JP2003284949A - 炭化水素の酸化改質用触媒の調製方法及びその触媒を用いた合成ガスの製造方法 - Google Patents

炭化水素の酸化改質用触媒の調製方法及びその触媒を用いた合成ガスの製造方法

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JP2003284949A JP2002089223A JP2002089223A JP2003284949A JP 2003284949 A JP2003284949 A JP 2003284949A JP 2002089223 A JP2002089223 A JP 2002089223A JP 2002089223 A JP2002089223 A JP 2002089223A JP 2003284949 A JP2003284949 A JP 2003284949A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 触媒強度が極めて高く、高活性で、使用に際
しての炭素析出量の少ない炭化水素の酸化改質用触媒の
調製方法を提供する。 【解決手段】 (A)成形助剤が(i)炭素、(ii)
脂肪酸又はそのマグネシウム塩、(iii)カルボキシ
ルメチルセルロース又はそのマグネシウム塩及び(i
v)ポリビニルアルコールの中から選ばれる少なくとも
1種であり、かつその割合が0.5〜5重量%である酸
化マグネシウムを混練し、破壊強度が0.3〜1.2k
g/mmの成形物に成形する第1工程、(B)該第1工
程で得られた成形体を、1150℃〜1350℃の高温
で焼成することにより酸化マグネシウム担体を得る第2
工程、(C)該第2工程で得られた担体に、ロジウム及
び/又はルテニウムを金属換算量で10〜5000wt
ppmの割合で担持させた後、乾燥させる第3工程から
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素の酸化改
質用触媒の調製方法及びその触媒を用いた合成ガスの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化改質法(ATR法)により、メタン
や天然ガスなどの低級炭化水素ガスから、水素を主成分
とするガスや、アンモニア、メタノールおよびFT合成
の原料となる合成ガス、あるいはオキソガスを製造でき
ることは、従来より広く知られている。ATR法とは、
1つの反応器の中で部分酸化(部分燃焼)反応と触媒に
よるスチーム及び/又は炭酸ガスリフォーミング(水蒸
気及び/又は炭酸ガス改質)反応の両反応を逐次的に起
させることにより、部分酸化反応(発熱反応)で発生す
る反応熱を吸熱反応であるスチーム及び/又は炭酸ガス
リフォーミング反応に利用することを特徴とする炭化水
素ガスの改質法である。このATR法では、部分酸化を
経たガスは、通常、1,300℃前後の温度で改質触媒
層に入り、スチームリフォーミングやシフト反応により
水素と一酸化炭素からなる合成ガスとなる。しかしなが
ら、このように高い温度やスチームの存在下では触媒強
度が低下し、触媒の粉化が起こる。また、部分酸化生成
物中に存在するコーク前駆体(アセチレンやエチレン等
の不飽和炭化水素等)による触媒層でのコーク析出、閉
塞が起こり、併せて触媒活性が低下するという問題があ
る。「天然ガス化学の新しい動向−合成ガス製造を中心
として−」PETROTEC、第17巻第10号、p8
39(1994年)によれば、ATR触媒は、担体にア
ルミナを用い、活性金属としてニッケルを担持した触媒
を使用しており、炭素析出が起こりやすいという欠点が
あった。また、炭素析出を抑えようとするために、Ca
OやMgOを添加することがあるが、その含有量が多く
なりすぎると触媒強度が低下するという問題を抱えてい
た。また、MgO担体のみで打錠成形やプレス成形など
で無理に強度を高めると活性が低下するため、高い活性
を付与するのが非常に困難になるという問題を同時に抱
えていた。以上のことから理解されるように、この合成
ガス製造用触媒に関しては、触媒強度が高く粉化が起り
にくく、しかもリフォーミング活性が高く、さらに炭素
析出抑制能が著しく高い触媒及びその調製方法の出現が
強く望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、触媒強度が
極めて高く、高活性で、しかも使用に際しての炭素析出
量の少ない炭化水素の酸化改質用触媒の調製方法及びそ
