JP2003154866A - 四輪駆動車両のトランスファー構造 - Google Patents

四輪駆動車両のトランスファー構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 四輪駆動車両のトランスファー装置におい
て、外力によりトランスファーケースが変形して発生す
る不具合を解消する。 【解決手段】 トランスファーケース62のトランスフ
ァーケース本体63およびトランスファーカバー64を
締結する第1ボルト66の位置を、トランスファーケー
ス本体63およびトランスファーカバー64を貫通して
トランスファーケース62をトランスミッションケース
61に締結する第2ボルト67の位置よりも、トランス
ファー入力軸68に対して半径方向内側に配置する。こ
れにより、第1ボルト66の締結力により設定されたテ
ーパーローラベアリング69,70のプリセット荷重が
第2ボルト67の締結力で変化してしまうのを防止し、
テーパーローラベアリング69,70の耐久性を高める
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車体前部に搭載し
たエンジンによって前輪および後輪を駆動する四輪駆動
車両に関し、特にそのフロントディファレンシャルギヤ
とリヤディファレンシャルギヤとの間に設けられるトラ
ンスファーの構造に関する。 【0002】 【従来の技術】四輪駆動車両のトランスファー装置は、
左右方向に配置されたトランスファー入力軸にフロント
ディファレンシャルギヤから一対のヘリカルギヤを介し
て入力された駆動力を、前後方向に配置されたトランス
ファー出力軸に一対のベベルギヤを介して伝達するもの
で、それらトランスファー入力軸、トランスファー出力
軸および一対のベベルギヤはトランスファーケース本体
およびトランスファーカバーを複数本の第1ボルトで結
合したトランスファーケースの内部に収納される。そし
てサブアセンブリ化されたトランスファーは、トランス
ミッッションケースに複数本の第2ボルトを介して取り
付けられる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところでトランスファ
ー入力軸は、トランスファーケース本体およびトランス
ファーカバーにそれぞれテーパーローラベアリングを介
して支持されており、それら一対のテーパーローラベア
リングのプリセット荷重は前記第1ボルトによるトラン
スファーケース本体およびトランスファーカバーの締結
力により調整される。しかしながら、サブアセンブリ化
されたトランスファーをトランスミッッションケースに
複数本の第2ボルトを介して取り付ける際に、その第2
ボルトの締結力でトランスファーケース本体およびトラ
ンスファーカバーが更に強く締結されてしまい、テーパ
ーローラベアリングのプリセット荷重が過剰に増加して
耐久性に悪影響を及ぼす問題がある。 【0004】またフロントディファレンシャルギヤから
トランスファー入力軸への駆動力の伝達は一対のヘリカ
ルギヤを介して行われ、またトランスファー入力軸から
トランスファー出力軸への駆動力の伝達は一対のベベル
ギヤを介して行われるため、それらの噛合反力が前記一
対のベベルギヤの噛み合いを浅くする方向に作用する。
従って、一対のベベルギヤを設けたトランスファー入力
軸およびトランスファー出力軸を支持するトランスファ
ーケースをの剛性を充分に確保しないと、一対のベベル
ギヤが噛合不良を起こして異常磨耗や騒音の原因となる
問題がある。 【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、四輪駆動車両のトランスファー装置において、外力
によりトランスファーケースが変形して発生する不具合
を解消することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、トランスファ
ーケース本体の側面開口にトランスファーカバーを複数
本の第1ボルトで締結して構成したトランスファーケー
スの内部に、トランスファーケース本体に支持したテー
パーローラベアリングおよびトランスファーカバーに支
持したテーパーローラベアリングによってトランスファ
ー入力軸を左右方向に支持するとともに、トランスファ
ーケース本体にトランスファー出力軸を前後方向に支持
し、トランスファー入力軸に設けたヘリカルギヤにトラ
