JP2003159036A - 海藻飲料とその製造方法 - Google Patents

海藻飲料とその製造方法

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JP2003159036A
JP2003159036A JP2001357770A JP2001357770A JP2003159036A JP 2003159036 A JP2003159036 A JP 2003159036A JP 2001357770 A JP2001357770 A JP 2001357770A JP 2001357770 A JP2001357770 A JP 2001357770A JP 2003159036 A JP2003159036 A JP 2003159036A
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Osamu Shimada
修 島田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海藻類を主原料として、海藻類に含まれてい
る有効成分を体内に効率良く摂取することができ、且つ
飲みやすい海藻飲料を提供する。 【解決手段】 海藻青汁Aは、少なくともモズク、ヒジ
キ及びメカブをそれぞれ海藻分解酵素より分解したもの
を含んでいる混合液に果実酢を加え、70℃で30分ほ
ど加熱することで、U,F―フコイダンが生成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に健康維持に
必要な有効成分を多量に含む海藻類を用いて製造されて
おり、この海藻類から得られる有効成分が体内で吸収さ
れやすく、且つ飲みやすくした海藻飲料とその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、健康維持に必要なビタミン、ミネ
ラルなどの有効成分を効率良く摂取できる健康食品とし
て、大麦の若菜やケール、ほうれん草及び小松菜などの
緑色の野菜や穀物を、生のまま搾って得られる搾り汁
に、殺菌などの処理を行った青汁が飲まれている。しか
し、作物が連作できるように硫安や石灰のような化学肥
料をまいたり、収穫量を上げるために農薬などを散布し
たりするために、土壌が劣化して痩せ、土壌に含まれて
いるビタミン、ミネラルなどの栄養分の量が減少する傾
向がある。
【0003】この結果、土壌に含まれている栄養分を根
から吸い上げて成長する植物が、内部に取り込むことが
できるビタミンやミネラルなどの量も減少しつつあるた
め、野菜や穀物などの栄養価が減少してきている。した
がって、野菜や穀物などから摂取することができるビタ
ミンやミネラルの量も限られたものとなり、緑色の生野
菜や大麦の若菜などを搾って作る青汁は、ビタミンやミ
ネラルの含有量が不足している。しかも、青汁は一般的
に独特の青臭い風味があり飲みづらいものもある。
【0004】そこで、ビタミンやミネラルなどの健康維
持に不可欠な成分を、さらに効率良く摂取できるものと
して、海藻類および海藻類を主成分としている食品を積
極的に食べることが勧められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、人の体内には
海藻類を十分に分解できる分解酵素が少なく、体内に取
り込まれた海藻類はあまり分解されないために消化不良
となり、この海藻類に含まれている人体に有効な成分も
体内に吸収されにくい。
【0006】本発明は上記のような点に鑑みなされたも
ので、ビタミンやミネラルなどの健康維持に必要な有効
成分を多く含んでいる海藻類を主原料とし、この海藻類
を体内で消化されやすくし、海藻類に含まれているそれ
らの有効成分を体内に吸収しやすくし、且つ、飲みやす
くした海藻飲料とその製造法を提供しようとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1に係る本発明の海藻飲料は、少なくともモ
