JP2003148912A - 光学式寸法測定方法 - Google Patents

光学式寸法測定方法

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JP2003148912A
JP2003148912A JP2001346803A JP2001346803A JP2003148912A JP 2003148912 A JP2003148912 A JP 2003148912A JP 2001346803 A JP2001346803 A JP 2001346803A JP 2001346803 A JP2001346803 A JP 2001346803A JP 2003148912 A JP2003148912 A JP 2003148912A
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Isao Ishida
勲 石田
Takahiro Sometsugu
孝博 染次
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非テレセントリック系レンズを用いて高精度
に寸法を測定する。 【解決手段】 初期位置として設定した任意の被測定体
表面に焦点合わせをした時の、対物レンズと初期位置間
の距離bと、初期位置における1画素当たりの寸法値で
ある画素サイズr0を求め、表面位置が初期位置と異な
る被測定体に対して、初期位置における画素サイズr0
と、対物レンズと初期位置間の距離bと、初期位置との
高さ変動量Δbとを用いて所定部を撮像した時の画素数
を補正し、寸法を算出する。また、貫通穴寸法を測定す
る場合、貫通穴の透過光による撮像画像から求めた穴位
置と穴径の寸法を、予め求めておいた撮像光軸からの貫
通穴の位置d及び被測定体厚さtとで規定される穴位置
変化量c並びに穴径変化量eの関係を用いて補正し、寸
法を算出する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的に寸法を測
定する方法に関わり、特に非テレセントリック系の撮像
レンズを用いた場合に好適な寸法測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】撮像レンズと撮像素子による光学的寸法
測定では、テレセントリック系のレンズを用いるのが一
般的である。これは、テレセントリック系のレンズは、
視野内で光軸が平行であり、焦点深度内で作動距離が変
化しても撮像倍率が変化しないことや、貫通部の透過光
像が歪まないという特徴があるためである。また、測定
視野は、求める測定精度に合わせて、使用する撮像素子
の画素数及び撮像レンズの口径で規定され、広い面積を
有する被測定物の測定を行なう場合は1視野の撮像では
対応できないため、撮像機器又は被測定物を移動させた
りして対処している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】寸法測定を短時間で行
うためには、測定視野をできるだけ広くとり、移動を減
らすことが望ましいが、テレセントリック系のレンズは
視野が狭く、一般に50mmの視野が取れるような大口
径のレンズはほとんど出回っておらず、例え特注で製作
できたとしても、非常に高価なものになってしまう。そ
こで、広範囲の視野がとれ、かつ比較的安価で市場に出
回っている非テレセントリック系レンズを用いることが
できれば好都合である。しかし、非テレセントリック系
レンズは、テレセントリック系レンズと違って視野周縁
ほど視線が主光軸に対して斜めになるため、高精度な測
定に対しては次に示す問題を有している。
【0004】(問題1):同一寸法であっても、焦点深
度内でレンズと測定対象物間の距離が変わると像の倍率
が変わり、測定値が変化してしまう。 (問題2):透過光照明で貫通穴の穴径や穴位置を測定
する場合、対象物の厚みにより穴底を抜けてきた光が表
面部のエッジにより部分的に隠されるため、光軸の中心
より離れた穴ほど、穴径や中心位置が変化してしまう。
【0005】また、高精度な寸法測定を行うためには、
非テレセントリック系レンズかテレセントリック系レン
