JP2003159968A - 電車線ハンガイヤ - Google Patents

電車線ハンガイヤ

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JP2003159968A
JP2003159968A JP2002292539A JP2002292539A JP2003159968A JP 2003159968 A JP2003159968 A JP 2003159968A JP 2002292539 A JP2002292539 A JP 2002292539A JP 2002292539 A JP2002292539 A JP 2002292539A JP 2003159968 A JP2003159968 A JP 2003159968A
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wire
trolley wire
suspension
hangaiya
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JP2002292539A
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English (en)
Inventor
Seiichi Takahashi
精一 高橋
Sadashige Nezu
定重 祢津
Kazuaki Egashira
和明 江頭
Nobutaka Yukita
信隆 雪田
Masaharu Nakamura
正治 中村
Toru Tachibana
徹 橘
Shoichi Nakatani
正一 中谷
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Sanwa Tekki Corp
East Japan Railway Co
Nippon Densetsu Kogyo Co Ltd
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Sanwa Tekki Corp
East Japan Railway Co
Nippon Densetsu Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り扱い易く、取付作業が簡単な、保護カバ
ー一体型のハンガイヤを提供する。 【解決手段】 ハンガバー91に、弾性合成樹脂製の保
護カバー96を取り付ける。ハンガバー91は、吊架線
Mに掛けるフック部92を上部に備え、下部に、トロリ
線Tを把持するイヤ片93を備えている。フック部92
は、吊架線Mへの装着状態において、吊架線Mの軸線方
向に見て吊架線Mを包囲するループを形成し、かつハン
ガバー91のおよその垂直状態を保って軸回りに回転さ
せつつ下降させることにより吊架線Mへ掛け止められる
ように、下方に開放95している。保護カバー96は、
取付部材96aと鞍部材96bとを有する。取付部材9
6aは、フック部92にスナップ係合する係合部96c
を有する。保護カバー96は、取付部材96aを介して
フック部92に取り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吊架線からトロリ線を
吊り下げるための電車線ハンガイヤに関し、特に吊架線
を保護するためのカバーを一体に設けたことを特徴とす
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電車線ハンガイヤは、金属線材を
屈曲させて成るハンガバーとトロリ線を挟むイヤ片とを
備えている。ハンガバーは、上部に、吊架線に掛け止め
るためのループ状に曲がったフック部を有する。対向一
対のイヤ片は、ハンガバーの下端に固着されており、イ
ヤ片を貫通するボルトを締め付けることで、一対間にト
ロリ線を把持することができる。吊架線のハンガイヤ掛
け止め部位には、保護カバーが装着される。保護カバー
は、吊架線をハンガイヤから電気的に絶縁すると共に、
ハンガイヤとの接触による機械的損傷から吊架線を保護
するためのものである。保護カバーは、糸巻き状の外観
