシング12によ
ってケーシング13が覆われたときに、非導電体材から
なるケーシング13の側面が切欠部C1、C2から露出
され、電波修正時計1の外観における質感の一体感が損
なわれてしまうことになる。そこで、本実施形態では、
ケーシング13の表面のうち、少なくとも各切欠部C
1、C2に対応する表面に、金属粉末を混ぜたメタリッ
ク調の塗装などの表面加工処理が施されることにより、
ケーシング13と金属材からなるケーシング12との一
体感を高めている。このように、電波修正時計1の外観
の質感を金属に統一することで、高級感が高まるのであ
る。
【0022】また、図1および図2(b)に示すよう
に、操作子であるボタン28が時計における2時および
10時方向の2箇所に設けられている。このように、ボ
タン28の配置位置をアンテナ17のループ開口面17
a、17bから離れた位置に配置することで、ボタン2
8や、当該ボタン28と係合するスイッチ部(不図示)
などが導電材から形成されたとしても、アンテナ17の
受信感度に与える影響を抑えることができる。なお、ボ
タン28の配置位置は、図2(c)に示すように、デザ
イン上等の都合から、アンテナ17のループ開口面17
a、17bの近傍である時計の4時および8時方向に配
置する場合には、当該ボタン28の材質を非導電体材と
すれば良く、これにより、アンテナ17の受信感度に与
える影響を抑えることができる。また、本実施形態にお
いては、ボタン28の数は2つとしたが、ボタンの数は
電波修正時計1が備える機能の内容によって決められる
ものであり、幾つであっても構わない。
【0023】次いで、図1に示すように、ケーシング1
2、13と裏蓋14などからなる上述の筐体には、文字
板15、時計モジュール16およびアンテナ17が収納
されている。文字板15は、平板状部材であり、図2
(a)に示すように、カバーガラス11の図中下方に裏
蓋14に対して略水平に固定され、また、この文字板1
5の図中下方には、時計モジュール16およびアンテナ
17が配置されている。ここで、本実施形態では、文字
板15の材質に、紙材もしくはプラスチック材といった
非導電体材が用いられるが、これについては後述するこ
とにする。
【0024】時計モジュール16は、時刻表示をするた
めのものであり、運針機構と、ICチップ(不図示)と
を備えている。このうち、運針機構は、秒針71、分針
72および時針73の各針を駆動する機構であり、その
構成を図3に示す。この図に示すように、運針機構は、
秒車74、2番車75、および筒車76が互いに連動す
るように構成された輪列を有している。秒車74の回転
軸には、秒針71の一端が取り付けられており、また、
2番車75の回転軸には、分針72の一端が取り付けら
れている。さらにまた、筒車76の回転軸には、時針7
3の一端が取り付けられている。秒車74は、後述する
秒モータ25によって回転駆動され、この回転が2番車
75および筒車76に伝達されることにより、秒針7
1、分針72および時針73の各々が駆動され、時刻に
応じた方向を指し示す。これにより、利用者は、秒針7
1、分針72および時針73の指し示す方向をカバーガ
ラス11越しに見ることで、現在時刻が分かるのであ
る。
【0025】秒車74の表面には、秒車74の回転軸を
中心とする円状の軌道に沿って特定の磁気情報パターン
で帯磁された磁性体が貼付されている。また、秒針71
の位置(回転角度)を求めるべく、この磁気情報パター
ンを読み取る秒針用検出素子741が秒車74の表面の
磁性体と検出面が対向するように固定されている。同様
に、2番車75、筒車76にも磁性体が貼付されてお
り、2番車75に貼付られた磁性体と対向するように分
針用検出素子751が固定され、筒車76に貼付られた
磁性体と対向するように時針用検出素子761が固定さ
れている。秒針用検出素子741、分針用検出素子75
1および時針用検出素子761の各々は、読み取った磁
気情報パターンに応じた検出信号を時計モジュール16
のICチップに出力する。
【0026】ICチップは、秒針用検出素子741、分
