JP2003156267A - セパレート型空気調和機およびこれに用いる断熱二重管 - Google Patents

セパレート型空気調和機およびこれに用いる断熱二重管

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JP2003156267A
JP2003156267A JP2001352035A JP2001352035A JP2003156267A JP 2003156267 A JP2003156267 A JP 2003156267A JP 2001352035 A JP2001352035 A JP 2001352035A JP 2001352035 A JP2001352035 A JP 2001352035A JP 2003156267 A JP2003156267 A JP 2003156267A
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pipe
air conditioner
type air
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double
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Yoshio Amimoto
吉雄 網本
Nobuyuki Kato
信幸 加藤
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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    • Y02B30/54Free-cooling systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建屋の壁面に形成された貫通孔に連絡配管等
を挿通させる作業を容易にし得るセパレート型空気調和
機を提供する。 【解決手段】 壁面1に形成された貫通孔1aを貫通す
る部分の連絡配管を、冷媒が内部を流れる内管11とこ
の内管11の外周を囲う外管12との間に減圧した断熱
空間15を有する二重管10で形成する。このような二
重管10は、その外径寸法を小さくして従来と同等以上
の断熱性能を備えるものとすることができるので、壁面
1の貫通孔1aに貫通させる作業が容易になり、また、
貫通孔1aの径を極力小さくすることが可能になって住
宅の景観をより良好なものにすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、室内機と室外機
とを連絡配管で相互に接続して構成されるセパレート型
空気調和機およびこれに用いる断熱二重管に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】セパレート型空気調和機の現地据え付け
工事では、建屋の壁面に孔を開け、この孔を貫通させた
ガス側連絡配管および液側連絡配管と連絡配線とによっ
て室内機と室外機とが相互に接続される。このときの壁
面に開けた孔を通して設けられる配管類を図3に模式的
に示している。同図において、31はガス側連絡配管、
32は液側連絡配管、33は連絡配線である。また34
は、図示しない室内機から延びるドレンホースであっ
て、これも、壁面に形成した貫通孔35を通して室外に
引き出される。
【0003】さらに近年は、例えば特開2001−91
001号公報等に記載されているように、室外機に配置
した吸着材で大気中の水分を吸着し、これを吸着材から
放出させて室内に供給し加湿する加湿機能(あるいは室
内の除湿機能)を備えた空気調和機が実用化されてい
る。このような空気調和機では、室内機と室外機とが調
湿用ホースでさらに接続される。図3において、36は
このような調湿用ホースを示している。
【0004】ここで、上記した各配管類の寸法を例示す
ると、ガス側連絡配管31は外径9.5mmの銅管31
aに例えばウレタンフォームより成る断熱材31bを巻
装して構成され、その外径は約35mmである。液側連
絡配管32は外径6.4mmの銅管32aに上記同様の
断熱材32bを巻装して構成され、その外径は約30m
mである。ドレンホース34は外径約27mm、調湿用
ホース36は外径約32mmで、連絡配線33はその断
面形状が約12mm×5mmである。なお、例えばマン
