JP2015063451A - 金属酸化物粒子およびその製造方法ならびに用途 - Google Patents

金属酸化物粒子およびその製造方法ならびに用途 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラスハードディスク、石英ガラス、水晶、アルミニウムディスク、半導体デバイスのSiO2酸化膜、珪素半導体ウエハー、化合物半導体ウエハー等の基板に対する研磨特性に優れた金属酸化物粒子及びその製造方法の提供。【解決手段】下記の工程(a)および(b)を含んでいる金属酸化物粒子の製造方法。(a)正又は負の表面電位(VA)を有し、平均粒子径(DA)が40〜600nmである基体用金属酸化物粒子(A)と、これと反対の正又は負の表面電位(VB)を有し、平均粒子径(DB)が4〜60nmの範囲にある被覆用金属酸化物粒子(B)との混合分散液を調製する工程、(b)混合分散液を陰イオン交換樹脂で処理する工程。【選択図】図1

Description

本発明は粒子径の大きな基体用金属酸化物粒子の表面を粒子径の小さな被覆用金属酸化物粒子で被覆した金属酸化物粒子、特に研磨特性に優れた金属酸化物粒子およびその製造方法ならびに用途に関する。
半導体の集積回路付基板の製造においては、例えば、シリコンウェハー上にアルミ配線を形成し、この上に絶縁膜としてシリカ等の酸化膜を設けると配線による凹凸が生じるので、この酸化膜を研磨して平坦化することが行われている。このような基板の研磨においては、研磨後の表面は段差や凹凸がなく平坦で、さらにミクロな傷等もなく平滑であることが求められており、また研磨速度が速いことも必要である。
研磨用粒子としては、従来、シリカゾルやヒュームドシリカ、ヒュームドアルミナなどが用いられている。
化学的機械的研磨(CMP)で使用される研磨材は、通常、シリカ、アルミナ、セリア等の金属酸化物からなる平均粒子径が200nm程度の球状の研磨用粒子と、配線・回路用金属の研磨速度を早めるための酸化剤、有機酸等の添加剤及び純水などの溶媒から構成されているが、被研磨材の表面には下地の絶縁膜に形成した配線用の溝パターンに起因した段差( 凹凸) が存在するので、主に凸部を研磨除去しながら共面まで研磨し、平坦な研磨面とすることが求められている。しかしながら、従来の球状の研磨用粒子では共面より上の部分を研磨した際に、凹部の下部にあった配線溝内の回路用金属が共面以下まで研磨される問題( ディッシングと呼ばれている。)があった。このようなディッシング(過研磨)が起きると配線の厚みが減少して配線抵抗が増加したり、また、この上に形成される絶縁膜の平坦性が低下するなどの問題が生じるので、ディッシングを抑制することが求められている。
特開2001−150334号公報(特許文献1)には、水ガラスなどのアルカリ金属珪酸塩の水溶液を脱陽イオン処理することにより得られるSiO濃度2〜6重量% 程度の活性珪酸の酸性水溶液に、アルカリ土類金属、例えば、Ca、Mg、Baなどの塩をその酸化物換算で上記活性珪酸のSiOに対し100〜1500ppmの重量比に添加し、更にこの液中SiO/MO(Mは、アルカリ金属原子、NH又は第4級アンモニウム基を表す。) モル比が20〜150となる量の同アルカリ物質を添加することにより得られる液を当初ヒール液とし、同様にして得られる2〜6重量%のSiO濃度と20〜150 のSiO/MO(Mは、上記と同じ) モル比を有する活性珪酸水溶液をチャージ液として、60〜150℃で前記当初ヒール液に前記チャージ液を、1時間当たり、チャージ液SiO /当初ヒール液SiOの重量比として0. 05〜1. 0の速度で、液から水を蒸発除去しながら( 又はせずに)、添加してなる歪な形状を有するシリカゾルの製造方法が記載されている。
特開平8−279480号公報(特許文献2)には、(1)珪酸アルカリ水溶液を鉱酸で中和しアルカリ性物質を添加して加熱熟成する方法、(2)珪酸アルカリ水溶液を陽イオン交換処理して得られる活性珪酸にアルカリ性物質を添加して加熱熟成する方法、(3)エチルシリケート等のアルコキシシランを加水分解して得られる活性珪酸を加熱熟成する方法、または、(4)シリカ微粉末を水性媒体中で直接に分散する方法等によって製造されるコロイダルシリカ水溶液は、通常、4〜1,000nm(ナノメートル)、好ましくは7〜500nmの粒子径を有するコロイド状シリカ粒子が水性媒体に分散したものであり、SiOとして0.5〜50重量% 、好ましくは0.5〜30重量%の濃度を有する。上記シリカ粒子の粒子形状は、球状、いびつ状、偏平状、板状、細長い形状、繊維状等が挙げられることが記載されている。
特表2003−529662号公報(特許文献3)には、互いにボンドによって連結していない球形の、分離したシリカ粒子を含む研磨剤であって、a )寸法5−50nmのシリカ粒子5−95重量% 、及びb)寸法50−200nmのシリカ粒子95−5重量%を含む、但し粒子の全体がバイモーダルな粒径分布を有する研磨剤が高い研磨速度を与えることが開示されている。
また、本願出願人は異形度が1.55〜4の範囲にあり、動的光散乱法による粒子径分布において30〜70nmの粒子径範囲と71〜150nmの粒子径範囲に粒子径分布のピークがあり、両ピークの粒子径差が50〜100nmの範囲にある研磨用シリカゾルを用いると優れた研磨レートが達成されることを開示している(特開2007−137972号公報:特許文献4)。
さらに、本願出願人は真球度が0.9以上の球状粒子とこの球状粒子に該当しない非球状粒子を所定重量比で含む研磨用組成物は被研磨面が凹凸を有していても研磨後の表面が平坦性に優れ、長時間の研磨に供しても研磨性能の低下が抑制できることを開示している(特開2006−80406号公報:特許文献5)。
また、本願出願人は非球状シリカ微粒子と、その表面に形成されたシリカ以外の金属酸化物から形成される複数の突起とからなり、動的散乱法により測定される平均粒子径が3〜150nmの範囲、短径/長径比が0.01〜0.8の範囲、比表面積が10〜800m/gの範囲にある非球状複合シリカ微粒子が分散媒に分散したゾルとその製造方法を開示しており、研磨剤と有用であることを開示している(特開2009−137791号公報:特許文献6)。
また、本願出願人は球状シリカ系微粒子の表面に複数の疣状突起を有し、表面粗度が1.7〜10の範囲にある金平糖状シリカ系微粒子と、該微粒子を含む研磨剤を開示している(特開2013−47180号公報:特許文献7)。
特開2001−150334号公報 特開平8−279480号公報 特表2003−529662号公報 特開2007−137972号公報 特開2006−80406号公報 特開2009−137791号公報 特開2013−47180号公報
しかしながら、特許文献7の金平糖状シリカ系微粒子は、研磨用粒子として用いた場合、表面が平滑な球状粒子に比べて研磨速度は向上するものの、表面の凹凸によりスクラッチが発生したり表面の平滑性に欠ける場合があった。また、製造する際に少量ではあるが粒子径の大きな凝集粒子が生成し、スクラッチの原因となることがあった。また、この凝集粒子を除去すると、生産性、経済性が低下する問題があった。
本願発明者は、上記問題点に鑑み鋭意検討した結果、正の表面電位を有する基体粒子と負の表面電位を有する微細粒子を混合すると、基体粒子の表面を微細粒子が単層に被覆した粒子が得られ、これを乾燥、加熱処理して得られた粒子が優れた研磨特性(研磨速度が向上したり、スクラッチが発生せず、表面の平滑性が優れている等)を有することを見出して本発明を完成するに至った。
本発明の重要な課題は、ガラスハードディスク、石英ガラス、水晶、アルミニウムディスク、半導体デバイスのSiO酸化膜、珪素半導体ウェハー、化合物半導体ウェハー等の研磨に好適に用いることのできる金属酸化物粒子およびその製造方法を提供することにある。
本発明に係る金属酸化物粒子の製造方法は、下記の工程(a)および(b)を含んでなることを特徴としている。
(a)正または負の表面電位(V)を有し、平均粒子径(D)が40〜600nmの範囲にある基体用金属酸化物粒子(A)と、これと反対の正または負の表面電位(V)を有し、平均粒子径(D)が4〜60nmの範囲にある被覆用金属酸化物粒子(B)との混合分散液を調製する工程
(b)混合分散液を陰イオン交換樹脂で処理する工程
前記の正の表面電位が10〜60mVの範囲にあり、前記負の表面電位が−60〜0mVの範囲にあることが好ましい。
前記工程(a)の混合分散液のpHが2〜6の範囲にあることが好ましい。
前記工程(b)の陰イオン交換樹脂処理後の分散液のpHが6〜10の範囲にあることが好ましい。
前記工程(b)についで、下記工程(c)を行うことが好ましい。
(c)温度60〜250℃の範囲で熟成する工程
前記工程(b)または前記工程(c)についで、下記工程(d)を行うことが好ましい。
(d)工程(b)または工程(c)で調製した分散液のpHを3〜7の範囲に調整する工程
前記工程(d)についで下記の工程(e)を行うことが好ましい。
(e)乾燥する工程
前記工程(e)についで下記の工程(f)を行うことが好ましい。
(f)300〜1200℃で加熱処理する工程
前記工程(f)についで下記の工程(g)を行うことが好ましい。
(g)解砕する工程
前記基体用金属酸化物粒子(A)がSiO、Al、Sb、ZrO、TiO、Fe、CeOおよびこれらの複合酸化物から選ばれる少なくとも1種あるいはこれらの混合物であり、前記被覆用金属酸化物粒子(B)がSiO、Al、Sb、ZrO、TiO、Fe、CeOおよびこれらの複合酸化物から選ばれる少なくとも1種あるいはこれらの混合物であることが好ましい。
前記基体用金属酸化物粒子(A)の形状が球状または多面体であり、前記被覆用金属酸化物粒子(B)の形状が球状であることが好ましい。
本発明に係る金属酸化物粒子は、平均粒子径(D)が40〜600nmの範囲にある基体用金属酸化物粒子(A)の表面を平均粒子径(D)が4〜60nmの範囲にある被覆用金属酸化物粒子(B)で被覆したことを特徴としている。
前記被覆用金属酸化物粒子(B)の被覆率を下記式(1)で表したとき、被覆率が10〜100%の範囲にあることが好ましい。
被覆率(%)={(金属酸化物粒子の実測の比表面積(S)−基体用金属酸化物粒子の実測の比表面積(S))/(100%被覆したとした場合の計算上の比表面積(S)−基体用金属酸化物粒子の実測の比表面積(S))}x100・・・・・・・(1)
但し、基体用金属酸化物粒子(A)が平均粒子径が(D)nmの球状粒子の場合、
((S)=金属酸化物粒子1個当たりの表面積x単位重量(1g)当たりの粒子数、
金属酸化物粒子1個当たりの表面積=4π・{(D)/2+(D)/2}
単位重量(1g)当たりの基体用金属酸化物粒子(A)の個数=1/{4/3・π{(D)/2}・d、
dは基体用金属酸化物粒子(A)の粒子密度(g/ml)を表し、本発明では2.2を使用。)
但し、基体用金属酸化物粒子(A)が、縦(a)nm、横(b)nm、高さ(c)nmの多面体粒子の場合、
