JP2003155369A - 型内成形用スチレン系樹脂発泡粒子及び型内成形体 - Google Patents

型内成形用スチレン系樹脂発泡粒子及び型内成形体

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JP2003155369A
JP2003155369A JP2001358314A JP2001358314A JP2003155369A JP 2003155369 A JP2003155369 A JP 2003155369A JP 2001358314 A JP2001358314 A JP 2001358314A JP 2001358314 A JP2001358314 A JP 2001358314A JP 2003155369 A JP2003155369 A JP 2003155369A
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styrene
propylene
foamed
particles
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JP2001358314A
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Toru Wada
亨 和田
Mitsuru Okuyama
満 奥山
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Mitsubishi Chemical Foam Plastic Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Foam Plastic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スチレン系樹脂本来の優れた発泡性,成形
性,剛性を保持しつつ,優れた耐熱性及び耐薬品性を有
する型内成形用のスチレン系樹脂発泡粒子及びこれを用
いた発泡樹脂成形体を提供すること。 【解決手段】 スチレン系樹脂(A)41〜93重量
部,プロピレン系樹脂(B)5〜49重量部,及び他の
ポリマ−成分(C)0〜10重量部からなる混合樹脂を
基材樹脂とする発泡粒子。気泡膜10が上記スチレン系
樹脂(A)102とプロピレン系樹脂(B)101とよ
りなる層状構造に形成されており,示差走査熱量測定に
よって求められるDSC曲線(但し,発泡粒子2〜4m
gを示差走査熱量計によって10℃/分の昇温速度で2
0℃から200℃まで昇温した時に得られるDSC曲
線)の中,プロピレン系樹脂成分に由来する吸熱ピ−ク
を2つ以上有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,スチレン系樹脂とプロピレン系
樹脂とを含む型内成形用のスチレン系樹脂発泡粒子,及
びこれを用いた型内成形体である発泡樹脂成形体に関す
る。
【0002】
【従来技術】熱可塑性樹脂からなる発泡体は,一般に軽
量で断熱性や保温性,外部からの応力の緩衝性が良好で
あることから,断熱材,緩衝材,芯材,包装材料などに
幅広く使用されている。なかでもスチレン系樹脂からな
る発泡体は,安価で発泡性が良く,さらに成形性,剛性
に優れることから,断熱材,緩衝材,食品容器として好
適に使用されている。
【0003】近年,発泡体を使用する分野で,耐熱性及
び耐薬品性を必要とする用途が増えている。例えば,電
子レンジでの加熱に耐えうる耐熱性兼耐油性食品容器や
建材などの用途がある。
【0004】
【解決しようとする課題】ところで,スチレン系樹脂か
らなる発泡体は,耐熱性及び耐薬品性が劣るという欠点
を有している。そのため,耐熱性や耐薬品性を要する用
途には,例えばプロピレン系樹脂が使用されている。し
かしながら,プロピレン系樹脂を使用した発泡体は,剛
性や成形性に乏しく,またこれが結晶性樹脂であるため
に発泡が容易でないという欠点を有している。
【0005】また,ポリスチレンの特性を失わずに耐熱
性を改良したものとして,例えば特開昭62−9453
9号公報にはスチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体
よりなる発泡シ−トを用い,これを成形した食品容器が
提案されている。しかし,該公報に提案されている発泡
体は,耐熱性は優れているものの,耐薬品性が充分でな
い。
【0006】また,スチレン系樹脂の発泡性,成形性,
剛性と,プロピレン系樹脂の耐熱性,耐薬品性との両者
を満足させるため,プロピレン系樹脂にスチレンをグラ
フト重合させる方法(特開平10−158424),プ
ロピレン系樹脂にポリスチレンをブレンドする方法(特
公昭43−13375)も開示されている。しかし,こ
れらはポリスチレンの配合量が少なく,したがって,耐