の触媒を用いた合成ガスの製造方法を提供することをそ
の課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、以下に示す炭化水素
の酸化改質用触媒の調製方法およびその触媒を用いる合
成ガスの製造方法が提供される。 (1)(A)成形助剤を含有し、該成形助剤が(i)炭
素、(ii)炭素数12〜22の脂肪酸又はそのマグネ
シウム塩、(iii)カルボキシルメチルセルロース又
はそのマグネシウム塩及び(iv)ポリビニルアルコー
ルの中から選ばれる少なくとも1種であり、かつその割
合が0.5〜5重量%である酸化マグネシウムを混練
し、破壊強度が0.3〜1.2kg/mmの成形物に成
形する第1工程、(B)該第1工程で得られた酸化マグ
ネシウム成形体を、1150℃〜1350℃の高温で焼
成することにより酸化マグネシウム担体を得る第2工
程、(C)該第2工程で得られた担体酸化マグネシウム
に、水溶性のロジウム化合物及び/又はルテニウム化合
物を含有する水溶液を用い、ロジウム及び/又はルテニ
ウムを金属換算量で10〜5000wtppmの割合で
担持させた後、乾燥させる第3工程、以上の工程からな
ることを特徴とする炭化水素の酸化改質用触媒の調製方
法。 (2)該第1工程で用いる成形助剤が炭素である前記
(1)の方法。 (3)該第3工程により得られたロジウム及び/又はル
テニウム担持酸化マグネシウムを焼成する前記(1)又
は(2)の方法。 (4)該第3工程でルテニウムを単独で担持し乾燥させ
た酸化マグネシウムを、空気中で焼成する場合は500
℃以下の温度で焼成する前記(1)又は(2)の方法。 (5)含炭素有機化合物を触媒の非存在下、反応圧力
0.6〜7MPaの加圧条件下で酸素と反応させ、未反
応の含炭素有機化合物を含む少なくとも600℃の温度
を有する混合ガスを生成させる部分燃焼工程と、該未反
応の含炭素有機化合物に加圧条件下および酸化改質用触
媒の存在下で、炭酸ガス及び/又はスチームを反応させ
る酸化改質工程からなる方法において、該酸化改質用触
媒として前記(1)〜(4)のいずれかの触媒を用い、
酸素と含炭素有機化合物の炭素モル比が0.2〜0.8
で、スチームと含炭素有機化合物の炭素モル比が0.0
〜2.0で、二酸化炭素と含炭素有機化合物の炭素モル
比が0.0〜2.0で、反応温度が600〜1300℃
の条件で反応させることを特徴とするオートサーマルリ
フォーミングによる合成ガスの製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明においては、触媒担体とし
て酸化マグネシウム(以下、単にMgOとも言う)を用
いる。本発明の触媒担体用酸化マグネシウム成形体を製
造するには、まず第1工程で、粉末状の酸化マグネシウ
ムに成形助剤を添加し、均一に混合した後、この混合物
を所望の形状に成形する。成形助剤としては、(i)炭
素(カーボン)、(ii)炭素数12〜22の脂肪酸又
はそのマグネシウム塩、(iii)カルボキシルメチル
セルロース(CMC)又はそのマグネシウム塩及び(i
v)ポリビニルアルコールの中から選ばれる少なくとも
1種の化合物を用いるのが好ましく、特に炭素がコスト
の点で好ましい。これらの成形助剤は、通常、粉末状で
用いられる。前記炭素としては、グラファイト、カーボ
ンブラック、活性炭などが用いられる。前記脂肪酸とし
ては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、ベヘン酸等が挙げられる。これらの成形助剤
は、酸化マグネシウム粉末を所望の形状に成形する際の
結着剤としての役割の他、成形機に流し込む際の潤滑剤
として作用する。また、粉末状酸化マグネシウムの平均
粒径は1〜1000μm、好ましくは10〜100μm
である。一方、成形助剤の平均粒径は1〜1000μ
m、好ましくは10〜100μmである。酸化マグネシ
ウムに添加する成形助剤の量は、酸化マグネシウムと成
形助剤の合計量に対し、0.5〜5重量%、好ましくは
1〜3.5重量%である。1重量%未満では成形後及び
焼成後の強度が不足すると共に、成形機に流し込む際に
詰まり等を引き起こし好ましくない。また、5重量%を
超えると焼成後もなお成形助剤が残存し、強度が不足す
る場合があり、さらにコストの面からも好ましくない。
【0006】破壊強度(Crush Strengt
h)とは、圧縮強度とも呼ばれ、“触媒調製(白崎、藤
堂編p.23〜24 講談社(1974))”或いは
“Catalyst Handbook, J. S.
