JP4203248B2 - 炭化水素の酸化改質用触媒の調製方法及びその触媒を用いた合成ガスの製造方法 - Google Patents

炭化水素の酸化改質用触媒の調製方法及びその触媒を用いた合成ガスの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素の酸化改質用触媒の調製方法及びその触媒を用いた合成ガスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
酸化改質法(ATR法)により、メタンや天然ガスなどの低級炭化水素ガスから、水素を主成分とするガスや、アンモニア、メタノールおよびFT合成の原料となる合成ガス、あるいはオキソガスを製造できることは、従来より広く知られている。ATR法とは、1つの反応器の中で部分酸化(部分燃焼)反応と触媒によるスチーム及び/又は炭酸ガスリフォーミング(水蒸気及び/又は炭酸ガス改質)反応の両反応を逐次的に起させることにより、部分酸化反応(発熱反応)で発生する反応熱を吸熱反応であるスチーム及び/又は炭酸ガスリフォーミング反応に利用することを特徴とする炭化水素ガスの改質法である。
このATR法では、部分酸化を経たガスは、通常、1,300℃前後の温度で改質触媒層に入り、スチームリフォーミングやシフト反応により水素と一酸化炭素からなる合成ガスとなる。
しかしながら、このように高い温度やスチームの存在下では触媒強度が低下し、触媒の粉化が起こる。また、部分酸化生成物中に存在するコーク前駆体(アセチレンやエチレン等の不飽和炭化水素等)による触媒層でのコーク析出、閉塞が起こり、併せて触媒活性が低下するという問題がある。
「天然ガス化学の新しい動向−合成ガス製造を中心として−」PETROTEC、第17巻第10号、p839(1994年)によれば、ATR触媒は、担体にアルミナを用い、活性金属としてニッケルを担持した触媒を使用しており、炭素析出が起こりやすいという欠点があった。また、炭素析出を抑えようとするために、CaOやMgOを添加することがあるが、その含有量が多くなりすぎると触媒強度が低下するという問題を抱えていた。また、MgO担体のみで打錠成形やプレス成形などで無理に強度を高めると活性が低下するため、高い活性を付与するのが非常に困難になるという問題を同時に抱えていた。
以上のことから理解されるように、この合成ガス製造用触媒に関しては、触媒強度が高く粉化が起りにくく、しかもリフォーミング活性が高く、さらに炭素析出抑制能が著しく高い触媒及びその調製方法の出現が強く望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、触媒強度が極めて高く、高活性で、しかも使用に際しての炭素析出量の少ない炭化水素の酸化改質用触媒の調製方法及びその触媒を用いた合成ガスの製造方法を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明によれば、以下に示す炭化水素の酸化改質用触媒の調製方法およびその触媒を用いる合成ガスの製造方法が提供される。
(1)(A)成形助剤を含有し、該成形助剤が(i)炭素、(ii)炭素数12〜22の脂肪酸又はそのマグネシウム塩、(iii)カルボキシルメチルセルロース又はそのマグネシウム塩及び(iv)ポリビニルアルコールの中から選ばれる少なくとも1種であり、かつ前記成形助剤の割合が0.5〜5重量%である酸化マグネシウムを混練し、破壊強度が0.3〜1.2kg/mmの成形物に成形する第1工程、(B)該第1工程で得られた酸化マグネシウム成形体を、1150℃〜1350℃の高温で焼成することにより担体酸化マグネシウムを得る第2工程、(C)該第2工程で得られた担体酸化マグネシウムに、水溶性のルテニウム化合物あるいは水溶性のルテニウム化合物及びロジウム化合物を含有する水溶液を用い、ルテニウムあるいはルテニウム及びロジウムを金属換算量で10〜5000wtppmの割合で担持させた後、空気中400℃以下200℃以上の温度で焼成する第3工程、以上の工程からなることを特徴とする炭化水素の酸化改質用触媒の調製方法。
)該第1工程で用いる成形助剤が炭素である前記(1)に記載の調製方法。