((S)=金属酸化物粒子1個当たりの表面積x単位重量(1g)当たりの粒子数、
金属酸化物粒子1個当たりの表面積=2x{(a+D)(b+D)+(b+D)(c+D)+(c+D)(a+D)}、
単位重量(1g)当たりの基体用金属酸化物粒子(A)の個数=1/abc・d
dは基体用金属酸化物粒子(A)の粒子密度(g/ml)を表し、本発明では2.73を使用。)
但し、基体用金属酸化物粒子(A)が、一辺(e)nm、厚み(f)nmの六角平板状の多面体粒子の場合、
((S)=金属酸化物粒子1個当たりの表面積x単位重量(1g)当たりの粒子数、
金属酸化物粒子1個当たりの表面積=2{3・30.5/2・(e+D}+{6(e+D)(f+D)}
単位重量(1g)当たりの基体用金属酸化物粒子(A)の個数=1/{(3・30.5/2・e・f)・d
dは基体用金属酸化物粒子(A)の粒子密度(g/ml)を表し、本発明では2.73を使用。)
前記平均粒子径(D)と前記平均粒子径(D)との比(D)/(D)が0.007〜0.5の範囲にあることが好ましい。
前記基体用金属酸化物粒子(A)がSiO、Al、Sb、ZrO、TiO、Fe、CeOおよびこれらの複合酸化物から選ばれる少なくとも1種あるいはこれらの混合物であり、前記被覆用金属酸化物粒子(B)がSiO、Al、Sb、ZrO、TiO、Fe、CeOおよびこれらの複合酸化物から選ばれる少なくとも1種あるいはこれらの混合物であることが好ましい。
前記基体用金属酸化物粒子(A)の形状が球状または多面体であり、前記被覆用金属酸化物粒子(B)の形状が球状であることが好ましい。
本発明に係る金属酸化物粒子分散液は、前記金属酸化物粒子またはその製造方法によって得られた金属酸化物粒子が分散媒に分散してなることを特徴としている。
本発明に係る研磨剤は、前記金属酸化物粒子またはその製造方法によって得られた金属酸化物粒子を含んでなることを特徴としている。
本発明によれば、研磨用粒子として好適に用いることのできる金属酸化物粒子およびその製造方法を提供することができる。
[金属酸化物粒子の製造方法]
以下、先ず本発明に係る金属酸化物粒子の製造方法について説明する。
本発明に係る金属酸化物粒子の製造方法は、下記の工程(a)および(b)を含んでなることを特徴としている。
(a)正または負の表面電位(V)を有し、平均粒子径(D)が40〜600nmの範囲にある基体用金属酸化物粒子(A)と、これと異なる正または負の表面電位を有し、平均粒子径(D)が4〜60nmの範囲にある被覆用金属酸化物粒子(B)との混合分散液を調製する工程
(b)混合分散液を陰イオン交換樹脂で処理する工程
工程(a)
正または負の表面電位(V)を有し、平均粒子径(D)が40〜600nmの範囲にある基体用金属酸化物粒子(A)と、これと異なる正または負の表面電位を有し、平均粒子径(D)が4〜60nmの範囲にある被覆用金属酸化物粒子(B)との混合分散液を調製する。
基体用金属酸化物粒子(A)
基体用金属酸化物粒子(A)の平均粒子径(D)は40〜600nm、さらには50〜500nmの範囲にあることが好ましい。
基体用金属酸化物粒子(A)の平均粒子径(D)が40nm未満の場合は、基体用金属酸化物粒子(A)の表面に被覆用金属酸化物粒子(B)が単層で被覆した金属酸化物粒子を得ることが困難で、得られたとしても研磨用途の場合、研磨性能は平均粒子径が同程度の単分散粒子と大きくは変わらず、研磨性能を向上させる本願効果が充分得られない場合がある。
基体用金属酸化物粒子(A)の平均粒子径(D)が600nmを超えると、基体用金属酸化物粒子(A)の表面に被覆用金属酸化物粒子(B)が単層で被覆した金属酸化物粒子を得ることはできるが、研磨用途の場合は平均粒子径が大きく充分な研磨性能が得られない場合がある。
本発明における前記基体用金属酸化物粒子(A)、後述する被覆用金属酸化物粒子(B)の平均粒子径は、各粒子が球状粒子である場合はBET法によって測定される比表面積から等価球換算で求められる。
換算式:D=6000/(SA×d)
ここでDは平均粒子径、SAはBET法で測定された比表面積、dは比重(SiO=2.2で計算)である。
基体用金属酸化物粒子(A)が、形状がサイコロ状の粒子である場合は、走査型電子顕微鏡(SEM)写真を撮影し、10個の粒子について縦(a)、横(b)、高さ(c)を測定し、各平均値を求め、(a+b+c)/3として求める。なお、被覆率の計算に粒子径は使用しないが、表面積の計算には使用する。
基体用金属酸化物粒子(A)が、多角形平板状の粒子である場合は、平面部の最長径(g)およびこれと直交する短径(h)を測定し、その平均値(g+h)/2として求める。なお、被覆率の計算に粒子径は使用しないが、表面積の計算には各辺の長さを使用する。
基体用金属酸化物粒子(A)は後述する被覆用金属酸化物粒子(B)とは反対の表面電位を有している。
基体用金属酸化物粒子(A)が正の表面電位を有する場合、表面電位(V)は10〜60mV、さらには30〜60mVの範囲にあることが好ましい。
基体用金属酸化物粒子(A)の表面電位(V)が10mV未満の場合は、後述する被覆用金属酸化物粒子(B)の表面電位(V)によっても異なるが、被覆が不充分になる場合があり、研磨用途の場合、充分な研磨性能が得られない場合がある。
基体用金属酸化物粒子(A)の表面電位(V)が60mVを超えるものは得ることが困難である。
基体用金属酸化物粒子(A)が負の表面電位を有する場合、表面電位(V)は−60〜0mV、さらには−20〜−60mVの範囲にあることが好ましい。
表面電位(V)が−60mV未満のものは得ることが困難である。
表面電位(V)が正になると(0mVを超えると)、後述する被覆用金属酸化物粒子(B)の表面電位(V)によっても異なるが、同じ正の表面電位を持つこととなり、被覆用金属酸化物粒子(B)による被覆が生じない。
表面電位の測定方法
基体用金属酸化物粒子(A)または後述する被覆用金属酸化物粒子(B)の固形分濃度0.15重量%の粒子分散液(pH範囲2〜10、温度25℃)について、ゼータ電位測定計(大塚電子(株)製)にて測定する。
基体用金属酸化物粒子(A)は、SiO、Al、Sb、ZrO、TiO、Fe、CeOおよびこれらの複合酸化物から選ばれる少なくとも1種あるいはこれらの混合物であることが好ましい。複合酸化物の例としては、例えばSiO−Alからなるゼオライト(結晶性アルミノシリケート)が挙げられる。ゼオライトの結晶構造としてはフォージャサイト型、モルデナイト型、A型、L型、MFI型、β型等が挙げられる。
基体用金属酸化物粒子(A)の形状は球状(略球状を含む。)または多面体(サイコロ状あるいは平板状)であることが好ましい。球状あるいは多面体であると、分散液の粘度が低く取扱いがし易く、研磨用途の場合、研磨速度が高くかつ研磨表面のスクラッチや平坦性が良好な傾向にある。
上記において、粒子の分散液のpHが酸性の場合、Al、TiO、ZrO、CeOからなる粒子は正の表面電位を有し、SiO、Sb25、Feは負の電位を有している。
このとき、正または負の表面電位を有する粒子を反対の表面電位に変換して用いることができる。
負の表面電位を有す粒子を正の表面電位を有する粒子に変換する方法としては、例えば、(1)ポリ塩化アルミニウム(PAC)水溶液で処理する方法、(2)四級アミン水溶液で処理する方法、(3)アミノシラン溶液等で処理する方法等が挙げられる。
具体的には、(1)の場合、イオン交換樹脂等でカチオン、アニオン等の不純分を除去した金属酸化物粒子分散液中にポリ塩化アルミニウム等の多価金属カチオンを添加することで得ることができる。
(2)の場合、イオン交換樹脂等でカチオン、アニオン等の不純分を除去した金属酸化物粒子分散液中に4級アミン(センカ(株)製:KHE−100)等のアミンを添加することで得ることができる。
(3)の場合、イオン交換樹脂等でカチオン、アニオン等の不純分を除去した金属酸化物粒子分散液中にアミン系のシランカップリング剤を添加することで得ることができる。
このとき、表面電荷量の調整は、多価金属カチオン、アミン、アミン系のシランカップリング剤等の添加量、および金属酸化物粒子分散液のpHを調整することによって行うことができる。pH調整剤としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩酸、硝酸、硫酸や酢酸などの有機酸等が挙げられる。
つぎに、正の表面電位を有す粒子を負の表面電位を有する粒子に変換する方法としては、例えば、(4)負の表面電位を有する酸化物材料で被覆する方法、(5)アニオン性の界面活性剤等で処理する方法等が挙げられる。
具体的には、(4)の場合、イオン交換樹脂等でカチオン、アニオン等の不純分を除去した金属酸化物粒子分散液中にエタノールを添加し、正珪酸アルキルを加え加熱・撹拌熟成することで得ることができる。
あるいは、イオン交換樹脂等でカチオン、アニオン等の不純分を除去した金属酸化物粒子分散液中にアンチモン酸カリウムを撹拌しながら加え、ついで、陽イオン交換樹脂で過剰のKを取り除き、金属酸化物粒子の表面をアンチモン酸で被覆し、必要に応じて、70〜80℃で加熱熟成を行うことによって変換することができる。
(5)の場合、イオン交換樹脂等でカチオン、アニオン等の不純分を除去した金属酸化物粒子分散液中にアニオン性界面活性剤、好ましくはカルボキシル基を有するアニオン性界面活性剤を添加することで変換することができる。
このとき、表面電荷量の調整は、正珪酸アルキル、アニオン性界面活性剤等の添加量、および金属酸化物粒子分散液のpHを調整することによって行うことができる。pH調整剤としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩酸、硝酸、硫酸や酢酸などの有機酸等が挙げられる。
被覆用金属酸化物微粒子(B)
被覆用金属酸化物粒子(B)の平均粒子径(D)は4〜60nm、さらには5〜50nmの範囲にあることが好ましい。
被覆用金属酸化物粒子(B)の平均粒子径(D)が4nm未満の場合は、安定に単分散した金属酸化物微粒子を得ることが困難である。
被覆用金属酸化物粒子(B)の平均粒子径(D)が60nmを超えると、斥力が大きくなり基体用金属酸化物粒子(A)への被覆が起こり難くなる。
被覆用金属酸化物粒子(B)は前記基体用金属酸化物粒子(A)とは反対の表面電位を有している。
表面電位の範囲、表面電位の変換方法は前記基体用金属酸化物粒子(A)の場合と同様である。
被覆用金属酸化物微粒子(B)は、前記基体用金属酸化物粒子(A)と同様のSiO、Al、Sb、ZrO、TiO、Fe、CeOおよびこれらの複合酸化物あるいはこれらの混合物であることが好ましい。
被覆用金属酸化物粒子(B)の形状は球状(粒状)であることが好ましいが異形状や板状であっても良い。
被覆用金属酸化物粒子(B)の形状が球状であると、高い研磨速度と高い面精度を有する金属酸化物粒子を得ることができる。
混合分散液の調製は、基体用金属酸化物粒子(A)の水分散液と被覆用金属酸化物粒子(B)の水分散液とを混合する。
