JP2003155620A - 紡糸口金パック及び該紡糸口金パックを用いた紡糸方法 - Google Patents

紡糸口金パック及び該紡糸口金パックを用いた紡糸方法

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JP2003155620A JP2002253568A JP2002253568A JP2003155620A JP 2003155620 A JP2003155620 A JP 2003155620A JP 2002253568 A JP2002253568 A JP 2002253568A JP 2002253568 A JP2002253568 A JP 2002253568A JP 2003155620 A JP2003155620 A JP 2003155620A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融紡糸において、溶融ポリマーが紡糸口金
パック流入口に導かれ分配、濾過、整流等のプロセスを
通過後口金紡糸孔により吐出される間、ポリマー劣化、
異常滞留、温度斑、不均一分配に起因する紡出糸の品質
斑、断糸等の発生を低減できる紡糸口金パックを提供す
る。 【解決手段】 上記課題はトップインサート2、分配板
3、及び口金7が流入ポリマーの流動方向に配置されて
おり、環状の分配孔16を含む最外環状領域と中心領域
との単位面積当たりの吐出流量の比を1.2〜2.0と
し、前記中心領域から最外環状領域に至る環状領域から
の単位面積当たりの吐出流量が中心から外周に向けほぼ
リニアに増加させ、分配孔16の吐出圧力損失が0.7
kg/cm2以上50kg/cm2以下の範囲内の何れかの値でほぼ
一定となるように孔径、孔長寸法が形成するとともに、
同一環状領域において全て同一孔径、孔長となるように
形成することによって解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡糸用パック及び
紡糸方法に関し、詳しくは溶融ポリマー(単に「ポリマ
ー」と言う。)がリッドから流入するパック内でのポリ
マー異常滞留、ポリマー劣化、ポリマー温度差を改善す
る紡糸口金パック及びこのパックを用いた紡糸方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、特に合成繊維の紡糸に用いられて
いる従来の紡糸口金パックとしては図11に示す構造の
ものが一般的である。この紡糸口金パックは、ポリマー
流入口9を有するトップインサート2、サンド層8の上
部に前濾過の為とサンド層8を抑える為のフィルター層
10、サンド層8のサンドを漏らさない為とポリマーの
超精密濾過を行う為のフィルター層5、フィルター層5
をバックアップしてポリマーを口金7の上部に導く整流
孔11を有するブリッジプレート6、及び、紡糸孔13
を備える口金7により構成されており、ポリマーは紡糸
孔13より糸条として紡出される。
【0003】この様な従来の紡糸口金パックでは、流入
口9から流入したポリマー流がフィルター層10、サン
ド層8及びフィルター層5の各中央部に集中して流れ、
外周部には非常に流れにくい構造になっている。この
為、口金7中央部から吐出される糸条は熱劣化の少ない
吐出流量の多い糸条となり、外周部の紡糸孔からの糸条
は熱劣化の大きい吐出流量の少ない糸条として紡出さ
れ、その結果、この口金から生産される繊維の糸質は単
糸間繊度斑が大きく、化学的・物理的特性の異なる繊維
になると共に、断糸率が高くなるという問題があった。
【0004】以上の問題の内、口金上部でのポリマー流
斑を改良する方法として、口金紡孔の孔径や孔長により
吐出圧を上げ、各紡糸孔からポリマーをより均一に吐出
させる方法が世界的に行われつつあり、それにより単糸
繊度斑の改良はかなり改良されるが、その他の化学的
(染色斑、変色等)、物理的(強度、伸度、熱的性質
等)品質、及び断糸率等の改良は余りできていない。
【0005】その為、従来から紡糸口金パックに導入さ
れたポリマーが滞留することなく、紡糸孔上部に均一に
流動する様種々の提案がなされてきた。
【0006】円筒形の紡糸口金パックとして、特開昭5
0−14814号公報には、単位面積当たりのポリマー
通過量が中心部から外周部に向かうに従って大となる様
に形成せしめた分配板又はブリッジプレートをパック本
体中に設けた紡糸口金パックが提案されている。しか
し、この公報には単位面積当たりのポリマー通過量を如
何なる具体的方法で孔径、孔長、孔数を規定すればよい
か数値的に記載されておらず、具体性に欠ける。
【0007】また特開平11−350236号公報に記
載された紡糸口金パックは、ポリマーの流動方向順に流
入ブロック、整流板及び紡糸用口金を組み込み、整流板
の流入面、流出面にそれぞれ空間域を設けると共に整流
板の整流孔に絞り部を設け、この整流孔数を整流板の外
周部ほど多くする様に構成されたものである。
【0008】しかし、特開昭50−14814号公報に
ついて指摘したように、特開平11−350236号公
報においても整流孔の絞り部孔径、孔長、及び孔数を決
めるべき規定がなく具体性がない。
【0009】又、特開2000−265316号公報に
は、流入ブロックと複数個の整流孔を備えた整流板と複
数個の紡糸孔を備えた口金とがポリマーの流動方向順に
配置され、整流孔及び紡糸孔は同心円を描くように配置
された紡糸口金パックが開示されている。その整流板は
口金の中心とその中心から最も離れて位置する紡糸孔の
中心との距離をRとした時、口金中心から0.7R以上
の範囲に少なくとも1列の整流孔を有し、かつ、整流孔
の孔径をD、長さをLとしたとき、口金の中心から0.
