JP2003154498A - 機械プレスの制御装置 - Google Patents

機械プレスの制御装置

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JP2003154498A
JP2003154498A JP2001352635A JP2001352635A JP2003154498A JP 2003154498 A JP2003154498 A JP 2003154498A JP 2001352635 A JP2001352635 A JP 2001352635A JP 2001352635 A JP2001352635 A JP 2001352635A JP 2003154498 A JP2003154498 A JP 2003154498A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本願発明の目的は、加圧点の手前の点を設定
し、記憶する手法を採用し、生産性の低下しない制御装
置を提供する。 【解決手段】本願発明の主な手段は、加圧点前の第1手
前位置まで高速でスライドを下降させ、加圧点前の第2
手前位置から加工速度にする。そして、第1手前位置か
ら第2手前位置の間で高速から加工速度に減速するプロ
グラムとすることによって、スライドを一時停止させな
い構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、機械プレスの制
御装置に関するものである。機械プレスは、サーボモー
タとねじ機構を用いてスライドを昇降させるプレスを意
味する。制御装置は、サーボモータをコントロールして
所望するスライドの昇降運動を得るための制御装置を意
味する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置としては、特許25
33486、特許2506657及び特開平6ー218
600を挙げることができる。
【0003】これらの公報には、モータとねじ機構によ
り、ラムを昇降させる技術が開示されている。その場
合、加圧する加圧点を予め設定し、記憶させておく手法
又は、加圧点の手前の位置を設定し、記憶させておい
て、加圧点の手前の位置から電流値を極力小さくし、ス
ライドの速度を極力小さくしてスライドに組付けられて
いる上型をワークに当接させてスライドを一時的に停止
させ、改めて電流値を増してプレス加工を開始する手法
が開示されている。
【0004】上記前者の手法によれば、ワークの高さが
一定の場合は問題ないが、ワークの高さがばらつくとき
は、予め設定し記憶した加圧点と実際のプレス加工が始
まる点とが一致せず安定したプレス加工が期待できな
い。換言すれば、加圧点を試行錯誤を繰り返して正確に
設定し、記憶させるのは煩雑である。
【0005】前記後者の手法によれば、加圧点手前の点
から加圧点までの速度を極力下げ、一時的にスライドを
停止させるので、スライド等のイナーシャを完全に除去
できるのでプレス加工上は問題無いが、生産性が低下し
てしまうという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本願発明の目的は、加
圧点の手前の点を設定し、記憶する手法を採用し、生産
性の低下しない制御装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明の主な手段は、
加圧点前の第1手前位置まで高速でスライドを下降さ
せ、加圧点前の第2手前位置から加工速度にする。そし
て、第1手前位置から第2手前位置の間で高速から加工
速度に減速するプログラムとすることによって、スライ
ドを一時停止させない構成とする。
【0008】更に詳しく言えば、請求項1の発明は、サ
ーボモータを駆動源として、ねじ機構を介してスライド
を昇降させ、前記サーボモータの出力軸と前記ねじ機構
の間に減速手段を介在させ、前記スライドの位置を検出
するリニアスケールの出力をフィードバックさせるフル
クローズド方式で制御する制御装置において、ワークを
加圧開始する加圧点の前に第1の加圧前の位置と第2の
加圧前の位置を設定し記憶する手段と、前記第1第2の加
圧前の位置の間において高速からプレス加工速度に前記
サーボモータをサーボ制御することによって減速させる
