JP4589682B2 - 合成ガス製造用触媒の調製方法 - Google Patents

合成ガス製造用触媒の調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、天然ガス等の低級炭化水素から接触部分酸化法により合成ガスを製造する方法に用いられる触媒の調製に関し、特に、大規模製造に対応できる直接的接触部分酸化法に用いられる触媒の調製に関する。
天然ガスは、メタンに代表される低級炭化水素(炭素数1〜5の炭化水素)を主成分とする。近年、天然ガスの改質反応により、水素および一酸化炭素を主成分とする合成ガスを製造する技術の開発や改良がさかんである。合成ガスは、C1化学により各種製品を製造するための原料となり、またメタノール、合成ガソリン、ジメチルエーテル(DME)などといったクリーンな燃料を製造するための原料ともなることから、合成ガスへの改質技術は、天然ガスの有効利用のための根幹をなすものであるといえる。
天然ガスから合成ガスへの改質技術として、従来から、(1)水蒸気改質法、(2)オートサーマルリフォーミング法(ATR:AutoThermal Reforming)、(3)接触部分酸化法(CPOX:Catalytic Partial OXidation)などが知られている。
水蒸気改質法は、天然ガスにスチームを添加し、これを加熱炉中に設置され改質触媒が充填された反応管に通すことにより、水素と一酸化炭素を主成分とする合成ガスに転換するものである。この反応は吸熱反応なので外部から多量の熱を供給する必要があり、そのため熱利用効率が低く反応装置が巨大化するという難点がある。
オートサーマルリフォーミング法は、原料である天然ガスの一部を酸素または空気の添加によりバーナー燃焼させ、生成した高温の燃焼ガスを触媒層に通して改質するものである。すなわち、天然ガス(典型的にはメタン)の燃焼により二酸化炭素と水(スチーム)が生成し、これらが触媒層中でさらにメタンと反応して水素と一酸化炭素を生成する。この方法では、燃焼反応で発生した熱を改質反応(吸熱反応)に利用するので外部から熱を供給する必要がないという利点があるが、バーナーの寿命を維持するために過剰のスチームを供給する必要があり、経済的に最適な条件で運転することが困難であるという難点もある。
接触部分酸化法は、原料天然ガスの一部を酸素または空気の添加により触媒燃焼させ、生成した高温の燃焼ガスをさらに触媒層中で改質するものである。この方法は、オートサーマルリフォーミング法のバーナー燃焼を触媒燃焼に変えたものといえ、機構がシンプルで高い熱効率ないし生産効率が期待できるが、触媒層入口付近に発熱が集中してホットスポットが生成しやすく、高熱による触媒の劣化や反応器の損傷が問題となる。これは、触媒層入口付近では大きな発熱を伴う燃焼反応が先行し、下流部に行くに従って吸熱を伴う改質反応が進行するという、2段階の反応が触媒層内で生ずるからである。
上記のほか、原料天然ガスの一部をバーナー燃焼させ、生成した燃焼ガスから触媒を用いずに改質ガスを製造する(無触媒)部分酸化法(POX)もあるが、煤の生成が著しいこと等から、大規模な合成ガス製造には不向きといわれている。
以上に述べたように、接触部分酸化法は将来的に有望な技術であるが、ホットスポット生成の問題が解決できていないため、未だ研究開発段階にあり実用には至っていない。この問題は、原料天然ガスが二酸化炭素と水にまで完全燃焼せず、一酸化炭素と水素まで酸化された時点で止まるよう(直接的接触部分酸化)にすれば、解決される。メタンを例にとって直接的接触部分酸化反応の反応式を示せば、
CH + 1/2O −−−> 2H + CO ・・・(1)
となる。上記(1)式の発熱量は36kJ/モルであり、メタンの完全燃焼の発熱量(802kJ/モル)と比べて桁違いに小さく、かつ吸熱反応を伴わずに合成ガスを製造するので、ホットスポットが形成されにくい。しかしながら、メタンの酸化を一酸化炭素(と水素)で止めるようにコントロールするには、きわめて高い選択性が触媒に要求される。直接的接触部分酸化を達成しようとして、これまでにも、ロジウム(Rh)をマグネシア(MgO)、セリア(CeO)、ジルコニア(ZrO)、アルミナ(Al)などに担持させた触媒が提案されているが、セリア担体では選択性が低く、ジルコニアやアルミナの担体では炭素析出による失活があるという問題が指摘されている。マグネシア担体はこれらの中では比較的好ましい特性を示すが、それでも工業的に十分な転化率および選択性を示すには至っていない。
