JP2003155295A - 7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−カルバルデヒドおよびその製造方法 - Google Patents

7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−カルバルデヒドおよびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクアラミンなどの医薬の合成中間体として
有用な7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−3−オ
ン−20−カルバルデヒドを高純度で効率よく製造し得
る方法を提供すること。 【解決手段】 3α,7α―ジヒドロキシ−5β−コラ
ン酸および/またはその塩を基質として7α−ヒドロキ
シ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−カルバルデ
ヒドを生産するシュードモナス(Pseudomona
s)属に属する細菌を、3α,7α−ジヒドロキシ−5
β−コラン酸および/またはその塩を含む培地で培養す
ることを特徴とする7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−
エン−3−オン−20−カルバルデヒドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、式(I)
【0002】
【化1】
【0003】で示される7α−ヒドロキシ−プレグナ−
4−エン−3−オン−20−カルバルデヒドおよびその
製造方法に関する。本発明により提供される7α−ヒド
ロキシ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−カルバ
ルデヒドは、例えば、下式で示されるスクアラミン(s
qualamine)などの医薬の合成中間体として有
用である。
【0004】
【化2】
【0005】スクアラミンは、グラム陽性菌、グラム陰
性菌、真菌などに対する強力な抗菌活性を有するととも
に、抗ガン活性を有することが報告され、新たな抗生物
質として注目されている化合物である[ジャーナル・オ
ブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Che
m.)、63巻、3786頁(1998年);ジャーナ
ル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.
Chem.)、63巻、8599頁(1998年);W
O 98/24800など参照]。
【0006】
【従来の技術】従来、スクアラミンはサメの肝臓から抽
出されていたが、その抽出効率が0.001〜0.00
2重量%と極めて低いため、化学的合成方法の検討が行
われてきた。スクアラミンの化学的合成方法としては、
1)3β−アセトキシ−5−コラン酸を出発原料とする
方法[テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedr
on Lett.)、35巻、8103頁(1994
年)参照]、2)3β−ヒドロキシ−5−コラン酸を出
発原料とする方法[ジャーナル・オブ・オーガニック・
ケミストリー(J.Org.Chem.)、60巻、5
121頁(1995年);WO 94/19366参
照]、3)21−ヒドロキシ−20−メチル−プレグナ
−4−エン−3−オンを出発原料とする方法[WO 9
8/24800;オルガニック・レターズ(Org.L
ett.)、2巻、2921頁(2000年)参照]、
4)スティグマステロールを出発原料とする方法[ジャ
ーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Or
g.Chem.)、63巻、3786頁(1998
年);ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー
(J.Org.Chem.)、63巻、8599頁(1
998年);WO 98/24800参照]が知られて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記1)、2)および
3)の方法でそれぞれ出発原料として用いる3β−アセ
トキシ−5−コラン酸、3β−ヒドロキシ−5−コラン
酸、21−ヒドロキシ−20−メチル−プレグナ−4−
エン−3−オンはいずれも高価である。また、上記1)
の方法ではスクアラミンを得るまでに17工程を要し、
2)の方法では19工程を要するなど反応操作が煩雑で
ある。したがって、これらの方法はスクアラミンの工業
的に有利な製造方法とは言い難い。
【0008】一方、上記4)の方法では、出発原料とし
て用いるスティグマステロールは安価に入手可能である
が、スクアラミンの合成までには20工程を要する。ま
た、4)の方法では、3位水酸基を選択的に酸化する工
程で使用する炭酸銀が高価であること、低温下でのオゾ
ン酸化工程を経由するので特殊な反応設備が必要なこ
と、などの問題点が存在しており、この方法も必ずしも
工業的に有利な方法とはいえない。
【0009】本発明の目的は、スクアラミンなどの医薬
の合成中間体として有用な化合物を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、上記の化合物を、入手容易な
原料より、高純度で効率よく製造し得る方法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、3α,7α−
ジヒドロキシ−5β−コラン酸および/またはその塩を
原料として選び、該3α,7α−ジヒドロキシ−5β−
コラン酸および/またはその塩を微生物を用いた変換反
応に付すことにより、新規な化合物である7α−ヒドロ