ズク、ヒジキ及びメカブを含む海藻類を海藻分解酵素に
より分解したものに酢を加えて酸性にし、それらの混合
液を加熱することを特徴とするものである。
【0008】上記の構成をもつ請求項1に係る本発明の
海藻飲料によれば、海藻類は本来、野菜や穀物よりもマ
グネシウムなどのミネラルを多く含んでいるので、特に
モズクやヒジキ及びメカブを原料とすることから、ミネ
ラル以外にビタミンも豊富に含まれているものとなる。
そして、これらの有効成分の量は、野菜や穀物の有効成
分を濃縮した青汁と比べても上回るものとなる。
【0009】また、前記海藻分解酵素によりこれらの海
藻類を分解してコロイド粒子状にすることで、これらの
海藻類が体内で消化されやすくなるため、海藻類に含ま
れている有効成分が体内で吸収されやすくなる。
【0010】そして、酢好ましくは果実酢を加えること
で、海藻類のもつ独特の青臭さが消えて飲みやすくなる
とともに、酢が体内の消化器の神経を刺激して、これら
の海藻類が持つ有効成分の吸収を高める。また、酢の殺
菌作用により腐敗しにくくなる。
【0011】それから、前記混合液に酢を加えて酸性に
した後に加熱することによって、酢に含まれている酢酸
や有機酸などにより、モズクやメカブから多糖類の一種
であるU,F―フコイダンが生成されるので抗癌作用も
生じる。
【0012】請求項2に係る本発明の海藻飲料は、海藻
類に含まれているモズク、ヒジキ及びメカブの重量比率
を、6:3:1とすることを特徴としている。
【0013】このように、請求項2に係る本発明の海藻
飲料によると、モズク、ヒジキ及びメカブを6:3:1
の重量比率で含ませることで、人の健康維持に必要な量
のビタミン、ミネラルなどが、偏ることなく豊富に含ま
れたものとなる。
【0014】請求項3に係る本発明の海藻飲料は、コン
ブ、ワカメ及びフノリを海藻分解酵素により分解したも
のを含ませることを特徴としている。
【0015】このように請求項3に係る本発明の海藻飲
料によると、コンブ、ワカメ及びフノリを上記の海藻類
に加えることで、さらに水溶性の食物繊維やビタミン及
びミネラルをよりいっそう豊富に含んだものにすること
ができる。
【0016】また、それらの海藻類を海藻分解酵素によ
り細かく分解してコロイド粒子状にすることで、それら
の海藻類が体内でいっそう消化されやすくなるため、海
藻類に含まれている健康維持に有効な成分が体内で吸収
されやすくなる。
【0017】そして、前記混合液に酢を加えて酸性にし
た後に加熱処理をすることで、酢に含まれている酢酸と
有機酸などの働きにより、特にコンブとワカメから抗癌
作用のあるU,F―フコイダンが生成されると同時に、
フノリからも同じく抗癌作用のある多糖類のアガロオリ
ゴ糖が生成される。
【0018】請求項4に係る本発明の海藻飲料は、海藻
類を海藻分解酵素により分解し500メッシュ以下の大
きさにすることを特徴としている。
【0019】このように請求項4に係る本発明の海藻飲
料によれば、それらの海藻類を、海藻分解酵素を用いて
500メッシュ以下のコロイド粒子状にすることで、そ
れらの海藻類が体内でいっそう消化されやすくなるた
め、海藻類に含まれている有効成分を体内で、よりすみ
やかに吸収することができる。また、それらの海藻類か
らU,F―フコイダンやアガロオリゴ糖などが抽出され
やすくなる。
【0020】請求項5に係る本発明の海藻飲料は、前記
混合液に酢を加えてpH3〜4の酸性にしたことを特徴
としている。
【0021】このように請求項5に係る本発明の海藻飲
料によれば、酢を加えてpH3〜4の酸性にすること
で、品質の劣化が抑えられ、常温での長期保存が可能と
なる。
【0022】請求項6に係る本発明の海藻飲料の製造方
法は、少なくともモズク、ヒジキ及びメカブを含む海藻
類を、海藻分解酵素が混入されている水溶液に入れてそ
れらの海藻類を酵素分解した混合液をつくり、この混合
液に酢を加えて酸性にした後に、加熱することを特徴と
している。
