JP2000279727A - フィルターカートリッジ - Google Patents

フィルターカートリッジ

Info

Publication number
JP2000279727A
JP2000279727A JP8879499A JP8879499A JP2000279727A JP 2000279727 A JP2000279727 A JP 2000279727A JP 8879499 A JP8879499 A JP 8879499A JP 8879499 A JP8879499 A JP 8879499A JP 2000279727 A JP2000279727 A JP 2000279727A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nonwoven fabric
filter cartridge
fiber
filter
fiber nonwoven
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8879499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3436178B2 (ja
Inventor
Osamu Yamaguchi
修 山口
Shigenori Fukuda
重則 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP8879499A priority Critical patent/JP3436178B2/ja
Priority to PCT/JP2000/001998 priority patent/WO2000057988A1/ja
Priority to DE10084425T priority patent/DE10084425T1/de
Priority to US09/937,129 priority patent/US7033497B1/en
Priority to KR1020017012318A priority patent/KR100875842B1/ko
Publication of JP2000279727A publication Critical patent/JP2000279727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3436178B2 publication Critical patent/JP3436178B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtering Materials (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度で、濾過ライフが長く、濾液中に濾材
脱落物その他の異物が混入することのないフィルターカ
ートリッジを提供する。 【解決手段】 熱可塑性繊維からなりその繊維交点の少
なくとも一部が接着されている帯状の長繊維不織布を円
筒形に綾状に巻き付けた第一濾過層と、第一濾過層より
も下流側(より濾過液に近い側)に位置する第一濾過層
よりも高精度の第二濾過層からなるフィルターカートリ
ッジ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体濾過に有用な
フィルターカートリッジに関し、特に濾液中に濾材脱落
物その他の異物が混入することのない高精度で、濾過ラ
イフが長いフィルターカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、流体を浄化するため、さまざまな
フィルターが開発、生産されている。中でも、濾材の交
換が容易であるカートリッジ型のフィルター(以下フィ
ルターカートリッジと略す)は、工業用液体原料中の懸
濁粒子の除去、ケーク濾過装置から流出したケークの除
去、工業用水の浄化など産業上の幅広い分野で使用され
ている。
【0003】フィルターカートリッジの構造は従来から
いくつかの種類が提案されている。中でも最も典型的な
のは糸巻き型フィルターカートリッジである。これは濾
材となる紡績糸を有孔円筒状のコアに綾状に巻き付けた
後、紡績糸を毛羽立たせて作られる円筒形状のフィルタ
ーカートリッジであり、製造が容易で安価なことから古
くから利用されている。別の構造として不織布積層型フ
ィルターカートリッジがある。これは有孔円筒状のコア
にカーディング不織布などの不織布を数種類、段階的に
同心円状に巻回して作られる円筒形状のフィルターカー
トリッジであり、最近の不織布製造技術の発達により数
種が実用化されている。
【0004】しかしながら、これらのフィルターカート
リッジにもいくつかの欠点がある。例えば、糸巻き型フ
ィルターカートリッジの異物捕集方法は、紡績糸から発
生する毛羽で異物を捕集し、また、紡績糸同士の間隙に
異物をからめ取るというものであるが、毛羽および間隙
の大きさや形の調整が難しいため、捕集できる異物の大
きさや量に限界があるという欠点がある。また、紡績糸
は短繊維から作られるため、フィルターカートリッジに
流体が流れると紡績糸の構成繊維が脱落するという欠点
がある。さらには、紡績糸を製造する際には、原料とな
る短繊維が紡績機に静電気等の原因で付着することを防
ぐため、表面に微量の界面活性剤を塗布することが多
い。このような界面活性剤を塗布した紡績糸から作られ
たフィルターカートリッジで液体を濾過した場合、液の
泡立ち、TOC(全有機炭素量)、COD(化学的酸素
要求量)、電気伝導度の増加など液の清浄度に悪影響を
与えることがある。また、紡績糸は先述したように短繊
維を紡績して作るため、短繊維の紡糸、紡績という少な
くとも2段階の工程を要するため、結果として価格が高
くなることがある。
【0005】また、図2に示すような、有孔筒状体の周
りに広幅の不織布をそのままのり巻き状に巻き付けた構
造のフィルターカートリッジ、いわゆる不織布積層型フ
ィルターカートリッジは、その性能が不織布によって決
まる。不織布の製造は、短繊維をカード機やエアレイド
機で交絡させた後、必要に応じて熱風加熱機や加熱ロー
ルなどで熱処理をして作る方法、あるいはメルトブロー
法、スパンボンド法などの直接不織布にする方法により
行なわれることが多い。しかし、カード機、エアレイド
機、熱風加熱機、加熱ロール、メルトブロー機、スパン
ボンド機など不織布製造に使われるいずれの機械も機械
幅方向で目付などの不織布物性のむらが生じることが多
い。そのためにフィルターカートリッジが品質不良とな
ったり、あるいはむらをなくすための高度な製造技術を
使用して製造コストが高くなることがある。また、不織
布積層型フィルターカートリッジには1品種につき2〜
6種類程度の不織布を使用する必要があり、さらにはフ
ィルターカートリッジの品種に応じて異なる不織布を使
用する必要があるため、それによっても製造コストが高
くなることがある。また、不織布積層型フィルターカー
トリッジの場合は、使用する不織布の性能が濾過前液中
の粒子特性と一致していない場合には、表面閉塞し易い
という問題もある。
【0006】そのような従来のフィルターカートリッジ
の問題点を解決するため、いくつかの方法が提案されて
いる。例えば実公平6−7767号公報には、多孔性を
有するテープ状の紙に撚りを加えながら押し潰して絞り
込みその直径を3mm程度に規制した濾過素材を、多孔
性内筒に密接綾で巻回した形のフィルターカートリッジ
が提案されている。この方法には巻回の巻きピッチを多
孔性内筒より外に向かうに従って大きくすることができ
るという特長がある。しかし、濾過素材を押し潰して絞
り込む必要があり、そのため異物の捕集は主として濾過
素材の巻きピッチ間で行われるので、従来の紡績糸を使
用した糸巻き型フィルターがその毛羽で異物を捕集して
いたような、濾過素材そのものによる異物捕集が期待し
にくい。それにより、フィルターが表面閉塞して濾過ラ
イフが短くなったり、あるいは通液性に劣ることがあ
る。
【0007】別の方法として、特開平1−115423
号公報には、細孔の多細穿設されたボビンに、セルロー
ス・スパンボンド不織布を帯状体に裁断して狭孔を通し
撚りを加えたひも状体を巻回させた形のフィルターが提
案されている。この方法を使えば従来の針葉樹パルプを
精製したα−セルロースを薄葉紙にしてそれをロール状
に巻き付けたロールティッシュフィルターに比べて機械
強度が高く、水による溶解やバインダの溶出がないフィ
ルターを作ることが出来ると考えられる。しかしなが
ら、このフィルターに利用されるセルロース・スパンボ
ンド不織布は、紙状の形態をしているため剛性がありす
ぎ、従来の糸巻き型フィルターがその毛羽で異物を捕集
していたような、濾過素材そのものによる異物捕集が期
待しにくい。また、セルロース・スパンボンド不織布は
紙状の形態をしているため液中で膨潤し易く、膨潤によ
りフィルター強度の減少、濾過精度の変化、通液性の悪
化、濾過ライフの減少などさまざまな問題が生じる可能
性がある。また、セルロース・スパンボンド不織布の繊
維交点の接着は化学的な処理などで行われることが多い
