JP2003161185A - ターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置 - Google Patents

ターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置

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JP2003161185A JP2001362413A JP2001362413A JP2003161185A JP 2003161185 A JP2003161185 A JP 2003161185A JP 2001362413 A JP2001362413 A JP 2001362413A JP 2001362413 A JP2001362413 A JP 2001362413A JP 2003161185 A JP2003161185 A JP 2003161185A
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fuel injection
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加速前期に排気ガスの温度を上昇させてターボ
ラグを抑制するターボ加給機付筒内噴射エンジンの燃料
噴射制御装置を提供する。 【解決手段】ターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装
置は、加速開始と判定された後、エンジン運転領域が成
層燃焼領域にあるときは圧縮行程中と膨張行程中に燃料
を分割して噴射する成層燃焼分割噴射制御を行い、エン
ジン運転領域が成層燃焼領域から均一燃焼領域に移行し
たときは、吸気行程中と膨張行程中に燃料を分割して噴
射する均一燃焼分割噴射制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ターボ過給機付筒
内噴射エンジンの制御装置に関し、特に、加速を検出し
た場合に、吸気行程中又は圧縮行程中と膨張行程中とに
燃料を分割して噴射する分割噴射制御を行うターボ過給
機付筒内噴射エンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来技術】ターボ過給機を備えたエンジンの場合、加
速開始時におけるタービン回転の立ち上がり遅れによ
り、いわゆるターボラグが生じる。このターボラグを抑
制する方法として従来より種々の方法が提案されてお
り、その方法の一つとして、排気ガスの温度を上昇させ
てターボ過給機のタービンを駆動するエネルギを増大さ
せて過給の効果を早期に得るものがある。
【0003】特開2000−54894号公報には、過
給機付きの筒内噴射型エンジンにおいて、加速前期に吸
気行程から点火時期にかけての範囲で燃料を複数回に分
割して噴射する分割噴射制御を行うと共に、後期側の燃
料噴射時期を圧縮行程の中期以降に設定する技術が開示
されている。該公報によれば、後期側の燃料噴射により
点火栓の周りに霧化が不十分なリッチ領域を設けること
により、後燃えを促進させ、排気温度の上昇を図ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、後燃えは、微粒化が不充分な液滴状の燃料が、大部
分の燃焼が終了した後に霧化して酸化反応に至る現象で
あることから、エンジンの状態が冷態始動状態である場
合には容易に発生する可能性があるが、暖機後の周辺温
度が充分に高い状況では後燃えは発生し難く、充分な排
気ガスの温度上昇を期待することはできない。
【0005】また、筒内噴射エンジンでは、いわゆる成
層燃焼形態における燃焼状態を改善するために、燃料を
充分に微粒化した状態で噴霧する性能を有した筒内噴射
弁が用いられているので、かかる筒内噴射弁を用いて点
火栓の周りに霧化が不十分なリッチ領域を設けることは
困難であり、後燃えを期待することはできない。
【0006】更に、いわゆる均一燃焼形態において、分
割噴射制御による後半の噴射タイミングを点火前の圧縮
行程中に設定して、後燃えを生じさせるのに十分なリッ
チ領域を生じさせると、そのリッチ領域において空気利
用率の低下を招き、点火栓による主燃焼の熱発生率が低
下して、燃費の悪化や出力上昇の悪化を併発するおそれ
がある。
【0007】また、上記公報によれば、加速要求に応じ
て成層燃焼形態から均一燃焼形態に燃焼形態を変更する
場合に、空燃比の変更に応じてスロットルバルブを閉弁
側に移動させる閉弁操作を行っているが、この閉弁操作
により吸入空気量が低下して排気ガスの排出量の低下を
招くおそれがあり、タービン回転の立ち上がりが遅れる
原因になる。
【0008】更に、上記公報によれば、圧縮行程中に燃
料を噴射してエンジン運転を行う成層燃焼領域から吸気
行程中に燃料を噴射してエンジン運転を行う均一燃焼領
域にエンジン運転領域を移行させる加速要求を検出した
場合、その加速要求を検出した直後に、エンジンの燃焼
形態を成層燃焼形態から均一燃焼形態に移行させる燃焼
形態移行制御が行われる。しかし、この燃焼形態移行制
御に伴ってスロットルバルブの閉弁操作が行われ、成層
燃焼形態から均一燃焼形態への移行完了までの間、発生
トルクが一定に保たれることから、加速応答遅れが生じ
て走行フィーリングが悪化するおそれがある。
【0009】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、加速前期に排気ガスの温度を上昇
させてターボラグを抑制するターボ過給機付筒内噴射エ
ンジンの制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1に記載の発明によるターボ過給機付筒内噴射エンジ
ンの制御装置は、ターボ過給機と、エンジンの燃焼室内
に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、スロットルバルブ
と該スロットルバルブを駆動するアクチュエータを有す
る電子制御式スロットルと、アクチュエータを制御して
前記スロットルバルブのスロットル開度を調整するスロ
ットル制御手段と、運転者からの加速要求を検出する加
速要求検出手段と、加速要求検出手段により検出した加
速要求とエンジン運転状態に基づいて前記エンジンの加
速開始を判定する加速開始判定手段と、加速開始判定手
段により加速開始と判定された場合に、吸気行程中また
は圧縮行程中に燃料を一括して噴射する通常噴射制御
を、吸気行程中または圧縮行程中と膨張行程中とに燃料
を分割して噴射する分割噴射制御に変更する燃料噴射制
御手段と、を有するターボ過給機付筒内噴射エンジンの
制御装置において、燃料噴射制御手段が、加速開始判定
手段により加速開始と判定された後、エンジン運転領域
が成層燃焼領域にあるときは圧縮行程中と膨張行程中に
燃料を分割して噴射する成層燃焼分割噴射制御を行い、
エンジン運転領域が成層燃焼領域から均一燃焼領域に移
行したときは、吸気行程中と膨張行程中に燃料を分割し
て噴射する均一燃焼分割噴射制御を行うことを特徴とす
る。
【0011】この発明によれば、加速時にターボ過給機
のタービン回転の立ち上がりを早めてターボラグを抑制
するために、吸気行程中または圧縮行程中と膨張行程中
とに燃料を分割して噴射する分割噴射制御が行われ、膨
張行程中に噴射された燃料の燃焼により燃焼室内の燃焼
期間を膨張行程期間の終期まで延長して燃焼室から排出
される排気ガスの昇温が図られる。
【0012】そして、その分割噴射制御では、加速初期
のエンジン運転状態が未だ成層燃焼領域にある間は、成
層燃焼分割噴射制御が行われ、エンジン出力の上昇に伴
ってエンジン運転領域が成層燃焼領域から均一燃焼領域
に移行してから、均一燃焼分割噴射制御が行われる。
【0013】成層燃焼形態によるエンジン運転では、ス
ロットルバルブはほぼ全開に近い位置に保持され、均一
燃焼形態によるエンジン運転の場合よりもより多くの排
気ガスの排出量を排出していることから、加速開始の判
定後も、エンジン運転領域が成層燃焼領域にある間は、
成層燃焼形態によるエンジン運転を続行することによ
り、加速開始時における排気ガスの排出量の低下を防
ぎ、大量の排気ガスの質量流量を継続して確保すること
ができる。また、均一燃焼形態に移行した後は、膨張行
程中に燃料噴射を行う分割噴射制御を行うことにより、
膨張行程中に噴射した燃料の燃焼による排気ガスの昇温
効果を得ることができる。
【0014】従って、ターボ過給機のタービン回転の立
ち上げをより早めることができ、膨張行程中の燃料噴射
による排気ガスの昇温効果と相俟って、ターボラグを抑
制し加速時間の短縮を図ることができる。
【0015】請求項2の発明は、請求項1に記載のター
ボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置において、エン
ジン運転領域が成層燃焼領域から均一燃焼領域に移行す