熱性,耐薬品性は優れているものの,架橋などの工程を
必要とする上に,得られた発泡体の剛性は十分なレベル
には達していない。
【0007】本発明は,かかる従来の問題点に鑑み,ス
チレン系樹脂本来の優れた発泡性,成形性,剛性を保持
しつつ,優れた耐熱性及び耐薬品性を有する型内成形用
のスチレン系樹脂発泡粒子及びこれを用いた発泡樹脂成
形体を提供しようとするものある。
【0008】
【課題の解決手段】第1の発明は,スチレン系樹脂
(A)41〜93重量部,プロピレン系樹脂(B)5〜
49重量部,及びスチレン系樹脂(A)とプロピレン系
樹脂(B)以外の他のポリマ−成分(C)0〜10重量
部からなる混合樹脂(ただし,(A)+(B)+(C)
=100重量部)を基材樹脂とし,成形型内において発
泡樹脂成形体を製造する際に用いる,スチレン系樹脂の
発泡粒子であって,該発泡粒子は,その内部の気泡膜が
上記スチレン系樹脂(A)とプロピレン系樹脂(B)と
よりなる層状構造に形成されており,かつ該発泡粒子
は,示差走査熱量測定によって求められるDSC曲線
(但し,発泡粒子2〜4mgを示差走査熱量計によって
10℃/分の昇温速度で20℃から200℃まで昇温し
た時に得られるDSC曲線)の中,プロピレン系樹脂成
分に由来する吸熱ピ−クを2つ以上有することを特徴と
する型内成形用のスチレン系樹脂発泡粒子である(請求
項1)。
【0009】本発明によれば,基材樹脂がスチレン系樹
脂(A)とプロピレン系樹脂(B)と上記他のポリマー
成分(C)を上記特定の割合で含有し,発泡粒子はその
気泡膜が上記層状構造を有しており,かつDSC曲線が
上記プロピレン系樹脂成分に由来する吸熱ピークを2つ
以上有している。そのため,スチレン系樹脂本来の優れ
た発泡性,成形性,剛性を保持しつつ,優れた耐熱性及
び耐薬品性を有する型内成形用のスチレン系樹脂発泡粒
子を提供することができる。
【0010】本発明において,上記スチレン系樹脂
(A)は,特にその種類に制限が無く,例えば汎用ポリ
スチレン(GPPS),ゴム強化ポリスチレン(HIP
S)の他,スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体,
スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合体,あ
るいはα−メチルスチレン,p−メチルスチレン,m−
メチルスチレン,核ハロゲン化スチレン等のいわゆるス
チレン系単量体の(共)重合体などが用いられる。これ
らの中でも,価格や発泡樹脂成形体への剛性付与の点か
ら,汎用ポリスチレン(GPPS)が好ましい。これら
スチレン系樹脂(A)は一種でも,二種以上の混合物で
もよい。
【0011】次に,上記プロピレン系樹脂(B)は,例
えばプロピレン成分を50重量%以上含有するプロピレ
ン系(共)重合体樹脂,例えば,プロピレン単独重合
体,プロピレン−エチレンランダム共重合体,プロピレ
ン−エチレンブロック共重合体,プロピレン−1−ブテ
ンランダム共重合体,プロピレン−1−ブテンブロック
共重合体,プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム
共重合体等のポリプロピレン系重合体が挙げられる。そ
して,これらの樹脂を単独で又は2以上を組み合わせて
使用することができる。
【0012】また,上記したプロピレン系樹脂を使用す
ると,良好な発泡体を製造することが可能であるが,こ
れらの樹脂の中でも,特にエチレン成分が0.5〜8.
0重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体,1
−ブテン成分が0.5〜15重量%のプロピレン−1−
ブテンランダム共重合体,及びエチレン成分が0.5〜
6.0重量%及び1−ブテン成分が0.5〜13重量%
のプロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体
からなる群から選ばれるプロピレン系共重合体をプロピ
レン系樹脂(B)として使用した発泡粒子は発泡性が良
好である。また,これより成形された発泡樹脂成形体
は,一層耐薬品性や剛性が優れている。
【0013】スチレン系樹脂(A)とプロピレン系樹脂
(B)以外の他のポリマ−成分(C)は,本発明の目的
を阻害しない範囲で,必要に応じて添加するポリマ−成
分であって,例えば,高密度ポリエチレン,低密度ポリ
エチレン,エチレンとα−オレフィン(炭素数4以上)
の共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン等のエチレ
ン系樹脂;ポリブテン樹脂;エチレン−プロピレン系ゴ
ム;エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム;スチレン−
ジエンブロック共重合体やスチレン−ジエンブロック共