手段を設けると共に、前記プレス加工速度でプレス加工
を行なう。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
に加えて、前記プレス加工の予め設定された最大加圧力
を検出する手段と前記最大加圧力で加圧する時間を計る
手段を設け、前記プレス加工の加圧力が最大加圧力に達
した時点で又は、予め設定された時間最大加圧力を負荷
させた後に前記スライドを上死点に戻す構成にした。
【0010】請求項3の発明は、請求項2の発明の構成
に加えて、前記最大加圧力に達した時点若しくはそれ以
前に前記スライドが、予め設定された加工下死点に達し
た場合は異常とする。
【0011】請求項4の発明は、サーボモータを駆動源
として、ねじ機構を介してスライドを昇降させ、前記サ
ーボモータの出力軸と前記ねじ機構の間に減速手段を介
在させ、前記スライドの位置を検出するリニアスケール
の出力をフィードバックさせるフルクローズド方式で制
御する制御装置において、ワークを加圧開始する加圧点
の前に第1の加圧前の位置と第2の加圧前の位置を設定
し記憶する手段と、前記第1第2の加圧前の位置の間にお
いて高速からプレス加工速度に前記サーボモータをサー
ボ制御することによって減速させる手段を設けると共
に、前記プレス加工速度でプレス加工を行なう第1の制
御と、前記第1の制御において前記プレス加工の予め設
定された最大加圧力を検出する手段と前記最大加圧力で
加圧する時間を計る手段を設け、前記プレス加工の加圧
力が最大加圧力に達した時点で又は、予め設定された時
間最大加圧力を負荷させた後に前記スライドを上死点に
戻す第2の制御を、プレス加工の種類によって選択でき
る。
【0012】請求項5の発明は、請求項4の発明の構成
に加え、前記最大加圧力に達した時点若しくはそれ以前
に前記スライドが、予め設定された加工下死点に達した
場合は異常とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に第1実施例について説明す
る。図1において、機械プレス1は、サーボモータ2、
ねじ機構によって駆動される。即ち、サーボモータ2は
機械プレス1のフレームに固定され、サーボモータ2の
出力軸に固定されたプーリ、回転自在に保持されたねじ
棒3、ねじ棒3に固定されたプーリ、前記両プーリ掛け
られたベルトによって、サーボモータ2が回転するとね
じ棒3が回転する。サーボ制御に必要なサーボモータ2
の回転量データはサーボモータ2に直結されたエンコー
ダ2aで検出する。
【0014】スライド4は、機械プレス1のフレームに
案内されて昇降自在である。ねじ棒3の下端部がスライ
ド4にねじ込まれていて、サーボモータ2が回転すると
ねじ機構によってスライド4は昇降する。サーボモータ
2とねじ機構の間にはサーボモータ2のトルクを増すた
めの減速機構が介在している。
【0015】減速機構は、本実施例の如く、プーリとベ
ルトによるものの他、市販の減速機を使用しても良い。
【0016】スライド4の下面にはボルスタに固定され
た下型6に対向させて上型5が固定されている。上型と
下型との間に供給されたワークは、スライド4の昇降運
動に伴ってプレス加工される。
【0017】機械プレス1のフレームとスライド4の間
にはリニアスケール8が介在する。リニアスケール8は、
スライド4の位置を検出するセンサである。
【0018】サーボモータ2とリニアスケール8は、制
御盤7で電気的に連結されている。即ち、リニアスケー
ル8の出力を用いて、スライド4の位置制御が行なわれ
る。
【0019】前記減速機は、機械プレスが小型軽量の場
合には不要で、サーボモータ2の回転を直接ねじ棒3の
回転に変換し、サーボモータの回転量に基づいてスライ
ド4の位置を制御しても良いが、本願発明の場合は比較
的大きな機械プレスを対象にしているため、大型のサー
ボモータを調達することが容易でないことから減速機構
は不可欠である。
【0020】減速機構を使用すると、サーボモータ2の
回転が正確にねじ棒3に伝達されない恐れがある。更
に、機械プレスが大きくなるとフレームの伸び量が増
し、スライド4の位置を、サーボモータ2の回転量に基
づいて正確に制御することはできない。このような2つ
の理由から、本願発明においては、スライド4の位置を
