JP7044510B2 - 酸化セリウム含有複合研磨材 - Google Patents
酸化セリウム含有複合研磨材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7044510B2 JP7044510B2 JP2017197131A JP2017197131A JP7044510B2 JP 7044510 B2 JP7044510 B2 JP 7044510B2 JP 2017197131 A JP2017197131 A JP 2017197131A JP 2017197131 A JP2017197131 A JP 2017197131A JP 7044510 B2 JP7044510 B2 JP 7044510B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cerium oxide
- polishing
- particles
- oxide particles
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
Description
本発明の複合研磨材は、好ましくは、コア粒子の表面に、微細な酸化セリウム粒子が、不均一に固着することにより、粒子表面が微細な凹凸を有する構造をしている。本発明の複合研磨材は、より好ましくは金平糖型粒子である。
コア粒子としては、シリカ粒子、酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、及びポリマー粒子から選ばれる少なくとも1種の、従来から研磨材として使用される粒子が挙げられるが、研磨速度向上の観点から、好ましくはシリカ粒子であり、より好ましくはコロイダルシリカである。
本発明の複合研磨材を構成する酸化セリウム粒子の形状は、例えば、球状、多面体形状が挙げられ、研磨速度向上の観点から、四角形に囲まれた六面体形状が好ましく、平行六面体状がより好ましく、直方体形状が更に好ましく、立方体形状が更により好ましい。
本発明の複合研磨材の製造方法の一例としては、酸化セリウム粒子で、コア粒子又は焼成により結晶化してコア粒子となるコア粒子前駆体(以下、コア粒子とコア粒子前駆体を「被固着粒子」と総称する。)の表面の少なくとも一部、好ましくは一部を覆った後、焼成することにより、コア粒子に酸化セリウム粒子を固着させ方法が挙げられる。具体的には、その表面に非晶質体が沈着した被固着粒子の水分散液を攪拌しながら、酸化セリウム粒子の水分散液を滴下して、被固着粒子表面の少なくとも一部、好ましくは一部を酸化セリウム粒子で覆い、好ましくは40℃以上100℃以下の温度で、好ましくは0.5~12時間加熱した後、固形分を濾別し、前記固形分を好ましくは200℃以上800℃以下の温度で、0.25~12時間焼成することで、製造できる。非晶質体は、酸化セリウム粒子をコア粒子に固着させるためのバインダーとして機能する。焼成により、酸化セリウム粒子とコア粒子とが強固に固着される。被固着粒子が、コア粒子前駆体であり、例えば、シリカゾル粒子等の非晶質粒子である場合、焼成により結晶化して、コア粒子となる。被固着粒子は、例えば、加熱前後及び焼成前後で変質しないコア粒子であり、例えば、結晶性粒子であってもよい。バインダーとして機能する前記非晶質体と被固着粒子の材料は、非晶質シリカとシリカゾル粒子の関係のように同種であってもよいが、非晶質シリカとアルミナゾル粒子の関係のように異種であってもよい。被固着粒子表面への非晶質体の沈着は、例えば、非晶質体が非晶質シリカである場合、被固着粒子の水分散液と、ケイ酸エチル等の酸化珪素供給源をエタノール等の水系溶媒に溶解して得た表面処理剤水溶液とを混合し、これらを攪拌下で、所定時間加熱することにより行える。
本発明は、本発明の複合研磨材、及び水系媒体を含む、研磨液組成物(以下、「本発明の研磨液組成物」ともいう)に関する。
本発明の研磨液組成物は、研磨速度向上の観点から、研磨助剤として、アニオン性基を有する化合物(以下、単に「化合物A」ともいう)を含有することが好ましい。
<測定条件>
検出器:ショーデックスRI SE-61示差屈折率検出器
カラム:東ソー株式会社製のG4000PWXLとG2500PWXLを直列につないだものを使用した。
溶離液:0.2Mリン酸緩衝液/アセトニトリル=90/10(容量比)で0.5g/100mLの濃度に調整し、20μLを用いた。
