JP4066642B2 - 火花点火式エンジンの制御装置 - Google Patents

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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸気ポートに燃料噴射弁を備えたいわゆるポート噴射方式の火花点火式エンジンの制御装置に関し、特に、エンジンを停止させるときの燃料噴射及び点火制御の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の火花点火式エンジンでは、一般的に、気筒毎の吸気ポートに配設した燃料噴射弁によって、燃料を当該気筒の燃焼サイクルに同期して所定のタイミングで噴射させるようにしている。このようにして吸気ポート内に噴射された燃料は高温の吸気ポート内で気化が促進され、気筒の排気行程終盤にて吸気弁が開弁すると気筒内に吸入されて混合気を形成し、その後、当該気筒の圧縮行程後期に点火プラグにより点火されて、良好に燃焼する。
【0003】
その際、混合気の良好な燃焼性を得るためには燃料をできるだけ早期に噴射させて十分に気化させたいという要求があり、一方、過渡時のエンジンの応答性を確保するためには燃料の噴射から点火までの時間間隔はあまり長くない方が好ましいので、通常、燃料の噴射は、気筒の圧縮行程において吸気弁が閉じてから次の吸気行程にかけて適宜、タイミングを選んで実行される。
【0004】
ところで、通常、エンジンを停止させるときには、例えば運転者によりイグニッションスイッチがオフ操作されると、直ちにエンジンコントロールユニット(以下、ECUという)の電源が切られて、前記のエンジンのような燃料噴射弁の作動や点火プラグへの通電が行われなくなるから、前記のように気筒の点火タイミングよりも早期に燃料を噴射するようにしていると、噴射した燃料への点火が行われる前にECUの電源が切られて、未燃状態の燃料がそのまま排気通路に排出されたり、或いは吸気ポートや気筒内の燃焼室等に残留することがある。
【0005】
すなわち、エンジンが停止するときに気筒から多量の未燃ガスが排出されて、その一部が触媒を通過してそのまま大気中に放出される虞れがある。また、エンジンの始動直後には、吸気ポートや気筒内に残留している燃料が未燃ガスとなって放出されることがあり、このときには触媒が活性温度に到達していないことが多いので、一時的とはいえ排気の状態が著しく悪化するという不具合がある。
【0006】
そのような不具合に関連して、例えば、特開平8−177699号公報に記載されたエンジンの制御方法によれば、気筒内に燃料を直接、噴射するようにした直噴エンジンにおいて、当該気筒内に噴射された燃料が未点火のままであると、この燃料が気筒内で液化してエンジンオイルを希釈したり、或いは点火プラグに付着して始動性を阻害し、ひいては排気の状態を悪化させることがあるという問題点に着目して、イグニッションスイッチがオフ操作された後でも、その前に燃料が噴射された気筒では必ず点火を行わせて、気筒内に噴射された燃料を燃焼させるようにするという技術思想が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記公報(特開平8−177699号)に記載の直噴エンジンとは異なり、いわゆるポート噴射方式のエンジンの場合は、一旦、吸気ポート内に噴射した燃料をそこで気化霧化させてから気筒内に供給するようにしている。この際、燃料の一部が吸気ポート壁面に付着して次回以降の燃焼サイクルにまで持ち越されることになるから、仮に前記公報に記載の直噴エンジンのように、燃料噴射後の気筒で必ず点火を実行するようにしたとしても、これにより気筒内の未燃ガスの残留量を減らすことができるだけであり、それだけでは、上述の如きエンジンの停止時や始動時における未燃ガスの排出の不具合を解消できるとは言い難い。
【0008】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジンの吸気ポートに燃料を噴射するようにした火花点火式エンジンにおいて、エンジンを停止させるときの燃料噴射及び点火の制御手順に工夫を凝らし、そのときの未燃燃料の排出や吸気ポート等への残留をできるだけ抑制して、排気状態の悪化を防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の解決手段では、エンジンを停止させるときには、燃料噴射弁による燃料の噴射を終了した後に、その燃料噴射弁に対応する気筒の燃焼サイクルが少なくとも2回以上経過するまで、当該気筒の点火制御を実行するようにしている。
【0010】
具体的に、請求項1の発明では、エンジンの吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射弁を備え、この燃料噴射弁により気筒の燃焼サイクル毎に所定の噴射タイミングで燃料を噴射させるようにした火花点火式エンジンの制御装置を前提とし、このものにおいて、エンジンを停止させるときに前記燃料噴射弁による燃料の噴射制御を終了する燃料制御手段と、該燃料制御手段による燃料噴射弁の制御が終了した後に、該燃料噴射弁に対応する気筒の燃焼サイクルが少なくとも2回以上、経過するまで、当該気筒の点火制御を行う点火制御手段と、エンジンへの吸入空気量を調整する吸気量調整手段と、エンジンを停止させるときに、アイドル運転時よりも吸入空気量が少なくなるように前記吸気量調整手段を制御することで前記点火制御による着火不良を防止する吸気量制御手段とを備える構成とする。
【0011】
前記の構成により、エンジンの運転中に例えばイグニッションスイッチがオフ操作されて、エンジンが停止するときには、まず、燃料制御手段による燃料噴射弁の制御が終了して、それ以降の燃料供給が行われなくなる。一方、該燃料噴射弁に対応する気筒の燃焼サイクルが少なくとも2回以上、経過するまでは、点火制御手段による気筒毎の点火制御が行われ、当該気筒において所定のタイミングで混合気への点火が行われる。
【0012】
つまり、エンジンが停止するときには、燃料噴射弁による吸気ポートへの燃料噴射が打ち切られた後に少なくとも2サイクル以上、各気筒内で混合気への点火が行われることになり、このことで、最後の燃料噴射の後に1回目の燃焼サイクルにおいて吸気ポートから気筒内に吸入される燃料は勿論、その次の2回目の燃焼サイクルまでに吸気ポート壁面から蒸発して気筒内に吸入される燃料も、燃焼させることができる。これにより、エンジンが停止するときの未燃燃料の排出を抑制できるとともに、停止後にエンジン内に残留する未燃燃料を極力、少なくして、始動時等の排気状態の悪化も未然に防止できる。