【0023】上記のように請求項6に係る本発明の海藻
飲料の製造方法によれば、特にモズク、ヒジキ及びメカ
ブを含ませることで、健康維持に有効なビタミンやミネ
ラルなどを十分に含んだ海藻飲料を製造することができ
る。そして、これらの海藻類を、海藻分解酵素を用いて
分解してコロイド粒子状とすることで、これらの海藻類
が体内で消化されやすくなるため、海藻類に含まれてい
る人体にとって有効な成分が、体の中で吸収されやすい
ものになる。
【0024】さらに、果実酢などの酢を加えることで前
記混合液が全体的に酸性となり、酢の殺菌作用により腐
敗しにくいものになるとともに、海藻特有の青臭さが消
えて、口当たりの良い飲みやすい海藻飲料になる。ま
た、酢が体内の消化器を刺激して、海藻類に含まれてい
る有効成分の吸収が高められる。
【0025】そして、酢を前記混合液に加えて酸性にし
た後に加熱することで、この酢に含まれている酢酸と有
機酸などの作用により、モズクやメカブから抗癌作用の
あるU,F―フコイダンを生成することもできる。
【0026】また、前記海藻類がコロイド粒子状に分解
されているために、U,F―フコイダンを生成しやすく
することができる。
【0027】請求項7に記載のように、前記混合液を温
度70℃前後で30分〜1時間加熱することが好まし
い。
【0028】請求項7記載の製造方法によれば、酢を加
えられて酸性となっている前記混合液を加熱することに
より、殺菌処理がされるとともに、酢に含まれている酢
酸と有機酸などの働きで、モズクやメカブなどの分解物
から抗癌作用のある多糖類のU,F−フコイダンが生成
される。また、前記海藻類にフノリが含まれていると、
フノリの分解物から同じく抗癌作用を有している多糖類
のアガロオリゴ糖が生成される。なお、70℃以上より
も高い温度で加熱すると、加えた酢の成分が蒸発して酸
性を維持できなくなるから、加熱温度は70℃前後にし
なければならない。
【0029】請求項8に係る本発明の海藻飲料の製造方
法は、海藻類を、海藻分解酵素を用いることで500メ
ッシュ以下の大きさに分解することを特徴としている。
【0030】このように請求項8に係る本発明の海藻飲
料の製造方法によれば、前記海藻分解酵素を用いて前記
海藻類を500メッシュ以下の大きさのコロイド粒子状
に分解することで、これらの海藻類からU,F―フコイ
ダンやアガロオリゴ糖などの抗癌作用を有した成分を生
成しやすくなる。また、前記海藻類がより体内で消化さ
れやすくなるため、この海藻類に含まれている有効成分
が体内で吸収されやすい海藻飲料を作ることができる。
【0031】請求項9に係る本発明の海藻飲料の製造方
法は、海藻類を分解する海藻分解酵素に、β―アガラー
ゼ、β―1,3―キシラーゼ及びβ―1,4−マンナナ
ーゼの複合酵素を用いることを特徴としている。
【0032】このように請求項9に係る本発明の海藻飲
料の製造方法によれば、前記海藻分解酵素に、海藻を主
食とし、体内で海藻をすみやかに消化吸収することがで
きる貝類の消化酵素及び微生物由来の消化酵素でもある
β―アガラーゼ、β―1,3―キシラーゼ及びβ―1,
4−マンナナーゼの複合酵素を用いることで、前記海藻
類をすみやかにコロイド粒子状に分解することができ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる海藻飲料
とその製造方法の実施例を、図1を参照して説明する。
【0034】図1は本発明の実施例に係る海藻飲料を冷
凍した透明パック詰め製品とその海藻飲料を解凍してコ
ップに注いだ状態を示す斜視図である。
【0035】同図に示すように、本例の海藻飲料Aは、
透明パック1に収納され、冷凍状態で長期保存される。
そして、海藻飲料Aを解凍してコップ2などに注いで飲
むようにして食される。
【0036】本例の海藻飲料Aは、海藻類を海藻分解酵
素でコロイド粒子状に分解したものと果実酢から構成さ
れる。
【0037】海藻類の原料としてワカメ、コンブ、フノ
