JP4258173B2 - 無線機能付き腕時計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線機能付き腕時計に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、長波標準電波を受信し、この受信信号に基づいて時刻修正を行う機能を備えた電波修正時計が販売などされている。長波標準電波とは、現在時刻を示す信号によって搬送波を変調した電波のことであり、例えば日本では、40kHz程度の周波数で送信されている。
【0003】
ところで、電波修正時計にあっては、長波標準電波を受信するためのアンテナが時計ケースの外側に設けられるのではなく、時計ケースに内蔵されるのが一般的である。したがって、時計ケースの材質が金属等の導電体材であると、長波標準電波が時計ケースにより遮蔽されるため、内蔵のアンテナが長波標準電波を受信できなくなってしまう。そこで、電波修正時計の時計ケースの材質には、導電体材ではなく、例えば、プラスチック材等の非導電体材が一般的に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プラスチック等の非導電体材は、ステンレス鋼、真鍮およびチタン等の導電体材に比べ、質感(色調など)に高級感がないため、非導電体材からなる時計ケースでは、電波修正時計に高級感が感じられなくなってしまう。
また、非導電体材でありながらも、質感に高級感がある材料として、例えばセラミックがあるものの、セラミックは、材料コストが高いため、セラミックを時計ケースに利用すると、電波修正時計自体の価格が高くなってしまう。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、安価であり、かつ、外観に高級感のある無線機能付き腕時計を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、電波を受信し、当該受信した電波に含まれる情報に基づいて制御を行う無線機能付き腕時計において、前記電波を受信するループアンテナと、非導電体材からなり、時刻を表示させるための時計モジュールおよび前記ループアンテナを収納する第1の時計ケースであって、側面を有し、ループアンテナのループ開口面が当該側面と対向するように前記ループアンテナを収納する第1の時計ケースと、前記第1の時計ケースの前記側面の外側を覆うように前記第1の時計ケースに装着される金属材からなる第2の時計ケースであって、前記第1の時計ケースに収納されたループアンテナのループ開口面が位置する前記側面の箇所のうち、少なくとも1箇所に前記側面が外部に露出する切欠部が形成された第2の時計ケースと、前記切欠部が形成された箇所に設けられ、前記時計モジュールを操作する非導電体材からなる操作子と、を具備することを特徴とする無線機能付き腕時計を提供する。
この無線機能付き腕時計によれば、金属製の第2の時計ケースによって時計ケースが構成されており、金属の質感から利用者に高級感を抱かせることができる。
これに加えて、金属製の第2の時計ケースには、ループアンテナのループ開口面と対向する箇所のうち、少なくとも1箇所に切欠部が形成されているから、この金属製の第2の時計ケース内部にループアンテナが配置されていても、電波がループアンテナのループ開口面まで到達し、これにより、ループアンテナは、電波を受信することができるのである。なお、本発明に係る無線機能付き腕時計は、長波標準電波を受信し、表示時刻の修正をする、いわゆる電波時計に適用されても良いことは勿論である。
さらに、例えばボタンなどの操作子が切欠部に配置されることにより、利用者に切欠部を認識させ難くし、切欠部に対してデザイン上の違和感を覚えさせることがないようになる。さらに、前記操作子を非導電体材から形成しているため、この操作子によって電波が遮断されることなく、切欠部から第1の時計ケース内部へ電波が到達するようになる。
【0007】
ここで、前記第2の時計ケースには、前記ループアンテナのループ開口面と対向する2箇所に前記切欠部が形成されている構成が望ましい。この構成によれば、ループアンテナがコイル状の物である場合に、コイルの両端にある各ループ開口面に電波が到達することになり、受信感度を高めることができるのである。
【0008】
また、本発明に係る無線機能付き腕時計にあっては、時刻を表示するための時計モジュールと、前記ループアンテナとは、裏蓋の内面上に重ならないように前記内面上に略水平になるように配置される構成が好ましい。この構成により、時計モジュールとループアンテナとが同一平面内に配置されるため、第1および第2の時計ケースの厚さを薄型にすることができる。
【0009】
また、前記ループアンテナは、磁性体からなる芯を有し、前記第2の時計ケースに形成された切欠部の開口面積は、前記芯の断面積の約50%よりも大きい構成が望ましい。このような構成とすることで、芯(コア)に電波の磁界成分が集中し、さらに、切欠部の開口面積を芯の断面積の約50%よりも大きくすることで、ループアンテナのループ開口面では十分な電波強度が得られ、ループアンテナによる受信特性が向上することとなる。
【0010】
ここで、電波修正時計の文字板が導電体材で形成されている場合、切欠部を通過して第1の時計ケース内部に到達した電波の磁界成分が文字板に誘引されてしまい、ループアンテナのループ開口面に到達する電波の磁界強度が低下するから、信号の受信レベルが低下する恐れがある。そこで、本発明の無線機能付き腕時計にあっては、文字板を非導電材から形成する構成とすることで、第1の時計ケース内部に到達した電波を減衰させることなく、ループアンテナの受信レベルを向上させることができる。
