JP4266296B2 - サリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、またはγ−レゾルシン酸の製造方法 - Google Patents

サリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、またはγ−レゾルシン酸の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、芳香族化合物への二酸化炭素固定反応により芳香族カルボン酸を合成する新規微生物及びそれを利用した芳香族カルボン酸の新規合成プロセスに関する。さらに詳しくは、二酸化炭素の存在下で芳香族化合物の分子内に位置選択的にカルボキシル基を導入する特異的な反応を触媒する微生物と、そのような微生物により変換生成され選択的に生産された芳香族カルボン酸を採取することよりなる芳香族カルボン酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平5−194313号公報
【特許文献2】
特開平10−316616号公報
【特許文献3】
特開2001−46093号公報
【特許文献4】
特開2000−197495号公報
【非特許文献1】
J. Chem. Soc., 3499 (1952)
【非特許文献2】
J. Bacteriol., vol.178, 3539−3548 (1996)
【0003】
芳香族化合物へのカルボキシル基導入反応に関して、最も一般的なものとしてはフェノ−ル化合物へのカルボキシル基導入反応であるコルベ−シュミット反応が提案されている。この反応は多くのフェノ−ル誘導体や縮合多環芳香族化合物、複素環化合物で広く利用されているが、通常180〜200℃の高温条件を必要とし、さらに高収率を得るためには高圧の反応条件を必要とする場合が多い。
【0004】
たとえばレゾルシン酸はレゾルシノ−ルを原料としてコルベ−シュミット反応により合成されるが、反応は通常100〜200℃の温度範囲、常圧または30kg/cm程度までの炭酸ガス圧下において行なわれる(特開平5−194313号)。さらにこのような方法においては、カルボキシル基の導入部位により位置異性体(α−,β−,γ−体)が生成し、高純度の製品を得るためには合成後に分離、精製工程を必要とする。
【0005】
γ−レゾルシン酸を選択性よく高純度で合成する場合、コルベ−シュミット反応に替わる方法として、2,6−ジメトキシ安息香酸を塩化アルミニウムにて脱メチル化してγ−レゾルシン酸を得る方法(J. Chem. Soc., 3499 (1952))や、2,6−ジクロロ安息香酸を銅化合物と第二級アミン類の存在下で加水分解反応させてγ−レゾルシン酸を得る方法(特開平10−316616号)が提案されている。また、合成したレゾルシン酸の混合物からγ−レゾルシン酸のみを効率的に分離、精製する方法として、レゾルシン酸混合物を含有するpH4.0以上の水溶液を加熱処理してβ−体を分解し、γ−レゾルシン酸を分離、精製する手法が近年報告されている(特開平5−194313号)。
【0006】
しかしながら、これらの既存の化学プロセスは一般に高温、高圧を必要とする環境負荷の高いプロセスであり、副生成物の生産を避けられないことも欠点である。
【0007】
一方、微生物による酵素反応を利用した物質変換プロセスは、常温、常圧下で進行する環境負荷の少ない環境調和型のプロセスである。微生物反応を用いた芳香族化合物へのカルボキシル基の導入に関しては、クロストリジウム・ヒドロキシベンゾイカムによる、1価のアルコ−ルであるフェノ−ル系化合物に対するカルボキシル化反応が報告されている(J. Bacteriol., vol.178, 3539−3548 (1996))。しかし、当該方法は反応効率が低く、また嫌気的条件での反応を必要するため工業的な芳香族カルボン酸の製造には不適当である。また、芳香族多価アルコ−ルからの芳香族カルボン酸の製造方法も報告されている(特開2001−46093号)。しかし、当該方法も気相部を100%二酸化炭素で置換する嫌気的条件下反応であり工業的に不適当であるとともに、位置異性体との判別に十分な反応生成物の同定がなされていない。
【0008】