針用検出素子751および時針用検出素子761の各々
からの検出信号に基づいて秒針71、分針72、および
時針73の現在の指針位置を求める回路を備えている。
また、ICチップは、運針機構の駆動制御および長波標
準電波に基づく時刻修正といった各種処理を行う回路を
含む。なお、当該電波修正時計1の電気的構成について
は、後に詳述する。
【0027】さて、図1において、上述したアンテナ1
7は、長波標準電波を受信し、受信信号を時計モジュー
ル16に供給する。図2に示すように、アンテナ17
は、その長軸が裏蓋14に対して略水平になるようにケ
ーシング13内に配置され、アンテナ17のループ開口
面17a、17bの各々がケーシング13の側面と対向
するようになっている。
【0028】次いで、裏蓋14は、ケーシング13の底
部に装着される部材である。より具体的に説明すると、
裏蓋14は、ステンレス鋼、真鍮もしくはチタン等の金
属材からなるリング状の外枠141に、ガラス材等の非
導電体材からなる円盤部142を嵌合させて構成されて
いる。円盤部142は、例えばメッキ処理などの表面加
工を施され、金属材と同様の質感となっており、このよ
うに構成された裏蓋14はケーシング12に嵌め込みま
たはネジ止めで固定される。このように、本実施形態に
あっては、利用者の目に触れる部位、すなわち、ケーシ
ング12、裏蓋14の円盤部142、および、ケーシン
グ13の表面のうち切欠部C1〜C3に対応する各部分
が金属であるか、または、金属と略同様な質感を有して
いるため、電波修正時計1の外観上の質感が金属に統一
され、これにより、高級感を向上させることができるよ
うになっている。
【0029】また、本実施形態にあっては、上述したよ
うに文字板15の材質に非導電体材が用いられている。
その理由は次の通りである。仮に文字板15を導電体材
によって構成した場合、切欠部C1、C2から電波修正
時計1の筐体内部に到達した長波標準電波が導電体材か
らなる文字板15に誘引され、アンテナ17のループ開
口面17a、17bに到達する電波強度が減衰し、アン
テナ17の受信特性が劣化する。そこで、本実施形態で
は、文字板15を紙材もしくはプラスチック材といった
非導電体材から形成し、電波修正時計1の筐体内部に到
達した長波標準電波が減衰することなくアンテナ17の
ループ開口面17a、17bに到達するようにしてい
る。また、同様に、裏蓋14の円盤部142の材質を非
導電体材とすることで、電波修正時計1の表裏面(図2
(a)における上下面)から筐体内に到達する長波標準
電波により、アンテナ17の受信特性の向上が図られ
る。さらにまた、アンテナ17の受信特性の劣化を防止
するために、アンテナ17は、金属材を多く含む運針機
構から離間して配置されることが望ましい。しかしなが
ら、腕時計にあっては、筐体のサイズに制限がある。そ
こで、本実施形態にあっては、図1に示すように、この
運針機構を含む時計モジュール16と、アンテナ17と
を、裏蓋14の面上に重ならないように略水平になるよ
うに配置して、筐体の厚みを薄くすると共に、アンテナ
17がケーシング13の内側面に近接するように(すな
わち、ケーシング13の隅に)配置して、アンテナ17
を時計モジュール16から可能な限り離間することによ
り、アンテナ17の受信特性の劣化を防止しているので
ある。なお、時計バンド18は、アンテナ17と十分に
離間しているため、その材質に、金属材を用いたとして
も、アンテナ17による長波標準電波の受信が妨げられ
ることがない。そこで、本実施形態にあっては、時計バ
ンド18の材質に金属材を用いることにより、金属材の
質感によって高級感を高めるようにしている。
【0030】次いで、電波修正時計1の電気的構成につ
いて説明する。図5は、時計モジュール16およびその
周辺装置の電気的構成を示すブロック図である。図5に
おいて、時計モジュール16の構成要素のうち発振部2
1と、受信処理部22と、制御部23と、駆動部24と
は、上述したICチップ内に形成された回路である。
【0031】発振部21は、発振回路(図示せず)と合