が、その接着は不十分になることが多く、濾過精度の変
化の原因となったり、あるいは繊維屑の脱落の原因とな
ることが多いため、安定した濾過性能を得ることが難し
い。
【0008】更に、特開平4−45810号公報には、
構成繊維の10重量%以上が0.5デニール以下に分割
されている複合繊維からなるスリット不織布を、多孔性
芯筒上に繊維密度が0.18〜0.30となるように巻
き付けたフィルターが提案されている。この方法を利用
すると、繊度の小さい繊維によって液体中の細かな粒子
を捕捉できるという特長がある。しかしながら、複合繊
維を分割させるために高圧水などの物理的応力を使用す
る必要があり、高圧水加工では不織布全体にわたって均
一に分割させることが難しい。均一に分割されない場
合、不織布中のよく分割された箇所と分割が不十分な箇
所とで捕集粒子径に差が生じるため、濾過精度が粗くな
る可能性がある。また、分割する際に用いる物理的応力
により不織布強度が低下することがあるため、作られた
フィルターの強度が低下して使用中に変形しやすくなっ
たり、あるいはフィルターの空隙率が変化して通液性が
低下する可能性がある。更には不織布強度が低いと、多
孔性芯筒上に巻き付ける際の張力の調整が難しくなるた
め、微妙の空隙率の調整が難しくなることがある。さら
には、易分割繊維を作るために要求される紡糸技術や製
造時の運転コストの増加によりフィルターの製造コスト
が高くなるため、先述したような濾過性能上の課題を解
決すれば製薬工業や電子工業のような高度の濾過性能が
要求される分野の一部には使用できると考えられるが、
プール水の濾過やメッキ工業用のメッキ液の濾過のよう
にフィルターが安価であることが求められる用途には使
用が難しいと思われる。
【0009】一方、これらの工夫とは別に、濾材を多層
構造にしてフィルターの性能を上げようとする試みもあ
る。例えば、実開平4−131412号公報、実開平4
−131413号公報、実開平5−2715号公報に、
分割型複合繊維を分割することによって得た極細繊維を
含む不織布を利用して、数層からなる筒状のカートリッ
ジフィルターを作る方法が開示されている。その層構造
は、極細繊維を含む不織布巻回層と紡績糸層からなるも
の(実開平4−131412号公報)、極細繊維を含む
スリット不織布巻き付け層とスリット不織布と糸とを併
合して巻き付けた層と紡績糸巻き付け層からなるもの
(実開平4−131413号公報)、極細繊維を含むス
リット不織布巻き付け層とその2倍以上の繊維径を有す
るスリット不織布巻き付け層からなるもの(実開平5−
2715号公報)などである。これらのフィルターはい
ずれも多層構造となっているために、単層構造からなる
フィルターよりも濾過ライフが長くなることが期待され
るものの、先述したような分割繊維を利用した事による
問題点が解決されていない。
【0010】また、実開平4−30007号公報には、
多数の流通孔を有するコアと、その外周の表面濾材を多
数回折り畳んでエンドレスにしたプリーツフィルター
と、その外周の糸巻きフィルターとを備えている2層構
造のフィルターエレメントが開示されている。しかしな
がら、このフィルターエレメントには紡績糸が使用され
ているため、先述したような紡績糸を使用したことによ
る問題点が解決されていない。
【0011】多層構造のフィルターについてはその他に
もいくつかの方法が知られているが、それらはいずれも
各層の内、最も高精度の層に重点をおいたものがほとん
どであった。すなわち、高精度の層についてはさまざま
に高度の工夫を駆使しているのだが、それ以外の層につ
いては濾過精度の大小に注目している程度であって、そ
れほどの工夫がなされていないことが多い。例えば高精
度の層以外の層に紡績糸を使用した場合には、先述した
ような紡績糸の有する構成繊維の脱落や濾材からの泡立
ちの問題が依然として解決されていないため、多層構造
にしたことにより高精度の層のみから作られているフィ
ルターよりもかえって性能が悪くなったり、あるいは用
途が制限される可能性がある。紡績糸以外の材料を使用
した場合でも、従来の濾材を高精度の層以外の層に使用
した場合には、従来の濾材の問題点をそのまま引き継ぐ
ものとなり、あるいは非常に高価になることが多い。ま
た、それらの方法で作られた多層構造のフィルターにお
いても、フィルターの寿命や通水性といった、フィルタ
ーの基本的な特性のさらなる改善が求められていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高精
度で、濾過ライフが長く、濾液中に濾材脱落物その他の
異物が混入することのないフィルターカートリッジを提
供することにある。
【0013】前記課題を解決するために本発明者らが鋭
意研究開発した結果、熱可塑性繊維からなりその繊維交
点の少なくとも一部が接着されている帯状の長繊維不織
布を円筒形に綾状に巻き付けた第一濾過層と、第一濾過
層よりも下流側(より濾過液に近い側)に位置する第一
濾過層よりも高精度の第二濾過層からなるフィルターカ
ートリッジとすることで、通液性、濾過ライフ、濾過精
度の安定性等に優れた筒状フィルターカートリッジを得
ることが可能であることを見出し、本発明に到達した。
【0014】
【解決するための手段】本発明は下記の構成を有する。 (1)熱可塑性繊維からなりその繊維交点の少なくとも
一部が接着されている帯状の長繊維不織布を円筒形に綾
状に巻き付けてなる第一濾過層と、初期80%捕集粒径
が第一濾過層の初期80%捕集粒径の0.05〜0.9
倍である第二濾過層とからなるフィルターカートリッ
ジ。 (2)熱可塑性繊維が低融点樹脂と高融点樹脂からな
り、それらの両樹脂の融点差が10℃以上である熱接着
性複合繊維である(1)項に記載のフィルターカートリ
ッジ。 (3)低融点樹脂が、線状低密度ポリエチレンであり、
高融点樹脂がポリプロピレンである(2)項に記載のフ
ィルターカートリッジ。 (4)帯状の長繊維不織布が、熱エンボスロールによる
熱圧着によりその繊維交点が接着されている(1)〜
(3)項のいずれか1項に記載のフィルターカートリッ
ジ。 (5)帯状の長繊維不織布が、熱風によりその繊維交点
が接着されている(1)〜(3)項のいずれか1項に記
載のフィルターカートリッジ。 (6)帯状の長繊維不織布に捻りが加えられた(1)〜
(5)項のいずれか1項に記載のフィルターカートリッ
ジ。 (7)帯状の長繊維不織布を4〜50のひだを有するひ
だ状物とし、有孔筒状体に綾状に巻き付けた(1)〜
(5)項のいずれか1項に記載のフィルターカートリッ
ジ。 (8)ひだ状物のひだの少なくとも一部が非平行である
(7)項に記載のフィルターカートリッジ。 (9)ひだ状物の空隙率が60〜95%である(7)項
に記載のフィルターカートリッジ。 (10)フィルターカートリッジの第一濾過層の空隙率
が65〜85%である(1)〜(9)項のいずれか1項
に記載のフィルターカートリッジ。 (11)帯状の長繊維不織布が、広い幅の長繊維不織布
をスリットして得られたものであり、かつ、その幅が
0.5cm以上であり、幅(cm)と帯状の長繊維不織
布の目付(g/m2)の積が200以下である(1)〜
(10)項のいずれか1項に記載のフィルターカートリ
ッジ。 (12)第二濾過層が有孔筒状体の周りに有孔シートを
のり巻き状に巻回されているものである(1)項に記載
のフィルターカートリッジ。 (13)第二濾過層が有孔筒状体の周りに熱可塑性繊維
からなりその繊維交点の少なくとも一部が接着されてい
る帯状の長繊維不織布を円筒形に綾状に巻き付けたa濾
過層と、有孔シートをのり巻き状に巻き込みながらa濾
過層から連続して帯状の長繊維不織布を円筒形に綾状に
巻き付けられたb濾過層からなる2層構造であり、第一
濾過層が第二濾過層から連続して帯状の長繊維不織布を
円筒形に綾状に巻き付けられた濾過層である(1)項に
記載のフィルターカートリッジ。 (14)第二濾過層が有孔筒状体の周りに有孔シートを
プリーツ状に折り曲げて筒状に成形されたものである
(1)項に記載のフィルターカートリッジ。 (15)第二濾過層が、融点差10℃以上の2種の熱可
塑性樹脂からなる熱接着性複合繊維からなりかつ熱接着
性複合繊維の交点が接着された筒状成形体である(1)
項に記載のフィルターカートリッジ。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の態様を具体的に説
明する。
【0016】本発明のフィルターカートリッジは、熱可
塑性繊維からなりその繊維交点の少なくとも一部が接着
されている帯状の長繊維不織布(以下、帯状長繊維不織
布という)を円筒形に綾状に巻き付けてなる第一濾過層
と、初期80%捕集粒径が第一濾過層の初期80%捕集
粒径の0.05〜0.9倍である第二濾過層の少なくと
も2層からなる。第二濾過層は第一濾過層よりも下流側
(より濾過液に近い側)に位置する。図1は円筒の外側
から内側に流体を流す場合についての例であり、第一濾
過層1は第二濾過層2の外周側に位置する。第二濾過層
の耐圧強度が弱い場合には、強度保持のための有孔コア
を設けてもよいし、本発明の効果を妨げない範囲で第三