重合体のエチレン系二重結合の少なくとも一部を水素添
加により飽和してなる水素添加ブロック共重合体等のス
チレン系熱可塑性エラストマ−;これら樹脂,エラスト
マ−或いはゴムのアクリル酸系モノマ−によるグラフト
変成体等が挙げられる。
【0014】本発明ではこれらの樹脂,エラストマ−,
ゴム或いはそれらの変成物を,単独で又は2以上を組み
合わせて使用することができる。上記で例示したポリマ
−であれば良好な発泡樹脂成形体を製造することができ
る。また,これらの中でも,特に,スチレン系熱可塑性
エラストマ−をポリマ−成分(C)として使用した発泡
粒子は,発泡性が良好である。また,得られた発泡樹脂
成形体は,一層耐薬品性や剛性に優れている。
【0015】更に,上記のスチレン系熱可塑性エラスト
マ−の中で,スチレン−1,3−ブタジエンブロック共
重合体,スチレン−1,3−ペンタジエンブロック共重
合体,スチレン−イソプレンブロック共重合体,スチレ
ン−(2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン)ブロッ
ク共重合体等のスチレン−ジエンブロック共重合体(C
−1)からなるもの,又はスチレン−1,3−ブタジエ
ンブロック共重合体,スチレン−1,3−ペンタジエン
ブロック共重合体,スチレン−イソプレンブロック共重
合体,スチレン−(2,3−ジメチル−1,3−ブタジ
エン)ブロック共重合体等におけるエチレン性二重結合
の少なくとも一部を有機或いは無機の金属化合物系触媒
を用いて水素添加して得られる水素添加ブロック共重合
体(C−2)からなるものが特に好ましい。
【0016】上記ブロック共重合体(C−1),水素添
加ブロック共重合体(C−2)は,スチレン系樹脂
(A)とプロピレン系樹脂(B)との混合に際し,そこ
に添加されて,両樹脂成分の相溶性を高める相溶化剤と
して作用する。その結果,発泡粒子内の気泡径の均一化
や,発泡樹脂成形体中の圧縮永久歪を低減することに寄
与する。
【0017】かかる効果を発現する最も効果的な上記ブ
ロック共重合体(C−1)は,ブロック共重合体中のジ
エン成分量が15〜60重量%,好ましくは20〜55
重量%のものである。また,上記水素添加ブロック共重
合体(C−2)は,ジエン成分量が10〜90重量%,
好ましくは20〜80重量%のスチレン−ジエンブロッ
ク共重合体におけるエチレン性二重結合を70%以上,
好ましくは80%以上水素添加して得られる水素添加ブ
ロック共重合体である。
【0018】本発明の発泡粒子は,スチレン系樹脂
(A)とプロピレン系樹脂(B)とポリマ−成分(C)
からなる混合樹脂を基材樹脂とするもので,この基材樹
脂を100重量部とした場合,スチレン系樹脂(A)が
41〜93重量部,プロピレン系樹脂(B)が5〜49
重量部,及びポリマ−成分(C)が0〜10重量部含有
されている。
【0019】スチレン系樹脂(A)の含有量が41重量
部未満では,スチレン系樹脂が本来有する優れた発泡
性,成形性,剛性が低下し,一方93重量部を越える
と,耐熱性,耐薬品性が低下する。また,プロピレン系
樹脂(B)の含有量が5重量部未満では,それから得ら
れた発泡粒子及び成形体の耐薬品性向上の効果が不充分
となり,逆に49重量部を超える場合には,スチレン系
樹脂が本来有する剛性を悪化させてしまう。また,ポリ
マ−成分(C)は,その配合量が多くなるほどスチレン
系樹脂の優れた特性が失われたり,発泡粒子やその成形
体への耐溶剤性付与といった効果を阻害してしまうおそ
れがある。そのため,その含有量は10重量%を上限と
するべきである。
【0020】次に,第2の発明は,スチレン系樹脂
(A)41〜93重量部,プロピレン系樹脂(B)5〜
49重量部,及びスチレン系樹脂(A)とプロピレン系
樹脂(B)以外の他のポリマ−成分(C)0〜10重量
部からなる混合樹脂(ただし,(A)+(B)+(C)
=100重量部)を基材樹脂とするスチレン系樹脂の発
泡粒子を,成形型内において加熱することにより上記発
泡粒子を加熱融着してなると共に,密度が0.5〜0.
008g/cm3の発泡樹脂成形体であって,上記発泡
粒子は,その内部の気泡膜が上記スチレン系樹脂(A)
とプロピレン系樹脂(B)とよりなる層状構造に形成さ
れており,かつ該発泡粒子は,示差走査熱量測定によっ
て求められるDSC曲線(但し,発泡粒子2〜4mgを
示差走査熱量計によって10℃/分の昇温速度で20℃
から200℃まで昇温した時に得られるDSC曲線)の
中,プロピレン系樹脂成分に由来する吸熱ピ−クを2つ
以上有することを特徴とする発泡樹脂成形体である(請
求項4)。
【0021】本発明によれば,基材樹脂として上記のも
のを用いており,かつ発泡樹脂成形体内部の発泡粒子の
気泡膜がスチレン系樹脂とプロピレン系樹脂との層状構
造を呈しており,また原料とする発泡粒子が上記特定の
DSC曲線を呈している。また,発泡樹脂成形体の密度