)含炭素有機化合物を触媒の非存在下、反応圧力0.6〜7MPaの加圧条件下で酸素と反応させ、未反応の含炭素有機化合物を含む少なくとも600℃の温度を有する混合ガスを生成させる部分燃焼工程と、該未反応の含炭素有機化合物に加圧条件下および酸化改質用触媒の存在下で、炭酸ガス及び/又はスチームを反応させる酸化改質工程からなる方法において、該酸化改質用触媒として請求項1又は2のいずれかの調製方法により触媒を得る工程と、酸素と含炭素有機化合物の炭素モル比が0.2〜0.8で、スチームと含炭素有機化合物の炭素モル比が0.0〜2.0で、二酸化炭素と含炭素有機化合物の炭素モル比が0.0〜2.0で、反応温度が600〜1300℃の条件で反応させる工程とを有することを特徴とするオートサーマルリフォーミングによる合成ガスの製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明においては、触媒担体として酸化マグネシウム(以下、単にMgOとも言う)を用いる。
本発明の触媒担体用酸化マグネシウム成形体を製造するには、まず第1工程で、粉末状の酸化マグネシウムに成形助剤を添加し、均一に混合した後、この混合物を所望の形状に成形する。成形助剤としては、(i)炭素(カーボン)、(ii)炭素数12〜22の脂肪酸又はそのマグネシウム塩、(iii)カルボキシルメチルセルロース(CMC)又はそのマグネシウム塩及び(iv)ポリビニルアルコールの中から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いるのが好ましく、特に炭素がコストの点で好ましい。これらの成形助剤は、通常、粉末状で用いられる。
前記炭素としては、グラファイト、カーボンブラック、活性炭などが用いられる。前記脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等が挙げられる。
これらの成形助剤は、酸化マグネシウム粉末を所望の形状に成形する際の結着剤としての役割の他、成形機に流し込む際の潤滑剤として作用する。
また、粉末状酸化マグネシウムの平均粒径は1〜1000μm、好ましくは10〜100μmである。一方、成形助剤の平均粒径は1〜1000μm、好ましくは10〜100μmである。酸化マグネシウムに添加する成形助剤の量は、酸化マグネシウムと成形助剤の合計量に対し、0.5〜5重量%、好ましくは1〜3.5重量%である。1重量%未満では成形後及び焼成後の強度が不足すると共に、成形機に流し込む際に詰まり等を引き起こし好ましくない。また、5重量%を超えると焼成後もなお成形助剤が残存し、強度が不足する場合があり、さらにコストの面からも好ましくない。
【0006】
破壊強度(Crush Strength)とは、圧縮強度とも呼ばれ、“触媒調製(白崎、藤堂編p.23〜24 講談社(1974))”或いは“Catalyst Handbook, J. S. Campbell et al., Springer−Verlag, New York(1970)”に記載されているように、触媒の耐圧強度を表す物性として広く用いられている。一般的には、触媒粒子1個を稜線で接触させ、上方から徐々に荷重を加えて触媒粒子が破壊に至る力を測定する。触媒粒子25個の平均値を持って表し、測定機器としては例えばチャチィロン式硬度計が使用される。本明細書における破壊強度は、触媒粒子25個の半径方向の平均破壊強度(kg)を長さ(高さ)(mm)で割ったものと定義する。
前記酸化マグネシウムと成形助剤との混合物を成形する場合、その成形条件としては、通常、常温で、成形後の破壊強度(Crush Strength)が、0.3〜1.2kg/mm、好ましくは0.5〜0.9kg/mmとなるようにする。0.3kg/mm以下では触媒強度が不足するため好ましくない。1.2kg/mmを超えると成形機の磨耗が激しく、しかも逆に焼成後の強度が不足する場合がある。また、1.2kg/mmより高い破壊強度の成形体に成形すると触媒が所望の活性を示さない。さらにコストの面からも好ましくない。
成形方法としては、一般に、打錠成形法やプレス成形法等が採用されるが、特に成形方法に制限はない。成形体の形状は、特に制約されず、通常の触媒に採用されている形状であればよい。このような形状には、円柱状、中空円筒状等が包含される。中空円筒状の場合、その成形体の寸法は、通常、高さ、3〜30mm、好ましくは5〜25mm、外径、3〜30mm、好ましくは5〜25mm、内径、2〜25mm、好ましくは3〜15mmであるが、触媒床に応じて適宜の形状および寸法を採用すればよい。
【0007】
本発明による前記酸化マグネシウム成形体は、第2工程で1150〜1300℃、好ましくは1200〜1250℃の高温で焼成し、破壊強度(Crush Strength)が、2.5kg/mm以上の担体酸化マグネシウムを製造する。1150℃より高い温度で焼成を行うことで結晶化を促進させることができるので、酸化マグネシウムの破壊強度(Crush Strength)を2.5kg/mm以上とすることができる。前記焼成に際しての雰囲気としては、酸素含有ガス雰囲気が使用されるが、通常、空気が用いられる。焼成時間は1時間以上、好ましくは3時間以上であり、その上限値は特に制約されないが、通常、72時間程度である。この焼成により、成形体中の成形助剤は酸化除去される。
