JP2003146644A - シリカ分散液 - Google Patents

シリカ分散液

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JP2003146644A JP2002277185A JP2002277185A JP2003146644A JP 2003146644 A JP2003146644 A JP 2003146644A JP 2002277185 A JP2002277185 A JP 2002277185A JP 2002277185 A JP2002277185 A JP 2002277185A JP 2003146644 A JP2003146644 A JP 2003146644A
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Hiroshi Kato
寛 加藤
Kenichi Ishizu
賢一 石津
Hiroyuki Kono
博之 河野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゾル−ゲル法シリカを原料に、研磨剤やコー
ト剤の原料として有用な、安定性の高い新規のシリカ分
散液を提供する。 【解決手段】 平均粒子径100nm未満の粉砕ゾル−
ゲル法シリカ粒子を極性溶媒に分散してなるシリカ分散
液であり、ゾル−ゲル法シリカを1〜数100μmに粗
粉砕したゾル−ゲル法シリカ粒子を極性溶媒に分散して
なるシリカスラリーを対向衝突させることによって平均
粒子径100nm未満に粉砕することによって得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はシリカ分散液及びそ
の製造方法に関する。さらに詳しくは、ゾル−ゲル法シ
リカを原料に、研磨剤やコート剤の原料として有用な、
安定性の高い新規のシリカ分散液及びその製造方法を提
供するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、シリコンに代表される半導体ウェ
ハーを研磨するときやIC製造工程中で絶縁層などを研
磨するために、研磨剤としてシリカ分散液が使われてい
る。 【0003】また、従来より、メガネレンズなどのプラ
スチック用ハードコート剤、インクジェット用の紙やO
HP用コート剤、さらには、各種フィルムのアンチブロ
ッキング剤、ガラス繊維等の接着助剤、エマルジョンや
ワックス等の安定剤としてもシリカ分散液が原料として
使用されている。 【0004】このようなシリカ分散液としては、珪酸ソ
ーダを原料としたコロイダルシリカが代表的であった。
即ち、コロイダルシリカは、液相中で合成し、乾燥させ
ずにそのまま生産されるため、極めて高い安定性を示す
シリカ分散液であり、上記用途において有用である。 【0005】ところが、上記コロイダルシリカは、その
製法上、生産性において改良の余地があり、より生産性
良く得られ、且つ安定性の良いシリカ分散液の開発が望
まれる。 【0006】上記要望に対して、生産性の面で、四塩化
珪素を原料として酸水素炎中で燃焼させて作る乾式シリ
カ、珪酸ソーダを中和して作る沈澱法シリカやゲル法シ
リカといった、いわゆる湿式シリカ、あるいは、珪素の
アルコキシドを原料としてアルカリ性もしくは酸性の含
水有機溶媒中で加水分解して作るゾル−ゲル法シリカが
優れており、かかるシリカを使用したシリカ分散液が注
目される。 【0007】特に、乾式シリカを使用した分散液はシリ
カの純度においてコロイダルシリカに対して有利であ
り、高純度であることが要求される半導体ウェハーの研
磨剤やICの研磨剤に有用であると考えられる。 【0008】また、沈澱法で作る湿式シリカは非常に生
産性の良いシリカであり、シリカ分散液の製造を工業的
に有利に実施できるものと考えられる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記乾
式シリカ、湿式シリカ、或いはゾル−ゲル法シリカは、
凝集状態で得られるため、これを分散性良く溶媒に分散
させることが困難で、通常の方法では平均粒子径が10
0nm未満のシリカ分散液を得た報告はない。 【0010】そのため、これらのシリカを使用して製造
されるシリカ分散液は、一概に安定性が悪く、数日でシ
リカの沈降が起こるため、実用的ではない。特に、湿式
シリカは、シリカ生成反応時に、溶液中で析出したシリ
カ粒子同士が強固に結合するため、安定したシリカ分散
液を得ることが困難である。 【0011】上記乾式シリカの水分散液に関しては、特
公平5−338号に表面シラノール基密度が1nm
り0.3個以上3個以下の乾式法で製造された無水ケイ