成回路(図示せず)とを備えている。発振回路には、水
晶振動子211が基準発振源として接続されている。発
振回路は、所定周波数の基準パルスを生成して合成回路
に出力する。合成回路は、基準パルスを分周して分周パ
ルスを生成し、その分周パルスと基準パルスとを合成す
ることで、パルス幅やエッジの発生タイミングが互いに
異なるパルス信号を発生し、制御部23へ供給する。
【0032】受信処理部22は、アンテナ17からのア
ナログ受信信号91に各種処理を施し、長波標準電波に
含まれる標準時刻情報を得る。図6は、受信処理部22
の電気的構成を示すブロック図である。図6に示すよう
に、受信処理部22は、増幅回路51と、バンドパスフ
ィルタ52と、復調回路53と、AGC(AutomaticGai
n Control)回路54と、デコード回路55とを備えて
いる。
【0033】増幅回路51は、アンテナ17に電気的に
接続されており、アンテナ17にからのアナログ受信信
号91を増幅して、バンドパスフィルタ52に供給す
る。バンドパスフィルタ52は、アナログ受信信号91
のうち所定の周波数成分のみを、復調回路53に供給す
る。復調回路53は、入力されたアナログ受信信号91
を平滑化して復調する。AGC回路54は、復調回路5
3の出力信号のレベルを所定のレベルと比較し、長波標
準電波の受信レベルが一定となるように、増幅回路51
における信号増幅率を調節する。デコード回路55は、
復調されたアナログ受信信号91をA/D変換してデジ
タル信号とし、当該デジタル信号から現在時刻情報を示
すタイムコード92を得る。
【0034】ここで、図7乃至図10を参照しつつ、タ
イムコード92について説明する。長波標準電波には、
図7に示すフォーマットのタイムコード92が含まれて
いる。タイムコード92は、60個のセグメントを備
え、各セグメントに対して一つの信号が送信される。一
つの信号を送信するためには1秒かかり、60個の信号
(1分)によって一つの時間情報の組が構成される。送
信される信号は、「1」、「0」、および「P」の三種
類のうちのいずれか一つである。
【0035】図8乃至図10に示されるように、それぞ
れの信号の種類はデューティ比によって特定される。図
8は、大きな振幅が0.5秒間継続(デューティ比5
0)し、「1」を表す信号波形を示している。図9は、
大きな振幅が0.8秒間継続(デューティ比80)し、
「0」を表す波形を示している。図10は、大きな振幅
が0.2秒間継続(デューティ比20)し、「P」を表
す波形を示している。
【0036】図7に示されるように、タイムコード92
のフォーマットは、現在分を示す分情報921と、現在
時を示す時情報922と、現在日を表す日情報923と
を含んでいる。現在日として示されるのは、その年の1
月1日からの通算日である。
【0037】また、図7に示すタイムコード92のフォ
ーマットにおける「P」と「0」のパラメータは、無線
信号とタイムコード92のフォーマットとの同期に用い
られる所定のパラメータである。二つの「P」が連続す
ると、秒が「00」であることを意味する。
【0038】図7に示すタイムコード92のフォーマッ
ト中の「N」表示は、信号「1」が送信された場合に
「N」表示がON状態となり、分の加算に用いられると
いうことを意味する。「1」以外の信号が送信された場
合には、「N」表示はOFF状態となって加算には用い
られない。図7に示す「N」表示は、加算のための重み
付けを持っている。例えば、分情報921が"1","
0","1","0","0","1","1","1"というデー
タ列であった場合には、現在分は40*1+20*0+
10*1+0*0+8*0+4*1+2*1+1*1=
57[分]となる。
【0039】上記フォーマットのタイムコード92が、
受信処理部22から制御部23に出力される。図5にお
いて、制御部23は、時計モジュール16を中枢的に制
御する装置である。この制御部23は、受信制御回路部
41と、駆動制御回路部42と、秒カウンタ回路部43
と、時分カウンタ回路部44とを備えている。更に、秒