ズかに係わりなく、レンズが有する固有の収差や歪みな
どの光学的誤差や、レンズと撮像素子面及び被測定物面
との平行度のずれ等機械的誤差に起因する下記問題も無
視できなくなる。これは、高性能なレンズ系と高精度な
機械系を組合わせた光学装置を用いれば相当なレベルま
で対処することができるが、完全になくすことはできな
いし高価な装置となってしまう。 (問題3):同一視野内であっても倍率が異なる場所が
生じ、同一寸法であっても場所によって測定値に違いが
でる。従って、本発明の目的は、非テレセントリック系
レンズを用いて寸法測定を行う場合、上記の問題1及び
2を解決して高精度に寸法を測定できる方法を提供する
ことである。また、第2の目的は、用いるレンズ系に係
わらず、光学装置がある程度光学的、機械的に測定精度
を低下させる要因を有していても、この影響が測定精度
に転写されない寸法測定方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、非テレセ
ントリック系レンズを用いて被測定体表面を撮像して光
学的に所定部の寸法を測定する方法において、初期位置
として設定した任意の被測定体表面に焦点合わせをした
時の、対物レンズと初期位置間の距離bと、初期位置に
おける1画素当たりの寸法値である画素サイズr0を求
め、表面位置が初期位置と異なる被測定体に対して、初
期位置における画素サイズr0と、対物レンズと初期位
置間の距離bと、初期位置との高さ変動量Δbとを用い
て所定部を撮像した時の画素数を補正し、寸法を算出す
ることを特徴としている。寸法算出には、(b−Δb)
/b×r0×画素数を計算するとよい。第2の発明は、
非テレセントリック系レンズを用いて被測定体表面を撮
像して光学的に被測定体を貫通する穴寸法を測定する方
法において、貫通穴の透過光で得られた撮像画像から求
めた穴位置と穴径の寸法を、予め求めておいた撮像光軸
からの貫通穴の位置及び被測定体厚さとで規定される穴
位置変化量並びに穴径変化量の関係を用いて補正し、寸
法を算出することを特徴としている。本発明において、
貫通穴の透過光による撮像画像から求めた穴位置と穴径
の寸法は、第1の発明を用いて補正した寸法を用いるこ
とが望ましい。
【0007】第3の発明は、被測定体表面を撮像して所
定部の寸法を光学的に測定する方法において、被測定体
取付け部に寸法が既知のパターンを有するマスターをセ
ットしてパターンを撮像し、既知のパターン位置とパタ
ーン寸法及び該パターン撮像時の画素量の関係から、1
画素当たりの寸法値である画素サイズをマスターの平面
方向各位置で求めておき、被測定体の所定部を撮像した
時の画素数を、マスターの画素サイズ分布を利用して補
正し、寸法を算出することを特徴としている。本発明に
おいて、被測定体と対物レンズ間距離がマスターにおけ
る時とは異なる場合、その距離変化量Δbと、マスター
表面と対物レンズ距離bとを用いてマスターの画素サイ
ズ分布を補正して該被測定体の寸法を算出することが望
ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】まず、(問題1)を解決する第1
の発明について、測定対象物として薄い柔軟性のあるシ
ート部材を用いた場合を例にして以下説明する。図1に
おいて、光学系は撮像素子と非テレセントリック系レン
ズを有し、シート部材の上方に配設されている。本例で
は、撮像素子であるCCD1表面と非テレセントリック
系の対物レンズ(以降、単にレンズと略す)2中心まで
のセット距離aは220mm、レンズ2の中心とシート
部材3の表面までの焦点距離bは250mmであり、レ
ンズ2の視野は約100mmである。シート部材3の表
面には、印刷や微細加工などで所定のパターンが形成さ
れており、パターン間隔などの検査に当たっては所定箇
所の位置を測定して行う。シート部材は、厚さが数十μ
m〜数百μmの各種のものがあるが、光学系の焦点深度
は数mmあり、任意に選定した厚さのシート部材3を基
準とした初期位置で一度焦点合わせを行うと、厚さの違
う別のシート部材4を測定する場合にも改めて焦点合わ
せを行う必要はない。測定対象のシート厚はわかってお
り、この時の厚さ変動値Δbは既知である。
