JP2003154268A - ジメチルエーテル改質触媒および該触媒を用いる水素含有ガス製造方法 - Google Patents

ジメチルエーテル改質触媒および該触媒を用いる水素含有ガス製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ジメチルエーテルの水蒸気改質において、高活
性を有する触媒を開発し、小型装置にて容易に低一酸化
炭素、あるいは低メタン濃度の水素含有ガスを製造する
方法、さらには、空気を導入した自己熱供給型反応にお
いても好適な方法を提供する。 【解決手段】亜鉛およびパラジウムを含有する前駆体混
合物に活性アルミナを混合して調製することを特徴とす
るジメチルエーテル改質触媒の製造方法、および該触媒
の存在下で、ジメチルエーテルと水蒸気を反応させ、水
素を製造することを特徴とする水素含有ガス製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジメチルエーテルの
水蒸気改質による水素含有ガス製造法に関する。水素ガ
スはアンモニア合成、各種有機化合物の水素化、石油精
製、脱硫等の化学工業用あるいは半導体や冶金の雰囲気
ガス、ガラス製造等に広く使用されている。また、最近
は自動車等の動力源となる燃料電池用の原料としても注
目され、今後も水素ガス需要の大幅な拡大が期待されて
いる。
【0002】
【従来の技術】水素ガスの製造法としては、例えば、ナ
フサ、天然ガスや石油液化ガス等の炭化水素類の水蒸気
改質法が知られている。この方法は原料の脱硫が必要な
こと、反応温度が800〜1000℃で非常に高いこと
等の欠点を有する。また、メタノールを原料とした水蒸
気改質法もよく知られており、脱硫が不要で反応温度が
低い等の利点を有し、近年注目され、小規模から大規模
までの設備が多数設置されている。
【0003】一方、その他の水蒸気改質法による水素製
造法ではジメチルエーテルを原料とする方法が挙げられ
る。ジメチルエーテルはクリーンな燃料として自動車お
よび発電用途として期待されており、常温において約2
気圧程度で容易に液化するため、貯蔵や運搬等液化プロ
パンガスと同等の取り扱いが可能である。ジメチルエー
テルは現在、メタノールの脱水反応によって製造されて
おり、高価ではあるが、合成ガスからの直接合成法が開
発されるに至って安価に、かつ、大量に供給できる可能
性が生じている。
【0004】ジメチルエーテルの水蒸気改質反応は
(1)式でおよび(2)式の2段反応で進行するものと
考えられている。 CH3OCH3+ H2O = 2CH3OH +23.5kJ/mol (1) CH3OH + H2O = CO2 + 3H2+49.5kJ/mol (2) また、上記の主反応の他に(3)式の逆シフト反応や
(4)式のメタネーション反応などにより少量の一酸化
炭素やメタンが副生する。 CO2 + H2= CO + H2O +41.17kJ/mol(3) CO + 3H2= CH4+ H2O - 206.2kJ/mol(4)
【0005】これらの反応により副生した一酸化炭素や
メタンは高純度水素に精製する際に除去しにくく、極力
少ない方が好ましい。熱力学平衡から、低温ほど、また
水蒸気とジメチルエーテルのモル比(以下、S/D比)
が大きいほど改質ガス中の副生物濃度を低くさせること
ができる。ジメチルエーテルの水蒸気改質反応は(2)
式のみのメタノール改質反応に比べて化学量論上は2倍
量の水素を生成させることが可能であるが、(1)式の
水和反応が吸熱反応であるため、より高温での反応条件
が必要である。従って、より低温においても高活性を有
する触媒であれば、外熱供給システムを小型化すること
が可能となり、熱効率も上がる。
【0006】一方、ジメチルエーテルと水蒸気と共に空
気を導入してジメチルエーテルの一部を酸化し、その熱
を利用して(1)および(2)式の主反応である吸熱反