【0011】
また、前記第1の時計ケースの表面のうち、少なくとも前記第2の時計ケースの切欠部によって、外側に露出する前記側面の表面は、表面加工処理が施されることが好ましい。この構成によれば、外観上、前記第1の時計ケースの表面を例えば金属材のような表面加工処理を施すことにより、金属材よりなる第2の時計ケースとの一体感が向上し、無線機能付き腕時計の高級感をさらに高めることができる。なお、前記第2の時計ケースは、ステンレス鋼、真鍮もしくはチタンのうち、いずれか一の材質から形成されることが好ましい。
【0012】
また、前記第1の時計ケースまたは前記第2の時計ケースに取り付けられる裏蓋をさらに備え、前記裏蓋は、導電体材からなるリング状の外周部と、非導電体材からなり、前記外周部に嵌合された円盤部とを備える構成が好ましい。この構成によれば、裏蓋の円盤部が非導電体材からなるため、第2の時計ケースに形成された切欠部から第1の時計ケース内部に侵入した電波が裏蓋の円盤部に誘引されるのが防止され、これにより、ループアンテナの受信特性の劣化が防止される。
【0013】
さらにまた、前記円盤部は、その表面に表面加工処理が施されることが好ましい。この構成によれば、前記円盤部の表面を例えば金属材のような表面加工処理を施すことにより、無線機能付き腕時計の表面および側面を形成する第2の時計ケースと、裏面を形成する裏蓋の円盤部との質感が金属材に統一され、高級感を高めることができるのである。
【0015】
さらにまた、一般に、時計を腕に装着する際のバンドが装着される部材が金属材であると、時計の外装の高級感が高まる。そこで、前記第2の時計ケースは、時計バンドが装着されるバンド装着部を備える構成が好ましい。このような構成にすることで、金属材からなる第2の時計ケースに時計バンドが装着されこととなり、時計の外装における高級感が高まることとなる。なお、この構成において、前記第2の時計ケースに取り付けられる裏蓋をさらに備え、前記裏蓋は、導電体材からなる構成がより好ましい。この構成によれば、第2の時計ケースおよび裏蓋とを導電体材から構成できるので、高級感を向上させることができると共に、第2の時計ケースに切欠部が形成されているため、第1の時計ケースに収容されたループアンテナの受信特性の劣化が防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】
<1.第1実施形態>
<1−1.第1実施形態の構成>
図1は、本発明の一実施形態である電波修正時計1の構成を示す分解斜視図であり、図2は、電波修正時計1の構成を示す断面図および平面図である。なお、図2には本発明の理解に必要な部分のみが図示されており、そうでないものは図示が省略されている。また、図3は時計モジュールの一構成要素である運針機構を示す斜視図であり、図4はアンテナによる長波標準電波の受信を説明する概念図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態に係る電波修正時計1は、長波標準電波(日本JJY:40kHz/60kHz、アメリカWWVB:60kHz、ドイツDCF77:77.5kHz)を受信するためのアンテナ17を備えており、先ず、このアンテナ17による長波標準電波の受信について、図4を参照して説明する。同図に示すように、ループアンテナであるアンテナ17にあっては、ループ開口面17a、17bの各々を貫く長波標準電波(詳細には、長波標準電波の磁界成分)が時間変動するに応じて、電磁誘導により、コイル状のアンテナ17に誘導起電力(誘導起電圧)が発生する。そして、誘導起電力によるコイル両端の電位の変動が受信信号として検出されるようになっている。すなわち、アンテナ17は、ループ開口面17aとループ開口面17bとを結ぶ延長線の方向の磁界に反応する指向性を有している。
【0018】
ところで、図1に示すように、上述のアンテナ17は、電波修正時計1が備えるケーシング13内に収容され、また、このケーシング13は、外側からケーシング12によって覆われている。ここで、このケーシング12は、導電体材である金属から形成されているため、このケーシング12によってケーシング13の表面を完全に覆ってしまうと、長波標準電波がケーシング12によって遮蔽され、ケーシング13内部のアンテナ17まで到達しなくなってしまう。また、ケーシング12の材質をプラスチック等の非導電体材とすると、質感に高級感がなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、図1および図2に示すように、ケーシング12におけるアンテナ17のループ開口面17a、17bに対向する箇所の各々に切欠部C1、C2を形成し、長波標準電波が各切欠部C1、C2からアンテナ17のループ開口面17a、17bに到達する構成となっている。このように、アンテナ17のループ開口面17a、17bの各々に対向する箇所に切欠部C1、C2が形成されたケーシング12を用いる構成とすることで、ケーシング12によりループ開口面17a、17bと対向する箇所を除く部分を導電体材である金属材によってケーシング13を覆ったとしても、アンテナ17によって長波標準電波が受信されるのである。
これに加えて、図4に示すように、アンテナ17に強磁性体であるフェライトからなるフェライトコア171を利用すれば、このフェライトコア171に長波標準電波が集中し、切欠部C1、C2における電波強度が高くなるため、長波標準電波の受信感度をより向上させることが可能となる。なお、アンテナ17には、コアには、上述したフェライトに限らず、磁性体材料であれば任意の材料を用いることができ、例えば、金属箔を数十枚積層してなるアモルファス材を用いることもできる。また、切欠部C1、C2の開口面積が広いほど、アンテナ17のループ開口面17a、17bにおける電波強度が高まり、長波標準電波の受信感度は向上するが、一般的には、切欠部C1、C2の開口面積は、アンテナ17のフェライトコア171の断面積の半分程度あれば十分である。また、ケーシング12には、切欠部C1、C2の2箇所の切欠部が形成されているが、アンテナ17のループ開口面17a、17bに十分な強度の長波標準電波が到達するのであれば、いずれか1箇所のみでも良い。