このように焼成した担体MgOは、機械的強度にすぐれ、通常、その破壊強度(Crush Strength)は2.5kg/mm以上となる。その破壊強度の上限値は、通常、5.0kg/mm程度である。
【0008】
前記のようにして得た担体酸化マグネシウムに対しては、第3工程(触媒金属担持工程)において、触媒金属を含む水溶液を用いて触媒金属を担持させる。本発明では、触媒金属としては、ロジウム及び/又はルテニウムが用いられる。
前記担持工程では、触媒金属は水溶液状で担体酸化マグネシウムに担持されるが、この場合の触媒金属は水溶性化合物の形態で用いられる。このようなものとしては、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、有機酸塩(酢酸塩等)、錯塩(キレート)等が挙げられる。
担体MgOに対する触媒金属水溶液の担持には、慣用のスプレー含浸法や、浸漬法、イオン交換法等を用いることができる。
【0009】
本発明においては、担体MgOに対する触媒金属の担持量は、触媒金属換算量で、担体MgOに対して10〜5000wtppm、好ましくは100〜2000wtppmの割合に規定する。触媒金属担持量が前記範囲より多くなると、触媒コストが高くなるとともに、触媒の炭素析出活性が高くなり、触媒の使用に際し、炭素析出量が多くなる。一方、前記範囲より少ないと、十分な触媒活性が得られなくなる。
【0010】
前記のようにして、担体MgOに触媒金属を水溶液状で担持させることによって得られた触媒金属担持MgOは、引き続き乾燥させる。乾燥温度は通常の50〜150℃で、特に制約されない。このようにして得られた乾燥物は、そのまま酸化改質用触媒として用いることができ、さらに焼成して用いることもできる。焼成する場合、焼成雰囲気としては、通常、空気が用いられるが、他のガス(不活性ガス等)であってもよい。焼成温度は、特に制約されないが、通常、1,500℃以下、好ましくは900℃以下である。焼成時間は1時間以上、好ましくは2時間以上、より好ましくは3時間以上であり、その上限値は、特に制約されないが、通常24時間程度である。この2次焼成により、触媒金属が反応にさらに活性な状態となる。前記焼成温度は、150℃以上、好ましくは200℃以上である。ルテニウムを担持させたルテニウム/MgOは、空気中で焼成する場合、400℃以下200℃以上の温度で焼成するのがよい。
【0011】
触媒コストの低減化を図るには、担体に担持させる触媒金属の担持量をできるだけ低減化させると同時に、十分な反応活性を発現するように特別な工夫をすることが必要となる。本発明者らの研究によれば、触媒強度を高めるべく、担体MgOの結晶化を促進することで、MgOの表面に活性金属が効率よく担持される。そのため、担体MgOに対する触媒金属の担持量を10〜5000wtppmと極く少量担持しても、炭化水素の酸化改質用触媒として十分な活性を有する安価な触媒が得られることが見出された。
【0012】
前記のようにして得られる本発明触媒において、その触媒金属担持量は、担体MgOに対して、10〜5000wtppm、好ましくは100〜2000wtppmであり、その破壊強度(Crush Strength)は2.3 kg/mm以上、好ましくは2.5〜3.5kg/mmである。
【0013】
本発明による合成ガスの製造方法は、含炭素有機化合物を触媒の非存在下、反応圧力0.6〜7MPaの加圧条件下で酸素と反応させ、未反応の含炭素有機化合物を含む少なくとも600℃の温度を有する混合ガスを生成させる部分燃焼工程と、該未反応の含炭素有機化合物に酸化改質触媒の存在下、加圧条件で、炭酸ガス及び/又はスチームを反応させる酸化改質工程(合成ガス製造工程)とからなる。
【0014】
前記部分燃焼工程において、その反応圧力は、好ましくは0.6〜3MPaである。含炭素有機化合物に対する酸素の割合は、炭素1モルに対する酸素のモル比[O]/[C]で、0.2〜0.8、好ましくは0.4〜0.6である。
この部分燃焼工程では、未反応の含炭素有機化合物を含む反応混合ガスが生成されるが、この反応混合ガスにおいて、その温度は少なくとも600℃、好ましくは600〜1,500℃、より好ましくは600〜1,300℃である。また、その反応混合ガス中に含まれる未反応の含炭素有機化合物の割合は、0〜60モル%、好ましくは0〜20モル%である。酸素の割合は、0〜10モル%、好ましくは0〜5モル%である。一酸化炭素の割合は1〜40モル%、好ましくは20〜30モル%である。二酸化炭素(CO)の割合は、1〜20モル%、好ましくは1〜10モル%である。