カウンタ回路43は、秒位置カウンタ431、秒時刻カ
ウンタ432および秒一致検出回路433を備えてお
り、時分カウンタ回路44は、時分位置カウンタ44
1、時分時刻カウンタ442および時分一致検出回路4
43を備えている。
【0040】駆動制御回路部42は、発振部21から出
力される各種のパルス信号に基づいて、秒針、分針、お
よび時針を運針するための信号である駆動パルス信号を
生成する回路である。通常、駆動制御回路部42は、1
秒周期で秒針を進めるためのパルス信号を出力し、1分
周期で分針を進めるためのパルス信号を出力する。一
方、表示時刻を修正する場合、駆動制御回路部42は、
通常よりも短い周期で各指針表示位置を早送りするため
のパルス信号を出力する。
【0041】駆動部24は、秒駆動回路31と、時分駆
動回路32とを備えている。秒駆動回路31は、制御部
23内の駆動制御回路部42より供給されるさまざまな
駆動パルスに基づき、秒針を駆動するモータである秒モ
ータ25を動作させる回路である。時分駆動回路32
は、駆動制御回路部42より供給されるさまざまな駆動
パルスに基づき、分針を駆動させるモータである時分モ
ータ26を動作させる回路である。上記図2を用いた説
明では秒モータ25のみを図示したが、ここでは秒モー
タ25と時分モータ26との2つのモータを持つ構成で
説明を行っている。2モータ構成の方が、時刻修正のた
めの針位置移動に要する時間を短くできるという利点が
ある。なお、秒モータ25および時分モータ26は、い
わゆるステッピングモータである。
【0042】電池27は、時計モジュール16が動作す
るための電源を供給する装置である。電池27には、1
次電池を使用することも、2次電池を使用することも可
能である。ボタン28は、例えばリュウズであり、これ
は時計モジュール16の構成要素ではないが、本実施形
態の理解を容易にするため、時計モジュール16ととも
に図示されている。電波修正時計1の利用者は、このボ
タン28を介して、駆動制御回路部41を操作すること
ができ、手動で、日付や時刻などの表示を修正すること
ができる。
【0043】なお、タイムコード92に基づいて電波修
正時計1が表示時刻を修正する動作は、駆動制御回路部
42による制御の下、受信制御回路部41、秒カウンタ
回路部43および時分カウンタ回路部44を用いて行わ
れる。この表示時刻の修正動作については、説明の重複
を避けるため、次の動作説明において詳述する。
【0044】<1−2.第1実施形態の動作>本実施形
態の電波修正時計1では、高級感を高めるために、ケー
シング12の材料としてステンレス鋼、真鍮およびチタ
ンといった導電体材である金属材を用いている。その一
方で、ケーシング12には、時計内部のアンテナ17の
ループ開口面17a、17bの各々に対応した各部位に
切欠部C1、C2が形成されているため、アンテナ17
は、長波標準電波を受信することができる。
【0045】図11は、電波修正時計1の表示時刻修正
動作を示すフローチャートである。まず、利用者によっ
て予めセットされた所定の時刻が訪れたり、ボタン28
によって利用者が時刻修正動作を手動で開始した場合、
図示せぬ制御装置から出力される信号をトリガとして、
長波標準電波の受信動作が開始する(ステップs10
0)。
【0046】受信処理部22は、アンテナ17を介して
アナログ受信信号91が供給されると、そのデューティ
比を1秒毎に算出する。そして、受信処理部22は演算
を60秒間繰り返し、タイムコード92を取得する(ス
テップs101においてYes)。
【0047】次に、受信処理部22は、取得したタイム
コード92を、制御部23に出力する。制御部23で
は、駆動制御回路部42による制御の下、受信制御回路
部41と、秒カウンタ回路部43と、時分カウンタ回路
部44とが、タイムコード92に基づいた表示時刻の修
正動作に入る。
【0048】受信制御回路部41は、受信処理部22か
らタイムコード92を供給されると、タイムコード92
から秒に相当するデータと、時分に相当するデータと
の、二つのデータを生成し、秒を示すデータを秒カウン
