JP2003151031A - プリント端末 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】画像データの読み取り不良に対処でき、又、ユ
ーザ側が不利益を被ることを抑制できるプリント端末を
提供する。 【解決手段】画像データのフォーマットが対応していな
いなどの理由により、画像データの読み取りを行えない
ような場合、液晶ディスプレイが、画像データを読み取
れない原因を表示すると共に、料金返却部が、すでに徴
収した料金を払い戻すので、プリント料金の一部又は全
部を支払ったにもかかわらず、所定のプリントサービス
が受けられなかった場合におけるユーザ側の不利益を自
動的に回避することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、メディアから読み
取った画像データに基づきプリントを作成するプリント
端末に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、デジタルスチルカメラに代表され
るデジタル画像データを記憶できる撮像装置は、画像処
理技術の向上により、めざましい勢いで普及している。
特に、デジタルスチルカメラは、液晶ディスプレイを装
備しているため、撮ったその場で画像を確認でき、ある
いは不要な画像は消去できるといった長所がある。又、
デジタル画像データは、ネットワークを通じて全世界に
送信できるという長所があるため、デジタルスチルカメ
ラ及びそれに類する撮像装置は、今後ますます普及する
と考えられる。

【０００３】しかるに、デジタルスチルカメラで撮影し
た画像を鑑賞する場合、デジタルスチルカメラに装備さ
れた液晶ディスプレイでは、一般的に画面が小さすぎて
表示された画像を見にくいという問題がある。一方、パ
ソコンのディスプレイなどに表示させれば、大画像を鑑
賞できることにはなるが、パソコンを常に使用できると
は限らないし、画像データの読み込みなどの処理が面倒
である。

【０００４】これに対し、画像データに基づいて、写真
のごときプリントを形成すれば、取り扱いが容易とな
り、アルバムに整理することで、大量の画像でも短時間
で鑑賞することができるという利点がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、画像データ
に基づいてプリントを得る場合の一つの態様は、家庭用
プリンタを用いて、ユーザ自ら画像をプリントすること
である。かかる態様によれば、ユーザは、好きな時間に
好きな枚数だけプリントを行うことができ、また画像処
理を駆使することによって、自分の好みの画像を得るこ
とができる等の利点がある。しかしながら、家庭用プリ
ンタを所有していないユーザや、家庭用プリンタを有し
ていても、その使い方に習熟していないユーザも数多く
存在する。

【０００６】そのように家庭用プリンタを駆使できない
ユーザは、画像データに基づきプリントを所望する場
合、ラボなどのプリントショップにプリントを依頼する
こととなる。しかるに、プリントショップにプリントを
依頼すると、プロの手による高画質なプリントは得られ
るものの、仕上がりまでにある程度日数を必要とするた
め、手軽にプリント注文ができないという問題がある。
近年においては、ネットワークを通じて、２４時間プリ
ント注文を行えるシステムも確立されてきてはいるが、
ネットワークを通じてプリント注文を行うことを疎まし
く思うユーザも又、相当数存在すると考えられる。

【０００７】このような背景から、コンビニエンススト
アやテーマパーク、あるいは観光地などに無人のプリン
ト装置を設置することが考えられている。かかるプリン
ト装置は、ユーザが画像データを記憶したメディアを所
定の箇所に挿入することで、自動的に且つ比較的迅速に
所望の画像プリントを容易に得ることができるというも
のである。

【０００８】しかるに、そのようなプリント装置は、そ
のプリント装置を管理する管理者から離れた場所に設置
されることが多いため、トラブルが生じても、管理者が
直ちに対処できないという問題がある。従って、そのよ
うなプリント装置については、トラブルを未然に防ぐ機
能が必要といえる。

【０００９】例えば、現在、メディアに記憶される画像
データとしては、種々のフォーマットが知られており、
更に、技術の発達につれて新たなフォーマットが今後開
発される可能性は高い。かかる場合、過去のすべてのフ
ォーマットについて、画像データを読み取れるようにす
ると、プリント装置のコストが顕著に増大する。一方、
コストを抑えるべくプリント装置側で画像データを読み
取れるフォーマットを制限するにしても、ユーザがどの
ようなフォーマットの画像データを持参するか予測不可
能であり、ユーザが持参した画像データのフォーマット
がプリント装置で受け付けることができないものであれ
ば、画像データの読み込みを適切に行えないという問題
がある。