7R以上の範囲に位置する整流孔のD4/Lの値の総和が
口金の中心から0.7R未満の範囲に位置する整流孔の
4/Lの値の総和の1.5〜4倍の範囲内にする紡糸口
金パックを提案している。しかし、本号公報も整流孔の
孔径、孔長、及び孔数の規定が比率のみの規定であるた
め具体性がない。
【0010】さらに別の方法として、特開2001−8
9927号公報には、パック内において口金吐出部の上
流側に配置された整流板に複数個の整流孔を配置する
時、整流板中心から最外周までの距離の0.6倍以下0
を含む部分の整流孔開口面積の総和とこの外周部の整流
孔開口面積の総和の比が、内側の総和より大なるパック
整流板が提案されている。しかし、この公報も比率のみ
であり具体性がない。
【0011】上記従来技術に共通する考えは、特開昭5
0−14814号公報の思想と同じであり、ただ整流孔
(又は分配孔)の孔径、孔長、孔数を中心部と外周部で
の比率を規定したものであり、具体的数値が規定できな
い提案であると共に実施例等の条件において、不足して
いる条件を実現可能な条件で検証しても、その改善効果
は少ない。
【0012】さらに矩形紡糸口金パックの従来技術とし
ては、特開昭48−67510号公報には、粒状もしく
は粉末状濾過材を充填するパックにおいて、濾過材充填
部分に仕切板もしくは仕切網を設けたパックが提案され
ている。しかし、この公報ではサンド層のサンドの偏り
を低減するだけであり、ポリマー流の均一分配、均一温
度化も不十分であり、また、デッドスペースをなくすこ
とまで考慮されておらず、ポリマー流入口直下のポリマ
ーほど多量に流れ、パック外周面付近にはポリマーは少
量しか流れない構造となっている。そのためパック外周
面付近ではパック壁面の影響によりポリマー温度、流速
が低下、ポリマー粘度が上昇し、滞留時間が長くなると
共に劣化したポリマーを多く発生させるという問題があ
った。
【0013】また特公昭53−44574号公報には、
2つ以上のポリマー流入口を有する1枚ものよりなる矩
形の上蓋、その1つ1つのポリマー流入口に対応して等
容積に分割された分割室を有し、そこに濾過材が充填さ
れた分配板を設けた紡糸パックが提案されている。しか
しこの公報の分割室は劣化ポリマーを作りやすい構造に
なっており好ましくなく、特開昭48−67510号公
報と同様の問題がある。
【0014】他の方法として特公昭54−142314
号公報には、複数個のポリマー流入口を有する上蓋より
流入されたポリマーを一度逆三角形部、及び、その底部
にスリット部を有する均一吐出装置とで形成された滞留
部に滞留させ、スリットからポリマー流を均一に吐出さ
せる事を特徴とするパック構造が提案されている。しか
し、この公報にはポリマー流がスリットから吐出した
後、サンド層、分配板を経て、口金から吐出されるまで
にポリマーを均一に分配させる構造にはなっていないた
め、スリット部直下を流れるポリマーほど多量に流れ、
パック外周面を流れるポリマーは流量が少なく、滞留し
やすくなり、得られる繊維の品質が異なり好ましくな
い。
【0015】以上の如く種々の提案がなされてはいる
が、ポリマーを均一に分配するための手段としては不十
分であるか、或いは具体化する為に整流孔(又は分配
孔)の孔径、孔長、及び孔数を規定する条件が明示され
ておらず、具現化できない提案である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリマー劣
化が少なく、異常滞留がなく、ポリマー温度斑が少な
く、これらに起因する紡糸中での紡糸やその後の糸加工
(延伸、仮撚加工、製織工程等)における断糸、毛羽等
が少なく、糸質斑の発生を低減できる紡糸口金パック及
び該紡糸口金パックを用いた紡糸方法を提供する事にあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明に係る紡糸口金パックは、ポリマー流入口を有す
るトップインサート、同心状の環状領域に配置された複
数個の分配孔を有する分配板、及び複数個の紡糸孔を有
する口金を、ポリマー流動方向に有する紡糸口金パック
であって、 最外環状領域からの単位面積当たりの吐出
流量(Qo)と中心領域からの単位面積当たりの吐出流
量(Qi)との比(Qo/Qi)が1.2〜2.0となる
ように構成され、且つ、前記中心領域から最外環状領域
に至る環状領域からの単位面積当たりの吐出流量が中心
から外周に向け漸増するように構成されており、更に、
前記分配孔は、口金当たりの吐出流量、紡糸温度、ポリ
マー粘度に基づいて、吐出圧力損失が0.7kg/cm2以上
50kg/cm2以下の範囲内での何れかの値でほぼ一定とな
るように、その孔径、孔長寸法が形成されると共に、同
一環状領域において全て同一孔径、孔長となるように形
成されていることを特徴とする。
【0018】前記紡糸口金パックは、前記分配板が矩形
断面形状を有し、該分配板は、有効分配板面積を、該矩
形の各短辺を底辺とし高さを同じくする一対の二等辺三
角形領域からなる第1領域と、これら一対の二等辺三角
形領域を除く残領域からなる第2領域とを、第1領域の
面積(S1)と第2領域の面積(S2)との比(S2/
S1)が1以上3以下となるように設定し、中心領域か
らの単位面積当たりの吐出流量(Qi)と第1領域内の最
外環状領域からの単位面積当たりの吐出流量(Qo1)と
の比(Qo1/Qi)、及び、中心領域からの単位面積当
たりの吐出流量(Qi)と第2領域内の最外環状領域から
の単位面積当たりの吐出流量(Qo2)との比(Qo2/Q
i)が1.2〜2.0となるように構成し、更に、単位
面積当たりの吐出流量比(Qo1/Qi)が(Qo2/Qi)
より大きくなるように前記分配孔が形成されていること
を特徴とする。
【0019】また、矩形断面形状を有する分配板におい
て、有効分配板面積における長辺の短辺に対する長さの
比と前記吐出流量比(Qo1/Qi)を前記吐出流量比
(Qo2/Qi)より増加させる割合の関係は、下記の条
件(1)、(2)を満足させることを特徴とする。 (1)1<(長辺/短辺)≦3 の場合 (Qo1/Qi)−(Qo2/Qi)≦0.4 (2)3<(長辺/短辺) の場合 (Qo1/Qi)−(Qo2/Qi)>0.4 ここで、本明細書において「同心状の環状」は、同心円