タ回路部43内の秒時刻カウンタ432の初期値とし
て、時分を示すデータを時分カウンタ回路部44の時分
時刻カウンタ442の初期値として、それぞれセットす
る(ステップs102)。
【0049】そして、秒時刻カウンタ432は、発振部
21から1秒周期で発生されるパルスをカウントする。
このカウントの結果、ステップs102において初期値
としてセットされた値は1秒周期で増加していき、その
カウント結果は、現在の秒を示す現在秒データ93とし
て、秒一致検出回路433へと出力される。同様に、時
分時刻カウンタ442は、発振部21から1分周期で発
生されるパルスをカウントする。このカウントの結果、
ステップs102において初期値としてセットされた値
は1分周期で増加していくこととなり、カウント結果
は、現在の時分を示す現在時分データ94として、時分
一致検出回路443へと出力される。
【0050】その後、駆動制御回路部42は、秒針、分
針、および時針により表示されている時刻を運針機構の
磁気情報パターン(図示せず)を読み取ることにより求
め、秒を表すデータを秒カウンタ回路部43内の秒位置
カウンタ431の初期値として、時分を表すデータを時
分カウンタ回路部44内の時分位置カウンタ441の初
期値としてそれぞれセットする(ステップs103)。
【0051】上記ステップs103において初期値をセ
ットされた秒位置カウンタ431は、1秒周期で値を増
加していき、その値を秒を示す表示秒データ95とし
て、秒一致検出回路433へと出力する。同様に、時分
位置カウンタ441は、1分周期で値を増加していき、
その値を時分を示す表示時分データ96として時分一致
検出回路443へと出力する。
【0052】そして、駆動制御回路部42は、表示時刻
を現在時刻に合わせるための現在時刻復帰動作を開始す
る。まず、駆動制御回路部42は、秒駆動用の早送りパ
ルスを駆動部24の秒駆動回路31および秒位置カウン
タ431に送る動作と、時分駆動用の早送りパルスを駆
動部24の時分駆動回路32および時分位置カウンタ4
41に送る動作を開始する(ステップs104)。これ
により、秒位置カウンタ431は、秒駆動用の早送りパ
ルスのカウントを開始し、時分位置カウンタ441は、
時分駆動用の早送りパルスのカウントを開始する(ステ
ップs105)。
【0053】この結果、秒針、分針、時針の早送りが進
められ、次第に、表示秒データ95は現在秒データ93
の値に近付いていき、表示時分データ96は現在時分デ
ータ94に近付いていく。そして、表示秒データ95の
値と現在秒データ93の値との一致が秒一致検出回路4
33によって検出され、表示時分データ96の値と現在
時分データ94の値との一致が時分一致検出回路443
によって検出されると(ステップs106においてYe
s)、駆動制御回路部42は、秒駆動用および時分駆動
用の早送りパルスの出力を停止し、通常の駆動用パルス
を出力する(ステップs107)。そして、タイムコー
ド92に基づく時刻修正動作は完了する。
【0054】なお、長波標準電波の受信状態が不良であ
った等の理由でタイムコード92を取得できなかった場
合(ステップs100においてNo)、受信制御回路部
41は時刻修正処理を停止し、通常の運針状態に復帰す
る。
【0055】<1−3.第1実施形態の効果>以上説明
したように、本実施形態の電波修正時計1は、ステンレ
ス鋼、真鍮およびチタン等の導電体材である金属材によ
って形成されたケーシング13によって、時計としての
高級感を醸し出すことができる。かつ、電波修正時計1
は、ケーシング12に形成された切欠部C1、C2によ
って、時計内部のアンテナ17による長波標準電波の受
信を可能とし、タイムコード92を取得して表示時刻の
修正を行うことができる。
【0056】<2.第2実施形態> <2−1.第2実施形態の構成>図12は、第2実施形
態の電波修正時計2を構成する各部の詳細を示した分解
斜視図である。なお、図12には、煩雑をさけるため、
第1実施形態と重複する構成については、同一の符号を
