JPH11279822A - 溶融紡糸用口金パック - Google Patents
溶融紡糸用口金パックInfo
- Publication number
- JPH11279822A JPH11279822A JP7409798A JP7409798A JPH11279822A JP H11279822 A JPH11279822 A JP H11279822A JP 7409798 A JP7409798 A JP 7409798A JP 7409798 A JP7409798 A JP 7409798A JP H11279822 A JPH11279822 A JP H11279822A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- perforated plate
- fabric filter
- nonwoven fabric
- spinneret
- pack
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 不織布フィルターの高い濾過能力を生かしな
がら、粒状濾過層なみの溶融ポリマーの整流や均質化を
可能にし、優れた製糸性が得られる溶融紡糸用口金パッ
クを提供する。 【解決手段】 溶融ポリマーの流動方向に沿って多孔板
4、不織布フィルター3、紡糸口金2を順に配置し、前
記多孔板4に設ける貫通孔4aの数を50〜1000個
にすると共に、これら貫通孔4aを多孔板4の流入面全
域に均一分布させた構成からなる。
がら、粒状濾過層なみの溶融ポリマーの整流や均質化を
可能にし、優れた製糸性が得られる溶融紡糸用口金パッ
クを提供する。 【解決手段】 溶融ポリマーの流動方向に沿って多孔板
4、不織布フィルター3、紡糸口金2を順に配置し、前
記多孔板4に設ける貫通孔4aの数を50〜1000個
にすると共に、これら貫通孔4aを多孔板4の流入面全
域に均一分布させた構成からなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶融紡糸用口金パッ
クに関し、さらに詳しくは不織布フィルターの高い濾過
能力を生かしながら、粒状濾過層なみの溶融ポリマーの
整流や均質化を可能にする溶融紡糸用口金パックに関す
る。
クに関し、さらに詳しくは不織布フィルターの高い濾過
能力を生かしながら、粒状濾過層なみの溶融ポリマーの
整流や均質化を可能にする溶融紡糸用口金パックに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融紡糸用口金パックの濾過手段
には、モランダムサンドやガラスビーズなどの粒状濾材
の濾過層が広く使用されていた。しかし、近年、粒状濾
過層に代えて金属繊維の不織布フィターを利用する傾向
が増大しつつある。その理由は、不織布フィルターは粒
状濾過層に比べて同じ濾過能力を得るための圧力損失が
非常に小さいこと、またコンパクトな構成にすることが
できる等の利点があるからである。
には、モランダムサンドやガラスビーズなどの粒状濾材
の濾過層が広く使用されていた。しかし、近年、粒状濾
過層に代えて金属繊維の不織布フィターを利用する傾向
が増大しつつある。その理由は、不織布フィルターは粒
状濾過層に比べて同じ濾過能力を得るための圧力損失が
非常に小さいこと、またコンパクトな構成にすることが
できる等の利点があるからである。
【0003】しかしながら、不織布フィルターによる濾
過においては、溶融ポリマーの滞留時間が粒状濾過層に
よる濾過に比べて短いという特性がある。そのため溶融
ポリマーが溶融紡糸用口金パックの流入孔から急激に不
織布フィルターの拡大した濾過面積(流入面積)に流入
すると、不織布フィルターの中央部では流速が速く(流
量が多く)、周辺部では遅くなる(流量が少なくなる)
という傾向があって、粒状濾過層のように長い滞留時間
をかけて溶融ポリマーを整流したり、温度を均一化させ
るという作用がない。したがって、不織布フィルターで
は、上記のように中央部と周辺部とで滞留時間に差を生
じた溶融ポリマーが、そのままの状態で紡糸用口金から
紡糸されることによって、紡出糸相互間に糸質の不均一