【0015】
前記酸化改質工程において、その反応温度は600〜1300℃、好ましくは600〜1000℃であり、その反応圧力は加圧であり、0.6〜7MPa、好ましくは0.6〜3MPaである。また、この反応を固定床方式で行う場合、そのガス空間速度(GHSV)は1,000〜10,000hr−1、好ましくは2,000〜8,000hr−1である。酸素と含炭素有機化合物の炭素モル比(O/Carbonモル比)は、0.2〜0.8、好ましくは0.4〜0.6で、スチームと含炭素有機化合物の炭素モル比(HO/Carbonモル比)は0.0〜2.0、好ましくは0.8〜1.5で、二酸化炭素と含炭素有機化合物の炭素モル比(CO/Carbonモル比)は0.0〜2.0、好ましくは0.6〜1.5である。
また、本触媒は以下に説明するスチームフォーミングやCOリフォーミングの触媒としても用いることができる。
【0016】
本発明の触媒を用いて合成ガス(水素と一酸化炭素との混合ガス)を製造するには、触媒の存在下において、炭化水素とスチーム及び/又は二酸化炭素(CO)とを反応させる。炭化水素としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ナフサ等の低級炭化水素が用いられるが、好ましくはメタンが用いられる。本発明においては、炭酸ガスを含む天然ガス(メタンガス)を反応原料として有利に用いることができる。
メタンと二酸化炭素(CO)とを反応させる方法(COリフォーミング)の場合、その反応は次式で示される。
【0017】
CH+CO ⇔ 2H+2CO (1)
メタンとスチームとを反応させる方法(スチームリフォーミング)の場合、その反応は次式で示される。
CH+HO ⇔ 3H+CO (2)
メタンの燃焼反応の場合、その反応は次式で示される。
CH+2O ⇔ 2HO+CO (3)
【0018】
本発明において、メタンとスチーム及び二酸化炭素と反応させる反応は、式1と式2の組み合わせ、メタンのオートサーマルリフォーミングは式3と式1及び/又は式2の組み合わせとなる。
【0019】
含炭素有機化合物を触媒の存在下でスチーム及び/又は二酸化炭素と反応させて合成ガスを製造する方法において、その反応温度は600〜1300℃、好ましくは600〜1000℃であり、その反応圧力は加圧であり、0.6〜4MPa、好ましくは0.6〜3MPaである。また、この反応を固定床方式で行う場合、そのガス空間速度(GHSV)は1,000〜10,000hr−1、好ましくは2,000〜8,000hr−1である。該含炭素有機化合物の炭素1モル当たりのスチームは2モル以下、スチーム/二酸化炭素モル比は0.1〜10、好ましくは1〜5である。
【0020】
本発明によりスチームリフォーミングを行う場合、前記のように、原料炭化水素の炭素1モル当りのスチーム(HO)を2モル以下に保持しても、炭素析出を抑制して、工業的に有利に合成ガスを製造することができる。従来の場合には、原料炭化水素の炭素1モル当り2〜5モルのスチームを必要としていたことを考えると、2モル以下のスチームの使用によってリフォーミング反応を円滑に進行させ得ることは、本発明触媒の工業上の大きな利点である。
【0021】
本発明の触媒を用いる前記各種の反応は、固定床方式、流動床方式、懸濁床方式、移動床方式等の各種の触媒方式で実施されるが、好ましくは固定床方式で実施される。
また、本発明の触媒は、前記のようにオートサーマルフォーミング法による合成ガスの製造用触媒として有利に適用されるが、これに限らず、通常のスチームリフォーミング法やCOリフォーミング法による合成ガス製造用触媒として用いることができる。
【0022】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0023】
触媒調製例1
マグネシア粉末と滑達剤カーボン3.0wt%(対マグネシア粉末)を粉砕混合し、破壊強度(Crush Strength)が0.32kg/mmとなるように打錠成形した。触媒形状は、16×16mm(OD16mm、ID8mm)の円柱形タブレットとした。この成形タブレットを空気中に於いて1200℃にて3時間焼成した後(1次焼成後の破壊強度3.2kg/mm)、噴霧法(spray法)でRuを担持した。噴霧法での金属担持は、ドラム型回転器に詰めた焼成MgOを攪拌しながら、霧状の塩化ルテニウム水溶液を吹きつけることにより行った。Ru担持後のMgOは、空気中に於いて120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中390℃にて3h焼成し、Ru担持MgO触媒(Ru担持量は300wtppm、2次焼成後の破壊強度は2.3kg/mm)(触媒No.1)とした。