【0009】図1に示すように、シート部材3における
主光軸5から距離d離れた点Pは、CCD1面上で主光
軸5から距離xだけ離れた点pに結像される。一方、シ
ート部材4においては、主光軸5から同じく距離d離れ
た点P′であっても、CCD1面上では主光軸5から距
離x′だけ離れた点p′に結像される。即ち、同じ主光
軸5から距離d離れた点であっても、Δbの変化により
撮像の倍率が変わり、CCD1面ではΔx(=x′−
x)だけ異なった点に結像されるので、単純にCCD上
の距離からシート部材上の距離を算出することができな
いことがわかる。ΔbとΔxとは、幾何計算により数1
のように表すことができる。
【数1】
【0010】数1は、シート部材3に対する撮像倍率を
M(=x/d)、シート部材4に対する撮像倍率をM′
(=x′/d)とした場合に、倍率の変化率ΔM(=
M′/M)が、数2のように表せることも示している。
【数2】 ここで、bは焦点合わせ時に求めることができる値であ
り、またΔbは対象のシート部材によって予め知ること
ができる値であるので、倍率の変化率ΔMは、シート部
材の厚さ変動に合わせて前もって決定することができ
る。また、xに代えて画素数で表すこともできる。
【0011】一般に、実寸法の算出は、予め実際の寸法
と画素数の比である画素サイズr(=実寸法/画素数)
を求めておき、測定時にCCD1から得られる画素数を
乗ずることによって行われる。画素サイズrは、厚さが
異なるシート部材毎に求める必要があり、予め実測して
求めてもよいが、初期位置(本説明ではシート部材3を
載置した時)で焦点合わせをした時の画素サイズr0を
用いることができれば、都度実測する必要がなく効率的
である。このためには、厚さがΔbだけ変化した時の画
素サイズをr1とすると、画素サイズの変化率は数3に
示すように倍率の変化率であらわすことができることを
利用すれとよい。
【数3】 即ち、初期位置からの厚さがΔb異なるシート部材上の
実寸法は、該シート部材における画素サイズr1を、初
期位置における画素サイズr0を用いて補正した数4で
求めることができる。
【数4】
【0012】次に、図2をもとに(問題2)を解決する
第2の発明を説明する。図2における光学系及び測定対
象物は、図1に示したものとほぼ同一であり、厚さt0
のシート部材50が図1のシート部材3に相当し、シー
ト部材50の表面に焦点合わせをした時を初期位置とす
る。シート部材50は、透過光照明装置51上にセット
される。シート部材50には、直径が数十μm〜数mm
の複数の貫通穴(以降、穴と略す)が所定位置に形成さ
れている。中央部の穴Hmを抜けてきた光は、主光軸5
とほぼ平行にそのままCCD1に入射するため穴画像に
歪みは見られないが、視野の端部の穴Hdを抜けてきた
光による穴画像は歪んでいる。これは、光が主光軸5に
対して斜めにCCD1に入射するため、シート部材50
の厚さによる穴側面のエッジで部分的に光が隠れてしま
うためである。ここで、この歪んだ穴画像を変形穴5
3、穴の側面のエッジによって光が隠されなかった場合
に撮像されるであろう歪みのない穴を正常穴52とし、
正常穴52の重心位置と変形穴53の重心位置の差を穴
位置変化量c、正常穴52の穴径と変形穴53の穴径の
最大差を穴径変化量eとする。
【0013】まず、穴位置変化量cについて説明する。
図2に示すシート部材50の断面図において、主光軸5
がシート部材50の上面と下面で交わる点を点Q、点M
とし、穴Hdの上面エッジ部分コーナーを点I、点O、
下面エッジ部分コーナーのうち点Oの直下を点Rとし、
点I、点Oを結ぶ線とレンズ中心Sと点Rを結ぶ線の交
点を点Jとすると、穴位置変化量cは(OI/2−JI
/2)で表すことができる。OIは穴径で既知であり、
JIは(JQ−IQ)で計算できるので算出することが
できる。ここで、JQは△SJQ∽△SRMの関係より
シート部材の厚さtの関数として表され、IQは(d−
穴径/2)より主軸から穴中心までの距離dの関数で表
される。従って、穴位置変化量cは、前記tとdで規定
される。
【0014】図3は、直径400μmの貫通穴が主光軸
5から距離dのところに形成されたシート部材50にお