リ、モズク、ヒジキ、メカブ以外に、アサクサノリ、テ
ングサ等の紅藻や、ミル、アオノリ及びアオサなどの緑
藻、またアラメなどの褐藻を海藻分解酵素により分解し
たものを混合させることもできる。
【0038】そして海藻分解酵素には、海藻を主食とし
ている貝類の消化酵素、及び微生物の消化酵素のような
ものを利用すると良い。また、酢にはブドウ酢やリンゴ
酢などのほか、ブドウ酢とビワの葉から抽出した抽出物
を主な成分として醸造された酢に、カルシウム及びハチ
ミツ等を加えて作られる果実酢「ビワミン(登録商標)」
(株式会社エス・エフ・シー製)を用いることが好まし
い。
【0039】本実施例では、海藻類の組織を分解させる
海藻分解酵素として、β―アガラーゼ、β―1,3―キ
シラーゼ及びβ―1,4−マンナナーゼの複合酵素を使
用し、酢には果実酢「ビワミン(登録商標)」を使用して
いる。
【0040】本例では、海藻類にワカメ、コンブ、フノ
リ、モズク、ヒジキ、メカブを使用し、それらの海藻類
を洗浄して、ゴミや砂などの夾雑物を除去する。これら
の海藻類の中でも特に、モズクとヒジキ及びメカブの組
み合わせが良く、ミネラルなどの有効成分を豊富に含ん
だものとすることができる。それらを混ぜ合わせた混合
物の成分を分析しその結果を表1に示す。
【0041】
【表1】 そして、これらの海藻類をそれぞれ、複合酵素と水との
重量比率を1:200で混合させた濃度0.5%の酵素
分解水溶液に混入させる。このとき、水として硬水を使
用するとミネラルをより多く含んだ海藻飲料にすること
ができる。
【0042】そして、このそれぞれの酵素分解水溶液の
温度を、30〜60分の間、これらの複合酵素の働きが
活発になる30℃に保つ。こうして、複合酵素により海
藻類の組織が分解され、海藻類は500メッシュ以下の
コロイド粒子状に切断され分解される。こうすることに
よって、海藻類が体内で消化されやすくなるため、海藻
類に含まれている有効成分が体内ですみやかに吸収され
るようになる。
【0043】それから、海藻類がコロイド粒子状の分解
物となっている酵素分解水溶液を混ぜ合わせて酵素分解
混合液をつくる。このときのモズク、ヒジキ及びメカブ
の酵素分解水溶液の重量比率を、6:3:1とすること
で、野菜では得ることができない、人の健康維持にとっ
て必要な量のビタミンやミネラルなどの成分が、豊富に
含まれているものとすることができる。
【0044】そうして、この酵素分解混合液に果実酢を
加えて酸性にした後に、70℃前後の温度で加熱しなが
ら攪拌し、30分間の殺菌処理を行う。このように加熱
され殺菌処理されると同時に、果実酢に含まれている酢
酸と有機酸などの働きで、コンブ、ワカメ、モズク及び
メカブの分解物からは、抗癌作用のある多糖類のU,F
−フコイダンが生成され、フノリの分解物から同じく抗
癌作用を有している多糖類のアガロオリゴ糖が生成され
る。このU,F―フコイダンは、海藻に含まれている水
溶性の食物繊維と結合して、コンブ、ワカメ及びモズク
などが有しているヌメリを構成する。
【0045】なお、70℃以上よりも高い温度で加熱す
ると、加えた酢の成分が蒸発して酸性を維持できなくな
るから、加熱温度は70℃前後にする。
【0046】また、果実酢を加えたことにより、含有さ
れている酢の働きによって、体内の消化器の神経を刺激
して、有効成分の体内での吸収を促進していることと、
海藻類を複合酵素によりコロイド粒子状に分解したこと
との相乗効果により、摂取されたこれらの海藻類の有効
成分は、よりすみやかに体内に吸収されることとなる。
【0047】そして、このように海藻類の酵素分解混合
液に果実酢を加えることにより、水素イオン指数である
pHを3〜4の酸性にしている。こうして製造された海
藻飲料Aは、海藻類がコロイド粒子状となって混入され
ているために、少し濁りを有したものとなっており、ま
た、果実酢が加えられているために、さっぱりとした口
当たりの良い飲みやすいものとなっている。
【0048】この海藻飲料Aは、pH3〜4の酸性にし