【0024】
触媒調製例2〜3
触媒調製例1と同様な方法で、打錠成形後の強度及び触媒金属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.2〜3)。
【0025】
触媒調製比較例4〜6
触媒調製例1と同様な方法で、打錠成形後の強度及び触媒金属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.4〜6)。
【0026】
触媒調製例7
触媒調製例1と同様な方法で、1次焼成温度及び触媒金属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.7)。
【0027】
触媒調製比較例8〜10
触媒調製例7と同様な方法で、1次焼成温度及び触媒金属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.8〜10)。
【0028】
触媒調製参考例11
マグネシア粉末と滑達剤カーボン3.0wt%を粉砕混合し、破壊強度(Crush Strength)が0.32kg/mmとなるように打錠成形した。触媒形状は、16×16mm(OD 16mm、ID 8mm)の円柱形タブレットとした。この成形タブレットを空気中に於いて1200℃にて3時間焼成した後(1次焼成後の破壊強度3.2kg/mm)、触媒調製例1と同じ噴霧法(spray法)でRuを担持した。Ru担持後のMgOは、空気中に於いて120℃にて2.5h乾燥、Ru担持MgO触媒(Rh担持量は300wtppm、乾燥後の破壊強度は2.1kg/mm)(触媒No.11)とした。
【0029】
触媒調製参考例12及び触媒調製例13
触媒調製例2と同様な方法で、2次焼成温度及び触媒金属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.12〜13)。
【0030】
触媒調製例14
マグネシア粉末と滑達剤カーボン3.0wt%を粉砕混合し、破壊強度(Crush Strength)が0.96kg/mmとなるように打錠成形した。触媒形状は、16×16mm(OD 16mm、ID 8mm)の円柱形タブレットとした。この成形タブレットを空気中に於いて1200℃にて3時間焼成した後(1次焼成後の破壊強度3.0kg/mm)、触媒調製例1と同じ噴霧法(spray法)で塩化ルテニウム水溶液及び酢酸ロジウム水溶液を噴霧してRu及びRhを担持した。Ru及びRh担持後のMgOは、空気中に於いて120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中350℃にて3h焼成し、Ru/Rh担持MgO触媒(Ru担持量は520wtppm、Rh担持量は540wtppm、2次焼成後の破壊強度は2.9kg/mm)(触媒No.14)とした。
【0031】
触媒調製比較例15〜16
触媒調製例2と同様な方法で、2次焼成温度及び触媒金属担持量を変えて触媒を調製した(触媒No.15〜16)。
【0032】
触媒調製参考例17
マグネシア粉末と滑達剤カーボン3.0wt%を粉砕混合し、破壊強度(Crush Strength)が0.32kg/mmとなるように打錠成形した。触媒形状は、16×16mm(OD 16mm、ID 8mm)の円柱形タブレットとした。この成形タブレットを空気中に於いて1200℃にて3時間焼成した後(1次焼成後の破壊強度3.0kg/mm)、噴霧法(spray法)でRhを担持した。噴霧法での金属担持は、ドラム型回転器に詰めた焼成MgOを攪拌しながら、霧状の酢酸ロジウム水溶液を吹きつけることにより行った。Rh担持後のMgOは、空気中に於いて120℃にて2.5h乾燥、同雰囲気中700℃にて3h焼成し、Rh担持MgO触媒(Rh担持量は370wtppm、2次焼成後の破壊強度は2.3kg/mm)(触媒No.17)とした。
【0033】
触媒調製参考例18〜19
触媒調製参考例17と同様な方法で、打錠成形後の強度及び触媒金属量を変えて触媒を調製した(触媒No.18〜19)。
【0034】
触媒調製比較例20〜22
触媒調製参考例17と同様な方法で、打錠成形後の強度及び触媒金属量を変えて触媒を調製した(触媒No.20〜22)。
【0035】
触媒調製参考例23
触媒調製参考例17と同様な方法で、1次焼成温度及び触媒金属量を変えて触媒を調製した(触媒No.23)。
【0036】
触媒調製比較例24〜26
触媒調製参考例17と同様な方法で、1次焼成温度及び触媒金属量を変えて触媒を調製した(触媒No.24〜26)。