カラム温度:40℃
流速:1.0mL/min
標準ポリマー:分子量が既知の単分散ポリエチレングリコール
本発明は、研磨液組成物を製造するためのキットであって、本発明の複合研磨材を含む分散液が容器に収納された容器入り複合研磨材分散液を含む、研磨液キットに関する。本発明の研磨液キットによれば、研磨速度を向上可能な研磨液組成物が得られうる研磨液キットを提供できる。
本発明は、本発明の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程(以下、「本発明の研磨液組成物を用いた研磨工程」ともいう)を含む、半導体基板の製造方法(以下、「本発明の半導体基板の製造方法」ともいう。)に関する。本発明の半導体基板の製造方法によれば、本発明の研磨液組成物を用いることで、研磨工程における研磨速度を向上できるため、半導体基板を効率よく製造できるという効果が奏されうる。
本発明は、本発明の研磨液組成物を用いた研磨工程を含む、基板の研磨方法(以下、本発明の研磨方法ともいう)に関し、好ましくは半導体基板を製造するための基板の研磨方法に関する。本発明の研磨方法を使用することにより、研磨工程における研磨速度を向上できるため、半導体基板を効率よく製造できるという効果が奏されうる。具体的な研磨の方法及び条件は、上述した本発明の半導体基板の製造方法と同じようにすることができる。
本発明は、一態様において、本発明の研磨液組成物を用いた研磨工程を含む、半導体装置の製造方法に関する。本発明の半導体装置の製造方法によれば、半導体基板を効率よく得て、半導体装置の生産性を向上できるという効果が奏されうる。研磨工程の具体的な研磨方法及び条件は、上述した本発明の半導体基板の製造方法と同じようにすることができる。
[複合研磨材の平均一次粒子径]
複合研磨材の平均一次粒子径は、TEM観察から得られる画像より算出した。具体的には、複合研磨材が0.01質量%となるように複合研磨材をイオン交換水に分散させた分散スラリーをグリッド上に滴下し、それを風乾後TEMにて観察し、得られた画像中の各粒子の外接円の直径を100個計測した平均値を平均一次粒子径とした。
コア粒子の平均一次粒子径(nm)は、TEM観察から得られる画像より算出した。具体的には、コア粒子濃度が0.01質量%となるようにコア粒子をイオン交換水に分散させた分散スラリーをグリッド上に滴下し、それを風乾後TEMにて観察し、得られた画像中の各粒子の外接円の直径を100個計測した平均値を平均一次粒子径とした。同様にして、酸化セリウム粒子が固着した状態のコア粒子についてTEM観察を行ったが、コア粒子の平均一次粒子径は、コア粒子への固着前後で変動はなかった。
酸化セリウム粒子の平均一次粒子径(nm)は、TEM観察から得られる画像より算出した。具体的には、酸化セリウム粒子濃度が0.01質量%となるように酸化セリウム粒子をイオン交換水に分散させた分散スラリーをグリッド上に滴下し、それを風乾後TEMにて観察し、得られた画像中の各粒子の外接円の直径を100個計測した平均値を一次粒子径とした。同様にして、コア粒子に固着された状態の酸化セリウム粒子についてTEM観察を行ったが、酸化セリウム粒子の平均一次粒子径は、コア粒子への固着前後で変動はなかった。
TEMにより、酸化セリウムの結晶面方位解析を行った。具体的には、TEMにより得られる電子回折像より、酸化セリウムの結晶構造が蛍石型構造であることを確認し、結晶格子間距離(面間隔)を同定した。次に、TEMにより得られる結晶格子像を、Fourierフィルターを適用して強調し、得られた結晶格子像と結晶軸方位、及びその結晶格子間距離(面間隔)の関係から、結晶面方位マップを作製した。作製した結晶面方位マップ中の粒子の四角形部分が{100}面である。
酸化セリウム粒子の{100}面の露出量は、以下の方法で測定した。酸化セリウム粒子濃度が0.01質量%となるように酸化セリウム粒子をイオン交換水に分散させた分散スラリーを、グリッド上に滴下して風乾し、無作為に選んだ100個の粒子について、SEMにて観察した。得られた画像中の粒子表面の四角形部分を{100}面として、SEM観察画像中の100個の各粒子それぞれの全表面積に対する四角形部分の面積の割合を算出し、その平均値を{100}面の露出量として算出した。
なお、SEM観察画像中の粒子の形状は、一方向のみから観察される形状であるが、ここでは、粒子の形状は対称形状と仮定、すなわち、SEMにより一方向のみから観察される粒子の形状(表面形状)と該一方向とは反対方向から観察される粒子の形状(裏面形状)とが同一であると仮定して、上記露出量の算出を行った。