他方、嫌気的条件を必要としない二酸化炭素固定反応としては、含窒素へテロ環式化合物に対するピロ−ル環のC2位へのカルボキシル基の導入が報告されているが(特開2000−197495号)、これは本発明が目的とする芳香族環、厳密にはベンゼン環へのカルボキシル化反応を触媒するものではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、本発明の解決すべき課題は、芳香族化合物のベンゼン環への二酸化炭素固定反応を触媒する新規な好気性の微生物を見出し、これを利用した常温、常圧の環境調和型プロセスによって芳香族カルボン酸を製造する新規な方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、フェノール化合物のC2位へのカルボキシル基導入反応を触媒する新規な好気性の微生物としてリゾビウム・ラジオバクターWU−0108(FERM P−18961)を取得した。当該菌株は、とくにベンゼン環のC1、C3位に二つの−OH基を有するレゾルシノールのC2位へのカルボキシル基導入反応に特異的であり、変換生成物としてγ−レゾルシン酸を反応溶液中に蓄積させることを見出し、本発明を完成した。なお、リゾビウム属の微生物が二酸化炭素を固定する作用を有することは従来知られていなかった。
【0011】
本発明の請求項1記載のサリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、またはγ−レゾルシン酸の製造方法は、リゾビウム・ラジオバクター又はアグロバクテリウム・ツメフェイシェンスに属する微生物又は該微生物由来の粗酵素抽出液を用いてベンゼン環のC1位に−OH基を有する芳香族ヒドロキシ化合物のC2位に二酸化炭素固定反応によりカルボキシル基を導入して芳香族ヒドロキシカルボン酸を合成することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項2記載のサリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、またはγ−レゾルシン酸の製造方法は、前記請求項1において、前記微生物がリゾビウム・ラジオバクターWU−0108株(受託番号:FREM P−18961)又はその変異株であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項3記載のサリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、またはγ−レゾルシン酸の製造方法は、前記請求項1又は2において、前記芳香族ヒドロキシ化合物がレゾルシノールであり、前記芳香族ヒドロキシカルボン酸がγ−レゾルシン酸であって、前記レゾルシノールから選択的に前記γ−レゾルシン酸を合成することを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明の請求項は、芳香族化合物から芳香族カルボン酸を合成する能力を有するリゾビウム・ラジオバクターWU−0108株(受託番号:FREM P−18961)である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0016】
本発明にかかる芳香族化合物への二酸化炭素固定反応は、芳香族化合物の芳香族環、すなわちベンゼン環にカルボキシル基を導入し、芳香族カルボン酸を合成する能力を有する微生物又は当該微生物が産生する酵素を作用させることを特徴とするものである。
【0017】
本発明に使用する微生物は、芳香族化合物のベンゼン環に対してカルボキシル基を導入し、芳香族カルボン酸を合成する能力を有するものであれば特に限定されないが、可逆的脱炭酸反応により芳香族化合物から芳香族カルボン酸を生成する微生物であることが好ましい。
【0018】
また、前記微生物はリゾビウム属に属する微生物が好ましく、リゾビウム・ラジオバクターに属する菌株がより好ましく、特にリゾビウム・ラジオバクターWU−0108株が最も好ましい。なお、リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株については後段にて詳述する。
【0019】
また、前記微生物はアグロバクテリウム属に属する微生物が好ましく、アグロバクテリウム・ツメフェイシェンスに属する菌株がより好ましい。
【0020】
なお、リゾビウム・ラジオバクターとアグロバクテリウム・ツメフェイシェンスは、現在では同一種とされている。
【0021】
使用する微生物はどのような形態のものであってもよいが、休止菌体を用いるのが好ましい。休止菌体は、例えば、以下のようにして調製することができる。まず、新鮮な培地に対して適当量、例えば1〜2%容量の種菌を接種し、30℃で往復あるいは回転振とう培養を行なう。この際、種菌としては対数増殖期後期のものが好適であるが、対数増殖期初期から定常期のいずれの状態の菌でも構わない。また、接種量も必要に応じて増減できる。
【0022】
培地としては微生物の二酸化炭素固定能を誘導する無機塩培地が好適であるが他の培地でも構わない。培地の栄養源としては通常用いられているものが広く用いられるが、炭素源としては二酸化炭素固定能を誘導する芳香族化合物が好適である。窒素源としては硫酸アンモニウムや硝酸ナトリウムなどの無機塩類が用いられるが、利用可能な窒素化合物であれば構わない。その他、リン酸、マグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、ホウ酸、モリブデン、ニッケル、銅、ビタミン類などが必要に応じて用いられる。