【0013】
但し、そうして燃料噴射制御を終了して、新たな燃料の供給を打ち切った後のサイクルでは、吸気ポート壁面に付着している燃料が気筒内に吸入されるのみとなり、気筒内にて形成される混合気が徐々に希薄化して、着火性が低下する。
【0014】
これに対し、この発明では、エンジンが停止するときに吸気量制御手段により吸気量調整手段の制御が行われて、気筒の吸入空気量がアイドル運転時よりも少なくなるので、燃料噴射制御が終了して新たな燃料の供給が打ち切られても、気筒内の混合気の希薄化を遅らせることができ、これにより着火不良を防止できる。しかも、吸気量調整手段により吸気を絞るようにすれば、これに伴い、吸気ポートにおける吸気流速が高まって、ポート壁面に付着している燃料の蒸発と気筒内への吸入が促進されるから、このことによっても混合気の希薄化が抑制され、これにより、この発明の作用効果を十分に得ることができる。
【0015】
尚、前記吸気量調整手段としては、エンジンの吸気通路に設けられてアクチュエータにより作動されるスロットル弁や、気筒内の吸気流動を強化するために吸気通路の下流側(吸気ポートを含む)に設けられる開閉弁等を用いればよく、或いは、吸気弁自体のリフト量又は動弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を利用するようにしてもよい。 請求項2の発明では、エンジンは複数の気筒を有するものであり、燃料噴射弁は前記複数の気筒毎にそれぞれ配設されているものとする。すなわち、複数の気筒を有する多気筒エンジンでは、例えば4サイクル直列4気筒エンジンの場合、クランク軸が2回転する間に4つの気筒が互いに等間隔(クランク角で180度間隔)に爆発(燃焼)することになり、その各燃焼サイクル毎の燃料噴射タイミングも大略、180度間隔のものとなる。
【0016】
このため、多気筒エンジンを停止させるときに、仮に燃料噴射及び点火制御を一律に終了すると、複数の気筒のうちのいくつかで噴射されたばかりの燃料がそのまま放出される事態を招くことになり、排気状態の悪化が特に著しいと考えられる。従って、このような多気筒エンジンにおいて、本願発明の如く燃料噴射制御の終了後に気筒毎に2回以上、点火を行わせるようにすることが特に有効なものとなる。
【0017】
請求項3の発明では、エンジン回転速度が設定回転速度以下であることを判定する回転速度判定手段を備え、前記点火制御手段は、複数の気筒についてそれぞれ前記燃焼サイクルが少なくとも2回以上経過して、前記回転速度判定手段によりエンジン回転速度が設定回転速度以下であることが判定されると点火制御を終了するものとする。
【0018】
このことで、エンジンが停止するときには、まず、気筒への新たな燃料の供給が打ち切られ、その後、エンジン回転速度が徐々に低下しながら当該気筒において数サイクルに亘って点火が行われた後に、エンジン回転速度が設定回転速度以下になって混合気への点火が困難になると、点火制御が終了する。これにより、未燃燃料を十分に減少させることができるとともに、点火に伴う電力消費も抑えることができる。
【0019】
請求項4の発明では、排気の空燃比状態を検出するセンサと、該センサからの信号に基づいて、気筒内の空燃比が設定値よりもリーンになったことを判定する空燃比判定手段とを備え、前記点火制御手段は、複数の気筒についてそれぞれ前記燃焼サイクルが少なくとも2回以上経過して、前記空燃比判定手段により空燃比が設定値よりもリーンであることが判定されると点火制御を終了するものとする。
【0020】
このことで、エンジンが停止するときには、気筒への新たな燃料供給が打ち切られた後に、吸気ポート壁面に付着していた燃料が気筒内へ吸い込まれて数サイクルに亘り混合気への点火が行われ、その後に当該気筒内の混合気が希薄化して空燃比が所定値よりもリーンになると、点火制御が終了する。これにより、失火限界付近まで点火を継続して未燃燃料を極力、減少させながら、点火に伴う電力消費も抑制できる。
【0021】
請求項5の発明では、燃料制御手段による燃料噴射弁の制御が終了した後に、気筒の燃焼サイクルが設定回数、経過したことを判定するサイクル数判定手段を備え、前記点火制御手段は、複数の気筒についてそれぞれ前記燃焼サイクルが少なくとも2回以上経過して、前記サイクル数判定手段により燃料サイクルが設定回数経過したことが判定されると点火制御を終了するものとする。
【0022】
このことで、エンジンが停止するときには、気筒への新たな燃料の供給が打ち切られた後にさらに設定サイクル数だけ点火が行われ、その後、点火制御が終了する。よって、簡単な制御手順でもって未燃燃料を低減しながら、点火に伴う電力消費も抑制できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0024】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る直列4気筒4サイクルガソリンエンジン1を示す。このエンジン1は、4つの気筒2,2,…(1つのみ図示する)を有するシリンダブロック3と、該シリンダブロック3の上面に組付けられたシリンダヘッド4と、各気筒2内に往復動可能に嵌装されたピストン5とを備え、前記各気筒2内にはピストン5及びシリンダヘッド3により囲まれて燃焼室6が区画されている。さらに、燃焼室6の上部には点火プラグ7が臨設され、該点火プラグ7はイグナイタ等を含む点火回路8に接続されている。すなわち、このエンジン1は、各気筒2内の燃焼室6に形成される混合気に点火プラグ7により点火するようにした火花点火式エンジンである。
【0025】
エンジン1の一側(図の左側)の側面には、各気筒2の燃焼室6に吸気、即ち外部から気筒2に導入される空気(新気)や排気系から還流される排気等を供給するための吸気通路10が接続されている。この吸気通路10の下流端は、シリンダヘッド3に形成された吸気ポート10aにより燃焼室6に連通されていて、その吸気ポート10aの燃焼室6への開口端が吸気弁9により開閉されるようになっている。一方、吸気通路10の上流端は空気を濾過するためのエアクリーナ11に接続され、このエアクリーナ11には吸気の温度状態を検出するための温度センサ12が配設されている。また、吸気通路10の上流側から順に、エンジン1への吸入空気量を検出するエアフローセンサ13と、吸気通路10を絞るスロットル弁14と、サージタンク15とが配設され、さらに、各気筒2毎の吸気ポート10a内に個別に燃料を噴射供給するように、燃料噴射弁としてのインジェクタ16,16,…(図には1つのみ示す)が配設されている。