【0019】
次いで、本実施形態に係る電波修正時計1の構成について詳述する。図1に示すように電波修正時計1は、上述したケーシング12およびケーシング13と、裏蓋14とを備えている。ケーシング12は、例えば、ステンレス鋼、真鍮およびチタンといった導電体材である金属材からなり、その中央には、円形の開口部が形成されている。この開口部には、図2(a)に示すように、円盤状の透明ガラス盤であるカバーガラス11が嵌め込まれており、このカバーガラス11と、ケーシング12および13と、裏蓋14とによって電波修正時計1の筐体が構成されている。なお、この図2(a)の断面図は、アンテナ17およびボタン28を横断するように切った断面を示すものではない。
【0020】
ケーシング12の表面に対しては、例えば鏡面仕上げ処理などの表面加工処理が十分に施されており、金属の質感(例えば色調など)を強調することにより、電波修正時計1の外観上の高級感が高まるようになっている。
また、ケーシング12には、バンド装着部121が形成されており、このバンド装着部121には、バネ棒181によって時計バンド18が装着される。時計バンド18およびバネ棒181は、ステンレス鋼、真鍮およびチタン等の導電体材である金属材からなっており、利用者の腕に時計を装着するためのバンドが装着される部位を金属と略同様な質感を有したものとすることで、高級感が高まるのである。
【0021】
次いで、図1において、ケーシング13は、例えばプラスチック材などの非導電体材からなる円環状部材であり、このケーシング13には、その外側を覆うようにケーシング12が装着される。上述したように、ケーシング12の側面上でアンテナ17のループ開口面に対向する位置には、2つの切欠部C1、C2が形成されている。この構成において、ケーシング12によってケーシング13が覆われたときに、非導電体材からなるケーシング13の側面が切欠部C1、C2から露出され、電波修正時計1の外観における質感の一体感が損なわれてしまうことになる。そこで、本実施形態では、ケーシング13の表面のうち、少なくとも各切欠部C1、C2に対応する表面に、金属粉末を混ぜたメタリック調の塗装などの表面加工処理が施されることにより、ケーシング13と金属材からなるケーシング12との一体感を高めている。このように、電波修正時計1の外観の質感を金属に統一することで、高級感が高まるのである。
【0022】
また、図1および図2(b)に示すように、操作子であるボタン28が時計における2時および10時方向の2箇所に設けられている。このように、ボタン28の配置位置をアンテナ17のループ開口面17a、17bから離れた位置に配置することで、ボタン28や、当該ボタン28と係合するスイッチ部(不図示)などが導電材から形成されたとしても、アンテナ17の受信感度に与える影響を抑えることができる。なお、ボタン28の配置位置は、図2(c)に示すように、デザイン上等の都合から、アンテナ17のループ開口面17a、17bの近傍である時計の4時および8時方向に配置する場合には、当該ボタン28の材質を非導電体材とすれば良く、これにより、アンテナ17の受信感度に与える影響を抑えることができる。また、本実施形態においては、ボタン28の数は2つとしたが、ボタンの数は電波修正時計1が備える機能の内容によって決められるものであり、幾つであっても構わない。
【0023】
次いで、図1に示すように、ケーシング12、13と裏蓋14などからなる上述の筐体には、文字板15、時計モジュール16およびアンテナ17が収納されている。文字板15は、平板状部材であり、図2(a)に示すように、カバーガラス11の図中下方に裏蓋14に対して略水平に固定され、また、この文字板15の図中下方には、時計モジュール16およびアンテナ17が配置されている。ここで、本実施形態では、文字板15の材質に、紙材もしくはプラスチック材といった非導電体材が用いられるが、これについては後述することにする。
【0024】
時計モジュール16は、時刻表示をするためのものであり、運針機構と、ICチップ(不図示)とを備えている。このうち、運針機構は、秒針71、分針72および時針73の各針を駆動する機構であり、その構成を図3に示す。この図に示すように、運針機構は、秒車74、2番車75、および筒車76が互いに連動するように構成された輪列を有している。秒車74の回転軸には、秒針71の一端が取り付けられており、また、2番車75の回転軸には、分針72の一端が取り付けられている。さらにまた、筒車76の回転軸には、時針73の一端が取り付けられている。秒車74は、後述する秒モータ25によって回転駆動され、この回転が2番車75および筒車76に伝達されることにより、秒針71、分針72および時針73の各々が駆動され、時刻に応じた方向を指し示す。これにより、利用者は、秒針71、分針72および時針73の指し示す方向をカバーガラス11越しに見ることで、現在時刻が分かるのである。
【0025】