【0023】
通常の培養は、約30℃において振とう又は通気条件下で好気的に2日ないし3日行なう。培養により得られた菌体を遠心分離などの手段により分離集菌することにより休止菌体を得ることができるが、一度集菌した菌体を洗浄した後に再度集菌することが望ましい。この際に菌体は対数増殖期の中期から後期で集菌するのが好適であるが、対数増殖初期から定常期のいずれの状態の菌体でも構わない。分離集菌の手段としては遠心分離の他、ろ過や沈降分離などいかなる方法を用いても構わない。菌体の洗浄には、生理食塩水、リン酸緩衝液などのいかなる緩衝液も使用でき、また水を使用して菌体の洗浄を行っても構わない。
【0024】
本発明の芳香族カルボン酸合成反応は、上記微生物に代えて当該微生物が産生する酵素を用いてもよい。当該酵素は芳香族化合物のベンゼン環にカルボキシル基を導入する反応を触媒するものであれば特に限定されないが、可逆的脱炭酸反応を触媒する酵素であることが好ましい。このような酵素は、上記微生物の菌体を含む培養産物から、その酵素活性を指標としてクロマトグラフィー等を利用して単離精製することができ、一旦精製されれば公知の方法により当該酵素の遺伝子を単離して、これを導入した形質転換体を作成することにより大量生産して使用することも可能である。また、当該微生物の休止菌体より粗酵素抽出液を調製してこれを反応に用いることもできる。菌体の破砕の手段としては、超音波処理などいかなる方法を用いても構わない。
【0025】
本発明で対象となる芳香族化合物は、上記微生物が変換可能な(当該芳香族化合物にカルボキシル基を導入することができる)ものであれば特に限定されない。また当該芳香族化合物との接触も、微生物や酵素の物質変換能力が発揮され得る態様であれば特に限定されない。具体的な接触方法としては、上記微生物等を緩衝液等に懸濁し、これに芳香族化合物を添加して二酸化炭素の存在下で反応させる方法などを例示することができる。
【0026】
以下にはその方法について詳述する。微生物の菌体(休止菌体が好ましい)を懸濁させる緩衝液としてはpH6.0程度のものが好適であるが、他のpHでも構わない。また、緩衝液の代わりに水や培地などを使用しても構わない。菌体懸濁液の濃度は、培養液の10倍濃縮程度が好適であるが、必要に応じて増減できる。
【0027】
基質としては、当該微生物が変換可能な芳香族化合物を用いてこれを菌体懸濁液に添加する。濃度は10〜100mM程度が好適であるが、必要に応じて増減できる。反応は二酸化炭素の存在下において30℃で行なうのが好適であるが、反応温度は25〜37℃の任意の温度でもよい。反応液における二酸化炭素濃度は150mM程度が好適であり、炭酸イオンとして反応液に添加することができるが、その濃度は必要に応じて増減でき、また反応液に供給する二酸化炭素の形態も炭酸イオンに限定されるものではない。反応は通常6〜12時間が好適であるが、必要に応じて増減できる。この際、反応容器の気相は好気的あるいは嫌気的条件のどちらでもかまわない。
【0028】
上記反応は、菌体に替えて前述の当該菌体が産生する酵素を用いてもよい。
【0029】
反応後の生成物である芳香族カルボン酸の抽出は以下のようにして行なうことができる。反応液を6規定の塩酸を用いてpH2.0程度に調整した後、酢酸エチルを用いて攪拌抽出する。ここで抽出に使用する溶媒は酢酸エチルに限定されるものではなく、目的とする反応生成物が抽出できるものであればいずれの溶媒を用いても構わない。酢酸エチルの量は反応液に対して等量が好適であるが、必要に応じて増減できる。反応生成物の分離は順相シリカカラムや逆相C18カラムを用いて行うことができるが、必要に応じて他のカラムを使用しても構わない。また、分離に使用する方法はこれらの方法に限定されるものではなく、反応生成物が分離できる方法であればいかなる方法でも構わない。反応生成物の分析は、薄相クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、核磁気共鳴法などを使用して行なうことができるが、必要に応じて他の分析方法を併せて利用することもできる。さらに、分析に使用する方法はこれらの方法に限定されるものではなく、反応生成物が分析できる方法であればいずれの方法を使用しても構わない。
【0030】
次に、本発明に用いられる微生物の好適な一例である、前記リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株について説明する。WU−0108株は、本発明者らが日本各地から採取した多種類の土壌を分離源としてスクリーニングを実施して見出したものであり、ベンゼン環のC1およびC3位に−OH基を有する芳香族化合物であるレゾルシノールのC2位にカルボキシル基を導入する能力を有している。
【0031】
リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株は、特許生物寄託センターにFERM P−18961(受託日:平成14年8月5日)として寄託されている。
【0032】
リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株の培養は微生物の通常の培養法に従って行なえばよいが、培養の形態は液体培養が好ましい。培地の栄養源としては通常用いられているものが広く利用できるが、炭素源としては目的とする二酸化炭素固定能を誘導可能な炭素化合物として、例えばα−レゾルシン酸、β−レゾルシン酸、γ−レゾルシン酸等を使用するのが好適である。窒素源としては硫酸アンモニウムや硝酸ナトリウムなどの無機塩類が用いられるが、利用可能な窒素化合物であれば構わない。その他、リン酸、マグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、ホウ酸、モリブデン、ニッケル、銅、ビタミン類などを必要に応じて用いることができる。培養は、pH6〜8、温度30℃付近において振とう又は通気条件下で好気的に2〜3日間行なうことが好ましい。
【0033】
リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株は、前述のようにレゾルシノールを基質として二酸化炭素の存在下でこれを変換し、単一の反応生成物としてC2位にカルボキシル基が付加した化合物であるγ−レゾルシン酸を合成する能力を有している。反応における二酸化炭素の供給源としては炭酸水素ナトリウムが好適であり、例えば本微生物リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株の休止菌体懸濁液にレゾルシノールと炭酸水素ナトリウムを基質として添加して反応を行なったところ、その反応生成物としてγ−レゾルシン酸が反応液中に著量蓄積した。
【0034】
前記反応生成物の構造解析は、例えば本微生物の休止菌体懸濁液にレゾルシノールと炭酸水素ナトリウムを添加して約30℃で振とうし、得られた反応液のpHを約2.0に調整後酢酸エチル抽出した抽出物について行なうことができる。抽出物をカラムクロマトグラフィーなどに供して反応生成物を分離した後、核磁気共鳴スペクトル分析により分析すればよい。その結果、レゾルシノールは二酸化炭素固定反応によりγ−レゾルシン酸に変換されていることが確認されている。
【0035】
以上詳述したとおり、本発明の芳香族カルボン酸の製造方法は、芳香族化合物の芳香族環にカルボキシル基を導入して芳香族カルボン酸を合成する能力を有する好気性の微生物又は該微生物が産生する酵素を用いて前記芳香族カルボン酸を合成するものであり、前記微生物としては、リゾビウム属又はアグロバクテリウム属に属する微生物、好ましくはリゾビウム・ラジオバクター又はアグロバクテリウム・ツメフェイシェンスに属する微生物或いはそれらの変異株、さらに好ましくは、リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株又はその変異株を用いるものである。そして、前記芳香族化合物としては、レゾルシノールなどの芳香族ヒドロキシ化合物が含まれ、前記芳香族カルボン酸としては、γ−レゾルシン酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸であり、前記レゾルシノールからは選択的に前記γ−レゾルシン酸を合成するものである。したがって、従来の高温、高圧の反応条件を必要とした化学合成法に代わり、常温、常圧の穏和な反応条件で芳香族カルボン酸を合成することができる。そして、化学合成法よりも省エネルギー的な環境調和型の芳香族カルボン酸合成プロセスの構築が可能になるものと期待できる。また、好気性の微生物又は該微生物が産生する酵素を用いることにより、微生物の培養が容易かつ増殖が早く、また、嫌気性の微生物とは異なり合成反応において気相中を炭酸ガスで置換するなどして酸素濃度を極めて低くした嫌気状態にする必要がないなど、実用上の取り扱いが極めて容易になる。これらの特長は工業的利用で優位性を示す。また、微生物反応の特徴である基質特異性及び反応特異性により位置選択的なカルボキシル基導入反応が可能となり、高選択的かつ高収率で特定の基質から目的とする芳香族カルボン酸合成を可能とすることができる。また、レゾルシノールからは選択的にγ−レゾルシン酸を合成するものであるから、合成後の分離、精製工程を簡略化できる。さらに、広範な芳香族ヒドロキシ化合物にも適用できる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0037】
〔実施例1〕二酸化炭素固定反応によりγ−レゾルシン酸を合成する細菌の分離
1.微生物の分離