応を起こさせる自己熱供給型反応がある。この方法はジ
メチルエーテルの一部を(5)式に示すように水素と二
酸化炭素に酸化し、この熱を利用して(1)および
(2)式の主反応を行うものである。 CH3OCH3+ 3/2O2 = 3H2 + 2CO2 -603.7kJ/mol(5) この方法によれば反応開始時に必要な温度レベルにまで
昇温する熱以外は、反応が継続されると熱の供給を必要
としない特徴を有する。
【0007】ジメチルエーテルの水蒸気改質反応に使用
される触媒には、例えば銅系触媒として、銅、亜鉛、ア
ルミニウムの酸化物を含有する触媒(米国特許5,498,37
0号公報参照)、銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物を含
有する触媒とゼオライトやシリカ−アルミナの混合触媒
(特開平9-118501号公報参照)等が提案されている。ま
た、貴金属を用いた触媒も種々報告されており、例え
ば、酸化亜鉛にパラジウムを含浸させたもの(特開平10
-174865号公報参照)、酸化亜鉛に白金を含浸させたも
の(特開2000-320407号公報参照)等がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ジメチルエーテルを水
蒸気改質し、水素を製造する場合には、一般に350〜
450℃の反応温度が必要であり、エネルギーコストを
考えた場合、より低温での熱供給に対して高活性を示す
触媒が求められる。また、自己熱供給型反応においては
反応開始時のみの熱供給で済むことから非常に有利であ
る。しかしながら、ジメチルエーテルと水蒸気および空
気を反応させて水素を製造する自己熱供給型反応では、
ジメチルエーテルの一部を酸化させるために、反応が起
こっている近傍は水蒸気改質反応と比較してはるかに高
い温度となる。従って、自己熱供給型反応の触媒には高
い耐熱性が求められる。また、自動車等の動力源となる
燃料電池用に水素を製造する場合には、搭載容量等に制
限があるために、改質反応器を小型化することが必要で
あり、ガス空間速度(以下、GHSVとする)が高い場
合においても、より活性の高い触媒が求められる。
【0009】前述のように、ジメチルエーテルと水蒸気
を原料とするジメチルエーテルの水蒸気改質触媒として
種々の触媒が提案されている。しかしながら、従来知ら
れているジメチルエーテルの水蒸気改質触媒では耐熱性
や活性が十分でなく、そのまま自己熱供給型反応に使用
することができない。例えば、銅、亜鉛の酸化物触媒と
固体酸触媒をある粒径で物理混合する触媒は自己熱供給
型反応のジメチルエーテル水蒸気改質反応に使用するこ
とができるが、この場合、反応熱により触媒成分である
銅、亜鉛のシンタリングや触媒粒子の粉化等により、短
時間でその活性が低下する。耐熱性を高めるためにアル
ミニウム酸化物を添加した銅、亜鉛、アルミニウム系触
媒が知られているが、この触媒も自己熱供給型反応には
十分でない。また、酸化亜鉛と白金またはパラジウム等
の貴金属触媒系では、水素と一酸化炭素からなる合成ガ
スの製造法には使用できるが、その他、メタン等の副生
物も多く、一酸化炭素、メタン濃度が低い水素含有ガス
を製造する本発明の目的にはそぐわない。本発明の目的
はジメチルエーテルの水蒸気改質において、高活性を有
する触媒を開発し、小型装置にて容易に低一酸化炭素、
あるいは低メタン濃度の水素含有ガスを製造する方法を
提供することである。さらには、空気を導入した自己熱
供給型反応においても好適な方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らはジメチルエ
ーテルの水蒸気改質により水素含有ガスを製造する方法
における上記課題について鋭意研究した結果、特定の方
法で調製した触媒が高活性を有し、しかも耐熱性も有す
ることから自己熱供給型反応にも好適であることを見い