ション等の建築時には、空気調和機の連絡配管挿通用と
して内径65mmの貫通孔(以下、標準貫通孔という)
が予め形成されるようになってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、壁面の
貫通孔を貫通させる配管類として調湿用ホース36が追
加される空気調和機では、上記した標準貫通孔に配管類
の全体を挿通させることは不可能なものになっており、
このため、この貫通孔を65mm以上になるように拡径
させる作業が必要になっている。図3には、建屋の壁面
に形成された貫通孔35の内径を65mmとして、この
貫通孔35の内面に沿って前記各配管類がそれぞれ内接
して位置する状態を示しているが、各配管類は中心側で
相互に重なり合いを生じている。したがってこの場合で
も、実際の施工に当たっては、各配管類の断面形状を変
形させて、無理やり貫通孔35内に押し込むような作業
が行われており、その作業性は大きく低下したものにな
っている。
【0006】なお、上記のような標準貫通孔が予め形成
されていないときには、同図において二点鎖線で示すよ
うに、例えば内径が80mm程度の貫通孔を開けて配管
類の挿通作業を容易にするような対応が行われる場合も
あるが、このように壁面の貫通孔径を大きくすると住宅
の景観を損ねるおそれが生じてしまう。
【0007】一方、前記したような調湿用ホース36を
設けて構成される空気調和機では、この調湿用ホース3
6を利用して吸気方式にて換気を行う機能を付加したも
のがある。この場合に、従来の調湿用ホース36では管
径が細く、流速を速くすると空気通過音が発生する。こ
の結果、流速を抑えざるを得ずに充分な換気量が得られ
るものにはなっていない。今後、建物が高気密・高断熱
化する傾向から、換気機能を向上させる要求がますます
強まるものと考えられるが、換気量アップのために調湿
用ホースの内径を大きくするとさらに径の大きな貫通孔
が必要になり、このような貫通孔を設けるのでは、前記
したように住宅の景観を損ねてしまい、また、孔径拡大
のための追加工事等が必要になって現地配管工事の効率
も低下する。
【0008】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、現地据え付け時
の作業性を向上することが可能であり、また、住宅の景
観を損ねることなく、より径の大きな加湿ホースの使用
等が可能なセパレート型空気調和機を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1のセパレ
ート型空気調和機は、室内機と室外機とが連絡配管を介
して相互に接続されるセパレート型空気調和機であっ
て、上記連絡配管の少なくとも一部を、冷媒が内部を流
れる内管11とこの内管11の外周を囲う外管12とが
設けられて内管11と外管12との間に減圧した断熱空
間15を有する二重管10で形成していることを特徴と
している。
【0010】上記構成においては、内管11内を流れる
冷媒は、減圧した断熱空間15によって外方から熱的に
遮断される。この場合、内管11の外周面からの外方へ
の放熱は、断熱空間15内に残存する希薄ガスを介して
の伝熱に依存するものとなるが、残存ガスが仮に空気で
あっても、減圧度合いを適度に設定することによって、
断熱空間15の径方向の寸法(空隙寸法)に依らずに、
従来の断熱材を巻装した構成よりも優れた断熱性能を有
するものとすることができる。したがって、このような
断熱空間15を有する二重管10は、その外径寸法を小
さくして従来と同等以上の断熱性能を備えるものとする
ことができ、このように細径化された二重管10で連絡
配管を形成することによって、例えば建屋の壁面に形成
された貫通孔に貫通させる作業が容易になる。また、貫
通孔の径を極力小さくすることが可能になって住宅の景
観をより良好なものにすることができる。
【0011】請求項2のセパレート型空気調和機は、請
求項1の空気調和機において、連絡配管が建屋の壁面1
を貫通する箇所に、上記二重管10を設けていることを
特徴としている。
【0012】この構成によれば、前記同様に、建屋の壁
面1に形成された貫通孔に貫通させる作業を容易に行う
ことができ、しかも、壁面1の貫通箇所以外の連絡配管
に従来同様に断熱材が巻装された配管を用いることによ
って、全体的な製作費をより安価なものにすることがで
きる。
【0013】請求項3のセパレート型空気調和機は、請