秒車74の表面には、秒車74の回転軸を中心とする円状の軌道に沿って特定の磁気情報パターンで帯磁された磁性体が貼付されている。また、秒針71の位置(回転角度)を求めるべく、この磁気情報パターンを読み取る秒針用検出素子741が秒車74の表面の磁性体と検出面が対向するように固定されている。同様に、2番車75、筒車76にも磁性体が貼付されており、2番車75に貼付られた磁性体と対向するように分針用検出素子751が固定され、筒車76に貼付られた磁性体と対向するように時針用検出素子761が固定されている。秒針用検出素子741、分針用検出素子751および時針用検出素子761の各々は、読み取った磁気情報パターンに応じた検出信号を時計モジュール16のICチップに出力する。
【0026】
ICチップは、秒針用検出素子741、分針用検出素子751および時針用検出素子761の各々からの検出信号に基づいて秒針71、分針72、および時針73の現在の指針位置を求める回路を備えている。また、ICチップは、運針機構の駆動制御および長波標準電波に基づく時刻修正といった各種処理を行う回路を含む。なお、当該電波修正時計1の電気的構成については、後に詳述する。
【0027】
さて、図1において、上述したアンテナ17は、長波標準電波を受信し、受信信号を時計モジュール16に供給する。図2に示すように、アンテナ17は、その長軸が裏蓋14に対して略水平になるようにケーシング13内に配置され、アンテナ17のループ開口面17a、17bの各々がケーシング13の側面と対向するようになっている。
【0028】
次いで、裏蓋14は、ケーシング13の底部に装着される部材である。より具体的に説明すると、裏蓋14は、ステンレス鋼、真鍮もしくはチタン等の金属材からなるリング状の外枠141に、ガラス材等の非導電体材からなる円盤部142を嵌合させて構成されている。円盤部142は、例えばメッキ処理などの表面加工を施され、金属材と同様の質感となっており、このように構成された裏蓋14はケーシング12に嵌め込みまたはネジ止めで固定される。
このように、本実施形態にあっては、利用者の目に触れる部位、すなわち、ケーシング12、裏蓋14の円盤部142、および、ケーシング13の表面のうち切欠部C1〜C3に対応する各部分が金属であるか、または、金属と略同様な質感を有しているため、電波修正時計1の外観上の質感が金属に統一され、これにより、高級感を向上させることができるようになっている。
【0029】
また、本実施形態にあっては、上述したように文字板15の材質に非導電体材が用いられている。その理由は次の通りである。仮に文字板15を導電体材によって構成した場合、切欠部C1、C2から電波修正時計1の筐体内部に到達した長波標準電波が導電体材からなる文字板15に誘引され、アンテナ17のループ開口面17a、17bに到達する電波強度が減衰し、アンテナ17の受信特性が劣化する。そこで、本実施形態では、文字板15を紙材もしくはプラスチック材といった非導電体材から形成し、電波修正時計1の筐体内部に到達した長波標準電波が減衰することなくアンテナ17のループ開口面17a、17bに到達するようにしている。また、同様に、裏蓋14の円盤部142の材質を非導電体材とすることで、電波修正時計1の表裏面(図2(a)における上下面)から筐体内に到達する長波標準電波により、アンテナ17の受信特性の向上が図られる。
さらにまた、アンテナ17の受信特性の劣化を防止するために、アンテナ17は、金属材を多く含む運針機構から離間して配置されることが望ましい。しかしながら、腕時計にあっては、筐体のサイズに制限がある。そこで、本実施形態にあっては、図1に示すように、この運針機構を含む時計モジュール16と、アンテナ17とを、裏蓋14の面上に重ならないように略水平になるように配置して、筐体の厚みを薄くすると共に、アンテナ17がケーシング13の内側面に近接するように(すなわち、ケーシング13の隅に)配置して、アンテナ17を時計モジュール16から可能な限り離間することにより、アンテナ17の受信特性の劣化を防止しているのである。
なお、時計バンド18は、アンテナ17と十分に離間しているため、その材質に、金属材を用いたとしても、アンテナ17による長波標準電波の受信が妨げられることがない。そこで、本実施形態にあっては、時計バンド18の材質に金属材を用いることにより、金属材の質感によって高級感を高めるようにしている。
【0030】
次いで、電波修正時計1の電気的構成について説明する。図5は、時計モジュール16およびその周辺装置の電気的構成を示すブロック図である。図5において、時計モジュール16の構成要素のうち発振部21と、受信処理部22と、制御部23と、駆動部24とは、上述したICチップ内に形成された回路である。
【0031】
発振部21は、発振回路(図示せず)と合成回路(図示せず)とを備えている。発振回路には、水晶振動子211が基準発振源として接続されている。発振回路は、所定周波数の基準パルスを生成して合成回路に出力する。合成回路は、基準パルスを分周して分周パルスを生成し、その分周パルスと基準パルスとを合成することで、パルス幅やエッジの発生タイミングが互いに異なるパルス信号を発生し、制御部23へ供給する。
【0032】
受信処理部22は、アンテナ17からのアナログ受信信号91に各種処理を施し、長波標準電波に含まれる標準時刻情報を得る。図6は、受信処理部22の電気的構成を示すブロック図である。図6に示すように、受信処理部22は、増幅回路51と、バンドパスフィルタ52と、復調回路53と、AGC(Automatic Gain Control)回路54と、デコード回路55とを備えている。
【0033】