昇温還元法(TPR)により測定される300℃以下の酸化セリウム粒子の水生成量は、以下のようにして算出した。
<測定試料の調製>
酸化セリウム粒子をイオン交換水に分散させた酸化セリウム粒子水分散液を、120℃で3時間熱風乾燥し、必要に応じてメノウ乳鉢で解砕して、粉末状の酸化セリウム粒子試料を得た。得られた試料を80℃で3時間乾燥し、直後に0.1g秤量し、試料管(反応室)に入れた。
次いで、純アルゴンガスを50cc/分の流量で、反応室へ供給した。純アルゴンガスを供給した状態で、反応室に入れた0.1gの試料を一定の昇温速度で25℃から300℃まで50分かけて昇温し、300℃で60分間保ち、100℃まで自然冷却し、そして100℃で10分間保持した。
<昇温還元法(TPR)による水生成量の測定>
次に、昇温還元装置(日本ベル社製「BELCAT-B」)を用いて以下の条件でTPRによる水生成量を測定した。
反応室へ5体積%の水素ガスと95体積%のアルゴンガスとの混合ガスを30cc/分の流量で供給しながら、昇温速度を5℃/分に設定して、試料を100℃から950℃まで昇温した。そして、この昇温の間、ガス分析装置「BELMass」により、300℃までの温度範囲において、4価のセリウムから3価のセリウムの還元に伴い生成する、単位重量あたりの水生成量A(mmol/g)を検出した。ここで、水生成量Aの検出は、測定温度に対する水生成量A(mmol/g)の関係を取った時に、5mmol/g以上の連続した一連のピークを有するものを水生成量(mmol/g)として検出し、ベースラインに由来する水生成量A(mmol/g)は、0mmol/gとして扱うこととした。測定原理上、同一温度において、複数の水生成量A(mmol/g)が観測される場合があり、この場合は、同一温度における複数の水生成量A(mmol/g)の平均値を、測定温度に対する水生成量A(mmol/g)とした。
そして、検出した水生成量A(mmol/g)を、下記BET法により測定されるBET比表面積B(m2/g)で除すことにより、単位表面積あたりの水生成量A/B(mmol/m2)、すなわち、TPRにより測定される300℃以下の水生成量を求めた。
酸化セリウム粒子をイオン交換水に分散させた酸化セリウム粒子分散液を、120℃で3時間熱風乾燥し、必要に応じてメノウ乳鉢で解砕して、粉末状の酸化セリウム粒子試料を得た。得られた試料を、BET比表面積の測定直前に120℃で15分間乾燥し、マイクロメリティック自動比表面積測定装置「フローソーブIII2305」、(島津製作所製)を用いてBET法によりBET比表面積(m2/g)を測定した。
酸化セリウム粒子を粉末X線回折測定にかけ、29~30°付近に出現する酸化セリウム粒子の(111)面のピークの半値幅、回折角度を用い、シェラー式より酸化セリウム粒子の結晶子径(nm)を算出した。
シェラー式:結晶子径(Å)=K×λ/(β×cosθ)
K:シェラー定数、λ:X線の波長=1.54056Å、β:半値幅、θ:回折角2θ/θ
研磨液組成物の25℃におけるpH値は、pHメータ(東亜電波工業社製、「HM-30G」)を用いて測定した値であり、pHメータの電極を研磨液組成物へ浸漬して1分後の数値である。
[非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(1)の調製]
シリカ粒子として、日揮触媒化成(株)製シリカゾル(カタロイドSI-80P、固形分濃度:40質量%、平均一次粒子径:80nm) 50gと、イオン交換水と、pH調整剤である10%硝酸水溶液とを混合して、合計100gのpH4.5のシリカゾル分散液(固形分濃度20質量%)を得た。一方、表面処理剤としてケイ酸エチル(和光純薬製、Si(OEt)4) 5.55gをエタノール10gに溶解し、これを先のシリカゾル分散液に混合し、その後、還流管のついた容器にて撹拌下、90℃12時間、加熱してシリカゾル表面上に非晶質シリカを沈着させた。その後、この非品質シリカがシリカゾル表面に沈着したシリカゾル分散液を遠心分離にて固液分離し、得られた固形分:21.6g (非晶質シリカを沈着させたシリカゾル)を硝酸にてpH4.5に調整したイオン交換水に再分散させて、10質量%非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(1)を得た。