【0026】
前記スロットル弁14は、図示しないが、車両のアクセルペダルに機械的に連結されていて、該アクセルペダルが車両の運転者により踏み操作されると、その操作量に応じて開かれるようになっている。また、スロットル弁14にはその開度を検出するポテンショメータ等からなるスロットル開度センサ17が付設されている。さらに、スロットル弁14の上流側及び下流側の吸気通路10を連通するISC(Idle Speed Control)用バイパス通路18が設けられ、このバイパス通路18にはその通路面積を絞るように電磁弁からなるISC制御弁19(吸気量調整手段)が設けられている。そして、エンジン1がアイドル運転状態のときには前記ISC制御弁19の開閉作動によってバイパス通路18の吸気流量が調節される。
【0027】
一方、エンジン1の反対側の側面(図の右側面)には、各気筒2の燃焼室6から既燃ガス(排気)を排出するための排気通路20が接続されている。この排気通路20の上流端は排気ポートを介して燃焼室6に連通し、この排気ポートの燃焼室6への開口端が排気弁21により開閉されるようになっている。また、排気通路20には、その上流側から順に、排気中の酸素濃度を検出するOセンサ22と、排気を浄化するための三元触媒からなる触媒コンバータ23とが配設されている。
【0028】
また、前記Oセンサ22よりも上流側の排気通路20には、排気の一部を吸気通路10に還流させるための排気還流通路24(以下EGR通路という)の上流端が分岐接続されていて、このEGR通路24の下流端が前記スロットル弁14とサージタンク15との間の吸気通路10に接続されており、さらに、EGR通路24の下流端寄りには開度調節可能な電気式の排気還流量調節弁25(以下EGR弁という)が配設されていて、排気通路24を還流する排気の流量を調節できるようになっている。
【0029】
前記エンジン1のシリンダブロック3内には、図示しないクランクシャフトの回転角を検出する電磁ピックアップ等からなるクランク角センサ26が設けられている。このクランク角センサ26は、クランクシャフトの端部に設けられた被検出用プレート27の外周に対応して配置され、該被検出用プレート27の回転に伴い、その外周部に突設された突起部の通過に応じて各気筒2毎のクランク角位置の信号を出力する。また、シリンダブロック3のウォータジャケット(図示せず)に臨んで冷却水の温度状態を検出する水温センサ28が設けられている。
【0030】
前記吸気温度センサ12、エアフローセンサ13、スロットル開度センサ17、Oセンサ22、クランク角センサ26、水温センサ28等からの各出力信号はマイクロコンピュータ等により構成されたECU(Electronic Control Unit)30に入力されるようになっている。一方、このECU30からは、点火回路8に対し各気筒2毎の所定の点火タイミングで点火制御信号が出力されるとともに、インジェクタ16,16,…に対し、各気筒2毎の所定の噴射タイミングで燃料噴射量を制御するためのパルス信号が出力される。また、ECU30からISC制御弁19には、主にアイドル運転時の空気の吸入量を調節するための制御信号が出力され、EGR弁25対しては排気の還流量を調節するための制御信号が出力される。
【0031】
(ECUによる制御の概要)
前記ECU30による燃料噴射量の制御は、基本的に、各センサからの信号に基づいてエンジン1の負荷状態や回転速度を演算し、それらに対応する分量の燃料を各気筒2毎のインジェクタ16により、当該気筒2の燃焼サイクル毎にエンジン回転に同期して所定の噴射タイミングで噴射させるものである。
【0032】
具体的に、ECU30は、エアフローセンサ13により検出された吸入空気量と、クランク角センサ26からのパルス信号に基づいて求められるエンジン回転速度neとに応じて、各気筒2毎の吸気充填効率ceを演算し、この演算した吸気充填効率ceに対して所定の目標空燃比となるような燃料噴射量を演算する。そして、その演算した燃料噴射量に相当するパルス幅を有するパルス信号をインジェクタ16に出力する。
【0033】
また、燃焼サイクル毎の燃料の噴射回数は温間の殆どの運転状態では2回とされていて、その噴射タイミング(インジェクタ16の開弁開始時期)は、各気筒2毎に、吸気弁9の閉じられた後の圧縮行程中盤と(リーディング噴射)、その後の排気行程と(トレーリング噴射)に設定されている。詳しくは、図2に示すように、この実施形態のエンジン1では、第1〜第4の4つの気筒2,2,…に対して第1、第3、第4、第2、…の順番で燃焼が行われるようになっていて、アイドル運転時を除く温間の定常運転状態では、各気筒2毎に吸気、圧縮、膨張(燃焼)、排気の4つの行程からなる1つの燃焼サイクルに対して、その1つ前のサイクルの圧縮行程と排気行程とで燃料噴射が行われる。
【0034】
そのように2回に分けて燃料を噴射するのは、混合気の良好な燃焼性を得るためには燃料をできるだけ早期に噴射させて十分に気化させたいという要求があり、この要求に対応して所要量の燃料をリーディング噴射するとともに、一方で、過渡時のエンジン1の応答性を確保するためには運転状態の変化に即応して燃料供給量を変更したいという要求があるため、トレーリング噴射によって、全体の燃料供給量を調整するようにしているのである。
【0035】
一方、スロットル開度とエンジン回転速度neとに基づいて、エンジン1がアイドル運転等の極低負荷運転状態にあると判定されたときには、1回の燃焼サイクルにおいて必要とされる燃料が少ないことから、図3に示すように、気筒2毎の排気行程におけるトレーリング噴射のみを行うようにしている。
【0036】
尚、前記の如き各気筒2毎の燃料噴射タイミングは、エンジン1の運転状態に応じて調整される。また、各気筒2毎の点火タイミングもエンジン1の運転状態に応じて調整され、図に矢印で模式的に示すように、温間の定常運転状態では概ね圧縮上死点(TDC)前であって、例えばアイドル運転状態では圧縮上死点前10度(BTDC10°CA)とされている。