国際公開第97/37929号パンフレット 国際公開第01/36323号パンフレット 米国特許第6402989号明細書 江口他、希土類、第42号、第40頁(2003年) 江口他、希土類、第40号、第240頁(2002年) Snamprogetti, Study in Surface Science and Catalysis, Vol.119, p.699, 1998 Trovarelli, Catal. Rev. Sci. Eng., Vol.38, No.4, p.439, 1996
本発明は、直接的接触部分酸化を達成するために、工業的に十分な活性および選択性を有し、かつ、従来の触媒に付随する問題を生じない触媒を提供しようとするものである。具体的には、触媒の組成および調製方法を工夫することにより、そのような触媒を提供しようとするものである。
上記に述べたように、セリア担体にロジウムを担持させたものは、セリアが酸素原子の貯蔵および供給能力に優れるため高い転化率をもたらすが、セリアの酸素供給能が大きすぎることから、生成した一酸化炭素や水素が続いて二酸化炭素や水にまで酸化されてしまい、その結果として、選択性が低下してしまう。セリアのこの特性は、ジルコニアやマグネシアとの固溶体であっても発現されてしまう。一方、ジルコニアやアルミナは表面が酸性を示すため、原料炭化水素の熱分解による炭素析出を引き起こし、その結果として、触媒が失活することになる。一方、マグネシアには上記のような顕著な問題はないが、転化率や選択性が工業的に満足できるレベルには達していない。以上のことに鑑み、セリアの酸素親和性を生かしながら、ロジウムへの酸素供給速度を適度に抑制する触媒システムを実現する方法を見出すことが本発明の課題である。
本発明では、アルカリ土類金属の酸化物(典型的にはマグネシア)である第1の成分、スカンジウム、イットリウムまたはランタノイドの酸化物(典型的にはセリア)である第2の成分およびジルコニアまたはジルコニアを主成分とする固体電解質性を有する物質である第3の成分のそれぞれが、なるべく固溶体を形成せずに別個の領域として担体表面に存在し、触媒として作用するVIII族金属が、第1の成分からなる領域上に選択的に担持されるように、触媒を調製することにより、上記課題を解決する。これは、第2の成分/第1の成分(モル比)=0.02〜0.4、第3の成分/第1の成分(モル比)=0.04〜1.5となるように、第1の成分、第2の成分及び第3の成分からなる混合物を調製し、これを圧縮成形した後、空気雰囲気中、950〜1300℃で2〜10時間焼成して触媒担体とし、こうして得られた触媒担体にVIII族金属300〜10000重量ppmを水溶液中の陽イオンとして付与し、これを乾燥した後、空気雰囲気中、600〜1000℃で2〜10時間焼成することにより実現される。
すなわち、本発明によれば、炭素数1〜5の炭化水素と酸素を含む原料ガスから、一酸化炭素と水素を主成分とする合成ガスを製造する際に使用される合成ガス製造用触媒の調製方法であって、以下の(1)〜(4)の工程:
(1)マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムからなる群より選択された少なくとも1種のアルカリ土類金属の酸化物である第1の成分と、スカンジウム、イットリウムおよびランタノイドからなる群より選択された少なくとも1種の元素の酸化物である第2の成分と、ジルコニアまたはジルコニアを主成分とする固体電解質性を有する物質である第3の成分とを、前記第1の成分に対する前記第2の成分のモル比が0.02〜0.4となり、前記第1の成分に対する前記第3の成分のモル比が0.04〜1.5となるように混合し、次いでこれを圧縮成形して成形体を得る第1の工程、
(2)第1の工程で得られた成形体を、空気雰囲気中、950〜1300℃で2〜10時間焼成して触媒担体を得る第2の工程、
(3)第2の工程で得られた触媒担体に、水溶液中でVIII族金属の陽イオンを形成する化合物の水溶液を付与し、次いでこれを乾燥させることにより前記触媒担体にVIII族金属を含有させる第3の工程、および
(4)第3の工程で得られたVIII族金属を含有する触媒担体を、空気雰囲気中、600〜1000℃で2〜10時間焼成してVIII族金属を300〜10000重量ppm担持した触媒を得る第4の工程、
からなることを特徴とする方法が提供される。
担体を構成する第1の成分は、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびバリウム(Ba)からなる群より選択された少なくとも1種のアルカリ土類金属の酸化物である。特に、マグネシア(MgO)であるか、あるいは、カルシア(CaO)を含有するマグネシアであることが好ましい。