のような円形の環状、同心配置された正多角形の環状の
他、正多角形以外の多角形(例えば矩形)の環状を含む
意として用いている。
【0020】また、本明細書において「分配板の中心領
域」とは、分配板の外形に沿う最外周環状領域から内周
に向けて順次囲繞される環状領域の、もっとも内側にあ
る最内周環状領域、或いは斯かる最内周環状領域によっ
て囲まれる分配孔群が配置されている領域を意味し、具
体的には、(イ);分配板の中心部に1個の分配孔を設
ける場合は、これらの中心部の分配孔の外隣に環状配置
された分配孔の中心を結ぶ円周又は多角形周と更に外隣
に環状配置された分配孔の中心を結ぶ円周又は多角形周
との中間の円周又は多角形周で囲まれる円又は多角形の
面積を意味し、(ロ);断面が矩形の場合であって、分
配板の中心部に1列で複数個の分配孔を設ける場合は、
これら一列の分配孔の外隣に環状配置された分配孔の中
心を結ぶ矩形周と、前記一列の分配孔の中心を結ぶ直線
との中間に位置する矩形周で囲まれる矩形の面積を意味
し、(ハ);前記(イ),(ロ)以外の場合は、最内側
に環状配置された分配孔の各中心を結ぶ円周又は多角形
周と更に外隣に環状配置された分配孔の各中心を結ぶ円
周又は多角形周との中間の円周又は多角形周で囲まれる
円又は多角形の面積を意味するものとして用いている。
【0021】さらに、本明細書において、前記中心領域
以外の単位面積当たりの吐出流量を決める環状領域は、
注目する環状配置された分配孔の各中心を結ぶ円周又は
多角形周と、その内外両隣にある2つの環状配置(又は
直線状配置)された分配孔の中心を結ぶ円周、直線又は
多角形周との中間にある2つの円周又は多角形周によっ
て囲まれる環状の面積である。
【0022】前記分配板の分配孔数の密度は、有効分配
板面積で単位面積当たりの分配孔数が0.7個/cm2以上
2個/cm2以下であること、ポリマー流入口からのポリマ
ー流を円周方向に導くトップインサートの導入面角αが
140°≦α≦170°であること、分配孔が絞り部を
有していること、各分配孔にポリマー流が滞留なくスム
ーズに流入するよう設けられた同心円周溝状又は分水嶺
状のポリマー流路を分配板の上部もしくは上下部に設け
ること、そして分配板の配置としてトップインサート、
分配板と配置するとき分配板の上流側及び下流側の双方
又は一方にポリマー濾過用のフィルターを設けることに
より、より好ましく用いることができる。
【0023】また、本発明の上記課題は、上記した紡糸
口金パックを用いた紡糸方法により達成される。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について以下に
図1〜10を参照して説明する。なお、全図を通じ、同
様の構成部分には同符号を付した。
【0025】まず、本発明に係る紡糸口金パックの第1
実施形態について、以下に図1〜3を参照しつつ説明す
る。
【0026】図1に示す紡糸口金パックは、円筒形をし
たパックケース1内に、ポリマー流入口9を有したトッ
プインサート2を有し、流入ポリマーを中心部から外周
部に導く導入面角αを有するポリマー溜20を有してい
る。この導入面角αは、分配板3との協動により、導入
されたポリマーを外周部迄、設定されたポリマー流量を
分配させる為に重要であり、その角度範囲は、140°
以上170°以下であることが望ましい。この導入面角
αが170°を超えると外周部へのポリマー分配が不十
分となり、140°より小さくなるとトップインサート
2が高くなると共にポリマー溜20が大きくなり、それ
に伴いポリマー滞留時間が増加し、熱劣化を起こす原因
となる。
【0027】分配板3の上部にポリマーを濾過するフィ
ルター層10を設けることが好ましく、フィルター層1
0は、ポリマー中の大きな異物を濾過し、ポリマー溜2
0の外周部に決められたポリマー流量を吐出始めに導く
作用を為す。図1の分配板3は、同心円状(同心状の環
状)に配置された分配孔16を有している(図3参
照)。この分配板3とトップインサート2の形状によ
り、異常滞留を起こすことなく、分配板3の最外環状領
域に配置される分配孔16が中心領域に配置される分配
孔16より単位面積当たりの吐出流量が1.2〜2.0
倍多量に分配されるように構成されている。この値が
1.2倍より小さいと、紡糸口金7上部のポリマー溜1
2の外周部へのポリマー流が不足する為、外周部に流れ
るポリマーの温度が低くなり、十分な分配効果を得難く
なる、一方この値が2.0倍を超えると、紡糸孔13外
周部からの吐出ポリマー温度が高くなり、それにより得
られた紡出糸は、口金中心方向にベンディングする欠点
が大きくなり好ましくない(図11に示した従来の紡糸
口金パックでは、パック中央部に多くのポリマー量が流
れ、また、パック中央部では放熱される部分が非常に少
ないためポリマー温度は最も高く保たれる部分であり、
他方、外周部においてはポリマー量が少なく、さらに、
パック外周部からの放熱も大きくなり、従って、ポリマ
ー温度も最も低下し、粘度も大きくなることにより流動
性を低下させる為、滞留量も大きくなると共に口金上部
への均一分配ができなくなる構造であった。)。
【0028】上記構成を採用したことにより、従来の欠
点であったパック内での外周部におけるポリマー温度低
下を防ぎ、パック内部の至る所でのポリマー温度差を少
なくする事によって、ポリマー粘度差が少なくなると共
にパック内部のポリマー流速は外周部ほど速くなり、滞
留しやすい外周部のポリマーを洗い流す効果がある。
【0029】分配板3によって分配されたポリマー流
は、下部に設けられたサンド層8により濾過され、サン
ド層8の下部に設けられたフィルター層5によりサンド
を保持すると共にサンド層8で濾過されなかった異物を
濾過する事ができる。これらの濾過群は、分配板3のポ
リマー分配を僅かに均一分配させる方向に働くがその程
度は少ない。次のブリッジプレート6はフィルター層5
を通過したポリマー流の分配を損なうことがないよう整
流孔11の孔径、孔長、及び孔数を有するものであると
共に上部のパック構造体(フィルター層5、サンド層