【0037】
ところで、前記の如く、エンジン1の各気筒2に対してその燃焼サイクル毎に供給する燃料を、当該サイクルの1つ前のサイクルにおいて吸気ポート10aに噴射するようにした場合、仮にその燃料噴射の直後に車両のイグニッションスイッチが切られて、ECU30への主電力の供給が停止されたときには、既に吸気ポート10aに噴射されている燃料が点火されることなく、未燃ガスとして排出されたり、或いは気筒2の燃焼室6や吸気ポート10aの壁面に付着して残留することになり、このため、次のエンジン始動時に該エンジン1内の残留燃料が未燃ガスとして排出されて、一時的に排気の状態が悪化するという問題があった。
【0038】
この問題について詳しく説明すると、例えば、エンジン1が温間のアイドル運転状態から停止するときに、イグニッションスイッチのオフ操作に応じて一律に燃料噴射と点火とを終了するようにした場合、このときの1つの気筒2における燃焼状態の変化と当該気筒2からの未燃HCの排出濃度の変化との相関関係は、実験等により図4に示すグラフのようにして求められる。すなわち、同図によれば、或る燃焼サイクルの途中で点火の直前にイグニッションスイッチが切られたとすると(t=t2)、この燃焼サイクルでは混合気への点火が行われないので、その1つ前の燃焼サイクルの排気行程において吸気ポート10aに噴射(t=t1)された燃料の多くが未点火のまま排出されることになり、この結果、排気行程の終了時期(t=t3)くらいから排気中のHC濃度が急増している。
【0039】
また、前記「1つ前の燃焼サイクル」において吸気ポート10aに噴射された燃料の一部は吸気ポート10aの壁面に付着して、その次の燃焼サイクル(前記の「或る燃焼サイクル」)では気筒2に吸入されず、そのまた次の燃焼サイクルで気筒2内に吸入されて、同様に未燃ガスとして排出されることになる。このため、当該「そのまた次の燃焼サイクル」の排気行程の終了時期(t=t4)くらいから、排気中のHC濃度は再び増大する。そして、そのようにして気筒2内燃焼室6から排出された未燃ガスの多くは排気通路20の触媒コンバータ23により浄化されるが、一部の未燃ガスは触媒コンバータ23を通過して大気中に放出されることになる。
【0040】
さらに、その後にエンジン1が停止されると、上述の如く吸気ポート10aに噴射された燃料の一部は気筒2内の燃焼室6に残留し、また、吸気ポート10aの壁面に付着したままとなるから、次回のエンジン1の始動時には、吸気ポート10a等に残っている燃料が未燃ガスとなって排出されてしまう。すなわち、図5に示すように、エンジン始動時にはまず、スタータが作動して(t=t1)クランク軸が回転され、1回目のサイクル(モータリング)の間に吸気ポート10aに燃料が噴射される(t=t2)。この燃料は、その次の燃焼サイクルにおいて気筒2内に吸い込まれて混合気を形成し、この混合気に点火されることにより(t=t3)、エンジン1が自力で回転を始める。
【0041】
その際、スタータの作動からモータリング開始までの間に(t=t1〜t2)、クランク軸の回転の開始に伴い、吸気ポート10aや気筒2内に残留していた燃料が未燃ガスとして気筒2から排出され、図示の如く排気中のHC濃度が急増する。しかも、エンジン始動直後には一般的に、排気通路20の触媒コンバータ23は活性化していないことが多いから、前記のように排出された未燃ガスの大部分はそのまま大気中に放出されることとなり、短時間ではあっても排気の状態が著しく悪化することになる。
【0042】
斯かる問題点は、この実施形態のような多気筒エンジンにおいて特に顕著なものとなる。すなわち、例えばこの実施形態のような4サイクル直列4気筒エンジンの場合、前記図2及び図3に示されているように、クランク軸が2回転する間に第1〜第4の4つの気筒2,2,…が互いに等間隔(180°CA)で燃焼するから、たとえ図3に示すアイドル運転時のようにトレーリング噴射のみが行われている状態であっても、ECU30への電力供給を停止するタイミングに拘わらず、4つの気筒2,2,…のうちのいくつかで噴射済みの燃料に点火されないという事態を招くことになるからである。
【0043】
このような問題点に対処すべく、この実施形態に係るエンジン1の制御装置Aでは、本願発明の特徴として、エンジン1を停止させるときに、インジェクタ16,16,…による燃料の噴射制御を直ちに終了する一方で、点火制御は各気筒2毎に少なくとも2回以上の燃焼サイクルが経過するまで継続し、その後、エンジン回転速度neが設定回転速度まで低下したときに終了するようにした。
【0044】
(エンジンの停止制御)
以下に、エンジン1を停止させるときの前記ECU30による燃料噴射及び点火制御の具体的な手順について、図6に示すフローチャート図に基づいて詳細に説明する。
【0045】
まず、同図に示すフローのスタート後のステップSA1において、各種センサからの出力信号を受け入れるとともに、RAMに記憶されているデータやフラグの値を読み込む。尚、RAMのデータとしては、例えば、クランク角センサ26からの信号に基づいて演算されたエンジン回転速度等、或いは、エンジン1を停止させるときに、各気筒2のインジェクタ16による燃料の噴射を行わないようにする(燃料噴射制御を終了する)ことを示す燃料停止フラグFINJOFFの値等が記憶されている。
【0046】
続いて、ステップSA2において、前記燃料停止フラグFINJOFFがオンか否か(FINJOFF=1?)の判定を行い、この判定がYesで燃料噴射制御が終了していれば、後述のステップSA14に進む一方、判定がNoであれば、ステップSA3に進む。
【0047】
ステップSA3では、車両のイグニッションスイッチが切られたかどうか判定し(IG−SWオフ?)、この判定がYesであれば、運転中のエンジンを停止させるために後述のエンジン停止制御(ステップSA11〜)に移行する一方、判定がNoであれば、通常のエンジン1の運転制御を行う。すなわち、ステップSA4において、エンジン1の運転状態に応じて燃料噴射パルス幅を演算し、ステップSA5において同様に燃料噴射タイミングを演算し、さらに、ステップSA6において、点火タイミングを演算する。
【0048】