る際に、スロットルバルブの閉弁側への動作を禁止する
スロットル制御をスロットル制御手段が行うことを特徴
とする。
【0016】この発明によると、エンジン運転領域が成
層燃焼領域から均一燃焼領域に移行する際、スロットル
バルブの閉弁側への動作が禁止されるので、スロットル
バルブのスロットル開度が、成層燃焼分割噴射制御時に
おけるスロットル開度以上に維持された状態で燃焼形態
が成層燃焼形態から均一燃焼形態に移行される。従っ
て、吸入空気量が多い状態で燃焼形態の移行が行われ、
排気ガスの排出量の低下を防ぎ、大量の排気ガスの質量
流量を継続して確保することができる。
【0017】また、均一燃焼形態に移行した後は、膨張
行程中に燃料噴射を行う分割噴射制御を行うことによ
り、膨張行程中に噴射した燃料の燃焼による排気ガスの
昇温効果を得ることができる。従って、ターボ過給機の
タービン回転の立ち上げをより早めることができ、膨張
行程中の燃料噴射による排気ガスの昇温効果と相俟っ
て、ターボラグを抑制し加速時間の短縮を図ることがで
きる。
【0018】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置におい
て、スロットル制御手段が、燃料噴射制御手段によって
成層燃焼分割噴射制御から均一燃焼分割噴射制御への変
更が行われた後に、スロットルバルブを全開状態にする
スロットル制御を開始することを特徴とする。この発明
によれば、均一燃焼分割噴射制御が開始されると、スロ
ットルバルブが全開状態に制御されて、エンジンに供給
される吸入空気量が更に増大される。このため、ターボ
ラグを抑制し、加速時間の短縮を図ることができる。
【0019】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置
において、燃料噴射制御手段が、加速開始判定手段によ
り加速開始の判定を受けた場合に、スロットルバルブ制
御手段によるスロットルバルブのスロットル制御に先駆
けて、分割噴射制御を行うことを特徴とする。この発明
によれば、加速開始の判定がされると、スロットルバル
ブのスロットル制御に先駆けて、分割噴射制御が行われ
る。電子制御式スロットルのスロットルバルブは、例え
ば電動モータ等のアクチュエータによって駆動されるこ
とから、制御指令を受けてから実際のスロットル開度が
目標スロットル開度に到達するまでに、ある程度の時間
が必要となり、作動の応答遅れが生じる。
【0020】従って、実際のスロットル開度が目標スロ
ットル開度に到達するよりも前に分割噴射制御を開始す
ることによって、排気ガスの昇温をより早期に開始し、
タービン回転の立ち上げをより早めることができる。従
って、ターボラグを抑制し、加速時間を短縮することが
できる。
【0021】請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれ
かに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置
において、燃料噴射制御手段が、スロットルバルブ制御
手段によりスロットルバルブの実際のスロットル開度が
全開状態に調整された時点で、分割噴射制御を吸気行程
中または圧縮行程中に燃料を一括して噴射する通常噴射
制御に戻すことを特徴とする。
【0022】この発明によると、スロットルバルブの実
際のスロットル開度が全開状態に調整されることによっ
て分割噴射制御から通常噴射制御に戻される。分割噴射
制御は、膨張行程中の燃料噴射により排気ガスの昇温を
図り、タービン回転の上昇を促してターボラグの発生を
抑制することを目的として行われるが、スロットルバル
ブのスロットル開度が全開状態に調整されると、タービ
ンを駆動するのに十分な排気ガスの質量流量が得られる
ので、分割噴射制御を通常噴射制御に戻すことができ
る。
【0023】請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれ
かに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置
が、エンジンの吸気管内圧を検出する吸気管内圧検出セ
ンサを有し、燃料噴射制御手段は、吸気管内圧が予め設
定されている所定正圧値まで上昇した時点で、分割噴射
制御を通常噴射制御に戻すことを特徴とする。
【0024】この発明によれば、加速開始の判定により
分割噴射制御が開始され、吸気管内圧が所定正圧値まで
上昇した時点で通常噴射制御に戻される。ターボラグ
は、タービン回転速度が極めて低い、吸入管内圧が負圧
の状態から、過給を要する運転領域への過渡期に生じや
すい。従って、加速後半のタービン回転速度がある程度
上昇して、吸気管内圧が正圧となるエンジン運転状態に
おいては、排気ガスの質量流量も十分に得られる状態に
あるといえる。従って、分割噴射制御を通常噴射制御に
戻すことができる。
【0025】請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれ
かに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置
において、燃料噴射制御手段が、分割噴射制御により膨
張行程中に噴射される燃料噴射量をエンジン出力の上昇
に応じて減少させることを特徴とする。
【0026】この発明によると、分割噴射制御の膨張行
程中に行われる燃料噴射の燃料噴射量は、エンジン出力
の上昇に応じて減少される。エンジン出力が上昇する
と、燃焼室内における燃料の燃焼期間は増長する特性を
有し、そのため、燃料の燃焼終了時期は、膨張行程後期
側に遅れる傾向がある。従って、加速によるエンジン出
力の上昇に伴い、吸気行程中または圧縮行程中に噴射さ
れた燃料の燃焼終了から膨張行程終了までの期間は短縮
される。このため、膨張行程中に噴射する燃料の燃料噴
射量をエンジン出力の上昇に応じて減少させることによ
って、燃料の燃え残りを抑制し、燃料消費量を抑えるこ
とができる。従って、効率的に排気ガスの昇温を行うこ
とができる。
【0027】請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれ
かに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置
が、エンジンの吸気管内圧を検出する吸気管内圧検出セ
ンサと、加速要求検出手段により検出した加速要求に基
づいて目標過給圧を設定する目標過給圧設定手段とを有
し、燃料噴射制御手段は、分割噴射制御により膨張行程
中に噴射される燃料噴射量を、目標過給圧と吸気管内圧
検出センサにより検出した吸気管内圧との偏差に応じて
決定することを特徴とする。
【0028】この発明によると、分割噴射の膨張行程中
に行われる燃料噴射の燃料噴射量は、吸気管内圧検出セ
ンサにより検出した吸気管内圧と加速要求に基づいて設
定された目標過給圧との偏差に応じて決定される。目標
過給圧と吸入管内圧との偏差が大きい状態ほど、吸入管
内圧が目標過給圧に上昇するまでの時間が長く、加速応
答遅れが大きい。従って、目標過給圧と現在の吸入管内
圧との偏差に応じて膨張行程中の燃料噴射量を設定する
ことによって、より効果的に排気ガスを昇温させ、ター
ボラグを抑制することができる。
【0029】請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれ
かに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置
において、燃料噴射制御手段が、分割噴射制御により膨
張行程中に噴射される燃料の噴射時期を、点火タイミン
グに応じて変更することを特徴とする。
【0030】この発明によると、分割噴射制御により膨
張行程中に噴射される燃料の噴射時期が点火タイミング
に応じて変更される。エンジンのノッキング状態に応じ
て点火タイミングが進角又は遅角方向に変更されると、
燃料の燃焼期間は一定のままで点火タイミングに応じて
前後方向に位相ズレを生ずる。例えば、ノック学習機能
などにより、点火タイミングが進角方向に変更された場
合には、燃焼終了時期も同位相分だけ進角側に位相ズレ
を起こす。従って、膨張行程中の燃料の燃料噴射時期
を、常に点火タイミングに対して同位相を保つように制
御することによって、分割噴射によるエンジン運転を安
定して行わせることができ、また、より効果的に排気ガ
スの昇温を行うことができる。
【0031】請求項10の発明は、請求項1〜9のいず
れかに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装
置において、燃料噴射制御手段が、分割噴射制御により
膨張行程中に行う燃料噴射の燃料噴射量及び燃料噴射時
期を、燃焼室と排気通路との間に設けられている排気弁
が開き始めるまでに燃焼が終了する燃料噴射時期及び燃
料噴射量に設定したことを特徴とする。