8、分配板3、フィルター10)を十分に支持する力学
的特性を有する必要がある。このブリッジプレート6を
通過したポリマー流は下部の紡糸口金7との間に形成さ
れたポリマー溜12に分配され、紡糸口金7にほぼ均一
に配置された紡糸孔13により吐出され紡出糸となる。
【0030】これらの紡糸孔13は、吐出圧力損失(Δ
P)が単孔当たりの吐出流量より計算され(後に計算式
を示す)、ΔPが15〜80kg/cm2に通常設計される。
これによりポリマー溜12では中心部から外周部に向か
うに従って単位面積当たりのブリッジプレート6からの
ポリマー流入量は大きくなっているが、紡糸孔13のΔ
Pにより各紡糸孔13からの吐出流量は均一化されると
共にポリマー粘度も均一化されている為、紡出糸条は断
糸する事もなく、品質的にも繊度斑及び化学的・物理的
特性も均一化された糸条が長期安定的に生産できる。
【0031】特に、紡糸開始数分後にて本生産にはいる
ことができることも大きな特徴である。この理由は、パ
ック内部のポリマー流が各パック部品の外周部ほど速く
流れること、パック内全てのポリマー流路は常に流動す
る構造であること、更に、口金7の上部ポリマー溜12
では外周部から中心部にポリマーが流動する構造であ
り、吐出始めのパック内部の空気も吐出開始でポリマー
流により、ポリマー溜12の中心部に集められ、中心部
の紡糸孔13より排出されることによるものである。
【0032】図2は、分配板3の上部又は上下部に分水
嶺状のポリマー流路14を設けた図であり、(イ)はこ
の平面図、(ロ)は上部のみに分水嶺状のポリマー流路
を設けた分配板であって図2(イ)のA−A線に沿う縦
断面図、(ハ)は上下部に分水嶺状のポリマー流路を設
けた分配板であって図2(イ)のA−A線に沿う縦断面
図である。図2の分配板では、中心の分配孔16を核と
した最密充填配列状に分配孔を配置している。
【0033】図2(イ)に示す配置状態では、環状に配
置された分配孔16の中心を結ぶ線は正六角形となって
いる。ΔPを決める分配孔16は図2では不明確である
が外周部に向かって孔径が請求項1の条件を満たすべく
大きくなっている。
【0034】分水嶺状ポリマー流路14は分配板3の上
部に設けることにより、上部表面のポリマー流れの悪い
部分を排除する。これにより皿部15を経て分配孔16
へスムーズにポリマーを導くことができる。図2(ロ)
に示す分配板3は、分配孔出口を適切な曲率に拡大させ
た吐出拡大部17を形成している。図2(ハ)に示す分
配板3は、分配板上部に設けた分水嶺状ポリマー流路1
4及び皿部15を下部にも設けているが、これらを下部
に設けることによって、分配板3の下部面とサンド層8
(図1参照)上部との間でポリマー滞留部をより少なく
することができる。
【0035】図3は、同心円周上に分配孔16を配置さ
せ、この分配孔16に絞り部19を設けた1実施形態で
あり、図3(イ)は平面図、図3(ロ)は図3(イ)の
B−B線に沿う断面図、図3(ハ)は図3(ロ)の他の
態様を示す断面図である。
【0036】図3(イ)、(ロ)に示すように、分配板
3の上部には、同心円周溝状のポリマー流路18が形成
され、このポリマー流路18の溝底に分配孔16、絞り
部19が開口している。同心円溝状のポリマー流路18
は、分配板3上部面のポリマー滞留部を少なくする。ま
た図3(ロ)に示す吐出拡大部17は下部表面での滞留
部を少なくする。図3(ハ)は、同心円周溝状のポリマ
ー流路18を分配板3の下部にも設けた例である。
【0037】分配孔16,絞り部19は、口金当たりの
吐出流量、紡糸温度、ポリマー粘度に基づいて、吐出圧
力損失が0.7kg/cm2以上50kg/cm2以下の範囲内の何
れかの値でほぼ一定となるように、その孔径、孔長寸法
が形成される。分配孔の吐出圧力損失が0.7kg/cm2
り小さいと、(Qo/Qi)が1.2より小さくなり、従
って、最外周領域へのポリマー流が不足し本発明の効果
が得られなくなる。逆に、50kg/cm2を超えるとポリマ
ー流入口9での圧力は、その下部のフィルター10、分
配板3、サンド層8、フィルター層5、口金7による圧
力損失の和であるため非常に高くなり、紡糸開始からの
生産時間が短くなることから好ましくない。分配孔吐出
圧力損失(ΔP)は、以下の計算例により計算すること
ができる。
【0038】分配孔19,16を有する場合は、分配孔
19のΔPと分配孔16のΔPを個々に計算し加算した
値を本発明で規定したΔPとする。因みに、絞り部のな
い分配孔の場合〔図3(ロ)、分配孔16〕は、分配孔
16のΔPを計算するだけでよい。このΔPは、次式に
より計算することができる。 ΔP=(8・η・Q・L)/(π・d4)・・・ η:溶融粘度 Q:吐出流量 L:分配孔長さ d:分配孔半径 溶融粘度ηは紡糸ポリマー吐出流量Q、分配孔半径d等
から剪断速度γを下記式より求め、事前に測定しておい
た使用するポリマーの紡糸温度での剪断速度と溶融粘度
のデータから計算されたηに相当する粘度を求めればよ
い。
【0039】γ=(4・Q)/(π・d3)・・・ 次に、本発明に係る紡糸口金パックの第2実施形態につ
いて、以下に図4〜6を参照しつつ説明する。図4は紡
糸口金パックの縦断面図であり、図5は分配板の平面図
である。なお、上記第1実施形態と同様の構成部分につ
いては同符号を付し、説明を簡略化又は省略する。
【0040】第2実施形態の紡糸口金パックは、全体形
状が直方体であり、平面形状が矩形即ち長方形をしてい
る例である。分配板3は、全体形状が直方体であり、図
5に示すように、平面視において分配孔16が格子状に
配列されている。なお、格子状配列の格子は、四角格子
が一般的であるが、三角格子も可能であり、格子は必ず
しも直交せず、適宜変形され得る。
【0041】本発明では、この格子配列を、図5に仮想
線で仕切って示すように、外周側から内側に向かって同
心状に順次囲繞する矩形環状領域の各々に、分配孔16
が配置されており、これら幾重かに環囲する矩形環状領
域において、最外環状領域からの単位面積当たりの吐出
流量(Qo)と中心領域からの単位面積当たりの吐出流
量(Qi)との比(Qo/Qi)が1.2〜2.0となる
ように構成され、且つ、前記中心領域から最外環状領域