基体用金属酸化物粒子(A)の水分散液のpHは概ね2〜6の範囲にあり、被覆用金属酸化物粒子(B)水分散液のpHも概ね2〜6の範囲にあることが好ましい。
混合分散液の濃度は固形分として1〜30重量%、さらには4〜20重量%の範囲にあることが好ましい。
混合分散液の濃度が固形分として1重量%未満の場合は、所望の金属酸化物粒子を得ることはできるが生産性が低く経済的でない。
混合分散液の濃度が固形分として30重量%を超えると、分散液の粘度が高くなり、基体用金属酸化物粒子(A)を単層の被覆用金属酸化物粒子(B)で被覆した金属酸化物微粒子を得ることができない場合がある。
このとき、混合分散液のpHは2〜6、さらには3〜5の範囲にあることが好ましい。
混合分散液のpHが2未満になることはなく、なった場合は基体用金属酸化物粒子(A)を単層の被覆用金属酸化物粒子(B)で被覆した金属酸化物微粒子を得ることが困難である。
混合分散液のpHが6を超えると、基体用金属酸化物粒子(A)と被覆用金属酸化物粒子(B)との表面電位差が小さくなったり、同一の表面電位となることがあり、基体用金属酸化物粒子(A)を単層の被覆用金属酸化物粒子(B)で被覆した金属酸化物微粒子を得ることが困難である。
なお、工程(a)における分散液の温度は概ね5〜40℃の範囲であることが好ましい。
工程(b)
混合分散液を陰イオン交換樹脂で処理し、陰イオンを除去する。
このとき、陰イオン交換樹脂での処理は、混合分散液のpHが6〜10、さらには7〜9.5の範囲となるまで処理することが好ましい。
陰イオン交換樹脂処理後の混合分散液のpHが6未満の場合は、陰イオンの残存量が多く、後工程の焼成時のガスの発生や、被覆層の結晶化が阻害されることがあり、得られる金属酸化物粒子を研磨に用いた場合に充分な研磨性能が得られない場合がある。
陰イオン交換樹脂処理後の混合分散液のpHが10を超えることはなく、さらに陰イオン残存量が減少することもない。
このようにして、本発明に係る第1の態様の金属酸化物粒子を製造することができる。必要に応じて、分散液を濾過分離し、乾燥して使用することもできる。
本発明では、前記工程(b)についで、下記の工程(c)を行うことが好ましい。
工程(c)
工程(b)で得られた分散液を、60〜250℃、好ましくは70〜200℃で熟成する。
熟成温度が60℃未満の場合は、熟成時間によっても異なるが、被覆用金属酸化物粒子(B)の基体用金属酸化物粒子(A)への接合が不充分で、前記第1の態様の金属酸化物粒子より優れた研磨特性を有する金属酸化物粒子が得られない場合がある。
熟成温度が250℃を超えても被覆用金属酸化物粒子(B)の基体用金属酸化物粒子(A)への接合がさらに強くなることもなく、分散液の濃度、pHによっては凝集した金属酸化物粒子が得られる場合がある。
このようにして、本発明に係る第2の態様の金属酸化物粒子を製造することができる。必要に応じて、分散液を濾過分離し、乾燥して使用することもできる。
ついで、前記工程(b)または前記工程(c)についで、下記工程(d)を行うことが好ましい。
工程(d)
工程(b)または工程(c)で調製した分散液のpHを3〜7、望ましくは4〜6の範囲に調整する。
分散液のpHがこの範囲にあると、後述する工程(e)、特に工程(f)後、金属微粒子の凝集体が生成しにくく、生成したとしても、容易に解砕することができ、研磨用粒子として好適に用いることができる。
分散液のpHが3未満の場合は、陰イオンの残存が多く、粒子表面が活性なため粒子表面同士の脱水縮合が進み、硬い状態で乾燥し、ついで、焼成した場合は焼結してしまい解砕が困難な金属酸化物粒子となり、研磨性能が充分得られない場合がある。
分散液のpHが7を超えた場合はpHが3以下程ではないが被覆用金属酸化物粒子(B)と基体用金属酸化物粒子(A)の表面同士の脱水縮合が進み、硬い状態で乾燥し、ついで、焼成した場合は焼結も進行し、解砕が困難な金属酸化物粒子となり、研磨性能が充分得られない場合がある。また、基体粒子と被覆粒子は同じ負電位となるため、反発により粒子が外れる事がある。
なお、前記工程(b)における陰イオン交換樹脂後の混合分散液のpHが6〜7の範囲にある場合、本工程(d)は必ずしも実施する必要はない。
分散液のpHは、酸を添加することによって調整することが好ましい。
酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸(無機酸)、酢酸、酒石酸、グルコン酸、グリコール酸等の有機酸、これらの混合物が挙げられる。
本発明では、酢酸、グルコン酸、グリコール酸等の有機酸が好適に用いられる。これらの有機酸を用いると、陰イオンとして残存した場合でも、後述する焼成工程(f)において除去可能であり、焼成工程(f)で金属酸化物粒子が一部凝集あるいは融着しても後述する工程(g)で容易に解砕することができる。
このようにして、本発明に係る第3の態様の金属酸化物粒子を製造することができる。必要に応じて、濾過分離して使用することもできる。
本発明では、前記工程(d)についで下記の工程(e)を行うことが好ましい。
工程(e)
前記工程(d)についで乾燥するが、乾燥方法としては、特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。
室温で風乾することもできるが、乾燥温度は80〜300℃、さらには100〜200℃の範囲にあることが好ましい。
このようにして、本発明に係る第4の態様の金属酸化物粒子を製造することができる。
本発明では、前記工程(e)についで下記の工程(f)を行うことが好ましい。
工程(f
前記工程(e)についで300〜1200℃、好ましくは700〜1100℃で加熱処理する。
加熱処理温度が300℃未満の場合は、研磨性能が前記(第4の態様の)金属酸化物粒子と大きく異なることがなく、1200℃を超えると、互いに強く凝集あるいは融着した金属酸化物粒子となり、研磨性能が不充分となる場合がある。また、被覆用金属酸化物微粒子(B)の種類、大きさによっても異なるが被覆用金属酸化物微粒子(B)が基体用金属酸化物粒子(A)に融着し、本願発明の金属酸化物粒子の研磨特性が得られない場合がある。
加熱処理温度が前記範囲にあると、研磨速度、被研磨面の平滑性等研磨特性に優れた金属酸化物粒子を得ることができる。
本発明では、前記工程(f)についで下記の工程(g)を行うことが好ましい。
工程(g)
解砕するが、この解砕は、前記工程(f)で強く凝集した粒子が存在して研磨特性が低下する場合に行えばよい。
解砕方法としては、特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。
例えば、サンドミル、衝撃粉砕法、超音波ホモジナイザー、ナノジェットマイザー法等の方法が挙げられる。
さらに、本発明では、前記工程(c)以降の工程の後に、下記の工程(h)を行うことができる。
工程(h)
分離操作を行うが、所望の粒子径以外の粒子、所望の形状以外の粒子が残存している場合、これを分離除去することが好ましい。このような粒子が残存していると、残存量によっても異なるが、スクラッチ発生の原因になる場合がある。
分離方法としては、所望の粒子径以外の粒子、所望の形状以外の粒子を除去できれば特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。例えば、各種フィルター、遠心分離機等が挙げられる。
前記工程(f)、必要に応じて工程(g)、工程(h)を経て、本発明に係る第5の態様の金属酸化物粒子を製造することができる。
[金属酸化物粒子]
つぎに、本発明に係る金属酸化物粒子について説明する。
本発明に係る金属酸化物粒子は、平均粒子径(D)が40〜600nmの範囲にある基体用金属酸化物粒子(A)の表面を平均粒子径(D)が4〜60nmの範囲にある被覆用金属酸化物粒子(B)で被覆したことを特徴としている。
基体用金属酸化物粒子(A)
基体用金属酸化物粒子(A)としては、前記した基体用金属酸化物粒子(A)が用いられる。
基体用金属酸化物粒子(A)の形状は球状(略球状)または多面体(サイコロ状あるいは板状)であることが好ましい。
被覆用金属酸化物粒子(B)
被覆用金属酸化物粒子(B) としては、前記した被覆用金属酸化物粒子(B)が用いられる。
被覆用金属酸化物粒子(B)の形状は球状(略球状)粒子であることが好ましいが、異形状や板状であっても良い。
前記基体用金属酸化物粒子(A)の平均粒子径(D)と前記被覆用金属酸化物粒子(B)の平均粒子径(D)との比(D)/(D)が0.007〜0.5、さらには0.08〜0.32の範囲にあることが好ましい。
前記比(D)/(D)が0.007未満の場合は、金属酸化物粒子表面の被覆用金属酸化物粒子(B)による凹凸が小さいためか充分な研磨速度が得られない場合がある。
前記比(D)/(D)が0.5を超えると、被覆用金属酸化物粒子(B)による被覆が困難となり、被覆できたとしても被覆用金属酸化物粒子(B)が容易に脱離する場合があり、充分な研磨性能が得られない。
金属酸化物粒子における基体用金属酸化物粒子(A)の被覆用金属酸化物粒子(B)による被覆率は、被覆用金属酸化物粒子(B)の種類によっても異なるが、10〜100%、さらには20〜100%の範囲にあることが好ましい。
被覆率は次式(1)により定義される。
被覆率(%)={(金属酸化物粒子の実測の比表面積(S)−基体用金属酸化物粒子(A)の実測の比表面積(S))/(100%被覆したとした場合の計算上の比表面積(S)−基体用金属酸化物粒子の実測の比表面積(S))}x100・・・・・・・(1)
但し、基体用金属酸化物粒子(A)が平均粒子径が(D)nmの球状粒子の場合、
((S)=金属酸化物粒子1個当たりの表面積x単位重量(1g)当たりの粒子数、
金属酸化物粒子1個当たりの表面積=4π・{(D)/2+(D)/2}
単位重量(1g)当たりの基体用金属酸化物粒子(A)の個数=1/{4/3・π{(D)/2}・d、
dは基体用金属酸化物粒子(A)の粒子密度(g/ml)を表し、本発明では2.2を使用。)
但し、基体用金属酸化物粒子(A)が、縦(a)nm、横(b)nm、高さ(c)nmの多面体粒子の場合、
((S)=金属酸化物粒子1個当たりの表面積x単位重量(1g)当たりの粒子数、
金属酸化物粒子1個当たりの表面積=2x{(a+D)(b+D)+(b+D)(c+D)+(c+D)(a+D)}、
単位重量(1g)当たりの基体用金属酸化物粒子(A)の個数=1/abc・d
dは基体用金属酸化物粒子(A)の粒子密度(g/ml)を表し、本発明では2.73を使用。)
但し、基体用金属酸化物粒子(A)が、一辺(e)nm、厚み(f)nmの六角平板状の多面体粒子の場合、
((S)=金属酸化物粒子1個当たりの表面積x単位重量(1g)当たりの粒子数、
金属酸化物粒子1個当たりの表面積=2{3・30.5/2・(e+D}+{6(e+D)(f+D)}
単位重量(1g)当たりの基体用金属酸化物粒子(A)の個数=1/{(3・30.5/2・e・f)・d
dは基体用金属酸化物粒子(A)の粒子密度(g/ml)を表し、本発明では2.73を使用。)