【0032】この発明によると、分割噴射制御により膨
張行程中に噴射される燃料の燃料噴射時期及び燃料噴射
量は、燃焼室の排気弁が開き始めるまでに燃焼を終了す
る燃料噴射時期及び燃料噴射量に設定されるので、燃料
が未燃状態で排気管側に排出されて燃料が無駄になるこ
とや排気ガスの悪化を防止して、より効果的に排気ガス
の昇温を行うことができる。
【0033】請求項11の発明は、請求項1〜10のい
ずれかに記載のターボ過給機付き筒内噴射エンジンの制
御装置において、燃料噴射制御手段が、分割噴射制御に
より吸気行程から膨張行程までの間に噴射される燃料噴
射量の総量を、有効なエンジン出力の発生に必要とされ
る基本燃料噴射量に、排気温度の上昇に必要な燃料噴射
量分を加算した量としたことを特徴とする。
【0034】この発明によると、分割噴射制御により吸
気行程から膨張行程までの間に噴射される燃料噴射量の
総量は、有効なエンジン出力の発生に必要とされる基本
燃料噴射量に、排気温度の上昇に必要な燃料噴射量分を
加算した量とされる。
【0035】排気温度の上昇には、温度を上昇させる分
だけの熱量が必要とされるが、この熱量は、排気ガスに
残存する熱量であり、エンジン出力に換算される熱発生
量には計上されないため、同一の総燃料噴射量の場合に
おいては、排気温度が高い状態ほど機関出力は低下する
傾向にある。従って、膨張行程中の燃料噴射によって排
気温度の上昇を図る場合、排気温度を上昇させるのに必
要な分の燃料を増量させることによって、エンジン出力
の低下を防止でき、走行フィーリングの悪化を招くこと
なく、ターボラグを抑制することができる。
【0036】請求項12の発明は、請求項1〜11のい
ずれかに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御
装置において、燃料噴射制御手段が、分割噴射制御によ
り膨張行程中に噴射する燃料の噴射回数を、エンジン回
転数が低い程、増加させる設定としたことを特徴とす
る。
【0037】この発明によると、分割噴射制御により膨
張行程中に噴射する燃料の噴射回数をエンジン回転数が
低いほど、増加させる設定としている。燃焼終了のタイ
ミングはエンジン回転数が高くなるほど膨張行程終了側
に遅れる傾向にあるので、エンジン回転数が低いほど、
膨張行程中での燃焼余裕期間が長い。従って、エンジン
回転数が低いほど噴射回数を増やすことで、燃焼期間を
膨張行程の終期まで延長させることができ、より効果的
に排気ガスの昇温を図ることができる。
【0038】請求項13の発明は、請求項1〜12のい
ずれかに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御
装置において、燃料噴射制御手段が、分割噴射制御によ
り膨張行程中に噴射される燃料の噴射回数を、発生トル
クが低くなるに応じて増加させる設定としたことを特徴
とする。
【0039】この発明によると、分割噴射制御により膨
張行程中に噴射される燃料の噴射回数をエンジンの発生
トルクが低くなるに応じて増加させる設定としている。
一般に、エンジン回転数が同一の場合でも発生トルクが
高くなるほど、すなわち燃料供給量が増大するほど、熱
発生量が増大し、合わせて燃焼期間が増長するので、燃
焼終了のタイミングは膨張行程終了側に遅れる傾向にあ
り、発生トルクが低いほど、燃焼余裕期間が長い。従っ
て、発生トルクが低いほど、噴射回数を増やす設定とす
ることで、燃焼期間を膨張行程の終期まで延長させるこ
とができ、より効果的に排気ガスの昇温を図ることがで
きる。
【0040】請求項14の発明は、請求項1〜13のい
ずれかに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御
装置において、燃料噴射制御手段が、分割噴射制御によ
り膨張行程中に噴射する燃料の噴射時期を、燃焼室内で
火炎伝播を生じている期間中に設定したことを特徴とす
る。
【0041】この発明によると、膨張行程中に噴射され
た燃料は、燃焼室内で生じている燃焼の火炎伝播を着火
源とするので、その燃焼が終了するまでに噴射を開始す
ることによって、確実に着火され、未燃状態で排気管側
に排出されるのを防止することができる。従って、燃料
の無駄や排気ガスの悪化を防ぎ、より効果的に排気ガス
の昇温を行うことができる。
【0042】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図に基づいて説明する。図1は、本実施の形態にかか
るターボ過給機付筒内噴射エンジンシステムを概略的に
示す説明図である。
【0043】上記エンジンシステム1は、自動車に搭載
されるエンジンシステムであり、そのエンジン本体2
は、クランクシャフト3が回転自在に支持されると共に
ピストン4がそれぞれ往復動可能に嵌挿されたシリンダ
ブロック5と、吸気弁6aを備えた吸気ポート6及び排
気弁7aを備えた排気ポート7を有するシリンダヘッド
8とを備えている。
【0044】シリンダヘッド8には、燃焼室9頂部から
燃焼室9内に電極10aが突出するように点火プラグ1
0が取り付けられており、また、燃焼室9内に直接燃料
を噴射するように筒内噴射弁11が取り付けられてい
る。この筒内噴射弁11は、低中負荷運転領域で圧縮行
程中の点火直前に燃料噴射することにより、点火プラグ
10の電極10a付近に濃い混合気を形成し、その濃い
混合気に着火して成層燃焼することが可能な位置に配置
されている。
【0045】エンジン本体2には、吸気通路12と排気
通路21が取り付けられている。この吸気通路12に
は、吸入空気量を検出するエアフローメータ13、エン
ジン本体2に過給を行うターボ過給機14のコンプレッ
サ14a、吸入空気を冷却するインタークーラ15、吸
入空気量を調整する電子制御スロットル16が設けられ
ており、吸気通路12とシリンダヘッド8との間を連通
する吸気マニホールド17には、吸気マニホールド17
の内圧を検出する吸気管内圧検出センサ18が取り付け
られている。
【0046】電子制御スロットル16は、スロットルバ
ルブ16aと、スロットルバルブ16aを駆動する例え
ば電動モータなどのアクチュエータ16bを備えてお
り、アクセルペダル20の操作状態やエンジン運転状態
に応じてスロットルバルブ16aのスロットル開度Thを
制御し、低負荷運転時には、スロットル開度Thをほぼ全
開に制御して希薄空燃比にすることが可能である。ま
た、この電子制御スロットル16には、スロットルバル
ブ16aのスロットル開度Thを検出するスロットル開度
センサ19が取り付けられている。
【0047】一方、排気通路21には、排気マニホール
ド22と、ターボ過給機14のタービン14bと、触媒
コンバータ23が取り付けられており、触媒コンバータ
23の上流側には、排気通路21内を通過する排気ガス
の温度を検出するための排気温度センサ24が取り付け
られている。また、ターボ過給機14のタービン14b
を迂回するバイパス通路25にはタービン14bへの排
気ガスの流量を調整するためのウエストゲートバルブ2
6が取り付けられている。
【0048】上記構成を有するエンジンシステム1は、
電子制御装置(ECU)30によって制御される。EC
U30は、周知の中央処理装置としてCPU、制御プロ
グラムを格納したROM、各種データを格納するRA
M、各種学習データを格納するバックアップRAM、入
出力回路及びそれらを相互に接続するバスライン等から
なるマイクロコンピュータシステムを中心として構成さ
れている。
【0049】このECU30に接続されるセンサ類とし
ては、上述のエアフローメータ13やスロットル開度セ
ンサ19の他に、クランク角度を検出すると共に各気筒
ごとに吸気、圧縮、膨張、排気行程を検出するクランク
角センサ31及びカム角センサ32、エンジンの冷却水
の温度検出を行う冷却水温センサ34、ノッキングを検
出するノックセンサ35、アクセルペダル20の踏込量
を検出するアクセルセンサ36等がある。又、ECU3
0に接続されるアクチュエータ類としては、上述の電子
制御スロットルのアクチュエータ16bや各気筒ごとに
設けられた筒内噴射弁11の他、点火プラグ10に連設
される点火コイルの一次電流を断続するためのイグナイ
タ36等がある。
【0050】ECU30は、アクセルセンサ36からの
入力と、エンジン冷却水温度Tw、エンジン回転数Neなど
現在のエンジン運転状態から、運転者が要求する要求ト
ルクである目標トルクT_targetを算出し、加減速要求を
判定すると共に、予め設定されている判定基準によって
成層燃焼か均一燃焼かの燃焼形態判定を行い、スロット
ル開度Th、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等の各
種運転パラメータを決定する。
【0051】例えば、ECU30の内部機構によって実
現される燃料噴射制御手段は、アクセルセンサ36によ
り検出したアクセルペダル20の踏込量と、クランク角