増幅回路51は、アンテナ17に電気的に接続されており、アンテナ17にからのアナログ受信信号91を増幅して、バンドパスフィルタ52に供給する。バンドパスフィルタ52は、アナログ受信信号91のうち所定の周波数成分のみを、復調回路53に供給する。復調回路53は、入力されたアナログ受信信号91を平滑化して復調する。AGC回路54は、復調回路53の出力信号のレベルを所定のレベルと比較し、長波標準電波の受信レベルが一定となるように、増幅回路51における信号増幅率を調節する。デコード回路55は、復調されたアナログ受信信号91をA/D変換してデジタル信号とし、当該デジタル信号から現在時刻情報を示すタイムコード92を得る。
【0034】
ここで、図7乃至図10を参照しつつ、タイムコード92について説明する。長波標準電波には、図7に示すフォーマットのタイムコード92が含まれている。タイムコード92は、60個のセグメントを備え、各セグメントに対して一つの信号が送信される。一つの信号を送信するためには1秒かかり、60個の信号(1分)によって一つの時間情報の組が構成される。送信される信号は、「1」、「0」、および「P」の三種類のうちのいずれか一つである。
【0035】
図8乃至図10に示されるように、それぞれの信号の種類はデューティ比によって特定される。図8は、大きな振幅が0.5秒間継続(デューティ比50)し、「1」を表す信号波形を示している。図9は、大きな振幅が0.8秒間継続(デューティ比80)し、「0」を表す波形を示している。図10は、大きな振幅が0.2秒間継続(デューティ比20)し、「P」を表す波形を示している。
【0036】
図7に示されるように、タイムコード92のフォーマットは、現在分を示す分情報921と、現在時を示す時情報922と、現在日を表す日情報923とを含んでいる。現在日として示されるのは、その年の1月1日からの通算日である。
【0037】
また、図7に示すタイムコード92のフォーマットにおける「P」と「0」のパラメータは、無線信号とタイムコード92のフォーマットとの同期に用いられる所定のパラメータである。二つの「P」が連続すると、秒が「00」であることを意味する。
【0038】
図7に示すタイムコード92のフォーマット中の「N」表示は、信号「1」が送信された場合に「N」表示がON状態となり、分の加算に用いられるということを意味する。「1」以外の信号が送信された場合には、「N」表示はOFF状態となって加算には用いられない。図7に示す「N」表示は、加算のための重み付けを持っている。例えば、分情報921が"1","0","1","0","0","1","1","1"というデータ列であった場合には、現在分は40*1+20*0+10*1+0*0+8*0+4*1+2*1+1*1=57[分]
となる。
【0039】
上記フォーマットのタイムコード92が、受信処理部22から制御部23に出力される。
図5において、制御部23は、時計モジュール16を中枢的に制御する装置である。この制御部23は、受信制御回路部41と、駆動制御回路部42と、秒カウンタ回路部43と、時分カウンタ回路部44とを備えている。更に、秒カウンタ回路43は、秒位置カウンタ431、秒時刻カウンタ432および秒一致検出回路433を備えており、時分カウンタ回路44は、時分位置カウンタ441、時分時刻カウンタ442および時分一致検出回路443を備えている。
【0040】
駆動制御回路部42は、発振部21から出力される各種のパルス信号に基づいて、秒針、分針、および時針を運針するための信号である駆動パルス信号を生成する回路である。通常、駆動制御回路部42は、1秒周期で秒針を進めるためのパルス信号を出力し、1分周期で分針を進めるためのパルス信号を出力する。一方、表示時刻を修正する場合、駆動制御回路部42は、通常よりも短い周期で各指針表示位置を早送りするためのパルス信号を出力する。
【0041】
駆動部24は、秒駆動回路31と、時分駆動回路32とを備えている。秒駆動回路31は、制御部23内の駆動制御回路部42より供給されるさまざまな駆動パルスに基づき、秒針を駆動するモータである秒モータ25を動作させる回路である。時分駆動回路32は、駆動制御回路部42より供給されるさまざまな駆動パルスに基づき、分針を駆動させるモータである時分モータ26を動作させる回路である。上記図2を用いた説明では秒モータ25のみを図示したが、ここでは秒モータ25と時分モータ26との2つのモータを持つ構成で説明を行っている。2モータ構成の方が、時刻修正のための針位置移動に要する時間を短くできるという利点がある。なお、秒モータ25および時分モータ26は、いわゆるステッピングモータである。
【0042】
電池27は、時計モジュール16が動作するための電源を供給する装置である。電池27には、1次電池を使用することも、2次電池を使用することも可能である。ボタン28は、例えばリュウズであり、これは時計モジュール16の構成要素ではないが、本実施形態の理解を容易にするため、時計モジュール16とともに図示されている。電波修正時計1の利用者は、このボタン28を介して、駆動制御回路部41を操作することができ、手動で、日付や時刻などの表示を修正することができる。
【0043】
なお、タイムコード92に基づいて電波修正時計1が表示時刻を修正する動作は、駆動制御回路部42による制御の下、受信制御回路部41、秒カウンタ回路部43および時分カウンタ回路部44を用いて行われる。この表示時刻の修正動作については、説明の重複を避けるため、次の動作説明において詳述する。
【0044】
<1−2.第1実施形態の動作>
本実施形態の電波修正時計1では、高級感を高めるために、ケーシング12の材料としてステンレス鋼、真鍮およびチタンといった導電体材である金属材を用いている。その一方で、ケーシング12には、時計内部のアンテナ17のループ開口面17a、17bの各々に対応した各部位に切欠部C1、C2が形成されているため、アンテナ17は、長波標準電波を受信することができる。
【0045】
図11は、電波修正時計1の表示時刻修正動作を示すフローチャートである。