ンスミッションからの駆動力を入力し、トランスファー
入力軸に設けた第1ベベルギヤにトランスファー出力軸
に設けた第2ベベルギヤを噛合させてなり、前記トラン
スファーケースをトランスファーケース本体およびトラ
ンスファーカバーを貫通する複数本の第2ボルトでトラ
ンスミッションケースの側面に締結した四輪駆動車両の
トランスファー構造において、トランスファー入力軸に
対して、第1ボルトを第2ボルトよりも半径方向内側に
位置させたことを特徴とする四輪駆動車両のトランスフ
ァー構造が提案される。 【0007】上記構成によれば、トランスファーケース
のトランスファーケース本体およびトランスファーカバ
ーを締結する第1ボルトの位置を、トランスファーケー
スをトランスミッッションケースに締結する第2ボルト
の位置よりも、トランスファー入力軸に対して半径方向
内側に配置したので、第1ボルトの締結力により設定さ
れたテーパーローラベアリングのプリセット荷重が第2
ボルトの締結力で変化してしまうのを防止することがで
きる。またトランスファー入力軸に設けたヘリカルギヤ
の噛合反力や第1、第2ベベルギヤの噛合反力でトラン
スファーケースのトランスファーケース本体およびトラ
ンスファーカバーの割り面が相互に離反する方向に変形
しようとするのを、第2ボルトの半径方向内側に配置し
た第1ボルトの締結力で抑制し、第1、第2ベベルギヤ
の噛合部に異常磨耗や騒音が発生するのを防止すること
ができる。 【0008】尚、実施例のトランスファードリブンギヤ
72は本発明のヘリカルギヤに対応する。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 【0010】図1〜図4は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は4輪駆動車両の動力伝達系の概略図、図2は
伝動装置のスケルトン図、図3はトランスファーの水平
断面図、図4は図3の4−4線矢視図である。 【0011】図1に示すように、エンジンEはクランク
シャフト1が車体左右方向を向くように横置きに搭載さ
れる。エンジンEの駆動力を左右の前輪WFL,WFR
および左右の後輪WRL,WRRに伝達する伝動装置
は、クランクシャフト1に接続されたトルクコンバータ
2と、トルクコンバータ2に接続されたトランスミッシ
ョン3と、トランスミッション3に接続されたフロント
ディファレンシャルギヤ4と、フロントディファレンシ
ャルギヤ4に接続されたトランスファー5と、トランス
ファー5に接続されたリヤディファレンシャルギヤ6と
から構成される。 【0012】フロントディファレンシャルギヤ4は、前
部左車軸7Lおよび前部右車軸7Rを介して左右の前輪
WFL,WFRに接続される。トランスファー5にプロ
ペラシャフト8を介して接続されたリヤディファレンシ
ャルギヤ6は、後部左車軸9Lおよび後部右車軸9Rを
介して左右の後輪WRL,WRRに接続される。 【0013】次に、図2を参照してトランスミッション
3の構造を説明する。 【0014】トランスミッション3は、相互に平行に配
置されて車体左右方向に延びるメインシャフトMS、セ
カンダリシャフトSSおよびカウンタシャフトCSを備
える。 【0015】メインシャフトMSには、メインドライブ
ギヤ21が固設されるとともに、3速クラッチC3によ
りメインシャフトMSに結合可能なメイン3速ギヤ22
と、一体に形成されて4速−リバースクラッチC4Rに
よりメインシャフトMSに結合可能なメイン4速ギヤ2
3およびメインリバースギヤ24とが回転自在に支持さ
れる。 【0016】セカンダリシャフトSSには、セカンダリ
ドリブンギヤ25が固設されるとともに、1速クラッチ
C1によりセカンダリシャフトSSに結合可能なセカン
ダリ1速ギヤ26と、2速クラッチC2によりセカンダ
リシャフトSSに結合可能なセカンダリ2速ギヤ27と
が回転自在に支持される。 【0017】カウンタシャフトCSには、カウンタ2速
ギヤ28とカウンタ3速ギヤ29とファイナルドライブ
ギヤ30とが固設されるとともに、カウンタアイドルギ
ヤ31とカウンタ4速ギヤ32とカウンタリバースギヤ
33とが回転自在に支持され、更に1速ホールドクラッ
チCLHを介してカウンタシャフトCSに結合可能なカ
ウンタ1速ギヤ34が回転自在に支持される。メインリ
バースギヤ24とカウンタリバースギヤ33とに、リバ