センサ31により検出したエンジン回転数Neを用いてE
CU30のROM内に予め記憶されている定数マップを
参照し補間計算することによって目標トルクT_targetを
求め、この目標トルクT_targetとエアフローセンサ13
によって検出した吸入空気量Qとに基づいて目標燃料噴
射量Tpを求める。目標燃料噴射量Tpは、エンジン運転領
域が低中負荷である成層燃焼領域にある場合には、成層
燃焼形態によるエンジン運転を実行すべく希薄空燃比と
し、高負荷である均一燃焼領域にある場合には、均一燃
焼形態によるエンジン運転を実行すべく通常の空燃比に
なるように設定される。
【0052】また、ECU30は、エンジン運転制御の
一つとして、加速時のターボラグを抑制するための制御
を行う。具体的には、過給を必要とする加速要求がなさ
れた場合に、吸気行程から圧縮行程までの間と膨張行程
中とに燃料を分割して噴射する分割噴射制御を行う。こ
の分割噴射制御により膨張行程中に噴射した燃料によっ
て、燃焼期間を膨張行程終期まで延長し、排気ポート7
直下の排気ガス温度を積極的に昇温させて、ターボ過給
機14のタービン回転の立ち上がりを早めて、ターボラ
グを抑制し加速時間の短縮を図っている。
【0053】図2は、圧縮行程中に燃料を一括して噴射
する成層燃焼通常噴射制御時における熱発生の形態を示
したものである。この場合、点火プラグ10での点火を
基点とした火炎伝播によって全ての燃料が連続的に燃焼
反応を起こすため、熱発生パターンは、二等辺三角形に
近い一山形状となる。
【0054】これに対して、図3は、図2の場合と同一
の総燃料噴射量を圧縮行程中と膨張行程中に分割して噴
射する成層燃焼分割噴射制御時における熱発生の形態を
示したものである。この場合、圧縮行程中に1回目噴射
を行い、膨張行程中に2回目噴射を行っているので、1
回目噴射での燃料噴射量が少なくなり、全体の熱発生量
のピークは低くなるが、2回目噴射により膨張行程後期
において、更に熱発生のピークが発生し、燃焼終了の時
期を遅らせることができる。
【0055】図6は、熱発生の総量をほぼ同一とした場
合の燃焼終了時期と排気温度との関係を示したものであ
る。この図に示すように、熱発生の総量がほぼ同一であ
れば、発生トルクもほぼ同一であると考えて良く、この
関係から、同一運転領域において、分割噴射制御による
膨張行程中の燃料噴射が排気温度上昇に有効であること
がわかる。
【0056】図4は、図2及び図3の場合と同一の総燃
料噴射量を、圧縮行程中に1回と、膨張行程中に2回の
合計3回に分割して噴射する成層燃焼分割噴射制御時に
おける熱発生の形態を示したものである。この場合、1
回目噴射での熱発生量のピークは、図3の1回目噴射の
場合よりも更に低くなるものの、2回目噴射及び3回目
噴射によって膨張行程後期において2度の熱発生のピー
クが発生し、燃焼終了の時期を更に遅らせることができ
る。
【0057】図5は、吸気行程中と膨張行程中とに燃料
を分割して噴射する均一燃焼分割噴射制御時における熱
発生の形態を示したものである。この場合も、成層燃焼
分割噴射と同様に、2回目噴射により膨張行程後期にお
いて、更に熱発生のピークを発生させることができ、燃
焼終了の時期を遅らせることができる。
【0058】次に、上記ECU30により実現されるタ
ーボラグを抑制するための制御について、図10のフロ
ーチャートに基づいて説明する。尚、図10のフローチ
ャートは、ECUのROM内に予め記憶されているプロ
グラムであり、所定のプログラムサイクルで繰り返し実
行されている。
【0059】上記プログラムがスタートすると、まずス
テップS101では、エアフローメータ13、クランク
角センサ31、スロットル開度センサ19、アクセルセ
ンサ36等、各種センサからの検出信号の読み込みが行
われ、吸入空気量Q、エンジン回転数Ne、スロットル
開度Th、アクセル踏込量Sが求められる。
【0060】そして、ステップS102では、ステップ
S101で検出した検出信号によって求めた現在のアク
セル踏込量Sとエンジン回転数Neに基づいて予めEC
U30のROM内に記憶されている定数マップを参照し
補間計算することによって目標トルクT_targetが算出さ
れる。
【0061】それから、ステップS103では、スロッ
トル開度Thとエンジン回転数Neに基づいて同様にEC
U30のROM内に記憶されている定数マップを参照し
補間計算することによって発生トルクTが算出される。
【0062】次に、ステップS104では、エンジン運
転状態が加速中であるか否かの判断が行われる。この判
断は、ステップS102とステップS103で算出した
目標トルクT_targetと発生トルクTとの偏差が、予め設
定されている所定値よりも大きか否かによって行われ
る。ステップS104で加速中(YES)と判定される
と、その加速中において、ターボラグを抑制するための
制御を行う必要があるか否かを判断すべくステップS1
05に移行する。また、ステップS104で加速中では
ない(NO)と判定されると、ステップS117に移行
する。
【0063】ステップS105では、吸気管内圧検出セ
ンサ18により検出した吸気管内圧Pbと予め設定されて
いる所定の正圧値Piとの比較が行われる。ここで、吸気
管内圧Pbが所定正圧値Piに満たない(YES)と判断さ
れたときは、運転者によって加速が要求されているが、
ターボ過給機14のタービン回転数が低く、ターボラグ
が生じやすい状態にあるといえるので、ターボラグを抑
制するための制御を行う必要があると判断して、ステッ
プS106以降に移行する。
【0064】また、ステップS105で吸気管内圧Pbが
所定正圧値Pi以上の正圧力である(NO)と判断された
ときは、加速後半のタービン回転数がある程度上昇し
て、排気ガスの質量流量も十分に得られる状態にあると
いえるので、加速中ではあるがターボラグを抑制する制
御を行う必要はないと判断して、ステップS117に移
行する。
【0065】ステップS106〜ステップS116で
は、ターボラグを抑制するために、吸気行程から圧縮行
程までの間と膨張行程中に燃料を分割して噴射する分割
噴射制御を行い、膨張行程中に噴射した燃料によって、
排気ガスを積極的に昇温させて、タービン回転の上昇を
促すことが行われる。
【0066】まず、ステップS106では、エンジン回
転数Neと発生トルクTに基づいて図9に示す運転領域
マップが参照され、現在のエンジン運転領域が成層燃焼
領域にあるか否かの判断が行われる。図9は、本実施の
形態における運転領域マップを説明する図である。運転
領域マップは、図に示すように、エンジン回転数Neと
トルクTに基づいて運転領域を求めるためのものであ
り、低中負荷側には成層燃焼領域Aが設定され、高負荷
側には均一燃焼領域Bが設定されている。また、均一燃
焼領域Bは、ターボ過給機による有効な過給が行われな
い無過給均一燃焼領域B1と、有効な過給が行われる過
給均一燃焼領域B2に分けられている。そして、図中で
符号Z1は、成層燃焼形態によって出力可能な上限トル
ク値を示す成層燃焼上限トルクラインであり、図中で符
号Z2は、過給均一燃焼領域B2の上限を示す、全負荷
トルクラインである。
【0067】ステップS106において現在のエンジン
運転領域が、成層燃焼領域A内にある(YES)と判断
された場合には、成層燃焼運転を続行すべきか、それと
も燃焼形態を均一燃焼形態に変更して均一燃焼運転を行
うべきかを判断すべくステップS107以降に移行す
る。
【0068】ステップS107〜ステップS110で
は、仮に分割噴射によって成層燃焼運転を実行するとし
た場合に出力される仮想トルクTaが算出され、その仮想
トルクTaが成層燃焼形態上限トルクT_str以下であるか
否かの判断がなされ、この判断に基づいて成層燃焼運転
を続行すべきかそれとも均一燃焼運転に変更すべきかが
判断される。ここでは、加速要求を受けた場合に、エン
ジン出力とは無関係に燃焼形態をすぐに成層燃焼形態か
ら均一燃焼形態に移行させるのではなく、成層燃焼形態
によって出力可能な成層燃焼上限トルクT_strまでエン
ジン出力を上昇させてから均一燃焼形態に移行させるた
めの処理が行われる。
【0069】成層燃焼運転領域Aでは、希薄空燃比に調
整するためにスロットルバルブ16aのスロットル開度
はほぼ全開状態に制御されており、大量の吸入空気がエ
ンジンに流入し、排気ガスとして排出されている。従っ
て、加速初期は成層燃焼運転を継続し、スロットルバル
ブ16aのスロットル開度を維持することによって、エ
ンジン本体2に流入される吸入空気量を維持し、タービ
ンを駆動する排気ガスの質量流量の低下を抑制すること
ができる。これにより、タービン回転数をより早く上昇
させることができ、ターボラグを抑制することができ
る。
【0070】まず、ステップS107では、加速判定直
後のトルクアップ分をトルクインクリメント量T_delta
として算出する処理が行われる。トルクインクリメント
量T_deltaは、加速時に不快なトルクショックを伴うこ
