JP3864737B2 - 樹脂バックドアの組付方法および組付装置 - Google Patents

樹脂バックドアの組付方法および組付装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車体本体後部の開口部に対し開閉可能に取り付けられる樹脂バックドアの組付方法および組付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車におけるバックドアは、図24にその一部を断面図で示すように、スチール製であり、アウタパネル1の周縁フランジ1aを縁曲げ加工してインナパネル3の周縁に重ね合わせて構成される。このようなスチール製のバックドアの車体本体への組付工程は、次ようになっている。
【0003】
すなわち、図25に示すように、まず圧造工程で、車体本体側のアウタや同インナパネル、ルーフパネルなどをプレス加工するとともに、バックドアのアウタおよびインナの各パネルをそれぞれプレス加工する。次の車体工程で、アウタおよびインナの各パネルを相互に組み付けるなどして構成したバックドアのサブ組立を、車体側のボディメイン(車体本体)に対し、組付・建付調整を行い、この時点で組付状態の保証がなされる。
【0004】
そして、塗装工程で、ボディメインにバックドアが組み付けられた状態の車体全体に対して塗装がなされ、最後の組立構成で、トリム部品やバックドアを開閉操作する際のアシスト機構部品などの反力部品を組み付け、その品質保証を行う。
【0005】
一方、図26に示すようにバックドアが樹脂製の場合には、アウタパネル5とインナパネル7とを接着剤9によって一体化させる構成となっている。このような樹脂製のバックドアの車体本体への組立工程は、図27に示すようになっている。
【0006】
すなわち、車体本体側については、スチール製と同様に、圧造工程でプレス加工し、車体工程でボディメイン(車体本体)として組み立てた後、塗装工程で、ボディメインを塗装する。一方樹脂バックドア側は、樹脂成形後に塗装し、アウタパネル5とインナパネル7とを接着剤9にて接合するなどして構成してバックドアサブ組立とする。
【0007】
そして、組立工程で、バックドアのサブ組立を、ボディメインに対して組付・建付調整を行い、この時点で組付状態の保証がなされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、バックドアがスチール製の場合には、バックドアを車体本体に組み付けた後に、全体の塗装を行うので、バックドア組み付け時に塗装部に対する傷発生などの不具合は回避される。
【0009】
しかしながら、バックドアが樹脂製の場合には、塗装工程が終了してからバックドアを車体本体に組み付ける工順となっているため、バックドアを車体本体に搭載する際や、バックドアの車体本体に対する建付調整時に外力を与えてしまうと、二次傷や変形などが発生する可能性があり、最悪の場合には、修復ができなくなって不良品の発生を招くものとなる。
【0010】
また、車体本体の開口部とバックドアとの間の基準の隙間は、見映えの関係から極めて狭く形成してあり、したがってバックドアを車体本体に搭載する際には、通常安価なアーム式の助力装置が使用されるが、車体本体とバックドアとが干渉しやすく、この干渉を避けるためには、相互の位置合わせに時間がかかり、組付作業が煩雑化し多大な労力を要するという問題がある。
【0011】
そこで、この発明は、樹脂バックドアを車体本体に組み付ける際に、二次傷や変形などを発生させることなく、容易に行えるようにすることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、車体本体後部の車体開口部に対し樹脂バックドアが開閉支持部を支点として開閉可能に取り付けられる樹脂バックドアの組付方法において、保持装置で保持した前記樹脂バックドアを、前記車体開口部に対して少し開放した状態で前記車体本体に搭載して両者相互を前記開閉支持部を介して仮止めし、前記樹脂バックドアを前記車体開口部に対して閉じ方向に移動させながら、前記車体本体もしくは前記樹脂バックドアに装着した位置決め治具により、車体本体と樹脂バックドアとの相互の位置関係を調整しつつ両者相互を位置決めし、位置決め後に前記仮止め部を締結固定して前記樹脂バックドアを前記車体本体に取り付ける組付方法としてある。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1の発明の樹脂バックドアの組付方法において、車体本体後部の車体開口部に対し樹脂バックドアが開閉支持部を支点として開閉可能に取り付けられる樹脂バックドアの組付装置において、前記樹脂バックドアを保持する保持装置を有し、この保持装置は、前記樹脂バックドアを固定把持する把持ハンドと、この把持ハンドを移動させる助力アームとをそれぞれ備えるとともに、前記把持ハンドを前記助力アームに対して車体前後方向に傾斜させるチルト機構を備え、前記把持ハンドにより把持している前記樹脂バックドアを、前記チルト機構により前記車体開口部に対して少し開放した状態となるよう傾斜させて車体本体に搭載して前記開閉支持部を仮止めし、仮止め後前記樹脂バックドアを閉じ方向に移動させる際に、前記車体本体と樹脂バックドアとの相互の位置関係を調整しつつ両者相互を位置決めする位置決め治具を備えている構成としてある。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2の発明の構成において、前記チルト機構は、前記把持ハンドと前記助力アームとの間に、車幅方向を回転中心軸として、把持ハンドを助力アームに対して回転させる回転機構部を備えている構成としてある。
【0015】
請求項4の発明は、請求項3の発明の構成において、前記回転機構部に対し車体前後方向の少なくともいずれか一方の隣接する位置に、前記回転中心軸を中心として前記把持ハンドを前記助力アームに対して回転させる回転駆動部を備えている構成としてある。
【0016】
請求項5の発明は、請求項2〜4のいずれかの発明の構成において、前記樹脂バックドアの上部にドア開口部が形成され、樹脂バックドアの車体外側方向から前記ドア開口部に対して開閉可能となるハッチを備え、前記把持ハンドは、前記ハッチが開放された前記ドア開口部の車体外側方向から入り込ませた状態で、前記ドア開口部下部の樹脂バックドアインナパネルの位置決め孔に挿入される位置決めピンと、前記ドア開口部の上部を下方から荷重受けする荷重受け部とをそれぞれ備えている構成としてある。
【0017】
請求項6の発明は、請求項2〜4のいずれかの発明の構成において、前記樹脂バックドアは、上部のドア開口部に装着されたウィンドウシールドパネルを備え、前記把持ハンドは、前記ウィンドウシールドパネルを吸着により保持する吸着パッドを備えるとともに、下部の車体前後方向に向けて開口する位置決め孔に挿入する位置決めピンを備えている構成としてある。
【0018】
請求項7の発明は、請求項2〜6のいずれかの発明の構成において、前記位置決め治具として、前記樹脂バックドアのインナパネルと前記車体本体との間に取り付けられ、車体本体と樹脂バックドアとの間の車体上下方向の位置決めを行う上下方向位置決め治具を設けた構成としてある。
【0019】
請求項8の発明は、請求項7の発明の構成において、前記上下方向位置決め治具は、車体本体側に取り付けられる構成としてある。
【0020】
請求項9の発明は、請求項8の発明の構成において、前記上下方向位置決め治具は、前記車体本体側の挿入孔に挿入して取り付けるための挿入ピンを備えるとともに、車幅方向両端付近に位置して前記樹脂バックドアのインナパネルおよび前記車体本体にそれぞれ接触する受け駒を備えている構成としてある。