続いて、ステップSA7に進んで、各気筒2毎に燃料噴射タイミングになったかどうか判定し、噴射タイミングになるまで待って(判定がNo)、噴射タイミングになれば(判定がYes)ステップSA8に進んで、インジェクタ16により燃料の噴射作動を行わせる。そして、ステップSA9に進み、各気筒2毎に点火タイミングになったどうか判定し、点火タイミングになるまで待って(判定がNo)、点火タイミングになれば(判定がYes)ステップSA10に進んで、各気筒2毎に点火プラグ7に通電して混合気への点火を行い、しかる後にリターンする。
【0049】
これに対し、前記ステップSA3においてイグニッションスイッチが切られた(Yes)と判定して進んだステップSA11では、まず、ISC制御弁19を閉作動させてバイパス通路18を絞り、エンジン1への吸入空気量がアイドル運転時よりも少なくなるようにする。続いて、ステップSA12において燃料停止フラグFINJOFFをオンにして(FINJOFF←1)、それ以降、インジェクタ16による燃料の噴射作動を行わないようにし、続くステップSA13において、各気筒毎の点火タイミングを演算する。そして、前記したステップSA9、SA10に進んで、各気筒2毎に前記の演算した点火タイミングにて点火を実行し、しかる後にリターンする。
【0050】
つまり、エンジン1を停止させるときには、まず、ISC制御弁19を閉じて気筒2,2,…への吸入空気量を減少させるとともに、インジェクタ16による燃料噴射制御を終了して吸気ポート10aへの新たな燃料供給を打ち切り、その後の燃焼サイクルにおいては該吸気ポート10aから気筒2内に吸入される燃料に対して点火を行う。
【0051】
その際、前記の如くISC制御弁19の制御により吸入空気量を減少させているので、新たな燃料の供給が打ち切られた後でも、そのことによる混合気の希薄化が相対的に遅くなり、燃料噴射制御の終了後も少なくとも2回は混合気に点火することができる。しかも、ISC制御弁19が閉じられて吸気が絞られ、これに伴い吸気ポート10aにおける吸気流速が高くなることで、該吸気ポート10aの壁面に付着している燃料の蒸発と気筒2内への吸入が促進され、このことによっても、気筒2内の混合気の希薄化を抑制して、点火の確実性を高めることができる。
【0052】
また、そのときの点火タイミングは、気筒2内の混合気の希薄化に対応して、その混合気への点火性ができるだけ高くなるように、通常よりも進角側に設定されている。
【0053】
一方、前記ステップSA2において燃料停止フラグFINJOFFがオンである(Yes)と判定して進んだステップSA14では、エンジン回転速度neが予め設定したECU停止回転速度ne*(設定回転速度)以下になったかどうか判別し、この判別結果がNoであれば、前記ステップSA13,SA9,SA10の制御手順を実行する一方、エンジン回転速度neが低下してECU停止回転速度ne*以下になれば(判別結果がYes)、ステップSA15に進んで燃料停止フラグFINJOFFをオフにし(FINJOFF=0)、続くステップSA16において各気筒2毎の点火制御を終了して、しかる後に、ECU30への電力供給を停止する。
【0054】
つまり、燃料停止フラグFINJOFFがオンであれば(FINJOFF=1)、エンジン1の停止制御中と判定して、各気筒2毎の点火制御を継続する。そして、エンジン回転速度neが徐々に低下してECU停止回転速度ne*以下になれば、点火制御を終了する。
【0055】
前記図6に示すフローにおいて、ステップSA11の制御手順により、エンジン1を停止させるときに、アイドル運転時よりも吸入空気量が少なくなるようにISC制御弁19を制御する吸気量制御手段30aが構成され、また、ステップSA12の制御手順により、エンジン1を停止させるときにインジェクタ16による燃料の噴射制御を終了する燃料制御手段30bが構成されている。
【0056】
また、ステップSA14の制御手順により、エンジン1を停止させるときに、エンジン回転速度neが予め設定したECU停止回転速度ne*以下であることを判定する回転速度判定手段30cが構成されている。
【0057】
さらに、前記ステップSA14からステップSA13,SA9,SA10、或いはステップSA15,SA16に進む制御手順によって、エンジン1を停止させるときに、各気筒2毎に燃料噴射制御の終了後に少なくとも2サイクル以上、点火制御を実行する点火制御手段30dが構成されており、この点火制御手段30dは、エンジン回転速度neがECU停止回転速度ne*以下になったときに、点火制御を終了する。
【0058】
したがって、この実施形態に係る火花点火式エンジンの制御装置Aによれば、図7に一例を示すように、エンジン1が温間のアイドル運転状態にあるときに、車両のイグニッションスイッチがオフ操作されると、これに応じて直ちにインジェクタ16による燃料の噴射制御を終了するとともに(t=t2)、図示しないが、ISC制御弁19を閉じて、気筒2,2,…への吸入空気量を減少させる。ここで、アイドル運転状態ではトレーリング噴射のみが行われていて、図示の如く気筒2の吸気行程でイグニッションスイッチが切られたとすると、それ以前の燃焼サイクルの排気行程で吸気ポート10aに噴射(t=t0,t1)された燃料が気筒2に吸入されて、混合気を形成する。そして、その後に点火(t=t3)が行われることによって、混合気が燃焼する。
【0059】
引き続いて、それ以降の燃焼サイクルにおいて吸気ポート10aの壁面から蒸発した燃料が気筒2内に吸入されて混合気を形成し、点火(t=t4,t5)されて、燃焼する。その際、前記の如くISC制御弁19の制御により吸気が絞られているので、気筒2内に吸入される空気量は相対的に少なくなる一方、吸気ポート10aの流速が高くなることで壁面からの燃料の蒸発と気筒2内への吸入とが促進され、このことで、燃料噴射制御の終了した後でも、気筒2内の混合気の空燃比は暫くの間、点火可能な濃度に維持されて、少なくとも2回以上、着火・燃焼が継続される。
【0060】
このようにして、この実施形態のエンジン1では、一旦、エンジン1の吸気ポート10aに噴射された燃料は、イグニッションスイッチが切られた後でも各気筒2毎に少なくとも2サイクル以上、点火されて燃焼するようになり、図4に示す従来例のもののように排気中のHC濃度の急増を招くことがない。そして、燃焼のエネルギが徐々に減少することによって、エンジン回転速度neが徐々に低下して、予め設定したECU停止回転速度ne*以下になると、点火制御も終了して、ECU30への主電力供給が停止される。
【0061】