となくエンジン出力を増大させることができるトルク増
加量であり、予め実験やシミュレーション等によって求
められ、エンジン回転数Neと発生トルクTに基づくデ
ータマップに読み出し可能に記憶されている。
【0071】次に、ステップS108で、ステップS1
07で算出されたトルクインクリメント量T_deltaに現
在の発生トルクTを加算することによって仮想トルクTa
が求められる。それから、ステップS109で、運転領
域マップ(図9)を参照することにより、成層燃焼上限
トルクT_strの読み込みが行われる。
【0072】そして、ステップS110では、ステップ
S108で算出された仮想トルクTaと、ステップS10
9で読み込まれた成層燃焼上限トルクT_strとの比較が
行われ、仮想トルクTaが成層燃焼上限トルクT_strより
も小さいか否かの判断が行われる。ここで、仮想トルク
Taの方が成層燃焼上限トルクT_strよりも小さい(YE
S)と判断された場合には、成層燃焼運転を実行すべ
く、ステップS111に移行する。また、仮想トルクTa
が成層燃焼上限トルクT_str以上である(NO)と判断
された場合には、分割噴射による成層燃焼運転は不可能
であるので、燃焼形態を切り換えて、均一燃焼運転を行
うべく、ステップS114以降に移行する。
【0073】ステップS111では、成層燃焼分割噴射
制御が行われる。ここでは、スロットルバルブ16aは
ほぼ全開状態に維持されており、エンジン出力は、吸入
空気量よりも燃料噴射量に依存する。従って、ステップ
S108で算出された仮想トルクに基づいて、噴射パル
ス幅などの各種運転パラメータが設定テーブルを参照す
る等により決定され、その各種運転パラメータに基づい
て、圧縮行程中に1回目の燃料が噴射され、膨張行程中
に2回目或いはそれ以上の回数の燃料が噴射されるよう
に筒内噴射弁11が制御される。
【0074】膨張行程中に噴射される燃料の噴射回数
は、エンジン回転数が低いほど、増加するように設定さ
れている。一般に、燃焼終了のタイミングは、図13に
示すように、エンジン回転数が高くなる程、膨張行程終
了側に遅れる傾向にある。従って、エンジン回転数が低
いほど燃焼余裕期間が長いので、その分だけ、噴射回数
を増やす設定にすることによって、燃焼期間を膨張行程
終期まで延長することができる。従って、排気ポート直
下の排気ガス温度をより早期に昇温させることができ、
タービン回転の立ち上がりをより早めることができる。
【0075】また、膨張行程中に噴射される燃料の噴射
回数は、エンジンの発生トルクが低いほど、増加される
ように設定されている。一般に、エンジン回転数が同一
の場合でも、図14に示すように、発生トルクが高いほ
ど、換言すれば燃料噴射量が多いほど熱発生量が増大し
合わせて燃焼期間も増長する。このため、燃焼終了のタ
イミングは、膨張行程の終了側に遅れる傾向にある。従
って、発生トルクが低いほど燃焼余裕期間が長いので、
その分だけ、噴射回数を増やす設定にすることによっ
て、燃焼期間を膨張行程終期まで延長することができ
る。これにより、排気ポート直下の排気ガス温度をより
早期に昇温させることができ、タービン回転の立ち上が
りを早めることができる。
【0076】更に、膨張行程中に噴射される燃料の噴射
時期は、前回噴射の燃料の燃焼が終了する前に噴射され
る時期に設定されている。従って、前回噴射した燃料が
燃焼する火炎伝播を着火源として、確実に着火させ燃焼
させることができる。例えば、2回目噴射は、1回目噴
射の燃料の燃焼が終了する前に噴射される。また、膨張
行程中に2回目と3回目の燃料噴射を行う場合には、3
回目噴射は、2回目噴射の燃料の燃焼が終了する前に噴
射される。
【0077】また、2回目以降に噴射される燃料の噴射
時期は、進角及び遅角される点火時期に対して同位相を
保つように制御される。一般に、点火時期を進角或いは
遅角させた場合に、燃料の燃焼期間はほぼ一定で点火時
期に応じて前後に位相ズレを生ずる。例えば、ノック学
習制御などにより、図12に示すように、点火時期が進
角側に変化した場合には、燃焼終了時期も同位相分だ
け、進み側に位相ズレを起こす。従って、2回目の噴射
時期を、点火時期に対して同位相を保つように制御する
ことにより、2回目に噴射した燃料を、1回目噴射燃料
の火炎伝播によって確実に着火燃焼させることができ、
より安定した排気温度の昇温効果を得ることができる。
【0078】また、2回目以降に噴射される燃料の噴射
時期は、排気バルブの開動作開始までに燃焼を終了する
ように設定されている。これにより、燃焼途中で排気バ
ルブ7aが開き始めて、未燃焼の燃料が排気通路21に
排出されて排気温度上昇に寄与せずに燃料が無駄になっ
てしまうことや排気ガスの悪化を防止して、より効果的
に排気ガスの昇温を行うことができる。
【0079】それから、膨張行程中に噴射される燃料の
燃料噴射量は、増量補正される。排気温度の上昇には、
その温度を上昇させる分だけの熱量を必要とするが、こ
の熱量は、排出ガスに残存する熱量であり、エンジン出
力には寄与しない。そのため、通常噴射制御時における
燃料噴射量と、分割噴射制御時における総燃料噴射量
を、同一の量とした場合、排気温度が高い状態ほどエン
ジン出力は低下する傾向にある。従って、分割噴射制御
による膨張行程中の燃料噴射によって排気温度の上昇を
図る場合、排気温度を上昇させるのに必要な燃料分を増
量させることにより、エンジン出力の低下を抑制でき、
運転フィーリングを悪化させることなく、ターボラグの
発生を抑制することができる。
【0080】一方、ステップS106で、現在のエンジ
ンの運転領域が均一燃焼領域B内にある(NO)と判断
された場合には、分割噴射制御によって均一燃焼運転を
実行するために、ステップS112以降に移行する。
【0081】まず、ステップS112では、スロットル
開度センサ19からの検出信号に基づいてスロットルバ
ルブ16aの現在のスロットル開度Thが検出される。そ
して、ステップS113では、その検出したスロットル
開度Thが、予め設定されているほぼ全開状態に近い基準
スロットル開度WOT以上であるか、または基準スロット
ル開度WOTに満たないかが判断される。
【0082】ここで、現在のスロットル開度Thが基準ス
ロットル開度WOTに満たない(YES)と判断された場
合には、ステップS114以降に移行する。また、ステ
ップS113で現在のスロットル開度Thが基準スロット
ル開度WOT以上である(NO)と判断された場合には、
大量の吸入空気がエンジン内に流入しており、排気ガス
の質量流量も十分に得られる状態にあるといえるので、
ターボラグを抑制する制御を行う必要はないと判断し
て、ステップS117に移行する。
【0083】ステップS114では、均一燃焼分割噴射
制御が行われる。ここでは、そのときの吸入空気量に応
じて空燃比が略ストイキオ相当になるように総燃料噴射
量が決定され、その総燃料噴射量に基づいて、吸気行程
中に1回目の燃料が噴射され、膨張行程中に2回目或い
はそれ以上の回数の燃料が噴射されるように筒内噴射弁
11が制御される。尚、2回目以降に噴射される燃料の
噴射時期、噴射量、噴射回数は、ステップS111の場
合と同様の制御が行われる。
【0084】それから、ステップS115ではスロット
ルバルブ16aを開側に駆動させる制御が行われ、閉側
への駆動が禁止される。これにより、スロットルバルブ
16aは、全開状態に制御される。そして、ステップS
116では、点火時期をリタード制御するための点火時
期リタード量が現在の発生トルクに基づいて決定され
る。
【0085】例えば、ステップS110で仮想トルクTa
が成層燃焼上限トルクT_str以上であると判断されて、
燃焼形態を均一燃焼形態に切り換えるべくステップS1
14に移行してきた場合には、リーン燃焼を行う成層燃
焼からステップ的にストイキオでの均一燃焼に移行する
ので、急激なトルク上昇による走行フィーリングの悪化
が懸念される。
【0086】従来より、成層燃焼形態から均一燃焼形態
に燃焼形態を切り換える場合には、スロットルバルブ1
6aを閉じて吸入空気量Qを減少させてトルク段差を抑
制する方法が採られているが、この従来の方法では、排
気ガスの質量流量が低下し、タービン回転の早期の立ち
上げが困難となり、ターボラグの改善を望むことはでき
ない。
【0087】そこで、本実施の形態では、スロットルバ
ルブ16aを閉じることは行わず、点火時期をリタード
制御することによって急激なトルク上昇を抑制してい
る。これにより、吸入空気量が多い状態で燃焼形態が移
行されるので、燃焼形態移行時にも、より多くの排気ガ
スの質量流量を確保することができ、タービン回転の立
ち上げをより早期に行うことができる。従って、ターボ
ラグを抑制し加速時間の短縮を図ることができる。
【0088】また、ステップS117では、ターボラグ
を抑制するための制御を行う必要がないとして、現在の
エンジン運転領域に応じた燃焼形態によってエンジン運