いて、距離dと穴位置変化量cの関係がシート部材厚さ
tによってどのように変動するかを示したものである。
距離dが±50mmの範囲において、穴位置変化量cと
主光軸5からの距離dを比例と仮定すると、穴位置変化
量cは、数5のように距離dとシート部材厚さtで表す
ことができる。
【数5】
【0015】次に、穴径変化量eについて説明する。図
2から、幾何学的に穴径変化量eは(OI―JI)で求
めることができる。図4は、直径400μmの穴が主光
軸5から距離dのところに形成されたシート部材50に
おいて、距離dと穴径変化量eの関係がシート部材厚さ
tによってどのように変動するかを示したものである。
距離dが±50mmの範囲において穴径変化量eと主光
軸5からの距離dを比例と仮定すると、穴径変化量e
は、数6のように距離dとシート部材厚さtで表すこと
ができる。
【数6】
【0016】測定対象穴の主光軸5からの距離dと厚さ
tが決まれば、数式5、6をもとにして穴位置変化量
c、穴径変化量eを求めることができるので、数7、8
のように計算することで変形穴53から正常穴52を求
めることが可能となる。
【数7】
【数8】
【0017】前述したように、同一寸法であってもレン
ズと測定対象物間の距離が変わると測定値は変化する。
従って、シート部材の厚さtが初期位置時のt0と異な
る場合、数7における変形穴実位置d′は、初期位置に
おける画素サイズを用いた数式4を用いて算出する。数
5、6式のdはd′を用いればよい。また、数8におけ
変形穴実穴径D′についても同様にして算出する。その
算出式を数9に示す。
【数9】 実際には、穴位置変化量c及び穴径変化量eは、レンズ
の持つ収差や光の散乱等により数7、8からの算出値と
異なる場合があり、測定精度が高く求められる場合は、
実機を用いて測定データを収集し、数7、8の補正式を
作成したり、検量線を作成して使用するとよい。
【0018】次に、(問題3)を解決する第3の発明に
ついて説明する。図5に示すように、測定対象物を載せ
るテーブル6表面のうねりや傾き等による主光軸5との
直角度誤差θtや、レンズ主光軸5に対するCCD1面
の直角度誤差θcの存在などにより、テーブル6表面と
レンズ20やCCD1面までの距離は必ずしも同一では
ない。また、レンズ20がテレセントリック系レンズで
あってもレンズ固有の収差・歪や、光軸ずれにより生じ
る歪もあり、同一視野内であっても場所によって撮像倍
率(画素サイズで表してもよい)が異なる。このため、
初期位置における視野内全域において画素サイズの分布
を予め求め、測定値を補正することにする。以下、シー
ト部材を測定対象物とした場合で説明する。
【0019】初期位置における画素サイズ分布を求める
ためにマスター10を使用する。マスター10は、測定
対象のシート部材と同等な材質、寸法で厚さが既知のシ
ート部材を用い、表面にはm行n列の各交点に小丸状の
点Tが形成されたマスターパターンが形成されている。
図6にマスターパターンの一例を示す。各点間の実寸法
データは予め収集しておく。初期位置における画素サイ
ズの測定は、マスター10をテーブル6に載置し、全て
の点間距離を前記光学系で撮像することによって行う。
測定対処領域が広い場合は、一視野で全領域を撮像する
ことができないため、テーブルを移動して未測定部を順
次視野に入れて撮像する。なお、マスター10は柔軟性
があるため、その表面にはテーブル6の表面性状が転写
される。
【0020】まず、視野内のX方向の画素サイズr0
(x)を求める。例えば、図6において、1行目と1列
目の交点の点T(1、1)を含む左上部分を第1の視野
で撮像するとすると、まずX方向1行目のパターンにつ
いて、点T(1、1)と点T(1、2)間の画素数gx
11を求める。この間の実寸法は既知でdx11である
ので、この間の画素サイズr0(x11)はgx11/
dx11として計算できる。引続き、点T(1、2)と
点T(1、3)間の画素数gx12を求める。この間の
実寸法は既知でdx12であるので、この間の画素サイ
ズr0(x12)はgx12/dx12で計算できる。
以下、同様にして、視野内にあるX方向1行目の残りの
点間の画素サイズを算出し、次いで、2行目、3行目、
…について求めていく。