目的とする微生物の分離には、レゾルシノールへの二酸化炭素固定反応の生成物として期待されるγ−レゾルシン酸を唯一の炭素源として含む表1のRA培地を使用した。日本各地より採取した土壌サンプルをリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)に懸濁させた後の上清約50μlを、RA培地を5mlずつ分注したスクリュー管(容量27ml、直径18mm×長さ180mm)に接種して、30℃にて約一週間振とう(120rpm)して集積培養を行なった。培地に濁度の増大を確認した試料については、培養液中へのレゾルシノールの蓄積を薄相クロマトグラフィーにより分析し、レゾルシノールが検出されたものについてその培養液50μlを新鮮な同培地5mlに接種して集積培養を3〜4回繰り返した。これらの集積培養により濁度の増大が認められた試料について、その培養液をリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)にて希釈し、同培地に終濃度1.5%となるように寒天を加えて作成したプレート上に塗布して30℃で静置培養した。出現した集落の一部をRA培地に再度接種して培養し、生育したものを再度このプレート上で単離して純化した。
【0038】
【表1】
【0039】
次に、このようにして得られた微生物のサンプルをRA培地にて培養し、遠心分離により分離集菌して休止菌体を調製した。休止菌体をpH6.0のリン酸カリウム緩衝液に懸濁した後にレゾルシノール25mM及び炭酸水素ナトリウム150mMを添加して、30℃にて約24時間の振とう反応を行なった。反応後の休止菌体懸濁液について、薄相クロマトグラフィーによりγ−レゾルシン酸の生成の有無を分析した。γ−レゾルシン酸の生成が確認されたサンプルを選択してこれを再度プレート上に塗布して培養し、出現した集落より目的とする菌株を単離した。
【0040】
2.微生物の同定
休止菌体反応によりγ−レゾルシン酸の合成活性が認められたサンプルから1株、WU−0108株を分離した。その形態学的、生理性状学的性質および16S rDNAの塩基配列の相同性を調べた結果、WU−0108株はリゾビウム・ラジオバクターと同定された。
【0041】
3.微生物による反応生成物
リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株の休止菌体をMES緩衝液(pH6.0)に懸濁し、レゾルシノールと炭酸水素ナトリウムを添加して30℃にて約24時間振とう反応を行なった。反応液のpHを約2.0に調整した後に酢酸エチル抽出により反応生成物を回収し、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィーにより反応生成物を分離精製した。この反応生成物を核磁気共鳴スペクトル(HMQC)分析に供してその構造解析を行なった結果、図1に示すように、これがレゾルシノールのC2位に二酸化炭素が付加した化合物、すなわちγ−レゾルシン酸であることを確認することができた。
【0042】
〔実施例2〕休止菌体及び粗酵素抽出液を用いたγ−レゾルシン酸の合成
リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株を用いて、休止菌体及び粗酵素抽出液によるγ−レゾルシン酸の合成反応を以下のように実施した。
【0043】
1.反応用菌体の調製
リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株の培養は、RA培地を100mlずつ分注した500ml容坂口フラスコにあらかじめ同培地で培養した培養液1mlを接種し、30℃にて2〜3日間振とう(120rpm)して行なわれた。この培養液を遠心分離(4℃、10000×g、20〜25分)して分離集菌し、さらにpH6.0のMES緩衝液にて洗浄を行い、同緩衝液に再度懸濁してこれを休止菌体懸濁液とした。菌体濃度は培養液のおおよそ10倍濃縮とした。
【0044】
2.粗酵素抽出液の調製
リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株の休止菌体懸濁液を超音波処理することにより菌体の破砕を行った。この溶液を遠心分離(0℃、18000×g、30分)した後の上清を粗酵素抽出液として以下に使用した。
【0045】
3.γ−レゾルシン酸の合成
γ−レゾルシン酸の合成反応は、2ml容マイクロチューブにWU−0108株の休止菌体懸濁液又は粗酵素抽出液1mlを分注し、これにレゾルシノール25mM、炭酸水素ナトリウム150mMを添加して湯浴30℃にて行なった。反応後、反応液に塩酸を加えて酸性とした後遠心分離(12000×g、5分)により不溶物を分離し、孔径0.2μmのメンブランフィルターによりろ過した後のろ液を高速液体クロマトグラフィーに供することでγ−レゾルシン酸の合成量を定量した。その結果、図2に示すように、休止菌体及び粗酵素抽出液のいずれを用いた場合にも、レゾルシノールの減少に伴って明らかなγ−レゾルシン酸の生成蓄積が確認された。