被覆率が10%未満の場合は、基体用金属酸化物粒子(A)のみによる研磨性能と大きな違いがなく、充分な研磨効果が得られない場合がある。
本発明の方法では被覆率が100%を超えることはないが、得られた場合は被覆用金属酸化物粒子(B)が一部凝集体として被覆していることを示し、充分な研磨効果が得られない場合がある。
なお、本発明の金属酸化物粒子は、従来の表面に凹凸を形成した粒子に比してスクラッチの発生を抑制できるが、これは金属酸化物粒子が研磨の際、研磨と同時に被覆用金属酸化物粒子(B)が基体用金属酸化物粒子(A)から脱離するためと考えられる。
[金属酸化物粒子分散液]
つぎに、本発明に係る金属酸化物粒子分散液について説明する。
本発明に係る金属酸化物粒子分散液は、前記金属酸化物粒子またはその製造方法によって得られた金属酸化物粒子が分散媒に分散してなることを特徴としている。
分散媒
分散媒としては、水系または非水系のいずれであっても良い。
具体的には純水、超純水、イオン交換水などの水;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルイソカルビノールなどのアルコール類;アセトン、2−ブタノン、エチルアミルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、3,4−ジヒドロ−2H−ピランなどのエーテル類;2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、エチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類;2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテートなどのグリコールエーテルアセテート類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、エチレンカーボネートなどのエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、1,2−ジクロルエタン、ジクロロプロパン、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;N−メチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドンなどのピロリドン類などを例示することができる。
分散液の濃度は、特に制限はないが固形分として1〜50重量%、さらには5〜40重量%の範囲にあることが好ましい。
このような金属酸化物粒子分散液は研磨用途に好適に用いることができる。
[研磨剤]
つぎに、本発明に係る研磨剤について説明する。
本発明に係る研磨剤は、前記金属酸化物粒子またはその製造方法によって得られた金属酸化物粒子を含んでなることを特徴としている。
本発明の研磨剤には、本発明の金属酸化物粒子とともに他の成分も使用される。他の成分の例を以下に列挙するが、これらに限定されるものではない。
シリコンウェハー、アルミニウムディスク、ガラスディスクなどを対象とする研磨用組成物の場合、上記他の成分としては、研磨促進剤として、アルカリ系では、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウムなどの金属炭酸塩、アンモニア、モノエタノールアミン、ピペラジンなどのアミン類、テトラメチルアンモニウムなどの第4 級アンモニウム水酸化物など、酸化物系では、過酸化水素、塩素化合物などが挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、両性の界面活性剤を使用
することができる。
緩衝剤として利用されるイオンとしては、調整するpH範囲にもよるが、陽イオンが第四級アンモニウムイオン及びアルカリ金属イオンの少なくとも1 種以上であり、陰イオンが炭酸イオン、炭酸水素イオン、ホウ酸イオン、及びフェノールの少なくとも1 種以上であることが好ましい。特に好適なのは炭酸イオンと炭酸水素イオンの混合物、あるいはホウ酸イオンなどを挙げることができる。
安定剤としては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースのようなセルロース類、ポリビニルアルコールのような水溶性高分子類、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンのような水溶性アルコール類、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダなどの界面活性剤、ポリアクリル酸塩のような有機系ポリアニオン系物質、塩化マグネシウム、酢酸カリウムのような無機塩等を挙げることができる。
研磨剤における、金属酸化物粒子の濃度は、通常は3〜20重量%で使用されるが、必ずしもこの範囲に限定されるものではない。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
金属酸化物粒子(1)の製造
正電荷を有する基体用金属酸化物粒子(A-1)の調製
シリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSI−80P、平均粒子径80nm、表面電位−60mV、SiO濃度20重量%、pH10.2)750gに陽イオン交換樹脂(ROHMHARS(株)製:デュオライト)150gを混合し、0.5時間撹拌した。
ついで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SUNNUP−C)135gを混合し、0.5時間撹拌し、ついで、陰イオン交換樹脂を分離して、SiO濃度20重量%の精製シリカゾル750gを調製した。
ついで、精製シリカゾル750gにポリ塩化アルミニウム(多木化学(株)製:タキバイン#1000、Al濃度23.55重量%)5.1gを添加し、常温で0.5時間撹拌した。ついで、純水2903gを添加して希釈してSiO濃度4.1重量%のシリカからなる基体用金属酸化物粒子(A-1)分散液3659gを調製した。基体用金属酸化物粒子(A-1)分散液のpHは3.7であった。
基体用金属酸化物粒子(A-1)の比表面積および表面電位を測定し、結果を表に示す。
ついで、SiO濃度4.1重量%のシリカからなる基体用金属酸化物粒子(A-1)分散液3659gに、被覆用金属酸化物粒子(B-1)としてシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSN−350、平均粒子径7nm、表面電位−23mV、SiO濃度16.6重量%、pH3.7)367gを混合した。このとき、混合分散液のSiO濃度4.8重量%、pHは3.5であった。(工程(a))
ついで、混合分散液に陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SUNNUP−C)135gを混合し、0.5時間撹拌し、ついで、陰イオン交換樹脂を分離し、ロータリーエバポレーターによりSiO濃度10重量%のシリカからなる金属酸化物粒子(1)分散液を調製した。金属酸化物粒子(1)分散液のpHは9.0であった。(工程(b))
得られた金属酸化物粒子(1)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。また、金属酸化物粒子(1)について、SEM写真を図1に示す。
なお、実施例1において被覆率(%)は次のように計算された。
(D)=80nm、(D)=7nm、(S)=40m/g
金属酸化物粒子1個当たりの表面積=4π・{(80/2)x10−9+(7/2))x10−9}=2.38x10−14/個
SiOとして150gの基体用金属酸化物粒子(A-1)の粒子数=150/{4/3xπx(80/2x10−7x2.2}=2.54x1017
(S)={2.38x10−14/個x2.54x1017個}/150=40.3m/g
被覆率(%)=(40−34)/(40.3−34)x100=95.2
研磨用スラリー(1)の調製
SiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(1)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(1)を調製した。
被研磨基板
被研磨基板として、65mmφの強化ガラス製のハードディスク用ガラス基板を使用した。このハードディスク用ガラス基板は、一次研磨済みであり、表面粗さは最大で0.21μmである。
研磨試験
上記被研磨基板を、研磨装置( ナノファクター(株)製:NF300)にセットし、研磨パッドとして、ロデール社製「アポロン」を使用し、基板荷重0.18MPa、テーブル回転速度30rpmで研磨用スラリー(1)を20g/分の速度で10分間供給して研磨を行った。
研磨前後の被研磨基材の重量変化を求めて研磨速度を計算した。そして、後記比較例1における研磨速度を1 としたときの、研磨速度の比率を研磨レートとした。
また、表面の平滑性を(株)日立ハイテクサイエンス社製:原子間力顕微鏡(AFM)で測定し、結果を表に示す。
[実施例2]
金属酸化物粒子(2)の製造
実施例1と同様にしてSiO濃度4.8重量%のシリカからなる金属酸化物粒子(1)分散液を調製した。(工程(b))
ついで、93℃で3時間熟成してSiO濃度4.8重量%のシリカからなる金属酸化物粒子(2)分散液を調製した。ついで、ロータリーエバポレーターで濃縮してSiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(2)分散液を調製した。金属酸化物粒子(2)分散液のpHは9.0であった。(工程(c))
得られた金属酸化物粒子(2)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(2)の調製
SiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(2)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(2)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(2)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例3]
金属酸化物粒子(3)の製造
実施例2と同様にして調製したSiO濃度4.8重量%のシリカからなる金属酸化物粒子(2)分散液に、濃度3重量%の酢酸水溶液を添加して分散液のpHを5.5に調整し、ついで、ロータリーエバポレーターで濃縮してSiO濃度10重量%のシリカからなる金属酸化物粒子(3)分散液を調製した。(工程(d))
得られた金属酸化物粒子(3)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(3)の調製
SiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(3)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(3)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(3)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例4]
金属酸化物粒子(4)の製造
実施例3と同様にして調製した金属酸化物粒子(3)分散液を120℃で15時間乾燥してシリカからなる金属酸化物粒子(4)を調製した。(工程(e))
得られた金属酸化物粒子(4)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(4)の調製
金属酸化物粒子(4)を超純水に分散させ、超音波を照射してSiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(4)分散液を調製し、これに濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(4)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(4)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例5]
金属酸化物粒子(5)の製造
実施例4と同様にして調製した金属酸化物粒子(4)を1000℃で2時間焼成してシリカからなる金属酸化物粒子(5-1)を調製した。(工程(f))
ついで、金属酸化物粒子(5-1)を純水に分散させ、SiO濃度10重量%の分散液とし、サンドミル(シンマルエンタープライゼス(株)製:ガラスビーズ0.5mmφ1100g)にて2160rpmで180分間解砕して金属酸化物粒子(5-2)分散液を調製した。(工程(g))
ついで、ビーズを分離した分散液を遠心分離機(日立製作所(株)製:高速冷却遠心機)により、2000rpmで3分間分離してSiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(5)分散液を製造した。(工程(h))
得られた金属酸化物粒子(5)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(5)の調製
SiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(5)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(5)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(5)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例6]
金属酸化物粒子(6)の製造
実施例5の工程(a)において、被覆用金属酸化物粒子としてシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSN−350、平均粒子径7nm、表面電位−23mV、SiO濃度16.6重量%、pH3.7)294gを混合した。このとき、混合分散液のpHは3.5であった。(工程(a))
以下、実施例5と同様に工程(b)〜工程(h)を実施してSiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(6)分散液を製造した。
得られた金属酸化物粒子(6)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(6)の調製
SiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(6)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(6)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(6)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例7]
金属酸化物粒子(7)の製造
実施例5の工程(a)において、被覆用金属酸化物粒子としてシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSN−350、平均粒子径7nm、表面電位−23mV、SiO濃度16.6重量%、pH3.7)184gを混合した。このとき、混合分散液のpHは3.5であった。(工程(a))
以下、実施例5と同様に工程(b)〜工程(h)を実施してSiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(7)分散液を製造した。
得られた金属酸化物粒子(7)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(7)の調製
SiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(7)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(7)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(7)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例8]
金属酸化物粒子(8)の製造
正電荷を有する基体用金属酸化物粒子(A-2)の調製
シリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSI―45P、平均粒子径45nm、表面電位−60mV、SiO濃度20重量%、pH10.2)750gに陽イオン交換樹脂(ROHMHARS(株)製:デュオライト)150gを混合し、0.5時間撹拌した。
ついで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SUNNUP−C)135gを混合し、0.5時間撹拌し、ついで、陰イオン交換樹脂を分離して、SiO濃度20重量%の精製シリカゾル750gを調製した。
ついで、精製シリカゾル750gにポリ塩化アルミニウム(多木化学(株)製:タキバイン#1000、Al濃度23.55重量%)9.2gを添加し、常温で0.5時間撹拌した。ついで、純水2903gを添加して希釈してSiO濃度4.1重量%のシリカからなる基体用金属酸化物粒子(A-2)分散液3659gを調製した。基体用金属酸化物粒子(A-2)の比表面積および表面電位を測定し、結果を表に示す。
ついで、SiO濃度4.1重量%のシリカからなる基体用金属酸化物粒子(A-2)分散液3659gに、シリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSN−350、平均粒子径7nm、表面電位−23mV、SiO濃度16.6重量%、pH3.7)744gを混合した。このとき、混合分散液のpHは3.5であった。(工程(a))
以下、実施例5と同様に工程(b)〜工程(h)を実施してSiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(8)分散液を製造した。
得られた金属酸化物粒子(8)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(8)の調製
SiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(8)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(8)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(8)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例9]
金属酸化物粒子(9)の製造
正電荷を有する基体用金属酸化物粒子(A-3)の調製
シリカゾル(日揮触媒化成(株)製:スフェリカスラリー120、平均粒子径120nm、表面電位−60V、SiO濃度18重量%、pH10.2)833gに陽イオン交換樹脂(ROHMHARS(株)製:デュオライト)150gを混合し、0.5時間撹拌した。ついで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SUNNUP−C)135gを混合し、0.5時間撹拌し、ついで、陰イオン交換樹脂を分離して、SiO濃度20重量%の精製シリカゾル833gを調製した。
ついで、精製シリカゾル833gにポリ塩化アルミニウム(多木化学(株)製:タキバイン#1000、Al濃度 23.55 重量%)3.5gを添加し、常温で0.5時間撹拌した。ついで、純水2826gを添加して希釈してSiO濃度4.1重量%のシリカからなる基体用金属酸化物粒子(A-3)分散液3659gを調製した。基体用金属酸化物粒子(A-3)の比表面積および表面電位を測定し、結果を表に示す。
ついで、SiO濃度4.1重量%のシリカからなる基体用金属酸化物粒子(A-3)分散液3659gに、シリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSN−350、平均粒子径7nm、表面電位−23mV、SiO濃度16.6重量%、pH3.7)231gを混合した。このとき、混合分散液のpHは3.5であった。(工程(a))
以下、実施例5と同様に工程(b)〜工程(h)を実施してSiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(9)分散液を製造した。
得られた金属酸化物粒子(9)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(9)の調製
SiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(9)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(9)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(9)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例10]
金属酸化物粒子(10)の製造
負電荷を有する基体用金属酸化物粒子(A-4)の調製
シリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSI−80P、平均粒子径80nm、表面電位−60mV、SiO濃度20重量%、pH10.2)750gに陽イオン交換樹脂(ROHMHARS(株)製:デュオライト)150gを混合し、0.5時間撹拌した。
