JPH01233398A

JPH01233398A - 放射性金属廃棄物の除染方法

Info

Publication number: JPH01233398A
Application number: JP5928088A
Authority: JP
Inventors: Seiji Sakamoto; 坂本　清次
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1988-03-15
Filing date: 1988-03-15
Publication date: 1989-09-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の目的〕（産業上の利用分野）本発明は原子力発電所、核燃料再処理工場等の原子力施
設から発生する放射性金属廃棄物の除染方法に係り□、
特に化学薬品と洗浄水とを用いた除染方法に関する。

（従来の技術）原子力発電施設等で使用された原子炉機器、配管、使用
工具等の放射性金属廃棄物は切断されドラム缶詰めにし
て保管されるが、このドラム缶数は年々増加している。

特に原子力発電施設の廃止措置の際には、比較的短期間
に汚染レベル、形状、寸法等が極めて多種多様の放射性
金属廃棄物が多量に発生する。そこで、一般廃棄物とし
て扱える程度までの強力除染技術の開発が進められてい
る。

これまで放射性金属廃棄物の除染には化学除染方法、電
気化学除染方法、機械（物理）除染方法が実施されてい
る。これらのうち、化学除染方法（例えばＣｅ４＋のよ
うな酸化力の強い金属イオンを用いる）や電気化学除染
方法（電解研磨による）は放射性金属廃棄物の母材をも
溶解する強い除染能力を有し、特に化学除染方法は除染
対象物を除染液中に浸漬させて汚染部分を除染液に溶解
させ除染するもので、操作が容易で除染対象物形状の制
限もなく有効である。

以下に、第３図及び第４図を参照して二つの従来の化学
除染方法による放射性汚染金属の除染方法を説明する。

第３図及び第４図はそれぞれ従来の化学除染方法に使用
される除染装置の概略構成図である。

第３図に示される除染装置は除染液６を収容し蓋４を有
する除染槽３ｂと、この除染槽３ｂに連設された排ガス
処理装置１４及び排気ブロワ１５と、洗浄水１７を収容
し超音波振動子１８を有する洗浄槽１６と、除染対象物
２を移送する走行うレーン１とから成る。この装置に係
る化学除染方法は、まず除染槽３ｂに収容された除染液
６を除染を促進するために加熱し、これに除染対象物２
を浸漬させて除染を行なう。次に、蒸気やミストの飛散
を防ぐためにこのままの状態で除染液６を常温まで冷却
する。

冷却後、走行うレーン１で除染対象物２を取り出して洗
浄槽１６へ移行し、洗浄槽１６内の洗浄水１７に浸漬さ
せて超音波洗浄を行なう。

また、第４図に示される化学除染装置において、除染液
６を収容し蓋４を有する除染槽３ｃには、バルブ５ａ、
５ｂ及び除染液供給ポンプ８を介してバッファタンク７
と、バルブ５ｅ、ろ過装置８及び洗浄水供給ポンプ２１
を介して洗浄水１７を収容した洗浄水槽１９とが接続さ
れ、洗浄水１７は洗浄水スプレーノズル２３から除染槽
３ｃ内に供給される。さらに除染槽３ｃには排ガス処理
装置１４及び排気ブロワ１５が連設されている。また、
該装置は除染対象物２を基移拝する走行うレーン１を有する。この装置に係る化学
除染方法は、まそ除染槽３ｃに収容された除染液６を加
熱し、これに除染対象物２を浸漬させて除染を行なう。

次に、バルブ５ａを開き除染液６をバッファタンク７へ
ドレンした後、洗浄水供給ポンプ２１により洗浄水槽１
９内の洗浄水１７を洗浄水スプレーノズル２３から除染
槽３ｃ内にスプレーし、除染槽３ｃにて洗浄を行なう。

（発明が解決しようとする［り以上２つの従来例において、前者では除染液６の冷却時
間及び次使用の際の再加熱時間が無駄で除ある。また、放射線濃度の高い除染後の竹染液６内から
除染対象物２を取り出し洗浄槽１６へ移送するため、走
行うレーン１のハンドリング部分への除染液６の付着や
、移送中の除染液６の落下などによる汚染の拡大が考え
られ、移送経路には落下する除染液６の回収装置が必要
となる。また、洗銭浄水１７の放射線濃度が高くなるため、＋繁に洗浄水１
７の交換を必要とし、多量の洗浄水を使用している。