が0.5〜0.008g/cm3である。そのため,剛
性に優れ,かつ軽量性,衝撃吸収性,断熱性に優れた発
泡樹脂成形体を提供することができる。
【0022】本第2発明は,上記第1発明のスチレン系
樹脂の発泡粒子を用いて成形型により成形した発泡樹脂
成形体である。発泡樹脂成形体は,例えば後述する方法
により型内成形される。
【0023】本発明の型内成形用のスチレン系樹脂発泡
粒子により成形された発泡樹脂成形体の密度は,0.5
〜0.008g/cm3である。発泡樹脂成形体の密度
が0.5g/cm3より大きくなると軽量性,衝撃吸収
性,断熱性が充分に発揮されない。また,低倍率である
がゆえにコスト上の不利を招く。一方,密度が0.00
8g/cm3よりも小さくなると,独立気泡率が小さく
なり,曲げ強度,圧縮強度等の機械的物性が不充分とな
る。
【0024】また,本発明の発泡粒子を用いて得られる
発泡樹脂成形体には,必要に応じてフィルムをラミネ−
トすることができる。ラミネ−トするフィルムとして
は,例えば,OPS(2軸延伸ポリスチレンシ−ト),
耐熱OPS,HIPSなどのスチレン系樹脂フィルム,
CPP(無延伸ポリプロピレンフィルム),OPP(2
軸延伸ポリプロピレンフィルム)等のプロピレン系樹脂
のフィルムあるいはポリエチレン系樹脂フィルム,ポリ
エステル系樹脂フィルム等が用いられる。
【0025】ラミネ−トするフィルムの厚さは,15μ
m〜150μmであることが好ましい。この範囲の場合
には,上記発泡樹脂成形体の効果を生かしたまま該発泡
樹脂成形体の表面を上記フィルムにより保護することが
できる。また,これらのフィルムには必要に応じて印刷
が施されてもよい。また,ラミネ−トを行う場合,発泡
粒子の加熱融着成形と同時に行ってもよい。また,一旦
成形した成形体にラミネ−トを行ってもよい。尚,必要
に応じてホットメルト系の接着剤を用いてラミネ−ショ
ンを行うこともできる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に,上記第1発明においては,
他のポリマ−成分(C)は,少なくとも一成分が相溶化
剤であり,該相溶化剤が上記混合樹脂中において2〜1
0重量部を占めることが好ましい(請求項2)。この場
合には,上記の他のポリマ−成分(C)が相溶化剤を含
有し,またその量が上記特定範囲にある。そのため,発
泡粒子内の気泡の径を均一にすることや,発泡粒子成形
体中の圧縮永久歪を低減することに寄与する。相溶化剤
が,2重量部未満の場合には,スチレン系樹脂(A)と
プロピレン系樹脂(B)の相溶状態が悪化して,発泡粒
子内の気泡の径のばらつきが大となり,成形体の物性向
上効果が小となるおそれがある。一方,10重量部を超
える場合には,発泡粒子の独立気泡率を低下させ,成形
体の圧縮強度や曲げ強度等の機械的強度を低下させてし
まうおそれがある。
【0027】次に,上記相溶化剤はスチレン系熱可塑性
エラストマ−であることが好ましい(請求項3)。この
場合には,相溶化剤がスチレン系熱可塑性エラストマ−
であるため,特にスチレン系樹脂(A)とプロピレン系
樹脂(B)との分散径が微細になり,混合樹脂の諸物性
が向上する。
【0028】また,第2発明においては,他のポリマ−
成分(C)は,少なくとも一成分が相溶化剤であり,該
相溶化剤が上記混合樹脂中において2〜10重量部を占
めることが好ましい(請求項5)。この場合には,請求
項2と同様であり,同様の効果が得られる。また,上記
相溶化剤はスチレン系熱可塑性エラストマ−であること
が好ましい(請求項6)。この場合には,請求項3と同
様であり,同様の効果が得られる。
【0029】次に,本発明にかかる発泡粒子を製造する
に当っては,上記したスチレン系樹脂(A),プロピレ
ン系樹脂(B)及びポリマ−成分(C)は,例えば溶融
混練後,発泡粒子の製造に適した大きさの樹脂粒子に成
形し,その後発泡させて発泡粒子とする。まず,一般
に,樹脂粒子1個の重量が0.1〜20mgであれば発
泡粒子の製造に支障はないが,樹脂粒子1個の重量が
0.2〜10mgの範囲にあって,さらに粒子間の重量
のばらつきが小であれば,発泡粒子の製造が容易にな
る。そして,得られる発泡粒子の密度のばらつきも小と
なり,結果として発泡粒子の型内等への充填性が良好と
なる。
【0030】また,上記の樹脂粒子を得る方法として
は,スチレン系樹脂(A),プロピレン系樹脂(B)及
びポリマ−成分(C)を,押出機内で溶融混練した後
に,押出機先端に取り付けた微少穴を有する口金より紐
状に押出し,引取機を備えた切断機により,所望する重
量または大きさに切断し,円柱状等の樹脂粒子とする方
法が好ましい。
【0031】尚,この樹脂粒子中には,さらに発泡核
剤,着色剤,帯電防止剤,滑剤等の各種の添加剤を添加
することができる。これらは,通常,上記溶融混練の際
に一緒に添加されて樹脂粒子中に含有される。上記発泡