まず、利用者によって予めセットされた所定の時刻が訪れたり、ボタン28によって利用者が時刻修正動作を手動で開始した場合、図示せぬ制御装置から出力される信号をトリガとして、長波標準電波の受信動作が開始する(ステップs100)。
【0046】
受信処理部22は、アンテナ17を介してアナログ受信信号91が供給されると、そのデューティ比を1秒毎に算出する。そして、受信処理部22は演算を60秒間繰り返し、タイムコード92を取得する(ステップs101においてYes)。
【0047】
次に、受信処理部22は、取得したタイムコード92を、制御部23に出力する。制御部23では、駆動制御回路部42による制御の下、受信制御回路部41と、秒カウンタ回路部43と、時分カウンタ回路部44とが、タイムコード92に基づいた表示時刻の修正動作に入る。
【0048】
受信制御回路部41は、受信処理部22からタイムコード92を供給されると、タイムコード92から秒に相当するデータと、時分に相当するデータとの、二つのデータを生成し、秒を示すデータを秒カウンタ回路部43内の秒時刻カウンタ432の初期値として、時分を示すデータを時分カウンタ回路部44の時分時刻カウンタ442の初期値として、それぞれセットする(ステップs102)。
【0049】
そして、秒時刻カウンタ432は、発振部21から1秒周期で発生されるパルスをカウントする。このカウントの結果、ステップs102において初期値としてセットされた値は1秒周期で増加していき、そのカウント結果は、現在の秒を示す現在秒データ93として、秒一致検出回路433へと出力される。同様に、時分時刻カウンタ442は、発振部21から1分周期で発生されるパルスをカウントする。このカウントの結果、ステップs102において初期値としてセットされた値は1分周期で増加していくこととなり、カウント結果は、現在の時分を示す現在時分データ94として、時分一致検出回路443へと出力される。
【0050】
その後、駆動制御回路部42は、秒針、分針、および時針により表示されている時刻を運針機構の磁気情報パターン(図示せず)を読み取ることにより求め、秒を表すデータを秒カウンタ回路部43内の秒位置カウンタ431の初期値として、時分を表すデータを時分カウンタ回路部44内の時分位置カウンタ441の初期値としてそれぞれセットする(ステップs103)。
【0051】
上記ステップs103において初期値をセットされた秒位置カウンタ431は、1秒周期で値を増加していき、その値を秒を示す表示秒データ95として、秒一致検出回路433へと出力する。同様に、時分位置カウンタ441は、1分周期で値を増加していき、その値を時分を示す表示時分データ96として時分一致検出回路443へと出力する。
【0052】
そして、駆動制御回路部42は、表示時刻を現在時刻に合わせるための現在時刻復帰動作を開始する。まず、駆動制御回路部42は、秒駆動用の早送りパルスを駆動部24の秒駆動回路31および秒位置カウンタ431に送る動作と、時分駆動用の早送りパルスを駆動部24の時分駆動回路32および時分位置カウンタ441に送る動作を開始する(ステップs104)。これにより、秒位置カウンタ431は、秒駆動用の早送りパルスのカウントを開始し、時分位置カウンタ441は、時分駆動用の早送りパルスのカウントを開始する(ステップs105)。
【0053】
この結果、秒針、分針、時針の早送りが進められ、次第に、表示秒データ95は現在秒データ93の値に近付いていき、表示時分データ96は現在時分データ94に近付いていく。そして、表示秒データ95の値と現在秒データ93の値との一致が秒一致検出回路433によって検出され、表示時分データ96の値と現在時分データ94の値との一致が時分一致検出回路443によって検出されると(ステップs106においてYes)、駆動制御回路部42は、秒駆動用および時分駆動用の早送りパルスの出力を停止し、通常の駆動用パルスを出力する(ステップs107)。そして、タイムコード92に基づく時刻修正動作は完了する。
【0054】
なお、長波標準電波の受信状態が不良であった等の理由でタイムコード92を取得できなかった場合(ステップs100においてNo)、受信制御回路部41は時刻修正処理を停止し、通常の運針状態に復帰する。
【0055】
<1−3.第1実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の電波修正時計1は、ステンレス鋼、真鍮およびチタン等の導電体材である金属材によって形成されたケーシング13によって、時計としての高級感を醸し出すことができる。かつ、電波修正時計1は、ケーシング12に形成された切欠部C1、C2によって、時計内部のアンテナ17による長波標準電波の受信を可能とし、タイムコード92を取得して表示時刻の修正を行うことができる。
【0056】
<2.第2実施形態>
<2−1.第2実施形態の構成>
図12は、第2実施形態の電波修正時計2を構成する各部の詳細を示した分解斜視図である。なお、図12には、煩雑をさけるため、第1実施形態と重複する構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。図12に示すように、電波修正時計2は、ケーシング62および63と、文字板15と、時計モジュール16と、アンテナ17とを備えている。
【0057】
本実施形態に係る電波修正時計2の組み立て工程では、ケーシング62内部に、文字板15、時計モジュール16、およびアンテナ17を配置し、それぞれをケーシング62内部に固定する。ケーシング62は、断面が長方形のリング状で、プラスチック等の非導電体材によって構成された外周部622の底面に、プラスチック等の非導電体材によって構成された円盤部621を一体成形したものである。このケーシング62は、例えばメッキ処理ななどの表面処理加工が施され、金属材と同様の外観としてもよい。そうすることで、電波修正時計の高級感を向上させることができる。