ースアイドルギヤ35が噛合する。カウンタ1速ギヤ3
4は一方向クラッチCOWを介してカウンタ3速ギヤ2
9に結合可能であり、またカウンタ4速ギヤ32および
カウンタリバースギヤ33はセレクタ36を介してカウ
ンタシャフトCSに選択的に結合可能である。 【0018】メインドライブギヤ21はカウンタアイド
ルギヤ31に噛合し、カウンタアイドルギヤ31はセカ
ンダリドリブンギヤ25に噛合しており、エンジンEの
クランクシャフト1の回転はトルクコンバータ2、メイ
ンシャフトMS、メインドライブギヤ21、カウンタア
イドルギヤ31およびセカンダリドリブンギヤ25を介
してセカンダリシャフトSSに伝達される。 【0019】従って、セカンダリシャフトSSに回転自
在に支持したセカンダリ1速ギヤ26を1速クラッチC
1でセカンダリシャフトSSに結合すると、セカンダリ
シャフトSSの回転が1速クラッチC1、セカンダリ1
速ギヤ26、一方向クラッチCOWおよびカウンタ3速
ギヤ29を介してカウンタシャフトCSに伝達され、1
速変速段が確立する。尚、1速クラッチC1は2速〜4
速変速段の確立時にも係合状態に保持されるが、2速〜
4速変速段の確立時には一方向クラッチCOWがスリッ
プする。 【0020】セカンダリシャフトSSに回転自在に支持
したセカンダリ2速ギヤ27を2速クラッチC2でセカ
ンダリシャフトSSに結合すると、セカンダリシャフト
SSの回転が2速クラッチC2、セカンダリ2速ギヤ2
7およびカウンタ2速ギヤ28にを介してカウンタシャ
フトCSに伝達され、2速変速段が確立する。 【0021】メインシャフトMSに回転自在に支持した
メイン3速ギヤ22を3速クラッチC3でメインシャフ
トMSに結合すると、メインシャフトMSの回転が3速
クラッチC3、メイン3速ギヤ22およびカウンタ3速
ギヤ29を介してカウンタシャフトCSに伝達され、3
速変速段が確立する。 【0022】カウンタシャフトCSに相対回転自在に支
持したカウンタ4速ギヤ32をセレクタ36でカウンタ
シャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに
回転自在に支持したメイン4速ギヤ23を4速−リバー
スクラッチC4RでメインシャフトMSに結合すると、
メインシャフトMSの回転が4速−リバースクラッチC
4R、メイン4速ギヤ23、カウンタ4速ギヤ32およ
びセレクタ36を介してカウンタシャフトCSに伝達さ
れ、4速変速段が確立する。 【0023】カウンタシャフトCSに回転自在に支持し
たカウンタリバースギヤ33をセレクタ36でカウンタ
シャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに
相対回転自在に支持したメインリバースギヤ24を4速
−リバースクラッチC4RでメインシャフトMSに結合
すると、メインシャフトMSの回転が4速−リバースク
ラッチC4R、メインリバースギヤ24、リバースアイ
ドルギヤ35、カウンタリバースギヤ33およびセレク
タ36を介してカウンタシャフトCSに伝達され、後進
変速段が確立する。 【0024】1速クラッチC1を係合させた状態で1速
ホールドクラッチCLHを係合させると、1速ホールド
変速段が確立する。強力なエンジンブレーキが必要なと
きに1速ホールド変速段を確立すれば、一方向クラッチ
COWがスリップしても、1速ホールドクラッチCLH
を介して後輪WRL,WRRのトルクをエンジンEに逆
伝達することができる。 【0025】次に、図2を参照しながらフロントディフ
ァレンシャルギヤ4の構造を説明する。 【0026】フロントディファレンシャルギヤ4は回転
自在に支持されたディファレンシャルケース43を備え
ており、ディファレンシャルケース43の外周には、カ
ウンタシャフトCSに設けたファイナルドライブギヤ3
0に噛合するファイナルドリブンギヤ44と、トランス
ファー5に動力を伝達するトランスファードライブギヤ
45とが固定される。 【0027】而して、トランスミッション3のカウンタ
シャフトCSの回転は、ファイナルドライブギヤ30お
よびファイナルドリブンギヤ44を介してディファレン
シャルケース43に伝達され、ディファレンシャルケー
ス43の回転は左右の前輪WFL,WFRの負荷に応じ
て前部左車軸7Lおよび前部右車軸7Rに伝達される。 【0028】前部左車軸7Lに連なる前部左出力軸47
