JP2003149388A - コンクリートガラ廃棄物の除染処理方法 - Google Patents

コンクリートガラ廃棄物の除染処理方法

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JP2003149388A
JP2003149388A JP2001342605A JP2001342605A JP2003149388A JP 2003149388 A JP2003149388 A JP 2003149388A JP 2001342605 A JP2001342605 A JP 2001342605A JP 2001342605 A JP2001342605 A JP 2001342605A JP 2003149388 A JP2003149388 A JP 2003149388A
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Fumio Takano
文夫 高野
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Nuclear Fuel Industries Ltd
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Nuclear Fuel Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンクリートガラ廃棄物の除染を簡単に、かつ
低コストで効率よく可能ならしめて除染効果を達成す
る。 【解決手段】ウランで汚染されたコンクリートガラを水
洗し、ガラ表面の粉粒や異物を洗い流した後、予め酸化
剤浸槽5に浸漬し、ガラ表面を酸化反応させて有機酸の
ウラン浸出作用を助長させ、次いで有機酸浸槽7に浸漬
してガラ表面のウランを浸出し除去する。なお、酸化剤
浸槽,有機酸浸槽における酸化剤溶液濃度,有機酸溶液
濃度ならびに処理時間はα線量測定におけるα値が所定
値以下、好ましくはBG(5cpm)になるよう考慮し
て決める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ウラン加工施設は、通常、厚
いコンクリートで施工されているため、その施設の改造
あるいは施設の解体に当たってはウランで汚染したコン
クリートガラ廃棄物が発生する。本発明は、このコンク
リートガラ廃棄物の除染処理を酸浸出で簡単に効率よく
除染する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ウラン加工施設は、改造あるいは解体に
あたって上記の如くウランで汚染したコンクリートガラ
廃棄物(以下、単にコンクリートガラ又は単にガラとい
う)を発生するが、従来のコンクリート廃棄物の除染処
理方法は、建屋(床,壁)を対象としているため、解体
する前のコンクリート状態(床,壁)における除染技術
はあっても解体後のコンクリートガラの除染技術は皆無
であり、単にドラム缶に詰めて保管管理している状況で
ある。
【0003】通常、原子力業界では固体廃棄物の化学除
染は硝酸が一般的であるが、コンクリートは硝酸に弱
く、過度に溶解されて上記コンクリートガラの除染処理
には適用することはできない。一方、近年、この硝酸態
窒素による深刻な水環境汚染が我が国を含め世界的に問
題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如くコンクリー
トガラ廃棄物の除染処理には適切な方法がなく、また硝
酸態窒素による水環境汚染が問題となっている現状に着
目し、本発明は特に水環境に負荷の少ない有機酸を用い
ることを見出すことにより、コンクリートガラ廃棄物の
除染を酸浸出で簡単に、かつ効率よく可能ならしめて、
除染効果を向上することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的に適合す
る本発明のコンクリートガラ廃棄物の除染処理方法は、
基本的にウラン汚染コンクリートガラを先ず酸化剤溶液
に浸漬して前処理し、該ガラ表面のウラン汚染物を酸化
反応させた後、有機酸溶液に浸漬してガラ表面のウラン
汚染物を浸出し除染することにあり、より詳しくは、ウ
ランで汚染されたコンクリートガラを水洗し、ガラ表面
の粉粒や異物を洗い流した後、酸化剤溶液に浸漬してガ
ラ表面を酸化反応させ、次いで、有機酸溶液に浸漬して
ガラ表面のウラン汚染物を浸出,除染し、その後、洗浄
によりガラ表面の酸浸液を洗い流し、水切り,乾燥する
ことからなる。
【0006】請求項3は上記処理における酸化剤溶液,
有機酸溶液の好ましい濃度,処理時間であり、酸化剤溶
液濃度は3±2容量%,有機酸濃度は5±2重量%に保
持し、夫々略50時間程度の浸漬処理することが効果的
である。請求項4は上記処理におけるコンクリートガラ