【0058】
そして、ケーシング62上にケーシング63を配置し、ネジ64によって固定すると、筐体内部が密閉される。ケーシング63は、導電体材によって形成されており、電波修正時計2の高級感を高めることができる。一方、ケーシング63はケーシング62の上面のみを覆うが、切欠部C1、C2が設けられているためにケーシング62の側面を完全に覆うことがなく、筐体内部のアンテナ17によって長波標準電波を受信することも十分可能である。なお、ネジ64は、電波修正時計2の高級感を高めるための意匠を凝らしたものが用いられる。なお、本実施形態の動作については、上述の第1実施形態の動作と同様なため、その説明を省略する。
【0059】
<2−2.第2実施形態の効果>
第2実施形態の電波修正時計2においては、時計ケースと裏蓋とがワンピース構造となったケーシング62を利用するため、より堅牢な構造となって、防水性を高めることが可能である。さらに、ケーシング62を使用することで裏蓋が不要となるため、電波修正時計2の部品点数が削減され、コストダウンできるという効果もある。くわえて、電波修正時計2は、ケーシング63によって、外観上の高級感を高める一方、アンテナ17によって長波標準電波を受信することが可能である。さらに、ケーシング63は、意匠を凝らしたネジ64で固着されるため、電波修正時計2の高級感はさらに高まる。
【0060】
<3.第3実施形態>
図13は、本発明の第3実施形態に係る電波修正時計3の構成を示す分解斜視図である。なお、図13には、煩雑をさけるため、第1実施形態と重複する構成については、同一の符号を付している。本実施形態において、上述の各実施形態と大きく相違する点は、電波修正時計3の裏蓋14'の材質をステンレス鋼、真鍮、または、チタンなどの金属材とし、この裏蓋14'をケーシング12にネジ止め固定する構成とした点である。このような構成とすることで、電波修正時計3の外観における質感を金属材に統一することができ、より高級感を高めることができるのである。なお、裏蓋14'を固定するためのネジの材質は、質感の統一感を図るために、この裏蓋14'と同じ材質か、もしくは、略同様な質感を有する材質であることが望ましい。また、裏蓋14'を金属材とすると、第1実施形態にて述べたように、アンテナ17の受信特性が劣化する恐れがあるため、切欠部C1、C2の開口面積を大きくして、アンテナ17のループ開口面17a、17bにおける長波標準電波の電波強度を高くすることが望ましい。
また、図13に示すように、切欠部C1、C2に対応する箇所以外に、ボタン28が設けられる場合には、これらの切欠部C1、C2と同様な形状の切欠部C3が設けられる構成が望ましい。このような構成とすることで、外観上(デザイン上)のバランスが維持される。なお、切欠部C3が設けられる位置は、ボタン28が配置される位置によって決定され、図示のような位置に限定されるものではなく、例えば、時計における10時方向に設けられても良い。
【0061】
<4.第4実施形態>
図14は、本発明の第4実施形態に係る電波修正時計4の構成を示す分解斜視図である。なお、図14には、煩雑をさけるため、第1実施形態と重複する構成については、同一の符号を付している。本実施形態において、上述の各実施形態と大きく相違する点は、ケーシング12ではなく、プラスチック等の非導電体材からなるケーシング13に時計バンド18が装着されるバンド装着部131が形成されている点である。これに加えて、ケーシング13の外側を覆うケーシング12には、ケーシング13のバンド装着部131と係合する形状を有するカバー部122が形成されている。また、裏蓋14とケーシング12とは、ケーシング13にネジ止め固定されている。このような構成により、プラスチック等の非導電体材からなるバンド装着部131に時計バンド18が装着されても、このバンド装着部131が金属材からなるカバー部122に覆われることとなるので、高級感を損なうことがないようになっている。なお、裏蓋14は、筐体の強度を維持するために、ケーシング12、13のうち、時計バンド18が装着される部位を有するものに固定されることが望ましい。
【0062】
<5.変形例>
本発明の無線機能付き腕時計は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変更を加えることが可能である。
【0063】
(1)上述の第1実施形態において、裏蓋14は、ステンレス鋼、真鍮もしくはチタン等によって構成されたリング状の外枠141に、ガラス材等の非導電体材によって構成された円盤部142を嵌合させたものとして説明を行ったが、裏蓋14を、例えば、プラスチック材などの非導電体材によって構成し、その表面に金属粉末を混ぜたメタリック調の塗装を施しても良い。そうすることで、裏蓋14をより安価に構成することも可能である。
(2)上述の第1および第2実施形態においては、時刻修正動作時の針位置カウンタ431および時分位置カウンタ441をセットするためのデータを、各針に添付された磁性体に記録された磁気情報パターンを読み取ることにより得たが、光学的な情報パターンや電気的な情報パターンなどによってデータを得ても構わない。さらに、指針位置検出のための機構自体を省略し、電波修正時計1および2の起動時に、利用者が手動でボタン28の操作を行い、秒位置カウンタ431および時分位置カウンタ441に値をセットするようにして、常にカウンタに値を保持する構成としてもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の無線機能付き腕時計にあっては、内蔵アンテナを長波標準電波が通過するための最低限の部位のみ非導電体材によって時計ケースを構成し、他の部位はステンレス鋼、真鍮およびチタンといった導電体材によって構成した。その結果、本発明の無線機能付き腕時計は、長波標準電波を受信して時刻修正動作を行うとともに、外観上の高級感を備えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電波修正時計1の構成を示す分解斜視図である。