【0021】
請求項10の発明は、請求項9の発明の構成において、前記受け駒の上部には、前記樹脂バックドアのインナパネルに接触して車幅方向に転動する転動体が設けられている構成としてある。
【0022】
請求項11の発明は、請求項10の発明の構成において、前記転動体は、球体で構成されるものとしてある。
【0023】
請求項12の発明は、請求項10の発明の構成において、前記転動体は、ローラで構成されるものとしてある。
【0024】
請求項13の発明は、請求項12の発明の構成において、前記ローラは、車体前後方向に沿って複数設けられる構成としてある。
【0025】
請求項14の発明は、請求項2〜13のいずれかの発明の構成において、前記位置決め治具として、前記樹脂バックドアの車体本体に対する車幅方向の位置決めを行う左右一対の車幅方向位置決め治具を設け、この車幅方向位置決め治具は、前記樹脂バックドアと前記車体本体とのいずれか一方にセットされ、前記樹脂バックドアと車体本体とのいずれか他方に対して車幅方向に向けて弾性的に押圧可能な押圧部を備え、この押圧部は、前記車体開口部に対して少し開放した状態の前記樹脂バックドアを閉じ方向に移動させる際に、前記他方に対して接触しつつ、前記樹脂バックドアを車体開口部に対して車幅方向中央位置に調整する接触部を備えている構成としてある。
【0026】
請求項15の発明は、請求項14の発明の構成において、前記樹脂バックドアを前記車体開口部に対して全閉状態としたときに、樹脂バックドアと車体本体とのいずれか他方に対する前記押圧部による押圧動作を解除する解除機構を備えている構成としてある。
【0027】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、保持装置で保持した樹脂バックドアを車体開口部に対して少し開放した状態で車体本体に搭載して仮止めし、その後樹脂バックドアを徐々に閉じる際に、位置決め治具によって車体本体とバックドアとの位置関係を調整して位置決めし、仮止め部を締結固定するようにしたので、樹脂バックドアを車体本体に組み付ける際に、二次傷や変形などを発生させることなく、組付作業を容易に行うことができる。
【0028】
請求項2の発明によれば、助力アームに対し、樹脂バックドアを把持する把持ハンドを車体前後方向に傾斜させるチルト機構を設け、このチルト機構により、把持している樹脂バックドアを車体本体に対して少し開放した状態となるよう車体前後方向に傾斜させ、この傾斜状態で樹脂バックドアを車体本体に搭載し、その後樹脂バックドアを徐々に閉じる際に、位置決め治具によって車体本体と樹脂バックドアとの位置関係を調整して位置決めするようにしたので、樹脂バックドアを車体本体に組み付ける際に、二次傷や変形などを発生させることなく、組付作業を容易に行うことができる。
【0029】
請求項3の発明によれば、回転機構部における回転中心軸を中心として把持ハンドを助力アームに対して車体前後方向に回転させることで、把持している樹脂バックドアを車体本体に対して少し開放した状態とすることができる。
【0030】
請求項4の発明によれば、回転駆動部を駆動することで、把持ハンドを助力アームに対し、車体前後方向に容易に回転させることができる。
【0031】
請求項5の発明によれば、樹脂バックドアのドア開口部に対して開放可能にハッチを備えたものであっても、ハッチを開放した状態で、ドア開口部から把持ハンドを入り込ませ、樹脂バックドアインナパネルの位置決め孔に挿入する位置決めピンおよび、ドア開口部の上部を下方から受ける荷重受け部により、樹脂バックドアを確実に把持することができる。
【0032】
請求項6の発明によれば、上部のドア開口部に装着したウィンドウシールドパネルを備えた樹脂バックドアは、ウィンドウシールドパネルを吸着により保持する吸着パッドおよび、下部の車体前後方向に向けて開口する位置決め孔に挿入する位置決めピンを備えた把持ハンドにより、樹脂バックドアを確実に把持することができる。
【0033】
請求項7の発明によれば、上下方向位置決め治具により、車体本体と樹脂バックドアとの車体上下方向の位置決めを行うことができる。
【0034】
請求項8の発明によれば、上下方向位置決め治具を、車体本体側にセットした状態で、樹脂バックドアを車体本体に搭載することで、車体本体と樹脂バックドアとの車体上下方向の位置決めを行うことができる。
【0035】
請求項9の発明によれば、上下方向位置決め治具は、挿入ピンを車体本体側の挿入孔に挿入することで車体本体に容易に固定でき、この状態で、樹脂バックドアを車体本体に搭載することで、樹脂バックドアのインナパネルおよび車体本体にそれぞれ受け駒が接触し、車体本体と樹脂バックドアとの間の車体上下方向の位置決めを行うことができる。
【0036】
請求項10の発明によれば、転動体が樹脂バックドアのインナパネルに接触することで、車体本体と樹脂バックドアとの間の車幅方向の摩擦力を低減でき、上下方向位置決め治具を設けることによる樹脂バックドアの二次傷や変形を防止することができる。
【0037】
請求項11の発明によれば、球体が樹脂バックドアのインナパネルに接触することで、車体本体と樹脂バックドアとの間の車幅方向の摩擦力を低減でき、上下方向位置決め治具を設けることによる樹脂バックドアの二次傷や変形を防止することができる。
【0038】
請求項12の発明によれば、ローラが樹脂バックドアのインナパネルに接触することで、車体本体と樹脂バックドアとの間の車幅方向の摩擦力を低減でき、上下方向位置決め治具を設けることによる樹脂バックドアの二次傷や変形を防止することができる。
【0039】
請求項13の発明によれば、ローラを車体前後方向に沿って複数設けることで、樹脂バックドアの車体本体への位置決め時の安定度が向上し、位置決め精度が向上する。
【0040】
請求項14の発明によれば、樹脂バックドアを車体開口部に対して少し開放した状態から閉じる動作に伴って、樹脂バックドアが車体開口部に対して車幅方向中央位置に調整されるので、樹脂バックドアの車体開口部に対する車幅方向の位置決めを容易に行うことができる。
【0041】
請求項15の発明によれば、樹脂バックドアを車体開口部に対して閉じ状態としたときに、樹脂バックドアと車体本体とのいずれか他方に対対する押圧部による押圧動作を、解錠機構により解除することで、押圧部が樹脂バックドアと車体本体とのいずれか他方から離れた状態となるので、車幅方向位置決め治具の取り外し時に、樹脂バックドアまたは車体本体への損傷を防止することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0043】
図1は、この発明の第1の実施形態に係わる樹脂バックドアの組付装置に使用される把持ハンド11により、樹脂バックドア13を把持している状態を示している。図2は図1のA矢視側面図で、図3は把持ハンド11単体の斜視図、図4は同側面図である。
【0044】
上記した樹脂バックドア13を備えた車体は、図5(a)に示すように、樹脂バックドア13が車体本体15の後部に形成された車体開口部17に対して開閉可能に設けられ、さらに図5(b)に示すように、樹脂バックドア13の上部に形成されたドア開口部19に対し、ハッチ21が開閉可能に設けられている。ハッチ21は、スチール製のハッチフレーム23に形成したハッチ開口部23aにハッチガラス25が取り付けられている。
【0045】
なお、図5(a)は樹脂バックドア13が全開でハッチ21が全閉の状態、図5(b)は樹脂バックドア13が全閉でハッチ21が全開の状態、図5(c)は樹脂バックドア13およびハッチ21ともに全閉の状態である。