付し、その説明を省略する。図12に示すように、電波
修正時計2は、ケーシング62および63と、文字板1
5と、時計モジュール16と、アンテナ17とを備えて
いる。
【0057】本実施形態に係る電波修正時計2の組み立
て工程では、ケーシング62内部に、文字板15、時計
モジュール16、およびアンテナ17を配置し、それぞ
れをケーシング62内部に固定する。ケーシング62
は、断面が長方形のリング状で、プラスチック等の非導
電体材によって構成された外周部622の底面に、プラ
スチック等の非導電体材によって構成された円盤部62
1を一体成形したものである。このケーシング62は、
例えばメッキ処理ななどの表面処理加工が施され、金属
材と同様の外観としてもよい。そうすることで、電波修
正時計の高級感を向上させることができる。
【0058】そして、ケーシング62上にケーシング6
3を配置し、ネジ64によって固定すると、筐体内部が
密閉される。ケーシング63は、導電体材によって形成
されており、電波修正時計2の高級感を高めることがで
きる。一方、ケーシング63はケーシング62の上面の
みを覆うが、切欠部C1、C2が設けられているために
ケーシング62の側面を完全に覆うことがなく、筐体内
部のアンテナ17によって長波標準電波を受信すること
も十分可能である。なお、ネジ64は、電波修正時計2
の高級感を高めるための意匠を凝らしたものが用いられ
る。なお、本実施形態の動作については、上述の第1実
施形態の動作と同様なため、その説明を省略する。
【0059】<2−2.第2実施形態の効果>第2実施
形態の電波修正時計2においては、時計ケースと裏蓋と
がワンピース構造となったケーシング62を利用するた
め、より堅牢な構造となって、防水性を高めることが可
能である。さらに、ケーシング62を使用することで裏
蓋が不要となるため、電波修正時計2の部品点数が削減
され、コストダウンできるという効果もある。くわえ
て、電波修正時計2は、ケーシング63によって、外観
上の高級感を高める一方、アンテナ17によって長波標
準電波を受信することが可能である。さらに、ケーシン
グ63は、意匠を凝らしたネジ64で固着されるため、
電波修正時計2の高級感はさらに高まる。
【0060】<3.第3実施形態>図13は、本発明の
第3実施形態に係る電波修正時計3の構成を示す分解斜
視図である。なお、図13には、煩雑をさけるため、第
1実施形態と重複する構成については、同一の符号を付
している。本実施形態において、上述の各実施形態と大
きく相違する点は、電波修正時計3の裏蓋14'の材質
をステンレス鋼、真鍮、または、チタンなどの金属材と
し、この裏蓋14'をケーシング12にネジ止め固定す
る構成とした点である。このような構成とすることで、
電波修正時計3の外観における質感を金属材に統一する
ことができ、より高級感を高めることができるのであ
る。なお、裏蓋14'を固定するためのネジの材質は、
質感の統一感を図るために、この裏蓋14'と同じ材質
か、もしくは、略同様な質感を有する材質であることが
望ましい。また、裏蓋14'を金属材とすると、第1実
施形態にて述べたように、アンテナ17の受信特性が劣
化する恐れがあるため、切欠部C1、C2の開口面積を
大きくして、アンテナ17のループ開口面17a、17
bにおける長波標準電波の電波強度を高くすることが望
ましい。また、図13に示すように、切欠部C1、C2
に対応する箇所以外に、ボタン28が設けられる場合に
は、これらの切欠部C1、C2と同様な形状の切欠部C
3が設けられる構成が望ましい。このような構成とする
ことで、外観上(デザイン上)のバランスが維持され
る。なお、切欠部C3が設けられる位置は、ボタン28
が配置される位置によって決定され、図示のような位置
に限定されるものではなく、例えば、時計における10
時方向に設けられても良い。
【0061】<4.第4実施形態>図14は、本発明の
第4実施形態に係る電波修正時計4の構成を示す分解斜
視図である。なお、図14には、煩雑をさけるため、第
1実施形態と重複する構成については、同一の符号を付