Lと、前部右車軸7Rに連なる前部右出力軸47Rとが
ディファレンシャルケース43に相対回転自在に嵌合
し、両出力軸47L,47Rの対向端にそれぞれディフ
ァレンシャルサイドギヤ48,48がスプライン結合さ
れる。前記両出力軸47L,47Rと直交するようにデ
ィファレンシャルケース43の内部に固定されたピニオ
ンシャフト50に、前記両ディファレンシャルサイドギ
ヤ48,48にそれぞれ噛合する一対のディファレンシ
ャルピニオンギヤ51,51が支持される。 【0029】次に、図2〜図4を参照しながらトランス
ファー5の構造を説明する。 【0030】トランスミッッションケース61(正確に
はトランスミッッションケースの一部を構成するトルク
コンバータケース)の右側面に固定されるトランスファ
ーケース62は、トランスファーケース本体63とトラ
ンスファーカバー64とを、ノックピン65で位置決め
した状態で複数本(実施例では5本)の第1ボルト66
…で一体に締結して構成される。サブアセンブリ化され
たトランスファー5は、トランスファーケース62を貫
通する複数本(実施例では5本)の第2ボルト67…で
トランスミッッションケース61締結される。図4から
明らかなように、第2ボルト67…は第1ボルト66…
よりも半径方向外側に位置するように配置される。 【0031】車体左右方向に延びるトランスファー入力
軸68は、トランスファーケース本体に設けたテーパー
ローラベアリング69と、トランスファーカバー64に
設けたテーパーローラベアリング70と、トランスファ
ーカバー64に設けたローラベアリング71とによって
支持されており、その左端には前記トランスファードラ
イブギヤ45(図2参照)に噛合するトランスファード
リブンギヤ72が一体に形成される。トランスファード
ライブギヤ45およびトランスファードリブンギヤ72
はヘリカルギヤから構成されているため、頻度の高い車
両の前進走行時に、それらの噛合反力によってトランス
ファー入力軸68に図3において矢印A方向のスラスト
力が作用する。 【0032】トランスファー入力軸68にスプライン結
合された第1ベベルギヤ73の右側にはカラー74、シ
ム75およびテーパーローラベアリング69のインナー
レース76が順次嵌合し、第1ベベルギヤ73がトラン
スファー入力軸68の段部68aに密着するようにナッ
ト77で締結される。テーパーローラベアリング69の
アウターレース78はトランスファーケース本体63の
段部63aに係止される。またテーパーローラベアリン
グ70のインナーレース79は第1ベベルギヤ73の段
部73aに係止され、アウターレース80はトランスフ
ァーカバー64の段部64aにシム81を介して係止さ
れる。 【0033】トランスファーケース本体63には前後方
向に延びるトランスファー出力軸82が一対のテーパー
ローラベアリング83,84を介して支持されており、
その前端に設けた第2ベベルギヤ85が前記第1ベベル
ギヤ73に噛合する。トランスファー出力軸82の後端
にはプロペラシャフト8の前端が結合される継ぎ手86
がスプライン結合されてナット87で固定される。 【0034】次に、本実施例のトランスファー5に対応
する従来のトランスファー5の構造を、図5および図6
を参照して説明する。実施例の部材に対応する従来例の
部材には、実施例の符号と同じ符号を付すことで重複す
る説明を省略し、相違点を中心にして説明する。 【0035】実施例のトランスファー5と従来例のトラ
ンスファーとは基本的に同一の構造を有しているが、ト
ランスファー入力軸68に関する第1ボルト66…およ
び第2ボルト67…の位置関係が大きく異なっている。
即ち、実施例ではトランスファーケース本体63および
トランスファーカバー64を締結する第1ボルト66…
の全てが、トランスファーケース62をトランスミッッ
ションケース61に締結する第2ボルト67…よりも半
径方向内側に配置されている。それに対して、従来例で
はトランスファーケース本体63およびトランスファー
カバー64を締結する第1ボルト66…の一部が、トラ
ンスファーケース62をトランスミッッションケース6
1に締結する第2ボルト67…よりも半径方向外側に配
置されている。 【0036】上記相違点により実施例は従来例に対して
以下の二つの利点を有している。 【0037】先ず、第1の利点について説明する。トラ
ンスファー5は、内部にトランスファー入力軸68、ト