【００１０】一方、以上のようなプリント装置におい
て、ユーザが指定の料金を支払わないことによる不利益
を防止するために、前金制でプリント作成を行うことも
考えられている。しかるに、画像データの読み取りがで
きなかった場合にも、指定の料金を徴収するのでは、ユ
ーザの不利益が過大となって好ましくない。

【００１１】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、画像データの読み取り不良に対
処でき、又、ユーザ側が不利益を被ることを抑制できる
プリント端末を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】第１の本発明のプリント
端末は、メディアに記憶された画像データに基づいてプ
リントを作成するプリンタユニットと、前記画像データ
をメディアから読み取る読取手段と、料金を返却する返
却手段と、前記読取手段がメディアから画像データを読
み取れなかった場合、画像データを読み取れない原因を
表示する表示手段と、すでに徴収した料金を払い戻す返
却手段と、を有するので、例えば画像データのフォーマ
ットが対応していないなどの理由により、画像データの
読み取りを行えないような場合、前記表示手段が、画像
データを読み取れない原因を表示すると共に、前記返却
手段が、すでに徴収した料金を払い戻すので、プリント
料金の一部又は全部を支払ったにもかかわらず、所定の
プリントサービスが受けられなかった場合における顧客
すなわちユーザ側の不利益を自動的に回避することがで
きる。ここで、「メディア」とは、画像データが記憶で
きるものであれば、その形状・名称にこだわらない。

【００１３】第２の本発明のプリント端末は、メディア
に記憶された画像データに基づいてプリントを作成する
プリンタユニットと、前記画像データをメディアから読
み取る読取手段と、すでに徴収した料金を払い戻す返却
手段と、前記読取手段がメディアから画像データを読み
取れなかった場合、前記返却手段に、すでに徴収した料
金を払い戻すように指示する指示手段と、を有するの
で、プリント料金の一部又は全部を支払ったにもかかわ
らず、所定のプリントサービスが受けられなかった場合
におけるユーザ側の不利益を、ユーザが前記指示手段を
動作させることにより回避することができる。

【００１４】第３の本発明のプリント端末は、メディア
に記憶された画像データに基づいてプリントを作成する
プリンタユニットと、前記画像データをメディアから読
み取る読取手段と、前記読取手段がメディアから画像デ
ータを読み取れなかった場合、メディアを取り出すこと
を促す表示を行う表示手段と、を有するので、かかる表
示により、ユーザは画像データの読み込みが行えない可
能性があることを早期に判断でき、無駄な時間を浪費す
ることを抑制できる。

【００１５】又、すでに徴収した料金を払い戻す返却手
段と、前記返却手段に、すでに徴収した料金を払い戻す
ように指示する指示手段と、を有すると、プリント料金
の一部又は全部を支払ったにもかかわらず、所定のプリ
ントサービスが受けられなかった場合におけるユーザ側
の不利益を回避することができる。

【００１６】更に、外部より情報を入力可能な通信手段
を有すると、外部のサーバ等から情報を受け取ること
で、画像処理アプリケーション等を更新でき、それによ
り新たなフォーマットの画像データを、かかるプリント
端末で取り扱えるようにすることで、顧客のニーズに迅
速に対応させることができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、実施の形態を参照して本発
明を説明する。図１は、本実施の形態にかかるインクジ
ェットプリンタであるプリント端末の斜視図である。図
２は、図１のプリント端末を垂直に切断して側方から見
た図である。プリント端末１００は、街中や、テーマパ
ーク、観光地などの無人ボックスに置かれると好ましい
が、コンビニエンスストアの店内等に設置されてもかま
わない。

【００１８】図１において、プリント端末１００は、筐
体１００Ａによって囲われており、正面上部に液晶ディ
スプレイ１０１を備え、その右方にコイン投入口１０２
を配置し、液晶ディスプレイ１０１の下方に、異なるメ
ディアに対応する複数のメディア挿入口１０５、キー操
作部１０３，及びコイン返却口１０２ａを備え、それら
の下方にプリント取り出し口１０４を備えている。液晶
ディスプレイ１０１は、タッチパネル式であり、画面上
を押すことで任意の入力を行える。