核剤としては,タルク,炭酸カルシウム,シリカ,酸化
チタン,石膏,ゼオライト,ホウ砂,水酸化アルミニウ
ム等の無機化合物の他,カ−ボン,リン酸系核剤,フェ
ノ−ル系核剤,アミン系核剤等の有機系核剤が挙げられ
る。
【0032】これら各種添加剤の添加量は,本発明の目
的を達成するために,スチレン系樹脂(A),プロピレ
ン系樹脂(B)及びポリマ−成分(C)からなる基材樹
脂100重量部に対して10重量部を超えないように添
加することが好ましい。なお,8重量部以下がより好ま
しく,さらには3重量部以下が最も好ましい。
【0033】また,発泡粒子を得る方法としては,上記
の樹脂粒子に揮発性発泡剤を含浸した後,加熱発泡する
方法,具体的には,特公昭49−2183号公報,同5
6−1344号公報,西ドイツ特開第1285722号
公報,同第2107683号公報などに記載の方法を使
用できる。
【0034】上記の樹脂粒子に配合する揮発性発泡剤と
しては,メタン,エタン,プロパン,ブタン,イソブタ
ン,ペンタン,イソペンタン,ネオペンタン,ヘキサ
ン,ヘプタン,シクロペンタン,シクロヘキサン,メチ
ルシクロペンタン等の鎖状または環状低級脂肪族炭化水
素類,ジクロロジフルオロメタン,トリクロロモノフル
オロメタン,1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン,
1−クロロ−2,2,2−トリフルオロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類,窒素,空気,二酸化炭素等の無機ガ
ス等が挙げられる。これらは,単独または2以上を組み
合わせて使用する。
【0035】樹脂粒子に揮発性発泡剤を含浸した後,加
熱発泡させて発泡粒子とする場合,例えば密閉し開放で
きる圧力容器に揮発性発泡剤と共に樹脂粒子を入れ,基
材樹脂の軟化温度以上に加熱し,樹脂粒子に揮発性発泡
剤を含浸させる。その後,密閉容器内の内容物を密閉容
器から低圧の雰囲気に放出した後,乾燥処理することに
より,本発明の発泡粒子が得られる。
【0036】本発明の発泡粒子は,その内部の気泡膜が
スチレン系樹脂(A)とプロピレン系樹脂(B)とより
なる層状構造に形成されているものである。ここで「層
状構造に形成されている」とは,該気泡膜の断面を気泡
膜の表面に引いた法線に添って見た場合に,スチレン系
樹脂(A)からなる層とプロピレン系樹脂(B)からな
る層が,各々1つ以上観察されることを意味する(図
1,図2参照)。その観察方法の具体例は,後述する実
施例に記載するが,例えば透過型電子顕微鏡にて観察す
ることが出来る。
【0037】本発明の発泡粒子は,また,示差走査熱量
測定によって求められるDSC曲線(但し,発泡粒子2
〜4mgを示差走査熱量計によって10℃/分の昇温速
度で20℃から200℃まで昇温した時に得られるDS
C曲線)の中,プロピレン系樹脂成分に由来する吸熱ピ
−クを2つ以上有することを特徴とするものである(図
3,図4参照)。この特徴は,プロピレン系樹脂(B)
に由来する成分が,この樹脂に固有の吸熱ピ−クを示す
部分と,さらにそれよりも高温の吸熱ピ−クを示す部分
とを形成することによって発現される。
【0038】DSC曲線に二つ以上の吸熱ピ−クが現れ
る発泡粒子は,上記発泡粒子を発泡させる際の条件,具
体的には低圧の雰囲気に放出する際の温度,圧力,時間
等を制御することにより得られる。
【0039】尚,上記の密閉容器内の内容物を密閉容器
から低圧の雰囲気に放出して発泡粒子を製造する方法
(通称;ドカン法)において,発泡粒子中に予め分解型
発泡剤を練り込んでおけば圧力容器中に揮発性発泡剤を
配合しなくとも発泡粒子を得ることが可能である。上記
分解型発泡剤としては,発泡粒子の発泡温度で分解して
ガスを発生するものであれば使用することができ,具体
的には,たとえば重炭酸ナトリウム,炭酸アンモニウ
ム,アジド化合物,アゾ化合物等が挙げられる。
【0040】樹脂粒子を発泡粒子とする際の加熱発泡時
には,発泡粒子の分散媒として,水,アルコ−ルなどを
使用することが好ましい。さらに発泡粒子が分散媒に均
一に分散する様に,分散剤として酸化アルミニウム,第
三リン酸カルシウム,ピロリン酸マグネシウム,酸化亜
鉛,カオリンなどの難水溶性の無機物質,ポリビニルピ
ロリドン,ポリビニルアルコ−ル,メチルセルロ−スな
どの水溶性保護コロイド,ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム,アルカンスルホン酸ナトリウム等のアニオ
ン性界面活性剤を単独または2以上混合して使用するこ
とが好ましい。
【0041】低圧の雰囲気に発泡粒子を放出する際,当
該放出を容易にするため,上記と同様な無機ガス又は揮
発性発泡剤を外部より密閉容器に導入することにより密
閉容器内の圧力を一定に保持することが好ましい。