【図2】 電波修正時計1の構成を示す断面図および平面図である。
【図3】 時計モジュール16の一構成要素である運針機構を示す斜視図である。
【図4】 アンテナ17による長波標準電波の受信を説明する概念図である。
【図5】 時計モジュール16およびその周辺装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】 受信処理部22の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】 タイムコード92のフォーマットを示す説明図である。
【図8】 タイムコード92において信号が「1」となる波形を示す説明図である。
【図9】 タイムコード92において信号が「0」となる波形を示す説明図である。
【図10】 タイムコード92において信号が「P」となる波形を示す説明図である。
【図11】 電波修正時計1の表示時刻修正動作を示すフローチャートである。
【図12】 本発明の第2実施形態に係る電波修正時計2の構成を示す分解斜視図である。
【図13】 本発明の第3実施形態に係る電波修正時計3の構成を示す分解斜視図である。
【図14】 本発明の第4実施形態に係る電波修正時計4の構成を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1,2,3,4…電波修正時計、12,13,63…ケーシング、14,14'…裏蓋、141…外枠、142…円盤部、15…文字板、16…時計モジュール、17…アンテナ、18…時計バンド、28…ボタン、181…バネ棒、C1、C2、C3…切欠部、122…カバー部、131…バンド装着部。

Claims (10)

  1. 電波を受信し、当該受信した電波に含まれる情報に基づいて制御を行う無線機能付き腕時計において、
    前記電波を受信するループアンテナと、
    非導電体材からなり、時刻を表示させるための時計モジュールおよび前記ループアンテナを収納する第1の時計ケースであって、側面を有し、ループアンテナのループ開口面が当該側面と対向するように前記ループアンテナを収納する第1の時計ケースと、
    前記第1の時計ケースの前記側面の外側を覆うように前記第1の時計ケースに装着される金属材からなる第2の時計ケースであって、前記第1の時計ケースに収納されたループアンテナのループ開口面が位置する前記側面の箇所のうち、少なくとも1箇所に前記側面が外部に露出する切欠部が形成された第2の時計ケースと、
    前記切欠部が形成された箇所に設けられ、前記時計モジュールを操作する非導電体材からなる操作子と、を具備する
    ことを特徴とする無線機能付き腕時計。
  2. 前記第2の時計ケースには、前記ループアンテナのループ開口面と対向する2箇所に前記切欠部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き腕時計。
  3. 時刻を表示するための時計モジュールと、
    前記ループアンテナとは、裏蓋の内面上に重ならないように前記内面上に略水平になるように配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き腕時計。
  4. 前記ループアンテナは、磁性体からなる芯を有し、
    前記第2の時計ケースに形成された切欠部の開口面積は、前記芯の断面積の約50%よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き腕時計。
  5. 非導電体材よりなる文字板を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き腕時計。
  6. 前記第1の時計ケースの表面のうち、少なくとも前記第2の時計ケースの切欠部によって、外側に露出する前記側面の表面には、表面加工処理が施される
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き腕時計。
  7. 前記第1の時計ケースまたは前記第2の時計ケースに取り付けられる裏蓋をさらに備え、
    前記裏蓋は、導電体材からなるリング状の外周部と、非導電体材からなり、前記外周部に嵌合された円盤部とを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き腕時計。
  8. 前記円盤部は、その表面に表面加工処理が施される
    ことを特徴とする請求項7に記載の無線機能付き腕時計。
  9. 前記第2の時計ケースは、時計バンドが装着されるバンド装着部を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き腕時計。
  10. 前記第2の時計ケースに取り付けられる裏蓋をさらに備え、前記裏蓋は、導電体材からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き腕時計。
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