転を行うための通常噴射制御が行われる。現在のエンジ
ン運転領域は、図9の運転領域マップを参照することに
よって判断され、例えば、成層燃焼運転領域Aであると
きは、成層燃焼通常噴射制御が行われ、均一燃焼運転領
域Bであるときは、均一燃焼通常噴射制御が行われる。
【0089】図7は、均一燃焼形態によるエンジン運転
時にターボラグを抑制するための制御が行われた場合の
エンジン運転状態を説明するタイムチャートである。均
一燃焼形態によるエンジン運転時に、運転者からの加速
要求を受けると、まず最初に、均一燃焼分割噴射制御が
開始される(ステップS114)。そして、スロットル
バルブ16aのスロットル開度を全開状態にする制御が
開始される(ステップS115)。
【0090】スロットルバルブ16aは、アクチュエー
タ16bによって駆動されているので、実際に指示され
たスロットル開度Thに対してある程度の遅れ時間を有し
て配置される。従って、運転者からの加速要求があった
時点で、スロットルバルブ16aのスロットル制御に先
駆けて分割噴射を開始することによって、排気ガスの昇
温をより早期に開始することができる。従って、図中に
破線で示される従来の場合よりも、ターボ過給機14の
タービン回転の立ち上がりが早められており、ターボラ
グが大幅に改善され、加速時間が短縮されている。
【0091】また、図7に示される例の場合、スロット
ルバルブ16aの実際のスロットル開度が全開状態にさ
れた場合に、タービン14bを駆動するのに十分な排気
ガスの質量流量が得られており、これ以上続けてターボ
ラグを抑制するための制御を行う必要がないとして、分
割噴射制御が通常噴射制御に戻されている。
【0092】図8は、成層燃焼形態によるエンジン運転
時にターボラグを抑制するための制御が行われた場合の
エンジン運転状態を説明するタイムチャートである。
【0093】従来は、図中に破線で示すように、成層燃
焼形態によるエンジン運転時に、運転者からの加速要求
を受けると、燃焼形態を成層燃焼形態から均一燃焼形態
に移行する制御がすぐに開始され、燃焼形態移行時にお
ける吸入空気量の増大に起因したトルクショックを防止
するために、スロットルバルブを閉じる方向に制御する
スロットルバルブ制御指示値が出力される。従って、ス
ロットルバルブ16aもそれに追従するように閉じる方
向に移動し、吸気管内圧力も一時的に落ち込んでいる。
このため、タービン回転の立ち上がりが遅れて、ターボ
ラグが生じている。
【0094】しかし、本発明の場合、成層燃焼形態によ
るエンジン運転時に、運転者からの加速要求を受ける
と、燃焼形態は成層燃焼形態のままで、分割噴射制御が
行われ(ステップS111)、エンジンの発生トルクが
成層燃焼上限トルクT_strに到達するまで、成層燃焼分
割噴射制御が継続される。
【0095】そして、発生トルクが成層燃焼上限トルク
T_strを越えると(ステップS110)、燃焼形態が成
層燃焼形態から均一燃焼形態に変更され、均一燃焼分割
噴射制御が行われる(ステップS114)。それから、
燃焼形態の変更に伴ってスロットルバルブ16aを全開
状態に制御するスロットル制御が開始され(ステップS
115)、同時に点火時期のリタード制御が行われる
(ステップS116)。そして、スロットルバルブ16
aが実際に全開状態にされた時点で、均一燃焼通常噴射
制御が行われる(ステップS117)。
【0096】このように加速要求を受けた場合に、燃焼
形態をすぐに成層燃焼形態から均一燃焼形態に移行させ
るのではなく、成層燃焼形態によって出力可能な成層燃
焼上限トルクT_strまでトルクを上昇させてから均一燃
焼形態に移行させることによって、加速初期にスロット
ルバルブ16aをほぼ全開状態に近いスロットル開度に
保持し、大量の吸入空気をエンジンに導入し、排気ガス
の質量流量が低下するのを防止している。また、均一燃
焼形態に移行した後も分割噴射制御を引き続き行うこと
により、膨張行程中に噴射した燃料の燃焼による排気ガ
スの昇温効果が得られる。従って、ターボ過給機のター
ビン回転の立ち上げをより早めることができ、膨張行程
中の燃料噴射による排気ガスの昇温効果と相俟って、タ
ーボラグを大幅に改善し、加速時間を短縮することがで
きる。
【0097】それから、図7の場合と同様に、スロット
ルバルブ16aの実際のスロットル開度が全開状態にさ
れた場合に、タービンを駆動するのに十分な排気ガスの
質量流量が得られており、これ以上続けてターボラグを
抑制するための制御を行う必要がないとして、分割噴射
制御を通常噴射制御に戻している。
【0098】また、分割噴射制御を終了するタイミング
として、スロットルバルブ16aの実際のスロットル開
度が全開状態にされたときではなく、吸気管内圧Pbが所
定正圧値となったときとしても良い。一般に、ターボラ
グはタービン回転速度が極めて低い吸気管内圧Pbが負圧
の状態から、過給を要する運転領域への過渡運転時にお
いて生じやすいので、加速後半のタービン回転速度があ
る程度上昇して、吸気管内圧Pbが正圧となる運転状態に
おいては、排気ガスの質量流量も十分に得られる状態に
あるといえる。従って、吸気管内圧Pbが所定正圧値とな
った時点で分割噴射制御を通常噴射制御に戻すことによ
って、より効果的に排気ガスの昇温を図ることができ、
ターボラグを改善することができる。
【0099】そして、分割噴射制御を終了するタイミン
グを、スロットルバルブ16aが実際に全開状態にされ
るまでではなく、図11のタイムチャートに示すよう
に、加速終了と判定されるまでとし、更に膨張行程中に
噴射する燃料の燃料噴射量を加速開始から加速完了する
までの間、発生トルクの上昇に応じて漸次減少させても
よい。一般に、発生トルクの増大によって燃料の燃焼期
間は増長する特性にあり、そのため、燃焼終了時期は膨
張行程後期側に遅れる傾向がある。従って、膨張行程中
に噴射する燃料の燃料噴射量を、加速開始から加速完了
までの期間で発生トルクの上昇に応じて漸次減少させる
ことにより、燃料の燃え残りを防止することができ、ま
た、燃料消費を抑えることができる。従って、効果的に
排気ガスの昇温を図ることができる。
【0100】尚、本発明は、上述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変
更が可能である。例えば、上述の実施の形態では、燃焼
形態が、均一燃焼形態の場合、及び成層燃焼形態から均
一燃焼形態に燃焼形態を移行する場合について説明した
が、成層燃焼形態の場合でも同様である。
【0101】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によるターボ過給
機付筒内噴射エンジンの制御装置によれば、加速時にタ
ーボ過給機のタービン回転の立ち上がりを早めてターボ
ラグを抑制するために、吸気行程中または圧縮行程中と
膨張行程中とに燃料を分割して噴射する分割噴射制御が
行われ、膨張行程中に噴射された燃料の燃焼により燃焼
室内の燃焼期間を膨張行程期間の終期まで延長して燃焼
室から排出される排気ガスの昇温が図られる。
【0102】そして、その分割噴射制御では、加速初期
のエンジン運転状態が未だ成層燃焼領域にある間は、成
層燃焼分割噴射制御が行われ、エンジン出力の上昇に伴
ってエンジン運転領域が成層燃焼領域から均一燃焼領域
に移行してから、均一燃焼分割噴射制御が行われる。
【0103】成層燃焼形態によるエンジン運転では、ス
ロットルバルブはほぼ全開に近い位置に保持され、均一
燃焼形態によるエンジン運転の場合よりもより多くの排
気ガスの排出量を排出していることから、加速開始の判
定後も、エンジン運転領域が成層燃焼領域にある間は、
成層燃焼形態によるエンジン運転を続行することによ
り、加速開始時における排気ガスの排出量の低下を防
ぎ、大量の排気ガスの質量流量を継続して確保すること
ができる。
【0104】また、均一燃焼形態に移行した後は、膨張
行程中に燃料噴射を行う分割噴射制御を行うことによ
り、膨張行程中に噴射した燃料の燃焼による排気ガスの
昇温効果を得ることができる。従って、ターボ過給機の
タービン回転の立ち上げをより早めることができ、膨張
行程中の燃料噴射による排気ガスの昇温効果と相俟っ
て、ターボラグを改善することができる。
【0105】請求項2の発明によれば、エンジン運転領
域が成層燃焼領域から均一燃焼領域に移行する際、スロ
ットルバルブの閉弁側への動作が禁止されるので、スロ
ットルバルブのスロットル開度が、成層燃焼分割噴射制
御時におけるスロットル開度以上に維持された状態で燃
焼形態が成層燃焼形態から均一燃焼形態に移行される。
従って、吸入空気量が多い状態で燃焼形態の移行が行わ
れ、排気ガスの排出量の低下を防ぎ、大量の排気ガスの
質量流量を継続して確保することができる。また、均一
燃焼形態に移行した後は、膨張行程中に燃料噴射を行う
分割噴射制御を行うことにより、膨張行程中に噴射した
燃料の燃焼による排気ガスの昇温効果を得ることができ
る。従って、ターボ過給機のタービン回転の立ち上げを