【0042】本発明の発泡粒子は,種々の成形型を使用
して,発泡樹脂成形体に成形することができる。例え
ば,大気圧または減圧下の凹凸一対の成形型よりなるキ
ャビティ−内へ発泡粒子を充填し,その後に成形型のキ
ャビティ−体積を5〜70%減少する様に圧縮し,次い
でスチ−ム等の熱媒をキャビティ−内に導入して発泡粒
子を加熱融着させる圧縮成型法(例えば特公昭46−3
8359号公報)が挙げられる。
【0043】また,揮発性発泡剤または無機ガスの1種
または2種以上を用いて,発泡粒子を加圧下に処理して
発泡粒子の二次発泡力を高め,次いでその二次発泡力を
保持しつつ大気圧または減圧下の凹凸一対の成形型より
なるキャビティ−内に発泡粒子を充填した後,成形型キ
ャビティ−内に熱媒を導入して発泡粒子を加熱融着させ
る加圧熟成法(例えば特公昭51−22951号公報)
が挙げられる。
【0044】また,圧縮ガスにより大気圧以上に加圧し
た成形型のキャビティ−に,当該圧力以上に加圧した発
泡粒子を,諸粒子を加圧するガスの圧力により充填した
後,成形型キャビティ−内に熱媒を導入して発泡粒子を
加熱融着させる圧縮充填法(例えば特公平4−4621
7号公報)も挙げられる。
【0045】さらに,特殊な条件にて得られる二次発泡
力の高い発泡粒子を使用して,大気圧または減圧下の凹
凸一対の成形型よりなるキャビティ−内に発泡粒子を充
填し,次いで,成形型キャビティ−内に熱媒を導入して
発泡粒子を加熱融着させる常圧充填法(例えば特公平6
−49795号公報)が挙げられる。本発明のスチレン
系樹脂発泡粒子を,成形型を用いて発泡樹脂成形体に成
形する方法は,例えば上記に例示した方法を用いること
ができ,また上記の方法の組合わせによっても成形でき
る(例えば特公平6−22919号公報参照)。
【0046】
【実施例】次に,本発明を実施例により更に詳細に説明
する。まず,以下の各例において,各物性は次の様にし
て求めた。また,物性によっては,その良否を,○
(良),×(不良),△(中間)で評価した。
【0047】〈融解熱量〉示差走査熱量計(DSC)に
より測定した。試料量2〜4mgの発泡粒子を,最初に
10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温したときの吸
熱曲線(図3参照)を記録した。そして,この吸熱曲線
(DSC曲線)の中,プロピレン系樹脂成分に由来する
吸熱ピークを2つ以上有するか否かを見た。プロピレン
系樹脂成分に由来する吸熱ピークとは,プロピレン系樹
脂の融点(図1では,139.2℃)及びこれよりも高
い温度におけるピークである。また,上記2つ以上のピ
ークの間の熱量(図3の斜線部分)を計算し,融解熱量
(ジュール/gr)とした。
【0048】〈融着性〉発泡樹脂成形体中における発泡
粒子の融着性の測定に当り,長さ200mm,幅30m
m,厚さ12.5mmの試験片(成形型内で成形した発
泡樹脂成形体)を作成し,試験片を直径50mmの円筒
の円周に沿わせて90度まで曲げて,次の基準で判定し
た。 ○:試験片総数の80%以上が割れない。 ×:試験片総数の21%以上が割れる。
【0049】〈耐熱性〉JIS K6767に準じて1
10℃における,発泡樹脂成形体の耐熱寸法変化率を次
の基準で測定した。 ○:寸法収縮率が3%未満である。 △:寸法収縮率が3〜6%である。 ×:寸法収縮率が6%を超える。
【0050】〈耐溶剤性〉長さ30mm,幅30mm,
厚さ15mmの試験片(発泡樹脂成形体)を作成し,2
−ブタノン,トルエンの各溶剤中に完全に浸漬して状態
を観察し,次の基準で判定した。 ○:形状に変化が無い。 △:形状が崩れる。 ×:試験片の溶解が起こる。
【0051】〈気泡の状態及び気泡膜の構造〉発泡粒子
をエッチング処理し,光硬化性エポキシ樹脂に包埋した
後,ミクロト−ムを用いて超薄切片とし,次いで,この
切片を四酸化ルテニウムにて染色した後,透過型電子顕
微鏡にて,気泡構造が独立か連続であるか,を観察し
た。また,本法によれば,スチレン系樹脂に由来する部
分が黒色に染まり,一方,プロピレン系樹脂に由来する
部分は実質的に染色されないため,発泡粒子中に於ける
これらの樹脂の層状などの存在形態を観察することが出
来る。
【0052】図1及び図2は,本発明にかかる発泡粒子
1を示している。そして,図1は,気泡11が形成され
た発泡粒子である。気泡11と気泡11との間は気泡膜
10により区切られている。図1にかかる気泡膜10の
A部を拡大したものが図2である。気泡膜10は,スチ
レン系樹脂(A)よりなる層102とプロピレン系樹脂
(B)よりなる層101とが多数積層された層状構造に
より形成されている。
【0053】(実施例1)内径40mmの単軸押出機に
て,スチレン系樹脂(A)として三菱化学(株)製「H
H−102 305」を,プロピレン系樹脂(B)とし
て日本ポリケム(株)製「EX8」を,その他のポリマ