つまり、この実施形態では、エンジン1が停止するときに、イグニッションスイッチの切られるタイミングに拘わらず、各気筒2毎の吸気ポート10aに一旦、噴射された燃料の殆どを燃焼させて、未燃ガスの排出による排気状態の悪化を防止することができる。
【0062】
また、エンジン1が停止した後に吸気ポート10aや気筒2内に残留する未燃燃料が殆ど無くなるから、図5に示す従来例のもののように、エンジン始動時に多量の未燃ガスが排出されることもなくなり、これにより、たとえ触媒コンバータ23の暖機前であっても、排気状態の悪化を防止することができる。
【0063】
尚、前記図7において、イグニッションスイッチが切られた後に排気中のHC濃度がやや増加しているのは、クランク軸の回転速度の低下に伴い排気の流速が低くなって、実験により求められる検出値が大きくなっているだけであり、実質的には、排気中のHC濃度はアイドル運転時と同様のレベルに維持されていると考えられる。
【0064】
また、上述の如く、この実施形態においてエンジン1を停止させるときには、ECU30による燃料制御が終了して、その後にエンジン回転速度neが予め設定したECU停止回転速度ne*以下になったときに、点火制御を終了するようにしているが、これに限らず、例えば、クランク角センサ26からの信号に基づいて各気筒2毎に燃料制御の終了後に燃焼サイクルが設定回数、経過したことを判定し、この判定が行われたときに点火制御を終了するようにしてもよい。このようにすれば、制御手順が極めて簡単なものとなる。
【0065】
具体的には、図8のフローチャートに示すような制御手順とすればよい。すなわち、エンジン1の運転中にイグニッションスイッチが切られたときには(ステップSA3においてYes)、前記実施形態と同様に、まずISC制御弁19を閉作動させ(ステップSA11)、続いて燃料停止フラグFINJOFFをオンにして燃料制御を終了する(ステップSA12)。そして、その後の気筒2毎の燃焼サイクルの回数NIGを計数し(ステップSA20:NIG=NIG+1)、各気筒毎に点火タイミングを演算して(ステップSA13)、その点火タイミングにて点火を実行し(ステップSA9、SA10)、しかる後にリターンする。
【0066】
そうして、燃料制御の終了後に(ステップSA2でYes)、各気筒2毎の燃焼サイクル回数NIGが予め設定した回数KIGを超えるまでは(ステップSA14でNo)、前記ステップSA20,SA13,SA9,SA10の手順を繰り返し実行し、燃焼サイクル回数NIGが設定回数KIGを超えれば(ステップSA14でYes)、燃料停止フラグFINJOFFをオフにし(ステップSA15)、燃焼サイクルの計数値をクリアして(ステップSA21:NIG=0)、その後、点火制御も終了する(ステップSA16)。
【0067】
前記図8に示すフローにおいて、ステップSA14の制御手順により、エンジン1を停止させるときに、燃料噴射制御の終了後に気筒2毎の燃焼サイクルが設定回数KIG、経過したことを判定するサイクル数判定手段30eが構成されている。そして、ステップSA14の手順から明らかなように、点火制御手段30dは、前記サイクル数判定手段30eによる判定が行われたときに、点火制御を終了するように構成されている。
【0068】
(実施形態2)
図9は、本発明の実施形態2に係る制御装置によるエンジン停止制御の手順を示す。この実施形態2のものは、火花点火式エンジン1を車両の停止中に所定条件下で停止させるようにした(いわゆるアイドル停止)ものにおいて、そのアイドル停止の際に本願発明のエンジン停止制御を適用するようにしたものである。従って、エンジン1の構成自体は前記実施形態1のものと同じなので、同一部材には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0069】
そして、この実施形態2のエンジン停止制御の具体的な手順を図9のフローチャート図に基づいて説明すると、まず、スタート後のステップSB1において、前記実施形態1のフロー(図6参照)のステップSA1と同様に各種センサからの出力信号を受け入れ、RAMからデータやフラグの値を読み込む。続いて、ステップSB2において、アイドル停止からのエンジン1の始動時であるかどうか判定する(エンジン始動指令?)。これは、例えば車両の走行速度(車速)やブレーキ、クラッチ、シフトレバー等の操作状態に基づいて行われ、運転者による発進の意志を推定して、エンジン始動の判定を行うものである。前記ステップSB2における判定がNoであれば、エンジン1は始動時ではないから、後述のステップSB11に進む。一方、判定がYesであればステップSB3に進んで燃料停止フラグFINJOFFをオフにし(FINJOFF=0)、ステップSB4〜SB10に進んで、始動時の燃料及び点火制御を実行する。
【0070】
また、前記ステップSB2においてエンジン始動時ではないNoと判定して進んだステップSB11では、燃料停止フラグFINJOFFがオンになっているかどうか判定し(FINJOFF=1?)、この判定がYesであればエンジン1のアイドル停止制御中なので、後述のステップSB16に進む一方、判定がNoであれば、ステップSB12へ進む。このステップSB12では、前記したエンジン始動時の判定と同様に車速や運転操作状況に基づいて、アイドル停止するかどうかの判定を行い(エンジン停止指令?)、アイドル停止をしないNoであれば、前記ステップSB4〜SB10に進んで、エンジン1の運転状態に対応する通常の燃料及び点火制御を行う。
【0071】
一方、前記ステップSB12においてアイドル停止するYesと判定したときには、エンジン1を停止させるのであるが、この際、前記実施形態1と同様に、まず、ISC制御弁19を閉じて気筒2,2,…への吸入空気量を減少させ(ステップSB13)、インジェクタ16による燃料噴射制御を終了し(ステップSB14)、その後、各気筒2毎に点火制御を実行して(ステップSB15,SB9,SB10)、しかる後にリターンする。つまり、各気筒2毎の燃料噴射制御を先に終了し、その後しばらくは点火制御を継続することで、一旦、エンジン1の吸気ポート10aに噴射された燃料の殆どを燃焼させる。
【0072】
そして、その後の制御サイクルにおいて、前記フローのステップSB11ではエンジン停止制御中(FINJOFF=1でYes)と判定してステップSB16に進み、このステップにおいてエンジン回転速度neがECU停止回転速度ne*以下になったかどうか判別して、判別結果がNoであれば前記ステップSB15,SB9,SB10の制御手順を繰り返す一方、エンジン回転速度neが低下してECU停止回転速度ne*以下になれば(判別結果がYes)、点火制御は終了して、リターンする。