化を生じ、さらに紡糸切れや延伸糸切れを起こすように
なるという問題があった。
過においては、溶融ポリマーの滞留時間が粒状濾過層に
よる濾過に比べて短いという特性がある。そのため溶融
ポリマーが溶融紡糸用口金パックの流入孔から急激に不
織布フィルターの拡大した濾過面積(流入面積)に流入
すると、不織布フィルターの中央部では流速が速く(流
量が多く)、周辺部では遅くなる(流量が少なくなる)
という傾向があって、粒状濾過層のように長い滞留時間
をかけて溶融ポリマーを整流したり、温度を均一化させ
るという作用がない。したがって、不織布フィルターで
は、上記のように中央部と周辺部とで滞留時間に差を生
じた溶融ポリマーが、そのままの状態で紡糸用口金から
紡糸されることによって、紡出糸相互間に糸質の不均一
化を生じ、さらに紡糸切れや延伸糸切れを起こすように
なるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、不織
布フィルターの高い濾過能力を生かしながら、粒状濾過
層なみの溶融ポリマーの整流や均質化を可能にし、優れ
た製糸性が得られるようにする溶融紡糸用口金パックを
提供することにある。
布フィルターの高い濾過能力を生かしながら、粒状濾過
層なみの溶融ポリマーの整流や均質化を可能にし、優れ
た製糸性が得られるようにする溶融紡糸用口金パックを
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の溶融紡糸用口金パックは、溶融ポリマーの流動方向
に沿って多孔板、不織布フィルター、紡糸口金を順に配
置し、前記多孔板の貫通孔の数を50〜1000個にす
ると共に、該貫通孔を多孔板の流入面全域に均一分布さ
せたことを特徴とするものである。
明の溶融紡糸用口金パックは、溶融ポリマーの流動方向
に沿って多孔板、不織布フィルター、紡糸口金を順に配
置し、前記多孔板の貫通孔の数を50〜1000個にす
ると共に、該貫通孔を多孔板の流入面全域に均一分布さ
せたことを特徴とするものである。
【0006】このように多孔板に50〜1000個の貫
通孔を設け、これら貫通孔を多孔板の流入面全域に均一
分布させるようにしたので、溶融ポリマーに適度の流動
抵抗が与えられて流入面全域に均一に整流され、多孔板
下流側の不織布フィルターの濾過面全体に均一に分布す
るようになるため、粒状濾過層なみの整流や均質化が可
能になり、紡糸用口金からの紡糸切れや延伸糸切れをな
くすことができるのである。
通孔を設け、これら貫通孔を多孔板の流入面全域に均一
分布させるようにしたので、溶融ポリマーに適度の流動
抵抗が与えられて流入面全域に均一に整流され、多孔板
下流側の不織布フィルターの濾過面全体に均一に分布す
るようになるため、粒状濾過層なみの整流や均質化が可
能になり、紡糸用口金からの紡糸切れや延伸糸切れをな
くすことができるのである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の溶融紡糸用口金パック
は、構成部品として、少なくとも多孔板、金属繊維の不
織布フィルター、紡糸用口金を設けており、粒状濾過層
は設けていないのが特徴である。これら多孔板、不織布
フィルター、紡糸用口金などの流入面積としては、直径
30〜200mmの範囲が使用される。
は、構成部品として、少なくとも多孔板、金属繊維の不
織布フィルター、紡糸用口金を設けており、粒状濾過層
は設けていないのが特徴である。これら多孔板、不織布
フィルター、紡糸用口金などの流入面積としては、直径
30〜200mmの範囲が使用される。
【0008】本発明において、不織布フィルターの上流
に設けられる多孔板には、50〜1000個、さらに好
ましくは50〜500個の貫通孔が設けられ、かつこれ
ら貫通孔がが流入面全域に均一に分布するように配置さ
れなければならない。貫通孔の数が50個よりも少ない
と、不織布フィルターの濾過面全域に溶融ポリマーを均
一に分布させることが難しくなり、中央部と周辺部とで
流量差を生ずるようになる。しかし、1000個よりも
多くなると、多孔板の強度維持が難しくなり、高圧の溶
融ポリマーによって多孔板の変形を招きやすくなる。