リニアスケール8で検出する構成になっている。
【0021】図2は、スライド4の昇降運動を示す。横
軸が時間で縦軸がスライド4の位置、即ちスライド4の
高さ方向の位置を示す。Tは上死点で、Bは下死点であ
る。Rは加圧点で、実際にプレス加工が開始される位置
である。スライド4が上死点Tから下降して下死点に向
かうと加圧点Rでプレス加工が開始され、下死点B若し
くはその前でプレス加工が終了する。その後、スライド
4は、上昇し、上死点に至る。
【0022】図2において、A矢印の部分を拡大したの
が図6である。前述の加圧点Rの手前に第1の加圧前の
位置Pと第2の加圧前の位置Qが示されている。第2の
加圧前の位置は、ワークの高さのバラツキを考慮して設
定され、記憶される。即ち、第2の加圧前の位置Qは、
ワークの高さの最大値(予測値)よりも若干大きい値
(高さ方向の位置)が採用される。
【0023】第1の加圧前の位置Pと第2の加圧前の位
置Qとの間で、サーボモータ2をサーボ制御することに
よって高速から最適の加工速度に滑らかに減速される。
当該減速の仕方は、後述の図4に示す如く、減速開始時
点は大きく減速し、減速の終端においてはゆっくりとプ
レス加工速度にする。この減速の仕方によって当初から
安定した加工速度が得られる。尚、第1の加圧前の位置P
と第2の加圧前の位置Qの設定は、高さ方向の位置で行
なわれるため、減速の仕方で両位置の水平方向の距離、
即ち時間は変化することになる。
【0024】スライド4は、上死点Tから第1の加圧前
の位置P迄は、許容される最大の速度で下降し、第1の
加圧前の位置Pと第2の加圧前の位置Qとの間で高速か
らプレス加工に最適の速度に減速される。続いて、スラ
イド4は、プレス加工に最適な速度で下死点Bまで加工
し、下死点Bから高速で上昇し、上死点Tに戻る。
【0025】スライド4は、第2の加圧前の位置Qから
プレス加工に最適な速度で下降し、途中でプレス加工が
開始される。
【0026】プレス加工に最適な速度は、プレス加工の
種類と生産性とを考慮して設定、記憶される。プレス加
工は、加圧点Rから開始されるが、曲げ加工、絞り加工
及びサイジング加工のような加工は下死点Bまで続けら
れるが、せん断加工のような加工は、下死点より若干手
前で加工を終了する。
【0027】スライド4は、上死点Tから下死点Bを経
て再び上死点Tに戻る迄に、途中自動的に速度が変化す
るが、プレス加工開始時点で停止することはない。
【0028】次に、第2実施例について説明する。第2
実施例は、曲げ加工、コイニング加工及び据え込み加工
のように、加工終了時の加工荷重が最大になる加工に適
用されるものである。特に、加工終了時に一定時間加圧
を継続させ、製品の形状、寸法の精度を出す場合に適用
される。
【0029】図8は、知りたいプレス機械(改訂版)
(株式会社 ジャパンマシニスト社 2001年10月
1日発行)の第22頁、図1ー5の写しである。ここに
は、各種加工の圧力(加圧力)の経験値が示されてい
る。せん断加工、冷間押出し加工及び深絞り加工の場合
は、加工開始時点と加工終了時点の間に最大の加圧力が
発生する。これに対して、コイニング、曲げ加工(自由
曲げ)及びすえ込み加工の場合は、加工終了時点に最大
荷重が発生する。コイニング、曲げ加工(自由曲げ)及
びすえ込み加工の場合は、前述の如く加工精度を向上さ
せるために決め押し(加工終了時に一定時間加圧を継続
する)が行なわれることは良く知られている。
【0030】図1に示された全体の構成は、制御手法の
違いを除けば、第2実施例にも適用できる。そこで、第
2実施例においては、第1図に関する部分の説明は重複
を避けるために省略する。
【0031】図5は、スライド4の昇降運動を示すもの
で、第1実施例の図2に相当する。図5のA部を拡大し
て示すのが図6である。図6に示された加圧点R、その
手前の第1の加圧前の位置P及び第2の加圧前の位置Q
は、第1の実施例のものと同じである。即ち、実際の加
圧は加圧点Rから開始される。第2の加圧前の位置Q
は、前述の如くワークの最大高さ(推測)より若干大き
く設定、記憶される。
【0032】第1の加圧前の位置Pは、第2の加圧前の
位置Qの手前に設定、記憶され、第1の加圧前の位置P
と第2の加圧前の位置Qとの間で高速から最適のプレス