Campbell et al., Springe
r−Verlag, New York(1970)”
に記載されているように、触媒の耐圧強度を表す物性と
して広く用いられている。一般的には、触媒粒子1個を
稜線で接触させ、上方から徐々に荷重を加えて触媒粒子
が破壊に至る力を測定する。触媒粒子25個の平均値を
持って表し、測定機器としては例えばチャチィロン式硬
度計が使用される。本明細書における破壊強度は、触媒
粒子25個の半径方向の平均破壊強度(kg)を長さ
(高さ)(mm)で割ったものと定義する。前記酸化マ
グネシウムと成形助剤との混合物を成形する場合、その
成形条件としては、通常、常温で、成形後の破壊強度
(Crush Strength)が、0.3〜1.2
kg/mm、好ましくは0.5〜0.9kg/mmとな
るようにする。0.3kg/mm以下では触媒強度が不
足するため好ましくない。1.2kg/mmを超えると
成形機の磨耗が激しく、しかも逆に焼成後の強度が不足
する場合がある。また、1.2kg/mmより高い破壊
強度の成形体に成形すると触媒が所望の活性を示さな
い。さらにコストの面からも好ましくない。成形方法と
しては、一般に、打錠成形法やプレス成形法等が採用さ
れるが、特に成形方法に制限はない。成形体の形状は、
特に制約されず、通常の触媒に採用されている形状であ
ればよい。このような形状には、円柱状、中空円筒状等
が包含される。中空円筒状の場合、その成形体の寸法
は、通常、高さ、3〜30mm、好ましくは5〜25m
m、外径、3〜30mm、好ましくは5〜25mm、内
径、2〜25mm、好ましくは3〜15mmであるが、
触媒床に応じて適宜の形状および寸法を採用すればよ
い。
【0007】本発明による前記酸化マグネシウム成形体
は、第2工程で1150〜1300℃、好ましくは12
00〜1250℃の高温で焼成し、破壊強度(Crus
hStrength)が、2.5kg/mm以上の担体
酸化マグネシウムを製造する。1150℃より高い温度
で焼成を行うことで結晶化を促進させることができるの
で、酸化マグネシウムの破壊強度(Crush Str
ength)を2.5kg/mm以上とすることができ
る。前記焼成に際しての雰囲気としては、酸素含有ガス
雰囲気が使用されるが、通常、空気が用いられる。焼成
時間は1時間以上、好ましくは3時間以上であり、その
上限値は特に制約されないが、通常、72時間程度であ
る。この焼成により、成形体中の成形助剤は酸化除去さ
れる。このように焼成した担体MgOは、機械的強度に
すぐれ、通常、その破壊強度(Crush Stren
gth)は2.5kg/mm以上となる。その破壊強度
の上限値は、通常、5.0kg/mm程度である。
【0008】前記のようにして得た担体酸化マグネシウ
ムに対しては、第3工程(触媒金属担持工程)におい
て、触媒金属を含む水溶液を用いて触媒金属を担持させ
る。本発明では、触媒金属としては、ロジウム及び/又
はルテニウムが用いられる。前記担持工程では、触媒金
属は水溶液状で担体酸化マグネシウムに担持されるが、
この場合の触媒金属は水溶性化合物の形態で用いられ
る。このようなものとしては、ハロゲン化物、硝酸塩、
硫酸塩、有機酸塩(酢酸塩等)、錯塩(キレート)等が
挙げられる。担体MgOに対する触媒金属水溶液の担持
には、慣用のスプレー含浸法や、浸漬法、イオン交換法
等を用いることができる。
【0009】本発明においては、担体MgOに対する触
媒金属の担持量は、触媒金属換算量で、担体MgOに対
して10〜5000wtppm、好ましくは100〜2
000wtppmの割合に規定する。触媒金属担持量が
前記範囲より多くなると、触媒コストが高くなるととも
に、触媒の炭素析出活性が高くなり、触媒の使用に際
し、炭素析出量が多くなる。一方、前記範囲より少ない
と、十分な触媒活性が得られなくなる。
【0010】前記のようにして、担体MgOに触媒金属
を水溶液状で担持させることによって得られた触媒金属
担持MgOは、引き続き乾燥させる。乾燥温度は通常の
50〜150℃で、特に制約されない。このようにして
得られた乾燥物は、そのまま酸化改質用触媒として用い
ることができ、さらに焼成して用いることもできる。焼
成する場合、焼成雰囲気としては、通常、空気が用いら
れるが、他のガス(不活性ガス等)であってもよい。焼
成温度は、特に制約されないが、通常、1,500℃以
下、好ましくは900℃以下である。焼成時間は1時間
以上、好ましくは2時間以上、より好ましくは3時間以
上であり、その上限値は、特に制約されないが、通常2
4時間程度である。この2次焼成により、触媒金属が反
応にさらに活性な状態となる。前記焼成温度は、150
℃以上、好ましくは200℃以上である。ルテニウムを
単独で担持させたルテニウム/MgOは、空気中で焼成
する場合、500℃以下の低温度で焼成するのが好まし
く、より好ましくは200〜400℃で焼成するのがよ
い。
【0011】触媒コストの低減化を図るには、担体に担
持させる触媒金属の担持量をできるだけ低減化させると
同時に、十分な反応活性を発現するように特別な工夫を
することが必要となる。本発明者らの研究によれば、触
媒強度を高めるべく、担体MgOの結晶化を促進するこ
とで、MgOの表面に活性金属が効率よく担持される。
そのため、担体MgOに対する触媒金属の担持量を10
〜5000wtppmと極く少量担持しても、炭化水素
の酸化改質用触媒として十分な活性を有する安価な触媒
が得られることが見出された。
【0012】前記のようにして得られる本発明触媒にお
いて、その触媒金属担持量は、担体MgOに対して、1
0〜5000wtppm、好ましくは100〜2000
wtppmであり、その破壊強度(Crush Str
ength)は2.5kg/mm以上、好ましくは3.