濾過層を設けた3層構造あるいはそれ以上の複層構造に
してもむろんかまわない。3層以上の構造にする場合、
活性炭層など粒子捕集以外を目的とする層を設けてもよ
いし、あるいは第三濾過層の初期80%捕集粒径を第二
濾過層の初期80%捕集粒径の0.05〜0.9倍とし
てさらなる濾過ライフの延長を図っても良い。
【0017】ここでまず、初期80%捕集粒径について
説明する。あるフィルターの初期80%捕集粒径とは、
その粒径における粒子捕集効率がちょうど80%となる
粒径である。その求め方には種々の方法があるが、AS
TM F795−88の方法が信頼性がある。その概要
は、循環式濾過性能試験機等にフィルターを取り付け、
ポンプで通水循環し、フィルターにACファインテスト
ダストなどのケーキを混濁させた液(濾過前液)を通過
させて濾過液を得て、濾過前液と濾過液を適当な倍率で
希釈した後にそれぞれの液に含まれる粒子の数を光遮断
式粒子検出器で計測して各粒径における初期捕集効率を
算出するというものである。本明細書中では、その値を
内挿して捕集効率が80%を示す粒径を初期80%捕集
粒径と定義している。初期捕集効率は多くの場合、粒径
に対して単調に増加するため、その場合は初期80%捕
集粒径は各フィルターで一意的に求まる。まれに初期捕
集効率曲線が単調増加にならず、粒子捕集効率がちょう
ど80%となる粒径が2つ以上存在する場合があるが、
そのときはその中の最も小さい粒径をそのフィルターの
80%捕集粒径とする。
【0018】なお、本発明のフィルターカートリッジは
第一濾過層と第二濾過層からなる構造であるから、フィ
ルターカートリッジの形状を保ったままでそれぞれの層
ごとの初期80%捕集粒径をそのまま測定することは困
難である。そこで、次の2つの方法で求める。
【0019】第一の方法は、第一濾過層と第二濾過層を
それぞれ別に製造する方法である。それぞれの層の製造
条件が分かっている場合には、この方法を使用すること
ができる。それぞれの層だけでは形状を維持できない場
合には、適当なダミー、例えば中が空洞の有孔プラスチ
ック成型品などを使用すると良い。
【0020】第二の方法は、測定データを解析して求め
る方法である。それぞれの層の製造条件が分からない場
合には、この方法を使用すると良い。まず、それぞれの
粒径におけるフィルターカートリッジの捕集効率を測定
する。次に、フィルターカートリッジから第一濾過層を
取り除き、第二濾過層のみにする。第一濾過層、第二濾
過層、フィルターカートリッジの捕集効率の関係は、次
の式に従う。
【0021】(1−フィルターカートリッジの捕集効
率)=(1−第一濾過層の捕集効率)×(1−第二濾過
層の捕集効率)
【0022】従って、フィルターカートリッジと第二濾
過層の捕集効率が求まれば、解析的に第一濾過層の捕集
効率を求めることができる。この方法を応用すれば、層
が3層以上になっている場合にも求めることができるこ
とは明らかであろう。この方法でそれぞれの層の各粒径
における捕集効率を算出し、その値を内挿して初期80
%捕集粒径を算出すればよい。また、第一濾過層を取り
除くことが困難であれば、第二濾過層を取り除いて測定
しても同様に求めることができる。
【0023】本発明で使用される帯状長繊維不織布を構
成する熱可塑性繊維には、溶融紡糸が可能なあらゆる熱
可塑性樹脂を使用することができる。その例として、ポ
リプロピレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン、共重合ポリプロピレン
(例えば、プロピレンを主体として、エチレン、ブテン
−1,4−メチルペンテン−1等との二元または多元共
重合体)等をはじめとするポリオレフィン系樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、酸成分をテレフタル酸以外にイソフタル酸をも加え
て共重合したこれらの低融点ポリエステルをはじめとす
るポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66など
のポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂(アタクチッ
クポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン)、
ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマ
ー、ポリテトラフルオロエチレン等の熱可塑性樹脂が提
示できる。また、乳酸系ポリエステルなどの生分解性樹
脂を使用してフィルターカートリッジに生分解性を持た
せるなど、機能性の樹脂を使用することもできる。ま
た、ポリオレフィン系樹脂やポリスチレンなどメタロセ
ン触媒で重合できる樹脂を使用する場合、メタロセン触
媒で重合した樹脂を使用すれば、不織布強度の向上、耐
薬品性の向上、生産エネルギーの減少などメタロセン樹
脂の特性がフィルターカートリッジに活かされるために
好ましい。また、長繊維不織布の熱接着性や剛性を調整
するためにこれらの樹脂をブレンドして使用しても良
い。これらの中でも、フィルターカートリッジを常温の
水系の液の濾過に使用する場合には耐薬品性と価格の点
からポリプロピレンをはじめとするポリオレフィン系樹
脂が好ましく、比較的高温の液に使用する場合にはポリ
エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、或いはシンジオタ
クチックポリスチレン樹脂等が好ましい。
【0024】本発明で使用される前記熱可塑性繊維は、
融点差が10℃以上好ましくは15℃以上ある低融点樹
脂と高融点樹脂からなる熱接着性複合繊維であることが
好ましい。熱接着性複合繊維を用いることにより、熱接
着時に単繊維の一部のみを融解させるために接着点の形
状が滑らかで不織布の繊維接合点の熱接着が安定であ
り、得られる不織布をフィルターカートリッジに使用す
る場合、濾過圧力や通水量が上がった際に繊維接合点付
近で捉えられた粒子が流出する可能性が小さくなり、ま
たフィルターカートリッジの変形が小さくなり、さらに
は濾液中に含まれた物質によって仮に繊維が劣化した場
合にも繊維が脱落する確率が小さくなって、接着点の崩
れによる濾液に樹脂の混入する危険性がより少ないもの
となる。融点差の上限は特にないが溶融紡糸可能な熱可
塑性樹脂の内、最高融点の樹脂と最低融点の樹脂との温
度差が該当する。なお、融点が存在しない樹脂の場合に
は流動開始温度を融点と見なす。
【0025】前記熱接着性複合繊維の低融点樹脂と高融
点樹脂の組み合わせは、融点差10℃以上好ましくは1
5℃以上あれば特に限定されるものではなく、線状低密
度ポリエチレン/ポリプロピレン、高密度ポリエチレン
/ポリプロピレン、低密度ポリエチレン/ポリプロピレ
ン、プロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体/ポ
リプロピレン、線状低密度ポリエチレン/高密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン、各
種のポリエチレン/熱可塑性ポリエステル、ポリプロピ
レン/熱可塑性ポリエステル、共重合ポリエステル/熱
可塑性ポリエステル、各種のポリエチレン/ナイロン
6、ポリプロピレン/ナイロン6、ナイロン6/ナイロ
ン66、ナイロン6/熱可塑性ポリエステルなどをあげ
ることができる。中でも線状低密度ポリエチレン/ポリ
プロピレンの組み合わせを用いると、長繊維不織布の剛
性や空隙率の調整を不織布製造時の繊維交点の接着の工
程で容易に調節ができるために好ましい。また、比較的
高温の液に使用する場合には酸成分をテレフタル酸以外
にイソフタル酸をも加えて共重合した低融点ポリエステ
ル/ポリエチレンテレフタレートの組合せも好適に用い
ることができる。
【0026】本発明で帯状長繊維不織布に使用される長
繊維不織布は、スパンボンド法などにより得られた長繊
維不織布である。スパンボンド法などにより作られた長
繊維不織布は図14に示すように繊維方向が機械方向に
揃っているため、繊維23で構成される孔が細長くな
り、最大通過粒子24が小さいものとなる。それに対し
て、カード法等で得られた短繊維からなる不織布の場
合、図15に示すように繊維方向が一定ではないので、
繊維25で構成される孔は円あるいは正方形に近い形と
なり、スパンボンド法などにより作られた長繊維不織布
と開孔率が同じであっても、最大通過粒子径24が大き
いものとなる。濾材の通水性は繊維径が同じであれば開
孔率でほぼ決まるため、スパンボンド法などにより作ら
れた長繊維不織布を使うことにより、通水性に優れたフ
ィルターが得られるのである。この効果は接着剤など濾
材の孔を塞ぐようなバインダーを使用した場合には小さ
くなるため、セルローススパンボンド不織布の使用は好
ましくない。また、セルローススパンボンド不織布を使
用すると、不織布の強度が弱くなるため、フィルターの
目詰まり等の原因で濾過圧力が上がった場合には繊維で
構成される孔が変形し易くなるという問題がある。ま
た、熱可塑性繊維からなりその繊維交点の少なくとも一