より早めることができ、膨張行程中の燃料噴射による排
気ガスの昇温効果と相俟って、ターボラグを抑制し加速
時間の短縮を図ることができる。
【0106】請求項3の発明によれば、均一燃焼分割噴
射制御が開始されると、スロットルバルブが全開状態に
制御されて、エンジンに供給される吸入空気量が更に増
大される。従って、ターボラグを抑制し、加速時間の短
縮を図ることができる。
【0107】請求項4の発明によれば、加速開始の判定
がされると、スロットルバルブのスロットル制御に先駆
けて、分割噴射制御が行われるので、実際のスロットル
開度が目標スロットル開度に到達するよりも前に分割噴
射制御を開始し、膨張行程中に燃料を噴射することによ
って、排気ガスの昇温をより早期に開始し、タービン回
転の上昇を促して、タービン回転の立ち上がりを早める
ことができる。従って、ターボラグを抑制し、加速時間
を短縮することができる。
【0108】請求項5の発明によれば、スロットルバル
ブの実際のスロットル開度が全開状態に調整されること
によって分割噴射制御から通常噴射制御に戻される。分
割噴射制御は、膨張行程中の燃料噴射により排気ガスの
昇温を図り、タービン回転の上昇を促してターボラグの
発生を抑制することを目的として行われるが、スロット
ルバルブのスロットル開度が全開状態に調整されると、
タービンを駆動するのに十分な排気ガスの質量流量が得
られるので、分割噴射制御を通常噴射制御に戻すことが
できる。
【0109】請求項6の発明によれば、加速開始の判定
により分割噴射制御が開始され、吸気管内圧が所定正圧
値まで上昇した時点で通常噴射制御に戻される。ターボ
ラグは、タービン回転速度が極めて低い、吸入管内圧が
負圧の状態から、過給を要する運転領域への過渡期に生
じやすい。従って、加速後半のタービン回転速度がある
程度上昇して、吸気管内圧が正圧となるエンジン運転状
態においては、排気ガスの質量流量も十分に得られる状
態にあるといえる。従って、分割噴射制御を通常噴射制
御に戻すことができる。
【0110】請求項7の発明によれば、分割噴射制御の
膨張行程中に行われる燃料噴射の燃料噴射量は、エンジ
ン出力の上昇に応じて減少される。エンジン出力が上昇
すると、燃焼室内における燃料の燃焼期間は増長する特
性を有し、燃料の燃焼終了時期は、膨張行程後期側に遅
れる傾向があるので、加速によるエンジン出力の上昇に
伴い、吸気行程中または圧縮行程中に噴射された燃料の
燃焼終了から膨張行程終了までの期間は短縮される。従
って、膨張行程中に噴射する燃料の燃料噴射量をエンジ
ン出力の上昇に応じて減少させることによって、燃料の
燃え残りを抑制し、燃料消費量を抑えることができる。
従って、効率的に排気ガスの昇温を行うことができる。
【0111】請求項8の発明によれば、分割噴射の膨張
行程中に行われる燃料噴射の燃料噴射量は、吸気管内圧
検出センサにより検出した吸気管内圧と加速要求に基づ
いて設定された目標過給圧との偏差に応じて決定され
る。目標過給圧と吸入管内圧との偏差が大きい状態ほ
ど、吸入管内圧が目標過給圧に上昇するまでの時間が長
く、加速応答遅れが大きい。従って、目標過給圧と現在
の吸入管内圧との偏差に応じて膨張行程中の燃料噴射量
を設定することによって、より効果的に排気ガスを昇温
させ、ターボラグを抑制することができる。
【0112】請求項9の発明によれば、分割噴射制御に
より膨張行程中に噴射される燃料の噴射時期が点火タイ
ミングに応じて変更される。エンジンのノッキング状態
に応じて点火タイミングが進角又は遅角方向に変更され
ると、燃料の燃焼期間は一定のままで点火タイミングに
応じて前後方向に位相ズレを生ずるので、膨張行程中の
燃料の燃料噴射時期を、常に点火タイミングに対して同
位相を保つように制御することによって、分割噴射によ
るエンジン運転を安定して行わせることができ、また、
より効果的に排気ガスの昇温を行うことができる。
【0113】請求項10の発明によれば、分割噴射制御
により膨張行程中に噴射される燃料の燃料噴射時期及び
燃料噴射量は、燃焼室の排気弁が開き始めるまでに燃焼
を終了する燃料噴射時期及び燃料噴射量に設定されるの
で、燃料が未燃状態で排気管側に排出されて燃料が無駄
になることや排気ガスの悪化を防止して、より効果的に
排気ガスの昇温を行うことができる。
【0114】請求項11の発明によれば、分割噴射制御
により吸気行程から膨張行程までの間に噴射される燃料
噴射量の総量は、有効なエンジン出力の発生に必要な基
本燃料噴射量に、排気温度の上昇に必要な燃料噴射量分
を加算した量とされる。排気温度の上昇には、温度を上
昇させる分だけの熱量が必要とされるが、この熱量は、
排気ガスに残存する熱量であり、エンジン出力に換算さ
れる熱発生量には計上されないため、同一の総燃料噴射
量の場合においては、排気温度が高い状態ほど機関出力
は低下する傾向にある。従って、膨張行程中の燃料噴射
によって排気温度の上昇を図る場合、排気温度を上昇さ
せるのに必要な分の燃料を増量させることによって、エ
ンジン出力の低下を防止でき、走行フィーリングの悪化
を招くことなく、ターボラグを抑制することができる。
【0115】請求項12の発明によれば、分割噴射制御
により膨張行程中に噴射する燃料の噴射回数をエンジン
回転数が低いほど、増加させる設定としている。燃焼終
了のタイミングはエンジン回転数が高くなるほど膨張行
程終了側に遅れる傾向にあるので、エンジン回転数が低
いほど、膨張行程中での燃焼余裕期間が長い。従って、
エンジン回転数が低いほど噴射回数を増やすことで、燃
焼期間を膨張行程の終期まで延長させることができ、よ
り効果的に排気ガスの昇温を図ることができる。
【0116】請求項13の発明によれば、分割噴射制御
により膨張行程中に噴射される燃料の噴射回数をエンジ
ンの発生トルクが低くなるに応じて増加させる設定とし
ている。エンジン回転数が同一の場合でも発生トルクが
高くなるほど、すなわち燃料供給量が増大するほど、熱
発生量が増大し、合わせて燃焼期間が増長するので、燃
焼終了のタイミングは膨張行程終了側に遅れる傾向にあ
り、発生トルクが低いほど、燃焼余裕期間が長い。従っ
て、発生トルクが低いほど、噴射回数を増やす設定とす
ることで、燃焼期間を膨張行程の終期まで延長させるこ
とができ、より効果的に排気ガスの昇温を図ることがで
きる。
【0117】請求項14の発明によれば、膨張行程中に
噴射された燃料は、燃焼室内で生じている燃焼の火炎伝
播を着火源とするので、その燃焼が終了するまでに噴射
を開始することによって、確実に着火され、未燃状態で
排気管側に排出されるのを防止することができる。従っ
て、燃料の無駄や排気ガスの悪化を防ぎ、より効果的に
排気ガスの昇温を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかるターボ過給機付筒内噴射
エンジンシステムを概略的に示す説明図である。
【図2】圧縮行程中に燃料を一括して噴射する成層燃焼
通常噴射制御時における熱発生の形態を示したものであ
る。
【図3】図2の場合と同一の総燃料噴射量を圧縮行程中
と膨張行程中に分割して噴射する成層燃焼分割噴射制御
時における熱発生の形態を示したものである。
【図4】図2及び図3の場合と同一の総燃料噴射量を、
圧縮行程中に1回と、膨張行程中に2回の合計3回に分
割して噴射する成層燃焼分割噴射制御時における熱発生
の形態を示したものである。
【図5】吸気行程中と膨張行程中とに燃料を分割して噴
射する均一燃焼分割噴射制御時における熱発生の形態を
示したものである。
【図6】熱発生の総量をほぼ同一とした場合の燃焼終了
時期と排気温度との関係を示したものである。
【図7】ターボラグを抑制するための制御が行われた場
合のエンジン運転状態を説明するタイムチャートであ
る。
【図8】ターボラグを抑制するための制御が行われた場
合のエンジン運転状態を説明するタイムチャートであ
る。
【図9】本実施の形態における運転領域マップを説明す
る図である。
【図10】ターボラグを抑制するための制御を説明する
ためのフローチャートである。
【図11】ターボラグを抑制するための制御が行われた
場合のエンジン運転状態を説明するタイムチャートであ
る。
【図12】点火タイミングと2回目噴射の噴射時期との
関係を説明するタイムチャートである。
【図13】エンジン回転数と燃焼期間の関係を説明する
図である。
【図14】エンジンの発生トルクと燃焼期間の関係を説
明する図である。
【符号の説明】