0〜3.5kg/mmである。
【0013】本発明による合成ガスの製造方法は、含炭
素有機化合物を触媒の非存在下、反応圧力0.6〜7M
Paの加圧条件下で酸素と反応させ、未反応の含炭素有
機化合物を含む少なくとも600℃の温度を有する混合
ガスを生成させる部分燃焼工程と、該未反応の含炭素有
機化合物に酸化改質触媒の存在下、加圧条件で、炭酸ガ
ス及び/又はスチームを反応させる酸化改質工程(合成
ガス製造工程)とからなる。
【0014】前記部分燃焼工程において、その反応圧力
は、好ましくは0.6〜3MPaである。含炭素有機化
合物に対する酸素の割合は、炭素1モルに対する酸素の
モル比[O]/[C]で、0.2〜0.8、好ましく
は0.4〜0.6である。この部分燃焼工程では、未反
応の含炭素有機化合物を含む反応混合ガスが生成される
が、この反応混合ガスにおいて、その温度は少なくとも
600℃、好ましくは600〜1,500℃、より好ま
しくは600〜1,300℃である。また、その反応混
合ガス中に含まれる未反応の含炭素有機化合物の割合
は、0〜60モル%、好ましくは0〜20モル%であ
る。酸素の割合は、0〜10モル%、好ましくは0〜5
モル%である。一酸化炭素の割合は1〜40モル%、好
ましくは20〜30モル%である。二酸化炭素(C
)の割合は、1〜20モル%、好ましくは1〜10
モル%である。
【0015】前記酸化改質工程において、その反応温度
は600〜1300℃、好ましくは600〜1000℃
であり、その反応圧力は加圧であり、0.6〜7MP
a、好ましくは0.6〜3MPaである。また、この反
応を固定床方式で行う場合、そのガス空間速度(GHS
V)は1,000〜10,000hr−1、好ましくは
2,000〜8,000hr−1である。酸素と含炭素
有機化合物の炭素モル比(O/Carbonモル比)
は、0.2〜0.8、好ましくは0.4〜0.6で、ス
チームと含炭素有機化合物の炭素モル比(HO/Ca
rbonモル比)は0.0〜2.0、好ましくは0.8
〜1.5で、二酸化炭素と含炭素有機化合物の炭素モル
比(CO/Carbonモル比)は0.0〜2.0、
好ましくは0.6〜1.5である。また、本触媒は以下
に説明するスチームフォーミングやCOリフォーミン
グの触媒としても用いることができる。
【0016】本発明の触媒を用いて合成ガス(水素と一
酸化炭素との混合ガス)を製造するには、触媒の存在下
において、炭化水素とスチーム及び/又は二酸化炭素
(CO )とを反応させる。炭化水素としては、メタ
ン、エタン、プロパン、ブタン、ナフサ等の低級炭化水
素が用いられるが、好ましくはメタンが用いられる。本
発明においては、炭酸ガスを含む天然ガス(メタンガ
ス)を反応原料として有利に用いることができる。メタ
ンと二酸化炭素(CO)とを反応させる方法(CO
リフォーミング)の場合、その反応は次式で示される。
【0017】 CH+CO ⇔ 2H+2CO (1) メタンとスチームとを反応させる方法(スチームリフォ
ーミング)の場合、その反応は次式で示される。 CH+HO ⇔ 3H+CO (2) メタンの燃焼反応の場合、その反応は次式で示される。 CH+2O ⇔ 2HO+CO (3)
【0018】本発明において、メタンとスチーム及び二
酸化炭素と反応させる反応は、式1と式2の組み合わ
せ、メタンのオートサーマルリフォーミングは式3と式
1及び/又は式2の組み合わせとなる。
【0019】含炭素有機化合物を触媒の存在下でスチー
ム及び/又は二酸化炭素と反応させて合成ガスを製造す
る方法において、その反応温度は600〜1300℃、
好ましくは600〜1000℃であり、その反応圧力は
加圧であり、0.6〜4MPa、好ましくは0.6〜3
MPaである。また、この反応を固定床方式で行う場
合、そのガス空間速度(GHSV)は1,000〜1
0,000hr−1、好ましくは2,000〜8,00
0hr−1である。該含炭素有機化合物の炭素1モル当
たりのスチームは2モル以下、スチーム/二酸化炭素モ
ル比は0.1〜10、好ましくは1〜5である。
【0020】本発明によりスチームリフォーミングを行
う場合、前記のように、原料炭化水素の炭素1モル当り
のスチーム(HO)を2モル以下に保持しても、炭素
析出を抑制して、工業的に有利に合成ガスを製造するこ
とができる。従来の場合には、原料炭化水素の炭素1モ
ル当り2〜5モルのスチームを必要としていたことを考
えると、2モル以下のスチームの使用によってリフォー
ミング反応を円滑に進行させ得ることは、本発明触媒の
工業上の大きな利点である。
【0021】本発明の触媒を用いる前記各種の反応は、
固定床方式、流動床方式、懸濁床方式、移動床方式等の
各種の触媒方式で実施されるが、好ましくは固定床方式
で実施される。また、本発明の触媒は、前記のようにオ
ートサーマルフォーミング法による合成ガスの製造用触
媒として有利に適用されるが、これに限らず、通常のス
チームリフォーミング法やCOリフォーミング法によ
る合成ガス製造用触媒として用いることができる。