に至るに従い単位面積当たりの吐出流量が中心から外周
に向け漸増するように分配孔16を形成する。
【0042】斯かる紡糸口金パックでは、ポリマー流入
口9から導入されたポリマー流を短辺側に導く導入面角
β(図4(イ))が140°≦β≦170°であること
が望ましい。
【0043】図4(ロ)のポリマー流入口9からポリマ
ー流を中心部から外周部へ短辺方向に導く導入面角γは
図4(イ)の導入面角βが決まるとおのずと決定され
る。
【0044】分配板3は、図5に示すように長方形断面
形状を有する場合は、短辺に沿う分配孔は長辺に沿う分
配孔に比べてポリマー流入口9からの距離が相対的に大
きくなる。そのため、短辺に沿う外周領域と長辺に沿う
外周領域の単位面積あたりに流れるポリマー吐出流量を
同じにしたのでは、短辺に沿う外周領域のポリマー流が
長辺に沿う外周領域のポリマー流に比べて流量が不足
し、温度分布にバラツキを生じる傾向がある。
【0045】そこで、矩形の分配板3では、図6に示す
ように、有効分配板面積を、該長方形の各短辺を底辺と
し高さを同じくする一対の二等辺三角形領域A,Aから
なる第1領域と、これら一対の二等辺三角形領域A,A
を除く残領域Bからなる第2領域とを、第2領域(B)
の面積S2と第1領域(A,A)の面積S1との比(S
2/S1)が1以上3以下となるように設定し、第1領
域(A,A)内の最外周環状領域からの単位面積当たり
のポリマー吐出流量(Qo1)と中心領域からの単位面積
当たりのポリマー吐出流量(Qi)との比(Qo1/Qi)
が、第2領域Bの最外周環状領域からの単位面積当たり
のポリマー吐出流量(Qo2)と中心領域からの単位面積
当たりのポリマー吐出流量(Qi)との比(Qo2/Qi)
より大きくなるように分配孔16を形成することによ
り、パック短辺側へのポリマー流量を確保している。
【0046】前記吐出流量比(Qo1/Qi)を前記吐出
流量比(Qo2/Qi)より大きくする割合は、分配板の
寸法等に応じて好適な設計がなされるが、分配板3の有
効分配板面積における長辺の短辺に対する長さの比との
関係が下記の条件(1)、(2) (1)1<(長辺/短辺)≦3 の場合 (Qo1/Qi)−(Qo2/Qi)≦0.4 (2)3<(長辺/短辺) の場合 (Qo1/Qi)−(Qo2/Qi)>0.4 を満たしていればよく、この式を満足するように分配孔
16を形成することで、ポリマー流が最も流れ難い有効
分配板面積の四隅にも望ましい流量を導くことができ
る。
【0047】なお、有効分配板面積は、 第1領域
(A,A)と第2領域Bとの総和であり、図6に斜線で
示した長方形の面積である。また、中心領域は、図5に
斜線を施した領域であり、分配孔16が2列の直線上に
等間隔で配置されているが、この場合の中心領域は、本
明細書では、各分配孔16が矩形周上に配置されている
と見る。
【0048】次に、本発明に係る紡糸口金パックの第3
実施形態を図7、8を参照しつつ説明する。図7は紡糸
口金パックの縦断面図を示し、図8はその紡糸口金パッ
クに組み込まれている分配板を示している。図8中、仮
想線は、環状領域を区切る線であり、斜線を施した部分
は、分配板の中心領域を示し、この例の中心領域では、
7個の分配孔16が1列に配列してある。
【0049】第3実施形態の分配板3は、上面が角錐台
状をしており、この様な形態にすることによりポリマー
溜20の容積が少なくなり、ポリマー滞留時間を短くす
ることができ、ポリマーの劣化を防ぐことができる。な
お、分配板の上面は角錐状とすることもできる(図示せ
ず)。
【0050】次に、本発明に係る紡糸口金パックの第4
実施形態について図9を参照しつつ説明する。第4実施
形態の紡糸口金パックは、分配板3の入口側及び出口側
の双方において、ポリマー流がスムーズに分配孔16内
に流入するように、少なくとも同一環状領域上に配置さ
れた分配孔16が溝底に位置する矩形の環状溝によって
形成されるポリマー流路18を有する。該溝の断面形状
は、例えば、半円形又はV字状とすることができる。ま
た、ポリマー流路18を構成する矩形の環状溝は、図示
の如くコーナー部を連通させることができる。
【0051】分配孔16には、絞り部19を設けること
ができる(図9(ハ)参照)。なお、絞り部19は、図
9(ハ)に示すように図の上から分配孔16、絞り部1
9、分配孔16の順に構成されても良いし、図示しない
が、分配孔16、絞り部19と構成されているだけでも
よい。
【0052】次に、本発明に係る紡糸口金パックの第5
実施形態について、図10を参照して説明する。
【0053】図10に示す紡糸口金パックは、不織布製
造法の1つであるスパンボンド法等に用いられる矩形紡
糸パックであって、分配板の有効分配板面積が600c
2を超える大型のものである。このような紡糸口金パ
ックでは、トップインサート2のポリマー流入口9を、
有効分配板面積が600cm2以内に少なくとも1つ設
けるようにすることが望ましい。図示の例では、2つの
有効分配板面積が設定されており、その各有効分配板面
積について第1領域A、第2領域B、及び各環状領域が
設定される。図には有効分配板面積は2つしか描かれて
いないが、それ以上の数となる場合は分配板の長辺方
向、及び、又は、短辺方向に長く連寝ていけばよい。
【0054】
【実施例】先ず、平面視円形の分配板を有する紡糸口金
パックを用いて、本発明の実施例と、比較例とについて
行った試験について以下に説明する。
【0055】固有粘度〔η〕が0.63で酸化チタンを
0.3重量%含有するポリエチレンテレフタレートを溶
融温度290℃、紡糸速度3100m/minで紡糸し巻き
取った。更に、その後の延伸工程により延伸速度100
0m/minの延伸機で延伸熱処理し、延伸時の断糸率を測
定すると共に延伸糸を染色し、繊度斑の評価を5段階で
行った(1,2,3,4,5の5段階で5が最もよいも
のである)。各評価項目は下記の定義の通りである。 紡糸断糸率:紡糸断糸率(回/ton)=紡糸中に発生し
た断糸回数/生産量(ton) 延伸断糸率:延伸断糸率(%)=(延伸時の断糸発生錘
数/全延伸錘数)×100 本発明請求項1を満足する分配板の有効直径が70mm絞