部が接着されている長繊維不織布は、多くの短繊維不織
布と異なって繊維表面剤(例えば界面活性剤)のような
低分子成分を含んでおらず、長繊維であるために繊維の
端部がきわめて少なく濾材の脱落が殆どないため、これ
を濾材に使用すれば他の材料と比較して、濾液が汚染さ
れる可能性が非常に少ない。
【0027】本発明で使用される前記長繊維不織布の平
均の単糸繊度は、フィルターカートリッジの用途や樹脂
の種類によって異なるので一概には規定しがたいが、
0.6〜3000dtexの範囲が望ましい。繊度を3
000dtexを超えると、単に連続糸を束ねたものを
用いる場合との差がなくなり、長繊維不織布を用いる意
味がなくなる。また0.6dtex以上とすることによ
り十分な不織布強度を得ることができるので、後述する
方法によってこの不織布をひだ状物に加工することを容
易にすることができ、さらには作られたフィルターカー
トリッジの強度も大きくなり好ましい。また、現行のス
パンボンド法で0.6dtex未満の繊度の繊維を紡糸
しようとする場合、使用されるノズルの加工性や可紡性
が悪くなり、結果として製造されたスパンボンド不織布
の価格が高くなることがある。
【0028】本発明で使用される前記長繊維不織布の構
成繊維はかならずしも円形断面である必要はなく、異型
断面糸を使用することもできる。その場合、微小粒子の
捕集はフィルターの表面積が大きいほど多くなるため、
円形断面の繊維を使う場合よりも同一の通液性で高精度
のフィルターカートリッジを作ることができる。
【0029】また、本発明の効果を妨げない範囲で、前
記長繊維不織布の原料樹脂にポリビニルアルコールなど
の親水性樹脂を混ぜたり、あるいは前記長繊維不織布表
面にプラズマ加工するなどして、長繊維不織布を親水化
すると、水系の液に使用する場合には通液性が向上する
ので水溶液を濾過する場合にはこの様な樹脂を使用した
フィルターが好ましい。
【0030】本発明で使用される前記長繊維不織布の繊
維交点の熱接合方法は、熱エンボスロール、熱フラット
カレンダーロールのような装置を使って熱圧着する方法
や熱風循環型、熱スルーエアー型、赤外線ヒーター型、
上下方向熱風噴出型などの熱処理機を使う方法等を挙げ
ることができる。中でも熱エンボスロールを使う方法
は、不織布の製造速度の向上ができ、生産性が良く、コ
ストを安価にでき好ましい。
【0031】さらに、図3に示すように、熱エンボスロ
ールを使う方法でつくられた長繊維不織布は、エンボス
パターンによる強い熱圧着がある部分5と、エンボスパ
ターンからはずれたことによる弱い熱圧着のみがある部
分6とが存在する。このことにより、強い熱圧着がある
部分5では多くの異物7,8を捕集することができる。
一方、弱い熱圧着のみがある部分6では異物の一部は捕
集されるが、残りの異物は長繊維不織布を通過して.次
の層に移動することができるので、濾材の内部まで利用
した深層濾過構造となり好ましい。
【0032】この場合、エンボスパターンの面積は5〜
25%とすることが望ましい。この面積を5%以上とす
ることにより、先述したような繊維交点の熱接合による
効果を向上させることができ、25%以下とすることに
より不織布の剛性が大きくなり過ぎるのを抑えることが
でき、あるいは異物が長繊維不織布をある程度通過する
のを容易にし、通過した異物はフィルター内部で捕捉す
ることによりフィルター寿命を延長することができる。
【0033】また、後に示す方法でフィルターカートリ
ッジの形状に加工した後、赤外線やスチーム処理等によ
って繊維交点を熱接着させても構わない。或いはエポキ
シ樹脂などの接着剤を使って繊維交点を化学的に接着す
ることも出来るが、熱接合した場合と比較すると開孔率
が低くなるため、通液性が低下することがある。
【0034】本発明で使用される前記長繊維不織布の目
付、すなわち不織布単位面積当たり重量は、5〜200
g/m2が好ましい。この値が5g/m2未満であると、
繊維量が少なくなるために、不織布のむらが大きくなっ
たり、あるいは不織布の強度が低下し、あるいは先述し
たような繊維交点の熱接合が難しくなることがある。一
方、この値が200g/m2を超えると、不織布の剛性
が大きくなりすぎるために、後に有孔筒状体に綾状に巻
き付けにくくなる。
【0035】本発明で使用される長繊維不織布は帯状で
ある。帯状長繊維不織布を得るには、紡糸幅を調節して
直接帯状の不織布を作る方法も使用できるが、より好ま
しくは広い幅の長繊維不織布を帯状にスリットする方法
を用いることである。帯状にする主な理由は、後述する
ようにフィルターの性能そのものを向上させるためでも
あるが、別の理由もある。それは、幅が広い(例えば5
00mm幅以上の)長繊維不織布の斑を実質的になくす
ということである。長繊維不織布を作る方法としては先
述したようにスパンボンド法が一般的であるが、スパン
ボンド法はノズルから吐出された繊維をエアサッカーな
どで吸引・延伸して捕集コンベアに叩き付けることによ
って繊維を分散させる方法なので、不織布に斑ができや
すい。さらには紡糸時の糸切れにより発生する樹脂塊、
吐出斑による不織布幅方向の目付や繊維径の斑などによ
っても不織布斑が発生する。このような不織布斑は、発
生する原因こそ製造法によって様々であるが、スパンボ
ンド法以外の製造法を使っても発生する。このような不
織布の斑をなくすために、一般的には不良個所を製品か
ら物理的に取り除いたり、あるいは高度の紡糸技術を駆
使したりといった工夫がなされているが、いずれの方法
も価格あるいは生産性に悪い影響を与えることになる。
【0036】そこで、本発明者らは長繊維不織布を始め
とする多くの不織布の特性を研究し、その結果、不織布
の斑は機械幅方向では発生しやすいが、不織布の流れ方
向には比較的少ないことを見いだした。本発明者らはそ
の結果をさらに考察し、幅が広い不織布を0.5cm〜
数センチメートル程度の帯状に切断すれば、その各々の
帯の幅の内では不織布斑が無視できるほど小さくなると
いう点に気づいた。後述する本発明の方法を使用すれば
濾材の成形方法によっても濾過性能を変えることが可能
なので、帯状不織布の物性ごとに成型方法の調整をすれ
ば、作られたフィルターの性能斑はほとんどなくなるの
である。これにより、生産性や原単位の大幅な改善が期
待できる。
【0037】広い幅の長繊維不織布をスリットして帯状
長繊維不織布とする場合の幅は、使用する不織布の目付
によっても異なるが、0.5cm以上が好ましい。この
幅が0.5cm未満であると、スリット時に不織布が切
断する恐れがあり、また、後に帯状不織布を綾状に巻き
取る際の張力の調整が難しくなり、また、同じ空隙率の
フィルターを作る場合には巻き取り時間が長くなり生産
性が低下する。一方、幅の上限は目付によって異なり、
幅(cm)×目付(g/m2)の値が200以下である
ことが好ましい。例えば目付20g/m2の時には、上
限は10cmである。この値が200を超えると、不織
布の剛性が大きくなりすぎるために、後に有孔筒状体に
綾状に巻き付けにくくなり、さらには繊維量が多くなり
すぎるために密に巻き付けることが難しくなる。なお、
紡糸幅を調節して直接帯状の不織布を作る場合にも、好
ましい目付および不織布幅の範囲はスリットして帯状に
する場合と同じである。
【0038】前記帯状長繊維不織布を、後述するような
方法で適当に加工してから第二濾過層(第二濾過層に関
する詳細は後述)に綾状に巻き付けても良いが、加工せ
ずにそのまま巻き付けてもよい。この場合の製造法の一
例を図4に示す。巻き取り機には通常の糸巻き型フィル
ターカートリッジに使われるワインダーを使用できる。
供給された帯状長繊維不織布9は、綾振りをしながら動
く細幅孔のトラバースガイド10を通った後、ボビン1
1に取り付けられた第二濾過層2に巻き取られてフィル
ターカートリッジ12となる。この方法で作られたフィ
ルターカートリッジは非常に密になるため、精度の細か
いフィルターカートリッジとなる。ただし、この方法で
は製造条件を変更して濾過精度を調整することが難し
い。
【0039】一方、帯状長繊維不織布に捻りを加えてか
ら巻き取ることもできる。この場合の製造法の一例を図
5に示す。この場合にも巻き取り機には通常の糸巻き型
フィルターカートリッジに使われるワインダーを使用で
きる。不織布は捻りによって見かけ上太くなるため、ト
ラバースガイド13は図4の場合よりも孔径の大きなも
のが好ましい。不織布に捻りを加えると、単位長さ当た
りの捻りの数、あるいは捻る強さによって不織布の見か
けの空隙率を変化させることができるので、濾過精度を
調整することができる。この時の捻りの数は、帯状長繊
維不織布1mあたり50〜1000回の範囲が好まし
い。この値が50回未満であると、捻りを加える効果が
ほとんど得られない。また、この値が1000回を超え
ると、作られたフィルターカートリッジが通液性に粗い
ものとなるため好ましくない。
【0040】また、前記の帯状長繊維不織布を、適当な
方法で集束させてから有孔筒状体に巻き付けると、さら
に好ましい。その方法としては、帯状長繊維不織布を単
に適当な小孔等を通して集束させてもよいし、帯状長繊