【0037】
触媒調製参考例27〜29
触媒調製参考例18と同様な方法で、2次焼成温度を変えて触媒を調製した(触媒No.27〜29)。
【0038】
触媒調製比較例30
触媒調製参考例27と同様な方法で、2次焼成温度を変えて触媒を調製した(触媒No.30)。
【0039】
前記触媒No.1〜16の性状を表1に示し、触媒No.17〜30性状を表2に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0004203248
【0041】
【表2】
Figure 0004203248
【0042】
反応例1
2つの連結した反応器を用いてオートサーマルリフォーミング試験を行った。第1反応器では、CH:CO:Oモル比=1:0.5:0.25の原料ガスを第2反応器の触媒基準のGHSV=5000hr−1で供給し、圧力2.55MPaで部分燃焼反応を行った。第2反応器では触媒調製例1で調製した触媒30ccの存在下、第1反応器出口ガスのリフォーミング反応を行った。反応条件は、圧力2.55MPa、触媒層出口温度850℃とした。反応開始から10h経過後のCH転化率は、71.8%(実験条件下でのCHの平衡転化率=71.8%)であり、また反応開始から8000h経過後のCHの転化率は、71.8%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
ここで、CH4の転化率は、次式で定義される。
CH4の転化率(%)=(A−B)/A×100
A:原料中のCH4のモル数
B:生成物中のCH4のモル数
なお、Ru単独またはRu/Rh担持触媒の反応例および比較反応例の結果を表3に示す。
【0043】
反応例2〜3
第2反応器の触媒を触媒を触媒調製例2〜3で調製した触媒30ccに変えた以外は反応例1と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。反応開始から10h経過後のCH4転化率は、いずれも71.8%(実験条件下でのCH4の平衡転化率=71.8%)であり、また反応開始から8000h経過後もCH4の転化率は71.8%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
【0044】
比較反応例4〜6
第2反応器の触媒を触媒調製比較例4〜6で調製した触媒30ccに変えた以外は反応例1と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化率71.8%に対し、いずれの場合も反応開始後50時間以内に50数%にまでCH4転化率が低下した。
【0045】
反応例7
反応例1と同じ反応器を用いてオートサーマルリフォーミング試験を行った。第1反応器では、CH4:CO2:H2O:O2モル比=1:0.43:1:0.5の原料ガスを第2反応器の触媒基準のGHSV=5000h-1で供給し、圧力2.55MPaで部分燃焼反応を行った。第2反応器では触媒調製例7で調製した触媒30ccの存在下、第1反応器出口ガスのリフォーミング反応を行った。反応条件は、圧力2.55MPa、触媒層出口温度850℃とした。反応開始から10h経過後のCH4転化率は、87.2%(実験条件下でのCH4の平衡転化率=87.2%)であり、また反応開始から8000h経過後もCH4の転化率は、87.2%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
【0046】
比較反応例8〜10
第2反応器の触媒を触媒調製比較例8〜10で調製した触媒30ccに変えた以外は反応例7と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化率87.2%に対し、いずれの場合も反応開始後20時間で約70%にまでCH4転化率が低下した。
【0047】
参考反応例11〜12及び反応例13〜14
第1反応器での原料ガスを、CH4:CO2:H2O:O2モル比=1:1.73:1:0.5に変え、第2反応器の触媒を触媒調製参考例11〜12及び触媒調製例13〜14で調製した触媒30ccに変えた以外は反応例7と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。反応開始から10h経過後のCH4転化率は、いずれも93.7%(実験条件下でのCH4の平衡転化率=93.7%)であり、また反応開始から8000h経過後もCH4の転化率は、93.7%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
【0048】
比較反応例15〜16