【0022】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
【0023】触媒調製例1 マグネシア粉末と滑達剤カーボン3.0wt%(対マグ
ネシア粉末)を粉砕混合し、破壊強度(Crush S
trength)が0.32kg/mmとなるように打
錠成形した。触媒形状は、16×16mm(OD16m
m、ID8mm)の円柱形タブレットとした。この成形
タブレットを空気中に於いて1200℃にて3時間焼成
した後(1次焼成後の破壊強度3.2kg/mm)、噴
霧法(spray法)でRuを担持した。噴霧法での金
属担持は、ドラム型回転器に詰めた焼成MgOを攪拌し
ながら、霧状の塩化ルテニウム水溶液を吹きつけること
により行った。Ru担持後のMgOは、空気中に於いて
120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中390℃にて3
h焼成し、Ru担持MgO触媒(Ru担持量は300w
tppm、2次焼成後の破壊強度は2.3kg/mm)
(触媒No.1)とした。
【0024】触媒調製例2〜3 触媒調製例1と同様な方法で、打錠成形後の強度及び触
媒金属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.2〜
3)。
【0025】触媒調製比較例4〜6 触媒調製例1と同様な方法で、打錠成形後の強度及び触
媒金属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.4〜
6)。
【0026】触媒調製例7 触媒調製例1と同様な方法で、1次焼成温度及び触媒金
属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.7)。
【0027】触媒調製比較例8〜10 触媒調製例7と同様な方法で、1次焼成温度及び触媒金
属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.8〜1
0)。
【0028】触媒調製例11 マグネシア粉末と滑達剤カーボン3.0wt%を粉砕混
合し、破壊強度(Crush Strength)が
0.32kg/mmとなるように打錠成形した。触媒形
状は、16×16mm(OD 16mm、ID 8m
m)の円柱形タブレットとした。この成形タブレットを
空気中に於いて1200℃にて3時間焼成した後(1次
焼成後の破壊強度3.2kg/mm)、触媒調製例1と
同じ噴霧法(spray法)でRuを担持した。Ru担
持後のMgOは、空気中に於いて120℃にて2.5h
乾燥、Ru担持MgO触媒(Rh担持量は300wtp
pm、乾燥後の破壊強度は2.1kg/mm)(触媒N
o.11)とした。
【0029】触媒調製例12〜13 触媒調製例2と同様な方法で、2次焼成温度及び触媒金
属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.12〜1
3)。
【0030】触媒調製例14 マグネシア粉末と滑達剤カーボン3.0wt%を粉砕混
合し、破壊強度(Crush Strength)が
0.96kg/mmとなるように打錠成形した。触媒形
状は、16×16mm(OD 16mm、ID 8m
m)の円柱形タブレットとした。この成形タブレットを
空気中に於いて1200℃にて3時間焼成した後(1次
焼成後の破壊強度3.0kg/mm)、触媒調製例1と
同じ噴霧法(spray法)で塩化ルテニウム水溶液及
び酢酸ロジウム水溶液を噴霧してRu及びRhを担持し
た。Ru及びRh担持後のMgOは、空気中に於いて1
20℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中350℃にて3h
焼成し、Ru/Rh担持MgO触媒(Ru担持量は52
0wtppm、Rh担持量は540wtppm、2次焼
成後の破壊強度は2.9kg/mm)(触媒No.1
4)とした。
【0031】触媒調製比較例15〜16 触媒調製例2と同様な方法で、2次焼成温度及び触媒金
属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.15〜1
6)。
【0032】触媒調製例17 マグネシア粉末と滑達剤カーボン3.0wt%を粉砕混
合し、破壊強度(Crush Strength)が
0.32kg/mmとなるように打錠成形した。触媒形
状は、16×16mm(OD 16mm、ID 8m
m)の円柱形タブレットとした。この成形タブレットを
空気中に於いて1200℃にて3時間焼成した後(1次
焼成後の破壊強度3.0kg/mm)、噴霧法(spr
ay法)でRhを担持した。噴霧法での金属担持は、ド
ラム型回転器に詰めた焼成MgOを攪拌しながら、霧状
の酢酸ロジウム水溶液を吹きつけることにより行った。
Rh担持後のMgOは、空気中に於いて120℃にて
2.5h乾燥、同雰囲気中700℃にて3h焼成し、R
h担持MgO触媒(Rh担持量は370wtppm、2
次焼成後の破壊強度は2.3kg/mm)(触媒No.
