JP2003158873A - スイッチング電源装置 - Google Patents
スイッチング電源装置Info
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Abstract
大幅に高めるとともに、低コストで、かつ高効率なスイ
ッチング電源を生成する。 【解決手段】 スイッチング電源装置1に設けられた駆
動回路5は、ハーフブリッジコンバータ3のスイッチン
グ素子9,10の駆動制御する制御信号OUT1,OU
T2を生成する。制御信号OUT1,OUT2はデュー
ティー比が固定であり、かつスイッチング素子9,10
のデッドタイムを有する。デッドタイムは、該デットタ
イムと転流期間との和が、同期整流スイッチ素子14,
15の動作遅れ時間とほぼ同じ程度に設定されている。
これにより、同期整流スイッチ素子14,15の破損を
確実に防止するとともに、トランス13の転流期間を最
適化することができ、安価で信頼性が高く、かつ効率が
高いスイッチング電源装置1を提供することができる。
Description
路を有したスイッチング電源装置の電源生成技術に関す
るものである。
効率よく、かつ安定した電圧を供給するスイッチング電
源装置の1つとして、前段に降圧コンバータ、後段にハ
ーフブリッジコンバータを組み合わせた、いわゆる2ス
テージコンバータが提案されている。
ベルまで降圧し、ハーフブリッジコンバータは、ハーフ
ブリッジ回路によって交流電圧に変換、絶縁し、その
後、整流平滑して直流電圧を生成する。
に接続された同期整流スイッチ素子によって構成された
自己ドライブ方式の同期整流回路、およびコンデンサや
インダクタなどから構成されている。
たとえば、IEEE Applied Power E
lectronics Conference (AP
EC2001),2001におけるP.Alou,J.
Oliver,J.A Cobos,O.Garcia
およびJ.Ucedaによる「Buck+Halfbr
ige(d=50%)Topology Applie
d to veryLow Voltage Powe
r Converts」と題する文献に示されるよう
に、後段のハーフブリッジコンバータに設けられたメイ
ンスイッチ素子のデューティー比を50%に固定し、前
段の降圧コンバータに設けられたスイッチング素子のデ
ューティー比を出力電圧に応じて可変するように制御し
たものが知られている。
ンバータにおいては、通常、ハーフブリッジ回路に設け
られているトランスのリーケージインダクタンスによっ
て、該トランスの2次巻き線側の同期整流用スイッチ素
子に流れる電流に転流期間が生じ、その後、該同期整流
用スイッチ素子の両端に電圧が発生することになる。
(ターンオン/オフ期間)が、転流期間よりも長い場
合、同期整流用スイッチ素子が同時オンすることによっ
て貫通電流が流れてしまい、最悪の場合には、該同期整
流スイッチ素子の破損に至ってしまう恐れがある。
の場合、動作遅れ時間が長くなる傾向にあるので、この
現象が顕著となっている。
によって、リーケージインダクタンスを増やし、転流期
間を長くすることで対策できるが、同期整流スイッチ素
子がオン出来ない期間が増えて損失が増加するばかり
か、リーケージインダクタンスによる損失やスパイクノ
イズの増加などの悪影響が発生してしまう恐れがある。
スイッチ素子の動作タイミングを制御するドライブタイ
ミング回路などを追加して、同期整流用スイッチ素子の
同時オンを防止することもできるが、この場合、部品点
数が増えることにより、スイッチング電源装置が大型化
し、コストも高くなってしまうという問題がある。
次整流回路の信頼性を大幅に高めるとともに、低コスト
で、かつ高効率な電源を生成することのできるスイッチ
ング電源装置を提供することを目的とする。
め、本発明に係るスイッチング電源装置は、トランスの
1次巻き線側に設けられて電源間に直列接続された第1
および第2のスイッチング素子、ならびに該トランスの
2次巻き線側に直列接続された第1および第2の同期整
流スイッチ素子を有するコンバータと、第1および第2
のスイッチング素子を動作制御し、第1および第2のス
イッチング素子がいずれも導通していないデッドタイム
期間を有した第1および第2の制御信号を生成する駆動
回路とを備えたことを特徴とする。
の同期整流スイッチング素子の同時ONを確実に防止で
きるとともに、トランスのリーケージインダクタンスに
よる転流期間を最適に制御できるので、低損失で、信頼
性が高く、かつ低コストのスイッチング電源装置を実現
することが可能になる。