酸を水系溶媒に分散させたことを特徴とする無水ケイ酸
の水分散液組成物が開示されている。これには、表面シ
ラノール基密度を上記範囲にしなければ、粒子が沈降し
たり、粘度が極端に高くなったり、ゲル化したりする問
題が指摘されている。 【0012】従って、上記水分散液組成物では、該条件
を満足させるため、シリカを分散前に乾燥させたり、シ
ランカップリング剤等で表面処理しなければならなず、
操作が煩雑になり、生産性が悪いという問題があった。 【0013】従って、本発明の目的は、上記の背景の中
で、ゾル−ゲル法シリカを用いて得られる保存安定性に
優れたシリカ分散液及びその製造方法を提供することに
ある。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた。その結果、上記平
均粒子径が大きいゾル−ゲル法シリカ粒子を平均粒子径
が100nm未満にまで粉砕したシリカ分散液が、長期
間の保存においてゲル化しない、保存安定性、シリカ粒
子の沈降が起こらない、沈降安定性(以下、これらを単
に安定性ともいう)に優れていることを見い出し、本発
明を完成するに至った。 【0015】即ち、本発明は、平均粒子径100nm未
満の粉砕ゾル−ゲル法シリカ粒子を極性溶媒に分散して
なるシリカ分散液である。 【0016】尚、本発明において、シリカ分散液中の粉
砕ゾル−ゲル法シリカの平均粒子径は、粒度分布計によ
って測定したものである。粒度分布計には各種の原理を
利用したものが市販されているが、100nm未満の粒
子を正確に測定するには装置を選ぶ必要がある。本発明
において、上記平均粒子径は、遠心沈降式光透過法の粒
度分布計(ブルックヘブン社製、BI−DCP)を用い
て測定した重量平均粒子径である。また、高分解能の走
査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡を用いることによっ
て、上記粒度分布計の測定結果の妥当性を確認すること
ができる。 【0017】 【発明の実施の形態】本発明において、シリカ分散液を
構成する粉砕シリカ粒子としては、公知の方法により得
られるゾル−ゲル法シリカの粉砕物が特に制限なく使用
される。尚、ここで言う粉砕とは、強固な凝集粒子より
なるシリカ粒子を砕くという意味だけではなく、緩やか
な凝集粒子よりなるシリカ粒子の凝集をほぐす意味での
解砕や分散をも意味する。 【0018】ゾル−ゲル法シリカは、テトラメトキシシ
ランやテトラエトキシシランなどの珪素のアルコキシド
を酸性あるいはアルカリ性の含水有機溶媒中で加水分解
することによって作るものである。珪素のアルコキシド
は高価であるが、原料が蒸留によって高純度化できるた
め極めて高純度のシリカが得られるという特徴がある。
加水分解を酸性もしくはアルカリ性の濃厚溶液中で行う
と、バルク状のシリカが得られ、それを粉砕することに
よって、1〜数100μmの不定形のゾル−ゲル法シリ
カ粒子が得られる。 【0019】上記のゾル−ゲル法シリカとしては、シリ
カ−チタニア、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア
などのいわゆるシリカ系複合酸化物も本発明のシリカ分
散液の原料シリカスラリーとして使用できる。これら
は、珪素のアルコキシドとチタニウム、アルミニウム、
ジルコニウムなどの金属アルコキシドを共加水分解する
ことによって得られる。これらのシリカ系複合酸化物
は、用いる珪素以外の金属酸化物の化学的及び物理的性
質によって通常のシリカにはない有用な特性を発現でき
る。例えば、金属酸化物の含有量を変えることによって
シリカ系複合酸化物の屈折率を調節することができる。 【0020】ゾル−ゲル法シリカを100nm未満にま
で粉砕された粉砕ゾル−ゲル法シリカ粒子としてシリカ
分散液中に存在させた例は従来から無く、このような1
μm程度のシリカ粒子を極性溶媒に分散したシリカ分散
液は、安定性が極めて悪いという問題があった。 【0021】本発明にあっては、該ゾル−ゲル法シリカ
を原料にして平均粒子径100nm未満に粉砕すること
により、従来にない安定性の高いシリカ分散液を得るこ
とに成功したのである。 【0022】かかる本発明のシリカ分散液は、平均粒子
径が100nm未満であれば、安定性において高い効果
を発揮するが、特に、該平均粒子径が80nm以下であ
ることが好ましい。 【0023】前記複合酸化物よりなるシリカ分散液は、
透明性が要求されるプラスチック用のハードコート剤あ
るいはインクジェット用のOHP用コート剤などの原
料、化学的性質を利用して各種の超微粒子触媒としても
有用である。 【0024】本発明において、シリカ分散液を構成する