ついで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SUNNUP−C)135gを混合し、0.5時間撹拌し、ついで、陰イオン交換樹脂を分離して、SiO濃度20重量%の精製シリカゾル750gを調製した。
ついで、純水2909gを添加して希釈してSiO濃度4.1重量%のシリカからなる基体用金属酸化物粒子(A-4)分散液3659gを調製した。基体用金属酸化物粒子(A-4)分散液のpHは3.5であった。
基体用金属酸化物粒子(A-4)の比表面積および表面電位を測定し、結果を表に示す。
正電荷を有する被覆用金属酸化物粒子(B-2)の調製
硫酸セリウム(III)八水和物37.5gおよび蒸留水1765.8gを5L容器に入れ、攪拌して溶解した。引き続き攪拌しながら温度を93℃に昇温し、1.0%水酸化ナトリウム水溶液1255gの全量を一度に加え、攪拌しながら温度93℃で6時間維持した。次に30℃以下に冷却したところ、白色沈殿が得られた。この溶液のpHは10.0であった。この溶液を遠心分離装置を用いて、14000rpmで10分間処理した後、上澄み液を除去した。白色沈殿に蒸留水2884.5gを加え、更に遠心分離装置で、14000rpmで10分間処理した。この操作を合計3回行って、沈殿物を洗浄してセリア微粒子分散液(CeO濃度2.1重量%、pH10.0)を調製した。得られたセリア微粒子は単分散で平均粒子径は13nmであった。
ついで、セリア微粒子分散液3571.4gに陽イオン交換樹脂(ROHMHARS(株)製:デュオライト)75.0gを混合し、0.5時間撹拌し、被覆用金属酸化物粒子(B-2)分散液を調製した。
被覆用金属酸化物粒子(B-2)分散液のpHは3.0であった。また被覆用金属酸化物粒子(B-2)の表面電位、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
ついで、SiO濃度4.1重量%のシリカからなる基体用金属酸化物粒子(A-4)分散液3659gに、被覆用金属酸化物粒子(B-2)分散液3571.4gを混合した。このとき、混合分散液のpHは3.2であった。(工程(a))
以下、実施例5と同様に工程(b)〜工程(h)を実施して固形分(SiO+CeO)濃度10重量%の金属酸化物粒子(10)分散液を製造した。
得られた金属酸化物粒子(10)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(10)の調製
固形分濃度10重量%の金属酸化物粒子(10)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、固形分濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(10)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(10)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例11]
金属酸化物粒子(11)の製造
正電荷を有する被覆用金属酸化物粒子(B-3)の調製
アルミナゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドAP−5、平均粒子径60nm、表面電位55mV、Al濃度78重量%、pH4.5)82.7gおよび純水580.5gをサンドミル(シンマルエンタープライゼス(株)製:ガラスビーズ0.5mmφ1100g)にて2160rpmで180分間解砕してアルミナからなる被覆用金属酸化物粒子(B-3)分散液を調製した。
被覆用金属酸化物粒子(B-3)分散液のpHは4.0であった。また被覆用金属酸化物粒子(B-3)の表面電位、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
ついで、実施例10と同様にして調製したSiO濃度4.1重量%のシリカからなる基体用金属酸化物粒子(A-4)分散液3659gに、被覆用金属酸化物粒子(B-3)分散液672.6gを混合した。このとき、混合分散液のpHは3.6であった。(工程(a))
以下、実施例5と同様に工程(b)〜工程(h)を実施して固形分(SiO+Al)濃度10重量%の金属酸化物粒子(11)分散液を製造した。
得られた金属酸化物粒子(11)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(11)の調製
固形分濃度10重量%の金属酸化物粒子(11)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、固形分濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(11)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(11)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例12]
金属酸化物粒子(12)の製造
ゼオライト(FZ1)の合成
シード用溶液(S1)の調製
NaO17wt%、Al22wt%を含有するアルミン酸ナトリウム溶液57.0gに攪拌しながら37.2wt%の水酸化ナトリウム水溶液187.4gを加えた。この溶液を攪拌しながらシリカ濃度24wt%の3号水硝子549.8gを純水205.8g中に加えた溶液に20℃、8.1g/minで添加した。その組成は酸化物モル比で
NaO/Al = 16.0
SiO/Al = 17.9
O/Al = 332
であった。これを約1時間攪拌した後30℃で16時間静置し、この水溶液を20℃で400時間熟成を行い透明性シード用溶液(S1)の調製を行った。この場合の透明性シード用溶液(S1)中のシリカ・アルミナ粒子の平均粒子径は0.3μmであった。
マトリックスヒドロゲルスラリー(M1)の調製
平均粒子径50Å、シリカ濃度20wt%のシリカゾル40.4gを純水2864.0gで希釈したものを80℃に加温した。この希釈ゾルにSiOとして24.0wt%の3号水硝子279.5gを純水3356.4gで希釈したものとAlとして22.0wt%のアルミン酸ナトリウム62.9gを純水3574.0gで希釈したものを、4時間かけて同時添加した。さらに、NaOとして3wt%の水酸化ナトリウム111.0gを1時間かけて添加した。その間希釈ゾルの温度を80℃に保持した。添加終了後、このゾルを室温まで冷却し、マトリックスヒドロゲルスラリー(M1)9000gを得た。
このマトリックスヒドロゲルスラリー(M1)の組成を下記に示した。
NaO/Al = 4.3
SiO/Al = 9.3
O/Al = 3660
この場合のマトリックスヒドロゲルスラリー(M1)中のシリカ・アルミナ粒子の粒子径は0.02〜0.04μmであった。
混合ヒドロゲルスラリー(MH1)の調製
マトリックスヒドロゲルスラリー(M1)9000gを攪拌しながら、前記透明性シード用溶液(S1)1000gを加え30分室温で攪拌混合して混合ヒドロゲルスラリー(MH1)を調製した。混合ヒドロゲルスラリー(MH1)の組成は酸化物モル比で
NaO/Al = 9.9
SiO/Al = 13.4
O/Al = 2072
であった。
この混合ヒドロゲルスラリー(MH1)を結晶化槽に移し、攪拌することなく95℃で48時間水熱処理を行って結晶化させた。水熱処理後、結晶生成物を取り出し、濾過、洗浄、乾燥してフォージャサイト型ゼオライト(FZ1)を得た。
ゼオライト(FZ1)についてX線回折法による結晶化度は95%、化学分析によるSiO/Alモル比は4.5、BET法による比表面積は660m/gであった。
また、電子顕微鏡観察により形状は縦190nm、横190nm、高さ50nmのサイコロ状の多面体粒子であった。平均粒子径は表1に示した。
なお結晶化度の評価は下記のように行った。
結晶化度はX線回折の(331)、(511)、(440)、(533)、(642)および(555)面の総ピーク高さ(H)を求め、基準に市販のフオージャサイト型ゼオライト(ユニオンカーバイド製SK-40)について同様に総ピーク高さ(H。)を求め、次式により求めた。
結晶化度=H/H。X100(%)
正電荷を有する基体用金属酸化物粒子(A-5)の調製
固形分濃度3.7重量%(NaO濃度0.6重量%、Al濃度0.9重量%、SiO濃度2.2重量%)のフォージャサイト型ゼオライト(FZ1)分散液Aを用意する。ここで、フォージャサイト型ゼオライト(FZ1)分散液Aに含まれるフォージャサイト型ゼオライト(FZ1)粒子の表面電位は50mVであった。このフォージャサイト型ゼオライト(FZ1)の分散液A6818.2gに陽イオン交換樹脂(ROHMHARS製:デュオライト)150gを混合し、0.5時間撹拌する。ついで、陽イオン交換樹脂を分離してフォージャサイト型ゼオライト(FZ1)の精製分散液6818.2gを得た。この精製分散液は固形分濃度3.11%(NaO濃度0.01重量%、Al濃度0.9重量%、SiO濃度2.2重量%)、精製分散液のpHは3.7、電導度は149.4μSec/cmであった。
ついで、フォージャサイト型ゼオライト(FZ1) 6818.2gに、ポリ塩化アルミニウム(多木化学(株)製:タキバイン#1000、Al濃度23.55重量%)15.2gを添加し、常温で0.5時間撹拌した。ついで、固形分濃度3.11重量%のフォージャサイト型ゼオライト(FZ1)からなる基体用金属酸化物粒子(A-5)分散液6833.4gを調製した。基体用金属酸化物粒子(A-5)分散液のpHは3.7であった。基体用金属酸化物粒子(A-5)の比表面積および表面電位を測定し、結果を表に示す。
ついで、固形分濃度3.11重量%のフォージャサイト型ゼオライト(FZ1)からなる基体用金属酸化物粒子(A-5)分散液6833.4gに、被覆用金属酸化物粒子として実施例1で用いたシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSN−350、平均粒子径7nm、表面電位−23mV、SiO濃度16.6重量%、pH3.7)346.4gを混合した。このとき、混合分散液の固形分濃度は2.9重量%、pHは3.7であった。(工程(a))
以下、実施例5と同様に工程(b)〜工程(h)を実施して固形分(ゼオライト+SiO)濃度10重量%の金属酸化物粒子(12)分散液を製造した。
得られた金属酸化物粒子(12)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
なお、被覆率の計算は、前記式に於ける縦(a)nm、横(b)nm、高さ(c)nmの多面体粒子の式を用いた。
研磨用スラリー(12)の調製