第2反応器の触媒を触媒調製比較例15〜16で調製した触媒30ccに変えた以外は反応例11と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化率93.7%に対し、いずれの場合も反応開始後10〜20時間で約74%にまでCH4転化率が低下した。
【0049】
参考反応例17〜19
第2反応器の触媒を触媒調製参考例17〜19で調製した触媒30ccに変えた以外は反応例1と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。反応開始から10h経過後のCH4転化率は、いずれも71.8%(実験条件下でのCH4の平衡転化率=71.8%)であり、また反応開始から8000h経過後もCH4の転化率は、71.8%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
【0050】
比較反応例20〜22
第2反応器の触媒を触媒調製比較例20〜22で調製した触媒30ccに変えた以外は反応例17と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化率71.8%に対し、いずれの場合も反応開始後50時間以内で53〜55%にまでCH4転化率が低下した。
【0051】
参考反応例23
第1反応器での原料ガスを、CH4:CO2:H2O:O2モル比=1:0.43:1:0.5に変え、第2反応器の触媒を触媒調製参考例23で調製したRh担持触媒30ccに変えた以外は反応例7と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。反応開始から10h経過後のCH4転化率は、いずれも87.2%(実験条件下でのCH4の平衡転化率=87.2%)であり、また反応開始から8000h経過後もCH4の転化率は、87.2%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
【0052】
比較反応例24〜26
第2反応器の触媒を触媒調製比較例24〜26で調製した触媒30ccに変えた以外は反応例23と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化率87.2%に対し、いずれの場合も反応開始後50時間以内で約70%にまでCH4転化率が低下した。
【0053】
参考反応例27〜29
第1反応器での原料ガスを、CH4:CO2:H2O:O2モル比=1:1.73:1:0.5に変え、第2反応器の触媒を触媒調製参考例27〜29で調製したRh担持触媒30ccに変えた以外は反応例11と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。反応開始から10h経過後のCH4転化率は、いずれも93.7%(実験条件下でのCH4の平衡転化率=93.7%)であり、また反応開始から8000h経過後もCH4の転化率は、93.7%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
【0054】
比較反応例30
第2反応器の触媒を触媒調製比較例30で調製した触媒30ccに変えた以外は反応例27と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化率93.7%に対し、反応開始後50時間以内で約74%にまでCH4転化率が低下した。
【0055】
前記反応例No.1〜16の結果を表3に対し、前記反応例No.17〜30の結果を表4に示す。
【0056】
【表3】
Figure 0004203248
【0057】
【表4】
Figure 0004203248
【0058】
触媒調製比較例31
改質触媒として通常用いられるニッケル担持アルミナ(Ni/Al3)触媒を次のように調製した。水酸化アルミニウム(日本ケッチェン製)を空気中650℃で1.5時間焼成し、これを1/8インチのペレットに造粒してアルミナ担体とした。次いで、このアルミナ担体を硝酸ニッケル水溶液(Ni含有量8.5重量%)に20時間浸漬してNiを担体に平衡吸着させた後、このNi吸着アルミナ担体を濾過した。これを空気中35℃で24時間乾燥し、さらに空気中650℃で3時間焼成してNi担持アルミナ触媒を得た。この触媒は、NiをNi金属として担体Al3に対して15重量%含有し、その表面積は100m2/gであった。
【0059】
比較反応例31
第2反応器の触媒を触媒調製比較例31で調製したニッケル担持アルミナ触媒30ccに変えた以外は反応例1と同じ条件でオートサーマルリフォーミング試験を行った。平衡転化率71.8%に対し、反応開始から10h経過後のCH4転化率は56%と急速に低下した。実験終了後に反応器を開放し、触媒を抜き出して調べたところ、触媒表面は黒変しており、炭素析出が認められた。