【0021】次いで、視野内のY方向の画素サイズr0
(y)を求める。Y方向1列目について、点T(1、
1)と点T(2、1)間の画素数gy11を求める。こ
の間の実寸法は既知でdy11であるので、この間の画
素サイズr0(y11)はgy11/dy11で計算で
きる。引続き、次ぎの点T(2、1)と点T(3、1)
間の画素数gy21を求める。この間の実寸法は既知で
dy21であるので、この間の画素サイズr0(y2
1)はgy21/dy21で計算できる。以下同様にし
て、視野内におけるY方向1列目の残りの点間の画素サ
イズを算出し、次いで、2列目、3列目、…についても
求めていく。以上のようにして、第1の視野において所
定範囲の点T間の画素サイズを求めると、テーブルを移
動し、第2の視野における所定範囲の点T間の画素サイ
ズを求める。以後同様にして、マスター10の全領域に
おける点T間の画素サイズを求める。
【0022】次に、任意の2点間の距離は、その間の画
素サイズを積分することで求めることができる。上述の
画素サイズは、隣接する点間の平均的な値で、マスター
10内で離散的な分布となるため、より高精度の補正を
行うためには、マスター10内の点数を増やし領域分割
をより細かくすれば良いが、分解能等の理由により無限
に細かくすることはできない。そこで得られた離散的な
画素サイズ分布をスプライン関数等により曲面近似し面
内分布を求める方が効率的である。こうして画素サイズ
分布を数式化することで、距離を求める場合に画素サイ
ズを積分することも容易となる。
【0023】図7は、マスター10におけるX方向の離
散的な画素サイズ分布を、スプライン関数でX方向画素
サイズ分布関数r0(x、y)として近似した時の、画
像内のX方向の画素サイズを等高線マップとして表した
一例である。従って、実際にシート部材3上の位置を測
定する場合、例えば点P0の画像での位置を(x0、y
0)(画素単位)とし、マスター10とシート部材4と
の厚さ変化をΔbとすると、数式4より実際のP0のx
座標位置は下記数10で求めることができる。ただし式
中のO点は任意に選択した原点である。
【数10】 同様に、他の点P1における実際のP1のx座標値は数
11で表される。
【数11】 これより、2点P0、P1間のx方向距離は、Lx=P
1_x−P0_xで算出することができる。y方向につ
いても同様に取り扱うことができ、y方向距離はLy=
P1_y−P0_yとなる。
【0024】なお、上述ではx、y方向各々にスプライ
ン関数等による曲面近似の例を述べたが、x、y方向の
差を無視できるなら同一に取り扱っても良く、また、多
項式やその他の高等関数を用いても良い。更には近似せ
ず離散的な画素サイズ分布をそのまま使っても良く、必
要とする精度や演算速度等に適した方法を採用すれば良
い。マスターパターンは、前述した点状に限らず、画像
処理で所定間寸法が算出できる形状であればよく、線状
や円形などとすることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は次の効果
を有する。 1)非テレセントリック系レンズの視野周辺の視線が光
軸に対して斜めになることに起因する測定誤差を数式を
用いて解決しているので、被測定体の厚さや、測定場所
の違いに係わらず、容易にかつ効率的に誤差を補正して
測定できる。 2)広い視野の非テレセントリック系レンズを用いて寸
法測定ができるので、測定面積が広い被測定体であって
も、効率よく、精度のよい測定ができる。 3)実際に用いる測定装置で、マスターを用いて測定範
囲の画素サイズ分布を測定して補正に用いるので、テレ
セントリック系レンズ、非テレセントリック系レンズに
係わらず、レンズ固有の収差や歪みや、或いは機械系の
形状精度誤差が問題となるほど正確な測定を要求される
場合でも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズと測定対象物の距離の変動に起因する撮
像倍率変化を示す図
【図2】貫通穴深さの変化に起因した穴径・穴位置の寸
法変化を示す図
【図3】主光軸からの距離と穴位置変化量とシート厚さ
の関係の一例を示す図
【図4】主光軸からの距離と穴径置変化量とシート厚さ