求項2の空気調和機において、上記二重管10における
外管12の両端部から各々突出する内管11の両端に、
室内機から延びる室内側連絡配管と室外機から延びる室
外側連絡配管とが各々接続される継手16・17をそれ
ぞれ連設していることを特徴としている。
【0014】この構成によれば、建屋の壁面1の貫通孔
に貫通させた二重管10の両端に、継手16・17を介
して室内側連絡配管と室外側連絡配管とを容易に接続で
きるので、良好な作業性を維持することができる。
【0015】請求項4のセパレート型空気調和機は、請
求項2または請求項3の空気調和機において、建屋の壁
面1を貫通して突出する上記二重管10の室外側端部領
域を、略90°に折曲形成していることを特徴としてい
る。
【0016】この構成によれば、二重管10の室外側端
部に室外側連絡配管を接続すれば、この室外側連絡配管
はそのまま壁面1の外面に沿って平行に位置するので、
据付け現場での室外側連絡配管に対する曲げ加工などの
作業を行う必要が少なくなり、これによっても作業性が
向上する。また、壁面1からの外方への突出量を極力小
さくすることができるので、住宅の景観も向上する。
【0017】請求項5のセパレート型空気調和機は、請
求項1から請求項4のいずれかの空気調和機において、
ガス冷媒が流れるガス側連絡配管と液冷媒が流れる液側
連絡配管との双方に上記二重管10をそれぞれ設けてい
ることを特徴としている。
【0018】この構成によれば、ガス側と液側との双方
の連絡配管に二重管10が設けられていることによっ
て、片側の連絡配管のみに二重管10が設けられている
構成に比べ、建屋の壁面の貫通孔内でのこれら連絡配管
の専有空間がさらに小さくなる。したがって、貫通孔へ
の貫通作業がさらに容易になり、また、貫通孔の径をよ
り小さくすることが可能になって住宅の景観をさらに良
好なものにすることができる。
【0019】請求項6のセパレート型空気調和機は、請
求項1から請求項5のいずれかのセパレート型空気調和
機において、室内機と室外機とがさらに調湿用ホース4
や換気ホース等で相互に接続されることを特徴としてい
る。
【0020】このように調湿用ホース4等が設けられる
空気調和機であっても、二重管10を設けて形成された
連絡配管が建屋の壁面の貫通孔内で占める専有空間が小
さくなる分、この貫通孔に容易に調湿用ホース4等を挿
通させることが可能になって、全体的な作業性が向上す
る。また、より径の大きな調湿用ホース4等を使用する
ことが可能ともなり、これによって、例えばこの調湿用
ホース4等を通して換気を行う場合に、換気量をより大
きくすることができるので、換気性能が向上した空気調
和機を構築することができる。
【0021】請求項7の断熱二重管は、請求項1から請
求項6のいずれかのセパレート型空気調和機における二
重管10として用いられる形状に形成され、内管11と
外管12との間に減圧した断熱空間15を有することを
特徴としている。
【0022】このような断熱二重管を予め作製しておく
ことで、空気調和機の据付け現場では、これを一つの配
管部品として他の配管部品との接続作業等を行うだけで
済み、その他の格別な作業を行う必要がないので、現場
での施工作業を容易に行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、この発明のセパレート型空
気調和機およびこれに用いる断熱二重管の具体的な実施
の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図
2において、1aは建屋の壁面に形成された円形の貫通
孔を示している。この貫通孔1aを貫通させたガス側連
絡配管2、液側連絡配管3、調湿用ホース4、室内外連
絡配線5によって、図示しない室内機と室外機とが相互
に接続されている。なお、6は室内機から延びるドレン
ホースであって、このドレンホース6も上記貫通孔1a
を通して室外に引き出されている。
【0024】ガス側連絡配管2と液側連絡配管3とは、
上記の貫通孔1aを貫通する部分に、それぞれ二重管1
0を設けて形成されている。以下、この二重管10の構
成について説明する。なお、ガス側と液側とにおける各
連絡配管2・3の二重管は径方向の寸法が相互に異なる
のみで、その他の構成は互いにほぼ同一であるので、ガ
ス側連絡配管2における二重管を例に挙げて説明する。
【0025】この二重管10は、図1に示すように、そ