出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、亜鉛お
よびパラジウムを含有する前駆体混合物に活性アルミナ
を混合して調製することを特徴とするジメチルエーテル
改質触媒の製造方法、および同方法で調製された触媒を
使用した水素含有ガス製造方法に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の触媒は亜鉛およびパラジ
ウムを含有する前駆体混合物と活性アルミナを混合して
調製する。この前駆体混合物は更にクロムを含有しても
よい。前駆体混合物の亜鉛源およびクロム源としては、
水溶性の亜鉛化合物およびクロム化合物が用いられ、該
化合物の水溶液を沈殿剤で処理して得られた沈殿物を焼
成したときに酸化物に変化し得る化合物が用いられる。
亜鉛化合物としては、例えば酢酸亜鉛等の有機酸の水溶
性塩、あるいは塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛等の無機
酸の水溶性塩や酸化亜鉛等が使用できる。クロム化合物
としては、例えば酢酸クロム等の有機酸の水溶性塩、あ
るいは塩化クロム、硫酸クロム、硝酸クロム等の無機酸
の水溶性塩や酸化クロム等が使用できる。パラジウム源
としては、例えば酢酸パラジウム等の有機酸の水溶性
塩、あるいは塩化パラジウム、硝酸パラジウム等の無機
酸の水溶性塩等が使用できる。
【0012】亜鉛およびパラジウムを含有する前駆体混
合物は、亜鉛化合物にパラジウムを析出沈殿させる、あ
るいは亜鉛とパラジウムを共沈殿させることにより調製
することができる。亜鉛、クロムおよびパラジウムを含
有する前駆体混合物は、亜鉛とクロムを主成分とする組
成物にパラジウムを析出沈殿あるいは共沈殿させること
で調製できる。これらの金属塩の水溶液に沈殿剤を作用
させることにより、当該金属を含有する沈殿物を得るこ
とができる。沈殿剤には、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナト
リウム等の水溶性アルカリ化合物が用いられる。
【0013】本発明の亜鉛およびパラジウムを含有する
前駆体混合物の組成はパラジウム/亜鉛の原子比で0.
004〜2.2、好ましくは0.04〜0.6である。
また、亜鉛、クロムおよびパラジウムを含有する前駆体
混合物の組成は亜鉛/クロムの原子比で0.5〜30、
好ましくは1〜20、パラジウム/亜鉛の原子比で0.
004〜2.2、好ましくは0.04〜0.6である。
【0014】前駆体混合物である沈殿物は、乾燥し、焼
成する。乾燥温度は50〜150℃で、焼成は空気中1
80℃〜500℃、好ましくは200〜400℃で行わ
れる。
【0015】このようにして得られた乾燥粉あるいは焼
成粉は粉砕し、活性アルミナの粉末とよく混合させる。
活性アルミナと乾燥粉とを混合した場合はその後、焼成
する。また、混合スラリーと活性アルミナを混合後、乾
燥および焼成してもよい。本発明では、各種の活性アル
ミナを使用できるが、γ−アルミナ、δ−アルミナ、θ
−アルミナが好ましく、γ−アルミナが特に好ましい。
活性アルミナの混合比は乾燥粉あるいは焼成粉に対し、
活性アルミナが体積比で1/3〜2、好ましくは1/5
〜3/2の割合である。混合スラリーの場合も前記に準
ずる。
【0016】このようにして得られた活性アルミナ混合
物は大きさを揃えて錠剤成型し、粒径を揃えて粉砕する
等して、使用することができる。また、活性アルミナと
乾燥粉とを混合したものを水に懸濁させ、必要に応じて
アルミナゾルのようなバインダーを添加して、担体や担
体構造物に担持することができる。担持後、乾燥してそ
のまま、あるいは焼成後使用することができる。活性ア
ルミナと焼成粉とを混合したものについても同様に担体
や担体構造物に担持することができ、担持後、乾燥して
そのまま、あるいは焼成後使用することができる。
【0017】触媒の使用にあたってはジメチルエーテル