維不織布を適当なひだ形成ガイドで断面形状を予備成形
した後に小孔等を通してひだ状物に加工してもよい。こ
の方法を使用すると、トラバースガイドの綾振り速度と
ボビンの回転速度の比率を調節して、巻パターンを変更
できるので、同じ種類の帯状長繊維不織布からさまざま
な性能のフィルターカートリッジを作ることができる。
【0041】帯状長繊維不織布を集束させる方法として
単に適当な小孔を通す場合の製造法の一例を図6に示
す。この場合にも巻き取り機には通常の糸巻き型フィル
ターカートリッジに使われるワインダーを使用できる。
図6ではトラバースガイド14の孔を小孔にすることに
よって帯状長繊維不織布を集束させているが、トラバー
スガイド14よりも手前の糸道に小孔のガイドを設けて
もかまわない。小孔の直径は、使用する帯状長繊維不織
布の目付や幅にもよるが、3mm〜10mmの範囲が好
ましい。この直径が3mm未満であると帯状長繊維不織
布と小孔との摩擦が大きくなって巻き取り張力が高くな
りすぎる。また、この値が10mmを超えると、帯状長
繊維不織布の集束サイズが安定しなくなる。
【0042】次に、帯状長繊維不織布を適当なひだ形成
ガイドで断面形状を予備成形した後に小孔等を通してひ
だ状物に加工する場合の製造法の一例の一部切り欠き斜
視図を図7に示す。この場合にも巻き取り機には通常の
糸巻き型フィルターカートリッジに使われるワインダー
を使用できる。この方法を採るばあい、帯状長繊維不織
布9はひだ形成ガイド19を通って断面形状が予備成形
され、続いて小孔17を通ってひだ状物18となり、そ
のひだ状物18を図のAの方向に引き取り、トラバース
ガイドを通して第二濾過層に巻き取るとフィルターカー
トリッジとなる。
【0043】次に、前記ひだ形成ガイドついて説明す
る。ひだ形成ガイドは通常外径3mm〜10mm程度の
丸棒を加工したものの表面に不織布との摩擦を防ぐため
のフッ素樹脂加工をほどこして作る。その形状の1例を
図8〜9に示す。ここに挙げた例では、ひだ形成ガイド
19は外部規制ガイド15と内部規制ガイド16からな
る。このひだ形成ガイド19の形状は特に限定されない
が、このガイドから作られるひだ状物の断面形状がひだ
が平行とならないように集束されたものになる形であれ
ば好ましい。そのようにして作られたひだ状物の断面形
状の1例を図10(A)(B)(C)に示すが、これら
に限定されるものではない。本発明のこれらの態様にお
いて、ひだの少なくとも一部が非平行になるように集束
されたひだ状物を形成させたものは、本発明の最も好ま
しい態様である。すなわち、図10の断面形状のように
ひだの一部が非平行となっている場合には、図11
(A)(B)に示すようにひだのほとんどが平行である
場合に比べて、濾過圧力がひだに矢印のように垂直な方
向からかかった時でもひだ状物の形状保持力が強く、本
来のひだ形状としての濾過機能を保持することができ
る。つまり、ひだが非平行の場合はひだが平行である場
合と比較してフィルターカートリッジの圧力損失を抑え
る能力に優れているため、ひだ状物の断面形状はひだが
非平行であることは特に好ましい。なお、ガイドは必ず
しも1つである必要はなく、形や大きさの異なる数個の
ガイドを直列に並べることによって帯状長繊維不織布の
断面形状を徐々に変えていくようにすれば、ひだ状物の
断面形状が場所によって一定となるために品質のムラが
無くなり好ましい。
【0044】本発明において、帯状長繊維不織布をひだ
状物としてから第二濾過層に巻き付ける場合、ひだ状物
の最終的なひだ数は、4〜50個、より好ましくは7〜
45個である。ひだ数が4個未満では、ひだ付与による
濾過面積拡大による効果に乏しい。一方、ひだ数が50
個を超えると、ひだが小さくなりすぎて製造困難であ
り、かつ濾過機能低下への影響が生じやすくなる。
【0045】また、例えば図12に示すような櫛形のひ
だ形成ガイド20を用いて長繊維不織布に多数のひだを
付与した後、より狭い矩形孔21を通過させることでさ
らにひだ数が数多くなるよう変形させ、かつひだをアト
ランダムな非平行とすることができる。
【0046】また、先述した小孔17を通した後のひだ
状物18を、熱風あるいは赤外線ヒーター等で加熱加工
することにより、ひだ状物の断面形状を固定化すること
ができる。この工程は必ずしも必要ではないが、ひだ状
物の断面形状を複雑にしたり、あるいは帯状長繊維不織
布として剛性が高いものを使用する場合には、断面形状
が設計した形から崩れてしまうことがあるため、このよ
うな加熱加工をすることが好ましい。
【0047】次に、本発明で使用される集束された帯状
長繊維不織布、あるいはひだ状物(以下、あわせて帯状
長繊維不織布集束物と略する)の空隙率について説明す
る。まず、帯状長繊維不織布集束物の断面積は、図13
に示すように、帯状長繊維不織布集束物4を内包する最
小面積の卵形22(卵形とはその各内角それぞれがすべ
て180度以内である多角形を意味する)の面積と定義
する。そして帯状長繊維不織布集束物を適当な長さ、例
えば断面積の平方根の100倍の長さに切断し、次式で
定義する。
【0048】(帯状長繊維不織布集束物の見かけ体積)
=(帯状長繊維不織布集束物の断面積×帯状長繊維不織
布集束物の切断長)
【0049】(帯状長繊維不織布集束物の真体積)=
(切断した帯状長繊維不織布集束物の重量)/(帯状長
繊維不織布集束物の原料の比重)
【0050】(帯状長繊維不織布集束物の空隙率)=
{1−(帯状長繊維不織布集束物の真体積)/(帯状長
繊維不織布集束物の見かけ体積)}×100%
【0051】この式で定義された帯状長繊維不織布集束
物の空隙率は60〜95%が好ましく、より好ましくは
85〜92%である。この値を60%以上とすることに
より、帯状長繊維不織布集束物が必要以上に密になるこ
とを抑え、フィルターカートリッジとして使用したとき
の圧力損失を十分抑えることができ、あるいは帯状長繊
維不織布集束物中の異物捕集効率をより向上させること
ができる。また、この値を95%以下とすることによ
り、後での巻き付けが容易となり、またフィルターカー
トリッジとして使用したときにその負荷圧力による濾材
の変形をより小さくすることができる。これを調整する
方法の例として、巻き取り張力の調整、ひだ形成ガイド
などのガイド形状の調整が挙げられる。
【0052】また帯状長繊維不織布集束物を作るとき
に、本発明の効果を妨げない範囲で粒状活性炭やイオン
交換樹脂などを混在させて加工しても良い。その場合に
粒状活性炭やイオン交換樹脂などを固定するには、帯状
長繊維不織布を集束あるいはひだ状物に加工する前、あ
るいは加工した後に適当なバインダーなどで接着しても
良いし、粒状活性炭やイオン交換樹脂などを混在させた
後に加熱して長繊維不織布の構成繊維と熱接着しても良
い。
【0053】次に、先述した方法で作られた帯状長繊維
不織布集束物は、断面形状が崩れないように工夫をすれ
ば、必ずしも連続工程にする必要はなく、いちど適当な
ボビンに巻いておき、後にワインダーで巻き取ってもよ
い。
【0054】次に、帯状長繊維不織布の巻き取り方法に
ついて説明する。このワインダーのボビンに、直径約1
0〜40mm、長さ100〜1000mm程度の第二濾
過層を装着し、有孔筒状体の端部にワインダーの糸道を
通した帯状長繊維不織布(あるいは帯状長繊維不織布集
束物)を固定する。ワインダーの糸道はボビンに平行に
設置されたトラバースカムによって綾状に振られるた
め、第二濾過層には帯状長繊維不織布が綾状に振られて
巻き付けられる。その時の巻き付け条件も通常の糸巻き
型フィルターカートリッジ製造時に準じて設定すれば良
く、例えばボビン初速1000〜2000rpmにし、
繰り出し速度を調節して適当な張力をかけながら巻き付
ければよい。なお、この時の張力によってもフィルター
カートリッジの空隙率を変えることができる。さらに巻
き付け時の張力を調整して内層の空隙率を密にし、中
層、外層と巻き付けるにつれて空隙率を粗くすることが
できる。特に帯状長繊維不織布をひだ状物としてから第
二濾過層に巻き付ける場合には、ひだ状物が具備するひ
だ形成による深層濾過構造と併せて第一濾過層内の外
層、中層、内層で形成される粗密構造差により理想的な
濾過構造をもつフィルターカートリッジが提供できる。
また、濾過精度は、トラバースカムの綾振り速度とボビ
ンの回転速度の比率を調整して巻き付けパターンを変え
ることによっても変更することができる。そのパターン
の付け方はすでに公知である通常の糸巻き型フィルター
カートリッジの方法を使用でき、フィルターの長さが一
定の場合にはそのパターンをワインド数で表すことがで
きる。なお、ある糸(本発明の場合は帯状長繊維不織
布)とその1つ下の層に巻かれた糸との間隔26が広い
場合には濾過精度は粗くなり、逆に狭い場合には細かく
なる。これらの方法により帯状長繊維不織布を第二濾過
層2の内径の1.5倍〜3倍程度の外径まで巻き付けて
フィルターカートリッジ形状にする。これをそのままフ
ィルターカートリッジ3として使用しても良いし、端面
に厚さ3mm程度の発泡ポリエチレンのガスケットを貼
り付けるなどしてフィルターカートリッジ端面のハウジ