【0073】
前記図9に示すフローにおいて、ステップSB13の制御手順により吸気量制御手段30aが、また、ステップSB14の制御手順により燃料制御手段30bがそれぞれ構成されている。また、ステップSB16の制御手順により回転速度判定手段30cが構成され、さらに、そのステップSB16からステップSB15,SB9,SB10等に進む制御手順によって点火制御手段30dが構成されている。
【0074】
したがって、この実施形態2に係る制御装置Aによれば、火花点火式エンジン1においていわゆるアイドル停止を行うようにした場合に、そのアイドル停止の際にもまず燃料噴射制御を終了し、その後しばらく点火制御を継続するようにしたことで、アイドル停止時の未燃ガスの排出による排気状態の悪化を防止することができ、また、エンジン1の吸気ポート10aや気筒2内への未燃燃料の残留を殆ど解消できる。このことで、アイドル停止に伴いエンジン1の停止や再始動の回数が飛躍的に多くなっても、そのことによって排気状態が悪化することはない。
【0075】
尚、この実施形態2においても、エンジン1を停止させるときに、各気筒2毎の燃料制御の終了後に燃焼サイクルが設定回数、経過した後、点火制御を終了するようにしてもよい。すなわち、図10のフローチャートに示すように、アイドル停止の際にはまず、ISC制御弁19を閉作動させ(ステップSB13)、燃料停止フラグFINJOFFをオンにして燃料制御を終了し(ステップSB14)、その後の気筒2毎の燃焼サイクルの回数NIGを計数する(ステップSB21)。そして、燃料制御の終了後の各気筒2毎の燃焼サイクル回数NIGが設定回数KIGを超えるまでは(ステップSB16でNo)、点火制御を継続し(ステップSB15,SB9,SB10)、燃焼サイクル回数NIGが設定回数KIGを超えれば(ステップSB16でYes)、点火制御を終了して、リターンする。
【0076】
また、その後のエンジン1の再始動時には(ステップSB2でYes)、燃料停止フラグFINJOFFをオフ(ステップSB3)した後に、燃焼サイクルの計数値をクリアするようにすればよい(ステップSB20:NIG=0)。
【0077】
前記図10に示すフローにおいて、ステップSB16の制御手順によりサイクル数判定手段30eが構成され、点火制御手段30dは、前記サイクル数判定手段30eによる判定が行われたときに、点火制御を終了するように構成されている。
【0078】
(他の実施形態)
尚、本願発明の構成は前記実施形態1,2のものには限定されず、その他の種々の構成を包含するものである。すなわち、前記各実施形態では、エンジン温間の殆どの運転状態において各気筒2の燃焼サイクル毎にインジェクタ16により燃料を、リーディング及びトレーリングの2回に分けて噴射するようにしているが、この噴射形態乃至噴射タイミングに限らないことは勿論であり、インジェクタ16による燃料噴射タイミングとしては、要するに、気筒2の燃焼サイクル毎に所定の噴射タイミングで燃料を噴射させるようにすればよい。
【0079】
また、前記実施形態1では、車両のイグニッションスイッチのオフ操作によってエンジン1が停止する時の制御について説明しており、また、実施形態2では、アイドル停止制御について説明しているが、これ以外にも、例えばハイブリッド自動車において車両の駆動力がエンジンから電動モータに切換えられて、一時的にエンジンが停止するとき等に、本願発明のエンジン停止制御の手順を適用することができる。
【0080】
さらに、前記実施形態1では、エンジン1が停止するときに、エンジン回転速度neがECU停止回転速度ne*以下になると、点火制御を終了するようにしており、また、実施形態2では、各気筒2毎に燃料制御の終了後に燃焼サイクルが設定回数、経過したときに点火制御を終了するようにしているが、これに限るものではない。すなわち、図示しないが、排気通路20に排気の空燃比状態(例えば、O濃度やHC濃度等、排気中の所定のガス成分の濃度)を検出するセンサを設け、このセンサからの信号に基づいてエンジン1の気筒2内の空燃比を推定し、この推定した空燃比が予め設定した値よりもリーンになったときに、点火制御を終了するようにしてもよい。このようにすれば、気筒2内の混合気が希薄化していわゆる失火限界になるまで点火を継続して、未燃燃料を極力、減少させることができる。
【0081】
さらにまた、前記実施形態では、吸気通路10に設けたISC制御弁19の作動によって、吸気流量を調節するようにしているが、これに限らず、吸気量調整手段としては、スロットル弁14そのものをアクチュエータにより作動されるようにしたいわゆる電気式スロットル弁や、気筒2内の吸気流動を強化するために吸気通路10の下流側に配設される開閉弁等を用いてもよく、或いは、吸気弁9のリフト量乃至動弁時期を変更する可変動弁機構を利用するようにしてもよい。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明に係る火花点火式エンジンの制御装置によると、エンジンの吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射弁を備えて、気筒の燃焼サイクル毎に所定の噴射タイミングで燃料を噴射させるようにした火花点火式エンジンの制御装置において、エンジンを停止させるときには燃料噴射弁による燃料の噴射を終了した後に、その燃料噴射弁に対応する気筒の燃焼サイクルが少なくとも2回以上経過するまで当該気筒の点火制御を行うことで、最後の燃料噴射の後に吸気ポートから気筒内に吸入される燃料を燃焼させて、未燃燃料の排出を抑制することができるとともに、エンジンの停止後に残留する未燃燃料も極力、少なくすることができ、よって、エンジン始動時等の排気状態の悪化も未然に防止できる。また、エンジンを停止させるときに、吸入空気量をアイドル運転時よりも少なくなるように制御することで、燃料噴射制御の終了後も気筒内の混合気の希薄化を遅らせて、失火を防ぐことができ、これにより、この発明の効果を十分に得ることができる。
【0083】
請求項2の発明によると、エンジンを停止させるときに噴射されたばかりの燃料がそのまま放出されやすい多気筒エンジンにおいて、前記請求項1の発明の如く燃料噴射制御の終了後に気筒毎に2回以上、点火を行わせることが、特に有効な効果を奏する。