シリカ粒子として、日揮触媒化成(株)製シリカゾル(カタロイドSI-80P、固形分濃度:40質量%、平均一次粒子径:80nm)に代えて、日揮触媒化成(株)製シリカゾル(カタロイドSS-120、平均一次粒子径:120nm)を用いたこと以外は、前記[非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(1)の調製]と同様にして、非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(2)を得た。
セリウム原料として硝酸セリウム(III) 6水和物O. 868g (0.002mol)をイオン交換水5mLに溶解して、硝酸セリウム水溶液を得た。次に水酸化ナトリウム8.5g (0. 2125mol) をイオン交換水35mLに溶解して(約6mol/L)、水酸化ナトリウム水溶液を得た。この水酸化ナトリウム水溶液中に先の硝酸セリウム水溶液を撹枠しながら添加し、撹枠を30分以上続行して沈殿物を生成させた。その後、沈殿物を含むスラリーを50mLのテフロン(登録商標)製容器に移し、このテフロン(登録商標)容器をステンレス製反応容器(三愛科学製オートクレーブ)中に入れて密封し、ステンレス容器ごと送風乾燥機に入れて180℃で12時間水熱処理を実施した。水熱処理終了後、室温まで冷却し、沈殿物をイオン交換水にて十分に洗浄したのち1OO℃の送風乾燥機にて乾燥し、粉体(酸化セリウム粒子) 0.34gを得た。
前記酸化セリウム粒子分散液(1)の調製において、水熱処理時間を15時間としたこと以外は、前記[酸化セリウム粒子分散液(1)の調製]と同様にして、[1 0 O]面露出量100%、平均一次粒子径:15nmの酸化セリウム粒子を得た。更に前記[酸化セリウム粒子分散液(1)の調製]と同様にして、固形分濃度1質量%の酸化セリウム粒子分散液(2)を得た。
セリウム原料として硝酸セリウム(III) 6水和物O. 868g (0.002mol)をイオン交換水5mLに溶解して、硝酸セリウム水溶液を得た。次に水酸化ナトリウム8.5g (0. 2125mol) をイオン交換水35mLに溶解して(約6mol/L)、水酸化ナトリウム水溶液を得た。この水酸化ナトリウム水溶液中に先の硝酸セリウム水溶液を撹枠しながら添加し、撹枠を30分以上続行して沈殿物を生成させた。次いで、沈殿物を含むスラリー中に、結晶制御剤(アジピン酸若しくは又はピメリン酸)を沈殿生成量の1/2mol(0.001mol)を添加し、攪拌を30分以上実施した。その後、沈殿物を含むスラリーを50mLのテフロン(登録商標)製容器に移し、このテフロン(登録商標)容器をステンレス製反応容器(三愛科学製オートクレーブ)中に入れて密封し、ステンレス容器ごと送風乾燥機に入れて180℃で15時間水熱処理を実施した。水熱処理終了後、室温まで冷却し、沈殿物をイオン交換水にて十分に洗浄したのち1OO℃の送風乾燥機にて乾燥し、粉体(酸化セリウム粒子) 0.34gを得た。得られた酸化セリウム粒子の平均一次粒子径は15nmであり、[1 0 O]面露出量は60%であった。その後、前記[酸化セリウム粒子分散液(1)の調製]と同様にして、酸化セリウム粒子分散液(3)を得た。
前記酸化セリウム粒子分散液(3)の調製において、結晶制御剤(アジピン酸若しくは又はピメリン酸)の添加量を沈殿生成量と同量の0.002molとしたこと以外は、[酸化セリウム粒子分散液(3)の調製]と同様にして、酸化セリウム粒子分散液(4)を得た。得られた酸化セリウム粒子の平均一次粒子径は15nmであり、[1 0 O]面露出量は45%であった。
前記酸化セリウム粒子分散液(4)の調製において、水熱処理時間を19時間としたこと以外は前記酸化セリウム粒子分散液(4)の調製法と同様にして、酸化セリウム粒子分散液(5)を得た。得られた酸化セリウムの平均一次粒子径は20nmであり、[1 0 O]面露出量は100%であった。
前記非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(1)3.4gを、pH4.5に調整したイオン交換水で希釈して1質量%非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液34gを得た。この分散液をマグネチックスターラーにて撹枠しながら、酸化セリウム粒子分散液(1)34gをゆっくり滴下して、シリカゾル表面を酸化セリウム粒子で被覆し、更に得られたスラリーを80℃にて2時間加熱した。その後、固液分離を行った後、固形物をマッフル炉にて500℃、1時間焼成してシリカとセリアを固着させ、実施例1の複合研磨材を得た。