と水蒸気を反応させる水蒸気改質反応、あるいは空気を
導入し、ジメチルエーテルと水蒸気および酸素を反応さ
せる自己熱供給型反応のいずれの場合も、水素や一酸化
炭素含有ガスによって活性化処理を行っても良いし、活
性化処理をすることなく、反応に供することもできる。
【0018】ジメチルエーテルと水蒸気を反応させる水
蒸気改質反応あるいは空気を導入する自己熱供給型反応
では水蒸気/ジメチルエーテル比(S/D)は3〜1
0、好ましくは3〜6である。空気を導入する場合に
は、空気/ジメチルエーテル比(A/D)は0.5〜1
0、好ましくは、1.5〜5であり、ジメチルエーテル
の爆発範囲を避け、燃焼反応による発熱と水蒸気改質反
応による吸熱がバランスするような条件が選定される。
【0019】反応温度は150〜600℃、好ましくは
200〜500℃で、圧力は常圧が好ましい。単位触媒
当たりの水蒸気およびジメチルエーテルのガス空間速度
(GHSV)は、空気を共存させない水蒸気改質反応で
は300〜8000h-1、好ましくは500〜5000
-1であり、自己熱供給型反応では300〜10000
0h-1、好ましくは1000〜25000h-1である。
【0020】
【実施例】以下に実施例、比較例により本発明をさらに
詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により制限
されるものではない。
【0021】<触媒の調製> 実施例1 酸化亜鉛15gをイオン交換水500mlに分散させ、
35℃とした。ここに硝酸パラジウム2水和物4.17
gをイオン交換水500mlに溶解させて、35℃とし
た溶液を前述の懸濁液へ撹拌しながら、注加し、さら
に、1N水酸化カリウム水溶液を35ml加えた後、1
時間撹拌を続けた。このようにして得られたスラリーを
濾過し、イオン交換水4リットルで洗浄した。続いて8
0℃で乾燥し、その後、380℃にて2時間焼成するこ
とにより亜鉛−パラジウム前駆体混合物(10重量%Pd/Z
nO)を得た。この焼成粉2gに市販のγ−アルミナ(比
表面積230m2/g)を3.3g加え、イオン交換水
で湿式粉砕し、得られたスラリーを400セル/平方イ
ンチのコージェライトハニカムへ約200g/L担持し
て、触媒Aを得た。
【0022】実施例2 炭酸ナトリウム(無水)138gを1000mlのイオ
ン交換水と共に5リットルの丸底フラスコに入れ溶解
し、60℃とした。ここに硝酸亜鉛(6水塩)238
g、硝酸クロム80gをイオン交換水800mlに溶解
し、60℃とした溶液を前述の炭酸ナトリウム溶液へ注
加し、30分撹拌した。このようにして得たスラリーを
濾過し、イオン交換水12リットルで洗浄した。続いて
80℃で乾燥し、その後、380℃にて2時間焼成する
ことにより、亜鉛−クロム複合酸化物を得た。前述の亜
鉛−クロム複合酸化物100gを1000mlのイオン
交換水と共に5リットルの丸底フラスコに入れ、撹拌
し、40℃とした。ここに硝酸パラジウム(1.9水
塩)26gをイオン交換水2000mlに溶解し、40
℃に調節した溶液を注加し、続いて20重量%炭酸ナト
リウム水溶液50mlを加え、30分撹拌した。このよ
うに調製したスラリーを濾過し、イオン交換水12リッ
トルで洗浄した。続いて80℃で乾燥し、その後、38
0℃にて2時間焼成することにより、パラジウム−亜鉛
−クロム前駆体混合物(10重量%Pd/ZnO-Cr2O3)を得
た。この焼成粉2gに市販のγ−アルミナ(比表面積2
30m2/g)を3.3g加え、イオン交換水で湿式粉
砕し、得られたスラリーを400セル/平方インチのコ
ージェライトハニカムへ約200g/L担持して、触媒
Bを得た。
【0023】比較例1 市販の銅、亜鉛系触媒(CuO 30重量%、ZnO 70重量%)
の円柱状成型品2gを粉砕し、市販のγ−アルミナ(比
表面積230m2/g)を1.6g加え、イオン交換水
を用い、湿式粉砕した。得られたスラリーを400セル