また、後者では除染と洗浄とを同じ除染槽３ｃにて行な
うために、洗浄後洗浄水１７をドレンしても除染槽３ｃ
内に洗浄水１７が残り、次使用の際に除染液６の希薄化
が生じてしまう。また、前者と同様に、多量の洗浄水１
７及び回収装置の設置を要している。

このように従来の化学除染方法では効率のよい除染がで
きないという問題点があった。本発明はこの問題点を解
決するためになされたもので、焦る。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段）本発明に係る放射性金属廃棄物の除染方法は、除染槽内
に収容された除染液中に除染対象物を浸漬させて化学除
染工程したのち水洗浄する放射性金属廃棄物の除染方法
において、前記除染槽内での除染対象物の化学除染工程
を終了した後に前記除染槽から前記除染液をドレンし、
前記除染槽内おける空気を用いて乾燥させた後５次の洗
浄水による洗浄工程へ移送することを特徴とする。

（作　　用）除染対象物を化学薬品による除染液で化学除染したのち
、この除染対象物を除染液の基質液で予備洗浄を行なう
と、除染の際に除染対象物に付着した付着液中の放射能
が基質液に移る。この基質液は回収後再使用され、最終
的には除染液として有効に使用される。また、除染槽を
除染のため次使用する際にも、予備洗浄で除染槽内に残
るのは基質液であるから除染液が希薄化されることはな
い。

さらに、予備洗浄後除染対象物を乾燥させて付着液を乾
燥皮膜とする。このため、移行装置及び移送経路への放
射能汚染の拡大を防止することができる。また洗浄の目
的はこの乾燥皮膜のはく離となり、除染対象物表面の付
着液を洗浄液に置換することよりも効率がよい。

（実　施　例）本発明の一実施例を第１図を参照して説明する。

第１図は本発明を具体的に示す除染装置の概略構成図で
ある。図中符号３ａで示される除染槽には除染液６が収
容されている。この除染４！３８にはバルブ５ａ、５ｂ
及び除染液供給ポンプ８を介してバッファタンク７が接
続されており、除染液６は必要に応じこのバッファタン
ク７に収容される。またこの除染槽３ａには排ガス処理
ラインとして排ガス処理装置１４及び排気ブロワ−１５
が設けられており。

この排ガス処理ラインから排気される空気の一部はバル
ブ５ｄによりエアスプレーノズル１３から除染槽３ａ内
に噴射される。さらに除染槽３ａには、予備洗浄液とし
て除染基質液１０を収容した予備洗浄液タンク９が接続
されており、除染基質液１０は予備洗浄液供給ポンプ１
１より除染槽３ａに供給され、バルブ５Ｃ及びろ過装置
７１２を通って予備洗浄液タンク９に戻る。また、この
除染装置には超音波振動子１８を有し、洗浄水１７が収
容された洗浄槽１６が設けられている。さらに除染対象
物２の移送装置として走行うレーン１が設けられている
。

このような装置を用いての除染方法を第２図を参照して
説明する。第２図は本発明の具体的な工程を示すブロッ
ク図である。まず、除染対象物２を除染槽３ａ内の除染
液６に浸しく工程３０）、上Ｍ４を閉じて発生する蒸気
バストの排気処理をしながら所定時間除染を行なう（工
程３１）。排気処理は前記蒸気バストを排気ブロワ−１
５で吸引し、排ガス処理装置１５で処理するものである
。除染終了後、除染液６をバルブ５ａからバッファタン
クワヘドレンしく工程３２）、除染基質液１０を予備洗
浄液供給ポンプ１１から除染槽３ａ内に供給し、除染対
象物２を浸漬させ予備洗浄を行なう（工程３３）。この
除染基質液１０とは除染液６から酸化還元反応を行なう
金属イオン（例えばＣｅイオン）や、放射性金属イオン
核種と錯体を形成する薬剤（例えばＥＤＴＡ）を除いた
もので、通常は酸（例えば硫酸、硝酸）やアルカリ（例
えばＮａ０Ｈ）の溶液である。予備洗浄後、除染基に戻
Ｆ次に、排ガス処理装置１４で処理後の空気の一部をバ
ルブ５ｄを開けてエアスプレーノズル１３から除染槽３
ａ内に噴射し、除染対象物２に付着した除染基質液ＩＯ
を乾燥しく工０４）、乾燥皮膜とする。乾燥後、上蓋４
を開き、除染対象物２を走行レクサーン１でハンドリングして洗浄槽１６へ移送しく工
程３５）、洗浄水１７に浸漬させて超音波振動子１８を
用いて超音波洗浄を行なう（工程３６）。