担体を構成する第2の成分は、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)およびランタノイドからなる群より選択された少なくとも1種の元素の酸化物、具体的には、スカンジウム、イットリウム、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)およびサマリウム(Sm)からなる群より選択された少なくとも1種の元素の酸化物が好ましいものである。特に、セリウムの酸化物すなわちセリア(CeO)であることが好ましい。
担体を構成する第3の成分は、ジルコニウム(Zr)の酸化物すなわちジルコニア(ZrO)であるか、あるいは、ジルコニアを主成分とする固体電解質性を有する物質である。ジルコニアを主成分とする固体電解質性を有する物質としては、カルシウム、マグネシウム、イットリウム、スカンジウムまたはセリウムで安定化されたジルコニアが好ましいものである。特に、ジルコニア、あるいはセリウムで安定化されたジルコニアであることが好ましい。
第1の成分は、第2の成分や第3の成分との固溶濃度が低いので、その大部分が単独で領域を形成する。こうして得られた担体にVIII族金属塩の水溶液を接触させると、VIII族金属は一般に水溶液中では2価または3価の陽イオンとして存在するので、塩基性である第1の成分からなる領域の表面に選択的に吸着される。したがって、これを乾燥して焼成することにより、第1の成分からなる領域上に選択的にVIII族金属が担持された触媒が調製されるのである。図1は、その様子を示す顕微鏡写真である。
もっとも、第2の成分と第3の成分とは相互溶解しやすいので、それらのかなりの部分が固溶体となるが、これらの領域上にはVIII族金属はほとんど担持されないので、VIII族金属への酸素供給速度が過大となって酸化が進みすぎるという問題はなく、むしろ、第2の成分と第3の成分とが固溶体を形成することによって、第2の成分単独の場合よりも酸素の吸収及び貯蔵能力が向上するという利点がもたらされる。
第1の成分、第2の成分および第3の成分の混合割合は、第1の成分に対する第2の成分のモル比が、0.02〜0.4、好ましくは0.08〜0.3、より好ましくは0.10〜0.25となり、第1の成分に対する第3の成分のモル比が、0.04〜1.5、好ましくは0.2〜1.0、より好ましくは0.3〜0.6となるように設定する。
第1の成分に対する第2の成分のモル比が0.02より小さいときは、原料炭化水素の転化率が低くなり、また、これが0.4より大きくても、やはり原料炭化水素の転化率が低くなる傾向がある。一方、第1の成分に対する第3の成分のモル比が0.04より小さいときは、水素および一酸化炭素生成の選択率が低くなり、また、これが1.5より大きいときは、原料炭化水素の転化率と水素生成の選択率のいずれもが低くなる。
第1、第2および第3の成分は、好ましくは、それぞれ粒径0.5〜5μm程度の粉末状にして混合し、150〜350N/mm程度の成形圧で圧縮成形する。この圧縮成形工程においては、必要に応じて、原料混合粉末にグラファイトやカーボンブラックなどのバインダーを添加してもよい。得られた圧縮成形体は、空気雰囲気中、950〜1300℃で2〜10時間焼成すれば所望の触媒担体となる。得られた触媒担体は、好ましくは、0.1〜5m/g、より好ましくは、0.2〜1m/gのBET比表面積(窒素吸脱着法による)を有する。
こうして得られた触媒担体の表面にはVIII族金属が担持される。触媒担体に担持されるVIII族金属は、ロジウム(Rh)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)およびイリジウム(Ir)からなる群より選択された少なくとも1種であることが好ましい。特に、ロジウムであることが好ましい。
前記VIII族金属は、触媒担体の単位重量に対し、300〜10000重量ppm、より好ましくは700〜3000重量ppmの担持量となるように担持させる。担持量が300重量ppmより少ないと反応速度が小さくなり、原料炭化水素の転化率も低くなる。一方、この値が10000重量ppmを超えても反応速度の増大はそれほど望めない。
触媒担体にVIII族金属を付与するには、担体の吸水率に応じ、所定量のVIII族金属が担持されるように調製したVIII族金属含有水溶液を担体に含浸させればよい。たとえば、所望のVIII族金属を0.1〜30重量%程度含む適当な金属塩水溶液中に、触媒担体を30〜120分程度浸漬した後、液から引き上げて乾燥する。あるいは、金属塩水溶液中に浸漬させる代わりに、触媒担体表面に金属塩水溶液を少量ずつ滴下したり、スプレーで噴霧したりしてもよい。金属塩水溶液としては、当該金属の硝酸塩、塩化物等の無機酸塩や酢酸塩、シュウ酸塩等の有機酸塩の水溶液が好ましく用いられる。水溶液を付与した触媒担体は50〜200℃で乾燥させる。こうしてVIII族金属を含有させた触媒を、空気雰囲気中、600〜1000℃で2〜10時間焼成すれば、担体上にVIII族金属を担持した所望の触媒が得られる。得られた触媒成形体をさらに粉砕し、粉末状にしてもよい。