れぞれステンレス鋼管より成る内管11と、この内管1
1の外周を囲う外管12とを設けて形成されている。内
管11の両端側外周には、それぞれ環状の端面板13・
14が、内管11の外周面に外嵌させて気密に固着さ
れ、これら端面板13・14の外周縁に、外管12の両
端面が上記同様に気密に固着されている。これにより、
内管11の両端部を除くほぼ全長にわたって、外管12
が、内管11の外周面から径方向外方に所定の空隙を有
して、内管11の外周をほぼ同軸状に囲う形状の二重管
10が形成されている。
【0026】内管11と外管12との間の空間15は、
この二重管10の製作時に減圧圧力状態にして封止され
ている。その圧力は、例えば1Pa(10-2Torr)
よりも高真空、好ましくは0.01Pa(10-4Tor
r)よりも高真空に保持されている。これによって、こ
の空間15が、いわゆる真空断熱空間として機能するよ
うに形成されている。すなわち、冷媒が内部を流れる冷
媒流路管として機能する内管11の外周に、上記のよう
に減圧した断熱空間15が、従来のウレタンフォーム等
から成る断熱材に代えて設けられている。
【0027】表1には、従来の断熱材として使用される
材料についての熱伝導率と、上記のような真空断熱空間
について求めた熱伝導率についての測定結果の一例を示
している。
【0028】
【表1】
【0029】表1中、真空断熱については、真空度を
0.01Pa(10-4Torr)として、この真空断熱
空間を通しての放熱量を測定した。また、真空断熱空間
を通しての放熱量は真空層の厚さに影響されないが、表
中の熱伝導率は、層の厚さを10mmとして算出したも
のである。
【0030】上記表から明らかなように、真空断熱構造
は、従来の断熱材に比べて優れた断熱性能を有してお
り、したがって、このような断熱構造を冷媒流路管の外
周に採用することにより、全体的な外径寸法を小さくし
ても、充分良好な断熱性能を得ることができる。但し、
従来の断熱材を冷媒流路管の外周に巻装した構成に比
べ、上記のような断熱二重管はその製作費が高くなるこ
とから、本実施形態では、ガス側連絡配管2と液側連絡
配管3とがそれぞれ建屋の壁面1を貫通する箇所にの
み、それぞれ上記構成の二重管10を設けて構成されて
いる。
【0031】この場合の二重管10は、壁面1から室外
側(図1において左側)に突出する領域を、ほぼ90°
に曲げ成形して形成されている。これにより、この二重
管10を壁面1の貫通孔1aに挿入したときに、室外側
における端部軸心方向が、壁面1の外面に平行になるよ
うに構成されている。また、端面板13・14から突出
する内管11の両端に、それぞれフレア継手などの継手
16・17が、溶接またはろう付け等によって同軸状に
それぞれ固着されている。
【0032】ちなみに、上記構造の二重管10における
具体的な寸法を例示すると、これがガス側連絡配管の場
合、内管11の外径を従来のガス側連絡配管における銅
管と同様に9.5mmとし、外管12の外径を例えば1
8mmにして作製されている。また、液側連絡配管の場
合、内管11の外径を従来の液側連絡配管における銅管
と同様に6.4mmとし、外管12の外径を例えば16
mmにして作製されている。内管11と外管12との間
の空隙寸法、すなわち真空層の厚さはそれぞれ2〜4m
mである。
【0033】壁面1の貫通孔1aの箇所で、上記形状の
二重管10をガス側連絡配管2と液側連絡配管3とに設
けることよって、前記図2に示した貫通孔1aが、例え
ばマンション等の建築時に連絡配管挿通用として予め形
成されている内径65mmの標準貫通孔であっても、従
来同様に32mmの外径を有する調湿用ホース4や、2
7mmの外径を有するドレンホース6等と共に、これら
全体を余裕をもって貫通させることが可能である。
【0034】施工に当たっては、ガス側と液側との各二
重管10を室外側から壁面1の貫通孔1aに挿入し、ま
ず室内側で、室内機から延びる従来同様に断熱材を巻装
して形成されたガス側連絡配管と液側連絡配管との各先
端を、前記した室内側の継手16にそれぞれ接続した
後、室内機を壁面1に固定する作業が行われる。一方、
各二重管10における室外側の継手17に、室外機から
延びる従来同様に断熱材を巻装して形成されたガス側連
絡配管と液側連絡配管とが、上記同様にそれぞれ接続さ
れる。その後、室外側では、室内機の固定時に貫通孔1