ているため、品質の低下を防止し、長期間の保存ができ
るようなり、図1に示すように、真空状態で透明パック
1に充填した海藻飲料Aを、冷凍せずに常温で長期間保
存することも可能になる。
【0049】また、海藻飲料AはU,F―フコイダンや
アガロオリゴ糖といった抗癌作用のある成分を備え、1
00g中に100IUのビタミンA効力を有したものと
なっている。
【0050】このビタミンAの効力の値は、同じ100
gの量の青汁に比べて大きく、10IUのビタミンA効
力を有している100gの青汁と、同じく100gの量
のこの海藻飲料にそれぞれ含まれているビタミンとミネ
ラルの量を、成分ごとに海藻飲料とこの青汁とに含まれ
ている量を合計し、その合計した値を100%として、
海藻飲料とこの青汁のそれぞれに含有されている量を比
較した成分比較表を、ビタミンについて比較したものを
表2に、またミネラルについて比較したものを表3に示
す。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】 表2及び3から分かるように、海藻飲料に含まれている
ビタミンやミネラルの量は、ほとんどの成分において、
青汁に含まれている量の2倍以上含まれており、青汁と
は比較にならない程、日常の生活で不足しがちなビタミ
ンやミネラルを、十分に補うことができることを示して
いる。また、このように製造された海藻飲料Aは、体内
に取り込まれるとアルカリ性を示し、アルカリ性の状態
を保持しようとする体内の作用を補助する。
【0053】したがって、1日に、真空パック1に詰め
て冷凍した1袋(100ml)を解凍してコップ2など
に注いで飲むだけで、健康維持に必要な成分を十分に摂
取できるため、飲みつづけると、血圧降下などの作用も
あって病気にかかりにくなる、健康維持に優れた食品で
ある。
【0054】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の海藻飲料とその製造方法には、次のような優れ
た効果がある。
【0055】(1)請求項1にかかる本発明の海藻飲料
は、健康維持に必要なビタミンやミネラルの各成分が豊
富に含まれており、また海藻分解酵素により海藻類がコ
ロイド粒子状に分解されているために、海藻類が体内で
消化されやすく、これらの海藻類に含まれているビタミ
ンやミネラルなどを効率良く体内に吸収することができ
る。従って、動脈硬化や高血圧のような生活習慣病を防
止して健康を維持できることはもちろんのこと、体調を
崩して内臓の働きが低下しているときでも、これらの有
効成分を十分に摂取でき、免疫力を高めることができる
ため、体調を早期に回復させることができる。そして、
ビタミンも豊富に含まれているために、シミを消して肌
を美しくするなどの美容にも効果がある。
【0056】そして、酢の殺菌作用により腐敗しにく
く、品質の低下を防ぐことができるため、長期間の保存
が可能となる。また、酢に果実酢などを使用すると、海
藻の青臭さが消えて、すっきりとした、口当たりの良い
ものとなり、抵抗なく飲むことができる。従って、飲む
習慣を付けやすくなるため、日常の健康維持を促進する
ことができる。
【0057】それから、酢を加えて酸性にした後に加熱
することで、抗癌作用のある多糖類のU,F―フコイダ
ンが生成されているために、体の悪性の細胞に対する免
疫力を高めて癌の発生を予防することができる。 (2)請求項2にかかる本発明の海藻飲料によれば、モ
ズク、ヒジキ及びメカブのを6:3:1(重量比)とし
て混合させることで、健康維持に必要な量のビタミンや
ミネラルなどが偏ることなく豊富に含まれているため
に、偏食が多くなった現代生活で不足しがちなこれらの
有効成分を効率良く十分に補うことができる。
【0058】従って、飲み続けることで体の栄養のバラ
ンスを保つことができるため、現代人に多い生活習慣病
を予防することができ、健康な体を維持することができ
る。 (3)請求項3にかかる本発明の海藻飲料によれば、コ