キシ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−カルバル
デヒドが高純度で効率よく得られることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0011】本発明は、7α−ヒドロキシ−プレグナ−
4−エン−3−オン−20−カルバルデヒドである。ま
た、本発明は、3α,7α―ジヒドロキシ−5β−コラ
ン酸および/またはその塩を基質として7α−ヒドロキ
シ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−カルバルデ
ヒドを生産するシュードモナス(Pseudomona
s)属に属する細菌を、3α,7α−ジヒドロキシ−5
β−コラン酸および/またはその塩を含む培地で培養す
ることを特徴とする7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−
エン−3−オン−20−カルバルデヒドの製造方法であ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるシュー
ドモナス(Pseudomonas)属に属する細菌と
しては、例えばシュードモナス・プチダD4014(P
seudomonas putida D4014)菌
株(FERM BP−205)に変異処理を施して得ら
れたシュードモナス・プチダD4014−A357−3
A(Pseudomonas putida D401
4−A357−3A)菌株(FERM BP−807
0)が挙げられる。
【0013】シュードモナス・プチダD4014(Ps
eudomonas putidaD4014)菌株お
よびシュードモナス・プチダD4014−A357−3
A(Pseudomonas putida D401
4−A357−3A)菌株の菌学的性質を以下の表1お
よび表2に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】シュードモナス・プチダD4014−A3
57−3A(Pseudomonas putida
D4014−A357−3A)菌株の親株であるシュー
ドモナス・プチダD4014(Pseudomonas
putida D4014)株は、シュードモナス属
プチダ種(Pseudomonas putida)に
属する細菌であり[特公平3−69918号参照]、一
般に突然変異株はその親株と同じ種に属するものと考え
られていること、および上記の表1に示した菌学的性質
より、シュードモナス・プチダD4014−A357−
3A(Pseudomonas putida D40
14−A357−3A)菌株はシュードモナス属プチダ
種(Pseudomonas putida)に属する
細菌であると判定した。
【0017】本菌株は、シュードモナス・プチダD40
14−A357−3A(Pseudomonas pu
tida D4014−A357−3A)菌株と命名さ
れ、FERM BP−8070として独立行政法人産業
技術総合研究所、特許生物寄託センターに寄託、保管さ
れている。
【0018】本発明による7α−ヒドロキシ−プレグナ
−4−エン−3−オン−20−カルバルデヒドの生産
は、3α,7α−ジヒドロキシ−5β−コラン酸および
/またはその塩を基質として、7α−ヒドロキシ−プレ
グナ−4−エン−3−オン−20−カルバルデヒドを生
産するシュードモナス(Pseudomonas)属に
属する細菌を、3α,7α−ジヒドロキシ−5β−コラ
ン酸および/またはその塩を含む培地で培養することに
より行う。
【0019】3α,7α−ジヒドロキシ−5β−コラン
酸の塩としては、例えば、3α,7α−ジヒドロキシ−
5β−コラン酸のナトリウム塩、カリウム塩などのアル
カリ金属塩またはカルシウム塩、マグネシウム塩などの
アルカリ土類金属塩などが挙げられる。培地中の3α,
7α−ジヒドロキシ−5β−コラン酸および/またはそ
の塩の濃度は、1〜30g/Lの範囲であるのが好まし
く、単離効率、細菌に対する阻害性などの観点からは5
〜20g/Lの範囲であるのがより好ましい。
【0020】培地は、上記のシュードモナス(Pseu
domonas)属に属する細菌が資化利用できる栄養
源を含有するものであればよい。炭素源としては、3
α,7α−ジヒドロキシ−5β−コラン酸および/また
はその塩を単一炭素源としてもよく、または3α,7α
−ジヒドロキシ−5β−コラン酸および/またはその塩
にグルコース、グリセリン、ペプトン、肉エキス、酵母
エキスなどを併用してもよい。窒素源としては、例えば
硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニ
ウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウ
ムなどの無機窒素源;ペプトン、肉エキス、酵母エキス
などの有機窒素源などが用いられる。また、この他にリ
ン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグ
ネシウムなどの無機塩類が添加される。
【0021】培養条件に特に制限はないが、培養温度は
28〜32℃の範囲であるのが好ましく、29〜31℃
の範囲であるのがより好ましい。また、培地のpHは、
7〜9の範囲であるのが好ましく、7.7〜8.6の範
囲であるのがより好ましい。培養時間は、12時間〜3
日間の範囲であるのが好ましい。培養は、振盪培養また
は通気攪拌培養などの好気条件下に行う。
【0022】このようにして細菌の培養を行うことによ
り、原料である3α,7α−ジヒドロキシ−5β−コラ
ン酸および/またはその塩が細菌により変換され、培養
液中に7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−3−オ
ン−20−カルバルデヒドが蓄積する。この際、蓄積さ