/平方インチのコージェライトハニカムへ約200g/
L担持して、触媒Cを得た。
【0024】比較例2 酸化亜鉛15gをイオン交換水500mlに分散させ、
60℃とした。ここに塩化白金酸カリウム3.54gを
イオン交換水500mlに溶解させて、60℃とした溶
液を前述の懸濁液へ撹拌しながら、注加し、さらに、1
N水酸化カリウム水溶液を17ml加えた後、1時間撹
拌を続けた。このようにして得られたスラリーを濾過
し、濾液中の塩素イオンが1〜3ppm以下になるまで洗
浄した。続いて80℃で乾燥し、その後、380℃にて
2時間焼成することにより亜鉛−白金前駆体混合物(10
重量%Pt/ZnO)を得た。この焼成粉2gに市販のγ−ア
ルミナ(比表面積230m2/g)を3.3g加え、イ
オン交換水で湿式粉砕し、得られたスラリーを400セ
ル/平方インチのコージェライトハニカムへ約200g
/L担持して、触媒Dを得た。
【0025】比較例3 実施例1に記載の方法に従い、亜鉛−パラジウム前駆体
混合物(10重量%Pd/ZnO)を得た。この焼成粉2gはγ−
アルミナを加えず、イオン交換水で湿式粉砕し、得られ
たスラリーを400セル/平方インチのコージェライト
ハニカムへ約200g/L担持して、触媒Eを得た。
【0026】<水素の製造> 実施例3 固定床流通反応装置の反応管に触媒A(ハニカムの有効
体積3.73ml)を充填し、常圧、触媒層への入口ガ
ス温度を275℃となるようにして、スチーム/ジメチ
ルエーテル比(S/D)5/1、GHSV3320h-1
で触媒の活性を評価した。反応後のガスはガスクロマト
グラフィーにより分析した。水素、一酸化炭素(C
O)、メタン、残存DME、残存メタノール濃度、DME反応
率を表1に示す。触媒層温度はハニカム上部より2mmの
位置の温度を示す。
【0027】実施例4 触媒Aの代わりに触媒Bを用いた以外は実施例3と同様
とした。
【0028】比較例4 触媒Aの代わりに触媒Cを用いた以外は実施例3と同様
とした。
【0029】比較例5 触媒Aの代わりに触媒Dを用いた以外は実施例3と同様
とした。
【0030】比較例6 触媒Aの代わりに触媒Eを用いた以外は実施例3と同様
とした。
【0031】 表1 触媒層温度 出口ガス組成(%) DME反応率(%) (℃) H2 CO CH4 DME MeOH 実施例3(触媒A) 320 29.2 0.19 0.00 12.3 0.00 28.5 340 51.7 1.27 0.00 3.36 0.00 72.6 367 52.2 1.75 0.00 1.30 0.00 87.3 実施例4(触媒B) 316 16.1 0.06 0.00 17.8 0.00 13.2 343 38.6 0.60 0.00 3.44 0.00 65.5 365 48.9 1.30 0.00 0.99 0.00 89.4 比較例4(触媒C) 323 10.1 0.00 0.03 21.9 0.00 7.25 348 16.6 0.06 0.02 15.8 0.00 15.0 368 31.1 0.42 0.00 9.33 0.00 36.0 比較例5(触媒D) 318 12.7 0.04 1.02 18.7 0.00 13.0 346 27.1 0.32 0.88 9.64 0.00 34.8 366 36.8 1.09 0.56 1.60 0.00 80.7 比較例6(触媒E) 326 10.3 0.03 2.42 14.1 0.00 19.1 353 16.9 0.09 4.18 11.9 0.00 32.1 377 17.6 0.27 5.16 11.4 0.00 36.0
【0032】実施例5 固定床流通反応装置の反応管に触媒A(ハニカムの有効
体積3.73ml)を充填し、常圧、触媒層への入口ガ
ス温度を290℃となるようにして、スチーム/ジメチ
ルエーテル比(S/D)5/1、GHSV3320
-1、空気を空気/ジメチルエーテル比(A/D)2.