を成し、吊架線Mを挟んで互いに係脱自在の一対の半部
から成り、両端部の舌片に割ピンを貫通させて吊架線の
外周を包囲するように装着される。両端にはハンガイヤ
の脱落を阻止するための鍔を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電車線ハンガイ
ヤにおいては、保護カバーと常に一対で使用されるにも
かかわらず別体を成すので、保管等の取扱いが煩わし
い。取付作業も保護カバーと別々に行わねばならず、煩
雑で手間がかかり、このため工事費も高くなっている。
特に、この種の作業は夜間に時間を限って行われ、取付
数も多いので、単純化が要請されている。そこで、本発
明は、取付け作業が簡単な保護カバー一体型の電車線ハ
ンガイヤを提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明においては、吊架線Mに掛け止めるためのル
ープ状のフック部を上部に有するハンガバーの下部に、
トロリ線Tを把持する一対のイヤ片を備えたものにおい
て、フック部の内側上部に沿って、略U字状に湾曲した
保護カバーを固定して電車線ハンガイヤを構成した。本
発明の電車線ハンガイヤは、保護カバーと一体であるか
ら、保管運搬等において取り扱い易く、取付作業に当た
って、別個の保護カバーの装着を省略することができ
る。このように取り付けられた電車線ハンガイヤは、保
護カバーにより吊架線に直接接触することがなく、吊架
線が電気的、機械的に保護される。
【0005】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。図1は本発明に係る電車線の張替工法の
説明図、図2は本発明に係る電車線の張替装置の概略的
正面図、図3はハンガイヤの自動着脱装置の側面図、図
4はハンガイヤの自動着脱装置の一部の正面図、図5は
ハンガイヤ取替装置の正面図、図6はハンガイヤ取替装
置の側面図、図7は電車線把持装置の正面図、図8は電
車線把持装置の側面図、図9はハンガイヤ供給装置の正
面図、図10は本発明において使用するハンガイヤの正
面図である。
【0006】図1には、トロリ線T(T1,T2)の一
径間毎に停止して旧トロリ線T1を吊架線Mから取外し
て回収し、また新トロリ線T2を吊架線Mに取付けて、
順次線路R上を移動していく電車線の張替工法を示し
た。トロリ線Tの一径間の両端は、曲線引き金具Fで支
柱に支持される。しかして、工事進行方向前方のトロリ
線T1の一径間S1にわたって、線路R上にハンガ取外
し車両1が配置されている。このハンガ取外し車両1上
には、トロリ線T1に沿って移動しながら次々にハンガ
イヤHを取り外していく複数のハンガ取外し装置2が設
けられている。ハンガ取外し車両1の後方の線路R上に
は、電車線回収車両3が配置されている。この電車線回
収車両3上の前方側には、作業員をトロリ線Tに対応す
る所定の高さ位置に配置するための作業台4が設けられ
ている。また、この作業台4の後方に位置して、電車線
巻取り装置5が設けられている。さらに、電車線回収車
両3より後方の線路R上には、延線車両6が配置されて
いる。この延線車両6上の前方側には、電車線繰り出し
装置7が設けられ、またこの電車線繰り出し装置7の後
方に位置して、作業員をトロリ線Tに対応する所定の高
さ位置に配置するための作業台8が設けられている。延
線車両6の後方に位置して、トロリ線T2の一径間S2
にわたって、線路R上にハンガ取付け車両9が配置され
ている。このハンガ取付け車両9上には、トロリ線T2
に沿って移動しながら次々にハンガイヤHを取付けてい
くハンガ取付け装置10が設けられている。ハンガ取外
し車両1またはハンガ取付け車両9が夫々トロリ線T
1,T2の一径間S1,S2にわたって配置されている
状態において、作業台4,8は、夫々曲線引き金具F付
近に配置される。作業員は、作業台の上で曲線引き金具
Fの取外しまたは取付け作業を行う。
【0007】ここで使用するハンガイヤHは、図10
(A),(B)に示すものである。このハンガイヤH
は、吊架線Mに掛け止めるためのフック部92を上部に
有するハンガバー91と、このハンガバー91の下端に
取付けられた対向一対のイヤ片93,93と、イヤ片9
3,93間を締め付けるためのボルト94と、フック部
92の内側上部に沿って固定された弾性合成樹脂製の保
護カバー96とを有する。
【0008】ハンガバー91は金属線材を湾曲させて成
る。フック部92は、三次元に湾曲し、吊架線Mへの装
着状態において、吊架線Mの軸線方向に見て吊架線Mを
包囲するループを形成し(図10(A))、かつハンガ
バー91のおよその垂直状態を保って軸回りにほぼ90
°回転させつつ下降させることにより、吊架線Mへ掛け
止められるように、下方に開放95している(図10
(A),(B))。ループを吊架線Mから外すには、逆
にハンガイヤHをほぼ90°回転させながら上方へ持ち
上げる動作を必要とする。
【0009】保護カバー96は、取付部材96aと、鞍
部材96bとを有する。取付部材96aは、フック部9
2の内側に沿って略U字状に湾曲しており、フック部9
2にスナップ係合する複数の係合部96cを有する。鞍
部材96bは、取付部材96bに結合され、装着状態に
おいて、吊架線Mを跨ぐように略U字状に湾曲してい
る。
【0010】ハンガ取外し装置2とハンガ取付け装置1
0(以下総称して自動着脱装置という)とは同一構造の
もので、相互に全く逆の動作を行う。自動着脱装置2,
10は、トロリ線T1,T2の一径間S1,S2の下の
線路R上に配置されたハンガ取外し車両1または取付け
車両9の上で移動台車11により移動しつつ、ハンガイ
ヤHの着脱動作を行なうものである。即ち、図2,3に
示すように、着脱装置本体12は、ベース13の上に搭
載されており、ベース13は、移動台車11を介して車
両1,9の上で、その進行方向に対して前後、左右、上
下(以下単に前後、左右、上下という。)に移動できる
ように支持されている。14はパンタグラフ式のセンサ
支持塔であり、トロリ線T1,T2の上下の位置を検知
するセンサ15と、左右の位置を検知するセンサ16と
が上部に取付けられている。
【0011】図3ないし図8を参照して自動着脱装置
2,10について説明する。図3において、移動台車1
1は、車両1,9の上に、その走行方向に敷設されたレ
ール17の上に、往復移動できるように設けられてい
る。移動台車11は、着脱装置本体12がハンガイヤH
の取付けまたは取外し動作を行なっている間停止し、取
付けまたは取外し動作完了後、モータ18に接続された
車輪19により自走し、次ぎの取付けまたは取外し位置
まで移動することができる。また、移動台車11は、油
圧により動作する昇降機構20で高さを調整することが
できる昇降台21を備えている。
【0012】図3、図4に示すように、昇降台21上に
は、前後方向にレール22が敷設されており、その上に
前後移動テーブル23が設けられている。前後移動テー
ブル23の下部に固着されたスライダ24は、レール2
2に摺動自在に係合している。また、昇降台21上に
は、レール22と平行に、ねじ棒25が軸支されてお
り、このねじ棒25に、テーブル23の下部に固着され
たナット26が螺合している。ねじ棒25は、昇降台2
1上のモータ27により正逆回転し、テーブル23を前
後に移動させる。
【0013】前後移動テーブル23上には、左右方向
(レール22と直交方向)に、レール28が敷設されて
おり、その上に左右移動テーブル29が設けられてい
る。左右移動テーブル29の下部に固着されたスライダ
30は、レール28に摺動自在に係合している。また、
テーブル23上には、レール28と平行に、ねじ棒31
が軸支されており、このねじ棒31に、テーブル29の
下部に固着されたナット32が螺合している。ねじ棒3
1は、テーブル23上のモータ33により正逆回転し、
テーブル29を左右に移動させる。
【0014】テーブル29上には、4隅に垂直にガイド
ロッド34が立設されると共に、中央にねじ棒35が立
設されており、これらに昇降自在に昇降テーブル36が
支持されている。昇降テーブル36の4隅に固着された
スライダ37は、ガイドロッド34に摺動自在に係合し
ており、中央に固着されたナット38はねじ棒35に螺
合している。ねじ棒35は、テーブル29上のモータ3
9(図3)により正逆回転し、テーブル36を上下に移
動させる。
【0015】昇降テーブル36上には、前後方向にレー
ル40が敷設されており、その上にベース13が設けら
れている。ベース13の下部に固着されたスライダ41
は、レール40に摺動自在に係合している。また、昇降
テーブル36上には、前後方向にロッドレスシリンダ4
2が固着され、それのピストンがベース13に連結され
ている。ベース13は、外力により前後方向に自在に移
動するが、ロッドレスシリンダ42の空気圧により、レ
ール40の中央の原位置に復帰することができる。図6
に示すように、ベース13上には、ストッパロッド43
を下方へ垂直に突出させることができるように空気圧シ
リンダ43が固着されている。これに対して、昇降テー
ブル36の上部には、突出したストッパロッド43aを
受け入れるための受入孔36aが設けられている。しか
して、ベース13が原位置にあるときに、ストッパロッ
ド43が受入孔44に挿入され、ベース13がロックさ
れるようになっている。
【0016】ハンガイヤHの取替え装置44と、ナット
ランナ45とから成る着脱装置本体12は、ベース13
の上に搭載されている。従って、ベース13は、車両
1,9の上に前後、左右、上下に移動できるように支持
されていることになる。ベース13上には、ガイド筒4
6が立設され、このガイド筒46に昇降自在に取替え装
置44が取付けられている。即ち、取替え装置44は、
図5、図6に示すように、基台47と、基台47上に水
平に旋回自在に設けられた旋回台48と、旋回台48の
上に固着されたハンガイヤ保持装置49とから成る。基
台47は、垂直下方に延出した摺動柱50を介してガイ
ド筒46に昇降自在に支持されている。そして、摺動柱
50の下部に固着されたナット51が、ガイド筒46に
垂直に立設されたねじ棒52に螺合されている。ねじ棒
52は、ベース13上に固着されたモータ53(図3)
により正逆回転し、基台47を上下に移動させる。旋回
台48の上に、ハンガイヤ保持装置49が、前後方向に
移動可能に支持されている。基台47には、モータ54
が垂直方向に固着されており、その回転軸55に旋回台
48の一端側が固着されている。旋回台48は、モータ
54により90°の範囲で水平に正逆旋回可能である。
旋回台48には、ねじ棒56が水平に軸支されており、
これに螺合するナット57にハンガイヤ保持装置49が
固着されている。ねじ棒56は、旋回台48上に固着さ
れたモータ81により正逆回転し、ハンガイヤ保持装置
49を前後に移動させる。
【0017】図5、図6に示すように、ハンガイヤ保持
装置49は、水平に突出した一対のフィンガ58を、空
気圧により互いに接近させたり離間させたりすることに
よって、ハンガイヤHのイヤ片93を保持、解放するも
のである。
【0018】図6に示すように、ナットランナ45は、
レンチ59を水平にハンガイヤ保持装置49に向けて、
ベース13上に設けられている。レンチ59は、トロリ
線Tを挟んでハンガイヤ保持装置49に対向し、ハンガ
イヤ保持装置49に保持されたハンガイヤHの締め付け
ボルト94の軸線上に位置する。ナットランナ45の垂
直の本体60は、可動ブラケット61に固着されてお
り、可動ブラケット61の下端は、ベース13上のガイ
ド62上に、左右に摺動自在に支持されている。可動ブ
ラケット61は、ベース13に固着された空気圧シリン
ダ63(図4)のピストンロッドに結合されており、空
気圧により左右に移動する。従って、ナットランナ45
は、ハンガイヤ保持装置49が保持したハンガイヤHの
締め付けボルト94に向かって進行し、これに係合して
締め付けまたは緩め動作を行ない、また原位置へ退くこ
とができる。64はハンガイヤHの位置センサであり、
ハンガイヤ取外し装置2において動作する。センサ64
は、ナットランナ45のレンチ59が、ボルト94の軸
線に一致したことを、ハンガバー91の位置で検知し、
制御装置73を介して電車線把持装置65に電車線把持
動作を行なわせる。
【0019】電車線把持装置65は、図3、図8に示す
ように、着脱装置本体12の前後両側に位置してベース
13上に立設されている。電車線把持装置65は、ベー
ス13上に立設された支柱66の上部に、左右一対の挟
み部材67を軸支して成る。図7、図8に示すように、
挟み部材67は、対向位置にトロリ線Tを保持する凹所
67aを備えており、空気圧シリンダ70のロッドの出
入りにより開閉する。凹所67aは、着脱装置本体12
に対して適正な高さ位置にトロリ線Tを保持するための
ものである。他の一対の挟み部材68,69は、挟み部
材67の外側に位置して、支柱66の上部に軸支されて
おり、空気圧シリンダ71のロッドの出入りにより開閉
する。挟み部材68は、挟み部材67より長く上方に伸
び、トロリ線Tを挟み込む凹所68aの他に吊架線Mを
受け入れる凹所68bを有する。挟み部材69は、挟み
部材67と同型である。72はハンガイヤHの位置セン
サであり、ハンガイヤHの通過を検知し、制御装置73
を介して移動台車11を前後に始動させ、ハンガイヤH
を両側の電車線把持装置65の間に取り込む。
【0020】図3、図9に示すように、ハンガイヤ供給
装置74は、昇降テーブル36上の前後両側に立設され
た一対の支柱75,75間に水平に架設された搬送ガイ
ド76と、これに沿って前後方向に移動自在の搬送装置
77とを備えている。搬送ガイド76は、取替え装置4
4に接近した上方を通過している。図示しないが、搬送
ガイド76には、長手方向にねじ棒が架設されており、
これに螺合するナットに搬送装置77が結合されてい
る。ねじ棒は、搬送ガイド76の一端に固着されたモー
タ78により正逆回転し、搬送装置77を前後方向に移
動させる。搬送装置77は、後方(図9において右方)
に向いて水平に突出した一対のフィンガ79を備えてお
り、これを空気圧により互いに接近させたり離間させた
りすることによって、ハンガイヤHのイヤ片93の上部
を保持、解放するものである。搬送装置77は、ハンガ
イヤHを保持して後方(図3、図9において右方)から
前進(左行)し、取替え装置44に接近してこれにハン
ガイヤHを受け渡した後、前進して取替え装置44から
離れ、その後、後退(右行)して原位置に復帰し、マガ
ジン装置80からハンガイヤHを供給される。マガジン
装置80は、ベース13上に固定されている。マガジン
装置80は、ハンガイヤ取外し装置2においては不要で
あり、これに代えて、例えば図示しないハンガイヤ収集
バケットが設けられる。
【0021】しかして、トロリ線Tの張替工事において
は、工事進行方向前方側(図1、図2において左側)か
ら順次、線路R上にハンガ取外し車両1、電車線回収車
両3、延線車両6、ハンガ取付け車両9を配置し、トロ
リ線Tの一径間S1,S2毎に停止して旧トロリ線T1
を吊架線Mから取外して回収し、また新トロリ線T2を
吊架線Mに取付けて、順次線路R上を移動していく。ハ
ンガ取外し車両1は、トロリ線T1の一径間S1にわた
って延長するように線路R上に配置する。ハンガ取外し
車両1上では、ハンガ取外し装置2が、トロリ線T1に
沿って移動しながら、次々にハンガイヤHを取り外して
いく。一径間S1にわたるハンガイヤHを取外したら、
ハンガ取外し車両1、電車線回収車両3を所要位置まで
前進させ、作業台4に乗った作業員がハンガイヤH以外
の金具、例えば曲線引き金具F等をトロリ線T1から取
外し、電車線巻取り装置5に取外したトロリ線T1を巻
取っていく。続いて、電車線回収車両3より後方に配置
された延線車両6上の電車線繰り出し装置7から新しい
トロリ線T2を繰り出し、その後方の作業台8に乗った
作業員が、曲線引き金具F等のハンガイヤH以外の金具
等をトロリ線T2に装着する。ハンガ取付け車両9は、
トロリ線T2の一径間S2にわたって延長するように、
線路R上に配置する。そして、このハンガ取付け車両9
上では、ハンガ取付け装置10が、トロリ線T2に沿っ
て移動しながら、所要位置に次々に、ハンガイヤHを取
付けていく。
【0022】ハンガ取外し装置2は、移動台車11のよ
うな移動装置によってハンガ取外し車両1上においてト
ロリ線T1に沿って移動し、各ハンガイヤHの取付け位
置で停止する。ハンガ取外し装置2が所定位置で停止し
たら、ナットランナ装置45により、ハンガイヤHのイ
ヤ片93を締め付けているボルト94を弛める。ボルト
94を弛めた後、ハンガイヤ保持装置49でハンガイヤ
Hを水平回転させつつ持ち上げ、フック部92を吊架線
Mから外す。
【0023】一方、ハンガ取付け装置10は、移動台車
11によってハンガ取付け車両9上においてトロリ線T
2に沿って移動し、各ハンガイヤHの取付け位置で停止
する。ハンガ取付け装置10が所定位置で停止したら、
ハンガイヤ保持装置49で上方位置からハンガイヤHを
水平回転させつつ下降させて、フック部92を吊架線M
に掛ける。ハンガイヤHを吊架線Mに掛けた後、ナット
ランナ装置45でボルト94を締めてイヤ片93を締め
付ける。
【0024】なお、この実施例においては、ハンガ取外
し装置2とハンガ取付け装置10が、同一のハンガイヤ
自動着脱装置から構成されている。ハンガ取外し装置2
として用られる自動着脱装置の動作を説明する。昇降台
21の高さを調整して、台車11を移動させ、センサ1
5,16からのトロリ線T1の位置情報に基づき、ベー
ス13を上下、左右に移動させて着脱装置本体12をト
ロリ線T1に対して適正な位置に配置する。即ち、移動
台車11が始動すると、センサ16によりトロリ線Tの
左右位置を検出し、この左右位置情報を制御装置73で
処理し、左右駆動装置であるモータ27を制御して、テ
ーブル23を左右に動かし、トロリ線Tが、取替え装置
44とナットランナ45との間に配置されるように位置
補正する。またセンサ15により、トロリ線Tの上下の
位置を検知し、この上下位置情報を制御装置73で処理
し、上下駆動装置であるモータ33を制御して、テーブ
ル29を昇降させ、トロリ線Tが、取替え装置44とナ
ットランナ45との間の適正な高さ位置に配置されるよ
うに位置補正する。さらに、台車11が走行し、電車線
把持装置65に取付けられたセンサ72が、ハンガイヤ
Hの通過を検知して所定時間後、停止して一対の電車線
把持装置65,65間にハンガイヤHを取り込む。ナッ
トランナ45に固着されたセンサ64は、ハンガイヤH
が通過したか否かを検知することにより、電車線把持装
置65,65間のハンガイヤHの位置を検知し、その位
置により、モータ27(図3)を制御して着脱装置本体
12を前後に移動させる。移動中にセンサ64がハンガ
イヤHを検知すると、ハンガイヤ把持装置65のシリン
ダ70,71(図8,図9)が動作し、挟み部材67,
68,69にてトロリ線T1を把持し、同時にシリンダ
43(図3)を動作させてベース13のロックを解き、
これを前後方向に自由にする。これで、取替え装置4
4、ナットランナ45とトロリ線T、ハンガイヤHと
が、適正位置で固定される。次いで、ハンガイヤ保持装
置49が前進してイヤ片93を掴み、ナットランナ45
が前進してボルト94を緩める。緩めが完了するとナッ
トランナ45は原位置へ後退し、同時にハンガイヤ保持
装置49が90°旋回しつつ上昇し、ハンガイヤHをト
ロリ線Tおよび吊架線Mから取り外した後、後退する。
その後、電車線把持装置65,65がトロリ線Tを解放
すると同時に、ベース13(図6)の下のロッドレスシ
リンダ42の圧力でベース13が原位置に復帰したとこ
ろで、シリンダ43のロッド43aが突出して孔36a
にはまり、ベース13がロックされる。次いで、搬送装
置77(図9)が、搬送ガイド76に沿って前進して、
ハンガイヤ保持装置49に接近し、図9における位置P
2で、ハンガイヤ保持装置49からハンガイヤHを受け
取る。ハンガイヤ保持装置49は、搬送装置77にハン
ガイヤHを渡した後、下降して原位置に戻る。搬送装置
77は、ハンガイヤHを保持して搬送ガイド76に沿っ
て後退し、原位置においてハンガイヤHを解放し、これ
を適当な収集バケット内に落下させる。さらに、前後移
動テーブル23、左右移動テーブル23、昇降テーブル
29、移動台車11が夫々原位置に復帰して、1回のサ
イクルが終了する。1つのハンガイヤHごとに、このよ
うな一連の動作を繰り返して、次々にハンガイヤHを取
り外していく。
【0025】次ぎに、ハンガイヤHの取付け装置10の
動作を説明する。先ず、作業開始前に、昇降機構20を
動作させて昇降台21を上下させ、着脱装置本体12の
高さ位置を吊架線Mの高さ位置に大まかに対応させる。
自動取付け装置10は、図1、図2に示すように、移動
台車11で走行し、トロリ線T2と吊架線Mに次々にハ
ンガイヤHを取り付けていく。即ち、車両1を線路R上
にの所定の位置に停止させ、移動台車11を自走させ、
着脱装置本体12でハンガイヤHを取り付けていく。着
脱装置本体12を搭載するベース13は、センサ15,
16からのトロリ線Tの上下、左右の位置情報に対応し
て自動的に上下、左右に移動し、ハンガイヤ取替え装置
44とナットランナ45とをトロリ線T2に対して所定
の位置に配置する。即ち、移動台車11が始動すると、
センサ16によりトロリ線Tの左右位置を検出し、この
左右位置情報を制御装置73で処理し、左右駆動装置で
あるモータ33を制御して、テーブル23を左右に動か
し、トロリ線T2が、取替え装置44とナットランナ4
5との間に配置されるように位置補正する。またセンサ
15により、トロリ線Tの上下の位置を検知し、この上
下位置情報を制御装置73で処理し、上下駆動装置であ
るモータ39を制御して、テーブル36を昇降させ、ト
ロリ線T2が、取替え装置44とナットランナ45との
間の適正な高さ位置に配置されるように位置補正する。
次いで、モータ53(図5)が始動して取替え装置44
が所定高さ上昇する間に、搬送装置77が、図9に示す
位置P1において、マガジン装置80からハンガイヤH
を受け取り、右行(前進)して受け渡し位置P2に至
る。なお、搬送装置77のフィンガ79は、ハンガイヤ
Hのイヤ片93の上部を、ボルト94の軸線方向に両側
から挟んでいる。このとき、ハンガイヤ保持装置49
は、図6に仮想線で示す後退位置にあり、この状態で上
昇すると、搬送装置77に保持されているハンガイヤH
のイヤ片93が、フィンガ58の間に入ってくる。フィ
ンガ58は、フィンガ79と直交する方向、即ち、ボル
ト94の軸線と直交する方向に両側からイヤ片93を挟
み込む、この位置において、ハンガイヤHのフック部9
2は、吊架線Mの上方にある。その後、搬送装置77の
フィンガ79は、イヤ片93を解放し、前進して図9に
おける位置P3まで待避する。フィンガ58が、イヤ片
93を挟むと、電車線把持装置65のシリンダ70,7
1が動作して、これにトロリ線Tを挟み、またシリンダ
43(図5)のロッド43aが吸引されてテーブル36
の孔36aから抜け、ベース13は前後方向に自由にな
る。従って、移動台車11の停止位置の誤差による、移
動台車11とトロリ線Tとの間の小さな相対変位はここ
で吸収され、各部に無理な力が加わることがない。次い
で、モータ54,81が始動して、ハンガイヤ保持装置
49が、吊架線M側に前進しながらほぼ90°旋回し、
図6における位置P4の上位に至る。その後、モータ5
3,54が始動して、保持装置49をほぼ90°逆方向
に旋回させながら、下位置まで下降する。このとき、保
持装置49の回転中心線Lは、ハンガイヤHの軸線と一
致しているので、ハンガイヤHは軸回りにほぼ90°回
転する。これによって、フック部92の開放部95から
吊架線Mを進入させ、フック部92の三次元の湾曲に沿
って吊架線Mを案内し、ループ内に至らしめる。ハンガ
イヤHが所定位置まで下降すると、開放状態の一対のイ
ヤ片93の間にトロリ線Tが割り込んでくる。この間、
ナットランナ45(図6)がシリンダ63(図4)の圧
力で前進し、レンチ59がボルト94に係合し、これが
締め込まれる。ボルト94の締め込みが完了したら、保
持装置49がハンガイヤHを解放し、ナットランナ45
は後退して原位置に復帰する。また、電車線把持装置6
5がトロリ線Tを解放し、ベース13の下のロッドレス
シリンダ42の圧力でベース13が原位置に復帰したと
ころで、シリンダ43のロッド43aが突出して孔36
aにはまり、ベース13がロックされる。さらに、モー
タ33により左右移動テーブル23が、モータ39によ
り昇降テーブル36が、またモータ18により移動台車
11が、夫々原位置に復帰して、1回のサイクルが終了
する。このサイクルを所定間隔で繰返し、吊架線Mとト
ロリ線Tに次々にハンガイヤHを装着していく。なお、
ハンガイヤ取付け装置10においては、前後移動テーブ
ル23が固定されている。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、吊架
線Mに掛け止めるためのループ状のフック92部を上部
に有するハンガバー91の下部に、トロリ線Tを把持す
る一対のイヤ片93を備えたものにおいて、フック部9
2の内側上部に沿って、略U字状に湾曲した保護カバー
96を固定して電車線ハンガイヤHを構成したため、保
護カバーが別体でなく、保管等の際に取り扱い易く、吊
架線Mに掛ける一作業のみで、取付が簡単に短時間で完
了し、特に夜間等の視界の不良な状況に最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電車線の張替工法の説明図であ
る。
【図2】本発明に係る電車線の張替装置の概略的正面図
である。
【図3】ハンガイヤの自動着脱装置の側面図である。
【図4】ハンガイヤの自動着脱装置の一部の正面図であ
る。
【図5】ハンガイヤ取替装置の正面図である。
【図6】ハンガイヤ取替装置の側面図である。
【図7】電車線把持装置の正面図である。
【図8】電車線把持装置の側面図である。
【図9】ハンガイヤ供給装置の正面図である。
【図10】(A)は本発明において使用するハンガイヤ
の正面図、(B)は同側面図である。
【符号の説明】 91 ハンガバー 92 フック部 93 イヤ片 94 ボルト 95 開放部 96 保護カバー 96a 取付け部材 96b 鞍部材 96c 係合部 H ハンガイヤ M 吊架線 T 電車線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 精一 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 祢津 定重 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 江頭 和明 東京都台東区池之端1丁目2番23号 日本 電設工業株式会社内 (72)発明者 雪田 信隆 栃木県河内郡河内町中岡本2703 三和テッ キ株式会社宇都宮工場内 (72)発明者 中村 正治 栃木県河内郡河内町中岡本2703 三和テッ キ株式会社宇都宮工場内 (72)発明者 橘 徹 東京都品川区南品川6丁目5番19号 三和 テッキ株式会社内 (72)発明者 中谷 正一 東京都品川区南品川6丁目5番19号 三和 テッキ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吊架線に掛け止めるためのループ状のフ
    ック部を上部に有するハンガバーの下部に、電車線を把
    持する一対のイヤ片を備えた電車線ハンガイヤであっ
    て、 前記フック部の内側上部に沿って、略U字状に湾曲する
    保護カバーが固定されていることを特徴とする電車線ハ
    ンガイヤ。
  2. 【請求項2】 前記フック部は、前記吊架線への装着状
    態において、吊架線の軸線方向に見て吊架線を包囲する
    ループを形成し、かつ前記ハンガバーのおよその垂直状
    態を保って軸回りに回転させつつ下降させることにより
    吊架線へ掛け止められるように、下方に開放しているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の電車線ハンガイヤ。
  3. 【請求項3】 前記保護カバーは、弾性合成樹脂製で、
    前記ハンガバーのフック部にスナップ係合する複数の係
    合部を有する取付部材と、この取付部材に結合され前記
    吊架線を跨ぐ鞍部材とを具備することを特徴とする請求
    項1又は2に記載の電車線ハンガイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009255804A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Sanwa Tekki Corp トロリ線のハンガ装置

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