加工速度に自動的に減速される。最適のプレス加工速度
は、プレス加工の種類と生産性を考慮して設定、記憶さ
れる。
【0033】プレス加工が進み、最大加圧力検出装置に
よって予め設定、記憶されている最大加圧力に達すると
当該加圧力で一定時間保持する。即ち、一定時間最大加
圧力を負荷した状態にする。最大加圧力は、サーボモー
タ2の電流値で決められ、一定時間はタイマーで決めら
れる。当該一定時間は、ゼロに設定できる。この場合
は、決め押しは行なわれないことになる。図5におい
て、点Cから水平に描かれた矢印が上記一定時間加圧す
る事を示している。
【0034】この後、スライド4は高速で上昇し、上死
点に戻る。図5に示されている加工下死点位置B’は、
異常を検出するための位置(高さ方向の位置)で、最大
加圧力に達した時点若しくはそれ以前に、スライド4が
この位置に達した場合は異常とされる。
【0035】図7は、上記第2の実施例におけるフロー
チャートである。スタートでスライド4が上死点Tから
高速で下降を開始する。第1の加圧前の位置Pと第2の
加圧前の位置Qを経てプレス加工が進められる。最大加
圧力に達すると設定された時間加圧を継続した後、スラ
イド4は上死点に戻る。以下この動作が繰り返される。
尚、図5において、点Cから右下に伸びて点B’に向か
う点線の矢印が、図7の「加工下死点位置までの未移動
分キャンセル」の対象を示している。
【0036】次に、第3の実施例について説明する。図
7には各種プレス加工が示されている。このよなプレス
加工を同じ機械プレスで行なう場合、例えばせん断加工
と曲げ加工を同じ機械で取り扱う場合には、前記第1の
実施例と第2の実施例に示した制御が必要になる。この
場合は、両制御をその都度選択して実行することにな
る。
【0037】図3、図4は上記各実施例における制御ブ
ロック図とサーボ制御概略説明図である。図3におい
て、操作部は、各種制御モード(運転モード)を指定し
たり、プレス起動、停止等プレス動作をさせるスイッ
チ、そして各種制御状況を表示する表示器が配備されて
いる。運転モードは、切り、寸動、安全一行程、連続等
を意味する。更に、非常停止ボタンも配備されている。
【0038】操作部でデータ設定モードを指定すると設
定部が有効になり、設定部表示器に表示されている各種
設定データを設定部のスイッチを利用して設定すること
ができる。作業者は、液晶画面を見ながら、上死点、下
死点、第1の加圧前の位置P、第2の加圧前の位置Q等
の位置を設定する。更に、最大下降速度、加工速度、上
昇速度、生産個数等を設定する。その他、パラメータ、
サーボゲイン等も設定可能である。表示器には、設定デ
ータ、パラメータ、運転状況、アラーム等が表示される。
第2実施例の決め押しの時間は、タイマーで設定され
る。
【0039】設定データは、設定データ記憶部に記憶さ
れる。
【0040】前述の図7に示された制御フロー図の動作
は、動作制御部で制御される。制御手順は、制御記憶部に
記憶されている。
【0041】スライド4を昇降運動させるサーボモータ
2には、サーボモータ2の回転量を検出するエンコーダ
2aが付設されていて、サーボアンプ部によって駆動さ
れる。
【0042】サーボモータ2の駆動トルクは、電流検出
器によって検出されトルクフィードバック部でトルク換
算され、トルクフィードバック制御をサーボアンプ部で
行なっている。
【0043】更に、動作制御部のデータとして、トルク
データをデジタル値に変換する為、A/D変換部を経由
してトルクデータを制御部へ送っている。
【0044】サーボモータ2に方向と回転量及び加減速
を含んだ回転速度は、動作制御部からサーボコントロー
ル部に送られる。その他にスタートや緊急停止信号も送
出される。サーボコントロール部から動作制御部へは、
動作状況の信号が送られる。
【0045】サーボモータ2が回転すると、回転方向及
び回転量がエンコーダ2aからエンコーダ2a信号処理
部に送られサーボコントロール部にフィードバック制御
される。
【0046】図4は、サーボ制御の概要、特に加減速の
制御を摸式的に示したものである。図中、加減速自動演
算部は、底に穴が明いたバケツをイメージしている。当
該バケツに移動データ(水をイメージ)を図のように加
減速なしで投入する。図9にこの部分の構成が示されて