に設けられる多孔板には、50〜1000個、さらに好
ましくは50〜500個の貫通孔が設けられ、かつこれ
ら貫通孔がが流入面全域に均一に分布するように配置さ
れなければならない。貫通孔の数が50個よりも少ない
と、不織布フィルターの濾過面全域に溶融ポリマーを均
一に分布させることが難しくなり、中央部と周辺部とで
流量差を生ずるようになる。しかし、1000個よりも
多くなると、多孔板の強度維持が難しくなり、高圧の溶
融ポリマーによって多孔板の変形を招きやすくなる。
【0009】貫通孔が多孔板の流入面全域に均一分布す
るとは、流入面の中央部、周辺部、中央部と周辺部との
間の中間部の三つの区域から、それぞれ流入面積直径の
1/3の円形領域を3箇所ずつ無作為に選択し、それら
の円形領域に貫通孔が占める孔数を算出し、その孔数の
バラツキが各円形領域相互間で±5個の範囲内にあるこ
とを意味する。流入面全域に均一な分布させる貫通孔の
配列は特に限定されないが、好ましくは格子状或いは同
心円状にするとよい。
るとは、流入面の中央部、周辺部、中央部と周辺部との
間の中間部の三つの区域から、それぞれ流入面積直径の
1/3の円形領域を3箇所ずつ無作為に選択し、それら
の円形領域に貫通孔が占める孔数を算出し、その孔数の
バラツキが各円形領域相互間で±5個の範囲内にあるこ
とを意味する。流入面全域に均一な分布させる貫通孔の
配列は特に限定されないが、好ましくは格子状或いは同
心円状にするとよい。
【0010】貫通孔の大きさは、孔径を0.5〜10m
m、長さを5〜100mmにすることが好ましい。孔径
が0.5mmよりも小さかったり、長さが100mmよ
りも長かったりすると、溶融ポリマーの流動抵抗が高く
なりすぎるため滞留の原因になりやすい。また、貫通孔
の長さが大きすぎると口金パックのコンパクト化の支障
になる。また、孔径が10mmより大きかったり、長さ
が5mmよりも短かったりすると、溶融ポリマーの整流
作用が低下し、溶融ポリマーを流入面全域に均等に分布
させることが難しくなる。
m、長さを5〜100mmにすることが好ましい。孔径
が0.5mmよりも小さかったり、長さが100mmよ
りも長かったりすると、溶融ポリマーの流動抵抗が高く
なりすぎるため滞留の原因になりやすい。また、貫通孔
の長さが大きすぎると口金パックのコンパクト化の支障
になる。また、孔径が10mmより大きかったり、長さ
が5mmよりも短かったりすると、溶融ポリマーの整流
作用が低下し、溶融ポリマーを流入面全域に均等に分布
させることが難しくなる。
【0011】不織布フィルターは金属繊維から構成され
るが、単層の構造であっても、複数層の積層構造であっ
てもよい。この不織布フィルターは、線径5〜50μm
の金属繊維から、目付が50〜2000g/m2 の範囲
になるように構成することが好ましい。不織布フィルタ
ーをこのように構成することにより、高圧の溶融ポリマ
ーに対する濾過寿命を長期間確保し、また薄くコンパク
トな構成にしながら、粒状濾過層なみの濾過能力を発揮
するようにすることができる。
るが、単層の構造であっても、複数層の積層構造であっ
てもよい。この不織布フィルターは、線径5〜50μm
の金属繊維から、目付が50〜2000g/m2 の範囲
になるように構成することが好ましい。不織布フィルタ
ーをこのように構成することにより、高圧の溶融ポリマ
ーに対する濾過寿命を長期間確保し、また薄くコンパク
トな構成にしながら、粒状濾過層なみの濾過能力を発揮
するようにすることができる。
【0012】本発明において、さらに好ましくは、上記
多孔板の上流面にプレフィルターを設けるとよい。この
プレフィルターとしては、金属繊維の不織布フィルター
を使用することが好ましい。プレフィルターは、溶融ポ
リマー中の粗大異物を濾過すると共に、多孔板の流入面
に溶融ポリマーの圧力と流量を均一になるように分布さ
せるようにする。プレフィルターに使用する不織布フィ
ルターは、線径20〜200μmの金属繊維から、目付
を50〜2000g/m2 の範囲にするように構成する
ことが好ましい。
多孔板の上流面にプレフィルターを設けるとよい。この
プレフィルターとしては、金属繊維の不織布フィルター