【0046】
図6は、樹脂バックドア13およびハッチ21を車体本体15に対して回転可能に支持する開閉支持部としてのヒンジ201の取付構造を示している。なお、図6でのヒンジ201は、車体本体15,樹脂バックドア13およびハッチフレーム23に対して拡大して示しており、車体本体15の車幅方向両側に二つ設けられる。ヒンジ201は、底板203の下面に2本のねじ205が下方に向けて突出しており、このねじ205が車体開口部19の上部のルーフレール部209に形成してあるねじ挿入孔209aに挿入されて、ナット211が締結されることで、車体本体15に固定される。
【0047】
ヒンジ201の底板203の車幅方向両端には、側部フランジ213が立設され、各側部フランジ213相互間にはヒンジ軸215が設けられている。ヒンジ軸215には、樹脂バックドア13用のドアヒンジ板217と、ドアヒンジ板217に対して車幅方向内側に位置するハッチ21用のハッチヒンジ板219とが、それぞれ個別に回転可能に取り付けられている。
【0048】
ドアヒンジ板217は、2本のスタットボルト221を備えており、一方樹脂バックドア13側には、ヒンジブラケット223が2本のボルト225により固定されており、スタットボルト221をヒンジブラケット223のボルト挿入孔223aに挿入してナット227を締結することで、樹脂バックドア13がヒンジ201に取り付けられる。
【0049】
ハッチヒンジ板219には、ボルト挿入孔219aが二つ形成され、ハッチフレーム23の下面に下方に向けて突出するスタットボルト229を上記ボルト挿入孔219aに挿入し、ナット231を締結することで、ハッチフレーム23がヒンジ201に取り付けられる。
【0050】
把持ハンド11は、図1に示してある樹脂バックドア13のドア開口部19に対し、矢印Rで示す車体後方側から挿入可能であり、図3に示すように、フレーム27が、矢印Xで示す車幅方向に延長されるフレーム本体29と、フレーム本体29の両端に、矢印Rで示す車体後方に伸びるアーム部31とを備えている。左右両アーム部31の先端下部にピン取付部33が互いに接近する方向に突出しており、このピン取付部33の下面に、図1に示すように、樹脂バックドア13のインナパネル35に形成してある位置決め孔35aに挿入される位置決めピン37が、ロッド38の下端に設けられている。
【0051】
ロッド38と位置決めめピン37との間には段部38aが形成され、この段部38aが位置決め孔35a周囲のインナパネル35上に当接して上下方向の位置規制がなされる。なお、インナパネル35における左右の位置決め孔35aの一方は、車幅方向に長い長孔とすることで、2本の位置決めピン37の位置決め孔35aへの挿入作業が容易となる。
【0052】
フレーム本体29の上部の車幅方向2箇所には、縦フレーム39が立設され、縦フレーム39の上部側面には、矢印Fで示す車体前方側へ突出する荷重受け部支持板41が、回転支持軸43を介して回転可能に支持されている。荷重受け部支持板41は、図1に示すように、樹脂バックドア13におけるドア開口部19の上部47を下方から受けて樹脂バックドア13を支持する荷重受け部45を備えている。この荷重受け部45は、樹脂バックドア13の上部47が載置される受け面49の先端に、上方に突出する3本のガイドピン51を備える一方、後端には上部後方に突出するガイド板53を備え、ガイドピン51とガイド板53との間に樹脂バックドア13の上部47が配置される。
【0053】
上記した縦フレーム39付近におけるフレーム本体29の車体後方側の側部には、上記した荷重受け部支持板41を回転支持軸43を中心として回転させる荷重受け部駆動シリンダ55が、取付ブラケット56を介して装着されている。荷重受け部駆動シリンダ55の上部に設けてあるピストンロッドの先端57は、ピン59を介して連結リンク61の下端が連結され、連結リンク61の上端は、ピン65を介し、荷重受け部支持板41の後方に伸びるピン支持部67に回転可能に連結されている。
【0054】
フレーム本体29の車幅方向中央下部には、連結板69が連結され、連結板69の車体後方側の上面には、連結ブロック71を介してチルト機構73が設けられ、さらにその上部に図4に示されているスペーサ75を介して、鉛直方向に伸びる回転軸77が設けられている。スペーサ75は、適宜その高さ寸法の異なるものに交換することで、把持する部品の形状や大きさに対応する。
【0055】
回転軸77の上部には、組立工程における正面図および平面図である図7および図8に示すように、前記した把持ハンド11とともに保持装置を構成する助力装置79における助力アームである先端水平アーム81の先端が連結されている。つまり、回転軸77は、助力装置79に対し把持ハンド11を回転させる機能を備えている。先端水平アーム81の基端部は、鉛直アーム83の下端が、先端水平アーム81が水平方向に回動可能となるよう連結されている。鉛直アーム83の上端は、平行リンクを備えた回動リンク85の先端が連結されている。回動リンク85は、基端側が助力装置本体部87に連結されて、先端側が上下に移動するが、このとき先端水平アーム81は水平状態が常に確保されている。
【0056】
上記した助力装置79は、天井から垂下されたレール保持部88に設けた走行レール89に沿って、図8中で上下方向に移動する同期台車90の下部に垂下されており、走行レール89の図中で右側には、車体本体15が載置されて搬送ラインを構成するスラットコンベア91が設置されている。ここでの車体本体15は、スラットコンベア91により図8中で下から上に向けて搬送される。
【0057】
走行レール89の図中で左側には、車体本体15に搭載される前の樹脂バックドア13が供給台車93上に複数配置されている。スラットコンベア91と供給台車93との間には、作業架台95が設けられている。
【0058】
前記した把持ハンド11のチルト機構73は、図9に示すように、連結ブロック71の上面から上方に突出する下部ブラケット97と、スペーサ75側から下方に突出する上部ブラケット99とが、車幅方向に延長される回転中心軸101を介して相互に回転可能に連結されている。このため、チルト機構73を境にして下部に位置する把持ハンド11が、上部に位置する助力装置79に対し、車体前後方向に向けて回転可能となっている。上記した下部ブラケット97、上部ブラケット99および回転中心軸101により回転機構部を構成している。
【0059】
さらに、上記した連結ブロック71とスペーサ75との間の図9中で左側の車体前方側には、把持ハンド11を助力装置79に対して回転させるための回転駆動部としてのチルト用シリンダ103が設けられている。チルト用シリンダ103は、下端がブラケット105を介して連結ブロック71に固定され、上部のピストンロッドの先端107がスペーサ75の下部に装着されている取付板109にピン111を介して回転可能に連結されている。このチルト用シリンダ103は、把持ハンド11に設けてある図示しないスイッチを操作することで、所定量作動する。
【0060】
把持ハンド11における前記した連結板69の下面には、車幅方向に延長される支持板113が設けられ、支持板113の両端上部には、把持ハンド11を操作するために作業者が掴む操作ハンドル115が立設されている。
【0061】
次に、上記した樹脂バックドア13を車体本体15に搭載する際に使用する位置決め治具について説明する。図10は、樹脂バックドア13と車体本体15との間の上下方向の位置決めを行う上下方向位置決め治具117の斜視図である。この上下方向位置決め治具117は、車幅方向に延長されるアーム部119の中央部に取付部121が、アーム部119の両端に、受け駒123がそれぞれ設けられている。