の関係の一例を示す図
【図5】測定装置の機械的誤差要因を説明するための図
【図6】マスター上のマスターパターンの一例を示す図
【図7】マスター上の画素サイズ分布を等高線マップと
して表した図
【符号の説明】
1…CCD、 2…非テレセントリック系レンズ、
3、4…シート部材、5…主光軸、 6…テーブル、
10…マスター、 20…レンズ、50…貫通穴を有す
るシート部材、 51…透過光照明装置、 52…正常
穴、53…変形穴、a…セット距離、 b…焦点距離、
c…穴位置変化量、d…主光軸からの距離、 e…穴
径変化量、 P…シート部材上の点、p…CCD面上の
結像点、 x…CCD面上の結像距離、r…画素サイ
ズ、 r0…初期位置における画素サイズ、r1…厚さ
の異なるシート部材上の画素サイズ、Hm…中央部の貫
通穴、 Hd…視野端部の貫通穴、T…マスターパター
ンの点

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非テレセントリック系レンズを用いて被
    測定体表面を撮像して光学的に所定部の寸法を測定する
    方法において、初期位置として設定した任意の被測定体
    表面に焦点合わせをした時の、対物レンズと初期位置間
    の距離bと、初期位置における1画素当たりの寸法値で
    ある画素サイズr0を求め、表面位置が初期位置と異な
    る被測定体に対して、初期位置における画素サイズr0
    と、対物レンズと初期位置間の距離bと、初期位置との
    高さ変動量Δbとを用いて所定部を撮像した時の画素数
    を補正し、寸法を算出することを特徴とする光学式寸法
    測定方法。
  2. 【請求項2】 寸法算出を、(b−Δb)/b×r0×
    画素数の数式を計算することによって行う請求項1記載
    の光学式寸法測定方法。
  3. 【請求項3】 非テレセントリック系レンズを用いて被
    測定体表面を撮像して光学的に被測定体を貫通する穴寸
    法を測定する方法において、貫通穴の透過光で得られた
    撮像画像から求めた穴位置と穴径の寸法を、予め求めて
    おいた撮像光軸からの貫通穴の位置及び被測定体厚さと
    で規定される穴位置変化量並びに穴径変化量の関係を用
    いて補正し、寸法を算出することを特徴とする光学式寸
    法測定方法。
  4. 【請求項4】 前記貫通穴の透過光による撮像画像から
    求めた穴位置と穴径の寸法は請求項1記載の方法で補正
    した寸法である請求項3記載の光学式寸法測定方法。
  5. 【請求項5】 被測定体表面を撮像して所定部の寸法を
    光学的に測定する方法において、被測定体取付け部に寸
    法が既知のパターンを有するマスターをセットしてパタ
    ーンを撮像し、既知のパターン位置とパターン寸法及び
    該パターン撮像時の画素量の関係から、1画素当たりの
    寸法値である画素サイズをマスターの平面方向各位置で
    求めておき、被測定体の所定部を撮像した時の画素数
    を、マスターの画素サイズ分布を利用して補正し、寸法
    を算出することを特徴とする光学式寸法測定方法。
  6. 【請求項6】 被測定体と対物レンズ間距離がマスター
    における時とは異なる場合、その距離変化量Δbと、マ
    スター表面と対物レンズ距離bとを用いてマスターの画
    素サイズ分布を補正して該被測定体の寸法を算出する請
    求項5記載の光学式寸法測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009505543A (ja) * 2005-08-17 2009-02-05 ウェセックス テクノロジー オプト−エレクトロニック プロダクツ リミテッド 手持ち型画像処理装置
JP2009175147A (ja) * 2008-01-21 2009-08-06 Texmag Gmbh Vertriebsgesellschaft カメラの結像倍率を校正するための校正体およびカメラのための校正方法
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