aを通して引き出した調湿用ホース4や室内外連絡配線
5を室外機にそれぞれ接続し、次いで、これら配管や配
線とドレンホース6との全体に仕上げテープが巻装され
る。なお、貫通孔1aの部分では、各配管類間の隙間に
パテを充填して仕上げ作業が行われる。また、このよう
な貫通孔1aに、ウォールパイプを予め嵌め込み、その
後、上記の作業を行うと共に、ウォールパイプの内外端
面にウォールカバーを装着してこれを塞ぐ作業が行われ
る場合もある。
【0035】本実施形態の空気調和機では、上記のよう
な施工作業において、ガス側連絡配管2と液側連絡配管
3との貫通孔1aを貫通する部分が、それぞれ前記した
二重管10で形成されているので、これらは、前述した
内径65mmの標準貫通孔でも、調湿用ホース4やドレ
ンホース6等と共に余裕をもって挿通させることができ
る。したがって、調湿用ホース4が設けられた空気調和
機でもその施工作業を容易に行うことができる。また、
上記のような標準貫通孔を拡径する作業が不要であるの
で、これによっても作業が容易になり、また住宅の景観
が向上する。
【0036】一方、本実施形態における空気調和機で
は、単位長さ当たりの製作費が従来よりも高くなる上記
二重管10を、ガス側連絡配管2と液側連絡配管3との
建屋の壁面1を貫通する箇所にのみ設けた構成であり、
その他の箇所は従来同様に断熱材を巻装した連絡配管で
形成されるので、全体的な製作費もより安価なものとす
ることができる。
【0037】またこの場合に、二重管10は室内側と室
外側との端部双方に継手16・17が連設されているの
で、据付け現場では、これを一つの配管部品として他の
配管との接続作業を行うだけで容易に室内外機と接続す
ることができ、その他の格別な作業を行う必要がないの
で、これによっても現場での施工作業が容易になる。な
お、このような二重管10は、建屋の壁面1の厚さを1
00〜150mmとした場合に、図1における左右両端
部間の寸法が例えば250mm以下の形状にすることが
できる。このような小形状であれば、真空断熱層の形成
に従来公知の製造方法、例えば所定の二重管形状に形成
した後、外管12等に形成した真空排気孔にガラス封止
材を載せ、これを所定の真空度に保持された真空室に送
り込み、次いで加熱室に送ってガラス封止材を溶融させ
真空封止する等の製造方法によって作製することができ
る。この場合でも、大がかりな製造設備を必要としない
ので、これによっても全体的な製作費をより安価なもの
にすることができる。
【0038】さらに本実施形態においては、二重管10
の室外側端部領域が略90°に曲げ成形されているの
で、これに室外機から延びる室外側連絡配管を接続すれ
ば、この室外側連絡配管はそのまま壁面1の外面に沿っ
て平行に位置することになる。したがって、据付け現場
での室外側連絡配管に対する曲げ加工などの作業を行う
必要が少なくなり、これによっても作業性が向上する。
また、壁面1からの外方への突出量を極力小さくするこ
とができるので、住宅の景観も向上する。
【0039】また本実施形態では、ガス冷媒が流れるガ
ス側連絡配管2と液冷媒が流れる液側連絡配管3との双
方に二重管10をそれぞれ設けて構成されており、これ
によって、前記したように内径65mmの標準貫通孔で
も、調湿用ホース4やドレンホース6等と共にこれら二
重管10を貫通孔1a内に余裕をもって配置させること
ができる。このことは、調湿用ホース4として、より径
の大きなホースの使用を可能にする。従来、上記のよう
な調湿用ホースを備える空気調和機においては、この調
湿用ホースを通して換気する機能を具備する空気調和機
も実用化されているが、この場合に、本実施形態の構成
によれば、調湿用ホース4の径をより大きくすることが
できるので、流速をそれほど大きくせずとも充分な換気
量を得ることが可能となる。したがって、流速音を生じ
させずに使用快適性を維持して、換気性能にも優れた空
気調和機を構成することができる。
【0040】以上にこの発明の具体的な実施形態につい
て説明したが、この発明は上記形態に限定されるもので
はなく、この発明の範囲内で種々変更することが可能で
ある。例えば上記形態では、二重管10の内管11と外
管12とをステンレス鋼管で作製した例を挙げたが、外
圧による材料座屈限界も考慮して充分な強度を有するよ
うに厚さ寸法を設定すれば、その他任意の材料を選定し
てこの二重管10を形成することができる。この場合で