固形分濃度10重量%の金属酸化物粒子(12)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、固形分濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(12)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(12)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例13]
金属酸化物粒子(13)の製造
ゼオライト(FZ2)の合成
シード用溶液(S2)の調製
NaO17wt%、Al22wt%を含有するアルミン酸ナトリウム溶液57.0gを攪拌しながら濃度37.2wt%の水酸化ナトリウム水溶液187.4gを加えた。
この溶液を攪拌しながらシリカ濃度24wt%の3号水硝子549.8gを純水205. 8g中に加えた溶液に20℃、8.1g/minで添加した。その組成は酸化物モル比で
NaO/Al =16.0
SiO/Al =17.9
O/Al =332
であった。これを約1時間攪拌した後30℃で16時間静置してゲル状凝集物を含んだ水
溶液シード用溶液(S2)を得た。この場合のゲル状凝集物の粒子径は1.0〜5.0μmの範囲であった。
マトリックスヒドロゲルスラリー(M2)の調製
平均粒子径5nm、シリカ濃度20wt%のシリカゾル40.4gを純水2864.0gで希釈したものを80℃に加温した。この希釈ゾルにSiOとして24.0wt%の3号水硝子279.5gを純水3356.4gで希釈したものとAlとして22.0wt%のアルミン酸ナトリウム62.9gを純水3574.0gで希釈したものを、4時間かけて同時添加した。さらに、NaOとして3wt%の水酸化ナトリウム111.0g を1時間かけて添加した。その間希釈ゾルの温度を80℃に保持した。添加終了後、このゾルを室温まで冷却し、SiO−Al複合酸化物ゾルであるマトリックスヒドロゲルスラリー(M2)9000gを得た。
このマトリックスヒドロゲルスラリー(M2)の組成を化学分析法に基づいて分析した結果、次の組成であった。
NaO/Al =4.3
SiO/Al =9.3
O/Al =3660
この場合のマトリックスヒドロゲルの粒子径は0.02〜0.04μmであった。
混合ヒドロゲルスラリー(MH2)の調製
マトリックスヒドロゲルスラリー(M2)9000gを攪拌しながら、前記シード用溶液(S2)1000gを加え30分室温で攪拌混合して混合ヒドロゲルスラリー(MH2)を得た。
このようにして得られた混合ヒドロゲルスラリー(MH2)の組成は酸化物モル比で
NaO/Al =9.9
SiO/Al =13.4
O/Al =2072
であった。
この混合ヒドロゲルスラリー(MH2)を結晶化槽に移して攪拌することなく95〜98℃で72時間加温熟成を行って結晶化させた。熟成終了後、結晶生成物を取り出し、濾過、洗浄、乾燥してフォージャサイト型ゼオライト(FZ2)を得た。
ゼオライト(FZ2)についてX線回折法による結晶化度は99%、化学分析によるSiO/Alモル比は4.3、BET法による比表面積は660m/gであった。
また、電子顕微鏡観察により形状は六角平板状の多面体であった。六角の各辺の長さは150nm、厚みは50nm、最長径は300nm、これと直交する短径は260nmであった。電子顕微鏡観察による平均粒子径は表1に示した。
正電荷を有する基体用金属酸化物粒子(A-6)の調製
固形分濃度3.7重量%(NaO濃度0.6重量%、Al濃度0.9重量%、SiO濃度2.2重量%)のフォージャサイト型ゼオライト(FZ2)分散液Aを用意する。ここで、フォージャサイト型ゼオライト(FZ2)分散液Aに含まれる六角平板状のフォージャサイト型ゼオライト(FZ2)粒子の表面電位は50mVであった。このフォージャサイト型ゼオライト(FZ2)の分散液A6818.2gに陽イオン交換樹脂(ROHMHARS製:デュオライト)150gを混合し、0.5時間撹拌する。ついで、陽イオン交換樹脂を分離してフォージャサイト型ゼオライト(FZ2)の精製分散液6818.2gを得た。この精製分散液は固形分濃度3.1%(NaO濃度0.01重量%、Al濃度0.9重量%、SiO濃度2.2重量%)であり、精製分散液のpHは3.7、電導度は149.4μSec/cmであった。
ついで、六角平板状のフォージャサイト型ゼオライト(FZ2) 6818.2gに、ポリ塩化アルミニウム(多木化学(株)製:タキバイン#1000、Al濃度23.55重量%)15.2gを添加し、常温で0.5時間撹拌した。ついで、固形分濃度3.1重量%のフォージャサイト型ゼオライト(FZ2)からなる基体用金属酸化物粒子(A-6)分散液6833.4gを調製した。基体用金属酸化物粒子(A-6)分散液のpHは3.6であった。基体用金属酸化物粒子(A-6)の比表面積および表面電位を測定し、結果を表に示す。
ついで、固形分濃度3.1重量%のフォージャサイト型ゼオライト(FZ2)からなる基体用金属酸化物粒子(A-6)分散液6833.4gに、被覆用金属酸化物粒子として実施例1で用いたシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSN−350、平均粒子径7nm、表面電位−23mV、SiO濃度16.6重量%、pH3.7)346.4gを混合した。このとき、混合分散液の固形分濃度は2.9重量%、pHは3.7であった。(工程(a))
以下、実施例5と同様に工程(b)〜工程(h)を実施して固形分(ゼオライト+SiO)濃度10重量%の金属酸化物粒子(13)分散液を製造した。
得られた金属酸化物粒子(13)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
なお、被覆率の計算は、前記式に於ける一辺(e)nm、厚み(f)nmの六角平板状粒子の式を用いた。
研磨用スラリー(13)の調製
固形分濃度10重量%の金属酸化物粒子(13)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、固形分濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(13)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(13)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[実施例14]
金属酸化物粒子(14)の製造
正電荷を有する被覆用金属酸化物粒子(B-4)の調製
アルミナゾル(Sasol社製:DISPERAL P2、平均粒子径25nm、表面電位60mV、Al濃度72重量%、pH4.1)41.7gおよび純水258.5gをホモミキサー(ロボテックス社製)にて3000rpmで30分間分散し、pH3.7に塩酸で解膠してアルミナからなる被覆用金属酸化物粒子(B-4)分散液を調製した。
被覆用金属酸化物粒子(B-4)分散液のpHは3.9であった。また被覆用金属酸化物粒子(B-4)の表面電位、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
ついで、実施例10と同様にして調製したSiO濃度4.1重量%のシリカからなる基体用金属酸化物粒子(A-4)分散液3659gに、被覆用金属酸化物粒子(B-4)分散液300.2gを混合した。このとき、混合分散液の固形分(SiO+Al)濃度は4.6重量%、pHは3.9であった。(工程(a))
以下、実施例5と同様に工程(b)〜工程(h)を実施して固形分濃度10重量%の金属酸化物粒子(14)分散液を製造した。
得られた金属酸化物粒子(14)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(14)の調製
固形分濃度10重量%の金属酸化物粒子(14)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、固形分濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(14)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(14)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[比較例1]
研磨用スラリー(R1)の調製
研磨用粒子(R1)としてシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSI−80P、平均粒子径80nm、表面電位−60mV、SiO濃度20重量%、pH10.2)に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(R1)を調製した。
研磨試験
実施例1と同じ被研磨基板を、研磨装置( ナノファクター(株)製:NF300)にセットし、研磨パッドとして、ロデール社製「アポロン」を使用し、基板荷重0.18MPa、テーブル回転速度30rpmで研磨用スラリー(R1)を20g/分の速度で10分間供給して研磨を行った。
研磨前後の被研磨基材の重量変化を求めて研磨速度を計算し、このときの研磨レートを1とした。研磨後、実施例1と同様に表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[比較例2]
金属酸化物粒子(R2)の製造
実施例5の工程(a)において、被覆用金属酸化物粒子としてシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSN−350、平均粒子径7nm、表面電位−23V、SiO濃度16.6重量%、pH3.7)14.6gを混合した。このとき、混合分散液のpHは3.5であった。(工程(a))
以下、実施例5と同様に工程(b)〜工程(h)を実施してSiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(R2)分散液を製造した。
得られた金属酸化物粒子(R2)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(R2)の調製
SiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(R2)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(R2)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(R2)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[比較例3]
金属酸化物粒子(R3)の製造
実施例1と同様にしてシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSI−80P、平均粒子径80nm、表面電位−60mV、SiO濃度20重量%、pH10.2)750gに純水2903gを添加して希釈してSiO濃度4.8重量%の分散液3659gを調製した。