【0062】
取付部121は、アーム部119の車体前方側に固定される固定部121aの下端から車体後方側へ突出する取付面部121bを備え、取付面部121bの下面に2本の挿入ピン121cが下方に向けて突出して設けられている。この2本の挿入ピン121cは、図11の車体本体15へのセット時での車幅方向中央部における側面断面図で示すように、車体本体15側のリアクロスメンバ125の上面125aに形成してある、樹脂バックドア13側のロックが係合する図示しないストライカの挿入孔としての取付孔125bに挿入される。挿入ピン121cを取付孔123bに挿入して上下方向位置決め治具117を車体本体15にセットするときには、取付面部121bの下面がリアクロスメンバ125の上面125aに密着する。
【0063】
受け駒123は、図12の車体本体15へのセット時での車幅方向両端付近における側面断面図で示すように、樹脂バックドア13のインナパネル35の下面35bとリアクロスメンバ125の上面125aとの間に介装される。なお、図11および図12中で、符号129は樹脂バックドア13のアウタパネル、131はバンパ、133はリアパネルアッパである。
【0064】
受け駒123の下面123aは、上下方向位置決め治具117を車体本体15にセットするときに、リアクロスメンバ125の上面125aに密着する。樹脂バックドア13は、実線位置にある状態が車体本体15の車体開口部17に対して全閉状態であり、このとき受け駒123の上面123bがインナパネル35の下面35bに密着する。これにより、樹脂バックドア13(アウタパネル129)と車体本体15(バンパ131)との間の基準隙間Sが確保される。
【0065】
図13,図14は、上記した受け駒123に代えて使用可能な例を示している。図13は、転動体として球体で構成されるフリーローラーボール135を用いたものである。フリーローラーボール135は、ボール受け部137に対し周囲360度の方向に回転可能に設けられており、ボール受け部137が設置されるブロック139およびボール受け部137の底板137aが、図12の要部の断面図に対応する図13(b)に示すように、アーム部119に固定されている。
【0066】
この場合、ブロック139の下面139aがリアクロスメンバ125の上面125aに接触する一方、フリーローラボール135が樹脂バックドア13のインナパネル35の下面35aに点接触する。
【0067】
図14は、転動体として車体前後方向を回転軸とするローラ141を用いたものである。この場合、アーム部119の両端に車体後方側へ屈曲する屈曲部119aを形成し、この屈曲部119aの両側に、互いに車幅方向および車体前後方向にそれぞれずれた位置となるよう2つのローラ141を回転可能に取り付けている。
【0068】
この場合、屈曲部119aの下部に装着されるブロック143の下面143aが、リアクロスメンバ125の上面125aに接触する。一方、2つのローラ141の上端は、屈曲部119aを含むアーム部119の上端より上方へ突出しており、この突出した上端が樹脂バックドア13のインナパネル35の下面35aに線接触する。
【0069】
図15および図16は、樹脂バックドア13と車体本体15との間の車幅方向の位置決めを行う車幅方向位置決め治具145を示すもので、車体本体15側のリアコンビネーションランプ147に対応する位置での平面断面図である。具体的には、前記図5(c)におけるB−B断面図に相当する。図15は、樹脂バックドア13が車体本体15の車体開口部17に対して少し開放された状態であり、図16は、樹脂バックドア13を全閉とした状態である。
【0070】
上記した車幅方向位置決め治具145は、図1に示した樹脂バックドア13の左側のランプ取付部149にセットされるもので、図17にその斜視図を示す。図1における右側のランプ取付部151には、図17のものと左右対称の車幅方向位置決め治具がセットされるので、ここでは図17に示す左側の車幅方向位置決め治具145について説明する。
【0071】
この車幅方向位置決め治具145は、ランプ取付部149における車幅方向中心側にセットされるベース板153の車幅方向外側の車体前方側に、取付ロッド155が設けられ、この取付ロッド155の先端が取付部149の取付孔149aに挿入される。
【0072】
取付ロッド155は車体上下方向に沿って2本設けられ、その先端には、フランジ157とその先端側のセットレバー159とを備えている。セットレバー159はピン161を介して取付ロッド155に対して回転可能であり、セットレバー159を取付ロッド155と平行にした状態で、取付ロッド155をフランジ157がランプ取付部149の表面に当接するまで取付孔149aに挿入し、挿入後セットレバー159を図に示す位置まで回転させる。
【0073】
ベース板153は、車幅方向中心側がランプ取付部149の段部149bに整合するとともに、上下両端(図15中で紙面に直交する両端)がランプ取付部149の上下両端部に整合する。ベース板153の車体後方側には、解除機構としてのトグルクランプ163が取り付けられている。トグルクランプ163は、レバー163aを実線位置と二点鎖線位置との間を移動させることで、図中で左側に突出する可動部163bが左右方向に移動する。
【0074】
可動部163bの先端には、連結板165を介して押圧部としての押し駒167が設けられている。押し駒167は、車体前方側の車幅方向外側角部に接触部となる凸曲面167aを備えており、連結板165との間に介装されたスプリング169によって図15中で左方向へ弾性的に押し付けられている。
【0075】
図18および図19は、図15および図16に示した車幅方向位置決め治具の他の例を示している。図18は、樹脂バックドア13が車体本体15の車体開口部17に対して少し開放された状態であり、図19は、樹脂バックドア13を全閉とした状態である。この車幅方向位置決め治具171は、車体本体15に取り付ける車体側治具173と、樹脂バックドア13に取り付けるドア側治具175とを備えている。
【0076】
車体側治具173は、図17に示したものと同様な機能を備えた解除機構としてのトグルクランプ177を備え、そのレバー177aを操作することで、図中で右方向に突出する可動部177bが左右方向に移動する。可動部177bの先端には、連結板179およびスプリング181を介して押圧部としての押し駒183が設けられている。押し駒183は、車体後方側の車幅方向内側角部に接触部となる凸曲面183aを備えており、スプリング181によって図中で右方向に押圧されている。
【0077】
トグルクランプ177は、クランク状に形成されたベース板185の車体後方側の端面185aに取り付けられている。ベース板185の車体前方側の端面185bには、車体前方側に突出する取付ロッド187が、車体上下方向に沿って2本設けられ、この取付ロッド187は、車体本体15の図示しないコンビネーションランプが取り付けられるランプ取付部15aにおける上下2つの取付孔15bにそれぞれ挿入される。また、端面185bの車幅方向中心側の端部には、ランプ取付部15aに磁着する手動式の磁石189が設けられている。手動式の磁石189は、レバー189aを操作することで磁力が発生する。
【0078】
ドア側治具175は、車体側治具173の受け駒183に当接する受け駒191を備えている。この受け駒191は、車体前方側の車幅方向外側角部に凸曲面191aを備えており、ベース板193の車幅方向外側の端部に固定されている。
【0079】