面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付
図面において同一の部材には同一の符号を付しており、
また、重複した説明は省略されている。なお、発明の実
施の形態は、本発明が実施される特に有用な形態として
のものであり、本発明がその実施の形態に限定されるも
のではない。
図2は、図1のスイッチング電源装置における各部の電
圧/電流波形を示し、デッドタイム期間とトランスリー
ケージの転流期間との和が同期整流素子のスイッチ遅れ
時間と等しい場合のタイミングチャート、図3は、本発
明者が検討したスイッチング電源装置におけるトランス
リーケージの転流期間が同期整流素子のスイッチ遅れ時
間がよりも短い場合の各部の電圧/電流波形を示したタ
イミングチャート、図4は、本発明者が検討したスイッ
チング電源装置におけるトランスリーケージの転流期間
が同期整流素子のスイッチ遅れ時間よりも長い場合の各
部の電圧/電流波形を示したタイミングチャートであ
る。
装置1は、降圧コンバータ(バックコンバータ)2、ハ
ーフブリッジコンバータ(コンバータ)3、制御回路
4、および駆動回路5から構成されている。
る電圧レベルに降圧して出力する。この降圧コンバータ
2は、スイッチング回路6、ダイオード7、およびイン
ダクタ8から構成されている。
バータ2が生成した電圧を一旦交流にし、絶縁、電圧変
換した後、整流してある電圧レベルの直流の出力電圧V
outを出力し、負荷Lに供給する。
イッチング素子9,10、コンデンサ11,12,1
7、トランス13、同期整流スイッチ素子14,15、
インダクタ16から構成されている。
期整流スイッチ素子14,15は、たとえば、MOS−
FETなどのトランジスタからなり、スイッチング素子
6は、制御回路4によってON/OFF動作が制御され
ており、スイッチング素子9,10は、駆動回路5によ
ってON/OFF動作が制御されている。
入力電圧Vinが入力されるように接続されており、該
スイッチング素子6の他方の接続部には、ダイオード7
のカソード、およびインダクタンス8の一方の接続部が
それぞれ接続されている。
ンデンサ11の一方の接続部、およびスイッチング素子
(第1のスイッチング素子)9の一方の接続部がそれぞ
れ接続されている。
は、トランス13の1次巻き線側の一方の入力部、なら
びにスイッチング素子(第2のスイッチング素子)10
の一方の接続部がそれぞれ接続されている。
方の接続部には、トランス13の1次巻き線側の他方の
入力部、およびコンデンサ(第2のコンデンサ)12の
一方の接続部がそれぞれ接続されている。また、ダイオ
ード7のアノード、スイッチング素子10の他方の接続
部、ならびにコンデンサ12の他方の接続部には、基準
電位(GND)が接続されている。
には、制御回路4から出力される制御信号が入力される
ように接続されており、スイッチング素子9,10の制
御端子(ゲート)には、駆動回路5から出力される制御
信号(第1の制御信号)OUT1、および制御信号(第
2の制御信号)OUT2が入力されるようにそれぞれ接
続されている。
部には、同期整流スイッチ素子(第1の同期整流スイッ
チ素子)14の一方の接続部、および同期整流スイッチ
素子(第2の同期整流スイッチ素子)15の制御端子
(ゲート)が接続されている。
の出力部(センタタップ)には、インダクタ16の一方
の接続部が接続されており、該トランス13の2次巻き
線側の他方の出力部には、同期整流スイッチ素子15の
一方の接続部、ならびに同期整流スイッチ素子14の制
御端子(ゲート)が接続されている。同期整流スイッチ
素子14の他方の接続部には、同期整流スイッチ素子1
5の他方の接続部が接続されている。
て、スイッチング素子9,10、およびコンデンサ1
1,12によってハーフブリッジ回路が構成されてお
り、同期整流スイッチ素子14,15、インダクタンス
16、コンデンサ17によってセンタタップ方式の出力
整流回路が構成されている。
は、トランス13の2次巻き線側に発生する電圧を用い
て同期整流を行う自己ドライブ方式の同期整流型整流回
路となっている。
デンサ17の一方の接続部が接続されており、該コンデ
ンサ17の他方の接続部には、同期整流スイッチ素子1
5の他方の接続部が接続されている。これらインダクタ
16、およびコンデンサ17は、平滑用として用いられ
ている。
およびコンデンサ17の他方の接続部がスイッチング電
源装置1の出力部となり、負荷Lに供給する出力電圧V
outが出力される。
3から出力される出力電圧Voutを検出し、その検出
結果に基づいて降圧コンバータ2のスイッチング素子6