17)とした。
【0033】触媒調製例18〜19 触媒調製例17と同様な方法で、打錠成形後の強度及び
触媒金属量を変えて触媒を調製した(触媒No.18〜
19)。
【0034】触媒調製比較例20〜22 触媒調製例17と同様な方法で、打錠成形後の強度及び
触媒金属量を変えて触媒を調製した(触媒No.20〜
22)。
【0035】触媒調製例23 触媒調製例17と同様な方法で、1次焼成温度及び触媒
金属量を変えて触媒を調製した(触媒No.23)。
【0036】触媒調製比較例24〜26 触媒調製例17と同様な方法で、1次焼成温度及び触媒
金属量を変えて触媒を調製した(触媒No.24〜2
6)。
【0037】触媒調製例27〜29 触媒調製例18と同様な方法で、2次焼成温度を変えて
触媒を調製した(触媒No.27〜29)。
【0038】触媒調製比較例30 触媒調製例27と同様な方法で、2次焼成温度を変えて
触媒を調製した(触媒No.30)。
【0039】前記触媒No.1〜16の性状を表1に示
し、触媒No.17〜30性状を表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】反応例1 2つの連結した反応器を用いてオートサーマルリフォー
ミング試験を行った。第1反応器では、CH:C
:Oモル比=1:0.5:0.25の原料ガスを
第2反応器の触媒基準のGHSV=5000hr−1
供給し、圧力2.55MPaで部分燃焼反応を行った。
第2反応器では触媒調製例1で調製した触媒30ccの
存在下、第1反応器出口ガスのリフォーミング反応を行
った。反応条件は、圧力2.55MPa、触媒層出口温
度850℃とした。反応開始から10h経過後のCH
転化率は、71.8%(実験条件下でのCHの平衡転
化率=71.8%)であり、また反応開始から8000
h経過後のCHの転化率は、71.8%を維持した。
実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状
態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の
析出は認められなかった。 ここで、CH4の転化率は、次式で定義される。 CH4の転化率(%)=(A−B)/A×100 A:原料中のCH4のモル数 B:生成物中のCH4のモル数 なお、Ru単独またはRu/Rh担持触媒の反応例およ
び比較反応例の結果を表3に示す。
【0043】反応例2〜3 第2反応器の触媒を触媒を触媒調製例2〜3で調製した
触媒30ccに変えた以外は反応例1と同じ条件でオー
トサーマルリフォーミング試験を行った。反応開始から
10h経過後のCH4転化率は、いずれも71.8%
(実験条件下でのCH4の平衡転化率=71.8%)で
あり、また反応開始から8000h経過後もCH4の転
化率は71.8%を維持した。実験終了後、反応器を開
放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と
変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかっ
た。
【0044】比較反応例4〜6 第2反応器の触媒を触媒調製比較例4〜6で調製した触
媒30ccに変えた以外は反応例1と同じ条件でオート
サーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化率7
1.8%に対し、いずれの場合も反応開始後50時間以
内に50数%にまでCH4転化率が低下した。
【0045】反応例7 反応例1と同じ反応器を用いてオートサーマルリフォー
ミング試験を行った。第1反応器では、CH4:CO2
2O:O2モル比=1:0.43:1:0.5の原料ガ
スを第2反応器の触媒基準のGHSV=5000h-1
供給し、圧力2.55MPaで部分燃焼反応を行った。
第2反応器では触媒調製例7で調製した触媒30ccの
存在下、第1反応器出口ガスのリフォーミング反応を行
った。反応条件は、圧力2.55MPa、触媒層出口温
度850℃とした。反応開始から10h経過後のCH4
転化率は、87.2%(実験条件下でのCH4の平衡転
化率=87.2%)であり、また反応開始から8000
h経過後もCH4の転化率は、87.2%を維持した。
実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状
態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の
析出は認められなかった。
【0046】比較反応例8〜10 第2反応器の触媒を触媒調製比較例8〜10で調製した
触媒30ccに変えた以外は反応例7と同じ条件でオー
トサーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化率8
7.2%に対し、いずれの場合も反応開始後20時間で
約70%にまでCH4転化率が低下した。
【0047】反応例11〜14 第1反応器での原料ガスを、CH4:CO2:H2O:O2
モル比=1:1.73:1:0.5に変え、第2反応器
の触媒を触媒調製例11〜14で調製した触媒30cc
に変えた以外は反応例7と同じ条件でオートサーマルリ
フォーミング試験を行った。反応開始から10h経過後
のCH4転化率は、いずれも93.7%(実験条件下で
のCH4の平衡転化率=93.7%)であり、また反応
開始から8000h経過後もCH4の転化率は、93.