ベース板193の車幅方向中央付近には、前記図17に示したものと同様な2本の取付ロッド155が設けられ、この取付ロッド155が樹脂バックドア13のランプ取付部149に車体上下方向に沿って二つ設けられた取付孔149aにそれぞれ挿入され、フランジ157とセットレバー159とで車体本体15に保持される。ベース板193の前記受け駒191付近には位置決めピン195が設けられ、この位置決めピン195は、樹脂バックドア13側に形成した位置決め孔13aに挿入される。
【0080】
ベース板193の車幅方向中心側の端部は、ランプ取付部149の段部149bに整合するとともに、上下両端(図18中で紙面に直交する両端)はランプ取付部149の上下両端部に整合する。
【0081】
次に、樹脂バックドア13の車体本体15への組付手順を説明する。図1の樹脂バックドア13を車体本体15に組み付ける際には、図6に示してあるハッチフレーム23を車体本体15に取り付けた後で行う。ハッチフレーム23の取り付けは、ハッチフレーム23に図6に示してあるヒンジ201を取り付け、このヒンジ付きハッチフレーム23を、図示しない治具を使用して車体本体15を基準として位置出しし、ヒンジ201を介して車体本体15に取り付ける。このハッチフレーム付き車体本体15は、その後、前記図27で示してあるような塗装工程を経て組立工程へ投入される。
【0082】
樹脂バックドア13については、前記図27に示したように、インナパネル35,アウタパネル129をそれぞれ樹脂成形して塗装後、各種組み込み部品の取り付けおよび、インナパネル35とアウタパネル129との相互の接着、ヒンジブラケット223の取り付けなどにより、バックドアサブ組立を形成し、組立工程へ投入される。
【0083】
バックドアサブ組立とした樹脂バックドア13は、図7および図8に示すように、組立工程における供給台車93に供給される。一方車体本体15は、スラットコンベア91によって図8中で下から上に向けて搬送されてくるが、ハッチフレーム23は図7に示されるように、図示しないトーションバーなどにより開状態としておく。
【0084】
まず、作業者197は、助力装置79を備えた同期台車90が図8に示す原位置にある状態で、助力装置79を操作する。すなわち作業者197は、図3および図4に示してある把持ハンド11の操作ハンドル115を掴み、把持ハンド11を供給台車93上の樹脂バックドア13に対しアプローチする。このとき把持ハンド11の荷重受け部45は、荷重受け部駆動シリンダ55を進出限として図3および図4の状態から回転支持軸43を中心として下方へ回転させておく。
【0085】
この状態で、把持ハンド11を図7中で矢印Pで示す方向(車体後方側に相当)からドア開口部19に入り込ませ、左右の位置決めピン37をインナパネル35の位置決め孔35aに挿入するとともに、荷重受け部45を、ドア開口部19の上部47の下方に進入させる。その後、荷重受け部駆動シリンダ55を後退限とし、荷重受け部45を図3および図4の状態として上部47に接触させ、これにより荷重受け部45により樹脂バックドア13の荷重を受ける。
【0086】
把持ハンド11は、位置決めピン37を位置決め孔35aに挿入することで、樹脂バックドア13に対し車幅方向、車体前後方向および上下方向の位置規制がなされる。また、把持ハンド11は、ドア開口部19に入り込ませる際に、荷重受け部45を下方に逃がしてあるので、ドア開口部19への干渉が回避される。
【0087】
把持ハンド11により樹脂バックドア13を把持したら、作業者197は助力装置79を取り回して樹脂バックドア13を、同期台車90が図8に示す原位置のまま作業架台95上に移動させる。樹脂バックドア13を作業架台95上に移動させた状態で、スラットコンベア91によって搬送されてくる車体本体15を待機する。
【0088】
この待機状態にて作業者197は、図17に示した車幅方向位置決め治具145を、樹脂バックドア13に取り付ける。図示していない右側の車幅方向位置決め治具も、樹脂バックドア13に取り付ける。この左右の両車幅方向位置決め治具は、樹脂バックドア13が把持ハンド11で把持される前に、あらかじめ樹脂バックドア13に取り付けておいても構わない。
【0089】
一方、スラットコンベア91側では、作業者197あるいは他の作業者が、図10に示した上下方向位置決め治具117を車体本体15に取り付けておく。
【0090】
なお、図17に示した車幅方向位置決め治具145に代えて、図18および図19に示した車幅方向位置決め治具171を使用する場合には、車体側治具173を車体本体15に取り付けるとともに、ドア側治具175を樹脂バックドア13に取り付ける。
【0091】
車幅方向位置決め治具および上下方向位置決め治具の取り付けがそれぞれ終了し、この状態で車体本体15が図8に示す同期位置まで搬送されてきたら、車体本体15の図8中での上方への搬送移動と同期して同期台車90を同方向へ移動させる。
【0092】
この同期移動を行う際に、作業架台95上にて待機状態の樹脂バックドア13を、作業者197が助力装置79を取り回して車体本体15にその後方からアプローチさせる。このとき、把持ハンド11の前記図9に示してあるチルト機構73は、作業者197のスイッチ操作によりチルト用シリンダ103を駆動して連結ブロック71側が二点鎖線で示す位置となるよう傾斜させておく。
【0093】
すなわち、この状態とすることで、連結ブロック71より下方の把持ハンド11が、鉛直状態となっている助力装置79側の回転軸77に対して車体後方へ傾斜し、これに伴い把持している樹脂バックドア13も、同様に傾斜することになる。この傾斜状態の樹脂バックドア13は、車体開口部17に対して少し開放した状態(約10度)であり、その状態は図11および図12における二点鎖線で示している。
【0094】
樹脂バックドア13の車体本体15への上記したアプローチにより、図6に示してある左右2個のヒンジ201のスタッドボルト221を、樹脂バックドア13のヒンジブラケット223のボルト挿入孔223aに挿入し、ナット227を仮止めして樹脂バックドア13を車体本体15に対して仮位置決めを行う。
【0095】
次に、チルト機構73を図9の実線で示す状態に徐々に戻すことで、樹脂バックドア13が車体開口部17に対して閉じ方向に移動する。このとき、図15に示してある車幅方向位置決め治具145のトグルクランプ163は、レバー163aを実線位置として押し駒167を図15中で左方向へ突出させておく。樹脂バックドア13を徐々に閉じていくことで、押し駒167の凸曲面167aが、車体本体15側のコンビネーションランプ147の角部に当接し、さらに樹脂バックドア13が図11および図12の実線位置となるよう閉じ方向に移動させることで、凸曲面167aが、コンビネーションランプ147に押されてスプリング169を撓ませつつ、押し駒167は図16に示すようにコンビネーションランプ147の内側に入り込む。
【0096】
図示していない右側の車幅方向位置決め治具についても、上記した左側の車幅方向位置決め治具145と同様な動作が同時になされ、これにより、樹脂バックドア13の車体本体15に対する車幅方向の位置決めがなされ、樹脂バックドア13は車体開口部17に対して車幅方向中央位置にセンタリングされる。例えば、樹脂バックドア13と車体本体15との間の位置決め前の隙間が、左側が9mmで右側が5mmの場合には、上記したセンタリング動作によって左右ともに7mmとなる。
【0097】
また、車体本体15側にセットされている上下方向位置決め治具117については、樹脂バックドア13を図11および図12の実線位置まで移動させて全閉状態とすることで、インナパネル35の下面35bが受け駒123の上面123bに当接する。これにより、樹脂バックドア13のアウタパネル129と車体本体15側のバンパ131との間の基準隙間Sが適正に確保される。