の収納手段であり、網籠からなるガラ収納容器に収納し
て、水洗,酸化剤溶液浸漬,有機酸溶液浸漬を順次行う
ことを特徴としている。
【0007】請求項5,6は上記コンクリートガラの除
染処理に使用される酸化剤ならびに有機酸に係り、先
ず、酸化剤としては過マンガン酸ナトリウム,過酸化水
素,過塩素酸ナトリウムから選ばれた酸化剤が用いら
れ、有機酸としては酢酸,蓚酸,クエン酸から選ばれた
有機酸が用いられること、なかでも特に酸化剤が過酸化
水素であり、有機酸が蓚酸である組み合わせは最も有用
であることを夫々特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、更に本発明の具体的実施の
形態について詳述する。
【0009】本発明は従来の廃棄物除染処理の知見や特
性を活用し、さらにその効果を高める方策により成り立
った方法であり、その要点は有機酸浸出の前処理として
酸化剤にドブ漬けし、コンクリートガラ表面のウラン汚
染物を充分に酸化反応させることにある。
【0010】図1は本発明コンクリートガラ廃棄物の除
染処理に利用される設備の概要を示し、図において1は
コンクリートガラを分類,破砕し、ガラ収納容器である
網籠2(通常0.6m四方)へガラ(巾6cm以下)を
収納する取扱ボックス、3は前記コンクリートガラを収
納した網籠2を浸し、ガラ表面の粉粒やゴミ等を洗い流
す水槽(略1m四方)、4は前記粉粒やゴミ等を分離除
去し、水質を管理する水質管理機器、5は前記ガラを収
納した網籠2を浸漬し、ガラ表面を酸化反応させる酸化
剤浸槽、6は酸化剤溶液濃度や濁りの液質を管理する酸
化剤液管理機器、7は前記表面が酸化反応されたガラを
収納した網籠を浸漬し、ガラ表面のウラン汚染物を浸出
し、除染する有機酸浸槽、8は上記有機酸浸槽7の有機
酸溶液濃度や濁りの液質を管理する有機酸液管理機器,
9は前記有機酸浸槽7から出した網籠を置き水切りや洗
浄をするバット、10は水切り,洗浄したガラ表面のα
線量を円盤,ベルト方式で測定する線量測定機器であ
り、本発明除染処理はそれらが順次、配設された除染処
理設備によって処理が進められる。
【0011】次に上記図示設備を用いてウラン汚染され
たコンクリートガラを処理する工程について説明する
と、先ず汚染されたコンクリートガラは、これを網籠に
収納し、天井クレーン11によって該網籠を搬送して、
爾後の酸浸液を汚さず効用を保持させるため水槽3でガ
ラ表面の粉粒や異物を洗い流す。そして、次に液管理機
器6によって管理された酸化剤浸槽5に前記水洗された
ガラを含む網籠を浸し、次の有機酸のウラン浸出作用を
助長せしめた後、有機酸管理機器8によって溶液濃度や
濁りが管理されている有機酸浸槽7に浸漬する。この場
合、有機酸浸槽7に浸漬されたガラは酸化剤浸槽5によ
りウラン浸出作用を助長するよう前処理されているの
で、有機酸のウラン浸出作用は助長されて槽内にウラン
を浸出し、効果的に除染することができる。なお、酸化
剤浸槽5,有機酸浸槽7における液濃度は酸化剤,有機
酸の安全性ならびにコンクリートガラの汚染レベル(α
値:≦1Kcpm)を考慮して決められる。
【0012】かくして除染されたガラはその後、バット
9においてガラ表面の酸浸液を洗い流し、乾燥工程に付
して水分を除去し、乾燥する。なお、乾燥したガラはそ
の後、線量測定機器10でガラ表面のα線量を測定し、
所定のα値以下、好ましくは5cpm(バックグラン
ド、以下、BGと記す)にあることを確認し、除染コン
クリートガラとして爾後の処理に付す。以上の本発明の
除染処理においてガラ表面の酸化反応(漂白,活性,酸
化)により予め有機酸のウラン浸出作用を助長せしめた
後、有機酸浸槽に浸し、ウランを浸出せしめることは極
めて重要である。
【0013】なお、本発明において使用される酸化剤と
しては過マンガン酸ナトリウム,過酸化水素,過塩素酸
ナトリウム等が挙げられ、また、有機酸としては酢酸,
蓚酸,クエン酸等が挙げられ、適宜組み合わせて使用可
能であるが、最も効率よく除染できて水環境に負荷の少
ない組み合わせは過酸化水素と蓚酸であり、最も実用的
である。
【0014】
【実施例】以下、更に本発明の実施例を説明する。下記
コンクリートガラ等を試料として本発明方法による試験
と比較試験を行った。 (試料)コンクリートガラ 寸法;巾6cm×厚さ1cm 重量;60〜80g 汚染;50〜300cpm(α値)粉粒 ガラの削れ粒,粉砕粉
【0015】(1)本発明による試験 試験は、実廃棄物処理を想定し、前記ガラ3試料(酸浸
状態粗密)、前記粉粒1試料を全て同じ条件で実施し
た。その除染状況は、表1に示すように全てバックグラ
ンド(以下、BGと称す)と良い結果を得られ、除染目
的を達成することができた。
【0016】
【表1】
【0017】(2)比較試験 ガラ除染に従来技術なし。従って、比較に金属除染液と