前記非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(1)に代えて、非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(2)を用いたこと以外は、[実施例1の複合研磨材の製造例]と同様にして、実施例2の複合研磨材を得た。
前記酸化セリウム粒子分散液(1)に代えて、前記酸化セリウム粒子分散液(2)を用いたこと以外は、[実施例1の複合研磨材の製造例]と同様にして、実施例3の複合研磨材を得た。
複合研磨材における質量比(酸化セリウム粒子の質量/コア粒子の質量)が33/67となるように、前記非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(1)の使用量を3.4gとし、pH4.5に調整したイオン交換水で希釈して、1質量%非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液34gを得た。次に前記酸化セリウム粒子分散液(1)の使用量を16.7gとしたこと以外は、[実施例1の複合研磨材の製造例]と同様にして、実施例4の複合研磨材を得た。
前記酸化セリウム粒子分散液(1)に代えて、前記酸化セリウム粒子分散液(3)を用いたこと以外は、[実施例1の複合研磨材の製造例]と同様にして、実施例5の複合研磨材を得た。
前記酸化セリウム粒子分散液(1)に代えて、前記酸化セリウム粒子分散液(4)を用いたこと以外は、[実施例1の複合研磨材の製造例]と同様にして、実施例6の複合研磨材を得た。
複合研磨材における質量比(酸化セリウム粒子の質量/コア粒子の質量)が60/40となるように、前記非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(1)の使用量を2.7gとし、pH4.5に調整したイオン交換水で希釈して、1質量%非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液27gを得た。次に、前記酸化セリウム粒子分散液(1)の使用量を40.8gとしたこと以外は、[実施例1の複合研磨材の製造例]と同様にして、実施例7の複合研磨材を得た。
前記非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(1)に代えて、非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(2)を用い、前記酸化セリウム粒子分散液(1)に代えて、前記酸化セリウム粒子分散液(5)を用いたこと以外は、[実施例1の複合研磨材の製造例]と同様にして、実施例8の複合研磨材を得た。
平均一次粒子径が80nmの球状シリカ粒子(日揮触媒化成工業製、カタロイドSI-80PW)の20質量%水分散液を調製し、当該球状シリカ水分散液に、CeO2原料として硝酸セリウムを溶解させた水溶液を滴下し、同時に3質量%のアンモニア水溶液を別途滴下して、pHを約8に維持しながらセリウムをシリカ上に沈着させた。この滴下の間、球状シリカ水分散液は50℃に維持するために加温した。滴下終了後、反応液を100℃に4時間の加熱することにより熟成して、沈着させたセリアを結晶化させた。その後、得られた粒子を濾別、水での洗浄を十分に実施したのち、乾燥機にて100℃で乾燥させた。更に乾燥粉について1000℃で2時間焼成を行った後、焼成によって相互にくっついた粒子同士を分離するために得られた焼成粉末をほぐして平均一次粒子径が110nmの比較例1の複合研磨材を得た。比較例1の複合研磨材をTEMにて観察したところ、シリカ粒子表面に、不均一に、酸化セリウム粒子で被覆されていた。
前記酸化セリウム粒子分散液(1)中の酸化セリウム粒子を比較例2の研磨材とした。
前記非晶質シリカ沈着シリカゾル分散液(2)中のシリカ粒子を比較例3の研磨材とした。
実施例1~8及び比較例1~3の研磨材O.68gを、硝酸にてpH4.5に調整したイオン交換水に分散させ、研磨材濃度O.5質量%の実施例1~8及び比較例1~3の研磨液組成物を136g得た。
[試験片の作成]