【0098】
なお、上記した車幅方向位置決め治具のセンタリング機構が作用する際には、樹脂バックドア13が車体本体15に対して車幅方向に移動する。このため、車幅方向位置決め治具117における受け駒123に代えて図13のフリーローラボール135や図14のローラ141からなる転動体を使用することで、上記車幅方向への移動時での摩擦力が低減し、樹脂バックドア13の傷発生を防止することができる。また、図14のように、ローラ141を車体前後方向に二つ配置することで、樹脂バックドア13の接触部が図14(b)に示すように、車体前後方向に沿って2箇所となり、位置決め時の樹脂バックドア13が図13の場合に比べて安定する。
【0099】
このように、樹脂バックドア13が車体本体15に対して位置決めされた状態となったら、仮止めしてある図6に示すナット227を締結し、これにより樹脂バックドア13がヒンジ201を介して車体本体15に固定されることになる。
【0100】
次に、把持ハンド11を樹脂バックドア13から逃がす作業を行う。この作業は、まず荷重受け部45を、荷重受け部駆動シリンダ55を進出限として図1〜図4の状態から回転支持軸43を中心として下方へ回転させて、樹脂バックドア13の上部47から離反させる。さらに、左右2本の位置決めピン37をインナパネル35の位置決め孔35aから引き抜き、この状態で、ドア開口部19から車体後方側に向けて移動させた後、作業架台95側へ移動させる。
【0101】
そして、作業者197が図示しない自動原位置復帰ボタンを押すと、樹脂バックドア13の上記した組付作業時に図8中で上側へ移動していた同期台車90が、図8に示す原位置まで戻る。
【0102】
次に、作業者197が樹脂バックドア13に取り付けてある車幅方向位置決め治具145のトグルクランプ163を、レバー163aを図16中で二点鎖線位置まで移動させることで、押し駒167を図中で右方向へ移動させてコンビネーションランプ147から離反させる。この状態で、セットレバー159を取付ロッド155と平行にして取付ロッド155を取付孔149aから引き抜くことで、車幅方向位置決め治具145を樹脂バックドア13から取り外す。同様にして、図示していない右側の車幅方向位置決め治具も樹脂バックドア13から取り外す。
【0103】
さらに、作業者197が樹脂バックドア13を開状態にして、図10〜図11に示してある上下方向位置決め治具117を車体本体15から取り外す。
【0104】
車幅方向位置決め治具として、図18および図19に示す位置決め治具171を使用する場合には、車体側治具173を車体本体15に、ドア側治具175を樹脂バックドア13にそれぞれ取り付けた図18の状態から、チルト機構73の解除によって樹脂バックドア13を徐々に閉じると、樹脂バックドア13側の受け駒191の凸曲面191aが車体本体15側の受け駒183の凸曲面183aに当接し、さらに樹脂バックドア13を閉じ方向に移動させることで、スプリング181と図示していない右側の車幅方向位置決め治具におけるスプリングの作用によって、図19に示す樹脂バックドア13の全閉状態では、樹脂バックドア13が車体開口部17に対して車幅方向中央位置にセンタリングされる。
【0105】
車幅方向位置決め治具171を取り外す際には、まず、車体側治具173におけるトグルクランプ177を、図15および図16のものと同様にして解除し、さらに手動式の磁石189も解除してから、車体側治具173を車体本体15から取り外す。その後、ドア側治具175を、セットレバー159を取付ロッド155と平行にして取付ロッド155を取付孔149aから引き抜くことで、樹脂バックドア13から取り外す。同様にして、図示していない右側の車幅方向位置決め治具についても、車体側およびドア側双方について、上記と同様にして車体本体15および樹脂バックドア13からそれぞれ取り外す。
【0106】
図20は、図5(c)のC−C断面図で、樹脂バックドア13の車体本体15に対する車体前後方向の調整については、最後に樹脂バックドア13のインナパネル35にねじ込み式で取り付けるねじ部199aを備えたバンパラバー199や、図示しないストライカによって行う。
【0107】
以上により、樹脂バックドア13の車体本体15への組付作業が終了する。このように、樹脂バックドア13を車体開口部17に対して少し開放した状態で、車体本体15にアプローチし、仮止め後は樹脂バックドア13を全閉となるよう移動させることで位置決めが行えるので、見映え向上のため車体開口部17と樹脂バックドア13との間の基準の隙間が小さくても、両者相互の干渉が回避されて二次傷や変形などの発生が回避されつつ、位置合わせが短時間で行える。
【0108】
図21は、この発明の第2の実施形態に係わるもので、樹脂バックドアの組付装置における把持ハンド301により、樹脂バックドア130を把持している状態を示している。この樹脂バックドア130を備えた車体は、図22に示すように、樹脂バックドア130が車体本体150の後部に形成された車体開口部150aに対して開閉可能に設けられ、樹脂バックドア130のドア開口部130aにはウィンドウシールドパネルとしてバックウィンドウガラス303が嵌め込まれている。したがって、この第2の実施形態に適用される車体は、前記図5に示した車体のようにハッチ21は備えていない。
【0109】
樹脂バックドア130の上部における車幅方向両端部付近の裏面には、図22のD−D断面図である図23に示すように、開閉支持部としてのヒンジ307が取り付けられている。このヒンジ307は、前記図6に示したヒンジ201に対し、ハッチヒンジ板219がないものに相当する。すなわち、底板309の両端の側部フランジ311相互間にはヒンジ軸313が設けられ、ヒンジ軸313には、樹脂バックドア130用のドアヒンジ板315が回転可能に取り付けられている。
【0110】
ヒンジ板315には、2本のスタッドボルト317が設けられ、スタッドボルト317を樹脂バックドア130のインナパネル319の取付孔319aに挿入し、内側からナット321を締結することで、ヒンジ307が樹脂バックドア130に取り付けられる。なお、図示していないが、ナット321を締結するための作業孔がインナパネル319に形成されており、締結後は作業孔を塞ぐようにする。
【0111】
また、ヒンジ307の底板309の下面には、2本のねじ323が下方に向けて突出しており、このねじ323が、図22に示す車体開口部150aの上部のルーフ部325に形成してあるねじ挿入孔325aに挿入されて、下方からナット327が締結されることで、ヒンジ307が車体本体150に固定される。
【0112】
図21に示してある把持ハンド301は、図1〜図4に示したものと同様に、助力装置79における先端水平アーム81の先端下面に回転軸77が設けられ、回転軸77の下部には、詳細構造は省略してあるが、前記図9に示してあるチルト機構73が設けられている。
【0113】
チルト機構73の下部には、バックウィンドウガラス303のほぼ中央に向けて屈曲する支持アーム329が接続され、支持アーム329の先端には、樹脂バックドア130を把持する際に、バックウィンドウガラス303の表面とほぼ並行となるフレーム331が連結されている。このフレーム331は、バックウィンドウガラス303の全周を覆うよう矩形状に形成されるとともに、中央部に上記支持アーム329が接続される接続部などを備えている。
【0114】