極性溶媒としては、シリカが分散し易い極性溶媒であれ
ば特に制限はない。かかる極性溶媒としては、水が代表
的である。水以外にもメタノールやエタノール、イソプ
ロパノール等のアルコール類、エーテル類、ケトン類な
どの極性溶媒が利用できるが、水と上記極性溶媒との混
合溶媒であっても良い。なお、シリカ粒子の安定性や分
散性を向上させるために界面活性剤や極性溶媒等を少量
添加しても良い。 【0025】本発明のシリカ分散液中の粉砕ゾル−ゲル
法シリカの濃度には特に制限はない。実用上特に問題の
ない範囲が好適に採用されるが、一般的には1〜50重
量%、特に、5〜30重量%の範囲が好適である。 【0026】ところで、珪酸ソーダを原料としたコロイ
ダルシリカやゾル−ゲル法によって作られたコロイダル
シリカでは、平均粒子径が100nm未満のものは既に
知られているが、これらは一つ一つのシリカ粒子が独立
したほぼ球状の均一な形状を有していることが特徴であ
る。これに対して、本発明のシリカ分散液は、ゾル−ゲ
ル法シリカを粉砕したものであるため、該分散液中のシ
リカ粒子は多少いびつな凹凸のある不均一な形状が特徴
である。このような特徴ある粒子形状を活かすことによ
って、コロイダルシリカとは異なる用途や効果も期待で
きる。 【0027】例えば、研磨材としての用途においては、
研磨性において研磨速度の向上等を図ることができ有利
である。 【0028】上記シリカ分散液中のシリカが粉砕シリカ
であることは、高分解能の走査型電子顕微鏡や透過型電
子顕微鏡を用いて粒子形状を観察することによって確認
できる。 【0029】本発明のシリカ分散液の他の性状は特に制
限されないが、シリカ分散液のpHは、3〜11の範囲
が一般的である。 【0030】本発明におけるシリカ分散液は塩基性塩化
アルミニウム等を使用してカチオン変性を行うことがで
きる。ここで、カチオン変性とは、シリカ粒子表面の少
なくとも一部をシリカ以外の金属酸化物を用いて被覆す
ることであり、この方法としては、例えば特公昭47−
26959に示された方法を使用することができる。こ
のような処理を、本発明で使用するゾル−ゲル法シリカ
原料またはシリカ分散液に施すことにより、粒子表面を
正に帯電させたシリカ分散液を調製することが可能であ
る。上記処理は、酸性領域で行われるが、本発明のシリ
カ分散液はpHの変化する酸性溶液中でも安定な特性を
示し、得られるシリカ分散液も安定性を持続する。 【0031】本発明のシリカ分散液の製造方法は特に制
限されないが、下記の方法が推奨される。 【0032】即ち、ゾル−ゲル法シリカ粒子を極性溶媒
に分散してなるシリカスラリーを対向衝突させることに
よって平均粒子径100nm未満に粉砕することによっ
てシリカ分散液を製造することができる。 【0033】該シリカスラリーにおける粒子径は、平均
粒子径100nm未満にまで粉砕可能なものであれば特
に制限されず、一般に、0.2〜100μmの範囲のも
のが好適に使用される。 【0034】ゾル−ゲル法シリカにおいて、乾燥工程を
施さないバルク状のシリカを粗粉砕したものを原料のシ
リカスラリーとして使用することもでき、より微細なシ
リカ分散液を得る方法として有効である。 【0035】本発明において、シリカスラリーの対向衝
突は、ゾル−ゲル法シリカを平均粒子径100nm未満
の大きさに粉砕させる条件が特に制限なく採用される。
かかる条件を満足する装置としては、一般に、対向衝突
ジェット粉砕機と呼ばれている市販の装置が好適に使用
できる。 【0036】対向衝突ジェット粉砕機とは、基本的に
は、シリカスラリーを加圧することによって出口側に導
き、該スラリーを2つの流路に分岐し、さらに流路を狭
めることによって流速を加速し、対向衝突させることに
よって該スラリー中のシリカ凝集体を粉砕する装置であ
る。 【0037】このような対向衝突ジェット粉砕機を使用
した粉砕条件は、機種によって各種の装置定数や効率が
異なるため、あるいは用いるシリカスラリーの種類によ
って粉砕の効率が異なるため、一概にその処理条件を定
めることはできない。 【0038】一般には、粉砕効率は処理圧力に依存する
ため、処理圧力が高いほど粉砕効率も高くなる。例え
ば、処理圧力は500kgf/cm以上、好ましくは
800kgf/cm以上、さらに好ましくは1200
kgf/cm以上の場合、粉砕効率の高い処理が可能
である。また、対向衝突する際のシリカスラリーの衝突
速度は、相対速度として50m/秒以上、好ましくは1
00m/秒以上、さらに好ましくは150m/秒以上で
あることが望ましい。 【0039】なお、対向衝突ジェット粉砕機でシリカス
ラリーを処理する回数は、1〜数十回の範囲から選ぶこ