上記のようにして得られた触媒を用いれば、直接的接触部分酸化法により天然ガスから合成ガスを製造することができる。たとえば、上記触媒を反応容器に充填して触媒層を形成し、天然ガスと酸素を含む原料ガスを反応容器の入口から供給して触媒層に通すと、水素と一酸化炭素を主成分とする合成ガスが生成して反応容器の出口から流出する。反応容器に供給する原料ガスは、100〜500℃に予熱することが好ましい。また、供給圧は0.1〜10MPaとすることが好ましい。反応器としては、固定床、流動床などの各種形式のものを適宜採用できる。直接的接触部分酸化法では、単位触媒充填体積当たりのガス処理量すなわちGHSVを40万〜2000万[hr−1]と非常に大きくとることができる。
実施例1
水酸化マグネシウム(MgOとして69.1重量%)23.9g、水酸化セリウム(CeOとして76.8重量%)21.5g、酸化ジルコニウム水和物(ZrOとして73重量%)22.6gを乳鉢ですりつぶしながら十分に混合した。これに3.5gのカーボン粉末を加え、乳鉢ですりつぶしながらさらに混合した。得られた混合粉末を圧縮成形器にてプレス圧15トン(300N/mm)で圧縮成形し、直径2.5cmのペレットを得た。得られたペレットを空気雰囲気下、1200℃で6時間焼成した。焼成後、ペレットを破砕し篩分けすることで0.18〜0.85mmに整粒した担体を得た。こうして得られた担体(MgO/CeO/ZrO=33/33/33、重量%)は、100g当たりMgO、CeOおよびZrOをそれぞれ0.819モル、0.192モル、0.268モル含むもの(CeO/MgO=0.234、ZrO/MgO=0.327)である。
調製した担体5gに、酢酸ロジウム(III)の水溶液(水100g当たり酢酸ロジウム(Rh(CHCOO))6gを溶解した水溶液)0.5mLを滴下して含浸させた。1時間の風乾後、さらに温風循環式乾燥機にて60℃で16時間乾燥した。続いて、電気炉にて空気雰囲気中、950℃で3時間乾燥し、担体1g当たりRhを2mg担持する触媒を得た。
実施例2
実施例1と同様にして触媒を製造した。ロジウムの担持量は実施例1と同じとしたが、担体の組成はMgO/CeO/ZrO=40/20/40(重量%)とした。これは、100g当たりMgO、CeOおよびZrOをそれぞれ0.993モル、0.116モル、0.325モル含むもの(CeO/MgO=0.117、ZrO/MgO=0.327)である。
実施例3
実施例1と同様にして触媒を製造した。ロジウムの担持量は実施例1と同じとしたが、担体の組成はMgO/CeO/ZrO=35/15/50(重量%)とした。これは、100g当たりMgO、CeOおよびZrOをそれぞれ0.868モル、0.087モル、0.406モル含むもの(CeO/MgO=0.100、ZrO/MgO=0.468)である。
実施例4
実施例1と同様にして触媒を製造した。担体の組成は実施例1と同じとしたが、担体1g当たりRhを10mg担持させた。
実施例5
実施例1と同様にして触媒を製造した。担体の組成は実施例1と同じとしたが、担体1g当たりRhを0.7mg担持させた。
比較例1
実施例1と同様にして調製した担体(MgO/CeO/ZrO=33/33/33、重量%)5gに、トリスアセチルアセトナトロジウムのエタノール溶液(エタノール100gに(Rh(acac))8.1gを溶解させたもの)0.6mLを滴下して含浸させた。1時間の風乾後、さらに温風循環式乾燥機にて60℃で16時間乾燥した。続いて、電気炉にて空気雰囲気中、950℃で3時間乾燥し、担体1g当たりRhを2mg担持する触媒を得た。
比較例2
実施例1と同様にして調製した担体(MgO/CeO/ZrO=33/33/33、重量%)5gに、六塩化ロジウムナトリウムのエタノール溶液(エタノール100gに(NaRhCl・12HO)14.8gを溶解させたもの)0.6mLを滴下して含浸させた。1時間の風乾後、さらに温風循環式乾燥機にて60℃で16時間乾燥した。続いて、電気炉にて空気雰囲気中、950℃で3時間乾燥し、担体1g当たりRhを2mg担持する触媒を得た。
比較例3
実施例1と同様にして触媒を製造した。ロジウムの担持量は実施例1と同じとしたが、担体の組成はCeO/ZrO=50/50(重量%)とした。