に出力する制御信号のデューティー比を可変させて出力
電圧Voutが最適となるように制御する。
3に設けられたスイッチング素子9,10の制御端子に
制御信号OUT1,OUT2をそれぞれ出力し、スイッ
チング素子9,10のON/OFF動作の制御を司る。
この駆動回路5から出力される制御信号OUT1,OU
T2のデューティーは固定となっており、スイッチング
素子9,10にそれぞれデッドタイムを有するように駆
動する。
源装置1に設けられた駆動回路5の動作について、図
1、および図2の信号タイミングチャートを用いて説明
する。
かけて、駆動回路5から出力される制御信号OUT1、
駆動回路5から出力される制御信号OUT2、同期整流
スイッチ素子14の両接続部間の電圧V1、同期整流ス
イッチ素子15の両接続部間の電圧V2、同期整流スイ
ッチ素子14に流れる電流I1、ならびに同期整流スイ
ッチ素子15に流れる電流I2の波形タイミングをそれ
ぞれ示している。
れた際には、スイッチング素子9がONとなるので、ト
ランス13の2次巻き線側の電圧V1がHiレベルとな
り、同期整流スイッチ素子15がONとなって電流I2
が流れる。
1のデッドタイムを含んだ制御信号OUT1,OUT2
がそれぞれ出力されるように予め設定されている。この
デッドタイムを含んだ制御信号OUT1,OUT2は、
ハードウェアによって生成するようにしてもよいし、あ
るいは、ソフトウェアによってソフト的に生成するよう
にしてもよい。
スイッチ素子14,15の動作遅れ時間であり、時間t
3はトランス13のトランスリーケージによる転流期間
を示したものである。図2は、同期整流スイッチ素子の
動作遅れ時間t2と、デッドタイムt1と転流期間t3
の和が等しい場合の例である。
OUT2のデットタイムは、該デットタイムと転流期間
との和(時間t1+時間t3)が、同期整流スイッチ素
子の動作遅れ時間(時間t2)とほぼ同じか、あるいは
同期整流スイッチ素子の動作遅れ時間t2よりもやや長
くなる程度に設定されている。
との和(時間t1+時間t3)が、同期整流スイッチ素
子の動作遅れ時間(時間t2)と同じとなる場合がスイ
ッチング電源の生成に最も効率のよい値であり、このと
きがデッドタイムの下限値となる。
いては、次式によって規定される。
限値、下限値は、t2−t3<=t1<T/2−t3と
なる。
周期(制御信号OUT1の周期)とする。
御信号OUT10,OUT11にデッドタイムを有して
いない場合について、図3、図4を用いて説明する。
けて、スイッチング電源装置に設けられた駆動回路から
出力される制御信号OUT10、駆動回路5から出力さ
れる制御信号OUT20、同期整流スイッチ素子の両接
続部間の電圧V10、同期整流スイッチ素子の両接続部
間の電圧V20、同期整流スイッチ素子に流れる電流I
10、ならびに同期整流スイッチ素子に流れる電流I2
0の波形タイミングをそれぞれ示している。
0,OUT20にデッドタイムがない場合、図3に示す
ように、整流同期スイッチ素子の動作遅れ時間が、トラ
ンスリーケージによる転流期間よりも長い場合には、整
流同期スイッチ素子が同時ONしてしまい、貫通電流
(電流I10,I20のハッチング部分)が流れてしま
い、損失が大きくなるだけでなく、最悪の場合、該整流
同期スイッチ素子の破壊に至ってしまう恐れが生じる。
貫通電流を防ぐ為に、図4に示すように、トランスを粗
結合にし、リーケージによる転流期間を増やすことで対
策できるが、この転流期間が長くなれば、同期整流スイ
ッチ素子のボディダイオードに電流が流れる期間増えて
損失が増加し、また、該リーケージインダクタンスによ
る損失が大きくなってしまう。
を有する制御信号OUT1,OUT2を生成する駆動回
路5では、同期整流スイッチ素子14,15の破損を確
実に防止するとともに、トランス13の転流期間を少な
くする、すなわち、リーケージインダクタンスを低減、
或いは最適化することができるので、スイッチング電源
装置1に自己ドライブ方式の整流回路を用いて高効率に
電源を供給することができる。
ッチング素子9,10にデッドタイム期間を設けたこと
により、低損失で信頼性が高く、かつ低コストのスイッ
チング電源装置1を提供することができる。
子9,10をハードスイッチングするスイッチング電源
装置1について記載したが、たとえば、図5に示すよう
に、スイッチング素子9の他方の接続部とトランス13
の一方の入力部との間にインダクタ18を接続し、デッ
ドタイム期間を利用して、該スイッチング素子9,10
をソフトスイッチングさせる構成としてもよい。
高いスイッチング電源装置を実現することができる。