ンブ、ワカメ及びフノリを加えることで、ビタミンやミ
ネラルなどの有効成分をさらに多く含んだものとなるた
め、毎日少量を飲むだけで十分な栄養補給ができる。ま
た、水溶性の食物繊維も多く含んだものとなるために、
体内の浄化作用を促進し、腸内の有害な生成物やコレス
テロールなどを吸収、排出するため、便秘症や肥満など
を防止することができる。
【0059】そして、コンブとワカメから抽出された抗
癌作用のあるU,F―フコイダンや、フノリから生成さ
れた、同じく抗癌作用のある多糖類のアガロオリゴ糖を
含んでいるために、悪性の細胞に対する体の免疫力を著
しく高めることができ、癌の予防にきわめて有効な効果
を発揮することができる。
【0060】それから、これらの海藻類は海藻分解酵素
により分解して、海藻類の有効成分が体内で吸収されや
すいようにしているために、このような抗癌作用を有し
た成分もより多く体内に取り込むことができ、癌の発生
をより効果的に防止することがでる。
【0061】(4)請求項4にかかる本発明の海藻飲料
によれば、人の体内にある海藻分解酵素で分解すること
が難しい海藻類を、海藻分解酵素により500メッシュ
以下の大きさのコロイド粒子状に分解することで、海藻
類が体内で非常に消化されやすくなり、海藻類に含まれ
ているビタミンやミネラルなどの有効成分を、体の中に
よりすみやかに、効率良く吸収することができる。
【0062】従って、現代人に不足しがちなこれらの有
効成分を、わずかな量の海藻飲料で、十分な量を確実に
得ることができるため、病気になりにくい丈夫な体を容
易に作ることができ、このような有効成分が不足するこ
とで起こる動脈硬化や高血圧などの生活習慣病の予防に
もより効果を発揮する。
【0063】また、海藻の粒子が細かいために、さらっ
としたのどごしの飲みやすいものとすることができる。 (5)請求項5にかかる本発明の海藻飲料によれば、酢
を加えてpH3〜4の酸性にすることで、腐敗防止の効
果を向上させることができるため、真空パックに充填し
ておくと常温での長期保存が可能となる。従って、パッ
クを開封してすぐに飲むことができるため、保存のため
に冷凍する必要があるものや、粉末を水に溶かし込んで
飲むものなどに比べて、解凍や水溶液にするなどの、飲
むための準備の手間が省ける。
【0064】また冷凍や冷蔵を行うと、さらに品質の劣
化をおさえることができるため、いっそう長期間の保存
ができるようになる。 (6)請求項6にかかる本発明の製造方法によれば、モ
ズク、ヒジキ及びメカブを混合させることで、野菜など
を用いて作られる青汁では得ることができない、豊富な
ビタミン、ミネラルなどの有効成分を豊富に備えている
ものを製造することができる。
【0065】そして、これらの海藻を含んだ海藻類を海
藻分解酵素によりコロイド粒子状に分解することで、海
藻類が体内で消化されやすく、含まれている有効成分が
体に吸収されやすいものにすることができる。従って、
このように製造された海藻飲料を飲むことで、体に必要
な有効成分を効率良く摂取することができ、不足しがち
なビタミンやミネラルを容易に取ることができる。
【0066】また、リンゴ酢やブドウ酢のような酢を加
えることで、酢の殺菌作用により腐りにくくして、長期
間の保存ができるようになるとともに、海藻特有の青臭
さのない、さっぱりとした口当たりの、飲みやすいジュ
ースのような味にすることができるため、子供にも飲む
習慣を付けやすくなり、これらの有効成分を十分に摂取
させて丈夫な体を作ることができる。
【0067】そして、酢を加えて酸性にした後に加熱し
て、調味料に含まれている酢酸や有機酸の作用によりモ
ズクやメカブからU,F―フコイダンを生成すること
で、体の悪性細胞に対する免疫力を高めて、癌の発生を
防止できる効果を備えたものとすることができる。
【0068】それから、海藻類をコロイド粒子状にした
ことと、体内の消化器の働きを活発にすることができる
酢を含ませることで、ビタミンやミネラルなどの有効成