ングとの密着性を上げても良い。
【0055】このようにしてできた第一濾過層の空隙率
は65〜85%の範囲であることが好ましい。この値が
65%未満であると、繊維密度が高くなりすぎるために
通液性が低下してくる。逆に、この値が85%を超える
と、フィルターカートリッジ強度が低下し、濾過圧力が
高い場合にフィルターカートリッジが変形するなどの問
題が生じ易くなる。
【0056】本発明においては、帯状長繊維不織布に切
れ目を入れたり穴を開けたりすることによって、得られ
るカートリッジフィルターの通液性を改善することがで
きる。この場合、切れ目の数は帯状長繊維不織布10c
m当たりで5〜100個程度が適当であり、穴を開ける
場合には開孔部面積の割合を10〜80%程度にするの
が適当である。巻き取るときの帯状長繊維不織布の本数
を複数としたり、あるいは紡績糸など他の糸と併せて巻
き付かせることでも、濾過性能を調整することができ
る。
【0057】次に、本発明で使用される第二濾過層につ
いて説明する。
【0058】従来の技術で作られた複層のフィルター
は、その上流側の層(本発明の第一濾過層に相当する
層)に問題があったため、精度安定性や濾過ライフに問
題があったり、あるいは濾液中に濾材脱落物その他の異
物が混入するようなものであった。本発明では、先述し
たように第一濾過層を工夫することでそれらの問題を解
決しているため、第二濾過層は第一濾過層よりも高精度
のフィルターであれば基本的には問題ないが、第二濾過
層の初期80%捕集粒径が第一濾過層の初期80%捕集
粒径の0.05〜0.9倍の範囲であることが好まし
い。この値が0.05未満であると、第一濾過層と第二
濾過層の捕集能力に差が出過ぎるので、殆どの粒子が第
一濾過層でとらえられず、第二濾過層の表面で目詰まり
が起こる可能性があるために好ましくない。逆に、この
値が0.9倍を超えると、第一濾過層と第二濾過層との
捕集能力に差がなさすぎるために複数の層に分ける意味
がほとんどなくなる。なお、この値の最適値は、濾過前
液中の粒度分布によるので一概にはいえないが、一般的
には、濾過前液中にさまざまな大きさの粒子が含まれて
いる場合にはこの値を小さくするのが好ましく、逆に濾
過前液中に比較的大きさのそろった粒子が含まれている
場合にはこの値を大きくするのが好ましいと言える。以
下、第二濾過層として有用な濾過層の例を挙げる。
【0059】第二濾過層として有用なものの一つとし
て、有孔筒状体の周りに有孔シートをのり巻き状に巻回
したものを使用できる。有孔シートとして、不織布、織
布、メンブレンシート、濾紙、金網等が挙げられる。こ
のフィルターの構造を図16に示す。有孔筒状体26に
は射出成形した有孔プラスチックコアや、ステンレスな
どの金属加工品などを使用できるが、濾過圧力に耐えら
れる程度の強度を有するものであれば特に限定されな
い。有孔シート27は、のり巻き状に巻回して前記初期
80%捕集粒径を達成できれば問題なく、その不織布の
目付、繊維径などの決定には公知の方法、例えばメルト
ブロー不織布を使用するのであれば、特開平10−17
4822号公報に記載された方法を応用できる。また、
有孔筒状体に直接有孔シートを巻くと、有孔シートの表
面積が小さくなるため、有孔筒状体の周りにフィルター
カートリッジ全体の外径の5〜20%程度大きさに、第
一濾過層と同様の構造の第三濾過層を設けた3層構造と
してもよい。また、のり巻き状に巻くと製造方法によっ
ては工数がかかるため、あらかじめ不織布を筒状に成形
しておき、それを単にコアにかぶせるだけでもよい。ま
た、本発明の効果を妨げない範囲で2種類以上の繊維径
や空隙率などの異なる不織布を段階的に巻いてもかまわ
ない。
【0060】第二濾過層の別な有用なものの一つとし
て、図17に示すような構造のものがある。すなわち、
有孔筒状体26の周りに熱可塑性繊維からなりその繊維
交点の少なくとも一部が接着されている帯状長繊維不織
布を円筒形に綾状に巻き付けた濾過層28と、有孔シー
ト27をのり巻き状に巻き込みながら濾過層28から連
続して帯状長繊維不織布を円筒形に綾状に巻き付けられ
た濾過層29からなる2層構造のものを使用できる。こ
のフィルターは先述した図16に示すフィルターと一見
似ているが、図16の第二濾過層27は有孔シートのみ
が巻かれているのに対し、図17のフィルターの第二濾
過層の一部である濾過層29はその製法のため有孔シー
トと有孔シートの間にワインドした帯状長繊維不織布が
入り込んでいるという違いがある。
【0061】第二濾過層の別な有用なものの一つとし
て、有孔筒状体の周りに有孔シートをプリーツ状に折り
曲げて筒状に成形されたものが挙げられる。このフィル
ターの構造を図18に示す。有孔シートとしては、同様
に、不織布、織布、メンブレンシート、濾紙、金網等が
挙げられる。それら有孔シートの加工には公知の方法、
例えば特開平6−262013号公報に記載されている
方法が使用できる。これを用いた場合には、濾材の表面
積が大きいため、通水性に優れたフィルターとなる。
【0062】第二濾過層の別な有用なものの一つとし
て、融点差10℃以上の2種の熱可塑性樹脂からなる熱
接着性複合繊維からなりかつ熱接着性複合繊維の交点が
接着された筒状成形体が挙げられる。このフィルターの
構造を図19に示す。この濾材を使用した場合には、第
二濾過層31の繊維交点が接着されているため、濾過圧
力が上がっても捕集された粒子が流出することの少な
い、優秀なものとなる。この筒状成形体の成形方法は公
知の方法、例えば特公昭56−43139号公報、特開
平4−126508号公報に記載された方法を使用する
ことができる。
【0063】
【実施例】以下実施例、比較例により、本発明を更に詳
細に説明するが本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、各例における濾過材の物性や濾過性
能等の評価は以下に記載する方法で行った。また、評価
結果を表1および2に示した。
【0064】(不織布の目付及び厚さ)不織布の面積が
625cm2となるように不織布を切り取り、その重量
を測定して1平方メートル当たりの重量に換算して目付
とした。また、切り取った不織布の厚さを任意に10点
測定し、その最大値と最小値を除いた8点の平均を不織
布の厚さ(μm)とした。
【0065】(不織布の繊度)不織布から無作為に5カ
所サンプリングしてそれらを走査型電子顕微鏡で撮影
し、1カ所につき20本の繊維を無作為に選んでそれら
の繊維径を測定し、その平均値をその不織布の繊維径
(μm)とした。また、繊度(dtex)は得られた繊
維径と不織布原料樹脂の密度(g/立方センチメート
ル)を使って次式から求めた。 (繊度)=π(繊維径)2×(密度)/400
【0066】ひだ状物の断面形状を接着剤で固定した
後、任意の位置で5箇所切断し、その断面を顕微鏡で写
真撮影した。その写真から帯状長繊維不織布の折り目の
数を山折りまたは谷折りのいずれの場合も1つとして数
え、切断した5箇所の平均数の2分の1をひだ数とし
た。
【0067】(帯状長繊維不織布集束物の断面積と空隙
率)帯状長繊維不織布集束物の断面形状を接着剤で固定
した後、任意の位置で5箇所切断し、その断面を顕微鏡
で写真撮影した。その写真を画像解析して帯状長繊維不
織布集束物の断面積を求めた。また、これとは別の箇所
の帯状長繊維不織布集束物を長さ10cmに切断し、そ
の重量と先に求めた断面積とから次式を使って空隙率を
求めた。 (帯状長繊維不織布集束物の見かけ体積)=(帯状長繊
維不織布集束物の断面積×帯状長繊維不織布集束物の切
断長) (帯状長繊維不織布集束物の真体積)=(帯状長繊維不
織布集束物の重量)/(帯状長繊維不織布集束物の原料
の比重) (帯状長繊維不織布集束物の空隙率)={1−(帯状長
繊維不織布集束物の真体積)/(帯状長繊維不織布集束
物の見かけ体積)}×100%
【0068】(糸間隔)表層にある帯状長繊維不織布集
束物(あるいは帯状の長繊維不織布、紡績糸など以下の
実施例において有孔筒状体に巻き付けられたもの)と隣
接する帯状長繊維不織布集束物との間隔(図1の32に
示す)を1つのフィルターカートリッジにつき10箇所
測定し、その平均を糸間隔とした。
【0069】(第一濾過層の空隙率)第一濾過層の外
径、内径、長さ、重量を測定し、次式を使って空隙率を
求めた。なお、重量は同条件で試作したフィルターから
第一濾過層のみを取り出して測定した。 (第一濾過層の見かけ体積)=π{(第一濾過層の外
径)2−(第一濾過層の内径)2}×(第一濾過層の長
さ)/4 (第一濾過層の真体積)=(第一濾過層の重量)/(第
一濾過層の原料の比重) (第一濾過層の空隙率)={1−(第一濾過層の真体
積)/第一濾過層の見かけ体積)}×100%
【0070】(初期捕集粒径、初期圧力損失、濾過ライ
フ)循環式濾過性能試験機のハウジングにフィルターカ
ートリッジ1つを取り付け、ポンプで流量を毎分30リ
ットルに調節して通水循環する。このときのフィルター
カートリッジ前後の圧力損失を初期圧力損失とした。次
に循環している水にJIS Z 8901に定められた
試験用粉体Iの8種(JIS8種と略す。中位径:6.