ンバータを設けた構成としたが、前段に設けるコンバー
タは、降圧コンバータ以外でもよく、たとえば、昇圧コ
ンバータやその他のコンバータなどであってもよい。
フブリッジコンバータ以外であってもよく、たとえばプ
ッシュプル方式やフルブリッジ方式などのコンバータな
ど、種々のコンバータを適用することができる。
タップ方式に限らず、カレントダブラー方式などの回路
方式であってもよい。
によれば以下の効果を奏することができる。 (1).第1および第2の同期整流スイッチング素子の同時
ONを確実に防止できるとともに、トランスのリーケー
ジインダクタンスを少なく、或いはそれによる転流期間
を最適に制御できるので、信頼性が高く、かつ低コスト
なスイッチング電源装置を提供することができる。 (2).これにより、低損失にスイッチング電源を生成する
ことがきるので、スイッチング電源装置を小型化するこ
とができる。
装置の回路図である。
圧/電流波形を示したタイミングチャートであり、デッ
ドタイム期間とトランスリーケージによる転流期間が同
期整流素子のスイッチ遅れ時間と等しい場合である。
けるトランスリーケージによる転流期間が同期整流素子
のスイッチ遅れ時間よりも短い場合の各部の電圧/電流
波形を示したタイミングチャートである。
けるトランスリーケージによる転流期間を同期整流素子
のスイッチ遅れ時間よりも長くした場合の各部の電圧/
電流波形を示したタイミングチャートである。
源装置の回路図である。
素子) 15 同期整流スイッチ素子(第2の同期整流スイッチ
素子) 16 インダクタ 17 コンデンサ OUT1 制御信号(第1の制御信号) OUT2 制御信号(第2の制御信号)
Claims (7)
- 【請求項1】 トランスの1次巻き線側に設けられて電
源間に直列接続された第1および第2のスイッチング素
子、ならびに前記トランスの2次巻き線側に直列接続さ
れた第1および第2の同期整流スイッチ素子を有するコ
ンバータと、 前記第1および第2のスイッチング素子を動作制御し、
前記第1および第2のスイッチング素子がいずれも導通
していないデッドタイム期間を有した第1および第2の
制御信号を生成する駆動回路とを備えたことを特徴とす
るスイッチング電源装置。 - 【請求項2】 前記駆動回路が生成する第1および第2
の制御信号のデッドタイムは、前記同期整流スイッチ素
子の動作遅れ時間から、前記トランスのトランスリーケ
ージによる転流期間を引いた期間以上であり、かつ前記
第1の制御信号の1/2周期から前記転流期間を引いた
時間よりも少ない期間であることを特徴とする請求項1
記載のスイッチング電源装置。 - 【請求項3】 前記トランスにおける1次巻き線側の一
方の入力部に、前記デッドタイム期間に前記第1および
第2のスイッチング素子をソフトスイッチングさせるイ
ンダクタを設けたことを特徴とする請求項1または2記
載のスイッチング電源装置。 - 【請求項4】 前記コンバータの前段に少なくとも1つ
のスイッチング素子を含む前段コンバータを備えたこと
を特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のスイッ
チング電源装置。 - 【請求項5】 請求項4に記載の構成で、コンバータを
固定デューティーとし、前記前段コンバータでパルス幅
制御を行うことを特徴とするスイッチング電源装置。 - 【請求項6】 前記コンバータがハーフブリッジコンバ
ータであることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項
に記載のスイッチング電源装置。 - 【請求項7】 前記ハーフブリッジコンバータは、 前記トランスの1次巻き線側に設けられ、電源間に直列
接続された第1および第2のコンデンサ、ならびに前記
電源間に直列接続された第1および第2のスイッチング
素子を有するハーフブリッジ回路と、 前記トランスの2次巻き線側に直列接続された第1およ
び第2の同期整流スイッチ素子からなる自己ドライブ方
式の同期整流型整流回路とを備えたことを特徴とする請
求項6記載のスイッチング電源装置。
Priority Applications (5)
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- 2001-11-20 JP JP2001354031A patent/JP3755815B2/ja not_active Expired - Lifetime
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