シリコンウェーハの片面に、TEOS-プラズマCVD法で厚さ2,000nmの酸化珪素膜を形成したものから、40mm×40mmの正方形片を切り出し、酸化珪素膜試験片を得た。
研磨装置として、定盤径380mmのテクノライズ社製「TR15M-TRK1」を用いた。また、研磨パッドとしては、ニッタ・ハース社製の硬質ウレタンパッド「IC-1000/Suba400」を用いた。前記研磨装置の定盤に、前記研磨パッドを貼り付けた。前記試験片をホルダーにセットし、試験片の酸化珪素膜を形成した面が下になるように(酸化珪素膜が研磨パッドに面するように)ホルダーを研磨パッドに載せた。さらに、試験片にかかる荷重が300g重/cm2となるように、錘をホルダーに載せた。研磨パッドを貼り付けた定盤の中心に、研磨液組成物を50mL/分の速度で滴下しながら、定盤及びホルダーのそれぞれを同じ回転方向に90r/分で1分間回転させて、酸化珪素膜試験片の研磨を行った。研磨後、超純水を用いて洗浄し、乾燥して、酸化珪素膜試験片を後述の光干渉式膜厚測定装置による測定対象とした。
酸化珪素膜の研磨速度(nm/分)
=[研磨前の酸化珪素膜厚さ(nm)-研磨後の酸化珪素膜厚さ(nm)]/研磨時間(分)
Claims (8)
- コア粒子と、前記コア粒子の少なくとも一部を覆うように前記コア粒子表面に固着された酸化セリウム粒子とを含み、
前記酸化セリウム粒子表面における{100}面の露出量が70%以上であり、
前記酸化セリウム粒子と前記コア粒子の質量比(酸化セリウム粒子の質量/コア粒子の質量)は、1以上2以下である、酸化セリウム含有複合研磨材。 - 前記酸化セリウム粒子は、昇温還元法により測定される300℃以下の水生成量が、前記酸化セリウム粒子の単位表面積あたり、10mmol/m2以上80mmol/m 2 以下である、請求項1に記載の酸化セリウム含有複合研磨材。
ここで、昇温還元法により測定される300℃以下の酸化セリウム粒子の水生成量は、以下のようにして算出する。
(1)酸化セリウム粒子をイオン交換水に分散させた酸化セリウム粒子水分散液を、120℃で3時間熱風乾燥し、粉末状の酸化セリウム粒子(試料)を得る。
(2)得られた試料を80℃で3時間乾燥し、0.1g秤量し、反応室に入れる。
(3)純アルゴンガスを50cc/分の流量で、反応室へ供給する。
(4)純アルゴンガスを供給した状態で、反応室に入れた0.1gの試料を一定の昇温速度で25℃から300℃まで50分かけて昇温し、300℃で60分間保ち、100℃まで自然冷却し、そして100℃で10分間保持する。
(5)反応室へ5体積%の水素ガスと95体積%のアルゴンガスとの混合ガスを30cc/分の流量で供給しながら、昇温速度を5℃/分に設定して、試料を100℃から950℃まで昇温する。
(6)昇温の間、ガス分析装置により、300℃までの温度範囲において、4価のセリウムから3価のセリウムの還元に伴い生成する、単位重量あたりの水生成量A(mmol/g)を検出する。
(7)検出した水生成量A(mmol/g)を、BET法により測定されるBET比表面積B (m 2 /g)で除すことにより、単位表面積あたりの水生成量A/B(mmol/m 2 )を昇温還元法による300℃以下の水生成量として算出する。 - 前記酸化セリウム粒子のBET比表面積が10.0m2/g以上150m 2 /g以下である、請求項1又は2に記載の酸化セリウム含有複合研磨材。
- 前記酸化セリウム粒子は、ケイ素を実質的に含まない、請求項1から3のいずれかの項に記載の酸化セリウム含有複合研磨材。
- 請求項1から4のいずれかの項に記載の酸化セリウム含有複合研磨材、及び水系媒体を含む、研磨液組成物。
- 請求項5に記載の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含む、半導体基板の製造方法。
- 請求項5に記載の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含む、基板の研磨方法。
- 請求項5に記載の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含む、半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017197131A JP7044510B2 (ja) | 2017-10-10 | 2017-10-10 | 酸化セリウム含有複合研磨材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017197131A JP7044510B2 (ja) | 2017-10-10 | 2017-10-10 | 酸化セリウム含有複合研磨材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019071366A JP2019071366A (ja) | 2019-05-09 |