これに、シリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSN−350、平均粒子径7nm、表面電位−23mV、SiO濃度16.6重量%、pH3.7)367gを混合し、ついで、ロータリーエバポレーターで濃縮してSiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(R3)分散液とした。このとき、混合分散液のpHは8.0であった。
得られた金属酸化物粒子(R3)について、写真観察により基体用金属酸化物粒子上の被覆粒子は殆ど認められないことから被覆率は0とした。
研磨用スラリー(R3)の調製
SiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(R3)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(R3)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(R3)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[比較例4]
金属酸化物粒子(R4)の製造
実施例9と同様にしてSiO濃度4.1重量%のシリカからなる正の表面電位を有する基体用金属酸化物粒子(A-3)を調製した。
別途、実施例1と同様にしてSiO濃度20重量%の精製シリカゾル5040gを調製した。精製シリカゾルのpHは3.7であった。
ついで、SiO濃度4.1重量%のシリカからなる基体用金属酸化物粒子(A-3)分散液3659gに、精製シリカゾル(平均粒子径80nm、表面電位−10mv、SiO濃度20重量%、pH3.7)5040gを混合した。このとき、混合分散液のpHは3.5であった。(工程(a))
以下、実施例5と同様に工程(b)〜工程(h)を実施してSiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(R4)分散液を製造した。
得られた金属酸化物粒子(R4)について、比表面積、被覆率を求め、結果を表に示す。
研磨用スラリー(R4)の調製
SiO濃度10重量%の金属酸化物粒子(R4)分散液に、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、SiO濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(R4)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(R4)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[比較例5]
研磨用スラリー(R5)の調製
研磨用粒子(R5)として、実施例12で調製したフォージャサイト型ゼオライト(FZ1)の一部に水を加えて固形分濃度10重量%の分散液とし、これに、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、固形分濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(R5)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(R5)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
[比較例6]
研磨用スラリー(R6)の調製
研磨用粒子(R6)として、実施例13で調製したフォージャサイト型ゼオライト(FZ2)の一部に水を加えて固形分濃度10重量%の分散液とし、これに、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液および超純水を加え、固形分濃度9重量% 、pH10.5の研磨用スラリー(R6)を調製した。
研磨試験
実施例1において、研磨用スラリー(R6)を用いた以外は同様に研磨を行い、研磨レート、表面の平滑性を測定し、結果を表に示す。
実施例1で得られた金属酸化物粒子(1)のSEM写真である。

Claims (18)

  1. 下記の工程(a)および(b)を含んでなることを特徴とする金属酸化物粒子の製造方法。
    (a)正または負の表面電位(V)を有し、平均粒子径(D)が40〜600nmの範囲にある基体用金属酸化物粒子(A)と、これと反対の正または負の表面電位(V)を有し、平均粒子径(D)が4〜60nmの範囲にある被覆用金属酸化物粒子(B)との混合分散液を調製する工程
    (b)混合分散液を陰イオン交換樹脂で処理する工程
  2. 前記の正の表面電位が10〜60mVの範囲にあり、前記負の表面電位が−60〜0mVの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の金属酸化物粒子の製造方法。
  3. 前記工程(a)の混合分散液のpHが2〜6の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の金属酸化物粒子の製造方法。
  4. 前記工程(b)の陰イオン交換樹脂処理後の分散液のpHが6〜10の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属酸化物粒子の製造方法。
  5. 前記工程(b)についで、下記工程(c)を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属酸化物粒子の製造方法。
    (c)温度60〜250℃の範囲で熟成する工程
  6. 前記工程(b)または前記工程(c)についで、下記工程(d)を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属酸化物粒子の製造方法。
    (d)工程(b)または工程(c)で調製した分散液のpHを3〜7の範囲に調整する工程
  7. 前記工程(d)についで下記の工程(e)を行うことを特徴とする請求項6に記載の金属酸化物粒子の製造方法。
    (e)乾燥する工程
  8. 前記工程(e)についで下記の工程(f)を行うことを特徴とする請求項7に記載の金属酸化物粒子の製造方法。
    (f)300〜1200℃で加熱処理する工程
  9. 前記工程(f)についで下記の工程(g)を行うことを特徴とする請求項8に記載の金属酸化物粒子の製造方法。
    (g)解砕する工程
  10. 前記基体用金属酸化物粒子(A)がSiO、Al、Sb、ZrO、TiO、Fe、CeOおよびこれらの複合酸化物から選ばれる少なくとも1種あるいはこれらの混合物であり、前記被覆用金属酸化物粒子(B)がSiO、Al、Sb、ZrO、TiO、Fe、CeOおよびこれらの複合酸化物から選ばれる少なくとも1種あるいはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の金属酸化物粒子の製造方法。
  11. 前記基体用金属酸化物粒子(A)の形状が球状または多面体であり、前記被覆用金属酸化物粒子(B)の形状が球状であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の金属酸化物粒子の製造方法。
  12. 平均粒子径(D)が40〜600nmの範囲にある基体用金属酸化物粒子(A)の表面を平均粒子径(D)が4〜60nmの範囲にある被覆用金属酸化物粒子(B)で被覆したことを特徴とする金属酸化物粒子。
  13. 前記被覆用金属酸化物粒子(B)の被覆率を下記式(1)で表したとき、被覆率が10〜100%の範囲にあることを特徴とする請求項12に記載の金属酸化物粒子。
    被覆率(%)={(金属酸化物粒子の実測の比表面積(S)−基体用金属酸化物粒子(A)の実測の比表面積(S))/(100%被覆したとした場合の計算上の比表面積(S)−基体用金属酸化物粒子の実測の比表面積(S))}x100・・・・・・・(1)
    但し、基体用金属酸化物粒子(A)が平均粒子径が(D)nmの球状粒子の場合、
    ((S)=金属酸化物粒子1個当たりの表面積x単位重量(1g)当たりの粒子数、
    金属酸化物粒子1個当たりの表面積=4π・{(D)/2+(D)/2}
    単位重量(1g)当たりの基体用金属酸化物粒子(A)の個数=1/{4/3・π{(D)/2}・d、
    dは基体用金属酸化物粒子(A)の粒子密度(g/ml)を表し、本発明では2.2を使用。)
    但し、基体用金属酸化物粒子(A)が、縦(a)nm、横(b)nm、高さ(c)nmの多面体粒子の場合、
    ((S)=金属酸化物粒子1個当たりの表面積x単位重量(1g)当たりの粒子数、
    金属酸化物粒子1個当たりの表面積=2x{(a+D)(b+D)+(b+D)(c+D)+(c+D)(a+D)}、
    単位重量(1g)当たりの基体用金属酸化物粒子(A)の個数=1/abc・d
    dは基体用金属酸化物粒子(A)の粒子密度(g/ml)を表し、本発明では2.73を使用。)
    但し、基体用金属酸化物粒子(A)が、一辺(e)nm、厚み(f)nmの六角平板状の多面体粒子の場合、
    ((S)=金属酸化物粒子1個当たりの表面積x単位重量(1g)当たりの粒子数、
    金属酸化物粒子1個当たりの表面積=2{3・30.5/2・(e+D}+{6(e+D)(f+D)}
    単位重量(1g)当たりの基体用金属酸化物粒子(A)の個数=1/{(3・30.5/2・e・f)・d
    dは基体用金属酸化物粒子(A)の粒子密度(g/ml)を表し、本発明では2.73を使用。)
  14. 前記平均粒子径(D)と前記平均粒子径(D)との比(D)/(D)が0.007〜0.5の範囲にあることを特徴とする請求項12または13に記載の金属酸化物粒子。
  15. 前記金属酸化物粒子(A)がSiO、Al、Sb、ZrO、TiO、Fe、CeOおよびこれらの複合酸化物から選ばれる少なくとも1種あるいはこれらの混合物であり、前記金属酸化物粒子(B)がSiO、Al、Sb、ZrO、TiO、Fe、CeOおよびこれらの複合酸化物から選ばれる少なくとも1種あるいはこれらの混合物であることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の金属酸化物粒子。
  16. 前記基体用金属酸化物粒子(A)の形状が球状または多面体であり、前記被覆用金属酸化物粒子(B)の形状が球状であることを特徴とする請求項12〜15のいずれかに記載の金属酸化物粒子。
  17. 請求項1〜11に記載の金属酸化物粒子の製造方法によって得られた金属酸化物粒子または請求項12〜16に記載の金属酸化物粒子が分散媒に分散してなる金属酸化物粒子分散液。
  18. 請求項1〜11に記載の金属酸化物粒子の製造方法によって得られた金属酸化物粒子または請求項12〜16に記載の金属酸化物粒子を含んでなる研磨剤。
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