【0084】
請求項3の発明によると、エンジンを停止させるときには、エンジン回転速度が設定回転速度以下になったときに点火制御を終了することで、未燃燃料を十分に減少させることができるとともに、点火に伴う電力消費も抑制できる。
【0085】
請求項4の発明によると、エンジンを停止させるときには、燃料噴射制御の終了後に気筒内の空燃比が設定値よりもリーンになったときに、点火制御を終了することで、失火限界付近まで点火を継続して未燃燃料を極力、減少させながら、点火に伴う電力消費も抑制できる。
【0086】
請求項5の発明によると、エンジンを停止させるときには、燃料噴射制御の終了後に気筒の燃焼サイクルが設定回数、経過したときに、点火制御を終了することで、簡単な制御手順でもって未燃燃料を低減しながら、点火に伴う電力消費も抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係るエンジンの全体構成図である。
【図2】 4気筒エンジンにおける各気筒の燃焼の順序ととのときの燃料噴射タイミングの例を模式的に示す説明図である。
【図3】 エンジンがアイドル運転状態のときの図2相当図である。
【図4】 エンジンの停止制御として燃料噴射及び点火制御を一律に終了するようにしたときに、気筒の燃焼状態と排気中のHC濃度とが時間の経過に応じてどのように変化するかを互いに対比して示すタイムチャート図である。
【図5】 エンジン始動時についての図4相当図である。
【図6】 エンジンが停止するときの燃料噴射及び点火制御の手順を示すフローチャート図である。
【図7】 エンジンの停止制御として燃料噴射制御を終了した後に所定期間、点火制御を継続するようにしたときの図4相当図である。
【図8】 実施形態1の変形例に係る図6相当図である。
【図9】 実施形態2に係る図6相当図である。
【図10】 実施形態2の変形例に係る図6相当図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 気筒
10a 吸気ポート
16 インジェクタ(燃料噴射弁)
19 ISC制御弁(吸気量調節手段)
30 ECU
30a 吸気量制御手段
30b 燃料制御手段
30c 回転速度判定手段
30d 点火制御手段
30e サイクル数判定手段

Claims (6)

  1. エンジンの吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射弁を備え、この燃料噴射弁により気筒の燃焼サイクル毎に所定の噴射タイミングで燃料を噴射させるようにした火花点火式エンジンの制御装置において、
    エンジンを停止させるときに、前記燃料噴射弁による燃料の噴射制御を終了する燃料制御手段と、
    前記燃料制御手段による燃料噴射弁の制御が終了した後に、該燃料噴射弁に対応する気筒の燃焼サイクルが少なくとも2回以上、経過するまで、当該気筒の点火制御を行う点火制御手段と、
    エンジンへの吸入空気量を調整する吸気量調整手段と、
    エンジンを停止させるときに、アイドル運転時よりも吸入空気量が少なくなるように前記吸気量調整手段を制御することで前記点火制御による着火不良を防止する吸気量制御手段と、
    を備えたことを特徴とする火花点火式エンジンの制御装置。
  2. 請求項1において、
    エンジンは、複数の気筒を有するものであり、
    燃料噴射弁は、前記複数の気筒毎にそれぞれ配設されていることを特徴とする火花点火式エンジンの制御装置。
  3. 請求項2において、
    エンジン回転速度が設定回転速度以下であることを判定する回転速度判定手段を備え、
    前記点火制御手段は、複数の気筒についてそれぞれ前記燃焼サイクルが少なくとも2回以上経過して、前記回転速度判定手段によりエンジン回転速度が設定回転速度以下であることが判定されると点火制御を終了するように構成されていることを特徴とする火花点火式エンジンの制御装置。
  4. 請求項において、
    排気の空燃比状態を検出するセンサと、
    前記センサからの信号に基づいて、気筒内の空燃比が設定値よりもリーンになったことを判定する空燃比判定手段とを備え、
    前記点火制御手段は、複数の気筒についてそれぞれ前記燃焼サイクルが少なくとも2回以上経過して、前記空燃比判定手段により空燃比が設定値よりもリーンであることが判定されると点火制御を終了するように構成されていることを特徴とする火花点火式エンジンの制御装置。
  5. 請求項において、
    前記燃料制御手段による燃料噴射弁の制御が終了した後に、気筒の燃焼サイクルが設定回数、経過したことを判定するサイクル数判定手段を備え、
    前記点火制御手段は、複数の気筒についてそれぞれ前記燃焼サイクルが少なくとも2回以上経過して、前記サイクル数判定手段により燃料サイクルが設定回数経過したことが判定されると点火制御を終了するように構成されていることを特徴とする火花点火式エンジンの制御装置。
  6. エンジンの吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射弁を備え、この燃料噴射弁により気筒の燃焼サイクル毎に所定の噴射タイミングで燃料を噴射させるようにした火花点火式エンジンの制御装置において、
    エンジンは、複数の気筒を有するものであり、燃料噴射弁は、前記複数の気筒毎にそれぞれ配設されており、
    エンジンを停止させるときに、前記燃料噴射弁による燃料の噴射制御を終了する燃料制御手段と、
    前記燃料制御手段による燃料噴射弁の制御が終了した後に、該燃料噴射弁に対応する複数の気筒についてそれぞれ燃焼サイクルが少なくとも2回以上、経過するまで、当該気筒の点火制御を行う点火制御手段と、
    排気の空燃比状態を検出するセンサと、
    前記センサからの信号に基づいて、気筒内の空燃比が設定値よりもリーンになったことを判定する空燃比判定手段とを備え、
    前記点火制御手段は、複数の気筒についてそれぞれ前記燃焼サイクルが少なくとも2回以上経過して、前記空燃比判定手段により空燃比が設定値よりもリーンであることが判定されると点火制御を終了するように構成されていることを特徴とする火花点火式エンジンの制御装置。
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