JP7044510B2 true JP7044510B2 (ja) | 2022-03-30 |
Family
ID=66440717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017197131A Active JP7044510B2 (ja) | 2017-10-10 | 2017-10-10 | 酸化セリウム含有複合研磨材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7044510B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115449345B (zh) * | 2022-08-29 | 2023-08-22 | 内蒙古科技大学 | 一种微波条件下介孔氧化铈包覆聚苯乙烯纳米复合磨料的制备方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010038503A1 (ja) | 2008-10-03 | 2010-04-08 | 三井金属鉱業株式会社 | 酸化セリウム及びその製造方法 |
CN102631913A (zh) | 2012-03-29 | 2012-08-15 | 吉林大学 | 一种石墨烯负载二氧化铈纳米立方复合物的制备方法 |
JP2012200719A (ja) | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Toyota Motor Corp | 直方体形状のセリアナノ粒子に富む粉体材料及びその製造方法 |
WO2012165362A1 (ja) | 2011-06-01 | 2012-12-06 | ロディア・オペラシヨン | 複合酸化物、その製造法及び排ガス浄化用触媒 |
JP2015063451A (ja) | 2013-08-28 | 2015-04-09 | 日揮触媒化成株式会社 | 金属酸化物粒子およびその製造方法ならびに用途 |
WO2016069244A1 (en) | 2014-10-30 | 2016-05-06 | Applied Materials, Inc. | Nanoparticle based cerium oxide slurries |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3359535B2 (ja) * | 1997-04-25 | 2002-12-24 | 三井金属鉱業株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
JP4211952B2 (ja) * | 1997-10-15 | 2009-01-21 | 東レ株式会社 | 研磨材用複合粒子およびスラリー状研磨材 |
-
2017
- 2017-10-10 JP JP2017197131A patent/JP7044510B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010038503A1 (ja) | 2008-10-03 | 2010-04-08 | 三井金属鉱業株式会社 | 酸化セリウム及びその製造方法 |
JP2012200719A (ja) | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Toyota Motor Corp | 直方体形状のセリアナノ粒子に富む粉体材料及びその製造方法 |
WO2012165362A1 (ja) | 2011-06-01 | 2012-12-06 | ロディア・オペラシヨン | 複合酸化物、その製造法及び排ガス浄化用触媒 |
CN102631913A (zh) | 2012-03-29 | 2012-08-15 | 吉林大学 | 一种石墨烯负载二氧化铈纳米立方复合物的制备方法 |