している。本実施形態において、上述の各実施形態と大
きく相違する点は、ケーシング12ではなく、プラスチ
ック等の非導電体材からなるケーシング13に時計バン
ド18が装着されるバンド装着部131が形成されてい
る点である。これに加えて、ケーシング13の外側を覆
うケーシング12には、ケーシング13のバンド装着部
131と係合する形状を有するカバー部122が形成さ
れている。また、裏蓋14とケーシング12とは、ケー
シング13にネジ止め固定されている。このような構成
により、プラスチック等の非導電体材からなるバンド装
着部131に時計バンド18が装着されても、このバン
ド装着部131が金属材からなるカバー部122に覆わ
れることとなるので、高級感を損なうことがないように
なっている。なお、裏蓋14は、筐体の強度を維持する
ために、ケーシング12、13のうち、時計バンド18
が装着される部位を有するものに固定されることが望ま
しい。
【0062】<5.変形例>本発明の無線機能付き腕時
計は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発
明の技術的思想の範囲内で種々の変更を加えることが可
能である。
【0063】(1)上述の第1実施形態において、裏蓋
14は、ステンレス鋼、真鍮もしくはチタン等によって
構成されたリング状の外枠141に、ガラス材等の非導
電体材によって構成された円盤部142を嵌合させたも
のとして説明を行ったが、裏蓋14を、例えば、プラス
チック材などの非導電体材によって構成し、その表面に
金属粉末を混ぜたメタリック調の塗装を施しても良い。
そうすることで、裏蓋14をより安価に構成することも
可能である。 (2)上述の第1および第2実施形態においては、時刻
修正動作時の針位置カウンタ431および時分位置カウ
ンタ441をセットするためのデータを、各針に添付さ
れた磁性体に記録された磁気情報パターンを読み取るこ
とにより得たが、光学的な情報パターンや電気的な情報
パターンなどによってデータを得ても構わない。さら
に、指針位置検出のための機構自体を省略し、電波修正
時計1および2の起動時に、利用者が手動でボタン28
の操作を行い、秒位置カウンタ431および時分位置カ
ウンタ441に値をセットするようにして、常にカウン
タに値を保持する構成としてもよい。
【0064】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の無線機
能付き腕時計にあっては、内蔵アンテナを長波標準電波
が通過するための最低限の部位のみ非導電体材によって
時計ケースを構成し、他の部位はステンレス鋼、真鍮お
よびチタンといった導電体材によって構成した。その結
果、本発明の無線機能付き腕時計は、長波標準電波を受
信して時刻修正動作を行うとともに、外観上の高級感を
備えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電波修正時計1の構成を示す分解斜視図であ
る。
【図2】 電波修正時計1の構成を示す断面図および平
面図である。
【図3】 時計モジュール16の一構成要素である運針
機構を示す斜視図である。
【図4】 アンテナ17による長波標準電波の受信を説
明する概念図である。
【図5】 時計モジュール16およびその周辺装置の電
気的構成を示すブロック図である。
【図6】 受信処理部22の電気的構成を示すブロック
図である。
【図7】 タイムコード92のフォーマットを示す説明
図である。
【図8】 タイムコード92において信号が「1」とな
る波形を示す説明図である。
【図9】 タイムコード92において信号が「0」とな
る波形を示す説明図である。
【図10】 タイムコード92において信号が「P」と
なる波形を示す説明図である。
【図11】 電波修正時計1の表示時刻修正動作を示す
フローチャートである。
【図12】 本発明の第2実施形態に係る電波修正時計
2の構成を示す分解斜視図である。
【図13】 本発明の第3実施形態に係る電波修正時計
3の構成を示す分解斜視図である。