も、真空断熱構造ではその真空層の厚みは断熱性能に影
響しないので、真空層の厚さを内管と外管とが接触しな
い範囲で極力小さくすることが可能であり、これによっ
て従来よりも細径化された断熱二重管を作製することが
できる。
【0041】一方、断熱空間15の減圧度合いについて
は、上記形態では1Paよりも高真空にした例を示した
が、この数値に限定されるものではない。例えば、断熱
空間15内に空気よりも熱伝導率の小さなフロンガス等
が残留するような構成等として、真空度をより低くして
形成することが可能である。
【0042】また上記形態では、二重管10における室
外側の端部領域を略90°に曲げ成形したものを例示し
たが、このような形状に限定されるものでもなく、例え
ば全体を真直状にして、内管11の室外側端部にはエル
ボ形状の継手を固着した形状等、その他の形状に形成す
ることができる。また二重管10を曲げ成形しておけ
ば、現地での配管作業に便利ではあるが、冷媒配管が外
径9.5mmくらいより小径であれば、現地にて、配管
ベンダーを用いて簡単に曲げられる。したがって、二重
管10は直管とし、二重管10の継手に繋ぐ通常の(二
重管でない)配管を現地で曲げ加工して、連絡配管を設
置することも可能である。この場合、現地での手数は多
少増加するが、二重管10の製作コストを低減すること
ができる。
【0043】また上記形態では、建屋の壁面1を貫通す
る箇所におけるガス側連絡配管2と液側連絡配管3との
双方に二重管10を設けて構成した例を示したが、ガス
側連絡配管2と液側連絡配管3との一方のみに二重管1
0を設けた構成としても良く、この場合でも、壁面1の
貫通孔1a内で配管類が専有する空間領域が小さくなる
ので、これら配管類の挿通作業が容易になる。
【0044】さらに上記のような二重管10は、建屋の
壁面1を貫通する箇所以外の任意の箇所に設けて構成す
ることも可能であり、また、調湿用ホース4を設けない
その他の形式のセパレート型空気調和機の連絡配管に
も、上記のような二重管10を設けて構成することがで
きる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、請求項1のセパレート型
空気調和機においては、連絡配管の少なくとも一部を、
冷媒が内部を流れる内管とこの内管の外周を囲う外管と
の間に減圧した断熱空間を有する二重管で形成してお
り、この二重管は、その外径寸法を小さくして従来と同
等以上の断熱性能を備えるものとすることができるの
で、例えば建屋の壁面に形成された貫通孔に貫通させる
作業が容易になり、また、貫通孔の径を極力小さくする
ことが可能になって住宅の景観をより良好なものにする
ことができる。
【0046】請求項2のセパレート型空気調和機におい
ては、連絡配管が建屋の壁面を貫通する箇所に上記二重
管を設けた構成であり、したがって上記同様に、建屋の
壁面に形成された貫通孔に貫通させる作業を容易に行う
ことができ、しかも、壁面の貫通箇所以外の連絡配管に
従来同様に断熱材が巻装された配管を用いることによっ
て、全体的な製作費をより安価なものにすることができ
る。
【0047】請求項3のセパレート型空気調和機におい
ては、二重管における内管の両端に各々継手が連設され
ているので、この二重管への室内側連絡配管と室外側連
絡配管の接続を容易に行うことができ、良好な作業性を
維持することができる。
【0048】請求項4のセパレート型空気調和機におい
ては、二重管の室外側端部領域が略90°に折曲形成さ
れているので、この二重管の室外側端部に室外側連絡配
管を接続すれば、この室外側連絡配管はそのまま壁面の
外面に沿って平行に位置するものとなる。したがって、
据付け現場での室外側連絡配管に対する曲げ加工などの
作業を行う必要が少なくなり、これによっても作業性が
向上する。また、壁面からの外方への突出量を極力小さ
くすることができるので、住宅の景観も向上する。
【0049】請求項5のセパレート型空気調和機におい
ては、ガス側連絡配管と液側連絡配管との双方に上記二
重管をそれぞれ設けているので、片側の連絡配管のみに
二重管が設けられている構成に比べ、建屋の壁面の貫通
孔内でのこれら連絡配管の専有空間がさらに小さくな
る。したがって、貫通孔への貫通作業がさらに容易にな
り、また、貫通孔の径をより小さくすることが可能にな
って住宅の景観をさらに良好なものにすることができ
る。