6〜8.6μm)と同7種(JIS7種と略す。中位
径:27〜31μm)を重量比1:1で混合したケーキ
を毎分0.4g/分で連続添加し、添加開始から5分後
に濾過前液と濾過液を採取し、適当な倍率で希釈した後
にそれぞれの液に含まれる粒子の数を光遮断式粒子検出
器で計測して各粒径における初期捕集効率を算出した。
さらにその値を内挿して、捕集効率80%を示す粒径を
求めた。また、さらに続けてケーキを添加し、フィルタ
ーカートリッジの圧力損失が0.2MPaに達したとき
にも同様に濾過前液と濾液を採取して、0.2MPa時
の捕集粒径を求めた。また、ケーキ添加開始から0.2
MPaに達するまでの時間を濾過ライフとした。なお、
濾過ライフが1000分に達しても差圧が0.2MPa
に達しない場合にはその時点で測定を中断した。各層の
初期80%捕集粒径は、先述したように中が空洞の有孔
プラスチック成型品をダミーとして使用し、それぞれの
層のみを同条件で作って測定した。
【0071】(初期濾液の泡立ちおよび繊維脱落)循環
式濾過性能試験機のハウジングにフィルターカートリッ
ジ1つを取り付け、ポンプで流量を毎分10リットルに
調節してイオン交換水を通水する。初期濾液を1リット
ル採取し、そのうち25立方センチメートルを比色びん
に採取して激しく攪拌し、攪拌停止10秒後に泡立ちを
見た。そして、泡の体積(液面から泡の頂点までの体
積)が10立方センチメートル以上ある場合を×、10
立方センチメートル未満でかつ直径1mm以上の泡が5
個以上見られる場合を△、直径1mm以上の泡が5個未
満の場合を○として泡立ちを判定した。また、初期濾液
500立方センチメートルを孔径0.8μmのニトロセ
ルロース濾紙に通し、濾紙1平方センチメートルあたり
に長さ1に記載されたフィルターmm以上の繊維が4個
以上ある場合を×、1〜3個の場合を△、0個の場合を
○として繊維脱落を判定した。
【0072】(実施例1)第二濾過層として、内径30
mm、外径34mm、長さ250mmであり、6mm角
の穴が180個開けられているポリプロピレン製の射出
成型品である有孔筒状体の周りに、目付50g/m2
厚さ300μm、繊維径2μmのポリプロピレン製メル
トブロー不織布を1.1周のり巻き状に巻回したものを
使用した。また、帯状長繊維不織布用の長繊維不織布と
して、目付22g/m2、厚さ200μm、繊度2dt
exであり、繊維交点が熱エンボスロールで熱圧着され
たポリプロピレン製スパンボンド不織布を使用した。そ
の長繊維不織布を幅50mmにスリットして帯状長繊維
不織布とした。そして、ワインダーのボビンに第二濾過
層を設置し、ワインダーまでの糸道に直径5mmの円形
孔のガイドを設置して帯状長繊維不織布を直径約5mm
に集束させ、第二濾過層にスピンドル初速1500rp
mで、帯状長繊維不織布の間隔が1mmとなるようにワ
インド数を調整して有孔筒状体に外径62mmになるま
で巻き取り、図16に示すような円筒状フィルターカー
トリッジ3を得た。
【0073】(実施例2)長繊維不織布を幅10mmに
スリットし、さらに糸間隔が1mmとなるようワインド
数を調整した他は全て実施例1と同じ方法で、円筒状フ
ィルターカートリッジを得た。このフィルターは実施例
1と同程度の性能のフィルターになった。しかしなが
ら、巻き取りに要した時間は実施例1の時よりも長くな
った。
【0074】(実施例3)長繊維不織布の構成繊維とし
て、低融点成分が線状低密度ポリエチレン(融点:12
5℃)、高融点成分がポリプロピレンで重量比5:5で
ある鞘芯型複合繊維を用いた他はすべて実施例1と同じ
方法で、円筒状フィルターカートリッジを得た。このフ
ィルターは実施例1に記載されたフィルターよりも濾過
ライフの長いフィルターとなった。これは、第一濾過層
の繊維交点が強固に接着しているために、第一濾過層の
捕集能力が安定し、第二濾過層にかかる負担が減ったた
めと考えられる。
【0075】(実施例4)繊維交点の熱接着方法を熱エ
ンボスロールから熱風循環式加熱装置に変更した他はす
べて実施例3と同じ方法で、円筒状フィルターカートリ
ッジを得た。このフィルターは実施例3に記載されたフ
ィルターよりもやや濾過ライフの短いフィルターとなっ
た。これは、第一濾過層の繊維交点の接着が実施例3ほ
どには強固でなかったためと考えられる。
【0076】(実施例5)長繊維不織布の繊度を10d
texに変更した他はすべて実施例1と同じ方法で、円
筒状フィルターカートリッジを得た。このフィルターは
実施例1に記載されたフィルターよりも濾過ライフの短
いフィルターとなった。
【0077】(実施例6)帯状長繊維不織布を集束せ
ず、代わりに1mあたり100回の捻りを加えた他はす
べて実施例1と同じ方法で、円筒状フィルターカートリ
ッジを得た。このフィルターは実施例1に記載されたフ
ィルターと同程度の性能のフィルターとなった。
【0078】(実施例7)帯状長繊維不織布を図10
(A)に示すような断面形状に加工して、ひだ数4のひ
だ状物を得た。そのひだ状物を集束した帯状長繊維不織
布の代わりに用いた他は、すべて実施例1と同じ方法
で、円筒状フィルターカートリッジを得た。このフィル
ターは実施例1に記載されたフィルターよりやや濾過ラ
イフが長いフィルターとなったが、圧力損失は大きくな
った。実施例1に記載されたフィルターと比較して圧力
損失が大きくなったのは、ひだ状物のひだが平行であっ
たために、ひだに垂直な方向から濾過圧力がかかって濾
材の空隙率が小さくなったためである。
【0079】(実施例8)帯状長繊維不織布を図10
(A)に示すような断面形状に加工して、ひだ数7のひ
だ状物を得た。そのひだ状物を用いた他は、すべて実施
例7と同じ方法で、円筒状フィルターカートリッジを得
た。このフィルターは実施例1に記載されたフィルター
よりライフが長いフィルターであるにも係わらず、通水
性は実施例1に記載されたフィルターと同等である優れ
たフィルターとなった。
【0080】(実施例9)帯状長繊維不織布を図10
(C)に示すような断面形状に加工して、ひだ数15の
ひだ状物を得た。そのひだ状物を用いた他は、すべて実
施例7と同じ方法で、円筒状フィルターカートリッジを
得た。このフィルターは実施例8に記載されたフィルタ
ーよりもさらにライフが長いフィルターであるにも係わ
らず、通水性は実施例1に記載されたフィルターと同等
である優れたフィルターとなった。
【0081】(実施例10)帯状長繊維不織布のひだ数
を41にした他は全て実施例9と同じ方法で、円筒状フ
ィルターカートリッジを得た。このフィルターは実施例
9に記載されたフィルターよりもさらにライフが長いフ
ィルターであるにも係わらず、通水性は実施例1に記載
されたフィルターと同等である優れたフィルターとなっ
た。
【0082】(実施例11)帯状長繊維不織布を密に集
束してひだ状物の空隙率を72%にした他はすべて実施
例9と同じ方法で、円筒状フィルターカートリッジを得
た。このフィルターは実施例9よりライフの短いフィル
ターとなった。
【0083】(実施例12)巻き込むための不織布とし
て、実施例1と同じメルトブロー不織布を使用した。帯
状長繊維不織布も実施例1と同じものを使用した。そし
て、実施例1と同じ有孔筒状体の周りに、帯状長繊維不
織布を実施例1と同条件で外径45mmになるまで綾状
に巻き付けた。その後、続けて帯状長繊維不織布を綾状
に巻き付けると共に、巻き込むための不織布をのり巻き
状に1.1周巻き付けた。さらに続けて帯状長繊維不織
布のみを綾状に外径62mmになるまで巻き付けて円筒
状フィルターカートリッジを得た。このフィルターは実
施例1と同程度の精度のフィルターとなったが、通水性
に若干優れるものとなった。これは、のり巻き状の不織
布が実施例1よりも外周側にきたために不織布表面積が
上がったためと考えられる。
【0084】(実施例13)繊維径1μm、目付30g
/m2で、フラットロールにより空隙率50%になるま
で圧縮されたポリプロピレン製メルトブロー不織布を用
意した。そのメルトブロー不織布の両側に目付22g/
2で繊度2dtexのポリプロピレン製スパンボンド
不織布を重ね合わせ、山高8mmでひだ折り加工し、山
数75で切断して両端をつなげて筒状にし、実施例1と
同じ有孔筒状体の周りに配置して第二濾過層とした。そ
の周りに実施例1と同じ方法で第一濾過層を作り、図1
8に示すような円筒状フィルターカートリッジを得た。
【0085】(実施例14)繊度2dtex、繊維長6
4mmであり、高密度ポリエチレンとポリプロピレンか
らなる鞘芯型複合繊維をカード機でウェブとし、遠赤外
ヒーターで145℃に加熱して1mあたり1.5kgの
スレンレス製心棒に外径45mmになるまで巻き付け、
冷却後心棒を抜き取って中空筒状体を得た。その中空筒
状体を第二濾過層とした他は、実施例1と同じ方法で円
筒状フィルターカートリッジを得た。
【0086】(比較例1)帯状長繊維不織布の代わりに
繊度3dtexの繊維を紡績した直径2mmのポリプロ
ピレン製紡績糸を使用し、糸間隔を1mmにした他は、
すべて実施例1と同様の方法で円筒状フィルターカート
リッジを得た。このフィルターカートリッジは濾過ライ
フが実施例1よりもかなり短くなった。また、初期濾液
には泡立ちがあった。
【0087】(比較例2)帯状長繊維不織布の代わりに
幅50mmに切断したJIS P 3801に定められ
た濾紙1種を使用した他はすべて実施例1と同様の方法
で円筒状フィルターカートリッジを得た。このフィルタ
ーカートリッジは初期捕集粒径が実施例1と同程度であ
ったが、初期圧力損失が大きく、また、濾過ライフが極
端に短かった。
【0088】(比較例3)繊度5dtexで目付50g
/m2の長繊維不織布を25cm幅にスリットし、実施
例1と同じ第二濾過層の周りにのり巻き状に線圧1.5
kg/mで巻き付けて円筒状フィルターカートリッジを
得た。このフィルターの初期捕集粒径は実施例1と同程
度であったが、通水性が悪く、濾過ライフが短かった。
【0089】
【表1】
【0090】
【表2】
【0091】
【発明の効果】本発明のフィルターカートリッジは、第
一濾過層として紡績糸を綾状にまいたもの、あるいは不
織布をのり巻き状に巻いたフィルターカートリッジと比
べて、通液性、濾過ライフ、濾過精度の安定性等の特性
においてバランスの取れたものである。特に、ひだの少
なくとも一部が非平行となるように集束させた帯状長繊
維不織布のひだ状物を使用した場合には、ひだが平行な
ひだ状物に比較してもひだと垂直方向の濾過圧力を受け
にくいのでひだ状物が潰れることなく一層安定して濾過
性能を維持することができる。また、濾過液中にも不純
物を含まない優れたものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルターカートリッジの斜視図
である。
【図2】不織布がのり巻き状に巻かれた状態を図示した
ものである。
【図3】長繊維不織布のエンボスパターンによる異物捕
集状況を示す説明図である。
【図4】帯状長繊維不織布を加工せずにそのまま巻き付
ける様子を示す説明図である。
【図5】帯状長繊維不織布に捻りを加えながら巻き付け
る様子を示す説明図である。
【図6】帯状長繊維不織布を小孔に通して集束させてか
ら巻き付ける様子を示す説明図である。
【図7】帯状長繊維不織布をひだ形成ガイドでひだ状物
に加工する様子を示した図面である。
【図8】本発明で用いられるひだ形成ガイドの一例を示
す断面図である。
【図9】本発明で用いられるひだ形成ガイドの一例を示
す断面図である。
【図10】ひだが非平行なひだ状物の断面形状の一例を
示す説明図である。
【図11】ひだが平行なひだ状物の断面形状の一例を示
す説明図である。
【図12】ひだ形成ガイド、狭矩形孔、小孔の位置関係
を示す説明図である。
【図13】本発明に係る帯状長繊維不織布集束物の一例
を示す一部切り欠き斜視図である。
【図14】長繊維不織布の粒子捕集状況を示した模式図
である。
【図15】短繊維不織布の粒子捕集状況を示した模式図
である。
【図16】本発明に係るフィルターカートリッジの一例
を示す斜視図である。
【図17】本発明に係るフィルターカートリッジの一例
を示す斜視図である。
【図18】本発明に係るフィルターカートリッジの一例
を示す斜視図である。