合成ガス製造への使用
実施例1〜5および比較例1〜3の触媒を0.84mLずつ、それぞれ管状反応器に充填し、酸素:メタン:アルゴン=15:30:55(モル比)からなる原料ガスを、圧力0.1MPa、GHSV=400000hr−1で供給した。原料ガスは300℃に予熱して供給した。反応器出口から流出する水素および一酸化炭素を主成分とする合成ガスの流量およびガス組成を測定し、下記式にしたがって、メタン転化率、水素選択率、CO選択率をそれぞれ求めた。
メタン転化率=(流入メタン量−流出メタン量)/流入メタン量×100
水素選択率=流出水素量×0.5/(流入メタン量−流出メタン量)×100
CO選択率=流出CO量/(流入メタン量−流出メタン量)×100
(各ガスの流入量および流出量の単位はモル/hr)
結果を表1に示す。
表1に示されるように、本発明においては、上記第1、第2および第3の成分のモル比を、第2の成分/第1の成分=0.02〜0.4、第3の成分/第1の成分=0.04〜1.5とし、これに活性金属を水溶液中の陽イオンの形態で付与することが重要である。特に、第2の成分/第1の成分=0.10〜0.25、第3の成分/第1の成分=0.3〜0.6とすることが好ましい。これに対し、実施例1と比べてロジウムの担持方法のみが変更されている比較例1および比較例2では、反応成績が低下している。これは、比較例1では、ロジウム塩および溶媒の極性が小さいため、実施例1のようにロジウムがマグネシア上に選択的に担持されず、セリアやジルコニア上にも均等に担持されたからだと考えられる。また、比較例2では、ロジウム塩がRhCl 3−という陰イオンとなり、これが塩基性を示すマグネシアの表面より、むしろセリアやジルコニアの表面に選択的に担持されたと考えられ、その結果、比較例1よりさらに反応成績が低下している。なお、マグネシアが不足するジルコニア/セリア系(比較例3)では転化率および選択率がかなり低下しているが、これも、ロジウム塩がセリアおよびジルコニアの表面に担持されたからだと考えられる。以上のように、実施例1〜5においては、触媒調製条件を選択することにより、ロジウムをマグネシア表面に選択的に担持させ、これにより優れた触媒を調製することができたと考えられる。
ロジウムがマグネシア領域表面に選択的に担持された様子を示す顕微鏡写真である。

Claims (6)

  1. 炭素数1〜5の炭化水素と酸素を含む原料ガスから、一酸化炭素と水素を主成分とする合成ガスを製造する際に使用される合成ガス製造用触媒の調製方法であって、下記(1)〜(4)の工程からなることを特徴とする方法:
    (1)マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムからなる群より選択された少なくとも1種のアルカリ土類金属の酸化物である第1の成分と、スカンジウム、イットリウムおよびランタノイドからなる群より選択された少なくとも1種の元素の酸化物である第2の成分と、ジルコニアまたはジルコニアを主成分とする固体電解質性を有する物質である第3の成分とを、前記第1の成分に対する前記第2の成分のモル比が0.02〜0.4となり、前記第1の成分に対する前記第3の成分のモル比が0.04〜1.5となるように混合し、次いでこれを圧縮成形して成形体を得る第1の工程、
    (2)第1の工程で得られた成形体を、空気雰囲気中、950〜1300℃で2〜10時間焼成して触媒担体を得る第2の工程、
    (3)第2の工程で得られた触媒担体に、水溶液中でVIII族金属の陽イオンを形成する化合物の水溶液を付与し、次いでこれを乾燥させることにより前記触媒担体にVIII族金属を含有させる第3の工程、および
    (4)第3の工程で得られたVIII族金属を含有する触媒担体を、空気雰囲気中、600〜1000℃で2〜10時間焼成して、VIII族金属を300〜10000ppm担持した触媒を得る第4の工程。
  2. 前記第1の成分がマグネシウムの酸化物である請求項1記載の方法。
  3. 前記第2の成分がセリウムの酸化物である請求項1または2記載の方法。
  4. 前記第3の成分がジルコニアである請求項1〜3のいずれか記載の方法。
  5. 前記第1の成分に対する前記第2の成分のモル比が0.10〜0.25、前記第1の成分に対する前記第3の成分のモル比が0.3〜0.6である請求項1〜4のいずれか記載の方法。
  6. 前記VIII族金属がロジウムである請求項1〜5のいずれか記載の方法。
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