【0050】請求項6のセパレート型空気調和機におい
ては、室内機と室外機との間に設けられる調湿用ホース
等についても、二重管を設けて形成された連絡配管が建
屋の壁面の貫通孔内で占める専有空間が小さくなる分、
この貫通孔に容易に調湿用ホース等を挿通させることが
でき、良好な作業性が維持される。また、より径の大き
な調湿用ホース等を使用することが可能ともなり、これ
によって、例えばこの調湿用ホース等を通して換気を行
う場合に、換気量をより大きくすることができるので、
換気性能が向上した空気調和機とすることができる。
【0051】請求項7の断熱二重管は、請求項1から請
求項6のいずれかのセパレート型空気調和機における二
重管として用いられる形状に形成され、内管と外管との
間に減圧した断熱空間を有するもので、このような断熱
二重管を予め製作しておくことで、空気調和機の据付け
現場では、これを一つの配管部品として他の配管部品と
の接続作業等を行うだけで済み、その他の格別な作業を
行う必要がないので、現場での施工作業を容易に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態でのセパレート型空気調
和機において、建屋の壁面に形成された貫通孔を通して
配置された断熱二重管を示す断面図である。
【図2】上記貫通孔内での配管類の配置状態を示す模式
図である。
【図3】従来のセパレート型空気調和機において、建屋
の壁面に形成された貫通孔内での配管類の配置状態を示
す模式図である。
【符号の説明】
1 壁面 1a 貫通孔 2 ガス側連絡配管 3 液側連絡配管 4 調湿用ホース 10 二重管 11 内管 12 外管 15 断熱空間 16・17 継手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 信幸 大阪府大阪市北区中崎西二丁目4番12号 梅田センタービル ダイキン工業株式会社 内 Fターム(参考) 3H036 AA02 AB33 3L054 BC04 3L055 AA01 DA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内機と室外機とが連絡配管を介して相
    互に接続されるセパレート型空気調和機であって、 上記連絡配管の少なくとも一部を、冷媒が内部を流れる
    内管(11)とこの内管(11)の外周を囲う外管(1
    2)とが設けられて内管(11)と外管(12)との間
    に減圧した断熱空間(15)を有する二重管(10)で
    形成していることを特徴とするセパレート型空気調和
    機。
  2. 【請求項2】 連絡配管が建屋の壁面(1)を貫通する
    箇所に、上記二重管(10)を設けていることを特徴と
    する請求項1のセパレート型空気調和機。
  3. 【請求項3】 上記二重管(10)における外管(1
    2)の両端部から各々突出する内管(11)の両端に、
    室内機から延びる室内側連絡配管と室外機から延びる室
    外側連絡配管とが各々接続される継手(16)(17)
    をそれぞれ連設していることを特徴とする請求項2のセ
    パレート型空気調和機。
  4. 【請求項4】 建屋の壁面(1)を貫通して突出する上
    記二重管(10)の室外側端部領域を、略90°に折曲
    形成していることを特徴とする請求項2または請求項3
    のセパレート型空気調和機。
  5. 【請求項5】 ガス冷媒が流れるガス側連絡配管と、液
    冷媒が流れる液側連絡配管との双方に、上記二重管(1
    0)をそれぞれ設けていることを特徴とする請求項1か
    ら請求項4のいずれかのセパレート型空気調和機。
  6. 【請求項6】 室内機と室外機とがさらに調湿用ホース
    (4)や換気ホース等で相互に接続されることを特徴と
    する請求項1から請求項5のいずれかのセパレート型空
    気調和機。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかのセパ
    レート型空気調和機における二重管(10)として用い
    られる形状に形成され、内管(11)と外管(12)と
    の間に減圧した断熱空間(15)を有することを特徴と
    する断熱二重管。
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