れた7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−3−オン
−20−カルバルデヒドは、基質の3α,7α−ジヒド
ロキシ−5β−コラン酸および/またはその塩に比し
て、水に対する溶解度が著しく小さいため、培養液中に
析出沈澱する。該7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エ
ン−3−オン−20−カルバルデヒドの分離採取は、例
えば、沈澱している7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−
エン−3−オン−20−カルバルデヒドを含む培養液を
静置し、浮遊している菌体を含む培養液からデカンテー
ションにより分離することにより行うか、遠心分離また
は濾過助剤を用いる操作により得られる、菌体と7α−
ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−カ
ルバルデヒドを含む混合物にメタノールを加えて、7α
−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−
カルバルデヒドを溶解させた後、菌体およびその他の不
溶物を除去して得られるメタノール溶液からメタノール
を減圧下に留去させることにより行う。この際、水を加
えてメタノールを留去させると、7α−ヒドロキシ−プ
レグナ−4−エン−3−オン−20−カルバルデヒドは
針状結晶として析出するため、分離回収が容易となる。
【0023】7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−
3−オン−20−カルバルデヒド、例えば(20S)−
7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−3−オン−2
0−カルバルデヒドは、その20位ホルミル基を還元す
ることにより(20S)−7α,21−ジヒドロキシ−
20−メチル−プレグナ−4−エン−3−オン(後述の
参考例2参照)に誘導される。この化合物は、さらに、
オルガニック・レターズ(Org.Lett.)、2
巻、2921頁(2000年)に記載された方法により
スクアラミンに変換される。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限さ
れるものではない。
【0025】参考例1 シュードモナス・プチダD4014−A357−3Aの
取得方法 培地1(普通寒天培地)の斜面培地に一晩生育させたシ
ュードモナス・プチダD4014(Pseudomon
as putida D4014、FERMBP−20
5)菌株の1白金耳を、予め試験管に準備した培地2
(ブイヨン液体培地)の10mlに植菌し、30℃、2
00rpsで一晩振盪培養した。得られた培養液の1m
lを予め試験管に準備した培地2(前記のとおり)の1
0mlに植菌し、6時間振盪培養した。得られた培養液
を0.45μmのメンブレンフィルターで無菌的に濾過
集菌し、0.1Mリン酸緩衝液20mlで洗浄した後、
同緩衝液25mlに該フィルターに付着した菌を懸濁さ
せた。得られた菌液のうち4mlに終濃度が50μg/
mlとなるようにN−メチル−N’−ニトロ−N−ニト
ロソグアニジンを添加し、30℃で10分間振盪するこ
とにより、突然変異処理を行った。突然変異処理を施し
た菌液は、直ちに上記のリン酸緩衝液で10倍に希釈
し、これを培地1の平板培地に500〜1000個のコ
ロニーを出現させるように希釈して塗布した後、30℃
で一晩静置培養を行った。出現したコロニーをランダム
に培地1の平板培地に釣菌(50個/プレート)し、翌
日それぞれを培地1(前記のとおり)の斜面培地に植菌
した。こうして得られた生育菌株を、予め滅菌した培地
3(組成:3α,7α−ジヒドロキシ−5β−コラン酸
10g、水酸化ナトリウム1.1g、硝酸アンモニウム
2g、リン酸二水素一カリウム1g、リン酸水素二カリ
ウム6g、硫酸マグネシウム0.5g、ペプトン0.5
g、酵母エキス0.5g、グルコース0.5g、水道水
1L、pH7.8)の10mlを含む試験管に2白金耳
植菌し、30℃、200rpsで24時間、振盪培養し
た。得られたそれぞれの培養液中の生産物を薄層クロマ
トグラフィーにより検定し、目的とする(20S)−7
α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−3−オン−20
−カルバルデヒドを選択的に蓄積している一菌株を見出
し、これをシュードモナス・プチダD4014−A35
7−3A(Pseudomonas putida D
4014−A357−3A)と命名した。
【0026】実施例1 シュードモナス・プチダD4014−A357−3A
(Pseudomonas putida D4014
−A357−3A)を培地1(前記のとおり)の斜面培
地に植菌し、30℃で1日間培養した。次に、生育した
菌体の2白金耳を3α,7α−ジヒドロキシ−5β−コ
ラン酸を含む培地3(前記のとおり)の液体培地10m
lに植菌し、30℃で一晩振盪培養した後、得られた培
養液を同組成の培地3(前記のとおり)の100mlが
入った500ml容の坂口フラスコに植菌し、30℃、
200rpsで48時間培養した。なお、培養に供した
3α,7α−ジヒドロキシ−5β−コラン酸の総量は
1.1g(2.8mmol)である。得られた培養液を
5000rpmで30分間、遠心分離し、得られた菌体
と生成物の混合物に水100mlを入れて懸濁させた
後、再度、遠心分離処理を行うことにより該混合物を洗
浄した。該混合物にメタノール200mlを添加して生
成物を溶解した後、濾過して清澄なメタノール溶液を得
た。該メタノール溶液に水30mlを加えた後、ロータ
リーエバポレーターによりメタノールを一部留去し、次
いで、得られた濃縮液を冷却し、晶析した固形物を濾取
し、乾燥することにより、下記の物性を有する(20