【図19】本発明に係るフィルターカートリッジの一例
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 第一濾過層 2 第二濾過層 3 フィルターカートリッジ 4 帯状長繊維不織布集束物 5 エンボスパターンによる強い熱圧着がある部分 6 エンボスパターンからはずれたことによる弱い熱圧
着のみがある部分 7 粒子 8 エンボスパターンからはずれたことによる弱い熱圧
着のみがある部分を通過した粒子 9 帯状長繊維不織布もしくはその集束物 10 細幅孔のトラバースガイド 11 ボビン 12 フィルターカートリッジ 13 トラバースガイド 14 トラバースガイド 15 外部規制ガイド 16 内部規制ガイド 17 小孔 18 ひだ状物 19 ひだ形成ガイド 20 櫛形のひだ形成ガイド 21 狭矩形孔 22 帯状長繊維不織布集束物を内包する最小面積の卵
形 23 長繊維 24 粒子 25 短繊維 26 有孔筒状体 27 有孔シート 28 綾状に巻き付けられた濾過層 29 有孔シートを巻き込みながら帯状長繊維不織布を
綾状に巻き付けられた濾過層 30 ひだ折り加工された有孔シート 31 筒状成形体 32 ある帯状長繊維不織布集束物とその1つ下の層に
巻かれた帯状長繊維不織布集束物との間隔

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性繊維からなりその繊維交点の少
    なくとも一部が接着されている帯状の長繊維不織布を円
    筒形に綾状に巻き付けてなる第一濾過層と、初期80%
    捕集粒径が第一濾過層の初期80%捕集粒径の0.05
    〜0.9倍である第二濾過層とからなるフィルターカー
    トリッジ。
  2. 【請求項2】 熱可塑性繊維が低融点樹脂と高融点樹脂
    からなり、それらの両樹脂の融点差が10℃以上である
    熱接着性複合繊維である請求項1に記載のフィルターカ
    ートリッジ。
  3. 【請求項3】 低融点樹脂が、線状低密度ポリエチレン
    であり、高融点樹脂がポリプロピレンである請求項2に
    記載のフィルターカートリッジ。
  4. 【請求項4】 帯状の長繊維不織布が、熱エンボスロー
    ルによる熱圧着によりその繊維交点が接着されている請
    求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルターカートリ
    ッジ。
  5. 【請求項5】 帯状の長繊維不織布が、熱風によりその
    繊維交点が接着されている請求項1〜3のいずれか1項
    に記載のフィルターカートリッジ。
  6. 【請求項6】 帯状の長繊維不織布に捻りが加えられた
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルターカート
    リッジ。
  7. 【請求項7】 帯状の長繊維不織布を4〜50のひだを
    有するひだ状物とし、有孔筒状体に綾状に巻き付けた請
    求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルターカートリ
    ッジ。
  8. 【請求項8】 ひだ状物のひだの少なくとも一部が非平
    行である請求項7に記載のフィルターカートリッジ。
  9. 【請求項9】 ひだ状物の空隙率が60〜95%である
    請求項7に記載のフィルターカートリッジ。
  10. 【請求項10】 フィルターカートリッジの第一濾過層
    の空隙率が65〜85%である請求項1〜9のいずれか
    1項に記載のフィルターカートリッジ。
  11. 【請求項11】 帯状の長繊維不織布が、広い幅の長繊
    維不織布をスリットして得られたものであり、かつ、そ
    の幅が0.5cm以上であり、幅(cm)と帯状の長繊
    維不織布の目付(g/m2)の積が200以下である請
    求項1〜10のいずれか1項に記載のフィルターカート
    リッジ。
  12. 【請求項12】 第二濾過層が有孔筒状体の周りに有孔
    シートをのり巻き状に巻回されているものである請求項
    1に記載のフィルターカートリッジ。
  13. 【請求項13】 第二濾過層が有孔筒状体の周りに熱可
    塑性繊維からなりその繊維交点の少なくとも一部が接着
    されている帯状の長繊維不織布を円筒形に綾状に巻き付
    けたa濾過層と、有孔シートをのり巻き状に巻き込みな
    がらa濾過層から連続して帯状の長繊維不織布を円筒形
    に綾状に巻き付けられたb濾過層からなる2層構造であ
    り、第一濾過層が第二濾過層から連続して帯状の長繊維
    不織布を円筒形に綾状に巻き付けられた濾過層である請
    求項1に記載のフィルターカートリッジ。
  14. 【請求項14】 第二濾過層が有孔筒状体の周りに有孔
    シートをプリーツ状に折り曲げて筒状に成形されたもの
    である請求項1に記載のフィルターカートリッジ。
  15. 【請求項15】 第二濾過層が、融点差10℃以上の2
    種の熱可塑性樹脂からなる熱接着性複合繊維からなりか
    つ熱接着性複合繊維の交点が接着された筒状成形体であ
    る、請求項1に記載のフィルターカートリッジ。
JP8879499A 1999-03-30 1999-03-30 フィルターカートリッジ Expired - Lifetime JP3436178B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8879499A JP3436178B2 (ja) 1999-03-30 1999-03-30 フィルターカートリッジ
PCT/JP2000/001998 WO2000057988A1 (fr) 1999-03-30 2000-03-30 Cartouche filtrante
DE10084425T DE10084425T1 (de) 1999-03-30 2000-03-30 Filterpatrone
US09/937,129 US7033497B1 (en) 1999-03-30 2000-03-30 Filter cartridge
KR1020017012318A KR100875842B1 (ko) 1999-03-30 2000-03-30 필터 카트리지

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8879499A JP3436178B2 (ja) 1999-03-30 1999-03-30 フィルターカートリッジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000279727A true JP2000279727A (ja) 2000-10-10
JP3436178B2 JP3436178B2 (ja) 2003-08-11

Family

ID=13952773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8879499A Expired - Lifetime JP3436178B2 (ja) 1999-03-30 1999-03-30 フィルターカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3436178B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7014050B1 (en) 1998-11-25 2006-03-21 Chisso Corporation Filter cartridge
US7033497B1 (en) 1999-03-30 2006-04-25 Chisso Corporation Filter cartridge
JP2009195898A (ja) * 2008-01-21 2009-09-03 Chisso Corp フィルター
KR101165829B1 (ko) 2008-05-02 2012-07-17 주식회사 이포어 필터 카트리지 제조방법
WO2020196515A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01 Jnc株式会社 デプスフィルター

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7014050B1 (en) 1998-11-25 2006-03-21 Chisso Corporation Filter cartridge
US7033497B1 (en) 1999-03-30 2006-04-25 Chisso Corporation Filter cartridge
JP2009195898A (ja) * 2008-01-21 2009-09-03 Chisso Corp フィルター
KR101165829B1 (ko) 2008-05-02 2012-07-17 주식회사 이포어 필터 카트리지 제조방법
WO2020196515A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01 Jnc株式会社 デプスフィルター
JPWO2020196515A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01
JP7368452B2 (ja) 2019-03-28 2023-10-24 Jnc株式会社 デプスフィルター

Also Published As

Publication number Publication date
JP3436178B2 (ja) 2003-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100875842B1 (ko) 필터 카트리지
JP6050752B2 (ja) デプスフィルターとサブミクロンフィルターとの組合せを含むカートリッジフィルター並びにro前処理方法
JP5422874B2 (ja) フィルター用不織布およびその製造方法
JP2013521107A (ja) ナノ繊維マトリクスを含む拡張複合ろ過材及び方法
JPH0929021A (ja) フィルター
JP5823205B2 (ja) カートリッジフィルター
WO2018021426A1 (ja) 逆洗可能なデプスフィルター
JP3580252B2 (ja) フィルターカートリッジ
JPH09117624A (ja) フィルター
JP3436178B2 (ja) フィルターカートリッジ
JP2001252510A (ja) 筒状フィルタ
JP4604351B2 (ja) フィルターカートリッジ
JP4164989B2 (ja) フィルターカートリッジ
US20020042236A1 (en) Filter cartridge and process for producing the same
JP5836191B2 (ja) 筒状フィルター
JP5836190B2 (ja) 筒状フィルター
JP2001321620A (ja) 筒状フィルタ
JP3861520B2 (ja) 筒状フィルター
JP2001300224A (ja) フィルターカートリッジ
JP6340186B2 (ja) 筒状フィルター
JP4464433B2 (ja) 筒状フィルタ
JP2001321622A (ja) フィルターカートリッジ
JP2000279725A (ja) フィルターカートリッジ
JP2001327817A (ja) フィルターカートリッジ
JP3373877B2 (ja) 孔径勾配を有する不織布及びその製法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080606

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090606

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130606

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term