ランスファー出力軸82、第1ベベルギヤ73および第
2ベベルギヤ85を組み込んだ状態でトランスファーケ
ース本体63およびトランスファーカバー64を第1ボ
ルト66…で締結してサブアセンブリを構成し、このサ
ブアセンブリを第2ボルト67…でトランスミッッショ
ンケース61に締結するようになっている。 【0038】トランスファーケース本体63およびトラ
ンスファーカバー64を結合するとき、第1ベベルギヤ
73および第2ベベルギヤ85のバックラッシュを調整
すべく、テーパーローラベアリング69のインナーレー
ス76およびカラー74間のシム75の厚さと、テーパ
ーローラベアリング70のアウターレース80およびト
ランスファーカバー64の段部64a間のシム81の厚
さとが調節される。第1ボルト66…でトランスファー
ケース本体63およびトランスファーカバー64を締結
する際に、第1ボルト66…の締結力を調整すること
で、両テーパーローラベアリング69,70に所定のプ
リロードを与えるようになっている。そのため、第1ボ
ルト66…による締結を終えた状態で、トランスファー
ケース本体63およびトランスファーカバー64の割り
面Pは完全に密着せず、そこに微小な隙間が形成され
る。 【0039】続いて、サブアセンブリ化されたトランス
ファー5のトランスファーケース62を第2ボルト67
…でトランスミッッションケース61に締結するとき、
従来例は第2ボルト67…の一部が第1ボルト66…よ
りも半径方向内側に配置されているため(図5参照)、
その第2ボルト67…の締結力でトランスファーケース
本体63およびトランスファーカバー64の割り面Pを
密着させる方向の荷重が加わってしまい、第1ボルト6
6…の締結力により調整済の両テーパーローラベアリン
グ69,70のプリロードが変化することで、それらテ
ーパーローラベアリング69,70の耐久性に悪影響を
及ぼす問題がある。 【0040】それに対して、実施例では全ての第2ボル
ト67…が第1ボルト66…よりも半径方向外側に配置
されているため(図3参照)、その第2ボルト67…の
締結力でトランスファーケース本体63およびトランス
ファーカバー64の割り面Pの隙間が変化することがな
く、トランスファーケース62を第2ボルト67…でト
ランスミッッションケース61に締結した後も、両テー
パーローラベアリング69,70に作用するプリロード
の大きさを適切に保持して耐久性を確保することができ
る。 【0041】次に、第2の利点について説明する。トラ
ンスファー5を介してエンジンEの駆動力が後輪WR
L,WRRに伝達されるとき、共にヘリカルギヤで構成
されたトランスファードライブギヤ45に噛合するトラ
ンスファードリブンギヤ72によりトランスファー入力
軸68に図3および図5に矢印Aで示すスラスト力が作
用し、かつ第2ベベルギヤ85から第1ベベルギヤ73
が受ける噛合反力によりトランスファー入力軸68に同
じく矢印Aで示すスラスト力が作用する。 【0042】前記スラスト力でトランスファー入力軸6
8が矢印A方向に付勢されると、第1ベベルギヤ73か
らテーパーローラベアリング70を介してトランスファ
ーカバー64の割り面P近傍に矢印aで示す荷重が加わ
り、また第1ベベルギヤ73に噛合する第2ベベルギヤ
85が矢印B方向の噛合反力を受けるため、その矢印B
方向の噛合反力がトランスファーケース本体63を介し
て伝達されることで割り面P近傍に矢印bで示す荷重が
加わる。前記荷重a,bはトランスファーケース本体6
3およびトランスファーカバー64の割り面Pを離反さ
せるように作用するため、第2ボルト67…の締結力に
抗して第1ベベルギヤ73および第2ベベルギヤ85が
相互に離反し、それらの噛み合いが浅くなって異常磨耗
や騒音の原因となる問題がある。 【0043】このとき、図5に示す従来例は、トランス
ファーケース本体63およびトランスファーカバー64
を締結する第1ボルト66…が第2ボルト67…の半径
方向外側に配置されているため、第1ボルト66…の締
結力はトランスファーケース本体63およびトランスフ
ァーカバー64の割り面Pの離反を阻止するのに殆ど寄
与しない。それに対して、図3に示す実施例は、トラン
スファーケース本体63およびトランスファーカバー6
4を締結する第1ボルト66…が第2ボルト67…の半
径方向内側に配置されているため、第1ボルト66…の
締結力はトランスファーケース本体63およびトランス