53〜3.15、総GHSV5070〜5400h-1
導入し、自己熱供給型反応における触媒の活性を評価し
た。反応後のガスはガスクロマトグラフィーにより分析
した。水素、一酸化炭素(CO)、メタン、残存DME、
残存メタノール濃度、DME反応率を表2に示す。触媒層
温度はハニカム上部より2mmの位置の温度を示す。
【0033】実施例6 触媒Aの代わりに触媒Bを用いた以外は実施例5と同様
とした。
【0034】比較例7 触媒Aの代わりに触媒Cを用いた以外は実施例5と同様
とした。
【0035】比較例8 触媒Aの代わりに触媒Dを用いた以外は実施例5と同様
とした。
【0036】比較例9 触媒Aの代わりに触媒Eを用いた以外は実施例5と同様
とした。
【0037】 表2 触媒層温度 A/D比 出口ガス組成(%) DME反応率(%) (℃) H2 CO CH4 DME MeOH 実施例5(触媒A) 362 2.53 22.1 0.54 0.00 7.80 0.00 44.1 383 3.15 22.4 0.35 0.00 2.13 0.00 73.0 実施例6(触媒B) 370 2.53 23.9 0.07 0.00 3.44 0.00 58.8 380 3.15 32.6 0.08 0.00 0.94 0.00 86.3 比較例7(触媒C) 382 2.53 14.3 0.05 0.01 9.94 0.00 27.4 393 3.15 25.9 0.00 0.00 1.69 0.00 69.9 比較例8(触媒D) 405 2.53 12.3 0.00 0.39 8.64 0.00 34.4 420 3.15 25.6 0.03 0.24 3.01 0.00 62.3 比較例9(触媒E) 439 2.53 7.50 0.00 3.15 7.69 0.00 42.1
【0038】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明による触媒は、ジメチルエーテルを水蒸気と反応さ
せて水素を主成分とする改質反応を行う際に、あるいは
空気を導入する自己熱供給型反応を行う際に、高い水素
濃度を維持し、一酸化炭素やメタン、あるいは残存メタ
ノール等の副生成物が極めて少ない混合ガスが得られ
る。すなわち、このジメチルエーテル改質触媒を用いれ
ば、小型装置で容易に水素濃度の高い混合ガスを製造す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生駒 太志 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内 Fターム(参考) 4G040 EA01 EA06 EA07 EC01 EC03 4G069 AA02 AA03 AA08 BA01A BA01B BB06B BC35A BC35B BC58A BC58B BC72A BC72B CC40 DA06 EA19 EC22X EC22Y FA01 FA03 FB07 FB08 FB30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛およびパラジウムを含有する前駆体混
    合物に活性アルミナを混合して調製することを特徴とす
    るジメチルエーテル改質触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】活性アルミナがγ-アルミナ、δ-アルミナ
    および/またはθ-アルミナである請求項1に記載のジ
    メチルエーテル改質触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】前駆体混合物と活性アルミナを混合後、乾
    燥および焼成して調製する請求項1または2に記載のジ
    メチルエーテル改質触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】前駆体混合物を乾燥後、活性アルミナと混
    合し、その後焼成して調製する請求項1または2に記載
    のジメチルエーテル改質触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】前駆体混合物を乾燥および焼成後、活性ア
    ルミナと混合して調製する請求項1または2に記載のジ
    メチルエーテル改質触媒の製造方法。
  6. 【請求項6】前駆体混合物が更にクロムを含有するもの
    である請求項1〜5のいずれかに記載のジメチルエーテ
    ル改質触媒の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の方法で調
    製された触媒の存在下で、ジメチルエーテルと水蒸気を
    反応させ、水素を製造することを特徴とする水素含有ガ
    ス製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれかに記載の方法で調
    製された触媒の存在下で、ジメチルエーテルと水蒸気お
    よび酸素を反応させ、水素を製造することを特徴とする
    水素含有ガス製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007091513A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Toshiba Corp 水素発生装置及び燃料電池システム
CN111359644A (zh) * 2020-03-18 2020-07-03 中国科学院广州能源研究所 用于二甲醚水蒸气重整制氢的非贵金属基碳化钼催化剂及其制备方法和应用
CN113042039A (zh) * 2021-03-24 2021-06-29 中国科学院生态环境研究中心 一种钯基催化剂、其制备方法及应用

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