【００１９】図２において、プリント端末１００の筐体
１００Ａ内部には、背面側（図２で右方）に、媒体とし
ての用紙の貯蔵部１０７が配置され、そこから正面側及
び下方側に、用紙を搬送するための搬送部１０８が延在
している。搬送部１０８の末端近傍には、用紙にプリン
トを行うインクジェット式のプリンタユニット１０９が
配置されている。図示に関わらず、ヘッドから用紙に向
かうインクの吐出方向は、重力方向であると好ましい
が、それに限定されることはない。プリンタユニット１
０９に隣接して、用紙をカットするためのカッタ１１９
が配置されている。カッタ１１９によりカットされたプ
リントされた用紙は、保存部１０６に保存される。保存
部１０６は、適宜プリント取り出し口１０４に接近する
ことで、そこを介してユーザがプリントを取り出すこと
ができるようになっている。図に示すように、メディア
読取部１０５Ａは、挿入口１０５の奥にそれぞれ配置さ
れている。

【００２０】更に、プリント端末１００の筐体１００Ａ
内部には、制御部１１０が配置されている。プリント端
末１００の制御ブロック図である図３に示すように、制
御部１１０は、プリンタユニット１０９，搬送部１０
８，メディア読取部１０５Ａ，液晶ディスプレイ１０
１，保存部１０６、料金返却部１１２に接続され、これ
らを制御するようになっている。又、制御装置である制
御部１１０は、通信手段であるルータＲに接続されてお
り、ネットワークＷＡＮを介して、管理者が管理するサ
ーバＳに情報伝達可能に接続されている。

【００２１】次に、本実施の形態にかかるプリント端末
１００の動作について、図６のフローチャートを参照し
て説明する。デジタルスチルカメラ等で被写体を撮影し
たユーザは、プリント端末１００でプリントを所望する
場合、画像データを記憶したメディアを抜き取り、プリ
ント端末１００のメディア挿入口１０５のいずれかに装
填する準備を行う。

【００２２】ここで、ユーザは、まず規定の料金（例え
ば５００円）を投入し、メディア挿入口１０５に、対応
するメディアを挿入する。それに応じて、読取手段であ
るメディア読取部１０５Ａは、そのメディアから画像デ
ータの読み取りを開始する（ステップＳ１０１）。ステ
ップＳ１０２で、メディアからデータ（画像データを含
む）の読み取りを行えないと判断した場合、制御部１１
０は、画像データのフォーマットが対応していないなど
の理由により、画像データの読み込み不良が発生したと
判断する。かかる場合、制御部１１０は、図４に示す表
示を、液晶ディスプレイ１０１に行わせる（ステップＳ
１０３）。

【００２３】図４に示す画面においては、ユーザが投入
した金額（５００円）と、画像データの読み込みが行え
ないことを示す表示、及び画像データの読み込みを行え
ない理由と考えられる事項が表示されている。又、ユー
ザに対して、処理を中止したい場合、所定のボタンを押
すよう促す表示（すなわちメディアを取り出すことを促
す表示）と、メディア取出ボタンＬ１と、料金返却ボタ
ンＬ２とが表示されている。ステップＳ１０４で、ユー
ザがメディア取出ボタンＬ１を押したと判断すると、制
御部１１０は、メディア読取部１０５Ａからメディアを
離脱させて取出位置へ移動させる。かかる場合、別のメ
ディアを挿入して、処理の続行が可能であるので、ステ
ップＳ１０７でユーザの新たなメディア装填を待ち、フ
ローをステップＳ１０１へと戻す。又、ステップＳ１０
４で、ユーザがメディア取出ボタンＬ１を押さないと判
断し、且つステップＳ１０５で、ユーザが料金返却ボタ
ンＬ２を押したと判断すると、制御部１１０は、返却手
段である料金返却部１１２（図２）を動作させ、支払っ
た料金を返却口１０２ａに戻す（ステップＳ１０８）。
かかる場合も、メディアは取り出される（ステップＳ１
０９）。ここで、液晶ディスプレイ１０１が、メディア
を取り出すことを促す表示を行う表示手段、及び画像デ
ータを読み取れない原因を表示する表示手段、並びに、
返却手段としての料金返却部１１２に、すでに徴収した
料金を払い戻すように信号を入力する（すなわち指示す
る）指示手段を構成する。