り部のない分配孔長20mmを有する紡糸口金パックを用
い、348デニール96フィラメントPOY(348De/96
F)の糸条を紡糸温度290℃で通常のフィラメント油
剤を0.8%付着させ巻き取った。分配孔中央部から外
周部に向かって図2の分配板の如く円周上に配列し、第
1〜4列とし、各分配板条件である分配孔径、分配孔の
吐出圧力損失(ΔP)、全吐出流量(cc/sec)、全分配
孔数を分配板有効面積で除した単位面積当たりの分配孔
密度(個/cm2)、中心領域の単位面積当たりの吐出流
量を1とした時における最外環状領域の単位面積当たり
の吐出流量比QO/Qi等のデータを表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】表1中、P.C.D.は、分配孔のピッチ円周直
径(円周上に並ぶ分配孔の中心を結んだ円の直径)であ
る。
【0058】実施例1は全吐出流量、平均分配孔数密度
(個/cm2)、中心領域と最外環状領域との単位面積当
たりの吐出流量比QO/Qi及び吐出圧力損失ΔPを表1に
示す如くにし、これらを本発明の規定範囲内に設定する
ことにより、各列の分配孔径を算出決定したものであ
る。
【0059】実施例2は各列の分配孔径を一定に分配孔
数密度(個/cm2)、ポリマーの吐出流量比(QO
Qi)、全吐出流量(cc/sec)を本発明の規定で設定す
ることにより、ΔP、各列の分配孔数が算出決定され
る。
【0060】実施例3はPOY(120D-48F)の全吐出流量
を0.548cc/secにした以外は実施例1と同一紡糸条件
で、同一分配孔設定条件により、各列の分配孔径を算出
決定した。
【0061】実施例4は実施例2と吐出流量以外は全て
同一条件でΔPを算出した。
【0062】比較例1は、図11で示した従来から最も
一般的に使用されている紡糸口金パックの構造で吐出流
量、各列の分配孔数、ΔPを設定し、各列の分配孔径、
QO/Qiを算出した。
【0063】比較例2は実施例1と同一紡糸条件で分配
孔径を全て同一にした以外同一分配板条件で特性値を算
出した。当然のことであるが比較例1,2共にQO/Q
iは、1と算出される。
【0064】これら5例のPOY紡糸条件での紡糸安定
性、延伸工程での工程安定性、及び糸質評価を行い表2
に示す。
【0065】
【表2】
【0066】表2から明確な如くいずれの実施例におい
ても比較例に比べ、紡糸延伸工程での安定性、品質安定
性が際立って優れている。
【0067】これらの原因は各紡出孔から得られる紡出
糸全ての単糸の化学的・物理的特性が均一化された為で
あり、実施例全ての各延伸糸の破断強伸度を測定する
と、強度、伸度共に本実施例の延伸糸は全て大であり、
それらのバラツキも非常に少ない事実から上記の優れた
特性を示すものである。
【0068】また、表1,2には記載されていないが各
実施例と比較例におけるポリマー吐出開始から本巻きに
移れる時間(この時間は紡出糸条を高速ウエストエアー
ガンで約2800m/minの速度で引き取っており、この
状態を観察することにより、断糸や熱劣化ポリマーによ
る変色が無くなる時間から決められる。)を5分単位で
整理すると、実施例1,2においては約5ないし10分
後に本巻きに移れる。実施例3,4においても、10分
程度で本巻きに移れる。比較例1は60分以上であり比
較例2はやや速く50分程度であった。これら比較例は
口金外周部での断糸が非常に多く発生し、また断糸の周
期性が見られる。これは外周部の熱劣化による分解ポリ
マーが低粘度化し、外周紡糸孔から吐出されやすくな
り、分解ポリマーがほぼ吐出してしまうと次の新たなポ
リマーが滞留部で分解する時間が必要となり、その為に
周期性が観察されたと思われる。
【0069】次に、図8に示した矩形紡糸パックについ
て、紡糸断糸率及び延伸断糸率に関して、従来品との比
較試験を行った結果について以下に説明する。
【0070】固有粘度〔η〕が0.63で酸化チタンを
0.3重量%含有するポリエチレンテレフタレートを溶
融温度290℃、紡糸速度3000m/minで紡糸し巻き
取り、更にその後の延伸工程により、延伸速度1000
m/minの延伸機で処理し、紡糸時及び延伸時における断
糸回数から紡糸断糸率を算出した。
【0071】実施例5〜8の紡糸口金パックは、矩形長
辺が20cmと短辺が10cmからなる有効分配板面積を有
する分配板を組み込んだ矩形紡糸パック用い、ポリエス
テルを500デニール200フィラメントPOY(500D
/200F)の糸状を紡糸温度290℃で通常のフィラ
メント油剤を0.7%付着させ巻き取った。
【0072】分配板の分配孔の配列はいずれの条件にお
いてもほぼ均一に格子状に配列されており、更に、1つ
の第1領域(A)の面積が35.7cm2に統一されてい
る。また、各分配板条件である分配孔圧力損失(Δ
P)、全吐出流量(cc/sec)、全分配孔数を分配板有効
面積で除した単位面積当たりの分配孔数(個/cm2)、
中心領域と第1領域(A)及び、第2領域(B)内の最
外環状領域における単位面積当たりの吐出流量比(Qo1
/Qi)、(Qo2/Qi)等のデータを表3に示す。孔径
は表3に示されていないが上記の条件から各領域におけ
る分配孔径を算出、決定している。
【0073】
【表3】
【0074】実施例5は全吐出流量、単位面積あたりの
分配孔数、中心領域と第1領域(A)及び、第2領域
(B)内の最外環状領域における単位面積当たりの吐出
流量比(Qo1/Qi)(Qo2/Qi)、分配孔の圧力損失
ΔP、孔長、角度αを表3に示す如くに設定し、各領域
分配孔径を算出、決定したものである。
【0075】実施例6は実施例5と圧力損失以外は全て
同一条件であり、本発明の規定範囲内に設定することに
より、各領域分配孔径を算出、決定したものである。
【0076】実施例7は全吐出流量、単位面積あたりの
分配孔数、中心領域と第1領域(A)及び、第2領域
(B)内の最外環状領域における単位面積当たりの吐出
流量比(Qo1/Qi)(Qo2/Qi)、分配孔の圧力損失
ΔP、孔長、角度αを表3に示す如くにし、これらを本
発明の規定範囲内に設定することにより、各領域分配孔
径を算出、決定したものである。