S)−7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−3−オ
ン−20−カルバルデヒド310mg(0.90mmo
l、収率32%)を得た。
【0027】得られた(20S)−7α−ヒドロキシ−
プレグナ−4−エン−3−オン−20−カルバルデヒド
の一部を取り、これにメタノールを加えて1%溶液と
し、この溶液をODS−80TM(商品名、東ソー株式
会社製、4.6mm×150mm)カラム(カラム温度
40℃、カラムオーブン;Shimadzu CTO−
6A 株式会社島津製作所製)を備えた高速液体クロマ
トグラフィー(ポンプ部;モデル510 ウォーターズ
社製)に注入した。移動相として水/メタノールの容量
比27/73の混合液(リン酸50μl/L添加)を1
ml/分で流し、検出を屈折率方式(検出器;Shod
ex RI−71 昭和電工株式会社製)で行った。得
られたクロマトグラムにおける各ピークの面積比(デー
タ処理;Shimadzu C−R7A plus 株
式会社島津製作所製)から上記(20S)−7α−ヒド
ロキシ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−カルバ
ルデヒドの純度を求めたところ、96%であった。
【0028】H−NMRスペクトル(270MHz,
CDCl ,TMS基準,ppm)δ:9.568
(1H,d,J=3.95Hz),5.427(1H,
d,J=1.98Hz),3.97−3.98(1H,
bs),2.635(1H,ddd,J=2.96,
2.96,14.84Hz),2.30−2.55(4
H,m),1.10−2.10(14H,m),1.2
05(3H,s),1.139(3H,d,J=5.9
4Hz),0.769(3H,s)
【0029】参考例2 (20S)−7α,21−ジヒドロキシ−20−メチル
−プレグナ−4−エン−3−オンの合成 実施例1と同様にして得られた(20S)−7α−ヒド
ロキシ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−カルバ
ルデヒド2.00g(5.81mmol)にエタノール
20mlを加え、攪拌しながら氷冷した。得られた溶液
に、水素化ホウ素ナトリウム0.11g(2.91mm
ol)を加えた後、氷冷下で1時間撹拌した。得られた
反応液に3%塩酸を加えて中和し、エタノールを減圧下
で留去した。残留物に酢酸エチル100mlおよび水2
0mlを加え洗浄し、次いで、水層を分離し、有機層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過し、減圧下で濃
縮することにより、下記の物性を有する(20S)−7
α,21−ジヒドロキシ−20−メチル−プレグナ−4
−エン−3−オン1.77g(収率88%)を得た。
【0030】H−NMRスペクトル(270MHz,
CDCl ,TMS基準,ppm)δ:5.796
(1H,s),3.965(1H,brd,J=1.9
8Hz),3.632(1H,dd,J=2.96,1
0.88Hz),3.371(1H,dd,J=6.9
2,10.88Hz),2.612(1H,ddd,J
=2.97,2.97,14.84Hz),2.415
(1H,dd,J=2.97,14.84Hz),2.
3−2.5(m,2H),1.0−2.1(m,15
H),1.194(3H,s),1.052(3H,
d,J=6.92Hz),0.740(3H,s).
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、スクアラミンなどの医
薬の合成中間体として有用な7α−ヒドロキシ−プレグ
ナ−4−エン−3−オン−20−カルバルデヒドを高純
度で効率よく製造することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B064 AH07 CA02 CC06 CC07 CC12 CD02 CD07 CD09 CD20 CD21 CE08 CE15 DA01 4C091 AA02 BB05 CC01 DD01 EE07 FF01 GG02 GG13 HH01 JJ03 KK01 LL01 MM03 NN01 PA02 PA05 PB03 QQ01 RR20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン
    −3−オン−20−カルバルデヒド。
  2. 【請求項2】 3α,7α−ジヒドロキシ−5β−コラ
    ン酸および/またはその塩を基質として7α−ヒドロキ
    シ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−カルバルデ
    ヒドを生産するシュードモナス(Pseudomona
    s)属に属する細菌を、3α,7α−ジヒドロキシ−5
    β−コラン酸および/またはその塩を含む培地で培養す
    ることを特徴とする7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−
    エン−3−オン−20−カルバルデヒドの製造方法。
  3. 【請求項3】 シュードモナス(Pseudomona
    s)属に属する細菌がシュードモナス・プチダD401
    4−A357−3A(Pseudomonas put
    ida D4014−A357−3A)菌株(FERM
    BP−8070)である請求項2記載の製造方法。
JP2002188849A 2001-09-04 2002-06-28 7α−ヒドロキシ−プレグナ−4−エン−3−オン−20−カルバルデヒドおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3917021B2 (ja)

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