を使用することが好ましい。プレフィルターは、溶融ポ
リマー中の粗大異物を濾過すると共に、多孔板の流入面
に溶融ポリマーの圧力と流量を均一になるように分布さ
せるようにする。プレフィルターに使用する不織布フィ
ルターは、線径20〜200μmの金属繊維から、目付
を50〜2000g/m2 の範囲にするように構成する
ことが好ましい。
【0013】図1は、本発明の溶融紡糸用口金パックを
例示したものである。この溶融紡糸用口金パックは、パ
ックケース1の最底部に紡糸用口金2を設置し、その上
に不織布フィルター3、多孔板4、プレフィルター5を
順次載せ、最後に上蓋6を載せると共に、この上蓋6を
その外周部のネジ部をパックケース1の上端部内周のネ
ジ部に螺合させ、堅く締め付け固定している。
例示したものである。この溶融紡糸用口金パックは、パ
ックケース1の最底部に紡糸用口金2を設置し、その上
に不織布フィルター3、多孔板4、プレフィルター5を
順次載せ、最後に上蓋6を載せると共に、この上蓋6を
その外周部のネジ部をパックケース1の上端部内周のネ
ジ部に螺合させ、堅く締め付け固定している。
【0014】上蓋6には中央部に流入孔6aが設けら
れ、この流入孔6aから高圧の溶融ポリマーが供給され
る。プレフィルター5には金属繊維の不織布フィルター
が好ましく使用される。このプレフィルター5は、流入
孔6aから多孔板4へ供給される溶融ポリマーを整流
し、多孔板4の流入面全域に均一に分布させるように作
用する。この整流作用は、主として次の多孔板4で行う
ようにしているため、必ずしも必要とするものではない
が、これを設置すれば多孔板4の整流作用を一層効果的
にする。
れ、この流入孔6aから高圧の溶融ポリマーが供給され
る。プレフィルター5には金属繊維の不織布フィルター
が好ましく使用される。このプレフィルター5は、流入
孔6aから多孔板4へ供給される溶融ポリマーを整流
し、多孔板4の流入面全域に均一に分布させるように作
用する。この整流作用は、主として次の多孔板4で行う
ようにしているため、必ずしも必要とするものではない
が、これを設置すれば多孔板4の整流作用を一層効果的
にする。
【0015】多孔板4は、図2に示すように、鎖線のサ
ークルCで囲まれた流入面全域に多数の貫通孔4aが均
一に分布するように設けられるように構成されている。
その貫通孔4aの分布は、図示のように格子状であって
もよく、或いは同心円状であってもよい。貫通孔4aの
数は、前述したように50〜1000個、好ましくは5
0〜500個とし、孔径を0.5〜10mm、長さを5
〜100mmにすることが好ましい。
ークルCで囲まれた流入面全域に多数の貫通孔4aが均
一に分布するように設けられるように構成されている。
その貫通孔4aの分布は、図示のように格子状であって
もよく、或いは同心円状であってもよい。貫通孔4aの
数は、前述したように50〜1000個、好ましくは5
0〜500個とし、孔径を0.5〜10mm、長さを5
〜100mmにすることが好ましい。
【0016】多孔板4は、多数の貫通孔4aを流入面全
域に均一分布するように配置したことにより、溶融ポリ
マーを多孔板4の中央部から周辺部まで均一な圧力と流
量に分布するように整流し、その整流された溶融ポリマ
ーを下流側の不織布フィルター3に供給する。不織布フ
ィルター3の流入面全域に均一に供給された溶融ポリマ
ーは、不織布フィルター3で濾過されたのち紡糸用口金
2の多数の紡糸孔2aからフィラメント状になって紡糸
される。
域に均一分布するように配置したことにより、溶融ポリ
マーを多孔板4の中央部から周辺部まで均一な圧力と流
量に分布するように整流し、その整流された溶融ポリマ
ーを下流側の不織布フィルター3に供給する。不織布フ
ィルター3の流入面全域に均一に供給された溶融ポリマ
ーは、不織布フィルター3で濾過されたのち紡糸用口金
2の多数の紡糸孔2aからフィラメント状になって紡糸
される。
【0017】不織布フィルター3で濾過れた溶融ポリマ
ーは、中央部から周辺部までほぼ均一な圧力と流量にな
っているので、口金パック内に溶融ポリマーが滞留を生
ずることがなく、紡糸用口金2から相互に太さ斑や品質