【0077】実施例8は実施例7と中心領域と第1領域
A及び、第2領域B内の最外環状領域における単位面積
当たりの吐出流量比(Qo1/Qi)(Qo2/Qi)以外は
全て同一条件であり、本発明の規定範囲内に設定するこ
とにより、各領域分配孔径を算出、決定したものであ
る。
【0078】比較例3,4は、従来一般の矩形紡糸パッ
クを用い、同じ紡糸条件、且つ、表3に示される条件で
各比較例分配板の各領域の孔径を算出、決定している。
【0079】比較例3,4は実施例5と圧力損失、中心
領域と第1領域A及び、第2領域B内の最外環状領域に
おける単位面積当たりの吐出流量比(Qo1/Qi)(Qo
2/Qi)以外は全て同一条件で各領域分配孔径を算出、
決定したものである。
【0080】実施例5〜8、比較例3,4の6例のPOY紡
糸条件での紡糸安定性、延伸工程での工程安定性を行い
その結果を表4に示す。
【0081】
【表4】
【0082】表4から明らかなようにいずれの実施例5
〜8においても比較例3,4とは比べものにならない紡
糸延伸工程での安定性、品質安定性が際立って優れてお
り、この結果から本発明の規定範囲内でなければ安定し
た紡糸を得ることができないことが分かった。
【0083】これらの原因は各紡糸孔から得られる紡出
糸全ての単糸の化学的・物理的特性が均一化された為で
あり、実施例5〜8の全ての各延伸糸の破断強伸度を測
定すると、強度、伸度共に本実施例の延伸糸は全て大で
あり、それらのバラツキも非常に少ない事実から上記の
優れた特性を示すものである。
【0084】また、表3,4には記載されていないが各
実施例5〜8と比較例3,4におけるポリマー吐出開始
から本巻きに移れる時間(この時間は紡出糸条を高速ウ
エストエアーガンで約2800m/分の速度で引き取っ
ており、この状態を観察することにより、断糸や熱劣化
ポリマーによる変色が無くなる時間から決められる。)
を5分単位で整理すると、実施例5〜8においては10
〜15分程度で本巻きに移行できる。また、比較例3,
4は40分以上であった。これら比較例3,4は口金外
周部での断糸が非常に多く発生し、また断糸の周期性が
見られる。これは外周部の熱劣化による分解ポリマーが
低粘度化し、外周紡糸孔から吐出されやすくなり、分解
ポリマーがほぼ吐出してしまうと次の新たなポリマーが
滞留部で分解する時間が必要となり、その為に周期性が
観察されると思われる。
【0085】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る紡糸口金パックは、ポリマー流入口を有するトッ
プインサート、複数個の分配孔が同心状の環状領域に配
置された分配板、及び複数個の紡糸孔を有する口金を、
ポリマー流動方向に有する紡糸口金パックであって、最
外環状領域からの単位面積当たりの吐出流量(Qo)と
中心領域からの単位面積当たりの吐出流量(Qi)との
比(Qo/Qi)が1.2〜2.0となるように構成し、
且つ、前記中心領域から最外環状領域に至る環状領域か
らの単位面積当たりの吐出流量が中心から外周に向け漸
増に増加するように構成し、前記分配孔を、口金当たり
の吐出流量、紡糸温度、ポリマー粘度に基づいて、吐出
圧力損失が0.7kg/cm2以上50kg/cm2以下の範囲内の
何れかの値でほぼ一定となるように、その孔径、孔長寸
法が形成されると共に、同一環状領域において全て同一
孔径、孔長となるように形成したことにより、ポリマー
劣化が少なく、異常滞留がなく、ポリマー温度斑が少な
く、これらに起因する紡糸中での紡糸やその後の糸加工
(延伸、仮撚加工、製織工程等)における断糸、毛羽等
が少なく、糸質斑の発生を低減できる。
【0086】また、有効分配板面積において、単位面積
当たりの分配板孔数が0.7個/cm2以上2個/cm2以下とする
ことにより、具体的に分配孔径、孔数が算出され、確実
にパック内ポリマー流路外周部が計算されたポリマー流
量を導くことができる為、口金上部でのポリマー温度の
均一化、更に、パック内部至る所で常にポリマー流動が
あり、滞留する事がない構造とすることができる。
【0087】従って、本発明によれば、従来の紡糸口金
パックにおいて発生していた種々の化学的・物理的特性
の不均一性を改善することができる。具体的には各製糸
工程での断糸数や断糸率、繊度斑(U%)及び染めに代表
される化学的・物理的特性において均一な糸質が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紡糸口金パックの第1実施形態を
示す縦断面図である。
【図2】図2(イ)は本発明の分配板(分水嶺状タイ
プ)1実施形態を示す平面図であり、図2(ロ)及び
(ハ)は、図2(イ)のA−A矢視断面に対応し、各々
異なる態様を示す断面図である。
【図3】図3(イ)は本発明の分配板(円周溝タイプ)
の1実施形態を示す平面図であり、図3(ロ)、(ハ)
は、図3(イ)のB−B矢視断面に対応し、各々異なる
態様を示す断面図である。
【図4】本発明に係る紡糸口金パックの第2実施形態を
示す縦断面図であり、図4(イ)は縦断正面図、図4
(ロ)は縦断側面図である。
【図5】図4の紡糸口金パックに組み込まれている分配
板の平面図である。
【図6】図5の分配板に領域を図示した平面図である。
【図7】本発明に係る紡糸口金パックの第3実施形態を
示す縦断面図であり、図7(イ)は縦断正面図、図7
(ロ)は縦断側面図である。
【図8】図7の紡糸口金パックに組み込まれている分配
板を示し、図8(イ)は平面図、図8(ロ)は図8
(イ)のa−a線に沿う縦断面図、図8(ハ)はb−b
線に沿う縦断面図である。
【図9】本発明に係る紡糸口金パックの第4実施形態に
組み込まれている分配板を示し、図9(イ)は平面図、
図9(ロ)は図9(イ)のa−a線に沿う縦断面図、図
9(ハ)は絞り部を形成した変更態様を示す縦断面図で
ある。
【図10】本発明に係る紡糸口金パックの第5実施形態
を示し、図10(イ)は縦断正面図、図10(ロ)は縦
断側面図、図10(ハ)は分配板の平面図である。