分の摂取がより簡単にできる海藻飲料を製造できる。 (7)請求項7にかかる本発明の製造方法によれば、酵
素分解混合液を70℃前後で30分〜1時間を加熱する
ことで、混合液が殺菌され腐敗を抑えた海藻飲料を製造
することができるとともに、海藻の分解物からU,F―
フコイダンやアガロオリゴ糖などを生成して、海藻飲料
に抗癌作用を持たせることができる。 (8)請求項8にかかる本発明の製造方法によれば、海
藻分解酵素により海藻類を500メッシュ以下の大きさ
のコロイド粒子状にすることで、海藻類からU,F―フ
コイダンやアガロオリゴ糖といった成分を生成しやすく
なる。
【0069】また、海藻類に含まれているビタミンやミ
ネラルなどの成分が体内でより吸収されやすい状態とな
っているため、わずかな量で、これらの有効成分を効率
良く、十分に摂取できる海藻飲料を製造することができ
る。 (9)請求項9にかかる本発明の製造方法によれば、海
藻の海藻分解酵素として、貝類の消化酵素及び微生物由
来の消化酵素でもあるβ―アガラーゼ、β―1,3―キ
シラーゼ及びβ―1,4−マンナナーゼの複合酵素を用
いることで、より海藻の分解がすみやかに行われるるた
めに、製造時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る海藻飲料を冷凍した透明
パック詰め製品とその海藻飲料を解凍してコップに注い
だ状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 透明パック 2 コップ A 海藻飲料

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともモズク、ヒジキ及びメカブを
    含む海藻類を海藻分解酵素により分解したものに酢を加
    えて酸性にし、それらの混合液を加熱することを特徴と
    する海藻飲料。
  2. 【請求項2】 前記海藻類に含まれているモズク、ヒジ
    キ及びメカブの割合を、6:3:1(重量比)とするこ
    とを特徴とする請求項1記載の海藻飲料。
  3. 【請求項3】 コンブ、ワカメ及びフノリを前記海藻分
    解酵素により分解したものを含ませたことを特徴とする
    請求項1又は2記載の海藻飲料。
  4. 【請求項4】 前記海藻分解酵素により分解したものの
    大きさを500メッシュ以下としていることを特徴とす
    る請求項1、2又は3記載の海藻飲料。
  5. 【請求項5】 前記混合液に酢を加えてpH3〜4の酸
    性にすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の海藻飲料。
  6. 【請求項6】 少なくともモズク、ヒジキ及びメカブを
    含む海藻類を、海藻分解酵素が混入されている水溶液に
    入れてそれらの海藻類を酵素分解した混合液をつくり、 この混合液に酢を加えて酸性にした後に、加熱すること
    を特徴とする海藻飲料の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記混合液を温度70℃前後で30分〜
    1時間加熱することを特徴とする請求項6記載の海藻飲
    料の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記海藻類を前記海藻分解酵素により5
    00メッシュ以下の大きさに酵素分解することを特徴と
    する請求項6又は7記載の海藻飲料の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記海藻分解酵素に、β―アガラーゼ、
    β―1,3―キシラーゼ及びβ―1,4−マンナナーゼ
    の複合酵素を用いることを特徴とする請求項6、7又は
    8記載の海藻飲料の製造方法。
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