−(C)としてクラレ(株)製「セプトン2104」
(スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合
体の水素添加物;SEPS)を使用した。そして,スチ
レン系樹脂(A):プロピレン系樹脂(B):他のポリ
マ−(C)=64:31:5[重量比]の割合にて混練
し基材樹脂とした。そして,この基材樹脂を220℃に
加熱溶融し,直径1.5mmのダイオリフィスを有する
ダイからストランドを押し出した。
【0054】さらに,このストランドを水槽を通して冷
却した後,個々のペレットの重量が1.0mgとなる様
に切断し,円柱ペレット状の樹脂粒子を得た。
【0055】次に,発泡粒子を得るために,密閉容器内
に上記の樹脂粒子100部,水250部,分散材として
の粒径0.3〜0.5μの第三リン酸カルシウム1.0
部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.0
07部を仕込み,次いで攪拌下にて揮発性発泡剤として
のブタン20部を密閉容器内へ供給した。その後,1時
間をかけて反応器内の温度を145℃まで昇温し,同温
度にて30分間保持した。
【0056】その後,密閉容器の底部にある放出孔の弁
を開くと共に外部より密閉容器内の気相部に窒素ガスを
導入し,容器内の圧力を保持しつつ内容物を大気圧下へ
放出して発泡粒子を得た。こうして得られた発泡粒子
は,平均嵩密度17kg/m3,平均気泡径190μm
であった。
【0057】この発泡粒子を透過型電子顕微鏡で観察し
たところ,上記の図1,図2に示すごとく,気泡膜は層
状構造を有していた。
【0058】次に,上記発泡粒子を用いて成形型によ
り,発泡樹脂成形体を製造した。即ち,まず上記発泡粒
子を40℃の乾燥室にて完全に乾燥し,2.0kg/c
2Gの圧縮空気にて加圧し,発泡粒子を圧縮させた。
その後,1.5kg/cm2Gの圧縮空気にて,加圧し
た雰囲気にある凹凸一対のアルミニウム製成形型のキャ
ビティ内に上記の収納させた発泡粒子を充填した。次い
で,2.5kg/cm2Gのスチ−ムを,キャビティ内
に導入して発泡粒子同士を加熱融着させた。
【0059】次いで,水冷20秒後に30秒間放冷し,
成形型面圧が0.3kg/cm2Gとなったところで成
形型を開いて発泡樹脂成形体を取り出した。成形型より
取り出された発泡樹脂成形体は,密度30kg/m3
あった。この成形体から,長さ200mm,幅30m
m,厚さ12.5mmの試験片を20片作成し,該試験
片を直径50mmの円筒の円周に巻いて,角度90度ま
で曲げた。その結果,試験片総数の80%以上が割れな
かった。
【0060】また,同一成形条件で成形した別の成形体
から,長さ50mm,幅50mm,厚さ25mmの試験
片を作成し,JIS K6767に準じて圧縮試験を実
施したところ,50%圧縮時の応力が3.0kg/cm
2であった。更に,JISK6767に準じて110℃
で耐熱試験を実施したところ,寸法変化率は2%であっ
た。これらの結果を表1に示す。
【0061】(実施例2〜8)及び(比較例1〜3)実
施例1において,発泡粒子原料として表1〜2に記載の
ものを使用した以外は,実施例1と同様に実施した。そ
の結果を表1及び表2に示した。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】表1及び表2より知られるごとく,本発明
にかかる実施例1〜8の発泡粒子は,独立気泡を有する
と共に気泡膜がスチレン系樹脂とプロピレン系樹脂との
層状構造を有し,またこれらの発泡粒子を用いて型内成
形した発泡樹脂成形体は,融着性(剛性),耐熱性,耐
溶剤性(耐薬品性)に優れていることが分る。
【0065】一方,比較例1は,発泡粒子がDSC曲線
において上記吸熱ピークを2つ以上有しないので,耐熱
性,耐薬品性に劣っている。また,比較例2はスチレン
系樹脂が少なく,比較例3はスチレン系樹脂が多いの
で,耐熱性又は耐薬品性に劣っている。
【0066】次に,図3〜図5は,上記DSC曲線の例
を示している。図3は実施例1の,図4は実施例2の,
図5は比較例1の各DSC曲線を示す。同図の横軸は温
度である。縦軸は熱の出入りを示し,下に凸のピークは
吸熱を示す。図3,図4より知られるごとく,本発明に
かかる実施例1,実施例2のDSC曲線は,基材樹脂の
融点(139.18℃,139.39℃)及びそれらよ
りも高温側に,併せて2つの,プロピレン系樹脂に由来
する吸熱ピークを示している。そして,高温側ピークの
融解熱量は,図3,図4の斜線部分の面積から算出され
る。図5は,比較例1のDSC曲線で,基材樹脂の融点
(142,24℃)よりも高温側に吸熱ピークを有して
いない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,スチレン系樹脂発泡粒子の
断面説明図。