いて、排出される水の量は、バケツに溜まった水の高さ
hに比例し、加減速時間はバケツの底の面積と、開いて
いる穴の大きさに反比例し、時間が経過すると、水の最
大排出量は蛇口からの投入量に等しくなる。そのため、
底から排出する指令速度データは、時々刻々と増加し、
移動データが最大速度から加工速度に一気に変化しても
指令速度は滑らかに変化して加工速度に到達する。全て
の移動データがバケツに投入されると、残ったバケツの
データは時々刻々排出量を減らし、最後の一滴を排出し
て終了する。
【0047】投入された水の総量と加減速速度との関係
は、図10に示されている。そして投入された水(移動
データ)の取扱は図11に示されている。図11の加減
速カウンタのデータの重みは、パラメータによってか
らに切り替えられる。からに相当する加速は図1
2に示されている。
【0048】以下に図4、図11に基づいて、機械プレ
スのスライドが、投入された移動データによって、加減
速される状況を説明する。移動データが指令されると、
加減速回路で実際の指令速度に変換される。最初加速状
態の移動パルスが位置誤差カウンタに送られる。モータ
は回転するまでの応答性(位置ゲイン)があるため位置
誤差カウンタにパルスが溜る。実際に回転した量だけ位
置誤差カウンタに溜まったパルスを減算する。このよう
にして、その溜まった量(指令パルスー実際移動したパ
ルス=指令誤差)を現在のモータ回転速度として指令を
出す。
【0049】加速時に機械的負荷が一時的に重かったと
して、加速指令速度が維持できなかった場合、モータ回
転量が減るため、より多く位置誤差カウンタにパルスが
溜まる。しかし負荷が軽くなったとき、指令速度より高
い速度でモータ回転指令をここで出し、遅れを取り戻
す。このように指令速度のパルス信号がペースメーカと
して目標が立てられ、遅れた場合必ずその遅れを取り戻
すように働く。
【0050】位置の誤差によって、速度指定が行なわれ
ても、ここでも回転するまでの遅れがあるため、少し遅
れてモータは回転動作をする。従って、その時の回転の
指令とその時の旋回速度の差をモータの回転トルク量と
して指定する。このトルク量は、モータの駆動電流と比
例関係にあるため、モータの駆動電流を検出し、トルク
量に変換し、指定トルクと一致させるように制御する。
又そのトルクデータは、主制御部である動作制御部へデ
ジタルデータに変換して送出される。そしてそのデータ
は、トルク監視を行なうために使用される。モータが回
転している速度が速くなるのに比例して、位置誤差カウ
ンタにパルスがより多く溜まる。
【0051】次に、加減速を制御する加減速カウンタ
は、投入パルスと排出パルスが一致状態に入り、等速状
態でモータは回転する。移動データが全て処理される
と、加減速カウンタへの投入パルスは無くなり、加減速
カウンタは排出だけとなり、数値が減って速度指令が減
速状態となる。このときは加速時とは逆に、指令速度よ
りその時の回転速度の方が速い状態となり、位置誤差カ
ウンタに溜まっているパルスも減少し、モータ回転速度
を減少させる指定が出される。しかし、ここでも、指令
速度と比べその時のモータ回転速度が速いため、この時
はモータに減速指令を出し、モータのエネルギを回生
し、抵抗や電源に回生してブレーキをかける。そして加
減速カウンタは0になって、指令を止める。その時、リ
ニアスケールによって監視している位置のデータが最終
比較され、熱変位や機械的バックラッシュによって発生
した誤差を修正するパルスを排出して機械は停止する。
【0052】停止後に外部から力がかかってモータが回
転した場合、その移動データは加減速カウンタに入るた
め、即、移動指令が位置誤差カウンタから自動的に送出
され、モータは移動させられた向きとは逆方向へ回転し
元の位置に戻る。
【0053】
【発明の効果】本願発明は以上の構成であるので、請求
項1の発明は、煩雑な加圧点の設定が不要であり、且つ
スライド4を一時停止させないので生産性が損なわれな
い。その他、リニアスケールを用いたフルクローズド制御
のため、スライドの位置制御を高精度に行なうことがで
きる、サーボモータの出力軸とねじ機構の間に減速手段
を介在させるので、スライドによる加圧力を大きくでき
る、などの効果がある。
【0054】請求項2の発明は、請求項1の効果に加え