【0060】
参考反応例1〜4
触媒調製例2、7、13及び触媒調製参考例12で調製したRu担持触媒30ccを外部加熱式の反応器に充填し、メタンのH2O/CO2リフォーミング試験を各触媒に対し実施した。触媒は、予めH2気流中700℃で1h還元処理を行った後、CH4:CO2:H2Oモル比=1:0.5:1の原料ガスを、圧力2.04MPa、反応器出口ガス温度850℃、GHSV=5000hr-1の条件で処理した。いずれの場合も反応開始から10h経過後のCH4転化率は、61.5%(実験条件下でのCH4の平衡転化率=61.5%)であり、また反応開始から8000h経過後もCH4の転化率は、61.5%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
【0061】
参考反応例5
反応器に充填する触媒を触媒調製例14で調製したRu/Rh担持触媒30ccに変えた以外は参考反応例1と同じ条件で、メタンのH2O/CO2リフォーミング試験を実施した。
反応開始から10h経過後のCH転化率は、61.5%(実験条件下でのCHの平衡転化率=61.5%)であり、また反応開始から8000h経過後もCHの転化率は、61.5%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
【0062】
参考反応例6〜10
触媒調製参考例18、23、27、28、29で調製したRh担持触媒30ccを外部加熱式の反応器に充填し、メタンのH2O/CO2リフォーミング試験を各触媒に対し実施した。触媒は、予めH2気流中700℃で1h還元処理を行った後、CH4:CO2:H2Oモル比=1:0.5:1の原料ガスを、圧力2.04MPa、反応器出口ガス温度850℃、GHSV=5000hr-1の条件で処理した。いずれの場合も反応開始から10h経過後のCH4転化率は、61.5%(実験条件下でのCH4の平衡転化率=61.5%)であり、また反応開始から8000h経過後もCH4の転化率は、61.5%を維持した。実験終了後、反応器を開放して触媒を抜き出し、その状態を調べたが、充填時と変わらず、触媒の損傷や炭素の析出は認められなかった。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、触媒金属の担持量が極く少量でありながら、炭素析出活性が著しく抑制された安価な炭化水素改質用触媒を得ることができる。

Claims (3)

  1. (A)成形助剤を含有し、該成形助剤が(i)炭素、(ii)炭素数12〜22の脂肪酸又はそのマグネシウム塩、(iii)カルボキシルメチルセルロース又はそのマグネシウム塩及び(iv)ポリビニルアルコールの中から選ばれる少なくとも1種であり、かつ前記成形助剤の割合が0.5〜5重量%である酸化マグネシウムを混練し、破壊強度が0.3〜1.2kg/mmの成形物に成形する第1工程、(B)該第1工程で得られた酸化マグネシウム成形体を、1150℃〜1350℃の高温で焼成することにより担体酸化マグネシウムを得る第2工程、(C)該第2工程で得られた担体酸化マグネシウムに、水溶性のルテニウム化合物あるいは水溶性のルテニウム化合物及びロジウム化合物を含有する水溶液を用い、ルテニウムあるいはルテニウム及びロジウムを金属換算量で10〜5000wtppmの割合で担持させた後、空気中400℃以下200℃以上の温度で焼成する第3工程、以上の工程からなることを特徴とする炭化水素の酸化改質用触媒の調製方法。
  2. 該第1工程で用いる成形助剤が炭素である請求項1に記載の調製方法。
  3. 含炭素有機化合物を触媒の非存在下、反応圧力0.6〜7MPaの加圧条件下で酸素と反応させ、未反応の含炭素有機化合物を含む少なくとも600℃の温度を有する混合ガスを生成させる部分燃焼工程と、該未反応の含炭素有機化合物に加圧条件下および酸化改質用触媒の存在下で、炭酸ガス及び/又はスチームを反応させる酸化改質工程からなる方法において、該酸化改質用触媒として請求項1又は2のいずれかの調製方法により触媒を得る工程と、酸素と含炭素有機化合物の炭素モル比が0.2〜0.8で、スチームと含炭素有機化合物の炭素モル比が0.0〜2.0で、二酸化炭素と含炭素有機化合物の炭素モル比が0.0〜2.0で、反応温度が600〜1300℃の条件で反応させる工程とを有することを特徴とするオートサーマルリフォーミングによる合成ガスの製造方法。
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