JP2015063451A (ja) | 2013-08-28 | 2015-04-09 | 日揮触媒化成株式会社 | 金属酸化物粒子およびその製造方法ならびに用途 |
WO2016069244A1 (en) | 2014-10-30 | 2016-05-06 | Applied Materials, Inc. | Nanoparticle based cerium oxide slurries |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019071366A (ja) | 2019-05-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI577633B (zh) | 氧化矽系複合微粒子分散液、其製造方法及含有氧化矽系複合微粒子分散液的研磨用漿液 | |
TWI481699B (zh) | 用於化學機械平坦化(CMP)之經CeO2奈米粒子塗佈之覆盆子型金屬氧化物奈米結構 | |
JP6352060B2 (ja) | 酸化珪素膜研磨用研磨液組成物 | |
TWI621702B (zh) | Slurry composition for cerium oxide film | |
JPWO2005110679A1 (ja) | 研磨用組成物 | |
JP6827318B2 (ja) | 酸化セリウム砥粒 | |
JP6510812B2 (ja) | 酸化珪素膜研磨用研磨粒子 | |
TW201529770A (zh) | 研磨劑之製造方法、研磨方法及半導體積體電路裝置之製造方法 | |
JP7044510B2 (ja) | 酸化セリウム含有複合研磨材 | |
JP7236270B2 (ja) | 研磨液組成物 | |
JP7019379B2 (ja) | 複合砥粒 | |
JP6761339B2 (ja) | 酸化セリウム砥粒 | |
KR102632104B1 (ko) | 연마용 슬러리 조성물, 이의 제조방법 및 이를 이용한 반도체 박막의 연마방법 | |
JP7038031B2 (ja) | セリア系複合微粒子分散液、その製造方法及びセリア系複合微粒子分散液を含む研磨用砥粒分散液 | |
KR20220060342A (ko) | 코어가 산화세륨 입자로 코팅된 복합 입자의 제조방법 및 이의 의해 제조된 복합입자 | |
JP6985904B2 (ja) | 研磨液組成物 | |
JP6797665B2 (ja) | 研磨液組成物 | |
TW201533184A (zh) | 研磨劑、研磨方法及半導體積體電路裝置之製造方法 | |
WO2022071120A1 (ja) | 酸化セリウム及び研磨剤 | |
JP7315394B2 (ja) | セリア系微粒子分散液、その製造方法およびセリア系微粒子分散液を含む研磨用砥粒分散液 | |
WO2024130991A1 (zh) | 具有改进颗粒的化学机械抛光组合物 | |
WO2022050242A1 (ja) | 酸化セリウム及び研磨剤 | |
WO2020045088A1 (ja) | 化学機械研磨用水系分散体及び化学機械研磨方法 | |
KR20220055446A (ko) | 화학적 기계적 연마 슬러리 조성물 및 반도체 소자의 제조 방법 | |
JP2024058420A (ja) | 酸化珪素膜用研磨液組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200904 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210806 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210914 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211104 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220308 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220317 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7044510 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |