JP4031955B2 - 自動車車体の組立方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車車体の組立技術の改良に関する。なお、本発明では車体の組立や車体組立の用語は、車体本体に備品等を組付ける若しくは組込む行為を指す。
【0002】
【従来の技術】
乗用車に代表される自動車は、車体の左右にドアを備える2ドアタイプ車両、4ドアタイプ車両及び車体後面にテールゲートを備える5ドアタイプ車両が主として実用に供される。
これらの車両は、塗装ラインで塗装を施した後に、車体組立ラインに移し、そこでドアを外し、ドア開口から車内備品を搬入し、車内備品の車体への取付けがなされる。その後にドアを再取付けするという組立方法が採用される。
【0003】
テールゲートを備える5ドアタイプ車両も同様であり、テールゲートは車体に付けたままで、ドア開口から車内備品を搬入し、車内備品の車体への取付けを実施する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
テールゲートに、防曇ヒータに給電する給電ハーネスやガラスアンテナに接続する信号ハーネス、その他の細かい部品を取付ける必要があるが、従来は、車体に付いたままのテールゲートに作業を施すため、作業性は良くなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1は、自動車の組立方法であって、テールゲートを備えた車体に塗装を施し、塗装済みの車体を車体組立ラインを移動させながら、テールゲートの窓枠下部及びテールゲートの下辺にテールゲート把持具をテールゲートに取付ける工程と、車体組立ライン上方に配置したテールゲート搬送機構で、前記テールゲート把持具を引き上げることでテールゲートが略水平になるまでテールゲートを開く工程と、このテールゲートを前記テールゲート把持具及びテールゲート搬送機構にて略水平に保った状態で、車体本体にテールゲートを止めているヒンジボルトを外すことで、車体本体からテールゲートを外す工程と、テールゲートを外したことにより生じた後部開口から車内備品の一部又は全部を搬入することで車体本体に内装を施し、これと並行してゲート小組ラインを移動させながら、単体状のテールゲートにハーネス取付けなどの小組を施す工程と、前記内装済みの車体本体に、前記テールゲート搬送機構により小組済みのテールゲートを臨ませ、このテールゲートを前記テールゲート把持具及びテールゲート搬送機構にて略水平に保った状態で、ヒンジボルトを取付けることにより、車体本体にテールゲートを止める工程と、前記テールゲートから前記把持具を外すことにより、内装済みの車体本体に小組済みのテールゲートを取付ける工程とからなるようにしたことを特徴とする自動車車体の組立方法。
【0006】
テールゲートを備えた車体においては、テールゲートを取外した状態で、車体の内装を実施するので、テールゲートを外した後に生ずる後部開口から備品を搬入することも可能となり、内装作業が容易になる。
並行して、単体状のテールゲートに小組を施すことができ、この小組作業も容易になる。
従って、請求項1によれば、車体組立ラインの作業性を大幅に向上させることができる。
【0007】
請求項2では、ゲート小組ラインは車体組立ラインの近傍に且つ平行に配置すると共に、この車体組立ラインにテールゲートを備えることで組立工数が嵩む多工数車体とテールゲートを備えぬことで組立工数が少ない少工数車体とをロッド単位で交互に流すことを特徴とする。
【0008】
車体組立ラインでは、混合生産と称して、多種の車体を流すことが普通に行われる。混合生産の場合は最も工数の掛かる車両が処理できるように作業員が配置される。この結果、少工数車体に対しては作業員が余剰となり、無駄が発生する。
請求項2では、車体組立ラインに平行にゲート小組ラインを配置し、このゲート小組ラインでテールゲートの小組を実施するようにし、少工数車体組立時には余剰作業員をゲート小組ラインに回せるようにした。この結果、無駄の発生を未然に防止することができる。
【0009】
なお、ロッド単位とは同一機種を一塊(50台とか100台とか)にまとめたものを指す。ロッド生産では、ロッド単位で交互に生産を続けることにより、他機種の自動車を連続的に生産することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1(a)〜(d)は本発明に係る自動車車体の組立方法の説明図である。
(a)は、テールゲート11、ドア12、12及び車体本体14とからなる塗装済み車体10を示し、この車体10を、矢印▲1▼の如く低速で車体組立ラインに沿って前進させながら、車体10からテールゲート11及びドア12、12を取外す。ドア12、12に関する以降の説明は省略する。
【0011】
(b)において、後部開口15、ドア開口16、16から備品を車内へ搬入し、これらの開口15、16、16から作業員が車内へ出入りすることにより、組付けを実施する。
【0012】
一方、(c)において、単体状のテールゲート11にハーネス組付け等の小組を実施する。この小組作業は、テールゲート11の前後、左右、上下から任意の姿勢で実施できるので、極めて容易になり、作用能率が向上する。
(d)において、内装済みの車体本体14に、小組済みのテールゲート11を取付ける。
【0013】
以上の組立方法によれば、テールゲート11を備えた車体10おいては、テールゲート11を取外した状態で、車体本体14の内装を実施するので、テールゲート11を外した後に生ずる後部開口15から備品を搬入することも可能となり、内装作業が容易になる。
並行して、単体状のテールゲート11に小組を施すことができ、この小組作業も容易になる。従って、車体組立ラインの作業性を大幅に向上させることができる。
【0014】
加えて、図(c)を(b)に並行して実施することを特徴とする。
車体組立ラインでは、混合生産と称して、多種の車体を流すことが普通に行われる。混合生産の場合は最も工数の掛かる車両が処理できるように作業員が配置される。この結果、少工数車体に対しては作業員が余剰となり、無駄が発生する虞がある。
【0015】
しかし、本発明のように、車体組立ライン((a)→(b)→(d)に相当)に平行にゲート小組ライン((c)に相当)を配置し、このゲート小組ラインでテールゲートの小組を実施するようにし、少工数車体組立時には余剰作業員をゲート小組ラインに回せるようにした。この結果、無駄の発生を未然に防止することができる。
【0016】
以上の組立方法を実施するには、この方法に適した治具、機構又は装置が必要となる。以下、本発明の組立方法を実施するのに好適な治具、機構又は装置の具体例を説明する。
【0017】
図2は本発明に係る車体組立ラインの要部斜視図であり、本発明方法を実施するために、テールゲート把持具20、テールゲート搬送機構50、テールゲート台車80及びテールゲートコンベア装置110を準備した。
【0018】
また、51、51は車体組立ラインの上方に、車体本体14の移動方向に延ばした一対の長手レールであり、53は長手レール51.51に走行可能に渡したライン方向移動フレームであり、54はライン直角方向(クロス方向と記す。)へ移動可能にライン方向移動フレーム53に載せたクロス方向移動フレームであり、55はクロス方向移動フレーム54に走行方向へ移動可能に取付けたサブ移動フレームであり、これらは全てテールゲート搬送機構50の構成要素となる。
【0019】
なお、作図の都合で長手レール51、51にライン方向移動フレーム53が載り、このライン方向移動フレーム53にクロス方向移動フレーム54が載っているが、後述の詳細な図では、長手レール51、51にライン方向移動フレーム53を吊下げ、このライン方向移動フレーム53にクロス方向移動フレーム54を吊下げた。
【0020】
図中、201、202、203及び204は、テールゲート分離工程作業場において長手レール51に取付けられたスイッチ紐である。(208)〜(211)は、テールゲート結合工程作業場において長手レール51に取付けられたスイッチ紐である。205はスイッチボックスであり、これらの作用は後述する。
【0021】
次に、テールゲート把持具20、テールゲート搬送機構50、テールゲート台車80の具体的構造及び作用を順に詳しく説明する。
図3は本発明に係るテールゲート把持具の側面図であり、テールゲート把持具20は、テールゲート11の窓枠下部11aに嵌める上部U字ブロック21と、この上部U字ブロック21を支える上部アーム22と、この上部アーム22を支える上部縦ビーム23と、この上部縦ビーム23の下部側面に設けたベアリングブロック24と、このベアリングブロック24に上下移動可能に挿入した下部縦ビーム25と、この下部縦ビーム25の下端から延ばした下部アーム26と、テールゲート11の下辺11bに嵌めるために前記下部アーム26に取付けた下部U字ブロック27とを備える。
【0022】
図4は本発明に係るテールゲート把持具の正面図であり、テールゲート把持具20は、左右一対の上部U字ブロック21、21、上部アーム22、22、上部縦ビーム23、23、ベアリングブロック24、24、下部縦ビーム25、25、下部アーム26、26、下部U字ブロック27、27を備えるとともに、上部縦ビーム23、23間に渡したクロスメンバ31、32にカプラー33を備え、このカプラー33に中央孔34及び位置決め孔35・・・を備え、クロスメンバ32に図面表裏方向へスイング可能に爪部材36及びこの爪部材36を図面奥へ付勢するトーションばね37を備え、下部縦ビーム25、25の上端間に渡したクロスメンバ38及び、ベアリングブロック24、24間に渡したクロスメンバ39を備え、これらのクロスメンバ38、39間に渡したクランプ機構40を備える。クランプ機構40は詳細を後述する。
【0023】
図5は図4の5矢視図であり、想像線で示すクロスメンバ38が、矢印▲2▼の如く移動すると実線で示す爪部材36は、想像線の位置までスイングする。クロスメンバ38が実線の位置に達したら、爪部材36は実線の位置に戻る。この後は爪部材36の爪部36aの作用で、クロスメンバ38が下がることはない。すなわち、図3において、把持時にはクロスメンバ38の下降動を爪部材36で阻止することができるため、爪部材36はロック部材として働く。ロックを解消するには人手で爪部材36を持上げれば良い。
【0024】
図6(a)、(b)は図4の6矢視図兼クランプ機構の作用図である。
(a)によりクランプ機構40を説明すると、クランプ機構40は、クロスメンバ39に取付けた支持ピース41と、この支持ピース41にスイング可能に取付けた第1スイング部材42と、この第1スイング部材42にスイング可能に取付けた第2スイング部材43と、この第2スイング部材43に取付けた連結ロッド44と、前記第1スイング部材42を人為的にスイングさせる操作レバー45とからなる。
【0025】
第1スイング部材42は一端を支持ピース41に連結し、他端に前記操作レバー45を取付け、この様な第1スイング部材42の中央に第2スイング部材43の一端を取付け、第2スイング部材43の他端に連結ロッド44の一端を取付ける。この連結ロッド44の他端は図4に示すとおりにクロスメンバ38に固定する。
【0026】
図6(b)において、操作レバー45を想像線の位置から図時計回りに回すと、第1スイング部材42が時計回りにスイングし、この結果、第2スイング部材43並びに連結ロッド44が図上方へ移動する。図4において、連結ロッド44が上方へ移動すればクロスメンバ38と共に下部縦ビーム25、25が上昇する。これらの動作は、図3において想像線で示す下部U字ブロック27が、実線の位置へ上昇してテールゲート11の下辺11bに嵌合することを意味する。
【0027】
図7(a)、(b)は本発明に係るテールゲート把持具の取付け要領図である。
(a)において、テールゲート11は僅かに開いた状態にしておく。そして、作業員は、上部U字ブロック21、21を窓枠下部11aに掛けることで、テールゲート把持具20をテールゲート11に仮置きする。当然のことながら下部U字ブロック27、27はテールゲート11の下辺11bに干渉しない位置(下方位置)にある。
【0028】
次に、作業員は操作レバー45を引き上げる。これにより、下部U字ブロック27、27は上昇する。
(b)は、上・下U字ブロック21、21、27、27でテールゲート11を挟持した状態を示す。以降、爪部材36のロック作用により、テールゲート把持具20がテールゲート11から外れる虞はない。
なお、テールゲート把持具20の上部のカプラー33は、テールゲート11に倣って傾斜しており、このカプラー33は次に述べるテールゲート搬送機構50との接点になる部品である。
【0029】
図8は本発明に係るテールゲート搬送機構の側面図であり、テールゲート搬送機構50は、長手レール51と、この長手レール51にローラ52・・・を介して走行可能に取付けたライン方向移動フレーム53と、このライン方向移動フレーム53にライン直角方向(図面表裏方向)へ移動可能に取付けたクロス方向移動フレーム54と、このクロス方向移動フレーム54に移動可能に取付けたサブ移動フレーム55と、このサブ移動フレーム55に取付けた昇降シリンダ56と、昇降シリンダ56のピストンロッド57に吊下げた昇降基台58と、この昇降基台58に水平軸59を介して取付けたチャック61と、チャック61を作動させるために水平軸59に取付けたスイッチ200とを、基本とする機構である。
【0030】
63は操作バーであり、水平軸59を回転させる部材であり、これによりチャック61の姿勢を変えることができる。64は扇形ブレーキ板であり、水平軸59に固定した部材である。65はブレーキであり、扇形ブレーキ板64を静止させる部材である。
【0031】
66はサブ移動フレーム55を走行させるロッドレスシリンダ、67はクロス方向移動フレーム54を走行させるロッドレスシリンダ、68はライン方向移動フレーム53を走行させるモータである。
【0032】
205はスイッチボックス、206はダンパーシリンダである。
207はロッドレスシリンダ66の係合ロッドであり、サブ移動フレーム55を強制移動する部材である。
【0033】
図9は本発明に係るテールゲート機構の正面図であり、長手レール(図8符号51)は省略した。
ここで、ライン方向移動フレーム53は図面表裏方向に移動し、このフレーム53に沿ってクロス方向移動フレーム54が図面左右方向に移動し、このクロス方向移動フレーム54に沿ってサブ移動フレーム55が図面表裏方向へ移動し、このサブ移動フレーム55に昇降基台58が昇降可能に吊下げられいることを示す。69、69は昇降ガイドであり、これらの昇降ガイド69、69の平行化作用により、1本の昇降シリンダ56で、昇降基台58を揺れることなく昇降させることができる。
【0034】
図10(a)、(b)は本発明で採用したチャックとカプラーの説明図である。
(a)において、チャック61は、小さなシリンダユニット71と、これのピストンロッド72と、このピストンロッド72に設けた先尖りテーパ部73と、シリンダユニット71からピストンロッド72を囲うように延ばした筒体74と、この筒体74から延ばした位置決めピン75・・・と、筒体74の先端に嵌めたボール76・・・とからなる。
【0035】
そして、作業員は位置決めピン75、75を、位置決め孔35、35に挿入する要領で、筒体74を中央孔34に挿入する。
(b)において、作業員が前記水平軸59に取付けられているスイッチ200(図8参照)を押釦することにより、シリンダユニット71を作動させてピストンロッド72を前進(図では下降)させる。すると、テーパ部73がボール76.76を径外方へ押出し、ボール76、76が中央孔34の周面を押圧する。この結果、チャック61はカプラー33に強く結合する。シリンダユニット71を逆作動させれば、カプラー33からチャック61を外すことができる。
【0036】
図11(a)、(b)は本発明に係るテールゲート台車の側面図及び部分拡大図である。
(a)において、テールゲート台車80は、車輪としてのボールベアリング81・・・を備える台車ベース82と、この台車ベース82に立てた支柱83と、この支柱83に付設した縦レール84と、このレール84に昇降可能に取付けた昇降フレーム85と、この昇降フレーム85を昇降させる昇降シリンダ86と、前記昇降フレーム85の上部にピン87を介して上下スイング可能に取付けたスイングアーム88と、このスイングアーム88に連結した受け枠89と、この受け枠89の上部に突出させたフック部91と、この受け枠89をピン87回りに傾動させるべく受け枠89と昇降フレーム85との間に渡した傾動シリンダ92と、昇降フレーム85の上部から水平に延ばしたループハンドル93とからなる。94、95は昇降シリンダ86、傾動シリンダ92の操作ボタンである。
【0037】
(b)は(a)のb部拡大図であり、昇降フレーム85に連結ブラケット96を取付け、この連結ブラケット96にピン97を介して昇降シリンダ86((a)、参照)のピストンロッド98に連結する。この結果、ピストンロッド98を上下させることで、昇降フレーム85を昇降させることができる。なお、縦レール84にガイドブラケット99を摺動自在に嵌め、このガイドブラケット99に昇降フレーム85を取付けたので、前記昇降動作は円滑となる。
【0038】
図12(a)は図11の12矢視図、図12(b)は(a)のb矢視図である。
(a)において、台車ベース82に左右2本の支柱83、83を立て、これらに昇降フレーム85、85を沿わせ、スイングアーム88、88を介して縦長矩形枠状の受け枠89を支え、この受け枠89を傾動シリンダ92で図面表裏方向へ傾動できるように構成したことを示す。ループハンドル93は作業員から見て左右に広げた。これは、受け枠89にテールゲート11(図11参照)が載った状態で、テールゲート台車80を旋回並びに走行させる必要があり、その際にテールゲートに触れることなく操作ができるようには考慮した結果である。同じ思想で、操作ボタン94、95は台車中央から最も遠い位置に配置した。
【0039】
(b)で、昇降フレーム85、85((a)参照)間に渡したクロスメンバ101に支持ブロック102を載せ、この支持ブラケット102にコ字ブラケット103を止め、このコ字ブラケット103に傾動シリンダ92の下部プレート104、104を挿入し、且つ長いボルト105で両者を連結する。なお、支持ブラケット102の奥にピストンロッド98、傾動シリンダ92の奥に連結ブラケット96があるが、これらの構成、作用は図11(b)で説明したので、ここでは説明を省略する。
【0040】
図13は本発明に係るテールゲートコンベア装置の側面図であり、テールゲートコンベア装置110は、支柱111と、この支柱に沿わせた縦レール112と、この縦レール112に沿わせたガイドローラ113・・・により支柱に昇降可能に取付けた昇降部材114と、この昇降部材114に取付けたアーム部材115と、このアーム部材115に水平に取付けた短尺ハンガー支持レール116と、この短尺ハンガー支持レール116で支持される走行ローラ117と、この走行レール117から吊下げた吊下げ部材118と、この吊下げ部材118から水平に張りだした係合ロッド119と、前記短尺ハンガー支持レール116に平行に走らせたチェーンコンベア121と、このチェーンコンベア121から下げると共に前記係合ロッド119に係合するドッグ122と、この様な吊下げ部材118から吊下げたフック123及びアーム124と、このアーム124に取付けた振止めローラ125とからなる。
【0041】
図14は本発明に係るテールゲートコンベア装置の正面図である。ただし、本図ではチェーンコンベア121より、下位に昇降部材114などを示した。
チェーンコンベア121の奥にある長尺ハンガー支持レール126、126は、図示する如く、長さLだけ欠落している。この欠落部に短尺ハンガー支持レール116を着脱自在に嵌めることができる。この様な欠落部分を臨む位置にドッグ解除プレート127a、127bを配置する。このドッグ解除プレート127a、127bの作用は後述する。
【0042】
一方、昇降部材114を図示せぬ昇降手段で縦レール112、112並びに支柱111に沿って昇降させることで、想像線で示すテールゲート11を昇降させることができる。この際にアーム124、124の先に付けた振止めローラ125、125の振止め作用により、テールゲート11の振れを効果的に防止することができる。
【0043】
そして、昇降部材114などを上昇させることにより、長尺ハンガー支持レール126、126間に短尺ハンガー支持レール116を一直線に並べれば、チェーンコンベア121のドッグ122の作用で、吊下げ部材118、係合ロッド119、フック123、アーム124及びテールゲート11は、短尺ハンガー支持レール116から長尺ハンガー支持レール126へ、又はその逆に載り移らせることができる。この結果、テールゲート11を取外し作業場から小組作業場へ、小組作業場から取付け(再取付け)作業場へ自在に移動させることができる。
【0044】
図15(a)、(b)は本発明に係るテールゲートコンベア装置のドッグの作用説明図である。
(a)では、チェーンコンベア121のドッグ122が係合ロッド119に係合しているために走行ローラ117並びに吊下げ部材118が図面表裏方向に移動させることができる。
【0045】
チェーンコンベア121は一定速度で連続的に周回しているため、走行ローラ117並びに吊下げ部材118を止めるには、次の要領による。すなわち、シリンダユニット128a、128bのピストンロッド129a、129bに前記ドッグ解除プレート127a、127bを取付けておき、ピストンロッド129a、129bを前進させることで、ドッグ解除プレート127a、127bをチェーンコンベア121の下に差入れる。すると、ドッグ122はドッグ解除プレート127a、127bにより図面表裏方向にスイングする。
【0046】
(b)はドッグ122がスイングした状態を示す。この状態ではドッグ122は係合ロッド119から離れ、ドッグ解除プレート127a、127b上を通過する。この結果、ドック解除プレート127bにより走行ローラ117並びに吊下げ部材118を短尺ハンガー支持レール116に留めることができる。また、後続の走行ローラ117並びに吊下げ部材118はドック解除プレート127aにより長尺ハンガー支持レール126に留めることができる。
すなわち、(a)、(b)により、走行ローラ117並びに吊下げ部材118を走行状態又は非走行状態の何れかに切換えることができる。
【0047】
本発明に係る車体の組立方法を総合的に説明する。
先ず、図8において、モータ68は停止して空転可能とし、ロッドレスシリンダ66は、その係合ロッド207とダンパーシリンダ206によりサブ移動フレーム55を位置決め把持した状態にある。また、ブレーキ65はロック(制動)状態にある。テールゲート搬送機構50は、源位置にある。源位置とは、図2において、ライン方向移動フレーム53が長手レール51の基端側の位置で且つクロス方向移動フレーム54がロッドレスシリンダ67(図9参照)により車体組立ライン上にあることを意味する。
【0048】
図16(a)〜(c)は本発明に係るテールゲート把持具取付けからテールゲート水平開までの作用図である。
(a)にて、作業者(図示せず。以下同じ)が車体本体14に閉止状態で取付けられているテールゲート11にテールゲート把持具20取付ける。
【0049】
この状態で作業者が長手レール51に取付けられたスイッチ紐201(図2参照)を引く。これににより、図8において、ロッドレスシリンダ66及びブレーキ65がフリーの状態になり、作業者が操作バー63を把持して前記昇降シリンダ56のピストンロッド57先端に配設された前記昇降基台58を下降させる。
【0050】
図16(b)に戻って、次いで作業者が昇降基台58に配設されたチャック61を水平軸59回りに回すことで、カプラー33に臨ませ、カプラー33へ挿入する。
次いで前記スイッチ200(図9参照)を押釦することにより小シリンダユニット71(図10参照)を作動させて、チャック61とカプラー33を結合する。
【0051】
次いで図2にて、作業者が長手レール51に取付けられたスイッチ紐202を引くことにより下記作動が連続して行われる。まず昇降シリンダ56が収縮し、これにより車体本体14に取付けられたテールゲート11は開放状態となる(図16(c)参照)。この状態でテールゲート搬送機構50のライン方向移動フレーム53から下は、源位置から長手レール51に沿って搬送コンベアによって搬送される車体本体14に追従して、移動する。
【0052】
図17(a)、(b)は本発明に係るテールゲート取外しからテールゲート搬送開始までの作用図である。
(a)で、作業者がテールゲート11を車体本体14に締結しているヒンジボルト132を取外す。これにより、(b)のごとく車体本体14とテールゲート11は分離状態となり、車体本体14のみ車体組立ラインの搬送コンベアに沿って前進する。
次いで、図2において作業者はライン方向移動フレーム53に取付けられたスイッチボックス205の押釦を押すことにより下記作動が連続して行われる。
【0053】
図8において、まず、ブレーキ65がロック(制動)状態となり、水平軸59の回転が規制される。更に、上記状態でロッドレスシリンダ66が作動し、係合ロッド207によりサブ移動フレーム55をダンパーシリンダ206の方向に移動させ、係合ロッド207とダンパーシリンダ206によりサブ移動フレーム55を位置決め把持する。次いでモータ68が作動して、テールゲート搬送機構50のライン方向移動フレーム53から下が、長手レール51に沿って源位置に復帰する。次いでロッドレスシリンダ67が作動し、ロッドレスシリンダ67の作動ロッドに連結されている前記クロス方向移動フレーム54を車体組立ライン脇に待機させたテールゲート台車80(図2参照)上に移動する。
【0054】
次に作業者が長手レール51に取付けられたスイッチ紐203(図2参照)を引くことにより、図8に示す前記昇降シリンダ56、ロッドレスシリンダ66及びブレーキ65がフリーの状態となる。すなわちテールゲート把持具20は、サブ移動フレーム55を介して垂直方向及びライン方向に移動自在に、且つ、水平軸59回りに回転自在に支持される。
次に作業者が操作バー63を把持して前記昇降シリンダ56のピストンロッド57先端に配設された前記昇降基台58を下降させる。
【0055】
図18(a)〜(c)は本発明に係るテールゲート搬送末期からテールゲート姿勢修正までの作用図である。
(a)で、テールゲート11の開口縁をフック部91に掛ける要領で、略水平にした受け枠89にテールゲート11を預ける。
【0056】
次に前記スイッチ200(図9参照)を押釦することにより図10(a)に示すシリンダユニット71を作動させ、そのピストンロッド72を後退させてチャック61とカプラー33の係合を解除する。
【0057】
次いで長手レール51に取付けられたスイッチ紐204(図2参照)を引くことにより下記動作が継続して行われる。
図8において、まず、昇降シリンダ56を収縮させる(図18(b)も参照)と同時にブレーキ65をロック状態とし、昇降シリンダ56が収縮端に達すると、ロッドレスシリンダ66が作動し、係合ロッド207によりサブ移動フレーム55をダンパーシリンダ206の方向に移動させ、係合ロッド207とダンパーシリンダ206によりサブ移動フレーム55を位置決め把持する。この状態で、ロッドレスシリンダ67を作動させることによりロッドレスシリンダ67の作動ロッドに締結されている前記クロス方向移動フレーム54を、図2に示す車体組立ライン脇に待機させたテールゲート台車80上から車体組立ライン上の源位置に復帰させる。
【0058】
図18(c)にて、受け枠89を略水平から略垂直まで傾動させ、作業員の手でテールゲート11からテールゲート把持具20を外す。テールゲート11は略垂直であるから取外し作業は容易である。
【0059】
図19(a)、(b)は本発明に係るテールゲート旋回からテールゲートコンベア装置に移載するまでの作用図である。
(a)にて、テールゲート台車80を水平旋回させ、ループハンドル93が後方になるようにする。そして、昇降シリンダを作動させて、テールゲート11を上昇させる。なお、この上昇は次のコンベア装置への移載に備えた行為であり、何時行っても良い。不要であれば上昇を省いても良い。
【0060】
(b)にて、作業員はループハンドル93を押しながらテールゲート台車80を前進させ、テールゲート11の開口内にテールゲート搬送装置110のフック123を挿入し、次いで昇降シリンダを作動させてテールゲート11をテールゲート台車80のフック部91からテールゲート搬送装置110のフック123へ移載し、その後、台車80を素早く後退させる。この様な迅速な操作を実施するには、本実施例のようにワーク(テールゲート11)が前で操作ハンドル(ループハンドル93)が後ろにあることが望ましい。作業員が前方を視認しながら作業を行うことができるからである。
これによりテールゲート分離の1サイクルが完了する。
【0061】
次にテールゲート11を車体本体14に取付けるときついて説明する。なお、図面的には不正確になるが、便利なので図19をも説明に使う。
【0062】
図8に示すモータ68は停止して空転可能とし、ロッドレスシリンダ66は、その係合ロッド207とダンパーシリンダ206によりサブ移動フレーム55を位置決め把持した状態にある。また、ブレーキ65はロック状態になる。テールゲート搬送機構50は、源位置にある。源位置とは、図2においてライン方向移動フレーム53が長手レール51の基端側の位置で且つクロス方向移動フレーム54がロッドレスシリンダ67により車体組立ライン脇に待機させたテールゲート台車80上にあることを意味する。
【0063】
次に図19(b)にて、作業員は操作ボタン95を押釦し、傾動シリンダ92を作動させて、受け枠89(ただし空の受け枠89)を略水平状態から略垂直状態まで傾動させ、ループハンドル93を押しながらテールゲート台車80を前進させ、操作ボタン94を押釦し、昇降シリンダ86(図11参照)を伸長させ、テールゲート11をテールゲート搬送装置110のフック123からフック部91に移載後、台車80を素早く後退させる。
【0064】
図19(a)にて、ループハンドル93を引きながらテールゲート台車80を後退させ、テールゲート台車80を水平回転し、ループハンドル93が前方になるようにする。そして作業員は操作ボタン95を押釦し、傾動シリンダ92を作動させて、受け枠89を略垂直状態から略水平状態まで傾動させ、ループハンドル93を押しながらテールゲート台車80を前進させ、操作ボタン94を押釦し、昇降シリンダ86(図11参照)を収縮させる。
【0065】
この状態で作業員が長手レール51に取付けられたスイッチ紐208(図2参照)を引くことにより、図8に示すロッドレスシリンダ66、昇降シリンダ56及びブレーキ65がフリーの状態となり、作業者が操作バー63を把持して前記昇降シリンダ56のピストンロッド57先端に配設された前記昇降基台58を下降させる。
次いで作業者が昇降基台58に配設されたチャック61を水平軸59回りに回すことで、図10(a)、(b)によりカプラー33に臨ませ、カプラー33へ挿入する。
【0066】
次いで前記スイッチ200(図9参照)を押釦することにより図10のシリンダユニット71を作動させて、チャック61とカプラー33を結合する。
【0067】
次いで長手レール51に取付けられたスイッチ紐209(図2参照)を引くことにより下記作動が連続して行われる。図8において、まず、昇降シリンダ56を収縮させると同時にブレーキ65をロック状態とし、昇降シリンダ56が収縮端に達すると、ロッドレスシリンダ66が作動し、係合ロッド207によりサブ移動フレーム55をダンパーシリンダ206の方向に移動させ、係合ロッド207とダンパーシリンダ206によりサブ移動フレーム55を位置決め把持する。
【0068】
この状態で、ロッドレスシリンダ67(図9参照)を作動させることによりロッドレスシリンダ67の作動ロッドに締結されている前記クロス方向移動フレーム54を車体組立ライン脇に待機させたテールゲート台車80(図2参照)上から車体組立ライン上に移動させる。
【0069】
次いで長手レール51に取付けられたスイッチ紐210(図2参照)を引くことにより、図8に示すロッドレスシリンダ66及びブレーキ65がフリーの状態となり作業者が操作バー63を把持して、ライン方向移動フレームを移動させ、テールゲート11を車体本体14に追従させる。
【0070】
次いで長手レール51に取付けられたスイッチ紐211(図2参照)を引くことによりモータ68を作動させ、この状態で作業者は前記車体本体14に追従状態のテールゲート11を車体本体14の取付け位置に位置合わせする。
【0071】
図20は本発明に係るヒンジボルト及びダンパーの取付け図であり、テールゲート11を車体本体14の取付け位置に位置合わせした状態で、ヒンジボルト132及びダンパー213により車体本体14とテールゲート11を結合する。
【0072】
次いで、図8で作業者がスイッチボックス205の押釦を押すことにより下記作動が連続して行われる。まず、シリンダユニット71(図10参照)が作動し、チャック61とカプラー33の結合を解除し、次いでブレーキ65がロック状態となり、水平軸59の回転が規制される。更に上記状態でロッドレスシリンダ66が作動し、係合ロッド207によりサブ移動フレーム55をダンパーシリンダ206の方向に移動させ、係合ロッド207とダンパーシリンダ206によりサブ移動フレーム55を位置決め把持する。
【0073】
次いでモータ68が作動して、テールゲート搬送機構50のライン方向移動フレーム53から下が、長手レール51に沿って源位置に復帰する。次いでロッドレスシリンダ67が作動し、ロッドレスシリンダ67の作動ロッドに連結されている前記クロス方向移動フレーム54を車体組立ライン脇に待機させたテールゲート台車80(図2参照)上に移動する。テールゲート11は作業者により閉じられた後、テールゲート11よりゲート把持具20を取外す。
これによりテールゲート結合の1サイクルが完了する。
【0074】
尚、請求項1を実施するための装置、機構は本実施例に限るものではなく、同様の作用を発揮するものであれば変更することは差し支えない。
【0075】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、自動車の組立方法であって、テールゲートを備えた車体に塗装を施し、塗装済みの車体を車体組立ラインを移動させながら、テールゲートの窓枠下部及びテールゲートの下辺にテールゲート把持具をテールゲートに取付ける工程と、車体組立ライン上方に配置したテールゲート搬送機構で、前記テールゲート把持具を引き上げることでテールゲートが略水平になるまでテールゲートを開く工程と、このテールゲートをテールゲート把持具及びテールゲート搬送機構にて略水平に保った状態で、車体本体にテールゲートを止めているヒンジボルトを外すことで、車体本体からテールゲートを外す工程と、テールゲートを外したことにより生じた後部開口から車内備品の一部又は全部を搬入することで車体本体に内装を施し、これと並行してゲート小組ラインを移動させながら、単体状のテールゲートにハーネス取付けなどの小組を施す工程と、前記内装済みの車体本体に、テールゲート搬送機構により小組済みのテールゲートを臨ませ、このテールゲートをテールゲート把持具及びテールゲート搬送機構にて略水平に保った状態で、ヒンジボルトを取付けることにより、車体本体にテールゲートを止める工程と、テールゲートから前記把持具を外すことにより、内装済みの車体本体に小組済みのテールゲートを取付ける工程とからなるようにしたので、テールゲートを備えた車体において、テールゲートを取外した状態で、車体の内装を実施することとなり、、テールゲートを外した後に生ずる後部開口から備品を搬入することも可能となり、内装作業が容易になる。
並行して、単体状のテールゲートに小組を施すことができ、この小組作業も容易になる。
従って、請求項1によれば、車体組立ラインの作業性を大幅に向上させることができる。
【0076】
請求項2では、ゲート小組ラインは車体組立ラインの近傍に且つ平行に配置すると共に、この車体組立ラインにテールゲートを備えることで組立工数が嵩む多工数車体とテールゲートを備えぬことで組立工数が少ない少工数車体とをロッド単位で交互に流すことを特徴とする。
【0077】
車体組立ラインでは、混合生産と称して、多種の車体を流すことが普通に行われる。混合生産の場合は最も工数の掛かる車両が処理できるように作業員が配置される。この結果、少工数車体に対しては作業員が余剰となり、無駄が発生する。
請求項2では、車体組立ラインに平行にゲート小組ラインを配置し、このゲート小組ラインでテールゲートの小組を実施するようにし、少工数車体組立時には余剰作業員をゲート小組ラインに回せるようにした。この結果、無駄の発生を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車車体の組立方法の説明図
【図2】本発明に係る車体組立ラインの要部斜視図
【図3】本発明に係るテールゲート把持具の側面図
【図4】本発明に係るテールゲート把持具の正面図
【図5】図4の5矢視図
【図6】図4の6矢視図兼クランプ機構の作用図
【図7】本発明に係るテールゲート把持具の取付け要領図
【図8】本発明に係るテールゲート搬送機構の側面図
【図9】本発明に係るテールゲート機構の正面図
【図10】本発明で採用したチャックとカプラーの説明図
【図11】本発明に係るテールゲート台車の側面図
【図12】図11の12矢視図
【図13】本発明に係るテールゲートコンベア装置の側面図
【図14】本発明に係るテールゲートコンベア装置の正面図
【図15】本発明に係るテールゲートコンベア装置のドッグの作用説明図
【図16】本発明に係るテールゲート把持具取付けからテールゲート水平開までの作用図
【図17】本発明に係るテールゲート取外しからテールゲート搬送開始までの作用図
【図18】本発明に係るテールゲート搬送末期からテールゲート姿勢修正までの作用図
【図19】本発明に係るテールゲート旋回からテールゲートコンベア装置に移載するまでの作用図
【図20】本発明に係るヒンジボルト及びダンパーの取付け図
【符号の説明】
10…車体、11…テールゲート、14…車体本体、15…後部開口、20…テールゲート把持具、50…テールゲート搬送機構、132…ヒンジボルト。
Claims (2)
- テールゲートを備えた車体に塗装を施し、塗装済みの車体を車体組立ラインを移動させながら、テールゲートの窓枠下部及びテールゲートの下辺にテールゲート把持具をテールゲートに取付ける工程と、
車体組立ライン上方に配置したテールゲート搬送機構で、前記テールゲート把持具を引き上げることでテールゲートが略水平になるまでテールゲートを開く工程と、
このテールゲートを前記テールゲート把持具及びテールゲート搬送機構にて略水平に保った状態で、車体本体にテールゲートを止めているヒンジボルトを外すことで、車体本体からテールゲートを外す工程と、
テールゲートを外したことにより生じた後部開口から車内備品の一部又は全部を搬入することで車体本体に内装を施し、これと並行してゲート小組ラインを移動させながら、単体状のテールゲートにハーネス取付けなどの小組を施す工程と、
前記内装済みの車体本体に、前記テールゲート搬送機構により小組済みのテールゲートを臨ませ、このテールゲートを前記テールゲート把持具及びテールゲート搬送機構にて略水平に保った状態で、ヒンジボルトを取付けることにより、車体本体にテールゲートを止める工程と、
前記テールゲートから前記把持具を外すことにより、内装済みの車体本体に小組済みのテールゲートを取付ける工程と、
からなるようにしたことを特徴とする自動車車体の組立方法。 - 前記ゲート小組ラインは前記車体組立ラインの近傍に且つ平行に配置すると共に、この車体組立ラインにテールゲートを備えることで組立工数が嵩む多工数車体とテールゲートを備えぬことで組立工数が少ない少工数車体とをロッド単位で交互に流すことを特徴とする請求項1記載の自動車車体の組立方法。
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