7%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を
抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触
媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
【0048】比較反応例15〜16 第2反応器の触媒を触媒調製比較例15〜16で調製し
た触媒30ccに変えた以外は反応例11と同じ条件で
オートサーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化
率93.7%に対し、いずれの場合も反応開始後10〜
20時間で約74%にまでCH4転化率が低下した。
【0049】反応例17〜19 第2反応器の触媒を触媒調製例17〜19で調製した触
媒30ccに変えた以外は反応例1と同じ条件でオート
サーマルリフォーミング試験を行った。反応開始から1
0h経過後のCH4転化率は、いずれも71.8%(実
験条件下でのCH4の平衡転化率=71.8%)であ
り、また反応開始から8000h経過後もCH4の転化
率は、71.8%を維持した。実験終了後、反応器を開
放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と
変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかっ
た。
【0050】比較反応例20〜22 第2反応器の触媒を触媒調製比較例20〜22で調製し
た触媒30ccに変えた以外は反応例17と同じ条件で
オートサーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化
率71.8%に対し、いずれの場合も反応開始後50時
間以内で53〜55%にまでCH4転化率が低下した。
【0051】反応例23 第1反応器での原料ガスを、CH4:CO2:H2O:O2
モル比=1:0.43:1:0.5に変え、第2反応器
の触媒を触媒調製例23で調製したRh担持触媒30c
cに変えた以外は反応例7と同じ条件でオートサーマル
リフォーミング試験を行った。反応開始から10h経過
後のCH4転化率は、いずれも87.2%(実験条件下
でのCH4の平衡転化率=87.2%)であり、また反
応開始から8000h経過後もCH4の転化率は、8
7.2%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触
媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わら
ず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
【0052】比較反応例24〜26 第2反応器の触媒を触媒調製比較例24〜26で調製し
た触媒30ccに変えた以外は反応例23と同じ条件で
オートサーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化
率87.2%に対し、いずれの場合も反応開始後50時
間以内で約70%にまでCH4転化率が低下した。
【0053】反応例27〜29 第1反応器での原料ガスを、CH4:CO2:H2O:O2
モル比=1:1.73:1:0.5に変え、第2反応器
の触媒を触媒調製例27〜29で調製したRh担持触媒
30ccに変えた以外は反応例11と同じ条件でオート
サーマルリフォーミング試験を行った。反応開始から1
0h経過後のCH4転化率は、いずれも93.7%(実
験条件下でのCH4の平衡転化率=93.7%)であ
り、また反応開始から8000h経過後もCH4の転化
率は、93.7%を維持した。実験終了後、反応器を開
放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と
変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかっ
た。
【0054】比較反応例30 第2反応器の触媒を触媒調製比較例30で調製した触媒
30ccに変えた以外は反応例27と同じ条件でオート
サーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化率9
3.7%に対し、反応開始後50時間以内で約74%に
までCH4転化率が低下した。
【0055】前記反応例No.1〜16の結果を表3に
対し、前記反応例No.17〜30の結果を表4に示
す。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】触媒調製比較例31 改質触媒として通常用いられるニッケル担持アルミナ
(Ni/Al3)触媒を次のように調製した。水酸
化アルミニウム(日本ケッチェン製)を空気中650℃
で1.5時間焼成し、これを1/8インチのペレットに
造粒してアルミナ担体とした。次いで、このアルミナ担
体を硝酸ニッケル水溶液(Ni含有量8.5重量%)に
20時間浸漬してNiを担体に平衡吸着させた後、この
Ni吸着アルミナ担体を濾過した。これを空気中35℃
で24時間乾燥し、さらに空気中650℃で3時間焼成
してNi担持アルミナ触媒を得た。この触媒は、Niを
Ni金属として担体Al3に対して15重量%含有
し、その表面積は100m2/gであった。
【0059】比較反応例31 第2反応器の触媒を触媒調製比較例31で調製したニッ
ケル担持アルミナ触媒30ccに変えた以外は反応例1
と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行っ
た。平衡転化率71.8%に対し、反応開始から10h
経過後のCH4転化率は56%と急速に低下した。実験
終了後に反応器を開放し、触媒を抜き出して調べたとこ
ろ、触媒表面は黒変しており、炭素析出が認められた。
【0060】参考反応例1〜4 触媒調製例2、7、12、13で調製したRu担持触媒
30ccを外部加熱式の反応器に充填し、メタンのH
O/COリフォーミング試験を各触媒に対し実施し
た。触媒は、予めH2気流中700℃で1h還元処理を
行った後、CH4:CO2:H2Oモル比=1:0.5:
1の原料ガスを、圧力2.04MPa、反応器出口ガス
温度850℃、GHSV=5000hr-1の条件で処理
した。いずれの場合も反応開始から10h経過後のCH
4転化率は、61.5%(実験条件下でのCH4の平衡転
化率=61.5%)であり、また反応開始から8000
h経過後もCH4の転化率は、61.5%を維持した。
実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状
態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の
析出は認められなかった。
【0061】参考反応例5 反応器に充填する触媒を触媒調製例14で調製したRu
/Rh担持触媒30ccに変えた以外は参考反応例1と
同じ条件で、メタンのH2O/CO2リフォーミング試験
を実施した。反応開始から10h経過後のCH転化率
は、61.5%(実験条件下でのCHの平衡転化率=
61.5%)であり、また反応開始から8000h経過
後もCHの転化率は、61.5%を維持した。実験終
了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状態を調
べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は
認められなかった。
【0062】参考反応例6〜10 触媒調製例18、23、27、28、29で調製したR
h担持触媒30ccを外部加熱式の反応器に充填し、メ
タンのH2O/CO2リフォーミング試験を各触媒に対し
実施した。触媒は、予めH2気流中700℃で1h還元
処理を行った後、CH4:CO2:H2Oモル比=1:
0.5:1の原料ガスを、圧力2.04MPa、反応器
出口ガス温度850℃、GHSV=5000hr-1の条
件で処理した。いずれの場合も反応開始から10h経過
後のCH4転化率は、61.5%(実験条件下でのCH4
の平衡転化率=61.5%)であり、また反応開始から
8000h経過後もCH4の転化率は、61.5%を維
持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出
し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損
傷や炭素の析出は認められなかった。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、触媒金属の担持量が極
く少量でありながら、炭素析出活性が著しく抑制された
安価な炭化水素改質用触媒を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01B 3/40 C01B 3/40 (72)発明者 今川 健一 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA06A BA06B BA08C BA21C BA22C BA29C BB02A BB02B BC10C BC70A BC70B BC71A BC71B BE06C BE08C CC17 EA02Y EB18Y ED03 FA01 FA02 FB14 FB17 FB30 FB35 FB36 FB64 FB70 FC05 FC07 FC08 4G140 EA03 EA05 EA06 EA07 EB16 EC03 EC05 EC07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)成形助剤を含有し、該成形助剤が
    (i)炭素、(ii)炭素数12〜22の脂肪酸又はそ
    のマグネシウム塩、(iii)カルボキシルメチルセル
    ロース又はそのマグネシウム塩及び(iv)ポリビニル
    アルコールの中から選ばれる少なくとも1種であり、か
    つその割合が0.5〜5重量%である酸化マグネシウム
    を混練し、破壊強度が0.3〜1.2kg/mmの成形
    物に成形する第1工程、(B)該第1工程で得られた酸
    化マグネシウム成形体を、1150℃〜1350℃の高
    温で焼成することにより酸化マグネシウム担体を得る第
    2工程、(C)該第2工程で得られた担体酸化マグネシ
    ウムに、水溶性のロジウム化合物及び/又はルテニウム
    化合物を含有する水溶液を用い、ロジウム及び/又はル
    テニウムを金属換算量で10〜5000wtppmの割
    合で担持させた後、乾燥させる第3工程、以上の工程か
    らなることを特徴とする炭化水素の酸化改質用触媒の調
    製方法。
  2. 【請求項2】 該第1工程で用いる成形助剤が炭素であ
    る請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 該第3工程により得られたロジウム及び
    /又はルテニウム担持酸化マグネシウムを焼成する請求
    項1又は2の方法。
  4. 【請求項4】 該第3工程でルテニウムを単独で担持し
    乾燥させた酸化マグネシウムを、空気中で焼成する場合
    は500℃以下の温度で焼成する請求項1または2の方
    法。
  5. 【請求項5】 含炭素有機化合物を触媒の非存在下、反
    応圧力0.6〜7MPaの加圧条件下で酸素と反応さ
    せ、未反応の含炭素有機化合物を含む少なくとも600
    ℃の温度を有する混合ガスを生成させる部分燃焼工程
    と、該未反応の含炭素有機化合物に加圧条件下および酸
    化改質用触媒の存在下で、炭酸ガス及び/又はスチーム
    を反応させる酸化改質工程からなる方法において、該酸
    化改質用触媒として請求項1〜4のいずれかの触媒を用
    い、酸素と含炭素有機化合物の炭素モル比が0.2〜
    0.8で、スチームと含炭素有機化合物の炭素モル比が
    0.0〜2.0で、二酸化炭素と含炭素有機化合物の炭
    素モル比が0.0〜2.0で、反応温度が600〜13
    00℃の条件で反応させることを特徴とするオートサー
    マルリフォーミングによる合成ガスの製造方法。
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