とができる。 【0040】上記のようにシリカスラリーを加速したり
衝突させたりする部分を構成する材料としては、材料の
摩耗を抑えるためにダイヤモンドが好適に採用される。
このような装置の代表例を具体的に例示すると、ナノマ
イザー(株)製の商品名;ナノマイザー、マイクロフル
イディクス製の商品名;マイクロフルイダイザー、及び
スギノマシン製のアルティマイザーなどを挙げることが
できる。上記で例示した装置はいずれも流通式であるた
め、出口側で取り出されたシリカ分散液は一応に粉砕、
解砕または分散等の処理を受けたことになるため均一性
が高い点で、超音波分散やホモジナイザー等のバッチ式
とは異なり優れている。 【0041】また、粉砕、解砕または分散処理が高効率
で行われること、不純物の混入が極めて少ないこと、大
量処理にも適応可能なことなど、工業的に利用するのに
は適している。 【0042】本発明において、シリカスラリーの濃度
は、50重量%以下、好ましくは30重量%以下、さら
に好ましくは20重量%以下が好ましい。50重量%を
超えると、スラリーの流動性が極端に悪くなるため処理
が困難になる傾向がある。なお、粉砕後の平均粒子径が
小さくなればなるほど、あるいはシリカスラリーの濃度
が高くなればなるほどシリカスラリーの流動性が低下す
るため処理が困難になる。そのような場合には、まずス
ラリー濃度の低い原料スラリーを本発明の方法で処理し
粘度を下げた後に、徐々にシリカを添加してスラリー濃
度を上げて再び本発明の方法を適用するという方法が採
用できる。 【0043】本発明においては、上記方法において、さ
らに、シリカスラリーを対向衝突させる際のシリカスラ
リーのpHを8以上、さらに好ましくはpHを9以上と
することによってさらに保存安定性の優れたシリカ分散
液が得られることを見い出した。 【0044】即ち、従来の分散方法ではシリカスラリー
のpHを8以上にして分散させても、必ずしも長期的に
安定なシリカ分散液は得られなかった。それに対して、
本発明の方法を採用した場合では、シリカスラリーのp
Hを8以上としたシリカ分散液は、長時間放置しても、
あるいはさらにアルカリを添加しても再凝集する現象は
見られなかった。 【0045】アルカリの種類は公知のものが何等制限な
く使用できる。例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、テトラメチルアンモニウムハイ
ドライドなどを挙げることができる。 【0046】アルカリの添加量は、通常はpHメーター
でpHを確認しながら少量ずつアルカリを添加すれば良
い。但し、原料シリカの一次粒子径が35nm以下で、
スラリー濃度が10重量%以上のシリカスラリーでは、
アルカリを添加するとゲル化してpHを測定できない場
合がある。そのような場合には、シリカスラリーを対向
衝突させることによって該スラリーの粘度を下げた後に
pHを測定すれば良い。 【0047】 【発明の効果】以上の説明より理解されるように、本発
明の平均粒子径100nm未満の粉砕ゾル−ゲル法シリ
カ粒子を分散してなるシリカ分散液は、長期間放置して
もゲル化やシリカ粒子の沈降が起こらず、保存安定性、
沈降安定性に優れたものである。 【0048】 【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限され
るものではない。 【0049】以下の方法によって、原料のゾル−ゲル法
シリカ及び処理したシリカ分散液を分析した。 【0050】(比表面積)BET式の比表面積計(島津
製作所製、フローソーブII)を用いて測定した。 【0051】(平均粒子径)平均粒子径は、遠心沈降式
光透過法の粒度分布計(ブルックヘブン社製、BI−D
CP)を用いて重量平均粒子径を測定した。また、高分
解能の走査型電子顕微鏡(日本電子製、JSM−640
0F)を用いて、処理したシリカ分散液中のシリカ粒子
の形状と上記粒度分布計の値の妥当性を確認した。 【0052】(保存安定性及び沈降安定性)保存安定性
は、処理したシリカ分散液がゲル化して流動性がなくな
るまでの日数を調べた。 【0053】また、沈降安定性は、1ヶ月間静置後に生
じた沈降成分を計量し、初期のシリカ分に対する重量%
で示した。 【0054】(pHの測定)処理したシリカ分散液のp
HをpHメーター(堀場製作所製、M−13)を用いて
測定した。 【0055】実施例1 1リットルのテフロン(登録商標)製容器にSi(OM
e)(コルコート製;メチルシリケート28)304
gとイオン交換水72gとメタノール64gの混合溶液
を加え、攪拌した。2時間後上記混合溶液が透明になっ
てから25重量%のアンモニア水0.068gを加え、
素早く攪拌し、蓋をした。しばらくすると溶液はゲル化