【図2】実施例1における,スチレン系樹脂発泡粒子の
気泡膜(図1のAの部分)の断面説明図。
【図3】実施例1における,DSC曲線。
【図4】実施例2における,DSC曲線。
【図5】比較例1における,DSC曲線。
【符号の説明】
1...スチレン系樹脂の発泡粒子, 10...気泡膜, 11...気泡,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F074 AA13B AA17A AA18 AA20 AA24A AA24B AA26 AA32A AA32D AA98 BA32 BA33 BA35 BA36 BA37 BA38 BA39 BA40 BA53 BA54 BA55 BA60 CA34 CA49 DA32 DA33 DA34 DA50

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系樹脂(A)41〜93重量
    部,プロピレン系樹脂(B)5〜49重量部,及びスチ
    レン系樹脂(A)とプロピレン系樹脂(B)以外の他の
    ポリマ−成分(C)0〜10重量部からなる混合樹脂
    (ただし,(A)+(B)+(C)=100重量部)を
    基材樹脂とし,成形型内において発泡樹脂成形体を製造
    する際に用いる,スチレン系樹脂の発泡粒子であって,
    該発泡粒子は,その内部の気泡膜が上記スチレン系樹脂
    (A)とプロピレン系樹脂(B)とよりなる層状構造に
    形成されており,かつ該発泡粒子は,示差走査熱量測定
    によって求められるDSC曲線(但し,発泡粒子2〜4
    mgを示差走査熱量計によって10℃/分の昇温速度で
    20℃から200℃まで昇温した時に得られるDSC曲
    線)の中,プロピレン系樹脂成分に由来する吸熱ピ−ク
    を2つ以上有することを特徴とする型内成形用のスチレ
    ン系樹脂発泡粒子。
  2. 【請求項2】 請求項1において,他のポリマ−成分
    (C)は,少なくとも一成分が相溶化剤であり,該相溶
    化剤が上記混合樹脂中において2〜10重量部を占める
    ことを特徴とする型内成形用のスチレン系樹脂発泡粒
    子。
  3. 【請求項3】 請求項2において,上記相溶化剤はスチ
    レン系熱可塑性エラストマ−であることを特徴とする型
    内成形用のスチレン系樹脂発泡粒子。
  4. 【請求項4】 スチレン系樹脂(A)41〜93重量
    部,プロピレン系樹脂(B)5〜49重量部,及びスチ
    レン系樹脂(A)とプロピレン系樹脂(B)以外の他の
    ポリマ−成分(C)0〜10重量部からなる混合樹脂
    (ただし,(A)+(B)+(C)=100重量部)を
    基材樹脂とするスチレン系樹脂の発泡粒子を,成形型内
    において加熱することにより上記発泡粒子を加熱融着し
    てなると共に,密度が0.5〜0.008g/cm3
    発泡樹脂成形体であって,上記発泡粒子は,その内部の
    気泡膜が上記スチレン系樹脂(A)とプロピレン系樹脂
    (B)とよりなる層状構造に形成されており,かつ該発
    泡粒子は,示差走査熱量測定によって求められるDSC
    曲線(但し,発泡粒子2〜4mgを示差走査熱量計によ
    って10℃/分の昇温速度で20℃から200℃まで昇
    温した時に得られるDSC曲線)の中,プロピレン系樹
    脂成分に由来する吸熱ピ−クを2つ以上有することを特
    徴とする発泡樹脂成形体。
  5. 【請求項5】 請求項4において,他のポリマ−成分
    (C)は,少なくとも一成分が相溶化剤であり,該相溶
    化剤が上記混合樹脂中において2〜10重量部を占める
    ことを特徴とする発泡樹脂成形体。
  6. 【請求項6】 請求項5において,上記相溶化剤はスチ
    レン系熱可塑性エラストマ−であることを特徴とする発
    泡樹脂成形体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010523779A (ja) * 2007-04-11 2010-07-15 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ポリオレフィン/スチレンポリマーに基づく弾性粒子フォーム
JP2011189742A (ja) * 2011-04-15 2011-09-29 Sekisui Plastics Co Ltd 空隙を有する発泡成形体の製造方法
JP2014193948A (ja) * 2013-03-28 2014-10-09 Sekisui Plastics Co Ltd スチレン系発泡樹脂粒子及びスチレン系発泡成形体

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