1 エンジンシステム 2 エンジン本体 11 筒内噴射弁 13 エアフローメータ 14 ターボ過給機 14a コンプレッサ 14b タービン 16 電子制御スロットル 16a スロットルバルブ 16b アクチュエータ 18 吸気管内圧検出センサ 19 スロットル開度センサ 31 クランク角センサ 32 カム角センサ 34 水温センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 23/00 F02D 23/00 F 23/02 23/02 B H 41/10 310 41/10 310 325 325 335 335Z 43/00 301 43/00 301B 301J Fターム(参考) 3G005 EA16 FA04 GB28 GD02 HA02 HA04 HA05 HA13 JA02 JA06 JA16 JA24 JA39 JA40 JA42 JA52 3G084 AA00 BA05 BA08 BA13 BA15 BA17 CA04 DA05 DA15 FA07 FA10 FA12 FA20 FA33 FA38 3G092 AA06 AA18 BA08 BB04 BB06 BB13 DB03 DE03S DG09 EA03 FA10 GA12 HA01Z HA05Z HA06Z HE01Z HE03Z HE08Z HF08Z 3G301 HA04 HA11 HA16 JA00 JA03 KA12 LA00 LA03 LB04 LC01 LC04 MA01 MA12 MA19 MA20 MA23 NA08 NC04 NE11 PA01Z PA07Z PA11A PA11Z PE00Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターボ過給機と、 エンジンの燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁
    と、 スロットルバルブと該スロットルバルブを駆動するアク
    チュエータを有する電子制御式スロットルと、 前記アクチュエータを制御して前記スロットルバルブの
    スロットル開度を調整するスロットル制御手段と、 運転者からの加速要求を検出する加速要求検出手段と、 該加速要求検出手段により検出した加速要求とエンジン
    運転状態に基づいて前記エンジンの加速開始を判定する
    加速開始判定手段と、 該加速開始判定手段により加速開始と判定された場合
    に、吸気行程中または圧縮行程中と膨張行程中とに燃料
    を分割して噴射する分割噴射制御を行う燃料噴射制御手
    段と、 を有するターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置に
    おいて、 前記燃料噴射制御手段は、 前記加速開始判定手段により加速開始と判定された後、
    エンジン運転領域が成層燃焼領域にあるときは圧縮行程
    中と膨張行程中に燃料を分割して噴射する成層燃焼分割
    噴射制御を行い、エンジン運転領域が成層燃焼領域から
    均一燃焼領域に移行したときは、吸気行程中と膨張行程
    中に燃料を分割して噴射する均一燃焼分割噴射制御を行
    うことを特徴とするターボ過給機付筒内噴射エンジンの
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記スロットル制御手段は、 前記エンジン運転領域が成層燃焼領域から均一燃焼領域
    に移行する際に、前記スロットルバルブの閉弁側への動
    作を禁止するスロットル制御を行うことを特徴とする請
    求項1に記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記スロットル制御手段は、 前記燃料噴射制御手段によって前記成層燃焼分割噴射制
    御から前記均一燃焼分割噴射制御への変更が行われた後
    に、前記スロットルバルブを全開状態にするスロットル
    制御を開始することを特徴とする請求項1又は2に記載
    のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記燃料噴射制御手段は、 前記加速開始判定手段により加速開始の判定を受けた場
    合に、前記スロットルバルブ制御手段による前記スロッ
    トルバルブのスロットル制御に先駆けて、前記分割噴射
    制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記燃料噴射制御手段は、 前記スロットルバルブ制御手段により前記スロットルバ
    ルブの実際のスロットル開度が全開状態に調整された時
    点で、前記分割噴射制御を吸気行程中または圧縮行程中
    に燃料を一括して噴射する通常噴射制御に戻すことを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のターボ過給機
    付筒内噴射エンジンの制御装置。
  6. 【請求項6】 前記エンジンの吸気管内圧を検出する吸
    気管内圧検出センサを有し、 前記燃料噴射制御手段は、前記吸気管内圧が予め設定さ
    れている所定正圧値まで上昇した時点で、前記分割噴射
    制御を吸気行程中または圧縮行程中に燃料を一括して噴
    射する通常噴射制御に戻すことを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジン
    の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記燃料噴射制御手段は、 前記分割噴射制御により膨張行程中に噴射される燃料噴
    射量をエンジン出力の上昇に応じて減少させることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のターボ過給機
    付筒内噴射エンジンの制御装置。
  8. 【請求項8】 前記エンジンの吸気管内圧を検出する吸
    気管内圧検出センサと、前記加速要求検出手段により検
    出した加速要求に基づいて目標過給圧を設定する目標過
    給圧設定手段とを有し、 前記燃料噴射制御手段は、前記分割噴射制御により膨張
    行程中噴射される燃料噴射量を、前記目標過給圧と前記
    吸気管内圧検出センサにより検出した吸気管内圧との偏
    差に応じて決定することを特徴とする請求項1〜7のい
    ずれかに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御
    装置。
  9. 【請求項9】 前記燃料噴射制御手段は、 前記分割噴射制御により膨張行程中に噴射される燃料の
    噴射時期を、点火タイミングに応じて変更することを特
    徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のターボ過給機
    付筒内噴射エンジンの制御装置。
  10. 【請求項10】 前記燃料噴射制御手段は、 前記分割噴射制御により膨張行程中に行う燃料噴射の燃
    料噴射量及び燃料噴射時期を、前記燃焼室と排気通路と
    の間に設けられている排気弁が開き始めるまでに前記燃
    焼室内の燃焼が終了する燃料噴射時期及び燃料噴射量に
    設定したことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記
    載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置。
  11. 【請求項11】 前記燃料噴射制御手段は、 前記分割噴射制御によって吸気行程から膨張行程までの
    間に噴射される燃料噴射量の総量を、有効なエンジン出
    力の発生に必要な基本燃料噴射量に、排気温度の上昇に
    必要な燃料噴射量分を加算した量としたことを特徴とす
    る請求項1〜10のいずれかに記載のターボ過給機付筒
    内噴射エンジンの制御装置。
  12. 【請求項12】 前記燃料噴射制御手段は、 前記分割噴射制御によって膨張行程中に行う燃料噴射の
    噴射回数を、エンジン回転数が低い程、増加させる設定
    としたことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記
    載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置。
  13. 【請求項13】 前記燃料噴射制御手段は、 前記分割噴射制御によって膨張行程中に行う燃料噴射の
    噴射回数を、発生トルクが低くなるに応じて増加させる
    設定としたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか
    に記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装置。
  14. 【請求項14】 前記燃料噴射制御手段は、 前記分割噴射制御によって膨張行程中に行う燃料噴射の
    燃料噴射時期を、燃焼室内で火炎伝播を生じている期間
    中に設定したことを特徴とする請求項1〜13のいずれ
    かに記載のターボ過給機付筒内噴射エンジンの制御装
    置。
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