表１に従来の除染方法と本実施例との具体的比較結果を
示す。表１に示された従来例１及び２の装置構成はそれ
ぞれ前記の、第３図及び第４図に従い、前記の方法を用
いた。（従来例１は除染後、除染液を冷却してから除染
対象物を除染槽から洗浄槽に移送し、超音波洗浄する方
法、従来例２は除染機除染液をドレンして除染槽内で洗
浄する方法である。）除染液は除染薬剤をＣｅ（Ｎｏ３
）、、除染基質液をＨＮＯｚとした。また、除染条件を
Ｃｅ　（Ｎｏ３）３０．８１１ＩｏＱ／Ｑ、ｌｌＮ０３
２．ＯｍｏＱ／ｕ、液温６０〜８０℃とし、本実施例の
測定値を基準値とした。

表１　従来例との比較前記除染液でステンレス鋼を除染する場合、金属表面４
０μｓを溶解させるために１時間を要する。

従来例１ではこの他除染液冷却に３〜４時間、移送及び
洗浄に３０分間を要し、全除染時間は４．５〜５．５時
間である。従来例２では洗浄及び移送に３０分間を要し
全除染時間は１．５時間である。一方、本実施例では予
備洗浄及び乾燥に３０分間、移送及び洗浄に３０分間を
要し全除染時間は２時間である。

よって本実施例によれば従来側番よりも全除染時間を短
縮することができる。

除染液量に欠点がある従来例２では例えば２００ｉる。

しかし本実施例によれば、除染液と同濃度の除染基質液
で予備洗浄を行なうので除染基質液が残っても除染液の
希薄化は生じない。

洗浄水量に欠点がある従来例１および２では除染後の除
染対象物に付着している約５０ｃｃ／ｒｒ？の除染液が
洗浄水に移ることになる。一方、本実施例では予備洗浄
を行なうので洗浄水に移る放射能濃することができる。

移送経路における除染液回収設備については、本実施例
の場合、除染対象物を乾燥してから移送するので設置す
る必要がない。また、走行うレーンのハンドリング部に
除染液が付着することもなくなり、放射能汚染拡大の可
能性が低減する。

ばよく、従来例のように除染液を洗浄水＋置換すること
よりも容易である。

なお本実施例では第１図に示される装置を用いて、本発
明に係る放射性金属廃棄物の除染方法を説明したが、こ
の装置に限るものではない。

〔発明の効果〕

本発明によれば、除染時間、除染液量、洗浄液る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法の一実施例を説明するための除染装
置の概略構成図、第２図は本発明の一実施例の工程を示
すブロック図、第３図及び第４図はそれぞれ従来の放射
性金属廃棄物のπ゛染染法法係る除染装置の概略構成図
である。１・・・走行うレーン、　　　２・・・除染対象物、３
ａ、　３ｂ、　３ｃ・・・除染槽、　６・・・除染液、
７・・・バッファタンク、　９・・・予備洗浄＋タンク
、１０・・・除染基質液、１３・・・エアースプレーノズル、１６、１９・・・洗浄槽、　　　１７・・・洗浄水、１
８・・・超音波振動子。代理人　弁理士　則　近　憲　佑同　　第子丸　健第１図第２図第４図

Claims

【特許請求の範囲】

除染槽内に収容された除染液中に除染対象物を浸漬させ
て化学除染したのち水洗浄する放射性金属廃棄物の除染
方法において、前記除染槽内での除染対象物の化学除染
工程を終了した後、前記除染槽から前記除染液をドレン
し、前記除染槽内で前記除染液の基質液により前記除染
対象物を予備洗浄し、前記除染槽に付設した排ガス処理
ラインにおける空気を用いて乾燥させた後、次の洗浄水
による洗浄工程へ移送することを特徴とする放射性金属
廃棄物の除染方法。