【0046】
〔実施例3〕リゾビウム・ラジオバクター菌株によるγ−レゾルシン酸の合成
菌株保存機関(発酵研究所、IFO)から分譲を受けたリゾビウム・ラジオバクター菌株、IFO12607、IFO12664及びIFO13532を供試菌として、レゾルシノールを基質とした二酸化炭素固定反応によるγ−レゾルシン酸合成能力の検討を休止菌体反応により以下に実施した。なお、上記IFO12607、IFO12664及びIFO13532は、アグロバクテリウム・ツメフェイシェンスに付された株名であるが、リゾビウム・ラジオバクターとアグロバクテリウム・ツメフェイシェンスは同一種であると確認されていることから、ここではリゾビウム・ラジオバクターと表記する。
【0047】
1.反応用菌体の調製
各リゾビウム・ラジオバクター菌株の培養は、γ−レゾルシン酸を唯一の炭素源として含むRA培地を100mlずつ分注した500ml容坂口フラスコにあらかじめ栄養培地で培養した培養液1mlを接種し、30℃にて3〜4日間振とう(120rpm)して行なわれた。接種した三種類のリゾビウム・ラジオバクター菌株は、いずれもγ−レゾルシン酸を資化して生育を示し、培養液中にはレゾルシノールが中間代謝産物として蓄積していることを薄相クロマトグラフィーにより分析して確認した。これらの培養液を遠心分離(4℃、10000×g、20〜25分)して分離集菌し、さらにpH6.0のMES緩衝液にて洗浄を行い、同緩衝液に再度懸濁して休止菌体懸濁液を調製した。菌体濃度は培養液のおおよそ10倍濃縮とした。
【0048】
2.γ−レゾルシン酸合成活性の検討
γ−レゾルシン酸の合成反応は、2ml容マイクロチューブに各菌株の休止菌体懸濁液1mlを分注し、これにレゾルシノール25mM、炭酸水素ナトリウム150mMを添加して湯浴30℃にて行なった。1日間の反応を行なった後の各反応液について、薄相クロマトグラフィー分析を行ない、γ−レゾルシン酸に相当するスポットの出現の有無から各リゾビウム・ラジオバクター菌株のγ−レゾルシン酸合成活性を検討した。その結果、図3に示すように、三種類のリゾビウム・ラジオバクター菌株のいずれの反応液からも、γ−レゾルシン酸の生成を示すスポットが検出された。
【0049】
〔実施例4〕休止菌体及び粗酵素抽出液を用いた芳香族カルボン酸の合成
リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株の休止菌体及び粗酵素抽出液を用いて、芳香族モノヒドロキシ化合物のフェノールおよびレゾルシノールの構造異性体である芳香族ジヒドロキシ化合物のカテコールに対する二酸化炭素固定反応すなわち芳香族カルボン酸合成を以下のように実施した。
【0050】
1.反応用菌体の調製
リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株の休止菌体懸濁液の調製は、実施例2に記載の方法により行った。
【0051】
2.粗酵素抽出液の調製
リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株の粗酵素抽出液の調製は、実施例2に記載の方法により行った。
【0052】
3.芳香族カルボン酸の合成
芳香族カルボン酸の合成反応は、2ml容マイクロチューブにWU−0108株の休止菌体懸濁液又は粗酵素抽出液1mlを分注し、芳香族ヒドロキシ化合物、炭酸水素ナトリウム150mMを添加して湯浴30℃にて行なった。芳香族ヒドロキシ化合物の添加量は、カテコールは25mM、フェノールは10mMとした。反応後、反応液に塩酸を加えて酸性とした後遠心分離(12000×g、5分)により不溶物を分離し、孔径0.2μmのメンブランフィルターによりろ過した後のろ液を高速液体クロマトグラフィーに供し、標準物質との比較により芳香族カルボン酸の合成を確認した。その結果、休止菌体及び粗酵素抽出液のいずれを用いた場合にも、標準物質と同じ保持時間を有する芳香族カルボン酸の生成蓄積が確認された。休止菌体を用いた芳香族カルボン酸合成の結果を図4に示す。
【0053】
以上、実施例1〜2の結果から、ベンゼン環のC1、C3位に二つの−OH基を有する芳香族化合物であるレゾルシノールへの二酸化炭素固定反応を触媒する新規な微生物リゾビウム・ラジオバクターWU−0108株を用いることで、常温、常圧といった穏和な反応条件下において芳香族カルボン酸を合成できることがわかった。また、WU−0108株の触媒する二酸化炭素固定反応はレゾルシノールのC2位に対して特異的であり、選択的にγ−レゾルシン酸を合成することができると考えられた。さらに、実施例3の結果から、このような二酸化炭素固定反応によるγ−レゾルシン酸の合成能力がリゾビウム・ラジオバクターに共通して広く存在している可能性を示すことができた。また、実施例4の結果から、WU−0108株の有する位置選択的二酸化炭素固定反応はレゾルシノールのみならず広範な芳香族ヒドロキシ化合物にも適応可能であることを確認した。