斑のない均質なマルチフィラメント糸条になって紡糸さ
れ、紡糸切れやその後の延伸糸切れを発生するようなこ
とがない。
ーは、中央部から周辺部までほぼ均一な圧力と流量にな
っているので、口金パック内に溶融ポリマーが滞留を生
ずることがなく、紡糸用口金2から相互に太さ斑や品質
斑のない均質なマルチフィラメント糸条になって紡糸さ
れ、紡糸切れやその後の延伸糸切れを発生するようなこ
とがない。
【0018】
【実施例】図1の基本構造における一部を、それぞれ下
記のように異ならせた本発明の実施例、比較例1及び比
較例2からなる3種類の溶融紡糸用口金パックを組み立
てた。
記のように異ならせた本発明の実施例、比較例1及び比
較例2からなる3種類の溶融紡糸用口金パックを組み立
てた。
【0019】 実施例 多孔板: 図2の構造 孔数 150個(格子状に均一分布) 大きさ(孔径×長さ)2mm×20mm 不織布フィルター: 金属繊維の線径20μm 目付800g/m2 プレフィルター: なし
【0020】 比較例1 多孔板: なし 不織布フィルター: 金属繊維の線径20μm 目付800g/m2 プレフィルター: なし
【0021】 比較例2 多孔板: 図3の構造 孔数 中央部1個、外周部50個(図3参照) 大きさ(孔径×長さ) 中央部の孔(4b)10mm×20mm 外周部の孔(4a) 2mm×20mm 不織布フィルター: 金属繊維の線径20μm 目付800g/m2 プレフィルター: なし
【0022】これら3種類の溶融紡糸用口金パックをそ
れぞれエクストルーダーの吐出部に装着し、ポリエチレ
ンテレフタレートを紡糸温度285度、吐出量90g/
min、紡速3000m/minで溶融紡糸した後、延
伸機で延伸速度1300m/minで延伸した。このと
きの各溶融紡糸用口金パックから得られたポリエステル
糸の製糸性と品質を比較したところ、表1に示す結果を
得た。
れぞれエクストルーダーの吐出部に装着し、ポリエチレ
ンテレフタレートを紡糸温度285度、吐出量90g/
min、紡速3000m/minで溶融紡糸した後、延
伸機で延伸速度1300m/minで延伸した。このと
きの各溶融紡糸用口金パックから得られたポリエステル
糸の製糸性と品質を比較したところ、表1に示す結果を
得た。
【0023】表1から明らかなように、実施例では、溶
融紡糸用口金パック内に溶融ポリマーの滞留がなく、製
糸性も良好であり、得られたポリエステル糸条の品質も
良好であった。これに対して、比較例1では、溶融融紡
糸用口金パック内に溶融ポリマーの滞留がみられ、製糸
性が悪化した。また、比較例2は、溶融ポリマーの滞留
は認められなかったものの、延伸工程で糸切れが発生し
た。
融紡糸用口金パック内に溶融ポリマーの滞留がなく、製
糸性も良好であり、得られたポリエステル糸条の品質も
良好であった。これに対して、比較例1では、溶融融紡
糸用口金パック内に溶融ポリマーの滞留がみられ、製糸
性が悪化した。また、比較例2は、溶融ポリマーの滞留
は認められなかったものの、延伸工程で糸切れが発生し
た。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、多孔板
に50〜1000個の貫通孔を設け、これら貫通孔を多
孔板の流入面全域に均一分布させるようにしたので、溶
融ポリマーに適度の流動抵抗が与えられて流入面全域に
均一に整流され、多孔板下流側の不織布フィルターの濾
過面全体に均一に分布するようになるため、粒状濾過層
なみの整流や均質化が可能になり、紡糸用口金からの紡
糸切れや延伸糸切れをなくすことができるようになる。
に50〜1000個の貫通孔を設け、これら貫通孔を多
孔板の流入面全域に均一分布させるようにしたので、溶
融ポリマーに適度の流動抵抗が与えられて流入面全域に
均一に整流され、多孔板下流側の不織布フィルターの濾
過面全体に均一に分布するようになるため、粒状濾過層
なみの整流や均質化が可能になり、紡糸用口金からの紡
糸切れや延伸糸切れをなくすことができるようになる。
【図1】本発明の実施形態からなる溶融紡糸用口金パッ
クを例示する概略縦断面図である。
クを例示する概略縦断面図である。
【図2】本発明に使用される多孔板の一例を示す平面図