【図14】 本発明の第4実施形態に係る電波修正時計
4の構成を示す分解斜視図である。
【符号の説明】 1,2,3,4…電波修正時計、12,13,63…ケ
ーシング、14,14'…裏蓋、141…外枠、142
…円盤部、15…文字板、16…時計モジュール、17
…アンテナ、18…時計バンド、28…ボタン、181
…バネ棒、C1、C2、C3…切欠部、122…カバー
部、131…バンド装着部。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電波を受信し、当該受信した電波に含ま
    れる情報に基づいて制御を行う無線機能付き腕時計にお
    いて、 前記電波を受信するループアンテナと、 非導電体材からなり、前記ループアンテナを収納する第
    1の時計ケースであって、側面を有し、ループアンテナ
    のループ開口面が当該側面と対向するように前記ループ
    アンテナを収納する第1の時計ケースと、 前記第1の時計ケースの外側を覆うように前記第1の時
    計ケースに装着される金属材からなる第2の時計ケース
    であって、前記第1の時計ケースに収納されたループア
    ンテナのループ開口面と対向する箇所のうち、少なくと
    も1箇所に切欠部が形成された第2の時計ケースとを具
    備することを特徴とする無線機能付き腕時計。
  2. 【請求項2】 前記第2の時計ケースには、前記ループ
    アンテナのループ開口面と対向する2箇所に前記切欠部
    が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の無
    線機能付き腕時計。
  3. 【請求項3】 時刻を表示するための時計モジュール
    と、前記ループアンテナとは、 裏蓋の内面上に重ならならないように前記内面上に略水
    平になるように配置されることを特徴とする請求項1に
    記載の無線機能付き腕時計。
  4. 【請求項4】 前記ループアンテナは、磁性体からなる
    芯を有し、 前記第2の時計ケースに形成された切欠部の開口面積
    は、前記芯の断面積の約50%よりも大きいことを特徴
    とする請求項1に記載の無線機能付き腕時計。
  5. 【請求項5】 非導電体材よりなる文字板を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の無線機能付き腕時計。
  6. 【請求項6】 前記第1の時計ケースの表面のうち、少
    なくとも前記第2の時計ケースの切欠部に対応する表面
    は、金属材と略同様の質感を有することを特徴とする請
    求項1に記載の無線機能付き腕時計。
  7. 【請求項7】 前記第1の時計ケースまたは前記第2の
    時計ケースに取り付けられる裏蓋をさらに備え、 前記裏蓋は、 導電体材からなるリング状の外周部と、 非導電体材からなり、前記外周部に嵌合された円盤部と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の無線機能付
    き腕時計。
  8. 【請求項8】 前記円盤部は、金属材と略同様の質感を
    備えることを特徴とする請求項7に記載の無線機能付き
    腕時計。
  9. 【請求項9】 前記切欠部が形成された箇所に設けられ
    る操作子であり、非導電体材からなる操作子をさらに具
    備することを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き
    腕時計。
  10. 【請求項10】 前記第2の時計ケースは、 時計バンドが装着されるバンド装着部を備えることを特
    徴とする請求項1に記載の無線機能付き腕時計。
  11. 【請求項11】 前記第2の時計ケースに取り付けられ
    る裏蓋をさらに備え、 前記裏蓋は、導電体材からなることを特徴とする請求項
    1に記載の無線機能付き腕時計。
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