【図11】従来の紡糸口金パックを示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 パックケース 2 トップインサート 3 分配板 4 サンドケース 5 フィルター層 6 ブリッジプレート 7 紡糸口金 8 サンド層 9 流入口 10 フィルター層 11 整流孔 12 ポリマー溜 13 紡糸孔 14 分水嶺状のポリマー流路 15 皿部 16 分配孔 17 吐出拡大部 18 ポリマー流路 19 絞り部 20 空間

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマー流入口を有するトップインサー
    ト、同心状の環状領域に配置された複数個の分配孔を有
    する分配板、及び複数個の紡糸孔を有する口金を、ポリ
    マー流動方向に有する紡糸口金パックであって、 前記分配板は、最外環状領域からの単位面積当たりの吐
    出流量(Qo)と中心領域からの単位面積当たりの吐出
    流量(Qi)との比(Qo/Qi)が1.2〜2.0とな
    るように構成され、且つ、前記中心領域から最外環状領
    域に至る環状領域からの単位面積当たりの吐出流量が中
    心から外周に向け漸増するように分配孔が形成され、 該分配孔は、口金当たりの吐出流量、紡糸温度、ポリマ
    ー粘度に基づいて、吐出圧力損失が0.7kg/cm2以上5
    0kg/cm2以下の範囲内の何れかの値でほぼ一定となるよ
    うに、その孔径、孔長寸法が形成され、且つ、同一環状
    領域において全て同一孔径、孔長となるように形成され
    ていることを特徴とする紡糸口金パック。
  2. 【請求項2】 前記紡糸口金パックは、前記分配板が矩
    形断面形状を有し、該分配板は、有効分配板面積を、該
    矩形の各短辺を底辺とし高さを同じくする一対の二等辺
    三角形領域からなる第1領域と、これら一対の二等辺三
    角形領域を除く残領域からなる第2領域とを、第1領域
    の面積(S1)と第2領域の面積(S2)との比(S2
    /S1)が1以上3以下となるように設定し、 前記第1領域内の前記最外環状領域からの単位面積当た
    りの吐出流量(Qo1)と前記中心領域からの単位面積当
    たりの吐出流量(Qi)との比(Qo1/Qi)を1.2〜
    2.0となるように構成するとともに、 前記第2領域内の前記最外環状領域からの単位面積当た
    りの吐出流量(Qo2)と前記中心領域からの単位面積当
    たりの吐出流量(Qi)との比(Qo2/Qi)を1.2〜
    2.0となるように構成し、 更に、単位面積当たりの吐出流量比(Qo1/Qi)が
    (Qo2/Qi)より大きくなるように前記分配孔が形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の紡糸口金パ
    ック。
  3. 【請求項3】 前記分配板の有効分配板面積における長
    辺の短辺に対する長さの比と前記吐出流量比(Qo1/Q
    i)を前記吐出流量比(Qo2/Qi)より増加させる割合
    の関係は、下記の条件(1)、(2) (1)1<(長辺/短辺)≦3 の場合 (Qo1/Qi)−(Qo2/Qi)≦0.4 (2)3<(長辺/短辺) の場合 (Qo1/Qi)−(Qo2/Qi)>0.4 を満足させることを特徴とする請求項2記載の紡糸口金
    パック。
  4. 【請求項4】 前記分配板は、有効分配板面積におい
    て、単位面積当たりの分配孔数が0.7個/cm2以上2個
    /cm2以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか
    に記載の紡糸口金パック。
  5. 【請求項5】 前記分配板の上面が角錐状又は角錐台状
    であることを特徴とする請求項2又は3に記載の紡糸口
    金パック。
  6. 【請求項6】 前記分配孔が絞り部を有していることを
    特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の紡糸口金パッ
    ク。
  7. 【請求項7】 前記分配板が、分配孔の入口側及び出口
    側の双方又は一方において、ポリマー流がスムーズに該
    分配孔内に流入するように、少なくとも同一環状領域上
    に配置された分配孔が溝底に位置する環状溝によって形
    成されるポリマー流路を有することを特徴とする請求項
    1〜6の何れかに記載の紡糸口金パック。
  8. 【請求項8】 前記分配板が、各分配孔の入口側及び出
    口側の双方又は一方において、ポリマー流がスムーズに
    該分配孔内に流入するように、各分配孔に分水嶺状のポ
    リマー流路が形成されていることを特徴とする請求項1
    〜6の何れかに記載の紡糸口金パック。
  9. 【請求項9】 前記トップインサートと分配板との間、
    及び、前記分配板の下流側の少なくとも一方に、ポリマ
    ーを濾過するためのフィルター層を有することを特徴と
    する請求項1〜8の何れかに記載の紡糸口金パック。
  10. 【請求項10】 前記トップインサートは、ポリマー流
    入口からのポリマー流を外周方向に導く導入面角αが1
    40°≦α≦170°であることを特徴とする請求項1
    記載の紡糸口金パック。
  11. 【請求項11】 前記トップインサートは、ポリマー流
    入口からのポリマー流をパックの短辺側に導く導入面角
    βが140°≦β≦170°であることを特徴とする請
    求項2記載の紡糸口金パック。
  12. 【請求項12】 トップインサートのポリマー流入口
    は、有効分配板面積が600cm2以内に少なくとも1
    つ設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記
    載の紡糸口金パック。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12の何れかに記載の紡糸
    口金パックを用いて紡糸することを特徴とする紡糸方
    法。
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