フレーム331には、その周囲4箇所にバキュームカップ333が設けられて、バックウィンドウガラス303を吸着する。バキュームカップ333は、軸部335との連結部337が360度の方向に回転可能であり、バックウィンドウガラス303の曲面に対応可能となっている。バキュームカップ333に一端が接続される図示しないバキュームパイプは、フレーム331、支持アーム329および助力装置79に沿って施設され、図示しないバキュームポンプに他端が接続される。バキュームカップ333により吸着動作の開始および停止を行う際には、作業者が把持ハンド301に設けてある図示しないスイッチを操作することによって行う。
【0115】
フレーム331の下端には、下部フレーム339が下方に向けて伸びている。下部フレーム339は車幅方向にも延長されており、その車体前方側の車幅方向2箇所には、荷重受け用位置決めピン341が設けられている。荷重受け用位置決めピン341は、樹脂バックドア130に形成してある位置決め孔としての挿入孔343に挿入される。この挿入孔343は、前記図2に示してある位置決め孔35aに対応する車幅方向同位置より車体中心よりに形成してある凹部130b内に形成されているものとする。下部フレーム339の下端後部にはL字形状を呈して車体前方側へ伸びるワーク倒れ防止ストッパ345が設けられている。
【0116】
上記した樹脂バックドア130は、前記した第1の形態における樹脂バックドア13と同様図27に示したように、インナパネル319,アウタパネル321をそれぞれ樹脂成形して塗装後、各種組み込み部品の取り付けおよび、インナパネル319とアウタパネル321との相互の接着、ヒンジ307の取り付けなどにより、バックドアサブ組立を形成し、組立工程へ投入される。
【0117】
組立工程は、前記した樹脂バックドア13を車体本体15に組み付ける作業と同様、前記図7および図8に示した設備で行うことができる。すなわち、バックドアサブ部組立として形成した樹脂バックドア130は、供給台車93に供給され、この樹脂バックドア130に対して把持ハンド301で把持する。
【0118】
この把持動作は、バキュームカップ333にてバックウィンドウガラス303を吸着するとともに、荷重受け用位置決めピン341を樹脂バックドア130の挿入孔343に挿入する。このとき樹脂バックドア130の荷重は、バキュームカップ333と荷重受け位置決めピン343とで受けることになる。ここで、バキュームカップ333の吸着が何らかの不具合で解除されて、樹脂バックドア130が荷重受け位置決めピン343を中心として前方に傾斜しても、ワーク倒れストッパ345に樹脂バックドア130の下部が当接するので、樹脂バックドア130の落下は回避される。
【0119】
把持ハンド301で樹脂バックドア130を把持した後は、前記第1の実施形態と同様にして、車幅方向位置決め治具を樹脂バックドア130に、上下方向位置決め治具を車体本体150にそれぞれ取り付ける。なお、車幅方向位置決め治具の樹脂バックドア130への取り付けは、第1の実施形態と同様に、把持ハンド301で樹脂バックドア130を把持する前でもよい。そして、スラットコンベア91上を移動する車体本体150に対し、同期移動する助力装置79に連結された把持ハンド301によって把持されている樹脂バックドア130を車体開口部150aにアプローチして組み付ける。
【0120】
このとき、把持ハンド301の上端のチルト機構73は、把持ハンド301が図21の状態から反時計方向に10度程度回転して傾斜した状態となるよう設定する。この傾斜状態は、樹脂バックドア130が車体本体150に対して全閉状態から少し開いた状態である。
【0121】
この状態で、樹脂バックドア130を車体開口部150aにアプローチさせる。このアプローチにより、樹脂バックドア130に取り付けてあるヒンジ307の2本のねじ323を車体本体150のねじ挿入孔325aに挿入し、車内からナット327を仮止めして樹脂バックドア130を車体本体150に対して仮位置決めを行う。
【0122】
その後は、第1の実施形態と同様に、チルト機構73を図9の実線で示す状態に徐々に戻すことで、樹脂バックドア130が車体開口部150aに対して閉じ方向に移動する。これに伴い、車幅方向位置決め治具および上下方向位置決め治具により、樹脂バックドア130が車体本体150に対して車幅方向および上下方向がそれぞれ位置決めされ、位置決め後は、仮止めしてあるナット327を締結し、これにより樹脂バックドア130がヒンジ307を介して車体本体150に固定されることになる。
【0123】
次に、バキュームカップ333によるバックウィンドウガラス303への吸着を解除してから、把持ハンド301を後方に移動させて荷重受け位置決めピン341を引き抜き、把持ハンド301を樹脂バックドア130から逃がす。以後は、前記第1の実施形態と同様にして、図8中で上側に同期移動している同期台車90を原位置へ戻した後、車幅方向位置決め治具および上下方向位置決め治具を取り外す。
【0124】
樹脂バックドア130の車体本体150に対する車体前後方向の調整については、第1の実施形態(図20)と同様に、最後に樹脂バックドア130のインナパネル319に取り付けるバンパラバーや、ストライカによって行う。
【0125】
上記した第2の実施形態においても、樹脂バックドア130を車体開口部150aに対して少し開放した状態で、車体本体150にアプローチし、仮止め後は樹脂バックドア150を全閉となるよう移動させることで位置決めが行えるので、見映え向上のため車体開口部150aと樹脂バックドア130との間の基準の隙間が小さくても、両者相互の干渉が回避されて二次傷や変形などの発生が回避されつつ、位置合わせが短時間で行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わる樹脂バックドアの組付装置の把持ハンドにより樹脂バックドアを把持している状態を示す斜視図である。
【図2】図1のA矢視側面図である。
【図3】図1の把持ハンド単体の斜視図である。
【図4】図1の把持ハンド単体の側面図である。
【図5】図1に示した樹脂バックドアが組み付けられる車体後部の斜視図で、(a)は樹脂バックドアが全開の状態、(b)はハッチが全開の状態、(c)は樹脂バックドアおよびハッチともに全閉の状態をそれぞれ示す。
【図6】図1に示した樹脂バックドアおよびハッチを車体に対して回動可能に支持するヒンジの取付構造図である。
【図7】図1の樹脂バックドアを車体本体に組み付ける組立工程の正面図である。
【図8】図1の樹脂バックドアを車体本体に組み付ける組立工程の平面図である。
【図9】図1の把持ハンドにおけるチルト機構の動作説明図である。
【図10】図1に示した樹脂バックドアと車体本体との間の上下方向の位置決めを行う上下方向位置決め治具の斜視図である。
【図11】図10の上下方向位置決め治具を車体本体へセットしたときの取付部付近の側面断面図である。
【図12】図10の上下方向位置決め治具を車体本体へセットしたときの位置決め部付近の側面断面図である。
【図13】(a)は図10における上下方向位置決め治具の受け駒に代えて使用するフリーローラボールの斜視図、(b)はその使用状態説明図である。
【図14】(a)は図10における上下方向位置決め治具の受け駒に代えて使用するローラの斜視図、(b)はその使用状態説明図である。
【図15】図1に示した樹脂バックドアと車体本体との間の車幅方向の位置決めを行う車幅方向位置決め治具による位置決め前の状態を示す平面断面図である。
【図16】図1に示した樹脂バックドアと車体本体との間の車幅方向の位置決めを行う車幅方向位置決め治具による位置決め後の状態を示す平面断面図である。
【図17】図1に示した樹脂バックドアと車体本体との間の車幅方向の位置決めを行う車幅方向位置決め治具の斜視図である。