である。
である。
【図3】本発明の比較例に相当する多孔板の一例を示す
平面図である。
平面図である。
1 パックケース 2 紡糸用口金 3 不織布フィルター 4 多孔板 4a 貫通孔 5 プレフィルター 6 上蓋 6a 流入孔
Claims (5)
- 【請求項1】 溶融ポリマーの流動方向に沿って多孔
板、不織布フィルター、紡糸口金を順に配置し、前記多
孔板の貫通孔の数を50〜1000個にすると共に、該
貫通孔を多孔板の流入面全域に均一分布させた溶融紡糸
用口金パック。 - 【請求項2】 前記貫通孔の孔径が0.5〜10mm、
長さが5〜100mmである請求項1に記載の溶融紡糸
用口金パック。 - 【請求項3】 前記不織布フィルターを線径5〜50μ
mの金属繊維から構成すると共に、目付を50〜200
0g/m2 にした請求項1または2に記載の溶融紡糸用
口金パック。 - 【請求項4】 前記多孔板の上流側にプレフィルターを
設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶融紡糸用
口金パック。 - 【請求項5】 前記プレフィルターが不織布フィルター
からなり、該不織布フィルターを線径20〜200μm
の金属繊維から構成すると共に、目付を50〜2000
g/m2 にした請求項4に記載の溶融紡糸用口金パッ
ク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7409798A JPH11279822A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 溶融紡糸用口金パック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7409798A JPH11279822A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 溶融紡糸用口金パック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11279822A true JPH11279822A (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=13537352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7409798A Pending JPH11279822A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 溶融紡糸用口金パック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11279822A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102358960A (zh) * | 2011-09-19 | 2012-02-22 | 郑州中远氨纶工程技术有限公司 | 纺丝组件和纺丝部件 |
CN104153010A (zh) * | 2014-08-01 | 2014-11-19 | 绍兴滨海华强机械有限公司 | 一种放置喷丝板的旋转式升降装置 |
CN112226826A (zh) * | 2020-10-14 | 2021-01-15 | 广州坤立服装有限公司 | 一种具有过滤功能的熔喷布喷丝结构 |
KR102285944B1 (ko) * | 2020-06-04 | 2021-08-04 | 주식회사 엠오에스 | 반도체 멤브레인 제조용 실리콘 액상토출장치 |
-
1998
- 1998-03-23 JP JP7409798A patent/JPH11279822A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102358960A (zh) * | 2011-09-19 | 2012-02-22 | 郑州中远氨纶工程技术有限公司 | 纺丝组件和纺丝部件 |
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