ファーカバー64の割り面Pの接近させる方向に作用
し、前記荷重a,bによりトランスファーケース本体6
3およびトランスファーカバー64が離反するように変
形して第1ベベルギヤ73および第2ベベルギヤ85に
異常な噛み合い状態が発生するのを効果的防止すること
ができる。 【0044】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。 【0045】 【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、トランスファーケースのトランスファーケ
ース本体およびトランスファーカバーを締結する第1ボ
ルトの位置を、トランスファーケースをトランスミッッ
ションケースに締結する第2ボルトの位置よりも、トラ
ンスファー入力軸に対して半径方向内側に配置したの
で、第1ボルトの締結力により設定されたテーパーロー
ラベアリングのプリセット荷重が第2ボルトの締結力で
変化してしまうのを防止することができる。またトラン
スファー入力軸に設けたヘリカルギヤの噛合反力や第
1、第2ベベルギヤの噛合反力でトランスファーケース
のトランスファーケース本体およびトランスファーカバ
ーの割り面が相互に離反する方向に変形しようとするの
を、第2ボルトの半径方向内側に配置した第1ボルトの
締結力で抑制し、第1、第2ベベルギヤの噛合部に異常
磨耗や騒音が発生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】四輪駆動車両の動力伝達系の概略図 【図2】伝動装置のスケルトン図 【図3】トランスファーの水平断面図 【図4】図3の4−4線矢視図 【図5】従来のトランスファーの水平断面図 【図6】図5の6−6線矢視図 【符号の説明】 3 トランスミッッション 61 トランスミッッションケース 62 トランスファーケース 63 トランスファーケース本体 64 トランスファーカバー 66 第1ボルト 67 第2ボルト 68 トランスファー入力軸 69 テーパーローラベアリング 70 テーパーローラベアリング 72 トランスファードリブンギヤ(ヘリカルギ
ヤ) 73 第1ベベルギヤ 82 トランスファー出力軸 85 第2ベベルギヤ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 トランスファーケース本体(63)の側
    面開口にトランスファーカバー(64)を複数本の第1
    ボルト(66)で締結して構成したトランスファーケー
    ス(62)の内部に、トランスファーケース本体(6
    3)に支持したテーパーローラベアリング(69)およ
    びトランスファーカバー(64)に支持したテーパーロ
    ーラベアリング(70)によってトランスファー入力軸
    (68)を左右方向に支持するとともに、トランスファ
    ーケース本体(63)にトランスファー出力軸(82)
    を前後方向に支持し、トランスファー入力軸(68)に
    設けたヘリカルギヤ(72)にトランスミッション
    (3)からの駆動力を入力し、トランスファー入力軸
    (68)に設けた第1ベベルギヤ(73)にトランスフ
    ァー出力軸(82)に設けた第2ベベルギヤ(85)を
    噛合させてなり、前記トランスファーケース(62)を
    トランスファーケース本体(63)およびトランスファ
    ーカバー(64)を貫通する複数本の第2ボルト(6
    7)でトランスミッションケース(61)の側面に締結
    した四輪駆動車両のトランスファー構造において、 トランスファー入力軸(68)に対して、第1ボルト
    (66)を第2ボルト(67)よりも半径方向内側に位
    置させたことを特徴とする四輪駆動車両のトランスファ
    ー構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019078381A (ja) * 2017-10-26 2019-05-23 本田技研工業株式会社 回転体ユニットおよびベアリング予圧付与方法
CN110588339A (zh) * 2019-10-25 2019-12-20 范文宝 一种基于适时四驱平台的四驱分动器及其方法

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