したので、そのまま室温で3日間放置した。イオン交換
水200gを加え、1mmのピンホールの開いた蓋に変
えて、80℃で24時間加熱して、ゾル−ゲル法による
バルク体シリカを合成した。上記シリカをボールミルで
粉砕したところ平均粒子径12μmのシリカ粉体が得ら
れた。 【0056】次に、5リットルのポリ容器に上記シリカ
粉体100gとイオン交換水840gと1N−水酸化カ
リウム水溶液60gを入れて、棒でかき混ぜることによ
って予備混合を行った。できたシリカスラリーを対向衝
突ジェット粉砕機(ナノマイザー製;ナノマイザー、L
A−31)を用いて処理圧力1300kgf/cm
衝突相対速度165m/秒で3回処理したところ、半透
明のシリカ分散液が得られた。 【0057】該シリカ分散液の一部を200℃で乾燥さ
せて比表面積を測定したところ724m/gであっ
た。また、シリカ分散液のpHは8.6、平均粒子径は
32nm、保存安定性は30日以上であった。また、沈
降安定性に関しては、0wt%であった。 【0058】以上のように、平均粒子径が12μmのゾ
ル−ゲル法シリカからなるシリカスラリーを用いて、平
均粒子径32nmのコロイダル領域の安定なシリカ分散
液を得ることができた。シリカの原料に用いた珪素のア
ルコキシドが高純度であるため、できたシリカ分散液も
高純度であることが期待できる。 【0059】なお、上記の乾燥粉末の屈折率を液浸法で
測定したところ1.44であった。 【0060】また、原料シリカと処理後のシリカを走査
型電子顕微鏡で観察したところ、処理前のシリカは5〜
50μmの範囲の凝集粒子であったものが、処理後にお
いてはそのような粗大粒子は見あたらず、10〜80n
mの範囲の微細な不定形粒子であった。 【0061】実施例2 1リットルのテフロン(登録商標)製容器にSi(OM
e)(コルコート製;メチルシリケート28)250
gを計り取り、0.035重量%の塩酸水溶液17gと
メタノール30gの溶液を加え室温で約10分間攪拌
し、Si(OMe)の一部を予備加水分解した。続い
て、上記溶液にTi(O−i−Pr)(日本曹達製、
TPT(A−1))66.8gを加え攪拌したところ透
明な均一溶液が得られた。次に、上記均一溶液を氷冷し
ながら、氷冷したイオン交換水120gと25重量%ア
ンモニア水0.11gを加え素早く攪拌したところしば
らく経つと溶液はゲル化したので、蓋をしてそのまま室
温で3日間放置した。イオン交換水200gを加え、1
mmのピンホールの開いた蓋に変えて、80℃で24時
間加熱して、ゾル−ゲル法によるバルク体シリカ−チタ
ニア複合酸化物を合成した。上記複合酸化物をボールミ
ルで粉砕したところ平均粒子径7μmの複合酸化物粉体
が得られた。 【0062】次に、5リットルのポリ容器に上記粉体1
00gとイオン交換水840gと1N−水酸化カリウム
水溶液60gを入れて、棒でかき混ぜることによって予
備混合を行った。できたシリカスラリーを対向衝突ジェ
ット粉砕機(ナノマイザー製;ナノマイザー、LA−3
1)を用いて処理圧力1300kgf/cm、衝突相
対速度165m/秒で3回処理したところ、半透明のシ
リカ分散液が得られた。 【0063】該シリカ分散液の一部を200℃で乾燥さ
せて比表面積を測定したところ843m/gであっ
た。また、シリカ分散液のpHは8.2、平均粒子径は
17nm、保存安定性は30日以上であった。また、沈
降安定性に関しては、0wt%であった。 【0064】なお、原料シリカと処理後のシリカを走査
型電子顕微鏡で観察したところ、処理前のシリカは1〜
30μmの範囲の凝集粒子であったものが、処理後にお
いてはそのような粗大粒子は見あたらず、5〜40nm
の範囲の微細な不定形粒子であった。 【0065】また、上記の乾燥粉末の屈折率を液浸法で
測定したところ、1.52であった。シリカ系複合酸化
物の原料の一部にチタニウムのアルコキサイドを使用し
たことによって、実施例1のシリカのみからなる粒子と
比べて、屈折率の高いシリカスラリーが得られたことが
わかった。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G072 AA28 CC04 CC05 DD09 EE01 EE05 EE06 GG02 HH30 JJ13 MM01 MM02 MM26 PP07 PP17

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 平均粒子径100nm未満の粉砕ゾル−
    ゲル法シリカ粒子を極性溶媒に分散してなるシリカ分散
    液。
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