【００２４】一方、ステップＳ１０２で、画像データの
読み込みが行えた場合、制御部１１０は、図５に示す画
面を表示することでプリント注文データの作成準備を行
う。図５に示すように、メディアから読み出された画像
データは、ここでは５枚のサムネール画像Ｇ１〜Ｇ５と
して、液晶ディスプレイ１０１に表示される。また、デ
フォルト値として、「プリント枚数：１，プリントサイ
ズ：Ｌ（版）」の情報が、サムネール画像Ｇ１〜Ｇ５の
下に、それぞれ表示される。ここで、ユーザがプリント
枚数またはプリントサイズを変更したい場合、画像選択
キーＫ１により、いずれかの画像を指定し、且つ変更キ
ーＫ２により、所望のプリント枚数またはプリントサイ
ズに変更できる。プリントが不要であれば、プリント枚
数をゼロとすればよい。所望のプリント枚数及びサイズ
を設定した後、確定キーＫ３を押すことで、制御部１１
０は、プリント注文の受付を完了し、プリント注文デー
タが作成され（ステップＳ１１０）、プリンタユニット
１０９によりプリント作成を実行する（ステップＳ１１
１）。

【００２５】上述の実施の形態の変形例として、メディ
アより画像データの読み取りを行えなかった場合、制御
部１１０は、自動的にメディアを取り出し位置へと移動
させるか、図４に示す表示を行わせることなく、自動的
に料金返却部１１２に、ユーザがすでに支払った料金を
返却させるようにしてもよい。

【００２６】尚、ルータＲを介して、制御部１１０は、
外部のサーバＳから、例えば画像データの新たなフォー
マットに対応した画像処理等のアプリケーションを受信
して、プリント端末１００で取り扱える画像データのフ
ォーマットを適宜更新できる。又、プリント端末の動作
状況に関する情報が、制御部１１０からルータＲを介し
てサーバＳに送信され、サーバＳ側では、プリント端末
１００の動作状況を逐次監視できるようになっている。
制御部１１０とサーバＳとで監視装置を構成する。

【００２７】

【発明の効果】本発明によれば、画像データの読み取り
不良に対処でき、又、ユーザ側が不利益を被ることを抑
制できるプリント端末を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施の形態にかかるプリント端末の斜視図で
ある。

【図２】図１のプリント端末を垂直に切断して側方から
見た図である。

【図３】プリント端末１００の制御ブロック図である。

【図４】画像データを読み取れない場合に、液晶ディス
プレイ１０１により表示される画面の例である。

【図５】液晶ディスプレイ１０１によるプリント注文画
面の表示例である。

【図６】制御部１１０の制御動作を示すフローチャート
である。

【符号の説明】

１００ プリント端末 １００Ａ 筐体 １０１ 液晶ディスプレイ １０２ コイン投入口 １０３ キー操作部 １０４ プリント取り出し口 １０５ メディア挿入口 １０５Ａ メディア読取部 １０６ 保存部 １０７ 貯蔵部 １０８ 搬送部 １０９ プリンタユニット １１０ 制御部 １１２ 料金返却部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 メディアに記憶された画像データに基づ
   いてプリントを作成するプリンタユニットと、 前記画像データをメディアから読み取る読取手段と、 料金を返却する返却手段と、 前記読取手段がメディアから画像データを読み取れなか
   った場合、画像データを読み取れない原因を表示する表
   示手段と、 すでに徴収した料金を払い戻す返却手段と、を有するこ
   とを特徴とするプリント端末。
2. 【請求項２】 メディアに記憶された画像データに基づ
   いてプリントを作成するプリンタユニットと、 前記画像データをメディアから読み取る読取手段と、 すでに徴収した料金を払い戻す返却手段と、 前記読取手段がメディアから画像データを読み取れなか
   った場合、前記返却手段に、すでに徴収した料金を払い
   戻すように指示する指示手段と、を有することを特徴と
   するプリント端末。
3. 【請求項３】 メディアに記憶された画像データに基づ
   いてプリントを作成するプリンタユニットと、 前記画像データをメディアから読み取る読取手段と、 前記読取手段がメディアから画像データを読み取れなか
   った場合、メディアを取り出すことを促す表示を行う表
   示手段と、を有することを特徴とするプリント端末。
4. 【請求項４】 すでに徴収した料金を払い戻す返却手段
   と、前記返却手段に、すでに徴収した料金を払い戻すよ
   うに指示する指示手段と、を有することを特徴とする請
   求項３に記載のプリント端末。
5. 【請求項５】 外部より情報を入力可能な通信手段を有
   することを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載
   のプリント端末。