て、必要に応じて所謂決め押し(精度出し)ができる。
【0055】請求項3の発明は、請求項2の発明の効果
に加えて、加工不良を検出できる。
【0056】請求項4の発明は、請求項1、請求項2の
発明の効果を併せて持っている。
【0057】請求項5の発明は請求項4、請求項3の効
果を併せて持っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】機械プレスの構成を示す説明図
【図2】第1実施例におけるスライドの昇降運動を示す
線図
【図3】制御ブロック図
【図4】サーボ制御概略説明図
【図5】第2実施例におけるスライドの昇降運動を示す
線図
【図6】図5のA部詳細図
【図7】制御フロー図
【図8】各種加工の圧力の説明図
【図9】投入データと排出データの関係を示す図
【図10】投入データと加減速の関係を示す図
【図11】加減速カウンタの説明図
【図12】加速を示す説明図
【符号の説明】
1は機械プレス、2はサーボモータ、2aはエンコー
ダ,3はねじ棒、4はスライド、5は上型、6は下型、
7は制御盤、8はリニアスケールである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サーボモータを駆動源として、ねじ機構を
    介してスライドを昇降させ、前記サーボモータの出力軸
    と前記ねじ機構の間に減速手段を介在させ、前記スライ
    ドの位置を検出するリニアスケールの出力をフィードバ
    ックさせるフルクローズド方式で制御する制御装置にお
    いて、ワークを加圧開始する加圧点の前に第1の加圧前
    の位置と第2の加圧前の位置を設定し記憶する手段と、前
    記第1第2の加圧前の位置の間において高速からプレス加
    工速度に前記サーボモータをサーボ制御することによっ
    て減速させる手段を設けると共に、前記プレス加工速度
    でプレス加工を行なうことを特徴とする機械プレスの制
    御装置。
  2. 【請求項2】前記プレス加工の予め設定された最大加圧
    力を検出する手段と前記最大加圧力で加圧する時間を計
    る手段を設け、前記プレス加工の加圧力が最大加圧力に
    達した時点で又は、予め設定された時間最大加圧力を負
    荷させた後に前記スライドを上死点に戻す構成にしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の機械プレスの制御装置。
  3. 【請求項3】前記最大加圧力に達した時点若しくはそれ
    以前に前記スライドが、予め設定された加工下死点に達
    した場合は異常とすることを特徴とする請求項2記載の
    機械プレスの制御装置。
  4. 【請求項4】サーボモータを駆動源として、ねじ機構を
    介してスライドを昇降させ、前記サーボモータの出力軸
    と前記ねじ機構の間に減速手段を介在させ、前記スライ
    ドの位置を検出するリニアスケールの出力をフィードバ
    ックさせるフルクローズド方式で制御する制御装置にお
    いて、ワークを加圧開始する加圧点の前に第1の加圧前
    の位置と第2の加圧前の位置を設定し記憶する手段と、前
    記第1第2の加圧前の位置の間において高速からプレス加
    工速度に前記サーボモータをサーボ制御することによっ
    て減速させる手段を設けると共に、前記プレス加工速度
    でプレス加工を行なう第1の制御と、前記第1の制御に
    おいて前記プレス加工の予め設定された最大加圧力を検
    出する手段と前記最大加圧力で加圧する時間を計る手段
    を設け、前記プレス加工の加圧力が最大加圧力に達した
    時点で又は、予め設定された時間最大加圧力を負荷させ
    た後に前記スライドを上死点に戻す第2の制御を、プレ
    ス加工の種類によって選択できることを特徴とする機械
    プレスの制御装置。
  5. 【請求項5】前記最大加圧力に達した時点若しくはそれ
    以前に前記スライドが、予め設定された加工下死点に達
    した場合は異常とすることを特徴とする請求項4記載の
    機械プレスの制御装置。
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