【図18】車幅方向位置決め治具の他の例における位置決め前の状態を示す平面断面図である。
【図19】車幅方向位置決め治具の他の例における位置決め後の状態を示す平面断面図である。
【図20】図5(c)のC−C断面図である。
【図21】この発明の第2の実施形態に係わる樹脂バックドアの組付装置の把持ハンドにより樹脂バックドアを把持している状態を示す側面図である。
【図22】図21に示した樹脂バックドアおよび樹脂バックドアが組み付けられる車体本体の分解斜視図である。
【図23】図22のD−D断面図である。
【図24】スチール製バックドアの一部を示す断面図である。
【図25】スチール製バックドアの車体本体への組付工程図である。
【図26】樹脂製バックドアの一部を示す断面図である。
【図27】樹脂製バックドアの車体本体への組付工程図である。
【符号の説明】
11,301 把持ハンド(保持装置)
13,130 樹脂バックドア
15,150 車体本体
19,150a 車体開口部
21 ハッチ
35,319 インナパネル
35a 位置決め孔
37 位置決めピン
45 荷重受け部
73 チルト機構
79 助力装置(保持装置)
81 先端水平アーム(助力アーム)
97 下部ブラケット(回転機構部)
99 上部ブラケット(回転機構部)
101 回転中心軸(回転機構部)
103 チルト用シリンダ(回転駆動部)
117 上下方向位置決め治具(位置決め治具)
121c 挿入ピン
123 受け駒
125b 取付孔(挿入孔)
135 フリーローラボール(球体,転動体)
141 ローラ(転動体)
145,171 車幅方向位置決め治具(位置決め治具)
163,177 トグルクランプ(解除機構)
167,183 押し駒(押圧部)
167a,183a 凸曲面(接触部)
201,307 ヒンジ(開閉支持部)
303 ウィンドウシールドパネル
333 バキュームパッド(吸着パッド)
341 荷重受け用位置決めピン(位置決めピン)
343 挿入孔(位置決め孔)

Claims (15)

  1. 車体本体後部の車体開口部に対し樹脂バックドアが開閉支持部を支点として開閉可能に取り付けられる樹脂バックドアの組付方法において、保持装置で保持した前記樹脂バックドアを、前記車体開口部に対して少し開放した状態で前記車体本体に搭載して両者相互を前記開閉支持部を介して仮止めし、前記樹脂バックドアを前記車体開口部に対して閉じ方向に移動させながら、前記車体本体もしくは前記樹脂バックドアに装着した位置決め治具により、車体本体と樹脂バックドアとの相互の位置関係を調整しつつ両者相互を位置決めし、位置決め後に前記仮止め部を締結固定して前記樹脂バックドアを前記車体本体に取り付けることを特徴とする樹脂バックドアの組付方法。
  2. 車体本体後部の車体開口部に対し樹脂バックドアが開閉支持部を支点として開閉可能に取り付けられる樹脂バックドアの組付装置において、前記樹脂バックドアを保持する保持装置を有し、この保持装置は、前記樹脂バックドアを固定把持する把持ハンドと、この把持ハンドを移動させる助力アームとをそれぞれ備えるとともに、前記把持ハンドを前記助力アームに対して車体前後方向に傾斜させるチルト機構を備え、前記把持ハンドにより把持している前記樹脂バックドアを、前記チルト機構により前記車体開口部に対して少し開放した状態となるよう傾斜させて車体本体に搭載して前記開閉支持部を仮止めし、仮止め後前記樹脂バックドアを閉じ方向に移動させる際に、前記車体本体と樹脂バックドアとの相互の位置関係を調整しつつ両者相互を位置決めする位置決め治具を備えていることを特徴とする樹脂バックドアの組付装置。
  3. 前記チルト機構は、前記把持ハンドと前記助力アームとの間に、車幅方向を回転中心軸として、把持ハンドを助力アームに対して回転させる回転機構部を備えていることを特徴とする請求項2記載の樹脂バックドアの組付装置。
  4. 前記回転機構部に対し車体前後方向の少なくともいずれか一方の隣接する位置に、前記回転中心軸を中心として前記把持ハンドを前記助力アームに対して回転させる回転駆動部を備えていることを特徴とする請求項3記載の樹脂バックドアの組付装置。
  5. 前記樹脂バックドアの上部にドア開口部が形成され、樹脂バックドアの車体外側方向から前記ドア開口部に対して開閉可能となるハッチを備え、前記把持ハンドは、前記ハッチが開放された前記ドア開口部の車体外側方向から入り込ませた状態で、前記ドア開口部下部の樹脂バックドアインナパネルの位置決め孔に挿入される位置決めピンと、前記ドア開口部の上部を下方から荷重受けする荷重受け部とをそれぞれ備えていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の樹脂バックドアの組付装置。
  6. 前記樹脂バックドアは、上部のドア開口部に装着されたウィンドウシールドパネルを備え、前記把持ハンドは、前記ウィンドウシールドパネルを吸着により保持する吸着パッドを備えるとともに、下部の車体前後方向に向けて開口する位置決め孔に挿入する位置決めピンを備えていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の樹脂バックドアの組付装置。
  7. 前記位置決め治具として、前記樹脂バックドアのインナパネルと前記車体本体との間に取り付けられ、車体本体と樹脂バックドアとの間の車体上下方向の位置決めを行う上下方向位置決め治具を設けたことを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の樹脂バックドアの組付装置。
  8. 前記上下方向位置決め治具は、車体本体側に取り付けられることを特徴とする請求項7記載の樹脂バックドアの組付装置。
  9. 前記上下方向位置決め治具は、前記車体本体側の挿入孔に挿入して取り付けるための挿入ピンを備えるとともに、車幅方向両端付近に位置して前記樹脂バックドアのインナパネルおよび前記車体本体にそれぞれ接触する受け駒を備えていることを特徴とする請求項8記載の樹脂バックドアの組付装置。
  10. 前記受け駒の上部には、前記樹脂バックドアのインナパネルに接触して車幅方向に転動する転動体が設けられていることを特徴とする請求項9記載の樹脂バックドアの組付装置。
  11. 前記転動体は、球体で構成されていることを特徴とする請求項10記載の樹脂バックドアの組付装置。
  12. 前記転動体は、ローラで構成されていることを特徴とする請求項10記載の樹脂バックドアの組付装置。
  13. 前記ローラは、車体前後方向に沿って複数設けられていることを特徴とする請求項12記載の樹脂バックドアの組付装置。
  14. 前記位置決め治具として、前記樹脂バックドアの車体本体に対する車幅方向の位置決めを行う左右一対の車幅方向位置決め治具を設け、この車幅方向位置決め治具は、前記樹脂バックドアと前記車体本体とのいずれか一方にセットされ、前記樹脂バックドアと車体本体とのいずれか他方に対して車幅方向に向けて弾性的に押圧可能な押圧部を備え、この押圧部は、前記車体開口部に対して少し開放した状態の前記樹脂バックドアを閉じ方向に移動させる際に、前記他方に対して接触しつつ、前記樹脂バックドアを車体開口部に対して車幅方向中央位置に調整する接触部を備えていることを特徴とする請求項2〜13のいずれかに記載の樹脂バックドアの組付装置。
  15. 前記樹脂バックドアを前記車体開口部に対して全閉状態としたときに、樹脂バックドアと車体本体とのいずれか他方に対する前記押圧部による押圧動作を解除する解除機構を備えていることを特徴とする請求項14記載の樹脂バックドアの組付装置。
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