一般的な硝酸を代用した。その除染状況は、表2に示す
如くであり、試料は酸浸出を繰り返し3回でBGレベ
ルに達したが、試料は除染されず、粉粒溶解量が異常
のため酸浸1回で中止した。
【0018】
【表2】
【0019】以上の両試験の対比より、本発明方法では
比較試験(金属除染液)との酸浸出回数比較において、
約3倍の効果が認められたが、その効果を比較する従来
技術がなく、具体的にできない。しかし、今後のコンク
リートガラ廃棄物減容に大きな効果をもたらすことが予
測された。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上のように有機酸浸出の前処
理として酸化剤に浸漬し、コンクリートガラ表面のウラ
ン汚染物を充分に酸化反応させるものであり、酸化剤浸
槽に浸してガラ表面を酸化反応させているため、有機酸
浸漬でのウラン汚染物の浸出が助長され、コンクリート
ガラ廃棄物を簡単に効率よく除染することができる効果
を有している。特に週1回に1缶(350kg/200
L)のガラ処理が可能となり、最小コストで効率のよい
除染処理ができる効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明除染処理に用いられる除染処理設備の概
要を示す説明図である。
【符号の説明】
1 取扱ボックス 2 網籠 3 水槽 4 水質管理機器 5 酸化剤浸槽 6 酸化剤液管理機器 7 有機酸浸槽 8 有機酸液管理機器 9 バット 10 線量測定機器 11 天井クレーン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウランで汚染されたコンクリートガラを除
    染するにあたり、前処理として酸化剤溶液に浸漬し、コ
    ンクリートガラ表面のウラン汚染物を酸化反応させた
    後、有機酸溶液に浸漬し、ガラ表面のウラン汚染物を浸
    出し除染することを特徴とするコンクリートガラ廃棄物
    の除染処理方法。
  2. 【請求項2】ウランで汚染されたコンクリートガラを除
    染するにあたり、該コンクリートガラを水洗し、ガラ表
    面の粉粒や異物を洗い流した後、酸化剤溶液に浸漬して
    ガラ表面のウラン汚染物を酸化反応させ、次いで、有機
    酸溶液に浸漬してガラ表面のウラン汚染物を浸出,除染
    し、その後、洗浄によりガラ表面の酸浸液を洗い流して
    水分を除去し、乾燥することを特徴とするコンクリート
    ガラ廃棄物の除染処理方法。
  3. 【請求項3】酸化剤溶液の濃度を3±2重量%,有機酸
    溶液の濃度を5±2重量%に保持し、夫々50時間程
    度、各溶液に浸漬する請求項1または2記載のコンクリ
    ートガラ廃棄物の除染方法。
  4. 【請求項4】コンクリートガラを網籠からなるガラ収納
    容器に収納して、天井クレーンにより吊り下げ搬送し、
    水洗,酸化剤溶液に浸漬、有機酸溶液に浸漬を順次行う
    請求項1,2または3記載のコンクリートガラ廃棄物の
    除染方法。
  5. 【請求項5】酸化剤が過マンガン酸ナトリウム,過酸化
    水素,過塩素酸ナトリウムから選ばれた酸化剤であり、
    有機酸が酢酸,蓚酸,クエン酸から選ばれた有機酸であ
    る請求項1〜4のいずれかの項に記載のコンクリートガ
    ラ廃棄物の除染処理方法。
  6. 【請求項6】酸化剤が過酸化水素であり、有機酸が蓚酸
    である請求項1〜4のいずれかの項に記載のコンクリー
    トガラ廃棄物の除染処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014041100A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Shimizu Corp コンクリート構造体の表層除染方法
US9896744B2 (en) * 2015-06-01 2018-02-20 Her Majesty The Queen In Right Of Canada As Represented By The Minister Of Natural Resources Canada Process for metals leaching and recovery from radioactive wastes

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014041100A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Shimizu Corp コンクリート構造体の表層除染方法
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