【0054】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載のサリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、またはγ−レゾルシン酸の製造方法は、リゾビウム・ラジオバクター又はアグロバクテリウム・ツメフェイシェンスに属する微生物又は該微生物由来の粗酵素抽出液を用いてベンゼン環のC1位に−OH基を有する芳香族ヒドロキシ化合物のC2位に二酸化炭素固定反応によりカルボキシル基を導入して芳香族ヒドロキシカルボン酸を合成するものであり、常温、常圧の穏和な反応条件で芳香族カルボン酸を合成することができる。また、好気性の微生物又は該微生物が産生する酵素を用いることにより、微生物の培養が容易かつ増殖が早く、また、嫌気性の微生物とは異なり合成反応において気相中を炭酸ガスで置換するなどして酸素濃度を極めて低くした嫌気状態にする必要がないなど、実用上の取り扱いが極めて容易になる。
【0055】
本発明の請求項2記載のサリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、またはγ−レゾルシン酸の製造方法は、前記請求項1において、前記微生物がリゾビウム・ラジオバクターWU−0108株(受託番号:FREM P−18961)又はその変異株であるので、高選択的かつ高収率で特定の基質から目的とする芳香族カルボン酸合成を可能とすることができる。
【0056】
本発明の請求項3記載のサリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、またはγ−レゾルシン酸の製造方法は、前記請求項1又は2において、前記芳香族ヒドロキシ化合物がレゾルシノールであり、前記芳香族ヒドロキシカルボン酸がγ−レゾルシン酸であって、前記レゾルシノールから選択的に前記γ−レゾルシン酸を合成するものであるから、合成後の分離、精製工程を簡略化できる。
【0057】
本発明の請求項は、芳香族化合物から芳香族カルボン酸を合成する能力を有するリゾビウム・ラジオバクターWU−0108株(受託番号:FREM P−18961)であり、高選択的かつ高収率で特定の基質から目的とする芳香族カルボン酸合成を可能とする能力を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるWU−0108の休止菌体反応による生成物のHMQC分析の結果を示すチャートである。
【図2】本発明の実施例2におけるWU−0108の休止菌体ならびに無細胞抽出液によるレゾルシノールからのγ−レゾルシン酸合成の経時変化を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例3におけるリゾビウム・ラジオバクターIFO12607、IFO12664およびIFO13532の休止菌体反応のTLC分析の結果を示すチャートである。
【図4】本発明の実施例4におけるWU−0108の休止菌体反応による生成物の高速液体クロマトグラフィー分析の結果を示すチャートである。

Claims (4)

  1. リゾビウム・ラジオバクター又はアグロバクテリウム・ツメフェイシェンスに属する微生物又は該微生物由来の粗酵素抽出液を用いてベンゼン環のC1位に−OH基を有する芳香族ヒドロキシ化合物のC2位に二酸化炭素固定反応によりカルボキシル基を導入して芳香族ヒドロキシカルボン酸を合成することを特徴とするサリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、またはγ−レゾルシン酸の製造方法。
  2. 前記微生物がリゾビウム・ラジオバクターWU−0108株(受託番号:FREM P−18961)又はその変異株であることを特徴とする請求項1記載のサリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、またはγ−レゾルシン酸の製造方法。
  3. 前記芳香族ヒドロキシ化合物がレゾルシノールであり、前記芳香族ヒドロキシカルボン酸がγ−レゾルシン酸であって、前記レゾルシノールから選択的に前記γ−レゾルシン酸を合成することを特徴とする請求項1又は2記載のサリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、またはγ−レゾルシン酸の製造方法。
  4. 芳香族化合物から芳香族カルボン酸を合成する能力を有するリゾビウム・ラジオバクターWU−0108株(受託番号:FREM P−18961)。
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